1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 9 | 1 | 1 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1X | 2 | 10 | 2 | 1 |
勝利投手:藤井 皓哉(1勝0敗0S) 敗戦投手:金村 尚真(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆ソフトバンクがファイナルステージ初戦を制した。ソフトバンクは0-0で迎えた7回裏、野村のソロで先制する。その後同点を許すも、延長10回に山川の適時打が飛び出し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、先発・モイネロが7回無失点の好投。敗れた日本ハムは、打線が好機を生かせなかった。
◆日本ハム今川優馬外野手(28)が1軍へ合流した。「ファーストステージを宮崎でテレビで見ていて、すごく興奮しましたし、その場にいられなかった悔しさを胸にフェニックスリーグで不死鳥のごとく何度でも、何度でも、はい上がってやるっていう強い気持ちで宮崎で過ごしてきた。呼んでいただいて、すごく光栄ですし、上がったからには勝利以外はいらないので、勝ってエスコンに帰れるように頑張りたいです」と話した。今季はシーズンの大半を2軍で過ごしたが、打撃の状態をキープし続けた中で9月9日ソフトバンク戦(エスコンフィールド)で1軍復帰すると、モイネロから1号ソロを放つなど3安打3打点と活躍。再昇格後は5試合で18打数8安打、2本塁打と躍動したが、同14日西武戦(同)で右太ももを負傷し再離脱した。ゲーム復帰まで約4週間の見通しだったが、同27日のイースタン・リーグ、ヤクルト戦(鎌ケ谷)で実戦復帰。同30日に再昇格後は2試合に出場も、5日に抹消された。エスコンフィールドで行われたCSファーストステージの間は宮崎で行われているフェニックスリーグに参加し、守備機会はなくDHでの出場が続いていた。CSファイナルステージの主なルール 6試合制。先に4勝したチームが日本シリーズに進出。シーズン優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられる。引き分けが生じた場合、引き分けを除く勝利数が同じならシーズン優勝球団が進出する。悪天候などにより日本シリーズの3日前までに所定の試合を消化できなかった場合、その時点の勝利数で勝者を決定。延長は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻の勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。
◆ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が日本シリーズ進出へ必勝を誓った。CSファイナルステージ第1戦前に報道陣の取材に対応し「3つ勝てば突破なので、3つ勝つことだけを考えます」と意気込んだ。前日の夜は自宅で「カツ」を食べてゲン担ぎしたという。背部痛から1軍復帰した周東佑京内野手(29)についてはスタメンから外したことを明言。「代走だったり打つ、守りはいける。途中からならいける」と"切り札"に指名した。患部の状態については「日に日に良くなっている」と時間が薬になっているもようだ。また、前日の夕方にCSファイナル前日会見に臨んだ日本ハム新庄監督は「この場に小久保監督がいて欲しかったですね(笑い)。探り合いができないんで」と言及。それを受けて小久保監督は「探り合いができないって言ってた?ハハ。(新庄監督)らしいですね」と笑顔だった。CSファイナルステージの主なルール 6試合制。先に4勝したチームが日本シリーズに進出。シーズン優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられる。引き分けが生じた場合、引き分けを除く勝利数が同じならシーズン優勝球団が進出する。悪天候などにより日本シリーズの3日前までに所定の試合を消化できなかった場合、その時点の勝利数で勝者を決定。延長は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻の勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。
◆日本ハム今川優馬外野手(28)が出場選手登録された。これで日本ハムの1軍登録メンバーは上限の31人となった。内訳は登録ポジション別に投手13人、捕手4人、内野手7人、外野手7人。投手登録だが外野手としてプレーしている矢沢宏太投手(25)を野手として換算すると、投手12人で野手19人という陣容だ。試合でベンチ入りできる人数は26人。CSファーストステージの2試合では先発投手とスタメン野手の10人に加えて中継ぎ8人、控え野手8人という構成だった。CSファイナルステージ初戦はどうなるか、注目だ。<日本ハムの1軍登録選手>※投手登録の矢沢は外野手欄、背番号順投手 生田目、北山、達、伊藤、山﨑、玉井、上原、杉浦、金村、田中、畔柳、斎藤、捕手 マルティネス、郡司、進藤、田宮内野手 野村、清宮幸、石井、水野、山県、細川、奈良間外野手 松本剛、矢沢、浅間、五十幡、水谷、今川、万波、レイエスCSファイナルステージの主なルール 6試合制。先に4勝したチームが日本シリーズに進出。シーズン優勝球団には1勝のアドバンテージが与えられる。引き分けが生じた場合、引き分けを除く勝利数が同じならシーズン優勝球団が進出する。悪天候などにより日本シリーズの3日前までに所定の試合を消化できなかった場合、その時点の勝利数で勝者を決定。延長は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻の勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。
◆日本シリーズ進出を狙うソフトバンクのスタメンが発表された。柳田悠岐外野手(37)が「1番左翼」で先発出場。4番には中村晃外野手(35)が座る。山川穂高内野手(33)は「7番DH」でスタメン出場。背部痛から1軍復帰した周東佑京内野手(29)はベンチスタートとなった。先発はリバン・モイネロ投手(29)が務める。今季24試合に先発し、12勝3敗。両リーグトップの防御率1・46をマークした。盤石のキューバ左腕で先手を取りにいく。
◆ソフトバンク小久保裕紀監督(54)と日本ハム新庄剛志監督(53)が試合前に熱いハグを交わした。スターティングメンバーは両軍の守備位置ごとに2人が並んで登場。右翼のソフトバンク柳町、日本ハム水谷から始まり、それぞれハイタッチを交わしてグラウンドに登場した。指名打者のソフトバンク山川と日本ハム・レイエスもハグを交わし、最後は指揮官同士が見せた。両監督は同い年。前日のCSファイナル会見では新庄監督が「ライバルであり、リスペクトのある同級生なんで、盛り上げていきます」と話していた。>
◆デュエル、スタンバイ? 日本シリーズ進出を目指す両軍のスタメンの選手たちが、アニメ「遊戯王」の曲に乗せて仲良く登場した。「北海道日本ハムファイターズ ライトフィールダー 水谷瞬 背番号53」「福岡ソフトバンクホークス 柳町達 背番号32」、「サードベースマン 郡司裕也 背番号30」「栗原陵矢 背番号24」、「ファーストベースマン 清宮幸太郎 背番号21」「中村晃 背番号7」というように紹介されると、同ポジションの選手がハイタッチをかわし、一、三塁側に分かれて整列に加わった。「指名打者 フランミル・レイエス 背番号99」「山川穂高 背番号5」とアナウンスされると、レイエスと山川はメンチを切るような表情を浮かべ、最後は仲良く抱き合った。最後は日本ハム新庄剛志監督(53)とソフトバンク小久保裕紀監督(54)がコールされると、握手をした後、ハグで健闘をたたえ合った。
◆ソフトバンクOBの内川聖一氏(43)がCSファイナルステージ第1戦で始球式を務めた。背番号「1」をつけた現役時代のホークスのユニホーム姿で登場。ワインドアップで投じ、ノーバウンド投球を披露した。場内からは大きな拍手が送られ「マウンドにまず上がらせてもらうことがない。あそこから見た景色はすごかったですね。この中で(プレーを)やらせてもらってたんだと思うと、自分が幸せだなって思いました」と話した。内川氏は過去8度のCS出場で歴代最多のCS通算10本塁打を放ち、計3度の同MVPを受賞した。「短期決戦はどこで打つかが大事。クライマックスの場合はここ1本ってところで打てれば。精神的には常に切り替えができる。割切って『次、次』って向かっていけるのが短期決戦なので結果を出せたのかなと思います」と振り返った。
◆今季タイガースやヤンキース3Aでプレーした前田健太投手(37)が、BSテレ東で解説を務めた。前田はソフトバンク先発のリバン・モイネロ投手(29)の投球を見ながら、自身の経験を交えて「シーズン序盤よりも後半戦で打たれた時の方が不安になる」と語った。モイネロは日本ハム戦でシーズン中に4勝を挙げるなど安定感を見せたが、シーズン最後の対戦では5回2/3を投げて7失点だった。前田は「最初の3、4試合を抑えて最後の登板で打たれると、ピッチャーは『対策されたのかな』『あれ、癖がバレているのかな』といろいろ考えてしまいます」と投手心理を明かした。
◆シンガー・ソングライターの家入レオ(30)が試合前に「君が代」独唱を行った。「両チームの選手のみなさんや応援しているファンのみなさまの気迫が伝わってきて、どちらの選手のみなさんも自分の実力を発揮できますようにという祈りを込めて国歌独唱させていただきました。今回、生まれ育ったここ福岡みずほペイペイドームでの国歌独唱だったので、改めて30歳の節目にこんな機会をいただけて大変光栄でした」家入レオは福岡県出身。10月から全国ツアーを開催し、福岡公演は11月9日に福岡市民ホールで行われる。
◆この日行われたセ・パ両リーグのCSファイナルステージでは、テレビ中継の解説陣が「PL学園出身者」で固められた。BS-NHKで放送された阪神-DeNA(甲子園)では、元ヤクルトの宮本慎也氏(54=日刊スポーツ評論家)。ソフトバンク-日本ハム(みずほペイペイドーム)を中継したBSテレ東では、今季タイガースやヤンキース3Aでプレーした前田健太投手(37)と、元西武監督の松井稼頭央氏(49)が務めた。SNS上では「セパどっちもPLコンビ」「解説者PLしかいない」「PL祭り」といった声が上がった。
◆この日、1軍昇格した日本ハム今川優馬外野手(28)が「5番左翼」でスタメン出場し、CS初安打を放った。3回2死での第2打席でソフトバンク先発モイネロから左前打を放った。フェニックスリーグ参戦中に行われたファーストステージは宮崎でテレビ観戦。「フェニックスリーグで不死鳥のごとく何度でもはい上がってやるという強い気持ちで過ごしてきた」とバットで結果を出したが、0-0の6回の守備から矢沢と交代した。
◆ポストシーズン初登板にも臆することなく、新人王候補の日本ハム達孝太投手(21)が期待通りの好投を見せた。15日、ソフトバンクとのCSファイナルステージ初戦(みずほペイペイドーム)に先発。序盤は不安定な投球だったが、尻上がりに本来の投球を取り戻し、プロ初黒星を喫した相手を6回6安打無失点と好投。ソフトバンク・モイネロと堂々と渡り合った。強心臓の21年ドラフト1位右腕が、ついにポストシーズンデビューを果たした。「結構いい感じだと思います」と自信をみなぎらせていた今季8勝の達が、しっかり試合をつくった。立ち上がりは制球が定まらずピンチの連続だったが、回を追うごとに修正。「雰囲気にのまれないようにしたい」と話していたように、徐々に自分のペースに持ち込んでソフトバンク・モイネロと投手戦を繰り広げた。CSファーストステージでは第3戦に先発する予定だったが、チームは初戦から2連勝で突破した。"スライド"する形でCSファイナルステージ初戦に回ったが、これも運命だ。ソフトバンクと対戦するのはデビューからの連勝記録を「7」で止められた7月31日以来、76日ぶりだった。エスコンフィールドで5回5失点を喫してプロ初黒星となった試合後には「(記録は)いつか止まるもんなんで。でも、その止められた相手がホークスでよかった」と悔しさを込めて言っていた。あの日の苦い思い出から得た教訓も生きていたはずだ。「結構大事な試合だったのもあって、力んで真ん中に抜けた球が多かった。力まずにいつも通り投げられたら、いいとこに投げられると思う」。CS初登板で力まない方が難しいが、この日の投球内容は成長ぶりを示していた。ペナントレースを振り返れば、7月31日に敗れて首位攻防3連戦を負け越し、チームは2位に転落。8月以降は1位に返り咲くことなく、ソフトバンクの後塵(こうじん)を拝した。だからこそ、やり返したい大舞台。高卒4年目で一気にポテンシャルを開花させた新人王有力候補が、リーグ優勝を逃して奪われたアドバンテージの1勝を帳消しにするためにマウンドで仁王立ちした。【木下大輔】
◆ソフトバンク野村勇内野手(28)が均衡を破る会心の本塁打を放った。0-0の7回先頭の第3打席だった。カウント1-2からの6球目、日本ハム田中の真ん中高め152キロ直球を強振。打球は左中間ホームランテラス席に飛び込む先制アーチとなった。「(先発の)モイネロが踏ん張ってくれている中で、何とか先に得点をという思いだけでした。追い込まれてから何とか食らいついていこうとした結果が、ホームランと最高の形につながってくれたと思います」と振り返った。今季は自己最多の126試合に出場。打率2割7分1厘、12本塁打、40打点といずれもキャリアハイの成績を残していた。
◆日本ハム達孝太投手(21)が、CS初登板で先発の役割を果たした。初回、いきなり1死満塁のピンチを背負ったが、ソフトバンク5番牧原大を二ゴロ併殺に打ち取った。2回も1死一、二塁とされたが、9番野村を空振り三振、1番柳田を二ゴロに仕留めた。3、4回はいずれも3者凡退。5、6回はいずれも2死から得点圏に走者を背負うも、最後は踏ん張って得点を許さなかった。ソフトバンク打線を6回93球、6安打無失点6奪三振に封じ、首脳陣の期待に応えた。今季8勝の4年目右腕は「初回を0点で終えられたことが一番です。力んでしまい引っかけていました。それでも2回以降は徐々に修正することができて、要所で三振を取れたことがよかったです。CS初登板でしたが、なんとか役割を果たすことができたと思います」と話した。
◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(30)が、"確信"の同点弾を放った。1点リードされた直後の8回1死、ソフトバンク松本裕の155キロの直球を右中間スタンドに放り込んだ。打った瞬間、ホームランを確信し、バットを大きく放り投げ、打球がスタンドインするまで、ほぼ歩かずに、三塁側の自軍ベンチに向かって、ほえまくった。
◆ソフトバンク松本裕樹投手(29)が手痛い同点ソロを被弾した。1点を先制した直後の8回から2番手で登板。先頭の代打野村を遊ゴロに打ち取るも、続く3番レイエスに1発を献上。1ストライクから投じた2球目、外角高め155キロ直球を右翼スタンドへ運ばれた。今季は勝ちパターンの一角として51試合に登板。44ホールドポイントを挙げ、最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを初受賞していた。
◆ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が7回を投げ5安打3四死球も、無失点の好投を見せた。5回まで計3イニングで得点圏に走者を背負うも、先制点は与えない。先頭の出塁も計4度を数えたが、要所で踏ん張った。0-0の5回は1死三塁のピンチも、後続を中飛、三ゴロに打ち取った。6回以降は3者凡退に抑え、驚異の粘り腰で先発の役目を果たした。今季は24試合に登板し、自己最多の12勝(3敗)を挙げた。防御率1・46は両リーグトップで、自身2年連続で最優秀防御率のタイトルを獲得。短期決戦でも、盤石なマウンドさばきを披露した。
◆今季タイガースやヤンキース3Aでプレーした前田健太投手(37)が、BSテレ東で解説を務めた。2番手で登板し先制ソロを浴びた日本ハム田中正義投手(31)について振り返った。田中は0-0の7回、日本ハムの先発達孝太投手(21)に代わって登板。ソフトバンク先頭の9番野村勇内野手(28)にカウント1-2からの6球目、高め152キロ直球を左中間ホームランテラス席へ運ばれた。前田は自身の中継ぎ経験を交え、「1イニングを0で抑えるのが当たり前と思われることが多いので、こういうプレッシャーのかかる場面では本当に難しい」と田中を思いやった。被弾したボールについては「高め要求の中で少し高くいってしまった。ただスピードも出ていましたし、素晴らしいボールでした。野村選手の一振りで仕留めたバッティングが素晴らしかった」とコメント。その直後の攻撃で、日本ハムのフランミル・レイエス外野手(30)が、ソフトバンクの2番手松本裕樹投手(29)から同点ソロを放ち、すぐさま追いついた。前田は「ピッチャーからすれば自信を持って投げたボールですけどね」とレイエスに脱帽。続けて「松本投手の球を見た時に『簡単にはホームランは出ないと思いますよ』って言おうとしたので、言わなくてよかったと思いました。なかなか簡単にホームランを打てるボールではなかった」と振り返った。
◆ソフトバンク周東佑京内野手(29)が戦列復帰した。1-1の9回1死一塁で代打で出場。結果は左飛も、9月20日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)以来の試合出場を果たした。その後は中堅の守備位置に就いた。周東は背部痛で9月21日から欠場し、同29日に出場選手登録を抹消された。その後はリハビリ組に合流し、前日14日の全体練習から1軍に合流していた。試合は同点のまま延長戦に突入した。
◆日本ハムが延長10回サヨナラ負けを喫し、3連敗した昨季に続き、ファイナルステージ4連敗となった。先発の達孝太投手(21)は6回6安打無失点と好投。7回に継投した田中正義投手(31)が、ソフトバンク野村に先制ソロを浴びた直後の8回1死、フランミル・レイエス外野手(30)の右中間ソロで追い付いたが、勝ちきれなかった。延長10回に6番手日本ハム玉井大翔投手(33)がソフトバンク山川穂高内野手(33)に左前適時打を浴び、力尽きた。勝てば14年以来11年ぶりの敵地でのファイナルステージ勝利だったが、2戦目以降にお預けとなった。
◆ソフトバンクが第1戦、延長サヨナラ勝ちでアドバンテージを含め2勝0敗とした。16日に勝利すれば早くも2年連続の日本シリーズ進出に王手がかかる。延長10回1死満塁から山川穂高内野手(33)の左前適時打で激闘を制した。終盤まで0-0の投手戦。均衡が敗れたのは7回だった。先頭の野村勇内野手(28)が左中間に先制ソロ。2番手・日本ハム田中正義投手(31)の152キロ直球をとらえた。直後の8回に2番手の松本裕樹投手(29)がレイエスに同点ソロを献上したが、1-1の延長10回1満塁で山川穂高内野手(33)が左前にサヨナラ打を放った。先発のリバン・モイネロ投手(29)は7回110球で5安打無失点。CSファイナルステージの「開幕投手」が勝利に貢献した。日本シリーズをかけたプレーオフ、CSでアドバンテージを含めた2勝0敗は過去31度あり、17年広島を除く30度が日本シリーズ進出。突破率は97%と非常に高く、パ・リーグでは突破率100%。ソフトバンクも過去5度2勝0敗のケースがあったが、いずれも突破している。データ的には極めて有利な2勝0敗となった。
◆ソフトバンク周東佑京内野手(29)が背部痛から再起した。1-1の9回1死一塁で代打として登場。結果は左飛も、9月20日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)以来の試合出場を果たした。その後は中堅の守備位置に就いて万全をアピール。小久保監督は「日に日に良くなっている。シートノックの状態を確認してゲームでいけると判断した。本人とも話をした」と説明した。
◆ソフトバンクが有原航平投手(33)で日本シリーズ進出へ王手をかける。2勝0敗で迎える16日のCSファイナルステージ第2戦に先発予定。右腕は「チームが勝てるように、自分にできる準備をしっかりと整え、初回から全力で試合に入れるように集中して臨みます。良い流れをつくれるように全力を尽くします」と意気込んだ。2年連続最多勝を獲得した男で一気に優勢にする。
◆今季タイガースやヤンキース3Aでプレーした前田健太投手(37)が、BSテレ東で解説を務め、サヨナラ負けで延長戦を落とした日本ハムの戦いぶりに期待を寄せた。8回、日本ハムの2番手田中正義投手(31)が先制弾を許したものの、直後の攻撃でフランミル・レイエス外野手(30)の同点ソロで試合を振り出しに戻した。両チームの投手陣が粘り、1点の重い投手戦を展開。だが延長11回、日本ハムの5番手金村尚真投手(25)が先頭の栗原にストレートの四球を与え、犠打と申告敬遠で1死一、二塁のピンチに。今宮が左前打を放ち、なおも1死満塁となった。ここで金村から玉井大翔投手(33)にスイッチしたが、迎えた山川に初球を三塁手頭上に抜ける左前適時打を浴び、サヨナラ負けを喫した。前田はシーズン終盤まで優勝争いを繰り広げた両チームの戦いぶりに脱帽。「ホークスからするとすごく大きいと思いますし、ファイターズからするとすごく痛い1敗ではあるんですけれども」としつつ「ゲームの内容として、本当に力は五分五分だと思いますし、引きずる負けではないのかなと。僕はまだわからないんじゃないかなと思います」との見解を示した。
◆日本ハム福島蓮投手(22)が16日の第2戦でCS初先発する。昨季はソフトバンクとのファイナル第2戦の6回途中からリリーフ登板を経験済み(2回1/3を1失点)。レギュラーシーズン最終登板も9月30日、みずほペイペイドームでのソフトバンク戦だった。3回1安打無失点と上々の投球を披露しているが「打線が(前回対戦と)多分違うと思うので、しっかり準備したい」と気持ちを切り替えて臨む。
◆CS初登板初先発の日本ハム達孝太投手(21)が6回93球、6安打無失点6奪三振と好投した。初回、いきなり1死満塁のピンチを背負うも牧原大を二ゴロ併殺に打ち取り、2回も1死一、二塁の場面を無失点でしのいだ。「2回以降は徐々に修正することができて、要所で三振を取れたことがよかった」。新庄監督は「よかったね」と話した。今後の展開次第で再度登板機会もありそうだ。
◆ソフトバンク野村勇内野手(28)がルーキーイヤーの22年以来、3年ぶりのCSアーチを描いた。0-0の7回先頭、田中の直球を左中間ホームランテラスに運び「追い込まれてから何とか食らいついていこうとした結果が、ホームランと最高の形につながってくれたと思います」と喜びを爆発させた。今季はレギュラーシーズンでチーム2位、キャリア最多の12本塁打。持ち前のパンチ力を発揮した。
◆日本ハム・フランミル・レイエス外野手(30)の"確信弾"も空砲に終わった。1点リードされた直後の8回1死、ソフトバンク松本裕の155キロの直球を右中間スタンドに放り込んだ。打った瞬間、バットを大きく放り投げ、打球がスタンドに入るまで、ほぼ歩かず、三塁側の自軍ベンチに向かってほえまくった。10回先頭でも、あわや柵越えというフェンス直撃の安打を放ち、新庄監督は「最後のも惜しかったね」と話した。
◆レギュラーシーズン2位の日本ハムが、王者ソフトバンクにサヨナラ負けを喫した。1点を追う8回にフランミル・レイエス外野手(30)が起死回生の同点弾を放ち反撃。しかし、延長10回1死満塁から山川にサヨナラ打を浴び、初戦を落とした。アドバンテージを含めて0勝2敗とした。
◆日本ハム新庄剛志監督(53)は「よくやりましたよ。アンラッキー...あれ、サードゴロ?」と最後のシーンを振り返った。延長10回1死満塁。ソフトバンク山川の打球は高く弾んで三塁郡司の頭の越えるサヨナラ打。2年連続でCSファイナルステージは黒星スタートとなったが、指揮官は「これこそ切り替えでしょ!」とチームを鼓舞した。いい試合だったが、勝ちきれなかった。海賊打線は難敵モイネロを序盤から攻めながら、あと1本が出なかった。前日会見で「4パターンぐらい崩せる作戦は頭にある」と話していた新庄監督も「作戦できんかったね。ノーアウト、ワンアウトでちょっと塁が埋まんなかったから。ツーアウトで埋まったんで」と秘策も繰り出せなかった。1点を追う8回にはレイエスが豪快な同点弾を放って延長戦に持ち込んだが、その主砲が延長10回に先頭で右中間フェンス直撃の単打で出塁した際は、もう1度打席が回る可能性を考慮して代走は出さなかった。「もうあんなバッティングされたら代えれんね(笑い)。まあ正解でしょ、代えないで。でも、負けた...答えなんかわからないからね。明日は、この逆になるようにやっていきます」。逆襲を誓った。【木下大輔】
◆ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が、日本ハムのフランミル・レイエス外野手(30)を厳重警戒した。レイエスはこの日、同点ソロを含む3安打の活躍。今季の本塁打、打点の2冠に輝いた助っ人に対し「クライマックスのファーストステージを見ててもそうですけど、多分状態は今シーズンで一番いいぐらいだという風に感じています。対策をもう1回練り直さないといけない」と語った。同点ソロは1-0の8回で、松本裕の155キロ直球を右翼に運ばれた。小久保監督は「力勝負にいってあんなところに打つレイエスがすごい。またやり返したらいい。ただレイエスの状態がすごくいい」と第2戦以降も要注意であることを強調した。
◆さぁ、一気に突破だ。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが開幕し、リーグ王者のソフトバンクは延長10回にサヨナラ勝ちを収めた。1-1の10回1死満塁で山川穂高内野手(33)が左前に劇的打。野村勇内野手(28)の先制ソロや、投手陣も1失点リレーでつなぐなど総力戦で勝ち切った。これでアドバンテージを含め2勝0敗。突破率100%の先勝となった。小久保監督は興奮冷めやらぬ様子で会見場に姿を見せた。初戦をサヨナラで飾り「大きい? もちろんその通り。大きいですね」と笑みを浮かべた。山川の劇的打は前進守備のサードの頭を超えて左翼前に弾んだ。「打った瞬間に跳ね上がったのでサードの頭は超えたかなと思いましたけどね。もう形なんてなんでもいいです。勝てばいいです」。何度もうなずいた。先発モイネロが3四死球など、やや制球に苦しみながら7回無失点。「本来の調子にはほど遠いでしょうけど、それでも0で抑えるところがモイネロ」。今季の最優秀防御率左腕に信頼を寄せ、110球の粘投をたたえた。7回には野村が先制ソロ。8回は2番手松本裕がこん身の155キロ直球を投げ込むも、レイエスが右翼に同点弾。試合が振り出しに戻っても指揮官は焦らない。「力勝負にいって、あんなところに打つレイエスがすごい。またやり返したらいい」。不動のセットアッパーとしてブルペン陣を支えてきた松本裕の背中を押した。試合前セレモニーでは新庄監督と熱いハグを交わした。今季のパを盛り上げた両球団の指揮官が、CSファイナルステージでも健闘を誓い合った。前日の記者会見では新庄監督が「この場に小久保監督がいて欲しかったですね(笑い)。探り合いができないんで」とニヤリ。それを受けて小久保監督は「探り合いができないって言ってた? ハハ。(新庄監督)らしいですね」と笑顔で応えた。同い年であり、最高のライバル。初戦からファンの心が熱くなる戦いを見せた。「すっきりいくとは思っていないけど、勝つと負けるじゃ大違いです。どっちに転んでもおかしくない試合だった」。これでアドバンテージを含め2勝0敗とし、パでは過去全てのチームが日本シリーズに進んでいる。突破率100%の勝利。このまま一気にCSファイナルを突破する。【只松憲】阪神とソフトバンクが勝ち、アドバンテージの1勝を含め対戦成績2勝0敗。日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで2勝0敗は過去31度あり、30度が進出。突破率97%と断然有利になった。敗退したのは17年広島(対DeNA)だけで、パ・リーグでは20度全て進出の100%。▽ソフトバンク王会長(初戦をサヨナラ勝ちし)「初戦はお互いにとって絶対に取りたい試合だからね。(サヨナラ打の山川は)これで気をよくして、明日からも頑張ってほしいね」
◆日本ハム1番万波中正外野手(25)がリードオフマンを全うした。ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)から1、2回は四球を選び、5回には二塁打。9回も杉山から左前打を放ち、5打席で4度出塁した。ただ得点にはつながらず、試合後は厳しい表情で球場を後にした。新庄監督は万波の状態について「普通じゃないですか。万波君の打撃は、すごい打球速度が速い。ツーベースがベストですけどね、このシリーズは」と第2戦以降に期待した。
◆日本ハム達孝太投手(21)がCS初登板初先発で好投した。6回93球、6安打無失点6奪三振。初回はいきなり1死満塁のピンチを背負うも牧原大を二ゴロ併殺に打ち取り、2回も1死一、二塁の場面を無失点でしのいだ。今後の展開次第で再度登板機会もありそうだ。
◆パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが開幕し、ソフトバンクが日本ハムに先勝した。1-1の延長10回1死満塁で山川穂高内野手(33)が左前に劇的なサヨナラ打。昨季もCSファイナルで最優秀選手(MVP)に輝いた男が大事な初戦でヒーローになった。過去に日本シリーズをかけたプレーオフ、CSで2勝0敗としたチームの突破率はパ・リーグでは100%! リーグ王者が一気に突き進む。劇的な幕切れに、山川が右のこぶしを突き上げた。一塁ベース付近では思わず「危ねぇ~」と絶叫し、何度も胸をさすった。一塁側ベンチから駆け寄ってきた仲間から手荒い祝福を受ける。耳をつんざく4万人を超える観客の大歓声がドームに響き渡った。「ラッキーですね。このヒットはかなり大きいですね」一打サヨナラの場面で決めた。1-1の同点で迎えた延長10回1死満塁。「普通に振ろうと思った」。心は冷静も、打席に立つ目は血走っていた。初球だ。日本ハム玉井の外角139キロカットボールをたたく。打球は大きく弾み、前進守備の相手三塁手の頭上を越えていった。併殺? も一瞬よぎった一打だっただけに「まじでサードゴロかと思って...。ヤバい終わったと思ったら、こういうこともあるんですね。思い切って振ったからあれだけ(打球が)跳ねた」。迷いなくフルスイングした分、幸運な殊勲打となった。真っ黒に日焼けした姿が充実感を物語る。2年連続でみやざきフェニックス・リーグ参加を志願。南国の地で計4試合に出場した。主力組は福岡で調整するも、若手にまじって懸命に汗を流した。打った、打てなかったかは別として「(宮崎に)行ったことによって体が動く」。試合後は居残り特打を敢行。ランニングのメニューもこなした。負けられないポストシーズンに向け、妥協はなかった。移籍2年目の今季は極度の不振で定位置だった4番から外れ、2軍落ちも経験。ともにチーム最多23本塁打、62打点も、納得のいくレギュラーシーズンとは程遠かった。チームはリーグ連覇も、悔しさの方が募る。「やっぱり打てないと面白くないですよね」が本音でもあった。汚名返上へ、短期決戦に懸ける思いは人一倍強い。日本シリーズ進出まで、あと2勝。「勝ったことが一番。明日も勝って、明後日もまた勝って。すぐ終わらせたいですね」と一気の3連勝スイープを見据えた。昨季はCSファイナルで全3試合に出場して打率5割、3本塁打、6打点でMVPに輝いた。目をぎらつかせた山川が、今年もシリーズ男として勝利の一打に徹する。【佐藤究】
◆日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が8回に遊直を放った際、右足をひきずるようなしぐさをしながらベンチに引き揚げたが、問題なく、その後も出場を続けた。右足については「自打球が当たったところがつってしまったが、大丈夫。明日もいけます」と力強く話した。この日は4打数無安打に終わったが「打球も悪くないんで、大丈夫かなと。やっぱり勝負どころの1本。そこに全集中していきたい」と、2戦目からの爆発を思い描いた。
◆日本ハム新庄剛志監督(53)2度目のCSファイナルステージは、延長10回サヨナラ負けでまたも黒星発進となった。"海賊打線"は8回に主砲フランミル・レイエス外野手(30)の1発で追い付く粘りを見せたものの、9安打を放ちながら12残塁で1得点止まり。アドバンテージを含めて2勝差となったが、第2戦から巻き返しを図る。新庄"船長"が育てた海賊打線は、レイエスの1発だけで終わった。1点を失った直後の8回1死。ソフトバンク松本裕の155キロ直球を右中間スタンドに放り込んだ。バットを大きく放り投げ、着弾までほぼ歩かずに自軍ベンチに向かってほえまくった。だが起死回生のCS1号確信弾で延長戦突入も、結果は悔しいサヨナラ負け。レイエスは巨体を揺らしながら「...マタアシタ」と絞り出し、球場を後にした。首位ソフトバンクのアドバンテージを含めた2勝差は痛いが、新庄監督は「すごかったね。あのバッティング。あっという間にスタンドに」と主砲の好調な打撃には自信を見せる。延長10回も右翼フェンス直撃の弾丸ライナーでシングルヒット。指揮官は「最後のも惜しかったね。あのバッティングができたら、もう相当打てるでしょうね」と、2戦目以降の爆発にも期待した。打線は9安打を放ちながら残塁12。悔しい1敗にはなったが、6、7回以外はすべて走者を出し、3~5回は先頭打者が塁に出て難敵モイネロ相手に攻めた。初回2死満塁で一ゴロに倒れるなど、4打数無安打に終わった清宮幸も「打球も悪くないんで、大丈夫かなと。やっぱり勝負どころの1本だと思う。そこに全集中していきたい」と2戦目を見据えた。8回に遊直を放った際には右ふくらはぎがつったが、「明日もいけます」と問題はない。まずは新庄体制初のファイナル1勝をつかみ、逆襲を開始する。【永野高輔】
◆ソフトバンクは「2番・右翼」で柳町達外野手(28)がスタメン出場する。前日会見で小久保監督から「CSのポイントになる一人であるのは間違いない」とキーマンに指名された。レギュラーシーズンではプロで初めて4番も担うなど1番から8番までの打順に入って役割を担い「どの打順に来ても大丈夫」と自信をつけた。慶大の同級生、日本ハム・郡司のファーストシリーズでの活躍に「ああいう舞台でしっかり打つのが郡司だなと思うし、本当に手ごわい相手になる」と刺激を受け、自身は「3三振、4三振しようが最後の打席でサヨナラ打が出ればいいと思っているし、チームの勝利のために自分の100%の力を出す」と活躍を誓っていた。
◆日本ハムは第1戦の達に続き、第2戦も2022年入団の4年目右腕の福島が先発する。達がドラフト1位で、福島が育成ドラフト1位。「達と自分で(勝利が)取れれば、相手にだいぶいいプレッシャーが掛けられる」とにやり。今季のソフトバンク戦は2試合に先発して、1勝0敗、防御率2・25。「いい緊張感で、初回の入りから全力でいけたらいい」と意気込んだ。
◆ソフトバンク・野村勇内野手(28)が七回、代わったばかりの日本ハムの2番手・田中正義投手(31)からソロ本塁打を放ち、均衡を破った。みずほペイペイドームに黄色い風船が舞い上がった直後だった。0-0で迎えた七回無死、カウント1-1から3球ファウルで粘り、高めの真っすぐをとらえた。打球は左中間のラッキーゾーンのネットを揺らした。 「打ったのは真っすぐです。モイネロが踏ん張ってくれている中で、何とか先に得点をという思いだけでした。追い込まれてから何とか食らいついていこうとした結果が、ホームランと最高の形につながってくれたと思います。とにかく先制点を取ることができてよかったです。大事なクライマックスファイナル初戦を取れるように頑張ります」とコメントした。
◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(30)が「3番・DH」で先発出場。0―1の八回、同点に追いつくソロを放った。1ストライクからソフトバンクのセットアッパー、松本裕の155キロの直球を一閃。右中間席へ値千金の一発を突き刺し、悠々とダイヤモンドを一周した。オリックスとのCSファーストステージを突破し、得意の日本語で「頑張ります」と力を込めていた助っ人スラッガー。今季自身初の〝みずほペイペイ〟弾で試合を振り出しに戻した。
◆日本ハムの先発、達孝太投手(21)6回6安打無失点。先発投手の役割を果たし、降板した。「CS初登板でしたが、なんとか役割を果たすことができたと思います」一回は連打と死球で1死満塁のピンチを招いたが、5番・牧原大を二塁への併殺打に仕留め「初回を0点で終えられたことが一番です」。以降は尻上がりに調子を上げ、6奪三振。要所を締める投球でスコアボードにゼロを並べ「二回以降は徐々に修正することができて、要所で三振を取れたことがよかったです」と振り返った。
◆福岡決戦の前日14日。日本ハムは東京都内でスカウト会議を開催した。23日のドラフト会議に向け、110人を最終リストアップ。その中には健大高崎高・石垣元気、仙台大・平川蓮、東洋大・宮下朝陽ら10人超の北海道出身者が名を連ねた。47都道府県ということを考えても、その割合は高い。栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)は「こうやって北海道の子たちがトップリストに駆け上がってきているのはうれしいことだし、次の世代に夢を持ってもらえるのが北海道に球団を持っている意味、存在意義」と力を込め、「冗談抜きに、指名が終わったら、『全員、北海道だった』ということがいつの日か起こるかもしれない」と話した。(貴)
◆ソフトバンクがサヨナラ勝ちで先勝。アドバンテージを含めて2勝とした。ソフトバンク・モイネロと日本ハム・達の両先発が粘りの投球を続ける投手戦となった。0-0の七回、ソフトバンク・野村勇のソロで先制。日本ハムも八回一死、レイエスのソロで同点とした。延長十回、先頭の栗原がストレートの四球で出塁すると、中村が犠打を決め、1死二塁。続く牧原が申告敬遠されると、今宮が左前打。1死満塁から山川が左前にサヨナラ打を放ち、熱戦にピリオドを打った。
◆痛すぎるサヨナラ負け。日本ハム・新庄剛志監督(53)は「(選手は)よくやりましたよ。アンラッキー。あれっ?サードゴロが...」と第一声。延長十回1死満塁で、山川の高く跳ねた打球が三塁手の頭を越えていった場面を振り返った。明暗を分けた十回の攻防。両指揮官のタクトは対照的だった。同じ3番打者から始まり、ともに出塁。ソフトバンクは栗原に代走を送り、4番・中村に送りバント。一方、日本ハムは右中間フェンス直撃の単打のレイエスを一塁に置いたまま、4番・郡司が三振。レイエスが八回にも同点弾を放っていたことで、新庄監督は「あんなバッティングされたら代えれんよ。(かといって)バントもできんしね。まあ、正解でしょ、代えないで。もう一回、(延長が続けば打席が)回るんでね」。その上で「答え(=正解)なんか分からないからね」と続けた。そのレイエスはこの敗戦の意味を誰より理解していたのだろう。「ホームラン、どうでもいい。Lose。また明日」とだけ話し、厳しい表情で球場をあとにした。これで日本シリーズ出場には残り5試合で4勝1敗がノルマ。厳しい戦況にも、新庄監督は「いい試合になって、最終的には向こうが勝ったということ。これこそ、切り替え(が大事)。明日、明後日、取れたらいい。そう甘くはないだろうけど...」と前を向いた。(東山貴実)
◆ソフトバンク・モイネロが7回を5安打3四死球も無得点に抑えた。一回に2死満塁のピンチを背負うなど、五回まで毎回走者を出しながらも要所で踏ん張った。9月24日の楽天戦から中20日での登板で「影響はあった。登板間隔があくとコントロールがばらつく。悪い中でも投げ切ることができてよかった」。レギュラーシーズンでは日本ハム相手に8試合に登板し、4勝1敗で防御率1・84。大黒柱の左腕がCSでもキラーぶりを発揮した。
◆「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」は15日、ファイナルステージ(6試合制)がみずほペイペイドームで開幕。リーグ2連覇のソフトバンクが、2位日本ハムに2―1でサヨナラ勝ちした。「7番・DH」で出場した山川穂高内野手(33)が、満塁機で左前適時打を放って勝利に導いた。ソフトバンクは1勝のアドバンテージを含め2勝とした。レギュラーシーズンは苦しんだ大砲・山川が、しぶとくサヨナラ打を放った。ソフトバンクはアドバンテージの1勝を加えて2勝0敗とし、日本シリーズ進出に大きく前進だ。「サードゴロと思って『やばい、終わった』と思った。こういうこともあるんですね」1-1の延長十回1死満塁。玉井の初球を引っ張った打球は、高く跳ねて前進守備だった三塁手の頭を越えた。ナインが歓喜に沸く中、一塁に到達すると、手で胸をなで下ろすようなしぐさを見せて大きく息をついた。「(先発が)モイネロだったんでこういう展開になるかなと思いながらいた。日本ハムさんはめちゃくちゃ強い」昨季は全試合に4番で出場し、本塁打と打点の2冠に輝いたが、今季は夏場以降に不調に陥り、打順降格や2軍降格も経験。打率・226、23本塁打、62打点と不完全燃焼だった。レギュラーシーズン終了後は宮崎でのフェニックス・リーグに参戦。4試合に出場し、12日のヤクルト戦で3ランを放つなど状態を上げ、照準を合わせてきたCSの舞台できっちり結果を出した。同じ日本ハムと戦った昨年のCSファイナルステージでは、3試合で打率・500(12打数6安打)、3本塁打、6打点でMVPに選ばれた。今シリーズでは主軸の近藤がコンディション不良で不在の中、短期決戦での勝負強さを今年も見せつけた。小久保監督は「形なんでどうでもいい、勝てば。4番は考えていなかった。一番点が取れるところでいく」と期待を込めた。「最後にヒットを打ったんで、また明日から乗っていけるかなと思う」レギュラーシーズンの悔しさを胸に、7番でにらみを利かせる山川は怖い。(上阪正人)
◆頼れる内野の要が復活だ。左ふくらはぎ違和感で9月5日に離脱していた今宮が「6番・遊撃」で出場して2安打。六回に左翼線に二塁打、延長十回には1死一、二塁で左前打を放ち、サヨナラ勝利をお膳立てした。「CSは思い切っていくということをいつもテーマにしていたんで、一番いいところで打てたのが一番よかった」。CSに向けてフェニックス・リーグで調整し「延長までいきましたけど、問題なく明日もやっていける」とフル稼働に自信をみせた。
◆「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」は15日、ファイナルステージ(6試合制)が開幕。リーグ2連覇のソフトバンクが、2位日本ハムに2―1でサヨナラ勝ちした。「7番・DH」で出場した山川穂高内野手(33)が、満塁機で左前適時打を放って勝利に導いた。ソフトバンクは1勝のアドバンテージを含め2勝とした。16日の第2戦で先発する有原はダッシュなどで調整して気合を入れた。「チームが勝てるように自分にできる準備をしっかりと整え、初回から全力で試合に入れるように集中して臨む。いい流れをつくれるように全力を尽くす」。昨年のCSファイナルステージ第1戦では、日本ハム相手に7回8奪三振2失点で勝利を挙げた。レギュラーシーズンでは14勝を挙げて2年連続で最多勝のタイトルを獲得した右腕が短期決戦でも全力を出し切る。(みずほペイペイ)
◆「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」は15日、ファイナルステージ(6試合制)がみずほペイペイドームで開幕。リーグ2連覇のソフトバンクが、2位日本ハムに2―1でサヨナラ勝ちした。「7番・DH」で出場した山川穂高内野手(33)が、満塁機で左前適時打を放って勝利に導いた。ソフトバンクは1勝のアドバンテージを含め2勝とした。?...レギュラーシーズン1位のソフトバンクがアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を2勝0敗とした。パの日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで2勝0敗となったケースは過去20度全て日本シリーズに進出、突破率100%。ソフトバンクは2011年(アドバンテージの1勝を含む4勝0敗)、14年(同4勝3敗)、15年(同4勝0敗)、20年(同3勝0敗)、昨年(同4勝0敗)と過去5度のうち、4度が無敗で突破している?...プレーオフ、CSでのサヨナラ勝ちは、ファーストステージ(S)第2戦のDeNA(○7-6巨人、十一回=蝦名の単打)に続く通算19度目。ソフトバンクのサヨナラ勝ちは、15年ファイナルS第1戦(○3-2ロッテ、十回=内川聖一の単打)以来10年ぶりで、球団別では最多回数の5度目(2位は日本ハムの3度)?...本拠地・みずほペイペイドームでは19年ファーストS第2戦から10連勝となり、ソフトバンクが持つプレーオフ、CSでの本拠地の連勝記録を更新した

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