1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 1 |
DeNA | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | X | 6 | 8 | 0 | 2 |
勝利投手:ケイ(1勝0敗0S) 敗戦投手:山﨑 伊織(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆DeNAがファイナルステージ進出に王手をかけた。DeNAは2回裏、筒香のソロで先制する。その後3-2で迎えた6回に筒香が再びソロを放つと、8回には牧の適時打などで2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・ケイが7回2失点の力投。敗れた巨人は、投打ともに振るわなかった。
◆DeNA三浦大輔監督(51)が試合前、前日10日に出場選手登録を抹消されたトレバー・バウアー投手(34)の今後について言及した。「状態を上げてもらうためです」と説明。バウアーはCSへ向けて中継ぎ調整を続けていたが、8日の日本通運との練習試合で1回5安打2四死球5失点と乱調だった。同試合の内容を踏まえての再調整となった。再登録可能となるのは、20日のCSファイナル第6戦以降。三浦監督は「ファーストステージはハマスタで調整します」と明言し、チームに同行しながら状態を整える考えを示した。
◆巨人のスタメンが発表され、若林楽人外野手(27)が「6番右翼」で出場する。中山礼都内野手(23)はベンチスタートとなった。先発は山崎伊織投手(27)が務める。今季は25試合に登板して11勝4敗、防御率2・07。登板前日は横浜スタジアムで最終調整し「しっかり準備する期間はあったので、まず勝ってチームとしていい流れで後の試合を迎えられるように頑張りたいと思います」と意気込んでいた。
◆DeNAのスタメンとベンチ入りメンバーが発表された。左手親指の靱帯(じんたい)の手術から復帰した牧秀悟内野手(27)は「5番一塁」で復帰後初スタメン。入江大生投手(27)はベンチ外となり、石田裕太郎投手(23)、平良拳太郎投手(30)ら8人が救援で待機する。
◆東大出身のタレントでクイズプレーヤーの伊沢拓司(31)が始球式を務めた。大の巨人ファンとして知られる伊沢は、DeNAのユニホームではなく、「ゼロエミッションスクール」の制服姿で登場。小雨が降りしきる中、緑のネクタイにグレーのスーツというフォーマルな装いでマウンド前から投球。ボールは大きく三塁線方向へそれ、本人は思わず苦笑いだった。それでも場内へ丁寧にお辞儀をし、スタンドからは温かい拍手が送られた。前日10日には自身の公式Xで「セ・リーグのクライマックスシリーズ初戦で始球式をさせていただけることになりました。セのタイトルパートナーであるJERAさんとは長らくご一緒してますから、ゼロエミッションスクールの生徒を代表して今度こそ直球を届けます! 制服姿で投げますよ」と意気込みをつづっていた。
◆雨を切り裂く豪打筒香嘉智 ひと振りで決めたライトスタンドに飛び込む先制ホームラン?CSファーストステージ第1戦 (2025/10/11)??DeNA×巨人#クライマックスシリーズDAZNで全試合配信!#オレをみろ#baystars #だったらDAZN pic.twitter.com/JfLY0ozck9
◆DeNA筒香嘉智外野手(33)が、クライマックスシリーズの幕開けを告げる先制の1発を放った。2回、先発ケイが2死満塁のピンチをしのいだ直後の攻撃。先頭の筒香が巨人先発山崎の3球目、122キロのスライダーを完璧に捉えた。打球は青く染まる右翼席へ一直線。場内は一気に沸き上がり、今季19年以来6年ぶりとなる20本塁打に到達した主砲の一撃で、チームに勢いをもたらした。筒香は球団を通じて「先制点が大事だと思っていたので、まずは先制できてうれしいです。最後の最後までしっかり自分の仕事をしていきます!」と笑顔でコメントした。ホークアイーデータによると、打球速度は161キロ、打球角度は29度、推定飛距離は105メートルだった。
◆CS放送のTBSチャンネルなどで解説した元横浜の佐々木主浩氏(57)が、左翼ポール最上部のみに限定されたビジター応援席エリアについて言及した。横浜カラーに染まった球場に「ちょっと、かわいそうな気がします」と一言。「完全アウェーですね...。ここ(解説席)からだと巨人ファンの方の姿が見えません」と、同情する様子を見せた。DeNAの本拠地開催となったCSファーストステージ。ビジター応援エリアがレフト外野エリアからウィングエリアに変更され、外野席全体がホーム席となっている。
◆巨人が序盤から苦戦を強いられている。先発の山崎伊織投手(27)が3回までに3点を失った。両チーム無得点の2回。先頭の4番筒香に右翼席へのソロ本塁打を浴びて、先制点を献上した。続く3回には1死二塁から1番蝦名の左前適時打。なお2死一、三塁から筒香に右翼線への適時打を許した。打線も好機を生かすことができなかった。2回に1死二、三塁のチャンスをつくるも、7番リチャード内野手(26)が二飛。その後、8番吉川尚輝内野手(30)の申告敬遠で2死満塁とするも、9番山崎が空振り三振に倒れて無得点に終わった。
◆巨人若林楽人外野手(27)が反撃の一打を放った。3点ビハインドの4回1死一塁。2ボールからDeNA先発ケイの外角低め直球を捉えた打球は、左翼席最前列に飛び込む2ランとなった。若林はこの日「6番右翼」で自身初のCS出場。スタメン起用に応える1発を放った。
◆DeNAはホームアドバンテージを最大限に生かすべく、通常のビジター席をウィング席左翼ポール周辺の一部エリアに限定する新たな試みに挑戦した。初の試みとなったこの日、球場全体をDeNAファンが360度取り囲む席割りを披露。スタンドは青一色に染まり、一部ホーム応援席にオレンジ色のカッパを着た巨人ファンの姿も見られたが、青の海に包まれた光景は圧巻となった。Xでは「福神漬けみたい」「完全アウェーだね」「ビジター席、意外とそれなりにある」「この席数でここまで応援の声があるのすごい」など、さまざまな声が寄せられた。
◆狼煙を上げた外角直球を思い切り良く若林楽人 反撃の一発?CSファーストステージ第1戦 (2025/10/11)??DeNA×巨人#クライマックスシリーズDAZNで全試合配信!#オレをみろ#ジャイアンツ #だったらDAZN pic.twitter.com/tQLqEQ3dCn
◆DeNAはホームアドバンテージを最大限に生かすべく、通常のビジター席をウィング席左翼ポール周辺の一部エリアに限定する新たな試みに挑戦した。初の試みとなったこの日、球場全体をDeNAファンが360度取り囲む席割りを披露。さらにイニング間イベントに「全横浜で、ブチあがれ!! 360ドコレオグラフィー」を実施。それぞれが配られた青色や白色のボードを掲げ「ALL BAYSTARS」の文字が浮かび上がる演出を披露。スタンド全体で「圧倒的ホームアドバンテージ」でチームを後押しした。
◆巨人山崎伊織投手(27)が6回5安打4失点で降板した。両チーム無得点の2回。先頭の4番筒香に右翼席へのソロ本塁打を浴びて、先制点を献上した。続く3回には1死二塁から1番蝦名の左前適時打。なお2死一、三塁から筒香に右翼線への適時打を許した。4、5回はともに3者凡退に抑えて復調の兆しを見せた。だが、6回1死から筒香にこの日2発目となる左翼ポール直撃のソロ本塁打を浴びた。直後の攻撃で、打席が回ったところでオコエ瑠偉外野手(28)が代打に送られて降板となった。山崎は今季チームトップの11勝をマークし、CSファーストステージ初戦の先発を託された。登板前日は横浜スタジアムで最終調整し「しっかり準備する期間はあったので、まず勝ってチームとしていい流れで後の試合を迎えられるように頑張りたいと思います」と意気込んでいたが、悔しい結果に終わった。https://www.nikkansports.com/baseball/professional/team/swallows/news/
◆DeNAが巨人に勝利し、CSファイナルステージ進出に王手をかけた。主砲がチームに流れを引き寄せた。2回、先頭の筒香嘉智外野手(33)が巨人山崎の122キロのスライダーを右翼席に運び、先制に成功。3回の第2打席では、2死一、三塁から適時打を放ち、リードを3点に広げた。4番の勢いは止まらない。1点リードで迎えた6回1死の第3打席、146キロの直球を捉えると、打球は左翼ポールを直撃。第3打席までで、3安打3打点2本塁打と圧巻の活躍を見せた。投げては、先発のアンソニー・ケイ投手(30)が8三振を奪うなど、7回2安打2失点の好投。4回1死一塁から、若林に2ランを浴びたが、その後は安定した投球を続けた。
◆巨人が敵地で土壇場に追い込まれた。DeNAに2回に先制点を奪われると、反撃届かずに痛恨の黒星。ファイナルステージ進出へは残り2戦で2連勝しかなくなった。先発は勝ち頭の山崎伊織投手(27)に託したが、両チーム無得点の2回に先頭の4番筒香に右翼席へのソロ本塁打を浴びた。続く3回には1死二塁から1番蝦名の左前適時打。さらに2死一、三塁から筒香に右翼線への適時打を重ねられた。6回1死では筒香にこの日2発目となる左翼ポール直撃のソロ本塁打で追加点を奪われ、6回5安打4失点で降板した。打線はDeNA先発ケイに苦戦。3点ビハインドの4回1死一塁で若林楽人外野手(27)が左翼席最前列に飛び込む2ラン。反撃の1打となったが、その後は快音から遠ざかった。8回にはシーズンを支えてきた中継ぎ陣が連打から失点して万事休す。レギュラーシーズン3位からの下克上にかけるCS。第2戦は12日午後2時に横浜スタジアムで開始となる。
◆DeNAが巨人に勝利し、CSファイナルステージ進出に王手をかけた。筒香嘉智外野手(33)が2本塁打3打点の活躍。2回先頭で巨人山崎の122キロのスライダーを右翼席に運び、先制。1点リードで迎えた6回1死の第3打席は146キロの直球を捉えると、打球は左翼ポールを直撃。4安打3打点2本塁打と活躍した。4番の筒香が2本塁打を含む4安打、3打点。CSで筒香の本塁打は19年ファーストS<2>戦以来で通算8本目。プレーオフ、CSで通算8本は5位タイとなり、セ・リーグではウッズ(中日)と並び最多。筒香の1試合2本塁打は、今回と同じく4番で出場した17年ファイナルS<5>戦以来2度目。2度のマルチ本塁打は04年に2度のフェルナンデス(西武)とデスパイネがロッテ時代の16年、ソフトバンク時代の18年に記録して以来3人目。セ・リーグでは初めてで、4番で2度も筒香が初めてになる。筒香の1試合4安打は17年ファーストS<2>戦以来自身2度目で8人、9度目のセ・リーグタイ記録(パの最多は5安打)。4安打以上を2度はフェルナンデス(西武)が04年と11年に記録して以来2人目で、こちらもセ・リーグ初。筒香は通算17打点も森野(中日)阿部(巨人)のセ・リーグ記録に並んだ。
◆巨人が敵地で土壇場に追い込まれた。DeNAに2回に先制点を奪われると、反撃届かずに痛恨の黒星。ファイナルステージ進出へは残り2戦で2連勝しかなくなった。阿部慎之助監督(46)は「もう1回勝つチャンスがある。良かった人も、悪かった人もしっかり反省して、明日に切り替えるだけ」と話した。先発は勝ち頭の山崎伊織投手(27)に託したが、両チーム無得点の2回に先頭の4番筒香に右翼席へのソロ本塁打を浴びた。続く3回には1死二塁から1番蝦名の左前適時打。さらに2死一、三塁から筒香に右翼線への適時打を重ねられた。6回1死では筒香にこの日2発目となる左翼ポール直撃のソロ本塁打で追加点を奪われ、6回5安打4失点で降板した。阿部監督は「なんとか粘って、だんだん良くなってきた感じがしたんで。あそこまで、よくいってくれた」と山崎をねぎらった。打線はDeNA先発ケイに苦戦。3点ビハインドの4回1死一塁で若林楽人外野手(27)が左翼席最前列に飛び込む2ラン。反撃の1打となったが、その後は快音から遠ざかった。8回にはシーズンを支えてきた中継ぎ陣が連打から失点して万事休す。レギュラーシーズン3位からの下克上にかけるCS。第2戦は12日午後2時に横浜スタジアムで開始となる。戸郷翔征投手(25)が先発予定。阿部監督は「全員でいくつもりで。ブルペン全部つかっていくつもりでやります」と意気込んだ。
◆DeNA伊勢大夢投手(27)がヒーローインタビューで笑顔を見せた。2点リードの8回から2番手で登板した。先頭の丸、キャベッジを2者連続三振。泉口を三邪飛に打ち取り、3者凡退に抑えた。試合後のインタビューでは「ケイ、本当にいい投手で。ケイの後は打たれやすいですけど、集中していい投球をしようとマウンドに上がりました」と振り返った。この日はリリーフカーに乗って登場。「僕にとっての最終戦で5失点しちゃったので、流れを変えようとリリーフカーで登場しました」と笑いを誘った。9月27日巨人戦(横浜)では、4点リードの9回からマウンドに上がるも、5失点。逆転負けを喫し、敗戦投手となっていた。「やっぱり、リリーフカー乗った方がいいなと思ったので、今後も継続して乗りたいです」と伊勢。次回登板でもリリーフカーで登場することを示唆した。DeNAジャクソン-巨人戸郷翔征 日本ハム北山亘基-オリックス宮城大弥/12日予告先発
◆巨人山崎伊織投手(27)が6回5安打4失点で負け投手となり、大一番で先発の役目を果たせなかった。2回に先頭のDeNA4番筒香に右翼席へのソロを許して、先制点を献上。3回には1死二塁から1番蝦名の左前適時打で追加点を奪われると、思わず首をかしげる場面があった。2番桑原にカウント2-0となり、一塁へけん制球を投げた。これがボークの判定を受け、1死二塁に。その後、死球、さらに2死一、三塁から筒香に右翼線への適時打で追加点を許した。試合後、杉内投手チーフコーチはボークに言及。「正直何がボークかわかんなかったんですよね。伊織はボークを取られるのはシーズン中も1回もなかったんで」と切り出した。「あれは1発でボークって言われちゃうと、ちょっと厳しいですよね。シーズン中もあるんだったら、注意のしようがあるんですけど。ちょっと映像見て確認してみます」と語った。
◆DeNA三嶋一輝投手(35)が自身のX(旧ツイッター)を更新し、ファーストステージ第1戦を現地観戦する様子を投稿した。中川虎大投手(26)のタオルを手に応援を楽しむ様子に「雨の中お疲れ様でした」というメッセージを絵文字とともに添えた。ファンからは「虎大くんも喜びますね」「いいゲームでした!」「応援感謝です」などのコメントが寄せられた。三嶋は来季の戦力構想から外れ、9月24日イースタン・リーグ楽天戦(横須賀)がDeNAでの最終登板。他球団からのオファーを待ちながら、現役続行の道を模索している。
◆DeNA蝦名達夫外野手(28)のポストシーズン初安打が、貴重な追加点をもたらした。1点リードの3回1死二塁、巨人山崎のカットボールを捉えて左前へ運ぶと、二塁から林が好走塁で一気に生還し、リードを広げた。大卒6年目で今季キャリアハイを残した蝦名の勢いは、ポストシーズンでも健在。「やってきたことを継続できている。明日も続けていきます」と気を引き締めた。
◆巨人山崎伊織投手(27)が痛恨の4失点目を悔やんだ。1点ビハインドの6回1死。DeNA筒香にフルカウントから外角直球を捉えられ、左翼ポール直撃のソロ本塁打を許し「もっと粘らなきゃいけなかったですね、特に4点目は。最後の1本は本当に打たれてはいけないという感じです」と猛省した。杉内投手チーフコーチは「ちょっと序盤に点を取られましたけど、粘り強く投げてくれたと思います。打たれたら仕方ないところなので」とかばった。
◆DeNA三浦大輔監督(51)の大号令でピンチをチャンスに変えた。雨が降り続く中での一戦となったが、試合前の全体ミーティングで「雨を嫌がらず、相手が嫌がってくれればその分プラスに捉えて味方にしよう。全員出し切って戦っていこう」と呼びかけた。言葉どおりナインは雨ニモマケズに勝利。4安打2本塁打の筒香には「チームに勢いをつけてくれた」と感謝した。DeNAケイ(7回2失点で勝利投手)「序盤は雨の影響で波に乗れなかったけど、しっかり立ち直ることができてよかったよ」DeNAジャクソン(CSファースト第2戦に先発)「長いことこの日を待っていたよ。ホーム球場だからいつもと同じルーティンができる。楽しみだよ」
◆DeNA森原康平投手(33)がわずか7球で3者凡退に抑え、試合を締めくくった。「僕の準備中に点が入って流れも良かった」と4点差に広げた8回の追加点に感謝し、余裕を持ってゾーンで勝負できた。現在救援陣の継投順は流動的だが、「一応8回に合わせて投げています」と柔軟に対応。昨季、日本一に尽力した胴上げ投手が、連覇へ向けて白星発進に貢献した。DeNAケイ(7回2失点で勝利投手)「序盤は雨の影響で波に乗れなかったけど、しっかり立ち直ることができてよかったよ」DeNAジャクソン(CSファースト第2戦に先発)「長いことこの日を待っていたよ。ホーム球場だからいつもと同じルーティンができる。楽しみだよ」
◆横浜で大暴れした。今季2位のDeNAは3位巨人との「2025 JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストステージ第1戦に、筒香嘉智外野手(33)が「4番三塁」で先発。2回先頭で右翼席へ先制ソロを放つと、3回2死一、三塁では右翼への適時打で追加点を挙げた。さらに6回1死で左翼ポールに直撃するこの日2本目のソロ本塁打をかっ飛ばすなど、4安打3打点と大活躍。青く染まった横浜スタジアムを熱狂させ、2年連続でのCSファイナルステージ進出に王手をかけた。まさに主砲の存在感だった。2回先頭、2ボール。筒香は落ち着いていた。「甘い球がきたらいこうというだけでした」。巨人山崎の高めのスライダーを引っ張りこんで右翼席への先制ソロ。「昨日、三浦監督が会見で言っていた通り、先制点は大事だと思っていた。先制できてよかった」とうなずいた。2本塁打を含む自身8年ぶりの4安打固め打ちと、もはや手がつけられない。それでも「CSですのでこの初戦とれたのが一番です」と冷静だった。自分が打つだけが全てじゃない。2点リードの8回、マウンドに上がった伊勢に三塁から声をかけにいった。「砂入れたかったら、ちゃんと言っていいからな」。マウンドは雨でぬかるんでいた。さらに巨人との前回対戦で自己ワーストの5失点で逆転負けを喫して以来の難しい登板。さりげない言葉で背中を押した。筒香は「声かけなくても伊勢は大丈夫だと思います」と謙遜するも、伊勢は「ゴウさんは苦しいときにも常に声かけてくれて、守ってくれるという雰囲気をつくってくれる。頼もしいです」と感謝した。普段の取り組む姿勢からも、自覚がにじむ。1日のリーグ最終戦から2日後。チームは2連休目だったが、筒香は横浜スタジアムにいた。戸柱、桑原、神里、柴田、京田、林、石上らとともに休日返上で汗を流した。「シーズン中に完全オフにすると、休み明けの感覚が良くないこともあるので、完全オフというのはほぼないです」といつも通りのルーティンで調整した。2月のキャンプ中も休日や休み前日の夜、急に思い立ってホテルから徒歩で室内練習場に出向き打ち込む日も。四六時中、常に野球のことばかり考えてきた。今季は開幕から思うようにいかない時期もあったが、軸はぶれなかった。自分を信じてやるべきことをやる。8月以降は14本塁打と爆発。CS初戦でもチームを勢いづけ、CS通算8本塁打はセのタイ記録も「周りの人に感謝したい」とさらり。ここぞで打つから、筒香は筒香なのだ。【小早川宗一郎】
◆左手親指の靱帯(じんたい)手術から復帰したDeNA牧秀悟内野手(27)が、復帰後初安打&初打点を挙げた。「5番一塁」でスタメン出場。第3打席まで凡退が続いたが、8回無死満塁で迎えた第4打席、田中瑛の初球を右前適時打にした。「(山本)祐大が後ろにいたので2人で点を取りに行こうと決めていました」と話し、次打者・山本の右犠飛でさらに1点。有言実行の活躍で勝利を決定づけた。
◆スタメン抜てきの巨人若林楽人外野手(27)が気を吐いた。3点ビハインドの4回1死一塁で、DeNAケイの外角低め直球を捉えた打球は勢いよく伸び、左翼席最前列への2ラン。「バッティングの状態も悪くはないんで、それを継続できてる」と起用に応えた。西武時代も含め、CS初出場初安打が反撃の1発に。「しっかり対策練って、いいパフォーマンス出せるように頑張ります」と第2戦を見据えた。
◆DeNA三浦大輔監督(51)が「声援で横浜スタジアムを包み込んでくれましたから、頼もしかったです」と、ファンへの感謝を口にした。DeNAはホームアドバンテージを最大限に生かすべく、通常のビジター席をウィング席左翼ポール周辺の一部エリアに限定。5回裏終了後には新イニング間イベント「全横浜で、ブチあがれ!! 360°コレオグラフィー」を実施し、外野席に「ALL BAYSTARS ブチあがれ!!」の文字が浮かび上がる演出を披露した。雨の中、応援に駆け付けたファンがハマスタを青く染め「圧倒的アドバンテージ」でナインの背中を押した。
◆巨人が土俵際に追い込まれた。下克上への門出の一戦はDeNAに完敗。先発の山崎伊織投手(27)は6回5安打4失点と粘りきれずに劣勢を招いた。打線も相手先発ケイの前に若林楽人外野手(27)の2ランを含む2安打で2得点だけ。上位打線に快音はなく、ことごとく凡打の山を積み上げた。負ければ即終戦の12日の第2戦は、12年に日本一を知るベテラン長野久義外野手(40)がベンチ入りする見込み。勝てば逆王手で流れは変わる。ハマの主砲の応援歌に押された。巨人が完全アウェーの敵地で圧倒された。霧雨を浴びるマウンドで山崎の額に脂汗がにじんだ。2回、DeNA先頭の筒香に先制ソロを食らうと、3回にも適時打、6回にもソロ弾...。4番手の中川も左前打されて、やりたい放題に暴れられた。前日会見で名前を挙げて警戒していた阿部監督は「まあ、僕らの指示は出したんですけどね。そのミスです」と口を一文字に結んだ。もくろみが1歩及ばなかった。6番に若林を抜てきし、7番にリチャードを置いた。指揮官は「前の2人が出塁したときの選択肢が増える」。2回先頭の4番岡本、5番岸田の連続四球で無死一、二塁の好機を迎えた。若林が犠打を決めて1死二、三塁の絶好機をつくるも、リチャードが最悪の二飛で凡退。吉川が申告敬遠され、山崎は空振り三振に倒れ「流れを持ってこれそうで持ってこれなかった。いい形はつくったんだけど」と先制点をつかみ損ねた。むろん、短期決戦だけに振り返っても前には進めない。勝利以外の打開策は何一つない。後がない一戦は6日に1軍合流したベテラン長野が"切り札"として出場登録される可能性が高い。12年の前回の日本一を知るベテランをチームの輪に加える。阿部監督は「もう1回勝つチャンスがあるし、そう思って。明日に切り替えるだけです。もう全員でいくつもりで、ブルペンも全部使っていくつもりでやりますので」と宣言した。先勝を許すも、勝てば逆王手。このまますんなりと引き下がるつもりはない。【為田聡史】
◆巨人・戸郷翔征投手(25)が12日のクライマックスシリーズファーストステージ、第2戦に先発する。この日は雨が降りしきる中、グラウンドでキャッチボールなどを行って調整した。「いい調整はできましたし、もちろん結果が一番なので、今日(山崎)伊織さんがいい投球をしてくれると思うので、明日もしっかり勝てるように2戦で決めたいなと思います。天気もありますけど、しっかりいい投球が出来れば」相手打線の中でも、CSから復帰する主砲の牧を警戒。「ヒットが出れば、よりチームも乗ってきてしまうと思う。そこは気にしながらやりたい。本当にいいバッターなので何とか抑えられればなと思います」と意気込んだ。戸郷は2年連続の開幕投手を務めた今季、8勝9敗、防御率4.14。春先に不振による2軍再調整も経験した。夏場以降は先発ローテーションの一角として腕を振り続けた。
◆DeNAのアンドレ・ジャクソン投手(29)が、12日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦に先発する。キャッチボールで調整し「長いこと、この日を待っていた。できれば、もっと早くプレーできたらと思っていた。感情は高まっている」と胸を高鳴らせた。7日の練習試合で調整登板し、状態は上々。「本番さながらのマインドで取り組んだ。一番大事なのは味方を信じて投げること」と意気込んだ。
◆巨人・若林楽人外野手(27)が「6番・右翼」での先発起用に応える左越え2ランを放った。0-3の四回1死一塁。DeNA・ケイが投じた直球を捉え、左翼席最前列へ放り込んだ。右翼にはシーズン終盤、中山が先発することが多かったが、CS初戦で若林が抜擢された。期待に応える一発。CSでの本塁打はプロ5年目で自身初となった。
◆DeNA・蝦名達夫外野手(28)が「1番・右翼」で出場し、1-0の三回1死二塁で山崎から左前適時打を放った。先頭の林が左前打を放ち、続くケイが犠打を決めて好機をお膳立て。蝦名は外角の変化球にバットを合わせ、三遊間を破った。8月中旬から定着したリードオフマンは「コンパクトに振り切れた」と汗をぬぐった。
◆巨人・山崎伊織投手(27)が先発し、6回5安打4失点、102球で降板した。二回無死から4番・筒香に高めのスライダーを捉えられ、右越え先制ソロを浴びた。三回には蝦名、筒香に適時打を浴びて点差を3に広げられた。四回に味方2点を返して1点差に迫ったが、六回に再び筒香にソロを被弾。左翼ポール直撃の一発で点差は2に広がった。山崎は今季チームトップの11勝を挙げ、CSファーストステージ第1戦のマウンドを託された。10日に27歳の誕生日を迎えた右腕は「大事な試合。本当にやってやろうという気持ちです」と意気込んでいた。
◆DeNA・筒香嘉智外野手(33)が「4番・三塁」で出場し、2本塁打を含む猛打賞(1試合3安打以上)を記録した。二回に山崎の浮いたスライダーを逃さず、先制のソロを右翼席に運んだ。1点リードの六回には外角高めの直球を逆らわずに打ち返し、左翼ポールに直撃するソロでリードを広げた。貴重な2本塁打目に「インパクトで強い打球を打つことだけをイメージして、落ち着いて打つことができた」と納得顔を浮かべた。
◆DeNAのアンソニー・ケイ投手(30)が先発し、7回2安打2失点と好投した。3点リードの四回に若林に2ランを許して1点差に詰め寄られたが、以降は無安打に抑えて流れを渡さなかった。決め球とするチェンジアップの制球に苦しんだが、スライダーを効果的に使って8三振を奪った。降りしきる雨の影響で足元がぬかるむ中、118球を投げた。「ベストな投球ではなかったですが、気持ちを切らさずしっかり投げ切ることができました。イニング間にスパイクを磨いてくれた伊東通訳にも感謝です」と振り返った。
◆左手親指付け根の手術から復帰したDeNA・牧秀悟内野手(27)が「5番・一塁」で先発出場して、4-2の八回無死満塁で復帰後初安打となる右前適時打を放った。5番手・田中瑛の初球の外角高め速球をはじき返すと、一塁上で大きなガッツポーズを見せた。
◆セ・リーグ3位からの日本シリーズ進出を目指す巨人が2戦先勝のシリーズで初戦を落とし、崖っぷちに立たされた。阿部慎之助監督(46)は「流れを持ってこられそうで持ってこられなかった」と悔やんだ。先発した山崎が二回、六回に筒香に本塁打を浴びるなど6回4失点。指揮官は「僕らの指示は出したんですけど、そのミスですから。(山崎は)あそこ(六回)までよくいってくれた」と、首脳陣の筒香対策を反省した。投手陣は筒香に4打数4安打3打点と打ち込まれた。攻撃は四回に若林の左越え2ランによる2得点に終わった。指揮官は「「もう一回勝つチャンスがある。そう思って、よかった人も悪かった人もしっかり反省して切り替えてやってほしい。もうブルペンも全員で行くつもりでやります」と前を向いた。
◆12日の第2戦に先発する、今季10勝を挙げたDeNAのアンドレ・ジャクソン投手(29)がキャッチボールなどで調整し「長いこと、この日を待っていた。できれば、もっと早くプレーできたらと思っていた。感情は高まっている」と胸を高鳴らせた。7日の練習試合で調整登板し、状態は上々。「本番さながらのマインドで取り組んだ。一番大事なのは味方を信じて投げること」と意気込んだ。
◆3年ぶりの本拠地横浜スタジアムでのCS開催。スタンドが〝ベイスターズブルー〟に染まった。今回のCSでは左翼の通常ビジター席がホーム席となり、360度見渡す限りDeNAファンに。ビジターの席数を増やす配慮もしながら、球団が選手の背中を押すべく実現に至った。選手、スタッフ、球団職員、ファン...。今季は「ALL BAYSTARS」をキーフレーズに掲げ、チームにかかわる全ての人で頂点を目指してきた。ファンを巻き込んだイニング間のイベントもCS仕様。三回表終了時には、スタンド全体でウエーブ。五回表終了時にタオルを回して声援を送れば、五回終了時にはカラーボードによる「ALL BAYSTARS ブチ上がれ!!」のコレオグラフィーがスタンドに浮かび上がった。試合前に佐野は「心強い」と感謝した。舞台裏の主人公たちもステージを照らした。(慎)
◆DeNAは筒香の4安打3打点の活躍で快勝。二回の先制ソロ本塁打に始まり、三回は適時打、3―2の六回にもソロと勝負強かった。ケイが7回を若林の2ランによる2失点と好投。巨人は山崎が粘れず、打線は2安打と低調だった。DeNAのデータは以下のとおり。?レギュラーシーズン2位のDeNAが先勝。プレーオフ、CSで第1戦に勝利したのは、セ・パ合わせて過去37度。ファイナルステージ(S)に進出したのは31度で、突破率は83・8%。セで第1戦に勝利した過去17度のうち、進出したのは15度で、突破率は88・2%。?DeNAが第1戦に勝利したのは、2016年(シーズン3位)、24年(同)に続く3度目。過去2度はいずれもファイナルSに進出している。
◆DeNAは筒香の4安打3打点の活躍で快勝。二回の先制ソロ本塁打に始まり、三回は適時打、3―2の六回にもソロと勝負強かった。ケイが7回を若林の2ランによる2失点と好投。巨人は山崎が粘れず、打線は2安打と低調だった。以下に筒香のデータ。?筒香がプレーオフ、CSで1試合2本塁打を放ったのは、2017年ファイナルステージ(S)第5戦以来8年ぶり2度目。プレーオフ、CSで2度は最多タイ記録で、フェルナンデス(西武、04年第1S第1戦、同第2S第3戦)、デスパイネ(ロッテ=16年ファーストS第1戦、ソフトバンク=18年ファーストS第3戦)に次いで3人目。日本選手、セ・リーグでは初めて。?筒香はプレーオフ、CSで通算8本目の本塁打。プレーオフ、CSでの通算本塁打数で内川聖一(ソフトバンク)の10本、中村剛也(西武)、デスパイネ(ソフトバンクなど)、柳田悠岐(ソフトバンク)の各9本に次ぐ歴代5位タイ。T・ウッズ(中日)、和田一浩(中日など)、中村晃(ソフトバンク)、浅村栄斗(楽天など)と並んだ。セではT・ウッズと並ぶ最多。?筒香のCSでの1試合4安打は17年ファーストS第2戦以来8年ぶり2度目。2度マークしたのはセでは初で、フェルナンデス(西武、04年第2S第3戦、11年ファーストS第1戦)以来14年ぶり2人目。?筒香のCS通算17打点はセ最多タイで、森野将彦(中日)、阿部慎之助(巨人)に次いで3人目。
◆巨人・山崎伊織投手(27)が先発し、102球を投げて6回5安打4失点。4番の筒香に3安打3打点2発と打ち込まれた。「もっと粘らなきゃいけなかった。特に4点目は、やっぱり1点差のまま次(の投手)にバトンを渡さなさないといけなかった」筒香には二回無死から筒香に高めのスライダーを捉えられ、右越え先制ソロ。三回にも適時打を浴びた。四回に味方が2点を返して1点差に迫ったが、六回に再び左翼ポール直撃のソロを被弾。「最後の一本は本当に打たれてはいけなかった」と唇をかんだ。
◆敗れた巨人は、12日の第2戦も敗れればファーストステージ敗退となる。杉内俊哉投手コーチ(44)はこの日の試合後、12日はビハインド時でも勝ちパターンの大勢、守護神のマルティネスの登板など、ブルペン総動員で臨む姿勢を示した。「最後の試合になる可能性もありますから。行かざるを得ないですよね。大勢、マルティネスで流れを作って逆転というのも考えとしてはありますから。できれば勝ってる状態で送り出してあげたいなと思いますけど」この日は先発の山崎が降板後、ビハインドの状況でバルドナード、船迫、中川、田中瑛とバトンをつないだ。
◆「4番・三塁」で先発した巨人・岡本和真内野手は3打数無安打、1四球に終わった。ケイの前に快音を残せず、「チーム全体が抑えられているので」と唇をかんだ。12日の第2戦に向けて、打線の核となる主砲は「一発勝負というか、もう次はない。切り替えてまた明日頑張るしかない」と前を向いた。
◆もうあとがない。セ・リーグ3位の巨人は初戦を落とし、いよいよ崖っぷちに立たされた。阿部慎之助監督(46)はDeNAの主砲、筒香への対策について自責の念を口にした。「僕ら(首脳陣)の指示は出したんですけど、そのミスですから。(山崎は)あそこまでよくいってくれた」山崎は二回、六回と筒香にソロ本塁打を浴び、6回4失点。バッテリーに送った指示の内容は明かされなかったが、指揮官が10日の会見で警戒する打者として挙げた左のスラッガーに、2本塁打を含む4安打3打点を許した。今季11勝の山崎は「最後の一本(左越えソロ)は本当に打たれてはいけない。もっと粘らないといけなかった」と猛省した。打線は若林の2ランによる2得点にとどまり、安打はわずか2本。球団史上初となる3位からの日本シリーズ進出へ、12日から2連勝するしか道はない。阿部監督は「良かった人も悪かった人も、しっかり反省して切り替えるだけ。もう一回勝つチャンスがある。もうブルペン(救援陣)も、全員で行くつもりでやります」と総力戦を宣言した。(谷川直之)
◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は11日、セ、パ両リーグのファーストステージ(3試合制)が開幕し、セはレギュラーシーズン2位のDeNAが3位巨人に6―2で快勝し、パは2位日本ハムが3位オリックスを2―0で下した。DeNA、日本ハムともに12日の第2戦で勝つか引き分ければファイナルステージ進出が決まる。予告先発は、セがDeNA・ジャクソンと巨人・戸郷、パが日本ハム・北山とオリックス・宮城。ファイナルステージ(6試合制)はセ、パともに15日に始まる。リーグ優勝の阪神とソフトバンクが1勝のアドバンテージを持ち、日本シリーズ出場権を懸けて戦う。DeNA・ケイ(7回2失点)「とても気持ちよく投げられた。今季やってきたことを出すことができた」DeNA・伊勢(八回に登板、3人で打ち取る)「集中して、試合をつなごうとマウンドに上がった。真っすぐで勝負できた」DeNA・森原(九回を締め)「大声援が聞けたので、うれしく思いながら投げた」
◆相手の戦意をくじく適時打だった。2点リードの八回無死満塁。DeNA・牧秀悟内野手(27)は外寄り高めの速球を捉え、鋭い当たりを右前に運んだ。塁上で派手に拳を振り下ろし「負けたら終わりで気持ちが入る戦い。まず初戦を取れたのは大きい。自分たちの野球ができた」と息をついた。これ以上引き離されるわけにはいかなかった巨人は、4番手の中川から右打者に強い田中瑛にスイッチ。牧は代わりばなの初球を仕留めた。続く山本の右犠飛でリードを4点に広げ、勝利を決定づける役割を果たした。8月上旬に左手親指の付け根を手術。離脱期間はカロリーを計算した愛妻の手料理で体重を管理し、医療機関で回復を促す酸素カプセルにも入った。当初の予定より約1週間前倒しで復帰の計画が進み、クライマックスシリーズを目前にして戦列に戻った。三浦監督は「(状態が)100%かというと、そうじゃないと思う」と率直に語る。それでも先発起用するのは、強力打線にあって替えが利かない存在だからだ。不屈の男は6日の実戦復帰から4試合目にして持ち前の勝負強さを発揮し、期待にたがわぬ力を証明した。2本塁打を含む4安打3打点と大暴れした筒香の後を打つ5番打者の強打は、短期決戦で相手の脅威となりそうだ。主将としての自覚も十分。「今日の勝ちは今日の勝ち。明日は別の戦いになる。油断したら足をすくわれる。チーム全員でいい準備をしていければ」と勝ってかぶとの緒を締めた。(鈴木智紘)
◆DeNAの空気を引き締めているのは、経験豊富なベテランたちだ。1日の今季最終戦から2日間オフだったが、筒香、戸柱、柴田、桑原、神里は休日返上で3日に横浜スタジアムに集まり調整した。筒香は「シーズン中でも僕は休みの日に休むことはあまりない。CSだから特別という感覚は全くない」と語り、「年上のトバ(戸柱)さんがうまくチームをまとめてくださっている。その辺のバランスが非常にいい」と先輩に感謝した。
◆かたや4番が4安打3打点。こなた1番から4番がノーヒット。その差だけで軍配はDeNAにあがったね。筒香はレギュラーシーズン後半戦で打ちまくり、おかげでチームが2位になったといっても過言ではない。つまり、チームを引っ張りあげるパワーを、持った選手なんだ。ということは巨人にとって、筒香こそが徹底マークすべきバッター。それなのに、スライダーをホームランにされたから、と真っすぐで内角を突き、それをタイムリーにされると、外角へシュートを投じ、これまた本塁打。単に配球でやられている。他の打者と同じ攻め方で、工夫も何もあったものではない。巨人は打線全体でも、わずか2安打。せっかくクライマックスシリーズをやっているのだから、チーム力を上げて出てきてもらいたかった。もちろん、もうちょっと頑張れ、と言いたいけど...。1人が打ち始めると、勝ち始めるのがDeNA。軸が出来上がった相手に対し、どこまで巻き返せるかな。(サンケイスポーツ専属評論家)

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