DeNA(☆5対4★)巨人 =リーグ戦24回戦(2025.09.26)・横浜スタジアム=
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巨人
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DeNA
22000010X5900
勝利投手:宮城 滝太(4勝1敗0S)
(セーブ:伊勢 大夢(0勝4敗13S))
敗戦投手:中川 皓太(2勝4敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(15号・5回表2ラン)

  DAZN
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◆DeNAが3連勝。DeNAは2-1の2回裏、筒香の2点適時打が飛び出し、リードを広げる。同点を許して迎えた7回には、山本の安打に相手失策が絡んで1点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・宮城が今季4勝目。敗れた巨人は、先発・山崎が誤算だった。

◆巨人山崎伊織投手(26)が大一番で今季最短KOを喫した。3回4失点で降板した。CS本拠地開催をかけた2位DeNAとの直接対決2連戦の初戦。2・5ゲーム差を追う中で、先発の軸にかかる期待を背負ってマウンドに上がった。1回表に1点を先制してもらった後の1回裏。先頭の蝦名への初球、144キロのシュートが死球となると、桑原、筒香と連打をくらって無死満塁。オースティンは右飛としたが、山本に押し出し四球。さらに佐野に犠飛を打たれて2失点で逆転を許した。チームは直近10試合中8試合で初回に失点していた。負のデータを念頭に「最初から、いける所まで全力でいこうと思います」と決意をみせていたが、悪い流れを断ち切ることはできず。2回にも3安打で2点を追加され、2回までに4失点は今季24度目の先発で自己ワーストとなった。3回は0点に抑えたが4回表の攻撃で代打を送られて無念の降板となった。

◆巨人岡本和真内野手(29)が値千金の同点弾を放った。3点ビハインドの5回表。DeNA東から先頭のキャベッジが三塁打、泉口の左前打で1点を返し、岡本が打席に。3球目の142キロシュートを右方向に打ち返すと、ボールはぐんぐん伸びて右翼ポール際前段に飛び込む同点の15号2ランとなった。初回にも先制の適時打を放ち、勢いに乗って3試合ぶりの1発。山崎伊織投手(26)が3回4失点で今季最短KOを喫する中で、主砲が一気に流れを変えてみせた。

◆DeNAのエース東克樹投手(29)がアクシデントに見舞われた。同点の6回先頭、2球を投げ終えたところで左手の指先を気にするしぐさを見せてタイムを要求。ベンチからトレーナーと大原チーフ投手コーチが状態を確認しにマウンドに出向いた。一時、治療でベンチに下がるもそのまま降板。2番手の佐々木が緊急登板した。東はここまでリーグトップの14勝を挙げており、2位の阪神村上と才木の12勝を上回って最多勝の筆頭候補に。勝てば目標に掲げていた15勝目で最多勝は確実だったが、5回に巨人岡本に同点2ランを被弾するなどして白星はならなかった。

◆これが4番の力岡本和真が逆方向へ同点ホームラン逆転2位へ、今日3打点?プロ野球 (2025/9/26)??DeNA×巨人??Live on DAZN#オレをみろ #ジャイアンツ #だったらDAZN pic.twitter.com/Hvd2g6iw1n

◆大洋、横浜(現DeNA)で活躍した斉藤明雄氏(70)が「DAZN」で解説を務め、「嫌な流れ」と指摘した直後にDeNAは先発のエース東克樹投手(29)が巨人岡本に同点2ランを浴びた。リーグトップの14勝を挙げている東。この日は毎回走者を背負い、本来の調子でないながらも、4回まで1失点に抑えていた。打線は初回に逆転し、2回までに3点をリード。しかし4回には巨人2番手の泉から2四球をもらいながらも追加点を奪えず、斉藤氏は「DeNAとしては追加点を取れないと厳しい。ジャイアンツは3点くらいポンと取ってしまうチームですからね」と指摘していた。その直後の5回、東は先頭キャベッジに右中間への三塁打を浴びる。続く泉口には左前適時打を許し、斉藤氏は「わからなくなりましたね」と話した。さらに岡本に右翼ポール際への2ランを浴び、同点に追いつかれた。斉藤氏は「嫌な流れを断ち切れませんでした。泉口のバッティングが同点ホームランにつながったと思います」と振り返った。両先発がチーム最多勝利を挙げている「エース対決」となっていたが、巨人山崎は3回途中4失点、DeNA東は5回1失点でマウンドを降りるゲーム展開となった。

◆巨人に痛恨の送球エラーだ。同点の7回裏無死一、二塁でDeNA山本の放った二塁手の上を越える打球を捕球したのは右翼のオコエ瑠偉外野手(28)。スタートがわずかに遅れた一塁のオースティンを二塁で刺そうとしたと思われる送球がそれた。内野を球足速くボールが抜けていき、三塁手の岡本も飛び付いたが届かず、三塁ファウルゾーンに転がっていった。その間に二塁から筒香が一気にホームイン。勝ち越し点を許した。1-4と3点ビハインドの5回に岡本和真内野手(29)の15号2ランで同点としていた。CS2位進出を争う直接対決で、一進一退の攻防の中での痛いミスとなった。

◆DeNAが接戦を制して2位確保へ王手をかけた。3位巨人と3・5ゲーム差に拡大し、27日の巨人戦(横浜)で引き分け以上で2位が確定する。打線が天敵を攻略した。通算の対戦成績は14勝4敗と貯金10を積み上げられている巨人山崎を序盤から攻めた。1点を追う1回1死満塁、山本祐大捕手(27)が押し出し四球を選んで同点に追いつくと、続く佐野恵太外野手(30)が左犠飛で勝ち越しに成功した。2回にも勢いは止まらない。東克樹投手(29)と桑原将志外野手(32)の安打でチャンスメークすると、2死二、三塁から筒香嘉智外野手(33)が左翼への2点適時打。「東や前のお方(桑原)がつないでくれたチャンスなので、しっかり応えられました」と振り返る一打でさらにリードを拡大した。天敵・山崎に3回で79球を投げさせ、3回4失点でマウンドから引きずり下ろした。エース東克樹投手(29)はアクシデントに見舞われた。同点の6回先頭、2球を投げ終えたところで左手の指先を気にするしぐさを見せてタイムを要求し、そのまま降板。6回途中8安打4失点で白星はならずも、以降はリリーフ陣が無失点リレーをつないでリードを守り切った。これで2位死守に大きく前進。両チームともに4試合を残す中で3・5ゲーム差とリードした。

◆巨人が3連敗で土壇場に追い込まれた。CS2位争いを繰り広げるDeNAとの2連戦の初戦に競り負け、ゲーム差は3・5に。27日の同カードで負ければ、DeNAの2位が確定し、本拠地開催がない3位でのCS進出を余儀なくされる。先発山崎伊織投手(26)が負の流れを止められなかった。チームとして直近10試合中8試合で失点していた初回。1回表に1点の援護をもらった上で、細心の注意で臨んだが、先頭の蝦名を死球で歩かせると、連打も浴びて2失点。さらに2回には筒香の2点適時打も許し、2回までに4失点は今季ワーストの投球となった。3回6安打4失点で降板し、「先発としての責任を果たせず申し訳ないです」と肩を落とした。5回には岡本和真内野手(29)の15号2ランで同点としたが、逆転には至らず。7回に継投した中川が死球と安打で無死一、二塁の場面を背負うと、山本の右前打で右翼のオコエの返球が悪送球に。勝ち越し点を許すと、再び追い付く力はなかった。

◆DeNA東克樹投手(29)がアクシデントで緊急降板した。同点の6回先頭、2球を投げたところで左手の指先を気にするしぐさを見せてタイムを要求。一時、治療でベンチに下がるもそのまま降板した。勝てば最多勝のタイトルが確実となる15勝目だったが6回途中8安打4失点で白星はならず。三浦監督は「上半身のコンディション不良です。違和感があったので無理させなかったです」と説明した。

◆3位巨人は2位DeNAとの直接対決2連戦初戦に敗れ、ゲーム差は3・5に広がった。CS本拠地開催の権利がかかる2位争いは、厳しい状況となった。阿部慎之助監督(46)は「細かいミスだらけで勝てるわけがないよね。こうなっちゃうよね」とあきれ顔。先発山崎伊織投手(26)については「慎重にいったのはわかるんだけど、もうちょい慎重かつ大胆さみたいなものがちょっと欠けていた」と指摘した。両チームの勝ち頭が先発した「エース対決」だったが、そろって本調子を欠き打ち合いの展開となった。初回に東から先制したものの、山崎が直後に逆転を許し、3回4失点で今季最短KOとなった。それでも2点を追う5回には泉口の左前適時打、岡本の15号2ランで同点に。救援陣も泉、宮原、船迫が無失点と粘った。だが7回、5番手の中川が無死一、二塁のピンチを招くと、山本の右前打で右翼手オコエの三塁送球がそれ、二走が一気に生還して勝ち越し点を献上。守備の乱れが痛恨の失点に結びついた。9回には無死一、二塁で代打・増田大輝内野手(32)が犠打失敗。続く代打・坂本勇人内野手(36)の左飛も犠飛にはならず、最後までミスが重なり1点差で惜敗した。指揮官は「まあそれでも勝てないと意味ないからね。まあ明日ですね」と言葉を絞り出し、ミスの連鎖にげんなりしていた。

◆巨人が痛恨の3連敗で崖っぷちに追い込まれた。2位DeNAに1点差で惜敗。ゲーム差は3・5に広がり、27日の同戦で引き分け以下で3位が確定し、本拠地でのCS開催が消滅する。ここまで11勝でチームの勝ち頭として支えてきた先発山崎伊織投手(26)が誤算だった。不安定な立ち上がりを露呈。味方打線が先制した直後の1回、2回と立て続けに4失点を喫した。3回6安打4失点で早々にマウンドから姿を消し「先発としての責任を果たせず申し訳ないです」とうなだれた。5回に岡本和真内野手(29)の15号2ランなどで一時は同点としたが、あと1点が遠かった。7回無死一塁でオコエ瑠偉外野手(28)の打席でバスターエンドランを仕掛けるも失敗(記録は盗塁死)。9回にも無死一、二塁から代打増田大輝内野手(32)の犠打も決まらなかった。阿部慎之助監督(46)も「こういう細かいミスだらけじゃ、勝てるわけがないよね。こうなっちゃうよね、やっぱりね」と嘆き節だった。残り4試合。1つでも上位を目指す戦いは続く。可能性がある限り全力プレーで勝利を目指す義務がある。「勝てないと意味ないからね、まあ明日ですね」と阿部監督。ここまできたらもう多くの言葉はいらない。【為田聡史】

◆今季最短3回4失点で降板となった巨人山崎伊織投手(26)について、杉内俊哉投手チーフコーチは「先頭に死球を当ててしまったというのはもちろんあるかもしれないですね」と振り返った。チームとして最も注力していた1回だった。直近10試合で8試合が初回に得点を許し、流れを渡す展開が多かった。CS2位争いを繰り広げる2位DeNAとの直接対決2連戦の初戦。ここまでチームの勝ち頭として11勝を挙げ、先発陣の軸として奮闘してきた山崎にとっても、今まで以上に神経を払っての立ち上がりだった。それが1球で暗転した。1回表に1点の援護点をもらっての1回裏、先頭打者の蝦名へのシュートが内角へ入った。これが肘のプロテクターをかすめた。判定は死球に、山崎は出はなをくじかれる形となった。同コーチは「ちょっと流れをつかめず、そのままずるずるといっちゃったかなというのはありますね」と痛恨の1球だったと説いた。続く桑原、筒香と連打をくらって無死満塁。オースティンは右飛としたが、山本に押し出し四球を与え、佐野に犠飛を打たれて2失点で逆転を許した。2回にも2点を追加され、2回までに4失点は今季24度目の先発で自己ワーストとなった。4回表に代打を送られて交代となった。「大事な試合だったんですけど、全然ダメでした」「初回の入り...まあ、情けないピッチングでした」。試合後に短い言葉に悔しさをにじませた山崎。残りは4試合。同コーチはレギュラーシーズンでの登板に「まあ、可能性は十分あると思います」と含みを持たせた。

◆寄せられた信頼がうれしかった。同点の7回無死一、二塁。DeNA山本祐大捕手(27)はバットを寝かせない。巨人左腕の中川の2球目ツーシームをはじき返した。二塁手の頭の上をライナーで越える右前打。「絶対にゲッツーを打たない打法が功を奏しました」と右翼オコエの送球がそれる間に決勝点をもぎとった。「バントのサイン出るかなと思ったら出なかった。『やった、信頼してもらってる』と意気に感じました」と強攻策に応えた。三浦監督も自信を持って送り出した。8、9月は打率3割3分3厘と好調をキープしており「状態がいいから5番に入れた。よく打ってくれました」とたたえた。さらに守備でも7回の二盗阻止、9回のバント処理と再三の好プレーで攻守に躍動した。CSに向けても弾みをつけた。通算の対戦成績は14勝4敗と貯金10を積み上げられている山崎を序盤から攻めた。1回1死満塁、山本が押し出し四球を選ぶと佐野が中犠飛で勝ち越しに成功。2回にも筒香が2点適時打を放つなど、CSファーストステージでも対戦する可能性がある天敵を攻略。79球を投げさせて、3回4失点でマウンドから引きずり降ろした。ヒリつく接戦を制して、ファーストステージホーム開催の権利を持つ2位確保へ王手をかけた。27日の巨人との直接対決で引き分け以上で3試合を残して2位が決まる。三浦監督は「目の前の試合に集中して、明日もいい準備して入っていけるように」と普段の姿勢を貫いた。2位まではあと1歩だ。【小早川宗一郎】

◆DeNA・藤浪晋太郎投手(31)が、1軍に昇格した。7月からチームに加入し、先発で4試合に登板して1勝。15日に出場選手登録を外れ、2軍で中継ぎの調整を続けていた。三浦監督は「ボールの力がある。ブルペンに入る」と説明した。代わってウィックが上半身のコンディション不良で離脱した。今季は40試合で4勝1敗5セーブ、防御率0・84。23日の阪神戦での登板後に症状を訴えたという。三浦監督は戦列復帰の見通しについて「分からない。状態を見ながら」と話すにとどめた。

◆日米通算199勝の巨人・田中将大投手(36)の先発登板予定が変更となった。阿部慎之助監督(46)は試合前に報道陣の問いかけに対し「流動的になる」と明かした。田中将は200勝に王手をかけて3試合目だった21日の中日戦(バンテリンドーム)で六回途中5失点。指揮官は次回は中6日で28日のヤクルト戦(神宮)で先発させる方針を示していたが、2位DeNAを追う戦いが佳境に入る中、この日の練習後に杉内投手チーフコーチは「明後日はヨコ(横川)でいきます」と20日の広島戦(マツダ)で好投した横川を28日に先発させると明言した。田中将は30日、10月1日のレギュラーシーズン最終カードとなる中日2連戦(東京ドーム)で先発する可能性が残っている。

◆巨人・山崎伊織投手(26)が3回6安打4失点、79球で降板した。2位のDeNAを2.5ゲーム差で追う、直接対決。「いけるところまで最初から全力でいこうと思います」と話していた右腕だが、一回から捕まった。1-0の一回、死球と2安打で1死満塁。山本へ押し出し四球で同点とされ、佐野の中犠飛で勝ち越しを許した。続く2回2死二、三塁から筒香に左前2点打を浴び、四回に打順が回って代打を送られた。

◆DeNA・筒香嘉智外野手(33)が「3番・三塁」で出場し、1点リードの二回2死二、三塁で2点打を放った。カウント1-1から外角低めのフォークボールを逆らわずに左前に運んだ。チームが今季6試合で1勝4敗と苦しめられてきた山崎からの一打。投手の東の安打からできた好機をものにし「東や前のお方(桑原)がつないでくれたチャンスで、しっかり応えられました」と振り返った。

◆巨人・岡本和真内野手(29)が2-4の五回、15号同点2ランを放った。泉口の左前適時打で2点差とし、無死一塁。打席には第1打席で先制適時打を放っていた岡本。DeNA・東が投じた外角へのシュートを捉え、右翼ポール際へ運んだ。東に対し、今季打率.500(8打数4安打)とし、好相性を発揮した。

◆DeNA・東克樹投手(29)が先発し、六回途中で87球を投げて8安打4失点で降板した。六回は代打で出た先頭の増田陸に2球を投げたところでベンチに異変を訴え、交代を告げられた。左手の指先を気にするしぐさを見せており、アクシデントがあったとみられる。立ち上がりから本調子とはいかず、一回は2死から連打を浴びて先制点を許した。その後も走者を背負いながら粘ったが、4-1の五回に試合を振り出しに戻された。2点差に詰め寄られてなお無死一塁で岡本を迎え、内角を狙った速球が外角に抜けて右翼ポール際に2ランを運ばれた。

◆昨オフに日本ハムから現役ドラフトで加入した田中瑛斗投手(26)が自身初、チームでは大勢、中川に次ぎ3人目となるシーズン60試合登板を果たした。5番手・中川が味方の失策が絡んで1点を勝ち越された4-5の七回2死満塁で6番手として登板し、代打・ビシエドを遊ゴロに仕留め、追加点を許さず、中川が溜めた走者の生還を許さなかった。八回も続投し、1死一、二塁のピンチを招きながらも松尾を三ゴロ併殺に仕留めて無失点でしのいだ。田中瑛は日本ハムでの7年間で計10試合の登板にとどまったが、新天地では阿部監督から絶賛された右打者へのシュートなどを武器に飛躍。ブルペンに欠かせない存在となっている。

◆セ・リーグ3位の巨人は2位DeNAとの直接対決に敗れ、3・5ゲーム差に広げられた。痛恨の惜敗に阿部慎之助監督(46)は「こういう細かいミスだらけじゃ勝てるわけない。こうなっちゃうよね、やっぱり」と悔しさをにじませた。先発の山崎が3回4失点と試合を作れず、投手陣は計9四死球と乱調。指揮官は山崎を「慎重に行ってるのは分かるんだけど、もうちょっと慎重かつ大胆さみたいなのがちょっと欠けていたかな」と分析した。岡本の2ランなどで同点に追いついたが、バスターエンドランの失敗や、守備での暴投など相次ぐミスで流れを奪われた。1点を追う九回には無死一、二塁の絶好機で〝ピンチバンター〟として起用された職人、増田大が捕手前に転がして三塁封殺され、失敗。反撃ムードに乗れず、後続が倒れた。阿部監督は「勝てなければ意味ないからね。まあ明日ですね」と語った。明日、引き分けるか敗れれば逆転での2位の可能性が消滅する。

◆2位DeNAが競り勝って3連勝とし、3位巨人とのゲーム差を3・5に広げた。4-4の七回無死一、二塁から、山本祐大捕手の右前打に失策が絡んで勝ち越した。

◆DeNA・東克樹投手(29)が先発し、六回途中で上半身の違和感のため緊急降板した。六回は代打で出た先頭の増田陸に2球を投げたところで自らベンチに異変を訴え、交代を告げられた。87球を投げて8安打4失点だった。三浦監督は東の状態について「無理はさせなかった。心配は心配。明日の様子を見てから。今は何とも言えない」と話すにとどめた。立ち上がりから本調子とはいかず、一回は2死から連打を浴びて先制点を許した。その後も走者を背負いながら粘ったが、4-1の五回に試合を振り出しに戻された。2点差に詰め寄られてなお無死一塁で岡本を迎え、内角を狙った速球が外角に抜けて右翼ポール際に2ランを被弾。「今日はお話しできることはありません」と悔やんだ。

◆セ・リーグ3位の巨人は2位DeNAとの直接対決2連戦の初戦に敗れ、3連敗で借金2。山崎伊織投手(26)が今季最短の3回6安打4失点で流れを呼び込めず、「先発としての責任を果たせず申し訳ない。前回も初回の入りが...。情けない投球でした」と悔やんだ。一回に岡本の先制打で幸先よく援護を受けたが、直後に山本に押し出し四球、佐野の犠飛で逆転され、二回にも筒香に2点打を浴びた。阿部監督は「慎重にいっているのは分かるけど、『慎重かつ大胆さ』みたいなのがちょっと欠けていたかな」と、11勝のチーム勝ち頭を3回で降板させた。五回に同点に追いついてからはバスターエンドランの失敗、1点を追う九回無死一、二塁では〝ピンチバンター〟増田大が送れず。七回の守りでは右翼手・オコエの悪送球で決勝点を献上した。「こういう細かいミスだらけじゃ勝てるわけない。まあ、明日ですね」と指揮官。27日の第2戦に引き分けるか敗れれば2位の可能性が消滅。徳俵に足がかかった。(谷川直之)

◆巨人・岡本和真内野手が2-4の五回無死一塁から、一時同点の15号2ランを放った。今季打率・500と好相性のDeNA・東から、右翼ポール際への一発。チームは七回に勝ち越しを許して敗戦し、「負けたので...。明日は勝てるように頑張ります」と話した。九回に伊勢から左肘へ死球を受けてにらむ場面もあったが、試合後に「大丈夫です」と無事をアピールした。

◆DeNA・筒香嘉智外野手が1点リードの二回2死二、三塁で2点打を放った。外角低めのフォークボールを逆らわずに左中間に運んだ。チームが苦しめられてきた山崎からの一打。投手の東の安打からできた好機をものにし「相手ピッチャーが誰かより、2位になることをチームで掲げている。勝てたことが一番」と息をついた。山崎からの2安打を含め全5打席で出塁した。

◆2位DeNAは3位巨人に競り勝って3連勝とし、クライマックスシリーズのハマスタ開催へ大きく前進した。同点で迎えた七回、山本の右前打などで勝ち越した。先発した東が六回途中で降板したが、佐々木千隼ら救援陣の踏ん張った。

◆2位に限りなく近づく1勝だ。DeNAは巨人に逆転勝利。4-4の七回、山本祐大捕手(27)が勝ち越しにつながる右前打を放ち、お立ち台で表情を緩めた。「しびれましたね。バントのサインが出るなっと思っていたら、出なかった。信頼してもらえているなと。意気に感じながら、絶対打ってやろうと思った」筒香が四球、オースティンが左前打で続き、無死一、二塁。山本が中川の外角速球を右前打として好機を広げると、右翼手・オコエの悪送球が重なり、筒香が生還。山本に託した三浦監督は「あそこは祐大に任せた。よく打ってくれた」とたたえた。守っては七回に二盗を刺し、九回無死一、二塁では送りバントを三塁で封殺。昨季ベストナインとゴールデングラブ賞の実力を見せつけた。26年ぶりの日本一をつかんだ昨季は9月に死球を受け右尺骨を骨折。離脱を味わっただけに「すごく悔しかった。今はいいプレッシャーの中でやれている」と充実の表情を浮かべる。同学年で主将の牧は8月に左手親指付け根の手術を受け、2軍で調整中。置かれた立場は昨年と逆となり、前日には牧に「早く帰ってこい」と声を掛けたという。「(昨年は)僕が戻ってきたときには日本シリーズまで行っていた。戻れる場所を作るのも、今まで助けてもらったチームメートに対しての恩返し」と思いを明かした。4試合を残して今季の勝ち越しは決定。27日の試合で引き分け以上なら2位が決定する。本拠地でのクライマックスシリーズ開催へ、山本が昨季の分まで燃える。(阿部慎)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
優勝
(-)
阪神
84524 0.618
(↑0.003)
-
(-)
3485
(+6)
341
(+2)
90
(-)
99
(-)
0.244
(-)
2.180
(-)
2
(-)
DeNA
69646 0.519
(↑0.004)
13.5
(-)
4479
(+5)
434
(+4)
103
(-)
63
(-)
0.242
(-)
2.870
(↓0.01)
3
(-)
巨人
67693 0.493
(↓0.003)
17
(↓1)
4441
(+4)
445
(+5)
94
(+1)
51
(-)
0.248
(-)
2.930
(↓0.01)
4
(-)
中日
61762 0.445
(↓0.004)
23.5
(↓1)
4390
(+2)
449
(+6)
79
(-)
79
(-)
0.231
(-)
2.950
(↓0.01)
5
(-)
広島
59755 0.440
(↓0.004)
24
(↓1)
4436
(+1)
475
(+11)
71
(-)
56
(-)
0.247
(-)
3.130
(↓0.05)
6
(-)
ヤクルト
53776 0.408
(↑0.005)
28
(-)
7414
(+11)
538
(+1)
83
(-)
58
(-)
0.235
(↑0.002)
3.590
(↑0.02)