1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 11 | 1 | 1 |
ヤクルト | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 12 | 0 | 1 |
勝利投手:- 敗戦投手:- 本塁打 |

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◆ヤクルトは2-2で迎えた4回裏、中村悠の2ランで勝ち越しに成功する。対する巨人は、6回と8回に中山が適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。その後は両軍の救援陣が踏ん張り、3時間56分の熱戦は規定により引き分けに終わった。なお、今季限りでの現役引退を表明しているヤクルト・川端は7回に代打で登場。本拠地で最後の雄姿を見せた。
◆ヤクルト塩見泰隆外野手(32)が今季初昇格を果たした。試合前練習に姿を現し、ダッシュやトレーニングなど別メニューで調整し、汗を流した。3月22日の日本ハムとのオープン戦で左膝を負傷し、戦線離脱。4月9日に左前十字靱帯(じんたい)の手術を受け、リハビリに励んでいた。イースタン・リーグで出場はなかったが、今季の本拠地最終戦に合わせ、背番号9が神宮に帰ってきた。
◆この日、1軍昇格したヤクルト塩見泰隆外野手(32)が「1番中堅」でスタメンに名を連ねた。今年3月にオープン戦で左膝を負傷し、戦線離脱。4月9日に左膝前十字靱帯(じんたい)の手術を受け、リハビリに励んでいた。1、2軍ともに出場はなかったが、今季の本拠地最終戦に合わせ、背番号9が神宮に帰ってきた。スタメン発表時にはヤクルトファンから歓声が上がった。また、山田哲人内野手(33)は今季初めて3番に入った。
◆ヤクルト塩見泰隆外野手(32)が、試合開始直前に交代した。今季初昇格を果たし「1番中堅」でスタメンに名を連ねた。サインボールの投げ入れを行ったが、中堅の守備にはつかず。並木秀尊外野手(26)が中堅に入った。今年3月にオープン戦で左膝を負傷し、戦線離脱。4月9日に左膝前十字靱帯(じんたい)の手術を受け、リハビリに励んでいた。1、2軍ともに出場はなかったが、今季の本拠地最終戦に合わせ、背番号9が神宮に帰ってきた。試合前シートノックで守備についていなかったが、スタメン発表時には、ヤクルトファンから歓声が上がっていた。
◆ヤクルト並木秀尊外野手(26)が、粋な演出で打席に立った。初回先頭で迎えた第1打席、塩見泰隆外野手(32)の登場曲「競馬ファンファーレ/G1~特別~重賞~一般(東京 中山 有馬記念)」に合わせて登場し、球場を沸かせた。塩見は今年3月にオープン戦で左膝を負傷し、戦線離脱。4月9日に左前十字靱帯(じんたい)の手術を受け、リハビリに励んでいた。この日、1軍初昇格を果たし「1番中堅」でスタメンに名を連ねたが、試合開始直前に交代。並木が中堅の守備に入っていた。
◆巨人横川凱投手(25)が4回7安打4失点(自責3)で降板し、今季3勝目はならなかった。CS本拠地開催となる2位へ、残り3試合全勝が求められる終盤戦のマウンドを任された。だが、初回に先頭打者の並木に左前打を許すと、続く2番長岡に右前打を浴びて2死一、三塁。3番山田に右翼への犠飛を運ばれて、あっさり3人で先制点を許した。チームとして直近13試合で11試合目の初回失点で雰囲気を重くすると、4番村上にも適時打を重ねられた。4回には2死一塁から中村の今季1号2ランを浴び、4回を終えて4失点。5回表の打席で代打を送られた。内海投手コーチは「初回は今シーズンの神宮球場最終戦という独特の雰囲気にのまれてしまった感じがあったね」と分析した。試合前日の27日、横川は「僕自身のやるべき事は変わらないので、そこはどんな試合であろうと100%しっかり投げるだけだと思うんで、そこだけに意識して頑張ります」と誓っていたが、無念の結果となった。
◆最高に心地よく、名残惜しい声援を浴びながら、現役生活を終えた。ヤクルト川端慎吾内野手(37)が現役最後の打席に立った。7回2死、並木の代打でコールされた。船迫と対峙(たいじ)した。カウント1-2からの5球目。外角球に逆らわず、スイングした。打球は左翼手キャベッジのグラブに収まった。結果は左飛だったが、万雷の拍手が注がれた。8回の守備には就かず、交代となった。球場全体から「川端慎吾」の大合唱が響いた。スタンドは巨人ファンも一緒になって、背番号5にねぎらいの拍手と声援を送った。川端の瞳が自然と潤んだ。
◆巨人大勢投手(26)が今季45ホールド目を記録し、"鉄腕"を超えた。同点の8回から5番手とで登板。先頭の2番長岡に中前打を許し、続く3番赤羽の犠打と4番村上の申告敬遠で1死一、二塁。ピンチを招いたが、5番オスナを右飛に抑えると最後は6番内山を空振り三振に仕留めて、ガッツポーズを見せた。球団では山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)が12年に記録した44ホールドを抜いて新記録となった。
◆巨人は試合終了を待たずして、レギュラーシーズン3位が決まった。2位DeNAが広島に勝利したため、2位DeNA、3位巨人で順位が確定した。本拠地東京ドームでのCS開催の可能性が消滅した。巨人は21年以来4年ぶりのシーズン3位フィニッシュ。10月11日から始まるCSファーストステージは、横浜スタジアムから下克上を目指すことになった。
◆ヤクルトが本拠地最終戦を引き分けに終わった。12回裏2死、村上宗隆内野手(25)に打席が回ったが、中飛に倒れた。0-0の初回、連打で無死一、三塁の好機をつくると、今季初めて3番に入った山田哲人内野手(33)が右犠飛を放ち、先制に成功した。続く4番村上が右前適時打で追加点を挙げた。2-2の4回2死二塁、中村悠平捕手(35)の左越え2ランが飛び出した。投げては先発高橋奎二投手(28)が3回パーフェクトの快投。4回以降、巨人の反撃に一時追いつかれた。接戦に持ち込まれ、最後は劇的な勝利とはならなかった。この日、高津臣吾監督(56)の今季限りでの退任が正式発表された。6年間で2度、リーグ優勝に導いた指揮官の神宮ラストゲームは引き分けに終わった。選手にねぎらいの胴上げをされ6度、宙に舞った。
◆巨人大勢投手(26)が今季45ホールド目を記録し、"鉄腕"を超えた。 同点の8回から5番手で登板。先頭の2番長岡に中前打を許し、続く3番赤羽の犠打と4番村上の申告敬遠で1死一、二塁。ピンチを招いたが、5番オスナを右飛に抑えると最後は6番内山を空振り三振に仕留めて、ガッツポーズを見せた。 球団では山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)が12年に記録した44ホールドを抜いて新記録となった。巨人大勢(球団新記録の45ホールド目で最優秀中継ぎタイトル確定)「(阿部監督に)『取れ』と言われて取れて良かった。野手の皆さんに守ってもらいながらホールドを稼いできた。感謝したい」大勢が45ホールド目。シーズン最多ホールドは21年清水(ヤクルト)の50ホールドだが、巨人では12年山口の44ホールドを抜く新記録となった。これで救援勝利と合わせた今季のホールドポイントは53となり、最優秀中継ぎのタイトルが確定した。
◆巨人がヤクルトに引き分けた。2位DeNAが広島に勝利し、レギュラーシーズン3位が確定。本拠地東京ドームでのCS開催の可能性が完全消滅した。阿部慎之助監督(46)は「もうCSに向けて切り替えて。ペナントレースまだあと2試合あるし、そこはもうきっちりやることやって、CSにつなげたいなと思います」と話した。またも出はなをくじかれた。先発横川凱投手(25)は4回7安打4失点でノックアウト。初回無死一、三塁から山田の右犠飛で先制を許すと、続く4番村上に右前適時打を許した。味方が同点に追いついた直後の4回には2死二塁から中村悠に左翼席への2ランを浴びた。阿部監督は直近9試合中8試合で初回失点を喫している現状に「お決まりのように初回に点数を取られてるから。取られちゃいけないと思いすぎて取られちゃってんのか、バッテリーがもうちょいしっかり考えてほしい」と改善を促した。
◆同点の8回に5番手で登板した巨人大勢投手(26)は快挙にも、同時に悔やむ気持ちも明かした。0点に抑えて今季45ホールド目を記録し、球団では山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)が12年に記録した44ホールドを抜いて新記録。さらに最優秀中継ぎのタイトルも確定したが、「少し残念だったなという気持ちはありますけど」と振り返ったのは、ヤクルト村上宗隆内野手(25)との対決。「神宮最終戦やったんで、ムネがメジャー行くっていう報道見てたんで。昨日の夜からこの日本でラスト登板、楽しみにっていうか、研究してどう攻めようかなって思ったんですけど」と胸躍らせていたという。ただ、先頭の長岡に安打を許したことで、1死二塁で村上の打席を迎えることに。ベンチが選んだのは申告敬遠。「僕が先頭出してしまったせいで、ああいう形になってしまった」と願いはかなわなかった。ただ、そんな心情を明かした後には「でも、僕はそういう個人の考えよりも、やっぱチームが勝つことが優先なので。はい、0に抑えられてよかったです」と気持ちを切り替えた。1死一、二塁からは、5番オスナを右飛、6番内山を空振り三振に仕留めて、ガッツポーズを見せ、球団史に名を刻んだ。昨年までは抑えだった。今季はライデル・マルティネスの加入で、失点が多かった8回を阿部監督から任された。「『取れ』って言われて取れたんでよかったです。まだ(全)試合終わってないですし、田中(将)さんが多分投げられるんで。そこでしっかり投げて、200勝のお力添えできたらなって思う。残り2試合、しっかり準備して登板したいなと思います」と見据えた。
◆日米通算200勝に王手の巨人田中将大投手(36)の次回登板は熟考の末に決定することになった。阿部監督は「(シーズン)3位が確定したので、ちょっともう1回考え直します」。杉内投手チーフコーチも「マー君で行きましょうかね」と有力視されているシーズン最終戦の10月1日、中日戦(東京ドーム)での登板を示唆。先発登板が実現すれば、今季中の偉業達成へ正真正銘のラストチャンスとなる。
◆"神宮ラストゲーム"での惜別と激励のエールを糧にしていく。ヤクルト村上宗隆内野手(25)が、メジャーでの成功の思いを強くした。本拠地最終戦となる巨人戦で1回に右前適時打を放つなど、5打数1安打1打点だった。今オフにはポスティングシステムを利用し、海を渡る「村神様」。試合後は高津臣吾監督(56)から「常にスワローズの代表」と激励を受け、ファンからは大声援を送られた。試合は延長12回の末に引き分けた。慣れ親しんだ声援が最高に心地よかった。同時に最後かと思うと、名残惜しかった。試合終了後、村上はスタンドに手を振り、グラウンドを後にした。神宮には万雷の「村上」コールが鳴り響いていた。「大好きな場所。この声援がいつも背中を押してくれていました。聞けなくなると思うとすごく寂しい」と感慨深げに言った。今季の本拠地最終戦だった。オフにメジャー挑戦する村上にとっては、神宮ラストゲームだった。試合後のセレモニー。高津監督はマイクの前で言った。「ムネ、お前、アメリカ行くのか? あなたは常にスワローズの代表です。来年どこでどんなプレーをしても、スワローズのファンがみんな温かく応援してくれる1年にしてください。頑張ってください」その愛に満ちた言葉に、村上は小さくうなずいた。「頑張りたいなと思います」。新人時代には2軍監督として指導を受けた。1軍監督となった指揮官に、3年目から全試合で4番に抜てきされた。「プロに入って8年間、ずっと監督と選手の立場だった。すごくお世話になりました」と、感謝の言葉を並べた。試合は最後の打者となった。12回2死。巨人の守護神マルティネスの157キロ直球をフルスイングも中飛だった。ただ1回1死二塁では右前適時打を放ち、役目を果たした。思い返せば1年目のプロ初アーチも、22年の"王貞治超え"となった56号アーチも神宮だった。もちろん何度も悔しい思いもして、強くなった。割れるような"最後"の神宮の声援。それは旅立ちの惜別であり、激励だった。【上田悠太】
◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(32)が今季初昇格を果たし、「1番・中堅」でスタメンに名を連ねた。ただ、3月22日の日本ハムとのオープン戦(エスコン)で左前十字靭帯(じんたい)を損傷し、4月9日に手術を受けリハビリ中のため、守ることなく並木と交代した。この日、今季限りでの退任が発表された高津臣吾監督(56)による粋な演出だった。塩見は2021、22年のリーグ連覇に大きく貢献。リードオフマンとして21年の日本一達成に導いたメンバーでもある。
◆巨人・泉口友汰内野手(26)が0-2の四回、ヤクルトの2番手・奥川から右翼席へ同点の6号2ランを放り込んだ。内角高めの直球を振り抜き、リーグ2位の打率を.299に上昇させた。この日の先発左腕の横川は大阪桐蔭高の1学年後輩で、ともに甲子園優勝を果たした仲間。初回に2失点した後輩を、頼もしく援護した。なお、打率リーグトップの.306をマークしている小園はこの日のDeNA戦ではスタメンから外れている。
◆またか...。巨人は立ち上がりに不安を抱えている。先発マウンドを託された左腕の横川は一回、先頭の並木、長岡に連打を浴び、山田の右犠飛であっさりと先制を許した。続く村上にも右翼線への適時打を打たれ、2失点。0-2のビハインドで序盤は進んだ。「最初から慎重になってしまうと、自分自身もたぶん苦しいので、思い切って大胆にいけるような投球をしたい」と臨んだ横川だったが、今季で退任する高津監督が神宮で指揮を執る最後の試合となり、奮い立つヤクルト打線にいきなりつかまった。チームにとって〝鬼門の初回〟だ。9月はこの日を含め21試合を戦い、16試合で初回に失点を記録している。ただ、27日のDeNA戦(横浜)では、九回表に限れば1952年以来73年ぶりとなる4点差を逆転して勝利。阿部監督が「みんなの意地を見ました」と振り返った激戦のように、9月は11勝9敗と打線が粘りを見せてきた。クライマックスシリーズ(CS)進出が確定し、2位DeNAと戦う10月11日からのCSファーストステージでは投手陣の立ち上がりがポイントになりそうだ。四回に横川の大阪桐蔭高の1学年先輩でもある3番・泉口が右越えへ2ランを放って同点に追いついた。しかし、横川はその裏に中村悠に2ランを被弾して再び2-4と追う展開に。序盤にリードをつくって試合を優位に進めることが、巨人に求められる戦い方だ。
◆ヤクルト・村上宗隆内野手(25)が「4番・三塁」で先発出場し、一回に右前適時打をマークした。一回無死一、三塁から3番に入った山田哲人内野手(33)の右犠飛で先制。1死二塁で迎えた直後の打席で、巨人先発の横川が投じた2球目のシュートを引っ張り、追加点につなげ「ホーム最終戦でなんとか勝ちたいので、追加点がとれて良かったです」とコメントした。前日27日の広島戦(神宮)で状態不良から5試合ぶりにスタメン復帰し、7年連続20本塁打に到達する20号2ランをマークしており、2試合連続の打点となった。
◆ヤクルト・中村悠平捕手(35)が2-2の四回に今季1号となる勝ち越し2ランをマークした。「8番・捕手」で先発出場。2-0の四回に巨人の3番・泉口に2ランを浴び、同点に追いつかれた直後の攻撃だった。2死二塁で巨人先発の横川が投じた5球目の直球を引っ張り、左翼スタンドに運んだ。2023年シーズン以来の一発で、柵越えを確認すると、ダッシュでダイヤモンドを一周。ベンチ前では大喜びして仲間と喜びを分かち合い「2年ぶりのホームランなのでホームランを打った後の走り方を忘れていました」とコメントした。
◆今季限りでの現役引退を表明しているヤクルト・川端慎吾内野手(37)が4-3の七回2死から代打で登場した。今季の本拠地最終戦となった一戦。カウント1-2から巨人4番手の船迫が投じた直球を打って左飛に倒れたが、現役最後の打席を終えると球場全体から「川端慎吾コール」が響いた。川端は目を光らせながら、ヘルメットを掲げて場内のファンに頭を下げた。川端は前日27日に引退会見を開き、その後の広島戦で今季初めて1軍に昇格。代打で通算1100安打目となる右翼線二塁打を放ち、お立ち台では「明日は僕の公式戦最後の打席になる。たぶん涙で打てないので、今日打ててよかった」と話していた。
◆巨人の大勢投手(26)が4-4の八回に5番手で登板。1回を無失点に抑え、山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)が2012年に達した球団記録を塗り替える今季45ホールドを挙げた。中日からマルティネスが加入した今季、抑えからセットアッパーに配置転換された。リーグ単独トップのホールドポイントを53とし、残り試合で2位の阪神・及川(52HP)以下が上回ることができないため、最優秀中継ぎ投手のタイトルが確定した。
◆巨人は延長戦に突入した試合中に、2位のDeNAが広島戦(マツダ)に勝利したため、今季のリーグ3位が確定した。10月11日に開幕するクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは球団初となる横浜スタジアムで戦うことが決定。既に発表されているチケット発売概要では、レギュラーシーズンでは左翼席の約半分が割り当てられていた「ビジター応援エリア」が、左翼ポール後方のウイング席の一角のみとなっており、〝超アウェー〟の状況が予想される。
◆巨人は終盤に攻めきれず引き分けた。八回に中山が2打席連続の適時打を放って追い付いたが、九回と延長十回の好機を生かせなかった。ヤクルトは四回に中村悠の1号2ランで勝ち越したが、継投で逃げ切れなかった。
◆巨人は引き分けた。DeNAが広島に勝利して2位を確定したため巨人の3位も決まり、阿部慎之助監督(46)は「ペナントレースはまだあと2試合あるし、そこはもうきっちりやることやってCSにつなげたい」と気持ちを切り替えた。横川が一回に2失点するなど4回4失点。9月の21試合中、初回に失点したのは16度目で、指揮官は「最近9試合中8試合、お決まりのように初回に点数を取られている。取られちゃいけないと思いすぎて取られちゃってんのか、バッテリーがもうちょいしっかり考えてほしいなというところはありますよね」と話した。レギュラーシーズン最終カードとなる30日からの中日2連戦(東京ドーム)へ「(個人タイトル争いなど)各自の数字だったりも気にしてあげなくちゃいけないんですけど。最後は東京ドームでしっかり勝つ姿をファンの人に見せなきゃいけないと思っています」と、2連勝での貯金フィニッシュへ気合を入れ直した。また指揮官は最終戦となる10月1日の中日戦(東京ドーム)の先発投手を中4日登板となる山崎、日米通算200勝に王手をかけている巨人・田中将らで「流動的になる」と話していた中、この日の試合後「3位確定したので、ちょっともう一回考え直します」と話すにとどめた。
◆巨人の大勢投手(26)が4-4の八回に5番手で登板。1回を無失点に抑え、山口鉄也(現2軍投手チーフコーチ)が2012年に達した球団記録を塗り替える今季45ホールドを挙げ「シーズン中、何度も言っていましたけど、本調子で投げている試合が例年より少なかった。野手の皆さんに守ってもらいながらホールドを稼いできたので、普段からケアをしてくれる球団トレーナーさん、体調管理をしっかりしてくれる監督、コーチに感謝したい」と語った。中日からマルティネスが加入した今季、抑えからセットアッパーに配置転換された右腕。自己最多61試合に登板し、リーグ単独トップのホールドポイントを53とし、残り試合で2位の阪神・及川(52HP)以下が上回ることができないため、最優秀中継ぎ投手のタイトルが確定。「阿部監督にとれと言われて、とれたのでよかった。でもまだ2試合残っていますし、しっかり準備して投げたいなと思います」と言葉に力を込めた。
◆ヤクルトは今季の神宮最終戦は3時間56分の死闘の末に引き分けた。一回に山田哲人内野手の犠飛、村上宗隆内野手の適時打で2点を先制。同点の四回には中村悠平捕手の2ランで一時は勝ち越した。投手陣は高橋奎二、奥川恭伸、石川雅規らの豪華リレーだった。試合後には神宮最終戦セレモニーが行われた。
◆巨人はヤクルトと引き分け、3位が確定した。阿部慎之助監督(46)は「ペナントレースはまだ2試合あるし、きっちりやることをやってCSにつなげたい」と気合を入れ直した。先発の横川が一回に2点を先制され、4回4失点と主導権を譲った。チームはこれで9月の21試合中16試合で初回に失点。指揮官は「お決まりのように初回に点数を取られている。バッテリーがもうちょい考えてほしい」と苦言を呈した。順位が確定し、日米通算200勝に王手をかけている田中将が、レギュラーシーズン最終戦となる10月1日の中日戦(東京ドーム)で先発する見込みとなった。人選が流動的だった中、試合後に杉内投手チーフコーチは「マー君でいきましょうかね」と示唆。大偉業達成となればポストシーズンに向かうチームが勢いづく。阿部監督は30日からの中日2連戦へ、個人タイトルを争う選手の起用に配慮しつつ「最後は東京ドームで勝つ姿をファンの人に見せなきゃいけない」と、きっぱり。2連勝して貯金1でフィニッシュを狙う。(谷川直之)
◆感謝の思いをバットに乗せた。ヤクルト・村上宗隆内野手(25)が今季の本拠地最終戦に「4番・三塁」で先発出場し、1-0の一回1死二塁で右前適時打を放った。プロ入りしてから8年。声援で何度も力をくれた神宮のファンに最後の雄姿を届けた。今オフにポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦する意向を表明しており、神宮でのプレーはこの日が最後となる可能性がある。「神宮は大好きな場所。声援がいつも背中を押してくれた。来年、どうなるかわからないですけど、(声援を)聞けなくなると思うと寂しい」と感慨に浸った。本拠地最終戦セレモニーでは、今季限りで退任する高津監督から「ムネ、お前、アメリカ行くのか?」とたずねられ、うなずいた村上。指揮官から「あなたは常にスワローズの代表。来年どこでプレーしても、スワローズのファンが温かく応援してくれる一年にしてください」とエールをもらい「頑張ります」と力を込めた。神宮で夢と希望が詰まった126本のアーチを描いてきた主砲。大観衆の〝村上コール〟に手を挙げて応え、大好きなホームを後にした。(武田千怜)
◆仲間たちの手で5度、宙に舞った。今季限りでの現役引退を表明しているヤクルト・川端慎吾内野手(37)が4-3の七回2死から代打で登場。球場全体から沸き起こる歓声を受け、現役最後の打席に立った。「思いっきり楽しもうと思っていたけど、やっぱりそういう感じになれなくて、本当にいつも通りな感じで『絶対打ってやるんだ』と打席に入っていた」カウント1-2から船迫が投じた直球を打って左飛に倒れたが、最後の雄姿に神宮球場には特大の「川端慎吾コール」が響き渡った。通算1100安打の打撃職人は目に涙を浮かべながら、ヘルメットを掲げてファンに感謝。「大歓声が耳に入ってきて、そこで一気に涙が止まらなくなった。本当に終わったんだなという感じがすごくきた」と打ち明けた。「(神宮は)ファンの方との距離が近くて、本当に最高の球場だなと思います」と川端。ヤクルト一筋20年。感謝の思いは尽きなかった。球団側はコーチへの就任を打診しているとみられる。
◆ヤクルト・高津臣吾監督(56)の今季限りでの退任が28日、球団から発表された。2020年から6年間指揮を執り、21年はリーグ制覇と日本一を達成。22年は球団2度目のリーグ連覇を成し遂げた。ただ、昨季まで2年連続でリーグ5位に沈み、今季はここまで54勝77敗7分けのリーグ最下位と低迷。本拠地・神宮球場での最終戦となった巨人最終戦後のセレモニーでは多くのスワローズファンに向け、感謝の思いを口にした。うれしさも、悲しさも、悔しさも味わってきた神宮球場で、スワローズファンに〝別れ〟のあいさつをした。今季限りでの退任が発表された高津監督が、本拠地最終戦の指揮を執った。試合は延長十二回の末、4―4の引き分け。最終戦セレモニーではまず、ファンへ頭を下げた。「非常に厳しいシーズンになり、ファンの皆さんには本当に苦しい思いをさせ、悲しい思いをさせ、本当に責任を感じております」単年契約で臨んだ就任6年目の今季は、開幕前から主力に故障者が相次ぎ、厳しいかじ取りとなった。54勝77敗7分けのリーグ最下位と低迷。3年連続でのV逸とクライマックスシリーズ進出を逃した。それでも、多くの感動を生んできたのもまた事実。2021年はリーグ制覇と日本一を達成。22年は球団史上2度目のリーグ連覇を成し遂げた。試合前。コーチ、選手、スタッフを集め、言葉をかけた。「後悔することのないように、絶対今から皆さん、全力で努力してください。挑戦してください。本当にこう頑張った先にちっちゃな光が見えてくる。その光がおそらく君たちの幸せにつながる。僕は決していい監督ではなかった。ただ、こういう人たちに出会える運だけはすごく持っていた。この運を大事にこれからは少し離れたところにはなるけど、君たちのことを全力で応援したいと思います」この日は、左膝の手術を受けリハビリ中の塩見を今季初昇格させ、「1番・中堅」でスタメンに名を入れた。高橋、奥川、石川と思い入れのある先発投手をマウンドに送った。最後にファンが喜ぶ粋な演出をしたのも高津監督ならではだ。亜大時代から本拠地としてきた神宮球場。「独特の雰囲気とにおいと、僕はすごく居心地が良かったです。いい思いも苦い思いもたくさん経験した、この神宮球場だと思う」と感慨にふけった。セレモニーを終え、選手の手で6度宙に舞った。シーズンは残り5試合。最後の最後まで高津監督らしくタクトを振る。(赤尾裕希)

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
優勝 (-) |
阪神 |
84 | 53 | 4 | 0.613 (-) | - (-) |
2 | 488 (-) | 346 (-) | 91 (-) | 100 (-) |
0.244 (-) | 2.200 (-) |
2 (-) |
DeNA |
69 | 65 | 6 | 0.515 (-) | 13.5 (-) |
3 | 487 (-) | 443 (-) | 106 (-) | 63 (-) |
0.243 (-) | 2.910 (-) |
3 (-) |
巨人 |
68 | 69 | 3 | 0.496 (-) | 16 (-) |
3 | 450 (-) | 453 (-) | 95 (-) | 52 (-) |
0.249 (-) | 2.970 (-) |
4 (-) |
中日 |
62 | 76 | 2 | 0.449 (-) | 22.5 (-) |
3 | 395 (-) | 452 (-) | 81 (-) | 79 (-) |
0.232 (-) | 2.950 (-) |
5 (-) |
広島 |
59 | 76 | 5 | 0.437 (-) | 24 (-) |
3 | 437 (-) | 478 (-) | 71 (-) | 56 (-) |
0.247 (-) | 3.130 (-) |
6 (-) |
ヤクルト |
54 | 77 | 6 | 0.412 (-) | 27 (-) |
6 | 417 (-) | 539 (-) | 85 (-) | 58 (-) |
0.235 (-) | 3.570 (-) |
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