1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 |
阪神 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 4 | 7 | 1 | 0 |
勝利投手:髙橋 遥人(1勝0敗0S) 敗戦投手:ケイ(0勝1敗0S) |

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◆阪神が3連勝で日本シリーズ進出を決めた。阪神は初回、佐藤輝の3ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた3回裏には、大山の適時二塁打で1点を加え、リードを広げた。投げては、先発・高橋が8回途中無失点7奪三振の快投。その後は石井、岩崎の継投で完封リレーを飾った。敗れたDeNAは、打線が3安打無得点と沈黙した。
◆リーグ優勝を果たした地力を感じさせるようなサヨナラ勝ちとなった。阪神は16日の第2戦で4回に逆転を許すも、8回に佐藤輝の同点適時打で追いつき、延長10回に森下翔太外野手(25)のサヨナラソロ本塁打で勝利をつかんだ。藤川球児監督(45)は「『へび年』ですから、少し蛇のようにゲームができたんじゃないかと思います。素晴らしいゲームでした」と長い蛇にチームのしぶといつながりを例えた。「みんなでつないでつないでそのシーンを迎えられますから。自分たちもしのぎながら、相手を少しずつ、攻めあげていくという意味では、よくみんなでつないで」。劣勢を盤石なリリーフ陣が無失点でつなぎ、打線がしぶとくチャンスをうかがう。リーグ王者の強さが発揮された2連勝。あと1勝か1分けで、2年ぶりの日本シリーズ進出が決まる。
◆決戦までわずか。午後6時の試合開始を前にした午後3時25分、DeNA三浦大輔監督(51)の言葉に冗長はなかった。「もう勝つだけです。そこを目指して、今日の試合、全力でぶつかっていくだけです」。負ければ今季が終わる。敵地で2連敗を喫し、2連覇がかかる日本シリーズ進出へは4連勝しか残されていない。「切り替えてやっていくのは当然」。連敗後に選手に伝えたことは黙した。「打線、投手陣、全員で勝つしかないんで」と土壇場での力が試される。阪神先発の高橋には直近9月20日、同じ甲子園で4回途中までに2点を奪って降板に追い込んでいる。指揮官は「良いイメージを持って打席に入れるようにミーティングでもしていきますし、準備してやっていきます」と見据えた。
◆阪神高橋遥人投手(29)、早川太貴投手(25)、島田海吏外野手(29)が出場選手登録された。3選手は15日のCSファイナルステージ開幕前から1軍に同行していた。この日先発予定の高橋は昨年10月13日のCSファーストステージDeNA戦では5回4失点で敗戦投手となった。2連敗での敗退が決まる悔しい結果となっていた。前回登板は今月9日のフェニックスリーグくふうハヤテ戦で3回1安打無失点。勝利投手となればプロ8年目でのポストシーズン初勝利となる。早川は育成ドラフト3位ルーキーで7月に支配下昇格。1軍では3試合登板で、ともにDeNA戦の2試合に先発し計11回無失点と抑え2勝を挙げた。島田は今季1軍で28試合に出場し打率1割2分9厘の1盗塁。レギュラーシーズン中の8月9日に2軍降格して以降は出場選手登録されていなかった。この日1軍合流の桐敷拓馬投手(26)は登録されなかった。CSファイナルステージ初戦の15日にSGLでの2軍残留練習に合流していた。
◆日本シリーズ進出に王手の阪神が3連勝での、CSファイナルステージ突破を狙う。相手戦発はアンソニー・ケイ投手(30)。今季の対戦では8試合で防御率0・85と抑えられている難敵との対決だ。前川右京外野手(22)が「6番左翼」で2試合連続スタメン。9月23日の同戦ではケイに対して3打数2安打1打点だった。木浪聖也内野手(31)が「7番遊撃」で同シリーズ初の先発出場。レギュラーシーズンでは左打者の方が被打率が高い左腕相手に左打者を多く並べた。阪神は高橋遥人投手(29)が先発マウンドに上がる。昨年10月13日のCSファーストステージDeNA戦では5回4失点で敗戦投手。2連敗での敗退が決まる悔しい結果となっていた。前回登板は今月9日のフェニックスリーグくふうハヤテ戦で3回1安打無失点。勝利投手となればプロ8年目でのポストシーズン初勝利となる。
◆アドバンテージを含めて0勝3敗と崖っぷちに立たされたDeNAのスタメンとベンチ入りメンバーが発表された。先発はアンソニー・ケイ投手(30)が務める。今季は阪神戦8試合に先発し、防御率0・85。登板前日には「今までやってきたことをまた再現するということに変わりはないが、阪神さんも何か新しいことや違うことをやって来たりする可能性もあると思う。臨機応変に対応していきたい」と語っていた。2年連続の日本シリーズ優勝へ、望みは4連勝のみ。三浦大輔監督(51)は「打線、投手陣、全員で勝つしかない」と意気込んだ。
◆阪神桐敷拓馬投手(26)が試合前練習で1軍に合流した。昨季は最優秀中継ぎ投手賞を受賞した左腕は今季43試合で防御率2・84。1軍でのレギュシーズン最終登板は9月13日巨人戦だった。「チームが勝てるようなピッチングをしていきたい。任された場面を投げられるようにしっかり準備していくだけです」と話した。この日は出場選手登録されなかった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が豪快な先制3ランを決めた。0-0の初回1死一、二塁。先発左腕ケイの、初球外角127キロスライダーを完璧にアジャストした。バックスクリーン方向左に伸びた打球は、そのままスタンドイン。熱狂に包まれる甲子園のダイヤモンドをゆっくりと1周した。今季は40本塁打102打点で、本塁打、打点の2冠に輝いた主砲。これが今季のポストシーズン第1号だ。プレーオフでは22年10月10日のCSファーストステージDeNA戦以来、3年ぶり2本目の本塁打となった。
◆阪神の先制直前に暴投での進塁かと思いきや死球?初回1死一塁の森下翔太外野手(25)の打席。相手先発左腕アンソニー・ケイ投手(30)の投球は森下の足に当たり、一塁ベンチ方向に転がった。暴投にも見えるボールの動きで、一塁走者の中野拓夢内野手(29)は二塁を蹴って一気に三塁まで到達。虎党が大きく沸いたが、相手捕手の山本祐大捕手(27)は森下の方を指さしてアピールし、球審も死球のジェスチャーをすると中野は二塁に戻った。直後に1死一、二塁から佐藤輝明内野手(26)が先制3ランを放った。
◆甲子園のボルテージは最高潮佐藤輝明 バックスクリーンへ先制3ラン難敵・ケイからいきなりの一発?CSファイナルステージ第3戦 (2025/10/17)??阪神×DeNA#クライマックスシリーズDAZNで全試合配信!#オレをみろ #阪神タイガース #だったらDAZN pic.twitter.com/0Dp3eiXAZb
◆今季限りで現役を引退した中日中田翔内野手(36)がMBSのナイター中継でゲスト解説を務めた。前日16日もカンテレでゲスト解説。大阪桐蔭時代に甲子園通算4本塁打を放ち、打点王3度のスラッガーが聖地で連日マイクに向かった。中田は先発した高橋遥人投手(29)を称賛した。2回先頭のDeNA牧と対戦。変化球でカウント1-2と追い込むと、4球目149キロ直球を内角いっぱいに投げ込み見逃しの三振に打ち取った。「インサイドに強い真っすぐを投げきれるのが彼の良さ。しっかり投げきっていた」。同じ右打者の中田自身も昨年までの対戦で8打数1安打に抑えられてきた。今季はリハビリを経て7月に1軍昇格し、8試合3勝1敗、防御率2・28。後半戦のローテーションを支えた虎の右腕を持ち上げた。
◆阪神ファンとしても知られるシンガー・ソングライターの岡崎体育(36)が始球式に登場した。ノーバウンド投球とはならず、「とてつもない雰囲気で、自分のパフォーマンスが十分に発揮できなかったこと悔しく思います。ホームベースまでワンバウンド、ツーバウンドしてしまったことを、これからすごく悔やむでしょうし、次の始球式に向けてしっかり準備したいと思います」とプロ野球選手の試合後のように反省。「グローブを自分で買って新調したんですけど。キャッチボール相手がいなくて、空に投げて自分で捕るのを繰り返しているという、あまり投球につながらない練習だったなというところが、今回の暴投の原因かなと思っています」と分析し笑わせた。今季は新たに自身が作詞・作曲した、阪神タイガース90周年記念公式マスコットソング「V!V!Victory」が球場等で使用されており、「阪神ファンにとって楽しく元気になれる曲を書けたんじゃないかなという自負がありますし、セ・リーグ優勝した時にできた曲で、何かいいジンクスが生まれるような曲になればいい」と願った。日本一となった23年もCSファイナルステージ第3戦で登場。「2年前のクライマックスシリーズでも私が歌わせていただいた時に日本シリーズ進出を決めたので、今年もそれと同じく、僕が来た時に日本シリーズ進出が決まるというジンクスを作れればいい」と語った。
◆阪神が難敵左腕から3回までに4得点を挙げた。初回は1死一、二塁から、佐藤輝明内野手(26)がバックスクリーン方向左へ3ランを放ち先制。3回には2死一、二塁から大山悠輔内野手(30)が左越えの適時二塁打をマークし追加点を入れた。DeNA先発のアンソニー・ケイ投手(30)には今季のレギュラーシーズンで、対戦防御率0・85と抑えられていたが今年初めて3点以上を奪った。
◆阪神高橋遥人投手(29)が圧巻の5者連続三振を奪った。初回から無失点投球を続ける中、3回は石上、ケイ、蝦名から3者連続三振を奪取。続く4回も桑原、佐野から連続で空振り三振を奪った。高橋は4回終了時点でノーヒット投球を継続。出塁を許したのも初回に佐藤輝の悪送球での1人だけだ。味方打線から4点の援護を受ける試合序盤。勝てば日本シリーズ進出が決まる一戦で、圧倒的な立ち上がりを見せている。
◆阪神高橋遥人投手(29)が強力DeNA打線相手に、5回までノーヒットピッチングを披露した。2回以降は毎イニングで三振を奪い、15アウト中7つを三振で奪取。3回から4回にかけて5者連続三振も奪った。許した走者は初回、佐藤輝の悪送球での1人だけ。日本シリーズ進出をかけた熱戦で、圧巻の投球を見せている。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)への申告敬遠でスタンドのファンがどよめいた。4-0の5回2死二塁。申告敬遠のアナウンスが場内に流れると虎党はざわつき「え~」という声も聞こえた。佐藤輝は初回に2死一、二塁からバックスクリーン方向左への先制3ランを放っている。
◆DeNA先発のアンソニー・ケイ投手(30)が4回2/3を5安打4失点で降板した。今季は阪神戦8試合に先発し、防御率0・85。好相性の相手だったが、この日は初回から阪神打線が牙をむいた。初回1死一、二塁から佐藤輝に外角低めのスライダーをバックスクリーンへと運ばれた。先制の3ランを献上し、立ち上がりから苦しい展開となった。3回2死一、二塁からは大山に左越えの適時二塁打を許し、点差を4点に広げられた。5回2死二塁から4番佐藤輝を申告敬遠で歩かせたところで、交代が告げられた。 NHKBSで解説を務めた前中日打撃コーチの和田一浩氏(53)は「まず一番は力みがあった。頼れるボール、このボールは大丈夫だっていうボールが見つからなかったんじゃないかなと思います。どのボールもまんべんなく投げたと思うんですけど、その中で頼りにできるボールっていうのが1球種欲しかった。シーズン中のケイのできではなかった」と振り返った。
◆虎党のシンガー・ソングライター岡崎体育(36)が5回裏終了時に甲子園を盛り上げた。外野の芝生部分に立ち、自身が作詞・作曲の阪神タイガース90周年記念公式マスコットソング「V!V!Victory」を生歌唱。さまざまなコンテンツで使用されている一曲を歌いながら、この日もスタンドを満員に埋めるファンをあおると、「おい!おい!」という観客の合いの手の声が場内に響いた。阪神はこの日の試合に勝利すれば日本シリーズ進出が決定。5回終了時は4-0でリードしており阪神ファンのムードも最高潮だった。
◆阪神高橋遥人投手(29)が大舞台で6回までノーヒットノーランを継続した。グラウンド整備直後の6回。先頭の代打度会を1球で三ゴロに仕留めると、続く代打フォードの打球は右中間へ。ライナー性の打球だったが、中堅近本がスライディングキャッチで捕球した。最後は蝦名を力ない二ゴロに仕留め、二塁手中野もチャージをかけながらの好プレー。味方の守備にも助けられながら、快投を継続した。
◆今季限りで現役を引退した中日中田翔内野手(36)がMBSのナイター中継でゲスト解説を務めた。前日16日もカンテレでゲスト解説。大阪桐蔭時代に甲子園通算4本塁打を放ち、打点王3度のスラッガーが聖地で連日マイクに向かった。中田は今季、阪神中野拓夢内野手(29)に自身のバットを譲った裏話を披露した。甲子園での中日戦に帯同していたときに小谷野栄一打撃チーフコーチからバットを中野に譲って欲しいとリクエストされた。しかし、その際、甲子園で残っていたのは1本だけ。日本ハム時代の先輩だった小谷野コーチは「どうせお前は試合に出ないんだから、いいだろ」と説得され、渋々手渡しという。ところが、試合では代打で出場。中田は「代打で出たんですけど、自分のバットじゃなかった」と周囲を笑わせていた。
◆阪神の1、2番コンビが6回に守備で魅せた。1死走者なしから右中間への飛球を、中堅を守る近本光司外野手(30)がスライディングキャッチ。続く2死走者なしからは二塁前方への高いバウンドのゴロを、二塁の中野拓夢内野手(29)が全力疾走で捕球してからのジャンピングスローで一塁をアウトとした。中野のプレーがあった場面はDeNA側からのリクエストでも判定変わらず。高橋遥人投手(29)の無安打無失点投球が6回まで継続している。打撃では上位打線を担う両選手が守りでファンを沸かせた。
◆難敵を今季最短でノックアウトした。この日のDeNA先発はケイ。レギュラーシーズンでは8度の対戦で対戦防御率0・85と抑え込まれ、苦戦してきた相手。この日は初回、いきなり1死一、二塁の好機をつくると、4番佐藤輝明内野手(26)が初球の外低めスライダーを捉え先制3ランを放った。さらに3回2死一、二塁から、大山悠輔内野手(30)が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち4点目を追加した。ケイは5回2死二塁から、佐藤輝を申告敬遠し2死一、二塁となったところで降板。5回途中での降板は、阪神戦の最短。4失点は今季ワーストだった。
◆阪神高橋遥人投手(29)が快挙まであとアウト6つだ。2番の好打順から始まる7回。桑原を三ゴロ、佐野を遊ゴロ、筒香を三飛とあっさり3者凡退に打ち取った。これで7回までノーヒットノーランを継続。大舞台での快挙達成が近づいてきた。
◆阪神高橋遥人投手(29)の大記録が最終盤の8回にストップした。1死から代打松尾を迎え、2-2からの5球目。147キロ直球を右中間にはじき返され、打球は芝生をはねた。この日、94球目での初被安打となった。3回から4回にかけて5者連続三振を奪うなど、圧巻投球で継続していたノーヒットピッチング。強力打線を完全に封じ込めていた中で安打を浴び、快挙達成とはならなかった。
◆シーズン最終盤にして、初の光景だった。DeNAケイ投手(30)が5回終了までマウンドを守れない。5回2死二塁、迎えた4番佐藤輝に申告敬遠。虎ファンからの大ブーイングを受け、歩み寄ってきた三浦監督にボールを預けた。調整登板で2回無失点だった9月30日ヤクルト戦(横浜)を除けば、レギュラーシーズン、CSファーストステージを通じて、初めて5回を持たずに4失点で降板となった。今季の防御率1・74は球団歴代最高だった。60年秋山登を超えた助っ人左腕は、負ければ今季終了の崖っぷちで、希望を託された。「近本選手、中野選手も足のある選手で警戒すべき選手。なるべく塁に出さないようにはしたい」。試合前の想定は初回に崩れた。近本に初球の150キロ直球を左前に運ばれた。まるで本塁打が出たかのように、一気に甲子園が沸騰した。中野は自らバント処理巧みに二塁封殺も、快足の中野に併殺はならず。中軸の前に走者を残すと、森下に四球で1死一、二塁に。避けたかった展開で迎えたのは4番佐藤輝。初球に選んだ外角低めのスライダーをはじき返され、希望を打ち砕くようにボールはバックスクリーンへ。わずか5球で3失点。逆襲の機運は少しも許されなかった。試合前、指揮官は語気を強めていた。「勝つ、勝ちたいっていう気持ちはね、強く持って。自分だけじゃなく選手もそうですし、コーチもスタッフも全員がね、そういう気持ちを持って今日も球場に来てます」。敵地に厳しい現実が待っていた。【阿部健吾】DeNAケイ 今日は与四死球が4と制球がうまくいかず、また足の速いランナーを塁に出してしまい、アグレッシブな投球ができませんでした。非常に悔しいです。
◆DeNA松尾汐恩捕手(21)が阪神高橋のノーヒットノーランを阻止した。8回1死から代打で打席に立つと、5球目の147キロ直球を中前に運んだ。DeNA打線は、先発高橋の前に7回まで無安打と沈黙を続けていたが、終盤に意地を見せた。
◆今季限りで現役を引退した中日中田翔内野手(36)がMBSのナイター中継でゲスト解説を務めた。前日16日もカンテレでゲスト解説。大阪桐蔭時代に甲子園通算4本塁打を放ち、打点王3度のスラッガーが聖地で連日マイクに向かった。8回1死までノーヒットノーランを継続していた高橋遥人投手(29)が代打松尾に初安打を許した。中田は直前に、無安打無得点が止まることを予見。松尾は大阪桐蔭卒で入団3年目、中田の直系の後輩に当たる。「パンチ力のあるバッターで、積極性がすごくある。(高橋投手は)気をつけたいですね」。言葉を裏付けるように、カウント2-2から高めの147キロ直球を中堅左に運び、ノーノーを阻止した。
◆阪神が3連勝で2年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。次は25日からソフトバンクと日本ハムの勝者と、日本一をかけて対決する。先発の高橋遥人投手(29)が快投を見せた。8回1死まで無安打無失点、7奪三振とDeNA打線を圧倒。8回1死で代打松尾に右中間へこの日初安打を浴び、3連打で1死満塁のピンチを招くも、代打戸柱を149キロ直球で左飛。ここで2番手石井にバトンを渡した。8回途中3安打無失点、104球の力投だった。打っては、初回にいきなり1死一、二塁の好機をつくると、4番佐藤輝明内野手(26)が初球の外低めスライダーを捉え先制3ラン。 さらに3回2死一、二塁から、大山悠輔内野手(30)が左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち4点目を追加した。ストレートの3連勝で日本シリーズ進出が決定。次は日本一をかけた戦いに臨む。
◆番長DeNAの戦いが終わった。阪神に3連敗を喫し、アドバンテージを含めて0勝4敗。2年連続の日本シリーズ進出はならなかった。負ければ今季終了の崖っぷち。今季阪神戦防御率0・85と相性の良いアンソニー・ケイ投手(30)が先発も、初回から阪神打線が牙をむいた。初回1死一、二塁から佐藤輝に外角低めのスライダーをバックスクリーンへと運ばれた。先制の3ランを献上し、立ち上がりから苦しい展開。3回2死一、二塁からは大山に左越えの適時二塁打を許し、点差を4点に広げられた。5回途中5安打4失点でKOされ「アグレッシブな投球ができませんでした。非常に悔しいです」と肩を落とした。打線は先発高橋の前に、7回まで無安打と沈黙した。8回1死から代打の松尾汐恩捕手(21)がチーム初安打で出塁。林琢真内野手(25)、度会隆輝外野手(23)の連打で1死満塁とチャンスを広げた。代打戸柱恭孝捕手(35)が左飛に倒れ、2死満塁。蝦名達夫外野手(28)も空振り三振、この日最大の好機を生かせなかった。
◆今季限りで現役を引退した中日中田翔内野手(36)がMBSのナイター中継でゲスト解説を務めた。前日16日もカンテレでゲスト解説。大阪桐蔭時代に甲子園通算4本塁打を放ち、打点王3度のスラッガーが聖地で連日マイクに向かった。中田は阪神石井が推しメンだった。8回2死満塁でマウンドに上がった2番手石井大智投手(28)は蝦名を全球ストライク勝負で、最後は高め直球で空振り三振を奪い火消しに成功。中田は「(石井は)投げっぷりもいいのもあるけど、好きなのは顔つき、目つき。『打てるものなら打ってみろ!』という目つきが好きですね」と打ち明けた。中田は通算成績は6打数2安打。今季NPB新記録の50試合連続無失点の虎のセットアッパーが醸し出す雰囲気を認めていた。
◆虎は短期決戦でも強かった守護神・岩崎優が試合を締めるウィニングボールは中野拓夢の元へタイガース2年ぶりの日本シリーズ進出???CSファイナルステージ第3戦 (2025/10/17)??阪神×DeNA#クライマックスシリーズDAZNで全試合配信!#オレをみろ #阪神タイガース #だったらDAZN pic.twitter.com/Ve4mslZ7zS
◆今季限りでの退任が発表されているDeNA三浦大輔監督(51)が、甲子園のファンからも温かく送り出されてた。この日、阪神が3連勝し日本シリーズ進出が決定。試合後、三浦監督は阪神藤川球児監督(45)とともにベンチから出てグラウンド中央へ。藤川監督と握手ししばらく2人で言葉を交わしたあと、大きな花束を渡された。阪神ファンも含め、甲子園のスタンドからは大きな「ミウラ! ミウラ!」コールが沸き起こった。花束を大きく掲げて応える三浦監督へ、大きな拍手が送られていた。
◆阪神高橋遥人投手(29)が8回1死までDeNA打線を無安打に抑えた。プレーオフ、CSで先発し、7回以上を無安打に抑えたのは18年ヤクルト戦でノーヒットノーランを達成した菅野智之(巨人=9回)以来2人目。7回1/3は日本シリーズを含めたポストシーズンで3位タイとなり、阪神では東映との62年日本シリーズ<2>戦で7回1/3の村山実に並ぶ球団最長となった。
◆うれしいけど複雑? CSファイナルを全勝突破も、SNS上の虎党からは「まだ見たい」「まだ見たかった」の声が上がった。阪神は3連勝で日本シリーズ進出が決定。それにともない18日の土曜日に行われる予定だった第4戦以降は、開催されない。チケットを確保していたファンや、土日の試合放映を楽しみにしていたファンは、SNS上にうれしい悲鳴を上げていた。「今日阪神勝ってもうたら明日みにいかれへんやん」、「(第3戦までに)負けないと開催されない日程だ」、「野球のない土日になる」、「今日決めちゃったら、土日阪神見られないな」なお、第4戦以降の試合が中止となった際は、チケットは払い戻しとなると球団公式ホームページに掲載されている。
◆阪神が3連勝で2年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。次は25日からソフトバンクと日本ハムの勝者と、日本一をかけて対決する。試合後のグラウンドでは、セレモニーが行われた。藤川球児監督(45)は場内インタビューで、今の気持ちを問われると「ちょっといいですか」と言うと、レフトスタンドの方を向いた。「レフトスタンド、DeNAファンの皆さん、本当にありがとうございました!」と感謝すると、スタンドからは大きな拍手が起こった。
◆DeNAが阪神に3連敗を喫し、2年連続の日本シリーズ進出はかなわなかった。今季限りでの退任を発表している三浦大輔監督(51)にとっては"ラスト采配"になった。三浦監督は選手、スタッフと左翼席から声をからして支えてくれたファンのもとへ。四方に向けてみなで御礼をした後、三塁ベンチに戻ろうとすると、本塁へ促された。一塁側ベンチから駆け寄ってきたのは阪神の藤川球児監督(45)。サプライズで花束が贈られた。両指揮官は、笑顔で言葉を交わし、記念撮影。その間に、一塁側ベンチ前には阪神の選手、スタッフが整列。全員でお辞儀をし、ライバル球団を指揮してきた番長へリスペクトを示した。三浦監督は「藤川監督、選手たちスタッフもね、スタッフの方たちが見送っていただいて本当にありがとうございました」と阪神ナインへの感謝を口にした。「ミ・ウ・ラ! ミ・ウ・ラ!」。青色のファンだけではなく、黄色いファンの大きな声が混じったコール。勝者も敗者も一緒になった声援で三浦監督をたたえた。三浦監督は「まさか、まさかですよね。子どものころから来ていた球場で、もう完敗でしたからね。負けた中で最後でしたけれども、球場のタイガースファンも、ベイスターズファンもそうですけど、阪神タイガースの関係者のみなさんもああいう形でメッセージを送っていただき、本当にありがとうございました」と目を潤ませた。
◆阪神森下翔太外野手(25)が「2025 JERA クライマックスシリーズ セ」の最優秀選手(MVP)に輝き、賞金100万円が贈られた。大会冠協賛社である「JERA社」から贈られる100万円と併せて、計200万円獲得となった。試合後のセレモニーで表彰されファンから惜しみない拍手と歓声が送られた。この日は打点はつかなかったが2度の死球が4得点に絡む活躍。3連勝で突破を決めた同ステージの3試合で計3試合で計9打数6安打の打率6割6分7厘で3打点だった。15日の初戦は先制打を含む3打数2安打1打点で、前16日の第2戦はサヨナラ2ランを含む4打数3安打2得点。レギュラーシーズンでは両リーグ最多タイの勝利打点20の、背番号1が2試合連続で決勝打をマークしていた。
◆万感の三浦コール藤川球児監督から三浦大輔監督へ労いの言葉と花束を贈る?CSファイナルステージ第3戦 (2025/10/17)??阪神×DeNA#クライマックスシリーズDAZNで全試合配信!#オレをみろ #阪神タイガース #baystars #だったらDAZN pic.twitter.com/522yNdS8Bo
◆阪神が3連勝で2年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。次は25日からソフトバンクと日本ハムの勝者と、日本一をかけて対決する。4番の佐藤輝が決勝点となる先制3ラン。佐藤輝のCSでの本塁打は22年1S<3>戦以来3年ぶり2本目で、同試合も甲子園でのDeNA戦だった。プレーオフ、CSで4番のVアーチは今年1S<1>戦の筒香(DeNA)がいるが、日本シリーズ進出を決めた試合で記録したのは、07年2S<3>戦ウッズ(中日)同<5>戦セギノール(日本ハム)08年2S<4>戦ラミレス(巨人)に次いで17年ぶり4人目で、日本人4番では初めて。
◆甲子園で「ミ・ウ・ラ」コールが鳴りやまない。5年間の"番長DeNA"政権が幕を下ろした。今季限りでの辞任が決まっている三浦大輔監督(51)がCSファイナルで阪神に3連敗して終戦。大観衆からの拍手と声援に包まれながら、最後はグラウンドに一礼。「まさかですね。子供の頃から来ていた球場で。今日は完敗でしたけど、藤川監督にも『お疲れさま』と言っていただいて。悔しさもありますけど、本当に幸せでした」。目は涙で赤かった。リーグ王者の阪神に力負けだった。崖っぷちの第3戦。相手先発高橋に8回1死まで無安打に封じられた。3連敗で敗退。2年連続日本シリーズ優勝で花道を飾ることはできなかった。「強かったですね。セ・リーグ代表として日本シリーズでも頑張ってほしいです」とエールを送った。在任5年間で、直近4年連続のAクラス入り。昨季は26年ぶりの日本シリーズ優勝。ただ12球団最長ブランクとなる27年連続V逸の責任を、辞任という形でけじめをつけた。「リーグ優勝という目標を達成できなかったのは監督の責任。ケジメをつけないといけないという思いをオーナーにも伝えさせていただきました」と決意は固かった。試合後には涙を浮かべる選手やスタッフ1人1人と握手し、言葉を交わした。「勝てなかったですけど、この大観衆アウェーの中でプレーできたことを自信にして、来年に生かしてほしい。来年楽しみだなと思います」と三浦監督。このチームの底力を誰よりも信じている。【小早川宗一郎】
◆阪神森下翔太外野手(25)が打率6割6分7厘、1本塁打、3打点の活躍で初のCS最優秀選手(MVP)賞に輝いた。「うれしい。自分のやってきたことに自信を持てた」。初回は死球で2死一、二塁として直後の佐藤輝の先制3ランにつなげ、3回は1死一塁からの四球を選び2打席連続の出塁で追加点に貢献。7回には右翼線への二塁打を放った。「あの勢いで決められたのはすごく良かった」と3連勝でのCSファイナルステージ突破を喜んだ。15日初戦は先制打を含む3打数2安打1打点で、前16日第2戦はサヨナラ2ランを含む4打数3安打2打点。レギュラーシーズンでは両リーグ最多タイ勝利打点20の男が、2試合連続で決勝打をマークしていた。この日は打点はつかなかったが死球と四球が4得点に絡み、3試合で計9打数6安打。「時間をうまく調整に使ってもっといい状態にしたい。リーグの代表として堂々とやりたい」。日本シリーズでも躍動する。
◆阪神近本光司外野手(30)が攻守で3連勝突破に貢献した。初回は先頭で相手先発ケイの初球を捉え、佐藤輝の先制3ランにつながる左前打。「嫌なところではあるけど、いくしかないからいっちゃいました。結果的に3点入ったのは良かった」。5回には遊撃への内野安打でマルチ安打。守備では6回1死に右中間の飛球をスライディングキャッチし沸かせた。日本シリーズへ「楽しい準備ができたらいい」と意気込んだ。
◆試合を観戦したDeNA南場智子オーナー(63)が、5年間指揮を執った三浦大輔監督(51)をねぎらった。「絶対」と掲げた今季のリーグ優勝を逃し、並々ならぬ覚悟での辞任の決意を受け止めた。「(チームは)強くなってるとは思います。三浦監督に本当に感謝してますし、来年は培ったものを引き継いで、目標をつないでいきたい」と前を向いた。
◆阪神岩崎優投手(34)が9回を3者凡退で締めた。セーブ機会ではない4点差で最終回に登板。「みんな力を出せて、タイガースの野球をできたと思います。(先発高橋も)同じ左なんで、どういった感じで抑えているか、しっかり1球1球確認して」と桑原、佐野、筒香を12球で料理した。CSは6試合連続無失点を継続。「また、いい状態で迎えられるように(したい)」と日本シリーズを見据えた。
◆炎の3連投で石井大智投手(28)がスコアボードにゼロを刻んだ。8回1死まで無安打無得点を継続した先発高橋が3連打。左腕が無失点のまま2死を取って残した満塁を無双のセットアッパーが4球での火消しで雄たけびを上げた。「1球1球考えてることは違いますけど。それを言ったら多分、長くなってしまうので。まあ1つアウトが取れてよかったなと思います」。1番蝦名に初球から真っ向勝負でストライクゾーンに投げ込んだ。149キロ直球でストライクを奪うと、2球目は148キロで空振り。3球目フォークでファウルを奪うと、坂本がマウンドに寄りひと呼吸入れると、4球目の高め直球で蝦名のバットが空を切った。4月6日巨人戦(東京ドーム)以来の3日連続での3連投。「ずっとその前の回から準備はしてたんで」と、7回から高ぶった意識をたった1人に全集中。NPB記録の50試合連続無失点を築いた右腕は、ポストシーズンでの連続試合無失点を「11」にまで伸ばした。【伊東大介】
◆阪神大山悠輔内野手(30)が大きな追加点をもぎとった。3-0で迎えた3回2死一、二塁で、DeNAケイの真ん中に入ったスライダーを捉えて、左翼フェンス直撃の適時二塁打。「もうここまで来たら勝つか負けるかなので、もちろん反省はありますけど、チームが勝てたこと、それが一番だと思います」。難敵を阪神戦で最短となる5回途中でKOしたが、白星を一番に喜んだ。阪神木浪(第3戦で初の先発出場。6回に右越え二塁打)「1本打てたのは良かったですし、しっかり守れたのでそこは良かった。もったいない打席もあったので、反省してしっかりまた練習していきたい」
◆DeNAは阪神に3連敗を喫し、2年連続の日本シリーズ進出はかなわなかった。筒香嘉智外野手(33)は「負けたということが事実。阪神の方が上だったということだと思います」と悔しさを募らせた。「4番三塁」でスタメン出場も4打数無安打。「すごい隙のない野球を阪神はしますし。阪神、巨人に、これだけ今年負け越してるので、そこを越えない限りは優勝というのは見えてこないと思います」と冷静に分析。「最後に自分のバッティングができるっていう感覚が戻ったので、来年はスタートからいけると思います。個人に関してはそこが非常に楽しみです」と来季を見据えた。今季限りでの退任を発表している三浦大輔監督(51)はこの日がラスト采配となった。筒香は「現役も一緒にさせていただいて、米国から帰ってくるときも三浦さんにご連絡いただいて、非常に思い入れのある方。監督を最後いい形で送り出すことができなかった。非常に悔しい」と語った。DeNA牧(主将2季目は8月に左手親指を手術し、CSで復帰)「足りない所だらけ。何かこの負けを良いきっかけにしていければ。(三浦監督に)恩返しできたかはわかりませんけど、去年は日本一という形では胴上げできました。リーグ優勝を目標に5年間戦えたのは、自分のこれからの糧になる。強いベイスターズを支えてくださった」
◆阪神高橋遥人投手(29)が63年ぶりに虎のレジェンドの記録に並んだ。8回1死まで無安打無失点投球の圧巻投球。ポストシーズンでノーヒットノーランという快挙こそならなかったが、プレーオフ、CSの先発で7回1/3無安打投球は阪神では62年の村山実以来の快挙だ。クライマックスシリーズ5試合目の先発で、初の勝利投手となった左腕は「レギュラーシーズンはよくないことが多かった。今日、監督にも使っていただいて、緊張も不安もあったんですけど、そういうのに自分自身勝てたのは良かったと思います」。自身に厳しい男が、珍しく自画自賛だ。8回1死で松尾に初安打を浴び、3連打で1死満塁。代打・戸柱が打席に立った。阪神のCS敗退が決まる決勝打を許した相手を、左飛に打ち取った。「去年打たれたのを、今年は(小野寺)暖がよく捕ってくれた」。1年をかけたリベンジだった。左肘のクリーニング手術、トミー・ジョン手術...と選手生命の危機を何度も手術で乗り越えた。24年11月に「左尺骨短縮術後に対する骨内異物除去術」を受けた。過去の手術で左腕に埋め込まれたプレートを除去する、自身5度目の手術だった。外した物を見た球団トレーナーが、こんな物が入っていたのかと驚いた金属の硬いプレート。異物から解き放たれ、またチームを背負える投手になった。104球は今季最多投球。「何度も手術もしてるんで、そういうところはまだまだ良くなると思うし、踏ん張れるんじゃないかなと思います」と自身への期待は果てしない。"高橋遥人"に負けたくない。その思いこそが高橋の原点。投げたら勝つ、と周囲が「必勝」を期待する。無敵のイメージは、村山実以来59年ぶりとなる新人初登板初勝利を挙げた18年4月11日広島戦で生まれた。大投手の快挙をこの日また再現。阪神新時代の伝説を、これから高橋が作る。【堀まどか】阪神坂本(快投の先発高橋について)「球がすごかったですね。どうやって打つんかな、どうやったら打たれるんかな、というぐらい。捕っていても怖いぐらいのボールを投げていたと思います」
◆この日限りで退任となったDeNA三浦大輔監督(51)が、異例の"報道陣への謝罪"で5年間の指揮を締めくくった。敗戦後の取材にスッキリとした表情で応じ、「全然なんぼでも。今日最後ですからね」と笑顔。最後まで丁寧に言葉を紡いだ。シーズンを通じて、12球団でも珍しい試合前後の囲み取材に応じ続けたが、戦略上、答えづらい場面も多かった。「言えること、言えないこと。時に不機嫌になって返答が悪くなったり、ちゃんとできないこともありました。みなさんにご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。「ファンの方の代表として届けてもらいますからね」と、報道陣を通じてファンと向き合い続けた三浦監督。最後は「もっとサービスできればよかったけど、こういう性格なもんで。申し訳ございませんでした」と語り、5年間の戦いに、穏やかな笑顔で別れを告げた。
◆DeNAは阪神に3連敗を喫し、今季の戦いを終えた。試合後、南場智子オーナー(63)が報道陣に対応。「一番はレギュラーシーズンの優勝、そして日本シリーズ連覇。狙っていたんですけれども、ともにかなわずということで、大変悔しいシーズンになってしまいました。ファンの方々にお約束していたリーグ優勝を達成できなくて、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。「けが人も次々と出て、なかなか戦力がそろわない中でもなんとか戦い抜けるチームになってきましたし、若手も育ってきていて。そういった意味ではチームが機能し始めている。なんといってもAクラスでも喜ぶチームではなくなってる」とチームの現状を分析した。5年間チームを率いた三浦監督監督(51)は今季限りで退任。来季に向けて「まだ反省しなきゃいけないポイントも多いので、そこをしっかりシューティングできる体制で。三浦さんが目標にしていたリーグ優勝、次の体制でしっかりと実現して参りたいと思います」と力強く語った。
◆阪神はCSファイナルステージ第3戦で日本シリーズ進出を決めたため、予定されていた第4戦以降を開催せず、全てのチケットを払い戻すと発表した。
◆阪神が3連勝で2年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。次は25日からソフトバンクと日本ハムの勝者と、日本一をかけて対決する。阪神がアドバンテージの1勝を含め4勝0敗で23年以来8度目の日本シリーズ進出を決めた。日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで、無敗突破は昨年のソフトバンクに次ぎ17度目。阪神の無敗進出は23年以来2度目。藤川監督が就任1年目で日本シリーズに進出。新人監督のシリーズ出場は昨年の小久保監督(ソフトバンク)以来20人目となり、阪神では球団初。無敗でプレーオフ、CSを突破した新人監督は、12年栗山監督(日本ハム)、15年工藤監督(ソフトバンク)、21年中嶋監督(オリックス)、24年小久保監督(ソフトバンク)に次いで5人目。
◆DeNAは阪神に3連敗を喫し、今シーズンの戦いが終了した。今季限りで退任する三浦大輔監督(51)にとっては、この日が"ラスト采配"となった。南場智子オーナー(63)は「Aクラスでも喜ぶチームではなくなっている。そういった意味でも5年間指揮を執ってくれた三浦監督に本当に感謝してます」と思いを語った。球団監督史上初の4年連続Aクラス入りも果たした指揮官。南場オーナーは「大変だったと思います。本当にいろんなことがありました。選手時代も、どんな時も1人でマウンドに立って投げ抜く人、強靱(きょうじん)な精神力の持ち主ではある。しかしながら、自分がプレーをするのと違ういろんなストレスやプレッシャーがあったと思います。1試合1試合勝ちながら、チームを強くしてくださり、本当に感謝してます」と惜しみない賛辞を贈った。
◆CSクライマックスシリーズを3戦3連勝で終えた阪神藤川球児監督(45)が球団のこれまでのドラフト戦略に敬意を示した。この日は今季本塁打、打点の2冠で20年ドラフト1位佐藤輝明内野手(26)が初回3ランで先制。3回には16年ドラフト1位大山悠輔内野手(30)が適時二塁打でダメ押しした。前日第2戦は、22年ドラフト1位森下翔太外野手(25)が史上初のCS3年連続アーチとなる劇的サヨナラ2ランで白星を呼び込んだ。クリーンアップを組んだドラフト1位トリオが、CS3戦で、チーム11得点中、10得点を挙げた。試合後の勝利監督インタビューで藤川監督は「本当にこれまでのドラフトに感謝ですね」と語り昨年までの金本、矢野、岡田政権下で、築き上げたチーム編成方針に感謝の言葉を贈った。
◆この日限りで退任となったDeNA三浦大輔監督(51)は、最後の投手起用となった入江大生投手(27)に温かい期待を寄せた。4点を追う8回、監督就任初年度から見てきた入江がマウンドへ。今季は右肩のクリーニング手術から復帰。シーズン中盤まで抑えを担ったものの不振が続き、ビハインドでの登板に配置転換されていた。この日は小野寺を遊ゴロ、木浪と坂本を2者連続の空振り三振に抑えて3者凡退で締めた。ベンチから見守った三浦監督は「本人に言いましたよ、『良いピッチングしたな』って」。続けて「差が激しい選手でしたね。投げてみないとわからない部分もあります。でも持っているものは素晴らしい。それをもっと磨いて、今年経験したことを来年に生かしてくれると思います」と愛情あふれる言葉を送った。
◆DeNAは阪神に3連敗を喫し、今シーズンの戦いが終了した。試合後、南場智子オーナー(63)は公式X(旧ツイッター)を更新。「本日横浜DeNAベイスターズの今シーズンが終了しました。横浜で待っていてくださったファンの皆さま、横浜に戻るという約束を果たせませんでした。本当に申し訳ありません」とファンに謝罪した。今季限りで退任する三浦大輔監督(51)は、この日が"ラスト采配"に。「三浦監督、ありがとうございました。最高の信頼関係の中で仕事ができました。番長が職を賭して挑戦したリーグ優勝は次の体制で必ず成し遂げます」と感謝の思いとともに来季への決意を伝えた。現地観戦し"番長DeNA"を見届けた南場オーナーは「最後の最後まで見事に全力で戦った選手、スタッフたちに挨拶し、甲子園を出ました」とつづった。
◆CS突破ダ~ン! 阪神佐藤輝明内野手(26)が豪快な3ランでチームを日本シリーズに導いた。「2025 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルステージ第3戦のDeNA戦(甲子園)で、初回に左腕ケイのスライダーに反応。バックスクリーンに突き刺した。虎打線は主砲のバットに乗せられて難敵左腕を攻略。ストレート3連勝で2年ぶりシリーズ進出を決めた。たった1球で佐藤輝が勝負を決めた。センター返しで伸びる美しい放物線。バックスクリーン左隅に飛び込んだ1発は、今季何度も見せてきた軌道だった。最高潮の熱気の中でダイヤモンドを一周する姿に、4番の風格を漂わせた。「しっかり準備して。イメージしながら入った結果かなと思います」0-0の初回1死一、二塁。先発ケイが投じた初球外角127キロスライダーを完璧に捉えた。今季レギュラーシーズンで阪神戦防御率0・85の左腕から放った1発は、ポストシーズンでは22年以来、自身3年ぶり2本目となる本塁打。今季40本塁打、102打点でセ・リーグ2冠王に輝いた4番。シーズンさながらの豪快弾で、今季CS5打点目を挙げた。3連勝でDeNAを制した、CSファイナルステージ。15日の初戦から、甲子園は4万2000人を超える観衆で埋め尽くされた。フェニックスリーグに参加せず、同戦は13日ぶりの試合。シーズンをも上回る熱狂ぶりは、佐藤輝ですら少し驚くレベルだった。「久々に結構、高ぶるものがあったというか。久しぶりの感覚はありました」大器として入団時から期待を受けて5年目。若手時代から試合に出続け、温かい歓声だけでなく厳しい声も一身に受け止めてきた。誰もが認めるスラッガーとなった今、主砲として感じていることがある。「そういう環境でプレーって、なかなか他の人は経験できない。それは一般の人もそうだけど、甲子園というところで他のチームの人も経験できない。そう思うと貴重な体験というか。『そういう感情も楽しみながら』とやっています」大卒5年目の27歳。日々4万人以上の観客から視線を集めて戦う中、プレッシャーすら楽しむ。技術は当然のこと、人気球団阪神の4番は精神面からスケール感が違う。2年ぶりの日本一へ、あと4勝。25日からパ・リーグ本拠地で始まる日本シリーズに向けて、約1週間の調整期間も手にした。「しっかり休みながら、また準備したいと思います」。万全の備えで、歓喜の瞬間へ突っ走る。【波部俊之介】
◆阪神高橋遥人投手(29)が63年ぶりに虎のレジェンドの記録に並んだ。8回1死まで無安打無失点投球の圧巻投球。ポストシーズンでノーヒットノーランという快挙こそならなかったが、プレーオフ、CSの先発で7回1/3無安打投球は阪神では62年の村山実以来の快挙だ。高橋にとって、念願のポストシーズン初白星となった。19年のCSデビュー戦から5度目の登板での勝利。長い道のりだった。「手術もいっぱいして、いろんな人に会って。そういうところは成長できていると思う」21年11月のCS巨人戦を最後に、約2年半の長いリハビリ期間に突入。登板した約2週間後には左肘のクリーニング手術を行うような身体の状態だった。それでも投げられる限り、任されたマウンドは降りなかった。「投げる時はしっかり投げられていたから。そういうのはあまり言いたくない。その状態だったからダメだったとなるし」。計5度の手術を経て、昨年には左腕に埋まったプレートも除去。万全の身体で"完全体"となってつかんだ白星だ。「あの頃は『ここからどうなっていくんだろう』みたいな。そういうのが全部なくなった。練習したら、それが直結していくような気持ちかな」心身ともに分厚くなり、大舞台で輝いた。【阪神担当=波部俊之介】
◆阪神高橋遥人投手(29)が8回1死まで無安打無失点で、8回2/3を3安打無四死球7奪三振の無失点と快投を披露した。捕手としてリードした坂本誠志郎捕手(31)は「球がすごかったですね。どうやって打つんかな、どうやったら打たれるんかな、というぐらい。捕っていても怖いぐらいのボールを投げていたと思います」と振り返った。ノーヒットノーランについては「今日の(高橋)遥人やったら、もしかしたらと思っていました。でも、僕はちょっと意識しながらいっていましたけど、遥人がそんなこと気にしないような。それよりもチームが勝つことを考えたボールを選んでいたので、遥人はすごいなと思いながらでした」と明かした。
◆阪神の高橋遥人投手(29)、早川太貴投手(25)、島田海吏外野手(29)が17日、出場選手登録された。高橋は、今季8試合に先発して3勝1敗、防御率2・28。DeNAとのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3戦で、9月20日のDeNA戦(甲子園)以来となる先発マウンドに上がる。早川は今季DeNA戦に2試合に先発してプロ初勝利を含む2戦2勝。DeNAキラーは中継ぎで待機するとみられる。島田は1軍での出場は28試合にとどまったが、2軍では55試合に出場して打率・303、8盗塁を記録した。16日に先発して5回3失点、101球を投げた才木浩人投手(26)は登録を抹消されなかった。
◆18日の第4戦の予告先発投手が発表された。阪神はジョン・デュプランティエ投手(31)が先発予定。この日は試合前練習に参加し、キャッチボールなどで汗を流した。「体の状態はいいですね。まずは今日チームが勝って、決めてくれるところを見ることをすごく楽しみにしています」今季のレギュラーシーズンでは15試合に先発して6勝3敗、防御率1・39をマーク。しかし、下肢の張りにより8月9日のヤクルト戦(京セラ)を最後に1軍のマウンドから遠ざかっていた。約2カ月ぶりの復帰に「戻ってこられてうれしいですね。どんな形であれ、チームの勝利に貢献できるチャンスはうれしい。あとは1軍にいるチームメート、友達に会えたことが何よりだと思います」と喜びを口にした。10月3日の練習試合・オリックス戦(SGL)では2回を完全投球。最速は152キロをマークした。「もちろんまたいいピッチャーとして、いい選手として戻ってこれるように頑張ってやってきた」とうなずいた。
◆阪神は引き分け以上で日本シリーズ進出が決まる一戦。先発のマウンドには今季8試合に先発して3勝1敗、防御率2・28の高橋遥人投手(29)が上がる。打線は木浪聖也内野手(31)が「7番・遊撃」で出場。2023年の広島とのCSファイナルステージで、シリーズMVPを獲得した男がバットで貢献する。この日、出場選手登録された早川太貴投手(25)がブルペン待機。湯浅京己投手(26)、中川勇斗捕手(21)がベンチ外となった。
◆先発した阪神・高橋遥人投手(29)は初回にいきなりピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。先頭の蝦名は三ゴロ、桑原も内野ゴロに打ち取るも、三塁手・佐藤輝の悪送球により1死二塁を背負った。それでも、3番・佐野は直球で押し切り二ゴロに仕留め、最後は筒香を低めの直球で左に仕留めた。昨年10月のDeNAとのCSファートS第2戦(甲子園)に先発するも5回4失点。敗戦投手となり、チームはシリーズ敗退が決まった。リベンジの登板に向け、初回を無失点で発進した。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「4番・三塁」で出場。初回に先制3ランを放った。近本光司外野手(30)が左前打で出塁。中野拓夢内野手(29)は犠打失敗に終わるも、森下翔太外野手(25)が死球を受けて1死一、二塁で佐藤輝に打席が回ってきた。初球の外角低めのスライダーを一閃。打球はぐんぐん伸びてバックスクリーンに飛び込んだ。佐藤輝は今シリーズ第1号。難敵・ケイからいきなり3点を先取した。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「4番・三塁」で出場。初回に先制3ランを放った。近本光司外野手(30)が左前打で出塁。中野拓夢内野手(29)は犠打失敗に終わるも、森下翔太外野手(25)が死球を受けて1死一、二塁で佐藤輝に打席が回ってきた。初球の外角低めのスライダーを一閃。打球はぐんぐん伸びてバックスクリーンに飛び込んだ。佐藤輝は今シリーズ第1号。難敵・ケイからいきなり3点を先取した。佐藤輝は「打ったのはスライダー。1打席目の初球から自分のスイングができたと思います。先制点に繋がって良かったです」とコメントした。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が「5番・一塁」で出場。三回に適時二塁打を放った。一回に佐藤輝明内野手(26)の中越え3ランで先制すると、三回は四死球で2死一、二塁のチャンスを築き、ここで大山が打席に立った。振り抜いたのはカウント2-2からの5球目。変化球にタイミングを合わせてはじき返した鋭い打球は、そのまま左翼フェンスを直撃し、二走・中野拓夢内野手(29)が悠々と生還した。大山はファイナルステージ第2戦での中犠飛で打点は挙げていたが、この日の第1打席までで9打席無安打だった中、これが今ポストシーズン初安打。シーズンでは苦しめられたDeNA・ケイから価値ある一打となった。
◆先発した阪神・高橋遥人投手(29)が四回までノーヒットピッチングを披露した。一回は佐藤輝明内野手(26)の悪送球で1死二塁を背負ったが、後続を冷静に打ち取った。二回は危なげなく三者凡退に抑えると圧巻だったのはここから。三回を直球とスライダー中心に3者連続三振に斬ると、四回先頭の桑原をカットボールで空振り三振、続く佐野をカットボールで三球三振に仕留め、回をまたいで5者連続三振を奪ってみせた。最後は4番・筒香に痛烈な打球を二塁手左に転がされたが、中野拓夢内野手(29)がダイビングキャッチ。即座に起き上がりアウトを完成させた。引き分け以上で日本シリーズ進出が決まる3戦目を任された左腕は、その力を存分に発揮している。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が「5番・一塁」で出場。三回に適時二塁打を放った。一回に佐藤輝明内野手(26)の中越え3ランで先制すると、三回は四死球で2死一、二塁のチャンスを築き、ここで大山が打席に立った。振り抜いたのはカウント2-2からの5球目。変化球にタイミングを合わせてはじき返した鋭い打球は、そのまま左翼フェンスを直撃し、二走・中野拓夢内野手(29)が悠々と生還した。「打ったのはスライダー。何とかチームの力になれるように、得点につなげたいと思っていました。また次の1点をチーム全員で取りにいきます」と話した。
◆DeNAの先発アンソニー・ケイ投手(30)が五回途中4失点で降板した。4四死球と制球が乱れ、一回1死一、二塁で4番・佐藤輝にバックスクリーンに運ばれる3ランを被弾すると三回には大山にフェンス直撃の適時二塁打を許した。その後、五回1死二塁から森下を左飛、佐藤輝を申告敬遠とした場面で交代を告げられた。2番手には、背中の張りで戦線離脱していた宮城がCS初登板。大山から見逃し三振を奪って窮地を脱した。
◆阪神・高橋遥人投手(29)が先発し、七回まで無安打投球を続けている。一回にバックの失策で走者を背負うも佐野、筒香を抑えて無失点で発進すると、三回から四回2死までは5者連続三振を奪うなどDeNA打線を圧倒。野手陣の好守にも助けられながら快投を続けた。打順が2番から始まる七回も桑原を三ゴロ、佐野はバットを折らせて遊ゴロ、そして筒香は三飛に打ち取り、ここでも安打は許さず。快挙達成に期待するスタンドのファンからは大歓声が起こった。
◆先発した阪神・高橋遥人投手(29)は八回一死まで無安打投球をみせるも、代打・松尾汐恩捕手(21)に安打を許し、プロ野球史上初のCSファイナルSでのノーヒットノーラン達成とはならなかった。一回は佐藤輝明内野手(26)の悪送球で1死二塁を背負ったが、後続を冷静に打ち取った。二回は危なげなく三者凡退に抑えると圧巻だったのはここから。三回先頭から四回の佐野まで5者連続三振を奪ってみせた。五回から七回はわずか26球で料理。しかし八回1死から代打・松尾に中前打を打たれ、大偉業達成とはならなかった。それでも、スタンドからは高橋の快投に大きな拍手が送られた。
◆先発した阪神・高橋遥人投手(29)は八回途中104球を投じ、3安打無失点で降板した。三回から四回にかけて5者連続三振を奪うなど、七回まで圧巻の無安打投球。八回先頭の牧は一飛に仕留めたが、代打・松尾に痛恨の中前打を浴びて、CSファイナル初の偉業達成とはならなかった。続く林、度会に安打を許して1死満塁。それでも、代打・戸柱を打ち取り、石井大智投手(28)にマウンドを託した。3連投となった石井は疲れを感じさせず1番・蝦名を三振に仕留めた。高橋は、昨年10月のDeNAとのCSファートS第2戦(甲子園)に先発するも5回4失点。敗戦投手となり、チームはシリーズ敗退が決まった。リベンジを誓った大一番でこれ以上ない快投をみせつけた。
◆2位DeNAのファイナルステージ敗退が決まった。先発ケイは4四死球と制球に苦しみ、佐藤輝に先制3ランを被弾するなど五回途中4失点で降板。打線は阪神の先発・高橋遥人の前に七回まで無安打と苦しんだ。八回に代打・松尾の右前打を皮切りに連打で1死満塁としたが、代打・戸柱が左飛。2番手・石井に蝦名が空振り三振に倒れて、一発同点のチャンスを生かせなかった。ファーストステージ(横浜)では第2戦で劇的サヨナラ勝利を収めるなど2連勝で乗り込んだ甲子園だったが、王者阪神に投打で圧倒されて3連敗を喫した(アドバンテージを含む4敗)。今季限りで三浦監督が退任する中、2年連続の下克上での日本一を目指したが、有終の美を飾れなかった。
◆阪神がDeNAに3連勝し、2年ぶりの日本シリーズ進出をストレートで決めた。先発した高橋遥人投手(29)は八回途中3安打無失点と快投。5者連続三振を奪うなど、DeNA打線を終始圧倒し続け、八回一死まで無安打投球を披露した。その後は、石井大智投手(28)、岩崎優投手(34)がゼロでつないだ。打線は初回に佐藤輝明内野手(26)のバックスクリーンへの豪快3ランで先制。さらに三回に大山悠輔内野手(30)の適時二塁打で追加点を奪った。レギュラーシーズンでは8試合で防御率0・85と苦しみ続けたケイを5回途中で降板に追い込んだ。森下翔太外野手(25)は2打数1安打でシリーズ打率・667となった。「9・7」に史上最速優勝を決めた阪神は、レギュラーシーズンの勢いのまま、CSでも圧倒的な強さで日本シリーズ進出を決めた。
◆3連勝の阪神が1勝のアドバンテージを含めた対戦成績を4勝無敗とし、2年ぶり日本S進出を決めた。一回1死一、二塁、佐藤輝明内野手(26)のバックスクリーンへの3ランで先制。三回2死一、二塁では大山悠輔内野手(30)の二塁打で加点した。先発高橋遥人投手(29)は八回一死からの初安打後に3連打を浴び、2死満塁の場面で降板。3連投の石井大智投手(28)が窮地を脱出した。九回は岩崎優投手(34)が締めた。佐藤輝のCSアーチは22年のDeNAとのファーストS第3戦以来。球団の4番アーチは14年の巨人とのファイナルS第1戦、15年の巨人とのファーストS第2戦のマウロ・ゴメス、17年のDeNAとのファーストS第1戦の福留孝介に次いで3人目。チームは25日、パ・リーグ本拠地で開幕する日本Sに向かう(観衆=4万2649人)。
◆DeNAは、3連敗で2年連続の日本一はならなかった。今季限りで退任するDeNA・三浦大輔監督(51)は試合後、選手、スタッフとともにベイスターズファンの待つ左翼スタンド方向に足を運び一礼。甲子園の阪神ファンからも「三浦コール」が巻き起こった。阪神・藤川監督からは青の花束を手渡され、阪神ナインからも一礼。甲子園を埋め尽くしたファンの声援の中、グラウンドを去った。
◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(78)は八回一死まで無安打投球を続けた阪神・高橋遥人投手(29)に言及した。高橋がノーヒットノーランを達成するんじゃないか? そんな思いでずっと眺めていた。八回1死から3連打で夢は消えたが、私個人的には胸が熱くなった。もちろん、高橋の頑張っている姿もだが、お客さんの声援に感動した。アウトを奪っても、初安打を許した瞬間も、驚くような拍手。お客さんの優しさに感謝だ。藤川監督、投手コーチの判断も見事。もし、六回までに安打を許していたら、おそらく、その裏の攻撃で代打を送っていたはず。大記録が視界にあったから、続投の判断をしたのだろう。技術的な話をするなら、バランスよく投げられていた。これに尽きる。球に力があるから、序盤は三振の山を築いた。後半は疲れからか、三振が奪えなくなると、坂本が変化球中心のリードに切り替えた。これが効果的だった。高橋がこれぐらいの投球をしてくれれば日本シリーズに向けて、明るすぎるぐらいの朗報だ。CSでは先発、救援全員がシーズン同様の力を出し切った。現状のままで頂上決戦に臨めれば、何の不安もない。
◆3連勝の阪神が1勝のアドバンテージを含めた対戦成績を4勝無敗とし、2年ぶり日本S進出を決めた。一回1死一、二塁、佐藤輝明内野手(26)のバックスクリーンへの3ランで先制。三回2死一、二塁では大山悠輔内野手(30)の二塁打で加点した。先発高橋遥人投手(29)は八回一死からの初安打後に3連打を浴び、2死満塁の場面で降板。3連投の石井大智投手(28)が窮地を脱出した。九回は岩崎優投手(34)が締めた。佐藤輝のCSアーチは22年のDeNAとのファーストS第3戦以来。球団の4番アーチは14年の巨人とのファイナルS第1戦、15年の巨人とのファーストS第2戦のマウロ・ゴメス、17年のDeNAとのファーストS第1戦の福留孝介に次いで3人目。チームは25日、パ・リーグ本拠地で開幕する日本Sに向かう。
◆?阪神・高橋遥人が八回1死まで無安打に抑えて勝利投手。日本シリーズを含めたポストシーズンで先発投手が7回?以上を無安打に抑えたのは、1962年日本シリーズ第2戦の阪神・村山実(7回?)、91年同第4戦の広島・佐々岡真司(同)、07年同第5戦の中日・山井大介(8回)、17年同第4戦のDeNA・浜口遥大(7回?)、18年ファーストステージ(S)第2戦の巨人・菅野智之(9回=無安打無得点試合)に次いで7年ぶり6人目で、阪神では62年の村山実と並ぶ最多記録。?三回先頭・石上から四回2死・佐野まで5者連続奪三振。プレーオフ、CSで5者連続奪三振は最多タイ記録で、13年ファーストS第3戦の西武・ウィリアムス、今季ファーストS第1戦の日本ハム・伊藤大海に次いで3人目。セでは21年ファイナルS第1戦のヤクルト・奥川恭伸ら4人の4者連続を上回る新記録。
◆阪神がDeNAに3連勝し、2年ぶりの日本シリーズ進出をストレートで決めた。?レギュラーシーズン1位の阪神がアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を4勝0敗とし、日本シリーズ進出を決めた。2023年以来2年ぶり8度目。日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSを無敗で突破したのは、昨年のソフトバンクに続く通算17度目。阪神では23年以来2度目。?藤川監督は就任1年目で日本シリーズに導いた。新人監督の日本シリーズ出場は、昨年のソフトバンク・小久保裕紀に続く20人目。そのうち、無敗でプレーオフ、CSを突破したのは、12年の日本ハム・栗山英樹、15年のソフトバンク・工藤公康、21年のオリックス・中嶋聡、昨年のソフトバンク・小久保に次いで5人目で、セ・リーグの監督では初。?佐藤輝のCSでの本塁打は22年ファーストステージ(S)第3戦以来3年ぶり2本目。阪神の4番打者がCS本塁打を放ったのは、14年ファイナルS第1戦と15年ファーストS第2戦のゴメス、17年ファーストS第1戦の福留孝介に次いで8年ぶり3人目(4本目)。
◆阪神が無失点リレーで快勝。高橋が七回まで無安打と好投し、ピンチを招いた八回は石井が好救援。九回は岩崎が締めた。打線は一回に佐藤輝が先制3ラン、三回に大山が適時二塁打を放った。DeNAは後手に回り、打線が沈黙した。
◆3連勝の阪神が1勝のアドバンテージを含めた対戦成績を4勝無敗とし、2年ぶり日本S進出を決めた。一回1死一、二塁、佐藤輝明内野手(26)のバックスクリーンへの3ランで先制。三回2死一、二塁では大山悠輔内野手(30)の二塁打で加点した。先発高橋遥人投手(29)は八回一死からの初安打後に3連打を浴び、2死満塁の場面で降板。3連投の石井大智投手(28)が窮地を脱出した。九回は岩崎優投手(34)が締めた。佐藤輝のCSアーチは22年のDeNAとのファーストS第3戦以来。球団の4番アーチは14年の巨人とのファイナルS第1戦、15年の巨人とのファーストS第2戦のマウロ・ゴメス、17年のDeNAとのファーストS第1戦の福留孝介に次いで3人目。チームは25日、パ・リーグ本拠地で開幕する日本Sに向かう。
◆3連勝の阪神が1勝のアドバンテージを含めた対戦成績を4勝無敗とし、2年ぶり日本S進出を決めた。一回1死一、二塁、佐藤輝明内野手(26)のバックスクリーンへの3ランで先制。三回2死一、二塁では大山悠輔内野手(30)の二塁打で加点した。先発高橋遥人投手(29)は八回一死からの初安打後に3連打を浴び、2死満塁の場面で降板。3連投の石井大智投手(28)が窮地を脱出した。九回は岩崎優投手(34)が締めた。佐藤輝のCSアーチは22年のDeNAとのファーストS第3戦以来。球団の4番アーチは14年の巨人とのファイナルS第1戦、15年の巨人とのファーストS第2戦のマウロ・ゴメス、17年のDeNAとのファーストS第1戦の福留孝介に次いで3人目。チームは25日、パ・リーグ本拠地で開幕する日本Sに向かう。
◆阪神・森下翔太外野手(25)がCSMVPに選ばれた。3試合で2度の決勝打を放つなど、打率・667(9打数6安打)、1本塁打、3打点で圧倒的な成績を残した。「自分のやってきたモノに改めて自信を持てました。短期決戦でより結果が見えてくるところでMVPを取らせていただいて、すごくうれしいです」一回1死一塁では死球でつなぎ、佐藤輝明内野手(26)の先制3ランをお膳立て。1安打ながら3出塁でチャンスメークに徹した。初戦は先制打、2戦目はプロ初のサヨナラ弾。短期決戦での勝負強さを発揮した。「タイガースの野球ができれば十分戦えると思っているので、セ・リーグの代表として堂々とやりたいと思います」。最高の状態で日本一への戦いに臨む。(渡辺洋次)
◆前日にCSで自身初本塁打を放ったDeNA・牧秀悟内野手(27)は3打数無安打だった。左手親指付け根の手術を受け、長く戦列を離れていた主砲はCSで復帰。ファイナルステージでの3連敗に「足りないことだらけ。このままでは来年も同じ形になる。何かこの負けをいいきっかけにしていければ」と厳しい表情を浮かべた。プロ入りから5年をともにした三浦監督が退任。「恩返しできたかはわからない。リーグ優勝を目標に5年間戦えたことは自分のこれからの糧になる。強いベイスターズを支えてくださった監督の一人です」と感謝の思いがあふれた。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が難敵ケイから貴重な追加点を奪った。3―0の三回2死一、二塁で左翼フェンス直撃の適時二塁打。「どんな形でも勝つだけだったので、個人どうこうではなくて勝てたことが一番」。今シリーズはそれまで9打席無安打だった中で、価値ある一打を放った。日本一に向けて「ここまできたら勝つだけ」と言葉に力を込めた。
◆見事な火消し役だった。八回2死満塁で登板した阪神・石井大智投手(28)は蝦名から真っすぐで空振り三振を奪い、マウンド上でほえた。「一球一球考えていることは違いますけど、1つのアウトが取れてよかったと思います」。今シリーズは3連投でレギュラーシーズンからの無失点を継続。「結果的にしっかり仕事ができてよかったです」とうなずいた。
◆8月に国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たした森原康平は、今後について「今はもう三浦監督とできない、そればかり。さみしいです」と話すにとどめた。昨季は29セーブをマーク。今季は右肩の状態が上がらずに5月中旬から2カ月間離脱し、セーブはゼロだった。それでもシーズン終盤に抑えとしてブルペン陣を支え「最終的にはいい形でチームに貢献できた。今年やれることはできたと思う」とうなずいた。(甲子園)
◆DeNA・筒香嘉智外野手(33)は九回2死で二飛に倒れた。最後の打者となり「阪神の方が上だった。隙のない野球をする。そこを越えない限り優勝は見えてこない」と振り返った。日本球界復帰2年目の今季は8月以降に調子を上げ、チーム最多の20本塁打。三浦監督の下でのラストゲームとなり「監督を最後にいい形で送り出すことができなかったことが非常に悔しい」と話した。
◆阪神・中野拓夢内野手(29)が好守で高橋遥人投手(29)の快投を支えた。一回1死二塁で佐野の難しいバウンドのゴロを正面に回り込んで華麗に処理。4―0の四回2死では筒香の二遊間への痛烈なゴロに飛び込むと、即座に起き上がってアウトに。頼れる選手会長は「(高橋が)ずっといいリズムで投げてくれたので助けられてよかったです」と振り返った。
◆CS敗退を受け、DeNA・佐野恵太外野手(30)が悔しさをかみしめた。4打数無安打に終わり、「ちょっと終わったばかりで頭が回っていない。この秋、しっかりと自分をしっかりと見つめ直して練習とトレーニングに向き合っていきたい」と静かに振り返った。昨オフはFAの権利を行使せず残留。今季は打率・274、15本塁打、70打点と打線を支えた。今季限りで退任する三浦監督の下で主将も経験した男は、「本当に悔しい終わり方。あれだけお世話になって申し訳ない。今後、しっかりと活躍して恩を返していけたら」と語った。
◆2位DeNAのファイナルステージ敗退が決まった。「2番・中堅」で先発した桑原将志は4打数無安打に終わり、「単純に自分たちの力もそうですし、個人の力も足りないだけ。この経験をまた糧にして来季頑張りたい」と振り返った。今季限りで三浦監督が退任。指揮官からの信頼も厚かったハマのガッツマンは、「寂しい。1日でも長く一緒にやりたかったので悔しい。本当に今は感謝の気持ちでいっぱい」と話した。
◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)が巧みなリードで高橋遥人投手(29)をアシストした。「もしかしたら(ノーヒットノーラン)と思っていた。僕は意識していたが、遥人はチームが勝つことを考えたボールを選んでいたのですごい」とたたえた。三回から四回にかけては5者連続三振。圧巻の投球に「どうやったら打たれるのかと。捕っていても怖いくらい」と舌を巻いた。
◆阪神・岩崎優投手(34)が九回を締めた。2番・桑原は遊飛、佐野は全球スライダーで三球三振。最後は筒香を二飛に打ち取り、12球で仕事を終えた。「みんなの力を出してタイガースの野球ができた」。15日の第1戦に続いて三者凡退に抑えた守護神は次なる頂に向けて「けががないように調整して、いい状態で迎えられるように頑張ります」と意気込んだ。
◆DeNA・南場智子オーナー(63)が17日、阪神とのCSファイナルステージで敗退が決まった第3戦後に甲子園で報道陣の取材に応じ「ファンの方々に約束していたリーグ優勝を達成できず、本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。今季限りで退任する就任5年目の三浦監督について「若手も育ってきて、育成を含めてチームが機能し始めている。何と言っても、Aクラスで喜べるチームではなくなった。そういった意味で三浦監督に感謝しています」とねぎらった。次期監督に期待するものを問われると「積み上げてきたものがある。ゼロベースで壊すのではなく、その土台をさらに発展させられるような体制で臨みたい。リーグ優勝を次の体制で実現したい」と言葉に力を込めた。
◆阪神・近本光司外野手(30)が一回、ケイの初球、外角直球をとらえて左前打。いきなりの快音で佐藤輝明内野手(26)の先制3ランのおぜん立てをした。「僕は僕のやるべきことをやる。後ろのバッターがなんとかしてくれると。結果的に3点入ってよかった」。15日の第1戦では三盗から先制ホームを踏むなど、打って走って3連勝に貢献。日本シリーズに向けて「楽しい準備ができたらいいなと思います」と笑った。
◆DeNA・山本祐大が悔しさを押し殺した。3試合で先発マスクをかぶって3連敗。打ってはファイナルステージ8打数1安打で、この日は八回に代打・松尾が送られた。「これが僕の実力。本当にチームの皆さんに迷惑をかけたし、最後ああいう所で結果を出せないのはすごく悔しかった」と唇をかみ、「だからってこの結果は取り戻されることはない。それを真摯に受け止めて、来年に向けて準期間はいっぱいあると思う。また見つめ直して頑張りたい」と必死に前を向いた。
◆リーチ一発弾!! 「2025 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ」ファイナルステージの第3戦が甲子園で行われ、リーグ王者の阪神が2位のDeNAに4―0で下した。3連勝でリーグ優勝によるアドバンテージを含めて4勝となり、2年ぶり8度目の日本シリーズ進出を決めた。一回に佐藤輝明内野手(26)が今シリーズ初本塁打となる先制3ランを放った。25日に敵地で開幕する日本シリーズでパ・リーグのCS突破球団と対戦する。打球がバックスクリーンに向かって飛んでいった瞬間、佐藤輝はバットをほうり投げた。歓喜の右翼スタンドに向けて、人さし指を突き出す。今季のCS1号となる先制の3ラン。3年ぶり2本目となる一発で、2023年以来の日本シリーズ出場を決めた。「しっかり準備してね、イメージしながら入った結果かなと。(ダイヤモンドを一周して)気持ちよかったです」一回、先頭の近本が初球の150キロ直球をたたいて左前へ運ぶ。前夜のヒーロー森下が死球で迎えた1死一、二塁。頼れる4番が初球、外角低めのスライダーを捉えた。あとがない相手先発はケイ。レギュラーシーズンで阪神戦に8試合に登板して防御率0・85と難敵中の難敵だったが、佐藤輝は後半開幕戦で本塁打を放つなど、苦手意識はなかった。わずか5球で3点。チームを勢いづけるには十分な4番の一撃だった。昨季までのCSは打率・163(44打数7安打)で、本塁打は22年のファーストステージ・DeNA戦(横浜)で放った1本だけ。短期決戦には弱い-といわれた。それでも「全然気にしていない」。その言葉通り、本塁打、打点の2冠を獲得して臨んだ今季は、進化した姿を披露した。3試合で打率・455(11打数5安打)、1本塁打、5打点。まさに千両役者だった。「いや、もうチャンスいっぱい作ってもらったんでね。それを結果で返せたのでよかった」
◆甲子園が異様な雰囲気に包まれた。先発した阪神・高橋遥人投手(29)が、DeNA相手に八回1死まで無安打投球。ノーヒットノーランまであとアウト5つで夢はついえたが、7回?を無失点の快投でポストシーズン初勝利を挙げた。「一人一人精いっぱい投げているっていうのがあったので、(ノーノーは)あまり意識していなかった。でも八回に1アウト取ったときに、『これ九回までいったらさすがに意識しちゃうな』って思ったので、意識していたんだなと思います」圧倒した。一回に佐藤輝の失策で1死二塁のピンチを招いたが、後続を斬って無失点。直後に佐藤輝の3ランで援護を受けると「余裕が生まれて、思い切って投げられた」。三、四回には圧巻の5者連続三振で甲子園のボルテージを上げると、八回1死まで21者連続で斬った。代打・松尾に初安打を許すと虎党から落胆の声が甲子園に響いたが、すぐに左腕をたたえる拍手に変わる。高橋も顔色ひとつ変えずに次打者に向かった。2死満塁で降板したが、2番手の石井が蝦名を空振り三振に斬って無失点。スコアボードにゼロを刻み続け、与えられた役割を果たした。因縁の相手にリベンジを果たし、自身初の日本シリーズの切符をつかんだ。昨年のDeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージでは5回4失点で敗戦。通算でも昨年まで登板4試合で0勝3敗と、短期決戦では本来の力を発揮することができなかった。それでも苦手意識を払拭する快投劇。「去年のことがよぎった中で、自分のピッチングができたことは褒めてあげたい」と自賛した。
◆DeNA・萩原龍大チーム統括本部長(48)が今季限りで退任することが17日、分かった。2022年に着任し、編成トップとして球団の強化に尽力。上位争いの常連にチームを押し上げた。「層を厚くすることに躊躇(ちゅうちょ)しない」という方針を掲げ、23年には米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた実績を持つバウアーを初めて獲得した。IT大手が運営する球団の強みを生かし、最新の計測機器を次々と導入するとともに、人工知能(AI)によるデータ分析を選手の強化に活用してきた。慶大在学中にインターンでDeNAに入社し、卒業後の05年から正社員として人事畑を経験した。11年の球界参入に伴い、本社から球団に出向。コーポレート部門で球団全般の仕組みづくりを担い、14年にチーム運営を担当するチーム統括本部に異動した。IT環境の整備や外部人材の登用で意識改革を推進。親会社による補?(ほてん)が球界の常識だった中、球団単体での黒字化を実現するなど経営面も含めて幅広く力を発揮している。
◆これが王者の野球だ。中軸が猛威を振るい、投手陣は相変わらずの鉄壁ぶり。無傷の3連勝で日本シリーズ進出を決めた藤川監督は、場内インタビューで目尻を下げた。「『3つ取る』と言って始めたこのCSファイナルステージですけど、3つ全て、連続で取れるとは思いませんでした」巨人とのファーストステージを勝ち上がってきたDeNAの勢いを目にし、タクトには油断などなかった。勝利に向かう中でも着実に一歩ずつ進まなければ「一瞬で壊れますから」。相手の勢いも、個々が求められる役割を全うするこれまで通りの戦い方ではね返した。3戦で挙げた11得点中10得点は森下、佐藤輝、大山のクリーンアップで稼いだもの。指揮官はこれまでのドラフト戦略にも感謝しつつ「私が何かをするより、各担当のコーチのみなさんが積極的に動いてくれて、僕はもう後ろ(ベンチ)に背中をつけて見ているだけで十分でした」。さらにチーム一丸となった3日間に笑みをこぼした。新人監督として日本シリーズに導いたのは史上20人目。そのうち、プレーオフ、CSを無敗で突破したのは5人目で、セ・リーグの監督では初という快挙だ。この勢いに乗って目指すもの、それはただ一つだ。「次はあと4つです。(大リーグでは)カブスは負けてしまいましたけど、ドジャースはまだ残っていますから。あと4つ、日本シリーズ、頑張ります!!」世界で一番熱い秋を届けるのは、大谷でも、山本でも、佐々木でもなく、猛虎軍団だ。さらに周到な準備を整えて、2年ぶりの日本一を奪いにいく。(須藤佳裕)
◆「2025 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ」は17日、ファイナルステージ第3戦(甲子園)が行われ、レギュラーシーズン2位のDeNAはリーグ王者の阪神に0-4で完敗し、相手のアドバンテージ1勝を含め0勝4敗で敗退した。今季限りで退任する三浦大輔監督(51)は悔しさをにじませつつ、新体制で臨む来季の健闘を期待した。どこからともなく巻き起こった「三浦コール」が、超満員の甲子園を包み込んだ。幼少期は熱烈な阪神ファンだった指揮官は試合終了後の大歓声に驚きの表情を浮かべ「まさかですね。ありがたかった」と感謝の言葉を口にした。自慢の打線が鳴りを潜め、零封負けで終戦した。球威も制球も抜群だった高橋を前になすすべなく、八回1死まで無安打に封じ込まれた。ペナントレースで独走優勝を許した阪神に圧倒されて3連敗。三浦監督は「完敗。強さを見せつけられた3試合だった。負けた悔しさはもちろんある」と脱帽した。就任5年目。いわばCSは集大成の戦いだった。牧が「1試合でも長くやりたい」といえば、「最後にもう一回、監督にいい景色を見せられるようにしたい」と筒香。選手たちは思いを一つに臨んだが、リーグ3位から日本一に駆け上がった昨季のような下克上はならなかった。三浦監督は試合後に選手ら一人一人と握手を交わしながら言葉を伝え、中には涙する者もいた。ミーティングでは「よく頑張ってくれた」とねぎらい、「強くなってきたのは確かだけど、足りないところもある。来シーズンに向けて頑張ってほしい」と激励した。目標に掲げたリーグ制覇を逃した責任を取り、辞任を決断した。就任1年目の2021年こそ最下位に終わったが、その後は4年続けてAクラス入り。球団では初めて4年連続でシーズン70勝に到達し、歴代でも有数の功績を残した。現役時代は横浜一筋で25年間プレー。目に涙を浮かべながら報道陣の取材に応じ「これで監督業が終わるわけですから。さみしさがないといえば嘘になる」と率直に語った。相手ファンにすらも愛されたハマの番長は「幸せでした」とかみしめるように語り、最後は笑顔で球場を後にした。(鈴木智紘)
◆ガオー! まさに2025年の阪神タイガースを象徴する『Tigers Perfect game』での日本シリーズ進出決定。素晴らしすぎる試合に3日3晩、乾杯やー!!全国の虎党を勝手に代表して叫ばせてもらいますわ!「われわれが、ホントにホンマに強い強いリーグチャンピオンです!!」ク~ウ、八回1死まで続いていた高橋のノーノー惜し~い!! てか、高橋が先発3番手の虎投は、(その後の石井、岩崎を含め)強え~!!ただ、阪神ズルイわ~! 「野球は筋書きのないドラマ」と言われているのに、このCSファイナルの3戦で2点、5点、4点の計11得点を奪ったのだが、その打ち分けは佐藤輝=本日の3ランなど5打点、森下=前日のサヨナラ2ランありの3打点、そして大山=本日のタイムリー二塁打に、前日の犠飛の2打点。これって、セ・リーグの打点上位3傑と変わらんやんかー!てか、チーム11打点中クリーンアップで10打点て...。今季の猛虎は投打ともにえげつな~い!! 日本一、もはや決まりやんかー!!
◆まさか、ドラマは一回裏で完結!? いきなり飛び出した佐藤輝の先制3ランで、甲子園のボルテージはクライマックスに達した。ハッキリ言わせてもらいましょう。記者席では、この瞬間に、阪神の日本シリーズは〝決定〟でした。でも、ことしの阪神タイガースはドラマの続編を次々とサービスしてくれる。虎党を絶対に飽きさせない、最高の選手たちがそろっている。そうです、高橋遥人が大記録に向かってばく進してくれた。記者席の無責任な記者と評論家の会話を紙面実況しよう。「すごい球、投げてるなぁ。ことし最高かも。故障明けの不安はこれっぽっちも感じないな」「よく、これだけ次から次から、いい投手が出てくるな。ソフトバンク打線も、全く怖くないやろ、ことしの阪神投手陣なら」「分かり切ったことを。ノーヒットノーランを手土産にシリーズや」「サトテルの失策がなかったら、完全試合だったのになぁ」「完全試合は平成に1回、令和に1回。CSで見られたのに」「その失策のおかげで野手は気楽に守れてるから、あの悪送球が逆にハルトにはよかったんや」「四球なしの失策1のノーヒットノーランといえば、2006年9月16日の山本昌(中日)。史上最年長での大記録」「その思い出はアカンやろ。相手は阪神やないか」「あの試合の失策1は森野。サトテルと一緒のサードや」「この試合、サトテルは汚名返上の一発を打ったから、許してやろうよ」「問題は球数です。ハルトの今季最多投球は93球。100球が近づいたら、交代させられるかもよ」
◆セ・リーグ王者の阪神は、15日に始まったクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージでレギュラーシーズン2位のDeNAを3連勝で退け、鮮やかに2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。10月2日の今季最終戦からポストシーズン突入まで10日以上の期間が空いたが、主力組は関西で、その他の1軍選手は秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」に参加し、その調整の成果を存分に発揮した。宮崎で取材し、気になったことがあった。阪神・小幡竜平内野手(25)のバットだ。今季は自己最多の89試合に出場。シーズンでは真っ白なバットを使っていたが、宮崎では茶色のバットを用いていた。普段の姿とは違和感があったが、鋭い打球も放って安打も記録。だが、CS直前に甲子園に戻ったときには、バットが白に戻っていた。「いいなと思ったんだけど、また『感覚が違うかなー』と。結果ほど感覚はよくなかった。こっちに帰ってきて白に戻してよかったから、このバットでいこうと思っている」試していた茶色のバットは長さ、重さ、バランス全てが同じ。「茶色かっこいいな」と気分転換の意味合いもあって取り入れていたという。外から見ても新鮮で、似合っているようにも感じた。それでも「なんか今の自分には合わなかった」のだという。12日のシート打撃では二塁打も記録し、感覚、結果ともにいいものをつかんで短期決戦に向かった。そもそも、どんな理由でバットの色を変えるのだろうか-。ただの気分か、なにか視覚的な効果もあるのか。小幡は自分の考えを教えてくれた。「暗めの色のほうが残像が残らなくて、スパッと出ている感覚がある。逆に白は残るからボワーンと長く軌道が見える。そのどっちがいいか、という感じだと思う」これまでにも、残像の残る白木のほうがハーフスイングが取られやすいから黒のバットを使うという選手の話も聞いたことがあった。その感覚について小幡も、「そんなこともあると思う。黒いバットのほうがスイングスピードは速く感じる。だから周りも見づらいとは思う。黒にする人もいる」と非常に興味深い感覚を教えてくれた。そんな〝色〟へのこだわりも持つ小幡。集大成の直前にも試行錯誤を取り入れ、最終的には「そのとき次第。でも今は白があっているから、これでいこうと思っている」と決断。そして第2戦で先発出場すると、第1打席でクリーンヒットを放った。守備でも四回1死一塁から、林の三遊間への痛烈なライナーをジャンピングキャッチ。追加点を防ぎ、劇的サヨナラ勝利に貢献した。今年も残り少なくなったプロ野球。小幡をはじめ、バットの色に注目して観戦するのも面白い。(中屋友那)

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