日本ハム(★0対7☆)楽天 =リーグ戦25回戦(2025.09.23)・エスコンフィールド北海道=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
楽天
21001102071212
日本ハム
0000000000300
勝利投手:ハワード(5勝0敗0S)
敗戦投手:孫 易磊(0勝2敗1S)

本塁打
【楽天】黒川 史陽(4号・1回表2ラン),浅村 栄斗(9号・8回表2ラン)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 楽天戦チケット予約
◆楽天は初回、黒川の2ランで幸先良く先制する。その後3点リードで迎えた5回表には代打・フランコの犠飛、6回には浅村の押し出し四球で追加点を挙げた。投げては、先発・ハワードが7回途中無失点の好投で今季5勝目。敗れた日本ハムは、投打ともに精彩を欠いた。なお、この試合で日本ハム・宮西が史上4人目となる通算900試合登板を達成した。

◆2位日本ハムが4位楽天を迎えてレギュラーシーズンの本拠地最終戦を戦う。先発を任されたのは、プロ初勝利を狙う"台湾の至宝"こと孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)だ。22日の試合前には「こういう緊迫している展開で投げさせてくれて、ほんとに感謝しています。自分も、ほんとにこういうのが好きなので"愉しみ"にしています」と笑顔で話した。チームは残り7試合。優勝マジック6を点灯させている首位ソフトバンクを2・5ゲーム差で追う。奇跡の逆転Vへ負けられない大一番が最後まで続くが、孫易磊は2月にも緊張感あふれるマウンドを経験している。台湾代表として地元で行われた第6回WBCの予選に出場し、勝てば本戦出場が決まるスペイン戦の7回1死一塁で登板。四球と安打で1死満塁とされたが、最後は2者連続三振で切り抜けて台湾代表の本戦出場に大貢献した。その時と同様に今回も負けられない一戦で「それよりも勝ちたいと思います」。強い気持ちを持って、夢をつなぐ快投となるか。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、ホーム最終戦を前に逆転優勝への強い意気込みを口にした。残り7戦で首位ソフトバンクと2・5ゲーム差という状況に「面白いでしょ。まだ可能性あるから」。22日はデーゲームで最下位ロッテ相手に0-2と完封負けを喫したが、ソフトバンクも午後6時開始のオリックス戦で0-1と完封負けを喫した。ソフトバンクの優勝マジックは6に減ったが、ゲーム差は離されなかった。首位のチームが、まさかの3連敗。指揮官は「逃げる方はプレッシャーがあるということですよ」。新庄監督が幼少期に観戦し感動した福岡・平和台陸上競技場での83年福岡国際マラソンでは、瀬古利彦が競技場に入ってからイカンガーを抜き去り優勝したことで有名だ。新庄日本ハムも、ゴール目前での華麗な逆転優勝を見据える。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、残り7戦での逆転優勝を目指し、早朝まで寝ずに研究していることを、明かした。「きのうは4時半(に寝た)。でもこれが仕事ですから。最低のことはしておかないと。やらないと気が済まない。でももうユニホーム脱いだ瞬間はボールも見ない、結果も見ない。なーんも見ない。ブンブンブーン(バイクに乗る感じで)」。監督を務めるからには、全力投球。優勝し日本一に立つまで、野球一筋で脳をフル回転させる。22日はデーゲームで最下位ロッテ相手に0-2と完封負けを喫したが、ソフトバンクも午後6時開始のオリックス戦で0-1と完封負けを喫した。ソフトバンクの優勝マジックは6に減ったが、ゲーム差は離されていない。最終コーナーでの"まくり"へ、まだ望みは残されている。

◆プロ初勝利を狙う"台湾の至宝"こと孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)は2失点スタートとなった。初回、楽天先頭の中島にいきなり左中間を抜ける二塁打を許すなど1死三塁。内野は先制点を防ぐため前進守備を敷いていたが、フルカウントから黒川に外角へのチェンジアップを捉えられ、先制2ランを右翼ブルペンに放り込まれた。この後、ボイト、浅村を2者連続の見逃し三振に切った。2回も先頭宗山に中前打を許し、続く鈴木に四球。1死一、二塁から武藤にも四球を与え満塁。1番中島の二塁ゴロの間に3点目の生還を許し、2回56球を投げ、3安打2四球3失点で3回からは金村に交代した。初勝利とはならず孫易磊は「大切な試合を任せてもらえたのに、応えることができず本当に悔しいです。初回に本塁打を許した後に切り替えられたことはよかったですが、それ以外はすべてだめ。もどかしい気持ちです」と悔やんだ。

◆日本ハム宮西尚生投手(40)が、NPB史上4人目の通算900試合登板を果たした。3点を追う5回1死一、二塁の状況で3番手として登板。22歳下のルーキー宗山塁内野手(22)に四球を与え満塁のピンチを招くと、続く代打フランコに左犠飛で4点目を献上したところで、4番手の玉井と交代した。ベンチでは新庄剛志監督(53)が記念ボードを持って出迎え、相手の楽天も、ベンチ内にいた選手ら全員が前に出て、大記録を祝福。宮西はキャップをとって深々と頭を下げ、敵味方問わず、感謝の意を表した。21日のロッテ戦で、新庄剛志監督(53)は、9回2死から登板させようとブルペンで準備させていたが、4番手杉浦が、1死一塁でロッテ池田を併殺打に打ち取り試合が終わったため、出番がなかった。その試合後、新庄監督は「(今季)3つの目標があって。優勝することと、大ケガをさせない起用法で勝っていくってことと、宮西君の900登板。ダブルプレーかーい(笑い)。でもね、また。エスコンでね、900登板させたいんでね。明日、明後日も」と、本拠地での達成をイメージしていたが、22日ロッテ戦は登板させる機会がなかった。

◆日本ハム宮西尚生投手(40)が、NPB史上4人目の通算900試合登板を果たした。3点を追う5回1死一、二塁で3番手として登板。楽天のルーキー宗山に四球を与え満塁とし、続く代打フランコに左犠飛を打たれ4点目を許したところで、4番手の玉井と交代した。初登板から900試合連続リリーフ登板は史上初。初登板は08年3月25日の西武1回戦(札幌ドーム)。プロ入りからすべて救援での登板。リリーフで900試合登板は岩瀬(中日)の1001試合に次いで2人目となった。

◆5回裏の日本ハムの攻撃終了後、大型ビジョンに他球場の状況が表示され、首位ソフトバンクがオリックスに0-1でリードされていることに、スタンドがざわついた。というのも、この時点で2位日本ハムも楽天に4点リードされている状況。このまま敗れ、ソフトバンクも敗れるとゲーム差2・5のままだが、相手の優勝マジックは5に減る。まばらな拍手と、ざわつきが、ファンの微妙な心境を表していた。

◆日本ハムはレギュラーシーズンの本拠地最終戦で3万6162人の観衆が集まり、今季の主催71試合の観客動員数が04年の北海道移転後の最多となる223万2364人となった。これまでは札幌ドームが本拠地だった17年シーズン(地方開催14試合を含む主催72試合)の208万6410人が最多だった。23年開業のエスコンフィールド3年目の今季は、1試合平均で初の3万超えとなる3万1442人が来場した。

◆日本ハムが本拠地最終戦を飾れず、逆転優勝が遠のく痛恨の連敗を喫した。先発の孫易磊投手(20)が2回3失点で降板すると、2番手の金村尚真投手(25)、4番手の玉井大翔投手(33)も失点を重ねた。打線はわずか3安打で、今季初めての2試合連続完封負け。レギュラーシーズンの本拠地最終戦で、3番手のプロ18年目・宮西尚生投手(40)が通算900試合登板の節目を迎えたが、メモリアルな一戦を白星で終えることはできなかった。首位ソフトバンクも敗れたためゲーム差は2・5のままだが、相手の優勝マジックは1つ減って「5」となった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(26)の珍しいライトゴロで、反撃ムードは一気にしぼんだ。7点を追う9回1死一、二塁で、清宮は右前へ痛烈なライナー。ワンバウンドして右翼手のグラブに収まったが、二塁走者の細川凌平内野手(23)は直接捕球されたと勘違いし、ハーウエーから二塁へと戻り、走ってきた一塁走者の郡司裕也捕手(27)と2人が塁上に立つ珍事。結局タッチされた後ろの走者・郡司がアウトとなり、清宮はヒットを1本損した。その後野村希内野手(25)が中飛に倒れ、チームは今季初めての2試合連続完封負けを喫した。

◆楽天黒川史陽内野手(24)が、敵地エスコンフィールドの日本ハムファンを沸かせた。決勝弾を含むプロ初の4安打2打点で受けた試合後のヒーローインタビューで、アナウンサーから「明日から本拠地に戻ってソフトバンク戦です」と話を振られると、優勝を争っている日本ハムのファンから大きな声援が。黒川は「この声援に応えられるように頑張ります!」と宣言し、敵地のスタンド360度から大きな拍手を浴びた。

◆試合中のアクシデントで静養中の日本ハム八木裕打撃コーチ(60)がレギュラーシーズンの本拠地最終戦セレモニーに参加した。八木コーチは9日ソフトバンク戦(エスコンフィールド)で折れたバットが左側頭部に直撃し、札幌市内の病院で入院していた。この日も試合は横尾俊建2軍打撃コーチが代役としてベンチ入りしたが、試合後のセレモニーでは八木コーチが久々にファンの前へ登場した。

◆楽天黒川史陽内野手(24)がバットでマイクで敵地ファンを沸かせた。先制弾を含む6年目で初の4安打2打点と大暴れ。「負けられない戦いが続いているので、今日は負けないという気持ちでやってきました」。規定打席には届かないが、7試合連続安打中で打率3割4厘と絶好調だ。ヒーローインタビューで「明日から本拠地に戻って首位ホークスを迎え撃ちます」と話をふられると、首位争いを繰り広げる敵地の日本ハムファンから拍手と声援が。思わぬ状況に黒川は「この声援に応えられるように頑張ります」と照れ笑いで応えた。

◆試合終了後に行われた日本ハムの本拠地最終戦セレモニーは、監督、コーチ、選手が場内を一周しながらマイクパフォーマンスを行う異例の形となった。新庄剛志監督(53)は「ファイターズは負けてしまいましたが、喜んでいいものかソフトバンクも負けました。僕たちは1ミリもあきらめてません。僕たちが3連勝して、万が一ソフトバンクが3連敗したら逆転で、1位になります」と話し、スタンドを盛り上げた。さらに「ファイターズから2人、タイトルをとれました」と、最多勝をほぼ確実にしている伊藤大海投手(28)、本塁打、打点の2冠でダントツのフランミル・レイエス外野手(30)を紹介。マイクを手にした伊藤は「まだまだ僕たちがやるべきことは残っているので、いい形でいけたらと思っています。熱い声援よろしくお願いします」。レイエスも「オーツカレサマデース。エーット、ホントニクライマックスシリーズ、ミンナガンバリマス」と、それぞれ残り試合とポストシーズンへ向けて意気込みを表した。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、モチベーターぶりを存分に発揮した。レギュラーシーズンの本拠地最終戦で、逆転Vへ手痛い今季初の2戦連続0封負け。やや沈んだ場内を盛り上げたのは「MC新庄」だった。選手らと一緒に場内一周をしながらマイクを持った指揮官はファンに訴えた。新庄監督 みなさん1年間、温かいご声援、ありがとうございました。なんと、ファイターズ負けてしまいましたけど、喜んでいいものか、ソフトバンクも負けました! 僕たちは1ミリも諦めてません。ファンが沸いた。グラウンドに整列する、お決まりの形は封印。「他のチームと一緒のことをしたってファイターズらしくない」と型破りなセレモニーで沈滞ムードを打破した。選手にも"ムチャぶり"しながらマイクを持たせた。「オールスターから、さっぱりホームランを打ってない清宮"あかん"太郎」と、ひと言求められた清宮幸は「今日の試合は忘れて、明日から頑張りまーす!」と明るく宣言した。超異例のセレモニーで悪い流れを断ち切って、残すは敵地で6試合。「僕たちは全部勝つしかない。優勝してのクライマックス(シリーズ進出)がいいんです」。可能性がある限り、新庄監督率いる日本ハムは諦めない。【木下大輔】

◆日本ハム宮西尚生投手(40)がNPB史上4人目の通算900試合登板を果たした。3点を追う5回1死一、二塁で3番手として登板。楽天のルーキー宗山に四球を与え満塁とし、続く代打フランコに左犠飛を打たれ4点目を許したところで交代した。初登板から900試合連続リリーフ登板は史上初。リリーフで900試合登板は岩瀬(中日)の1001試合に次いで2人目の快記録となった。本拠最終戦は完敗も、残り6試合での逆転優勝を狙う。宮西が本拠地エスコンフィールドで、またも大きなメモリアル登板を果たした。5回1死一、二塁の場面で、新庄監督から直々にボールを渡された。伝えられたのは「"愉しんで"笑顔で投げろ」。宮西は「...って言われたけど、全然愉しめなかった(笑い)。必死やったね」。最初の相手は18歳年下のルーキー宗山。フルカウントから外角低めへの直球が外れ四球を与えた。1死満塁となり、フランコに左犠飛を打たれ1点を失ったところでマウンドを4番手玉井に託した。試合後、ホーム最終戦のセレモニーでマイクを渡されると「悔しいです!」と絶叫した。敗れはしたが、偉大な数字を刻んだ鉄腕のメモリアルを、新庄監督も喜んだ。降板の際はベンチで直接、記念ボードを持って出迎えた。指揮官は「すごいですよね。最初に梨田監督が初登板を投げさせて。そこから栗山さんが300、400、500、600、700って宮西君を信じて。僕が800、900...」。さらに「1000、2000行きたいですけどね。もう素晴らしいとしか言えないし、よくそんなに投げられたなって」と、たたえた。21日ロッテ戦では9回にブルペンで準備していたが、9回1死一塁から併殺打で試合が終わったため出番がなかった。本拠地最終戦で記録を刻み「ここ9年ぐらいなかったリーグ優勝争いの切羽詰まった中で達成できたというところが、チームメートにも、後輩たちにも、裏方さんにも感謝です」と、思いを口にした。今後は1軍登録抹消も、敵地での残り6戦に同行する。新庄監督は「クライマックス(CS)、日本シリーズへ向けて、宮西君はブルペンで選手たちに声をかけてアドバイスをしてもらう役目をしてもらいます」と新ミッションを与えた。宮西は「厳しい登板が続いていたので、違う形で必要とされているのは良かった」。逆転優勝目指し"精神的リリーバー"として奮闘しながら、CSへの準備を整える。【永野高輔】

◆日本ハム宮西尚生投手(40)が、NPB史上4人目の通算900試合登板を果たした。3点を追う5回1死一、二塁の状況で3番手として登板。22歳下のルーキー宗山塁内野手(22)に四球を与え満塁のピンチを招くと、続く代打フランコに左犠飛で4点目を献上したところで、4番手の玉井と交代した。ベンチでは新庄剛志監督(53)が記念ボードを持って出迎え、相手の楽天も、ベンチ内にいた選手ら全員が前に出て、大記録を祝福。宮西はキャップをとって深々と頭を下げ、敵味方問わず、感謝の意を表した。

◆試合終了後に行われた日本ハムの本拠地最終戦セレモニーは、監督、コーチ、選手が場内を一周しながらマイクパフォーマンスを行う異例の形となった。新庄剛志監督(53)は、この日史上4人目の900試合登板を果たした宮西の名前を挙げ「考えられないです。ミヤ、悔しいと思うけどひとこと」と、マイクを振った。5回途中のピンチで登板し、四球と犠飛で降板していた宮西は「悔しいです!」と、お笑い芸人ザブングル加藤歩ばりの第一声。続けて「ですが、本当に900回、いいときも悪いときも応援してくれたファンのみなさんのおかげで達成することができました。ありがとうございました」と感謝を伝え、スタンドから大きな拍手が降り注いだ。また場内一周を終えて一塁側ベンチに戻ってきた新庄監督は、「今年は本当につらいシーズンを送った選手会長の松本剛。守備が終わったあとに選手を出迎えるのは、一番早い、早くしてくれた剛。本当に感謝しかないです。最後にひとこと」と、マイクを託した。 今季は打撃の状態が上がらず、シーズン終盤はベンチをあたためることの多い松本剛は「(選手会長として)こうやって話す立場でありながら、ファンの皆さまの期待に応えられず申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど、代わりにみんなが戦ってくれて、ファンのみなさまが、平日ナイターでも満員、そんな状態を常に作ってくれたおかげで、今我々はここにいます。これからまだ大航海は続いていきますので、皆さん必ずついてきていただいて、最後の最後にはファンの皆さまとともに笑えるように全力で戦っていきたいと思いますので、熱いご声援をよろしくお願いします」と締めた。

◆試合終了後に行われた日本ハムの本拠地最終戦セレモニーは、監督、コーチ、選手が場内を一周しながらマイクパフォーマンスを行う異例の形となった。最多勝をほぼ確実にしている伊藤大海投手(28)、本塁打、打点の2冠でダントツのフランミル・レイエス外野手(30)の2人があいさつを終えると、新庄剛志監督(53)は「オールスターからさっぱりホームランを打ってない"清宮アカン太郎"にもひとこと」とマイクを手渡した。この日4打数無安打と沈黙していた清宮幸太郎内野手(26)だが、「今日もありがとうございましたー」と絶叫。そしてあっけらかんと「今日の試合は忘れて、明日から頑張りまーす」と話し、スタンドは笑いに包まれた。

◆試合終了後に行われた日本ハムの本拠地最終戦セレモニーは、監督、コーチ、選手が場内を一周しながらマイクパフォーマンスを行う異例の形となった。新庄剛志監督(53)が「この選手抜きでは、今年は難しかった」と紹介したのが、郡司裕也捕手(27)。「キャッチャーもしてくれて、サードもショートも、レフトもセンターも。4番を任した郡司くん」とマイクを渡すと、郡司は「今日は忘れましょうみなさん。まだまだ優勝諦めてないんで、明日からまた愉しみます」と、残り試合での逆転優勝へ意気込みを口にした。

◆2位日本ハムは23日楽天戦(エスコンフィールド)がレギュラーシーズンの本拠地最終戦だった。試合は0-7と敗れて2連敗。4連敗を喫した首位ソフトバンクとのゲーム差は詰められず2・5のまま、ライバルの優勝マジックは「5」となった。試合後は本拠地最終戦セレモニーが行われた。グラウンド上に整列してあいさつする"定型"ではなく、場内一周をしながら新庄剛志監督(53)がマイクパフォーマンスを繰り広げて盛り上げた。セレモニー後には新庄監督が会見に臨み、今の思いを明かした。

◆日本ハムはレギュラーシーズンの本拠地最終戦で今季最多となる3万6162人の観衆が集まり、今季の主催71試合の観客動員数が04年の北海道移転後の最多の223万2364人となった。今季は主催71試合中、58試合で満席。観戦需要の高まりを受け、来季のシーズンシートに注目が集まっているという。球団は来季シーズンシートの申し込み受付を始めている。今季は平日・休日を問わず満席の試合が相次ぎ、座席のない入場券の販売が行われない試合もあった。こうした状況から、年間を通じて確実に観戦できる手段としてシーズンシートに関心が高まり、シーズン前の一般販売に先立って早く動きだすファンもいるという。球団のシーズンシート担当者は「今季の状況が影響し、来季も高い関心が続くとみています。来場プレゼントや花火を実施する人気の試合も確実にご自身の席が確保できます」と話した。詳細は球団公式サイトへ。

◆日本ハムの先発、孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)は2回3安打3失点で来日後、最短降板。登板前に「チームがこういう緊迫している展開で投げさせてくれて感謝しています」と語っていた台湾出身の右腕だが、3点リードを許した状態でマウンドを降り、NPB初勝利は持ち越しとなった。立ち上がりを攻められた。先頭打者の中島に左中間への二塁打でチャンスメークされると、3番・黒川に先制の右越え2ランを被弾。続く二回には1死満塁で中島の併殺崩れの間に3点目を奪われた。

◆日本ハム・宮西尚生投手(40)が五回1死一、二塁のピンチの場面で3番手として登板。これでプロ通算900試合登板を達成した。最初に対峙(たいじ)した6番のD1位・宗山(明大)に四球を与え、1死満塁。代打・フランコに左犠飛を打ち上げられ、三走・黒川に生還された。2死一、二塁となり、4番手・玉井にマウンドを譲った。

◆日本ハムの先発、孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)は2回3安打3失点で来日後、最短降板。本拠地最終戦に抜擢(ばってき)され、登板前に「チームがこういう緊迫している展開で投げさせてくれて感謝しています」と語っていた台湾出身の右腕だが、3点リードを許した状態でマウンドを降り、NPB初勝利は持ち越しとなった。「大切な試合を任せてもらえたのに、応えることができず本当に悔しいです」立ち上がりを攻められた。先頭打者の中島に左中間への二塁打でチャンスメークされると、3番・黒川に先制の右越え2ランを被弾。続く二回には1死満塁で中島の併殺崩れの間に3点目を奪われ「初回に本塁打を許した後に切り替えられたことはよかったですが、それ以外はすべてだめ。もどかしい気持ちです」と肩を落とした。

◆楽天の中島がプロ2年目で初めてシーズンの規定打席数をクリアした。一回に先頭で二塁打を放って節目の数字に到達。「シーズン前からの目標。試合に出続けてチームに必要とされる存在を理想としてやってきた」と充実感に浸った。青学大からドラフト6位で入団した外野手はリードオフマンに定着し、昨季チームを引っ張った辰己や小郷の不調をカバーしている。「あと10試合、勝ちにつながるプレーをしたい」と責任感をにじませながら意気込んだ。

◆楽天の黒川が一回に先制の4号2ランを放ってチームを勢いづけた。孫易磊が投じた11球目のチェンジアップを右越えに運び「早いカウントで仕留めたかったが、なかなか前に飛ばず...。何とか犠牲フライは打ちたいと思っていた結果が良かった」と息をついた。この一発を皮切りに、プロ6年目で初となる4安打をマーク。進境著しい24歳の左打者について、2軍監督時代から指導する三木監督は「追い込まれてからのアプローチや、いろんな駆け引きなど、きょうは成長を感じる打席が多かった」と目を細めた。

◆9日のソフトバンク戦(エスコン)で試合中に折れたバットが左側頭部に直撃し、チーム本隊から離脱していた日本ハム・八木裕打撃コーチが本拠地最終戦セレモニーに参加した。公の場は2週間ぶり。ナインらとともに場内を一周し、ファンにあいさつした。今後もチームから離れ、9月中は静養するという。

◆パ・リーグ首位のソフトバンクを2・5ゲーム差で追っていた2位の日本ハムは、4位の楽天に大敗し、本拠地最終戦を白星で飾ることができなかった。打線が2試合連続の散発3安打と沈黙し、2試合連続の無得点。今季11度目の零封負けを喫したが、新庄剛志監督(53)は下を向かず「僕たちは全部勝つしかないので。選手たちも1ミリも諦めていないです」と力強く語った。7点を追う九回2死、6番・野村が中飛に倒れると、集まった今季最多3万6162人のファンからため息が漏れた。打線が来日1年目で初対戦の右腕、ハワードを打ちあぐねた。三回まで完全投球を許した。四回1死で2番・石井が右前打でチーム初安打を放ったが、つながらなかった。現役時代から試合結果以外でも、さまざまなパフォーマンスでファンを熱狂させてきた指揮官。これで本拠地での胴上げがなくなり「僕の企画が全部パーです」とガックリ。サプライズを企んでいたようで「大体、計画立ててできないことは人生でたくさんある。そこは切り替え」と自らに言い聞かせるように話した。この日、敗れたソフトバンクとのゲーム差2・5を縮められず、残り試合は6試合となった。新庄監督は逆転優勝へのキーマンに清宮幸、野村(愛称ジェームス)、万波の「KJM砲」を挙げ「きっかけをつかんでもらって爆発してほしいですね」と奮起を期待した。(加藤次郎)■八木コーチがセレモニー参加 9日のソフトバンク戦(エスコン)で試合中に折れたバットが左側頭部に直撃し、チーム本隊から離脱していた八木打撃コーチが、本拠地最終戦セレモニーに参加した。公の場は2週間ぶり。ナインらとともに場内を一周し、ファンにあいさつした。今後もチームから離れ、9月中は静養するという。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
80514 0.611
(↓0.004)
M5
(↑1)
8509
(-)
375
(+1)
92
(-)
97
(-)
0.254
(↓0.001)
2.430
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
79553 0.590
(↓0.004)
2.5
(-)
6528
(-)
392
(+7)
124
(-)
71
(-)
0.249
(↓0.001)
2.570
(↓0.04)
3
(-)
ORIX
69633 0.523
(↑0.004)
11.5
(↑1)
8463
(+1)
486
(-)
93
(-)
57
(-)
0.254
(-)
3.340
(↑0.02)
4
(-)
楽天
64672 0.489
(↑0.004)
16
(↑1)
10422
(+7)
481
(-)
70
(+2)
105
(-)
0.247
(↑0.001
3.310
(↑0.03)
5
(-)
西武
60703 0.462
(↓0.003)
19.5
(-)
10377
(-)
415
(+1)
74
(-)
86
(-)
0.233
(↓0.001)
2.860
(↑0.02)
6
(-)
ロッテ
53793 0.402
(↑0.005)
27.5
(↑1)
8421
(+1)
534
(-)
72
(-)
67
(-)
0.239
(↓0.001)
3.670
(↑0.03)