西武(☆5対4★)日本ハム =リーグ戦24回戦(2025.09.25)・ベルーナドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:山田 陽翔(3勝3敗1S)
(セーブ:平良 海馬(4勝1敗29S))
敗戦投手:上原 健太(3勝1敗1S)

本塁打
【日本ハム】清宮 幸太郎(11号・2回表2ラン),水野 達稀(6号・5回表ソロ)
【西武】ネビン(18号・7回裏3ラン)

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◆西武は4点を追う7回裏、滝澤の適時二塁打で2点差に迫る。なおも2死一三塁の場面で、ネビンが3ランを放ち、試合をひっくり返した。投げては、3番手・山田が今季3勝目。守護神・平良は29セーブ目を挙げた。敗れた日本ハムは、4-0とリードを奪うも、痛い逆転負けを喫した。

◆奇跡の大逆転優勝を目指す2位日本ハムは残り6試合で今季最長の"大爆発"をしたい。優勝マジックを4としている首位ソフトバンクとは3ゲーム差。状況はかなり厳しい。残り試合全勝で日本ハムは最終勝率が6割7厘だが、ソフトバンクが残り7試合で4勝3敗なら同6割1分2厘と届かない。勝ち続けることが、大どんでん返しには必須だ。今季の日本ハムは5月と7月の前半戦に2度マークした5連勝が最長連勝だ。新庄剛志監督(53)が就任した22年以降で6連勝以上は24年に1度(6連勝)、22年に1度(7連勝)と通算2度だけ。高いハードルではあるが、9年ぶりのリーグ制覇を目指すには乗り越えなければいけない。

◆日本ハム山崎福也投手(33)が1軍に再昇格した。中継ぎとして起用される見通し。先発で今季5敗目を喫した8月27日西武戦(ベルーナドーム)の翌日に登録抹消となり、2軍で再調整をしていた。ファームでは6日DeNA戦(横須賀)、14日楽天戦(鎌ケ谷)と2度の先発登板後、20日巨人戦(Gタウン)では中継ぎ登板し、2回無失点だった。昨季はCSファーストステージで中継ぎ登板の経験がある山崎。今季はシーズン最終盤からブルペンに入ることになりそうだ。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(26)がレギュラーシーズンでは初めて逆方向へ本塁打を放った。2回無死一塁で西武今井の154キロを左中間スタンドへ運ぶ先制11号2ランを放った。22年の球宴第1戦(ペイペイドーム)で左中間のホームランテラス席へサヨナラ本塁打を放ったことはあるが、公式戦ではプロ8年目、通算75本目で初めての逆方向弾だ。清宮幸は「今日ホームランを打ったら(同学年の先発)北山がご飯をご馳走してくれると言っていたので打てました。絶対に美味しいものを食べます」とコメント。奇跡の逆転Vへ負けられないチームは、22イニングぶりの得点となった。

◆今季初の逆方向弾??清宮幸太郎 154キロをぶち込んだ今井達也から今季2本目ファイターズが2点を先制?プロ野球 (2025/9/25)??西武×日本ハム??Live on DAZN#オレをみろ #lovefighters #だったらDAZN pic.twitter.com/B85uu17uyh

◆眠れる獅子が目覚めたネビン 逆転の18号3ランライオンズ打線 この回一挙5得点?プロ野球 (2025/9/25)??西武×日本ハム??Live on DAZN#オレをみろ #seibulions #だったらDAZN pic.twitter.com/gMC2Z5lKJp

◆俳優の松谷鷹也(31)、上地雄輔(46)がセレモニアルピッチを務めた。ともに脳腫瘍の闘病の末に逝去した元阪神外野手、横田慎太郎さんの生涯を描いた映画「栄光のバックホーム」に出演。同試合は、同映画を協賛する笑顔道鍼灸接骨院グループによる冠協賛試合「EGAODO MATCH 2025」として開催され、その記念としてセレモニアルピッチに登場し、松谷が投手を、上地が捕手を務めた。横田さんと同じ背番号24のユニホームから投じた左腕の松谷はショートバウンド投球に「全力で投げられたので満足しています。自分は0点ですが上地さんは100点だと思います」とし、捕手役の上地は「腕を振った良いボールでした。鷹也の緊張も伝わってきて、2人で来た意味を実感しました」とコメントした。

◆西武今井達也投手(27)は5回4失点で降板した。2回無死、日本ハム4番郡司に中前打を許すと、5番清宮幸への4球目。外角高めに入った154キロ直球を左中間スタンドへ運ばれた。先制の11号2ラン。打球を見つめスタンドインを確認すると、思わず天を仰いだ。3回はレイエスに中前適時打を浴びると、5回には水野に6号ソロを許し、唇をかんだ。相手先発の北山は試合前時点で防御率1・71。ロースコアの展開が予想されるゲームだっただけに、4点目は大きくのしかかった。上位2チームとの4連戦初戦を託された。3年連続の2桁勝利がかかるマウンドだったが「数字はあまり気にしていない」。右腕は「とにかくチームが1個でも多く勝てるように。1試合1試合、チームとしてどれだけ勝ちにいけたか。そういう姿勢は結果うんぬん関係なく大事だと思う。常に勝ちに対して貪欲な姿勢で、先頭に立ち続けたい。チームを通して(雰囲気を)つくっていければ」と責任を自覚し、ゲームに臨んだ。だが、負ければCS進出が完全消滅する一戦で、結果で応えることはできなかった。

◆2位日本ハムは、まさかの大逆転を食らった。4点リードの7回2死一、二塁、先発の北山亘基投手(26)が、西武滝沢に右翼線への2点適時二塁打を許し2点差に詰め寄られると、続く渡部に四球を与え2死一、三塁で2番手の上原にスイッチ。だが、その上原が、西武ネビンに左中間への逆転3ランを浴び、ひっくり返された。7回2死まで無失点だった北山は10勝目を逃した。

◆日本ハム先発の北山亘基投手(26)が、自身初の規定投球回(143回)に到達した。前回登板までに142回1/3を投げており、この試合の1回に2死を取った時点で到達した。21年ドラフト8位で入団。1年目の22年に、就任1年目の新庄剛志監督(53)に開幕投手に抜てきされた。2年目から本格的に先発転向し6勝を挙げると、24年はシーズン途中で負傷離脱しながら5勝。今季は開幕から先発ローテに入り、前回登板までに9勝目を挙げ、キャリアハイの10勝目に王手をかけている。

◆西武は4点差を1イニングでひっくり返した。0-4の7回、先頭のレアンドロ・セデーニョ内野手(27)が左前打で出塁。2死後、西川の二ゴロを日本ハム山県が失策し好機が広がった。2死一、二塁から2番滝沢夏央内野手(22)が、日本ハム北山の直球を捉え、右翼線に2点適時二塁打を放った。つづく渡部聖が四球でつなぎ、2死一、三塁で4番タイラー・ネビン外野手(28)が、日本ハム2番手上原の直球を左中間スタンドへ運んだ。カウント2-2から高め直球を振り抜き、値千金の逆転3ラン。球場の空気を一変させた。6回まで4安打無得点に抑えられていたが、7回に攻略した。

◆西武が大逆転CSへほんのわずかな望みをつないだ。エース今井達也投手(27)がまさかの5回4失点で降板。7回も4点を追う攻撃だったが、2死から2走者を置いて滝沢夏央内野手(22)が右翼線への2点適時二塁打。さらに四球で2死一、三塁となり「チャンステーマ4」が響く中で4番のタイラー・ネビン外野手(28)が左中間へ18号逆転3ラン。スタンドの西武ファンは総立ちになった。西武はこれで残り8試合。1敗でもすれば、または3位オリックスが1勝でもすれば、Bクラスが確定する。厳しい状況の中、頼れる助っ人がまずは最初のミラクルを起こした。

◆2位日本ハムは、まさかの逆転負けで3連敗を喫した。4点リードの7回2死一、二塁、先発の北山亘基投手(26)が、西武滝沢に右翼線への2点適時二塁打を許し2点差に詰め寄られると、続く渡部に四球を与え2死一、三塁で2番手の上原にスイッチ。だが、その上原が、西武ネビンに左中間への逆転3ランを浴び、ひっくり返された。残り5試合での逆転優勝へ、極めて厳しい状況に立たされた。

◆2位日本ハムは、まさかの逆転負けで3連敗を喫した。4点リードの7回2死一、二塁、先発の北山亘基投手(26)が、西武滝沢に右翼線への2点適時二塁打を許し2点差に詰め寄られると、続く渡部に四球を与え2死一、三塁で2番手の上原にスイッチ。だが、その上原が、西武ネビンに左中間への逆転3ランを浴び、ひっくり返された。7回2死まで無失点に抑えていた北山は「悔しいの一言に尽きます」。残り5試合での逆転優勝へ、極めて厳しい状況に立たされた。新庄剛志監督(53)は「全員で1つのゲームを取りにいくだけ。相手の方が力が上だった。あそこで打てるかって。素晴らしい。(西武)滝沢君もね、いいプレーあったし、みんなよくやりました。相手も全力でやった結果がそうなっただけであって。うちは最後までやる、全力で」と次戦を見据えた。ソフトバンクが勝ったためゲーム差を4と離され、26日にもV逸が決まる。

◆2位日本ハムは、まさかの逆転負けで3連敗を喫し、首位ソフトバンクが勝ったためゲーム差は「4」に広がった。4点リードのの7回2死一、二塁、先発の北山亘基投手(26)が、西武滝沢に右翼線への2点適時二塁打を許し2点差に詰め寄られると、続く渡部に四球を与え2死一、三塁で2番手の上原にスイッチ。だが、その上原が、西武ネビンに左中間への逆転3ランを浴び、ひっくり返された。ソフトバンクのマジックは2となった。残り5試合での逆転優勝へ、極めて厳しい状況に立たされ、早ければ26日にも、V逸が決まる。

◆6回まで4安打無失点と快投していた日本ハム北山亘基投手(26)だったが、自身初の10勝目を手にすることはできなかった。4点リードの7回、味方の失策などで2死一、二塁とされ、西武滝沢に右翼線へ2点適時二塁打を許した。続く渡部聖に四球を与えたところで降板。直後に2番手・上原がネビンに逆転3ランを浴びた。北山は「悔しいの一言に尽きます。今後もう1個、そこから成長して勝てる投手になっていきたい」と話した。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(26)の先制11号2ランは空砲となった。2回無死一塁、西武今井の154キロを、レギュラーシーズンでは75本目で初めて逆方向の左中間へ運んだ。22イニングぶりの得点で打線にスイッチを入れたが、1点を追う9回無死一塁の場面では遊撃併殺打に倒れた。「最後打ちたかった。チェンジアップも頭にあったし、何であんなバッティングになってしまったのか...悔しい」と猛省した。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)は、いちるの望みをかけてリクエストした。1点を追う9回2死一塁。代打野村佑希内野手(25)は遊ゴロでも一塁へ全力疾走。際どいタイミングだったが、結果は覆られなかった。ベンチ前で待っていた指揮官は、きびすを返してベルーナドーム名物の長い階段を上った。もう負けられない中での3連敗。出迎えた報道陣に息を切らしながら「もう何もないよ。誰が打たれたとか、そんなのは。全員で1つのゲームを取りに行くだけ」と言葉を絞り出した。まさかの逆転負け。4点リードの7回に暗転した。守備の乱れもあって2点差に迫られ、なお2死一、三塁からネビンに逆転18号3ランが飛び出した。「相手の方が力が上だった。あそこで打てるかって。素晴らしい。滝沢君もね、いいプレーあったし。みんなよくやりました」。全力でぶつかりあった相手を、たたえることしかできなかった。敗戦から27分後、仙台では首位ソフトバンクが勝って優勝マジックを2とされた。26日にもV逸が決まる状況となったが、新庄監督は「ウチは最後までやる、全力で」と言い切った。可能性がある限り、死力を尽くす。【木下大輔】

◆プロ初の逆方向弾も実らなかった。日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が2回、左中間へ先制11号2ランを放った。チームにとって22イニングぶりの得点から打線は5回までに4点を奪ったが、まさかの逆転負け。今季6度目の3連敗で、首位ソフトバンクの優勝マジックは2となり、26日にも9年連続V逸が決まる土俵際に立たされた。清宮幸も思わず両手を膝について、うつむいた。2点リードの7回2死一、三塁。上原が西武の主砲ネビンに逆転3ランを浴びた。一塁のアンツーカー上で、悔しさをあらわにする背番号21の姿があった。「北山に勝たせてあげたかった。2ケタ(勝利)がかかってましたし、そこはみんなわかってたと思うんですけど、あの瞬間に消えちゃったんで...」と唇をかみしめた。奇跡の逆転Vのためにはもう落とせなかった。2回には今井の154キロ直球を左中間へ運び、先制2ランを放っていた。「プロに入って逆方向へ打ったことなかったんで、ちょっとびっくりしました」。プロ8年目、通算75本目で初めての逆方向への1発。本塁打を放ったら食事をごちそうしてくれると約束していた北山へ、節目を飾ってもらうための強力援護も空砲になった。「やっぱ最後、打ちたかったっすね」。1点を追う展開となった9回。先頭の郡司が右前打で出塁したが、清宮幸は平良のチェンジアップを引っかけて遊ゴロ併殺打に倒れた。「チェンジアップが来るのも頭にあったし、なんであんなバッティングになっちゃったかなって。ほんと悔しいです」。まさかの逆転負けを喫し、シーズン最終盤で痛すぎる3連敗。26日にも9年連続のV逸が決まる、本当の崖っぷちに「もう勝つしかないんで、勝ちたいと思います」。できることは諦めずに全力を尽くすことだけだ。【木下大輔】

◆もし負ければBクラス確定に-。それは西武の選手たちもファンたちも皆、分かっていた。だからこそムードは今季最高レベルにもなる。4点を追う7回、2走者を置いての滝沢の適時打で本塁判定リクエストの末、2点が入った。「セーフ」がコールされて2点目が確定した瞬間、左翼席で「チャンステーマ4」が一気に始まった。うねる空気の中、さらに走者2人を置いて4番のタイラー・ネビン外野手(28)が打席に入った。「マナヤ(西川)、ナツオ(滝沢)、セイヤ(渡部聖)が自分の役割を果たしてくれたので、自分の役割に集中して打つことができました」上位打線の若手たちに負けじと。でも冷静に。「芯に当ててしっかり強い打球を打つことを意識して」。交代したばかりの日本ハム上原に2球で追い込まれながら、2球選ぶ。カウント2-2からの5球目、高めの152キロ。思いきり、強く。センター方向への弾道に歓声が高まり、着弾直前にほんのわずか小さくなり、スタンドに着弾すると108・2デシベルがベルーナドームにはじけた。獅子党、総立ち。ネビンも二塁を回りながら、いつものいかしたポーズ。逆転弾になった。来日1年目。シーズン途中では異例の、2年先、27年シーズンまでの契約延長が決まった。球界関係者によると、その実力とリーダーシップに、今季の早い段階でNPB複数球団が調査を始めていたとされる。その中でネビンは「西武であと2年」を選んだ。いろいろな理由があるが、ファンの存在もその大きな1つだという。「たくさん応援してくれるし、勝てば喜んでもらえる。契約終了までそういう感情を届け続けられる、ハッピーにし続けられるようにしたいです。もちろん皆さんの期待値が上がった分、自分の責任も増えてくると思うので」秋を感じ始めても、ネビンはそんな思いで戦っている。【金子真仁】

◆シーズンは佳境に入り、順位争いと同時に個人タイトル争いも、し烈を極めている。西武の抑えを務める平良海馬投手(25)は最多セーブ争い真っただ中だ。8月31日こそ、オリックス戦(ベルーナ)で2失点を喫したが、それを除けば8月7日の日本ハム戦(エスコン)から14試合で無失点と安定感は抜群。沖縄・八重山商工高から入団8年目の右腕は「球が走っている。いいときのストレートが戻ってきました」と好調の要因を語った。同じ失敗は繰り返さない。昨季は右前腕を痛め、長期離脱を余儀なくされた。患部の張りをなくすことに固執し、体が軽くなり過ぎたといい「体からの訴えに気づかず、投げ過ぎてしまった」と反省。今季はあえて張りを残して調整を進め「去年、学んだことを今年はできている」とうなずく。試合前時点でセーブ数はリーグトップでソフトバンク・杉山と28個で並んでいる。3点差以内の勝利はここまでは西武が41試合に対して、ソフトバンクは50試合だ。それでも平良は「出番がきたときにいつも通りの投球をするだけです」とキッパリ。最多セーブ獲得をすれば、球団では2020年の増田達至以来となる。5年ぶりに西武の守護神がセーブ王になる。(加藤次郎)

◆日本ハム・加藤貴之投手(33)が26日の西武戦(ベルーナドーム)に先発する。9月14日に出場選手登録を外れた10年目左腕は「(優勝争いの渦中で)投げさせてもらえることは本当にありがたい。(チームに)いい流れができるように頑張ります」と短い言葉に決意を込めた。ベルーナドームのマウンドは開幕2戦目の3月29日以来。同戦では6回1失点と好投しているだけに、「いいイメージを持って投げられると思います」と話した。

◆奇跡の逆転Vへ、日本ハム・清宮幸太郎内野手(26)が先制2ランを放った。二回無死一塁。2ボール1ストライクから西武・今井の外角への154キロ直球を左中間席に運ぶ11号。「今日、ホームランを打ったら、(先発の)北山がご飯をごちそうしてくれると言っていたので打てました。絶対においしいものを食べます」と会心の笑顔だった。

◆日本ハムの逆転優勝へのラストピースとして、山崎福也投手(33)が25日、出場選手登録された。「投げ方(フォーム)も含めて、もう一度見直しましたし、自分の欠点というのもいろいろ分かった。チームの雰囲気? 明るくもなく暗くもなく、(目の前の試合に)集中してるなって感じでした」8月27日の西武戦(ベルーナ)で4回途中7安打3失点で降板。新庄監督は「高めに浮く腕の振れないチェンジアップは、打者としてはすごく打ちやすいボール。正直、やめてもらいたい。(再調整して)真っすぐの切れとバッターがハーフスイングするようなスライダーを磨いてきてほしい。しっかり僕は見ている」と語り、翌28日に2軍降格が決まった。今季は全18試合に先発登板し、5勝5敗。ただ、シーズン残り6試合での1軍復帰は中継ぎとしてのブルペン待機となる。山崎は昨季もロッテとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでブルペン待機。初戦を落として崖っ縁に立たされた第2戦で1-2の八回から移籍後初となる救援登板。3回を無安打無失点に抑え、チームの延長サヨナラ勝ちを呼び込んだ〝実績〟がある。「(先発でも中継ぎでも)投げることに変わりはないので、抑えられるように頑張るだけです」-。左の救援陣は上原と山崎だけ。その役割は大きい。(東山貴実)

◆日本ハムが逆転負けを喫して3連敗。五回までに清宮幸の2ランなどで4点を先行したが、七回に北山が滝沢に2点二塁打を浴び、救援した上原がネビンに3ランを許した。西武は救援陣が踏ん張った。九回を締めた平良は29セーブ目。

◆クライマックスシリーズ(CS)進出へ望みをつないだ。「4番・一塁」で出場した西武のタイラー・ネビン外野手(28)が2―4の七回、逆転の18号3ランを放った。「本塁打は意識せず、強い打球を打つことを意識していました」26イニングぶりの得点となった2番・滝沢の右翼線二塁打(送球間に三塁進塁)で2点を返すと、続く渡部聖が四球を選んで一、三塁。好機で右打席に立った助っ人が左中間席へ、値千金のアーチを描いた。米大リーグ、エンゼルス前監督のフィル氏を父に持ち、野球一家で育ったネビン。来日している弟が見守る中、躍動し「日本の野球を見て、楽しんでもらえて満足しています」と声を弾ませた。5位のチームは、負ければCS進出が完全消滅する一戦で逆転勝利。西口監督は「選手が最後まで諦めずにやってくれた結果」とナインをたたえた。(加藤次郎)

◆「奇跡」の2文字が遠くにかすんでしまう敗戦だった。日本ハムは4点リードを守れずに、悪夢の3連敗。新庄剛志監督(53)の足取りもさすがに重かった。「誰が打たれたとか...、もう何もないよ。みんなよくやりました。相手の方が力が上だった。(西武・ネビンは)あそこで打てるかって。素晴らしい」七回に2点差に詰め寄られ、なおも2死一、三塁。そこで先発・北山から上原に継投したが、ネビンに逆転3ランを食らった。序盤から主導権を握った。23日の本拠地最終戦セレモニーで指揮官から「清宮〝アカン太郎〟」と称された清宮幸が二回に今井の外角154キロの直球を左中間席に運ぶ先制11号2ラン。プロ8年目、通算75本目で初めて中堅から左への逆方向弾となった。「うまく打てたと思う。あれを逆方向というのかは分かんないけど、自分でもちょっとびっくりした。いい感触でした」。この一撃でチーム22イニングぶりの得点をもたらし、ここまでは〝清宮エエ太郎〟だった。しかし、1点を追う九回無死一塁では平良の前に1ボールからチェンジアップを捉えきれず遊ゴロ併殺打。「最後、打ちたかったスね。チェンジアップがくるのが頭にあった中で、何であんなバッティングになっちゃったかなぁ。悔しい」と唇をかんだ。勝負の9月に入って、これでビジターでは6連敗。そして、残り5試合も全てビジター。26日にも〝終戦〟となる崖っぷちに立たされた新庄監督は「ウチは最後まで全員で一つのゲームを取りにいくだけ」と、ファイティングポーズだけは崩さなかった。(東山貴実)

◆プロ4年目で初の規定投球回数に達した北山だったが、七回途中4失点。初の2桁勝利となる10勝目はお預けとなり、「悔しいのひと言に尽きます。もう一段成長して、(大事な試合で)勝てる投手になっていきたい」と振り返った。試合前、同じ1999年生まれの清宮に「今日、ホームランを打ってくれたら、ご飯をごちそうするよ」と約束した中、清宮の先制2ランの援護に応えることができなかった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
82514 0.617
(↑0.003)
M2
(↑2)
6523
(+6)
378
(-)
92
(-)
97
(-)
0.256
(↑0.001)
2.420
(↑0.02)
2
(-)
日本ハム
79563 0.585
(↓0.005)
4
(↓1)
5532
(+4)
397
(+5)
126
(+2)
72
(+1)
0.249
(-)
2.550
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
69643 0.519
(↓0.004)
13
(↓1)
7467
(+4)
492
(+6)
94
(+1)
57
(-)
0.254
(-)
3.360
(↓0.02)
4
(-)
楽天
64692 0.481
(↓0.004)
18
(↓1)
8425
(-)
495
(+6)
70
(-)
105
(-)
0.246
(↓0.001)
3.360
(↓0.01)
5
(-)
西武
61713 0.462
(↑0.004)
20.5
(-)
8382
(+5)
424
(+4)
75
(+1)
87
(+1)
0.233
(-)
2.890
(↓0.01)
6
(-)
ロッテ
55793 0.410
(↑0.004)
27.5
(-)
6432
(+6)
538
(+4)
73
(-)
67
(-)
0.242
(↑0.001)
3.640
(-)