西武(☆2対1★)オリックス =リーグ戦23回戦(2025.09.18)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:平良 海馬(4勝1敗27S)
敗戦投手:岩嵜 翔(4勝1敗0S)
  DAZN
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◆西武は1点を追う8回裏、平沼の適時打で試合を振り出しに戻す。続く9回には2死二塁から炭谷の適時打が飛び出し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、先発・今井が7回無失点の力投。3番手・平良が今季4勝目を挙げた。敗れたオリックスは、打線が中盤以降の好機を生かせなかった。

◆西武打線がオリックス山下舜平大投手(23)に初回から奪三振を量産された。初回、1番西川はカーブに空振り三振、2番平沼は155キロ直球に空振り三振、3番外崎はフォークに空振り三振に倒れた。2回は4番ネビンがカーブで空振り三振、5番渡部聖がフォークに空振り三振、6番山村がカーブに見逃し三振となった。西口文也監督(52)が現役時代の02年4月20日のオリックス戦(西武ドーム)で初回から6連続奪三振を記録し、これがパ・リーグ記録だった。山下の球の勢いはそれを更新しそうなほどだったが、3回、先頭の元山飛優内野手(26)がカウント0-1からの156キロ直球を右翼への二塁打とし、ようやくチーム初安打となった。

◆オリックス山下舜平大投手(23)が驚異の奪三振ショーを披露した。西武を相手に立ち上がりからフルスロットル。155キロ前後のストレートに鋭く落ちるフォーク、切れのいいカーブを駆使し、打者を圧倒した。初回は先頭の西川をカーブ、2番平沼は155キロの直球、3番外崎はフォークでいずれも空振り三振。2回も止まらない。4番ネビン、5番渡部聖を連続空振り三振に斬ると、6番山村にはフルカウントからカーブを低めに投げ込み見逃し三振。初回先頭打者から6者連続三振でパ・リーグ記録に並んだ。今季は開幕前に腰のコンディション不良で離脱し、1軍に復帰したのは9月になってから。だが、今季初登板だった7日の日本ハム戦では2失点で勝ち投手にはなれなかったものの、5回で11三振を奪い、最速157キロを計測。23年新人王の実力を見せつけた。今回の登板前も奪三振について「結果的に三振になればいいかなとは思いますけど、バッターも違いますし、そこは試合の中で工夫していけたらなと思います」と話していた。3回、先頭打者の元山に156キロの直球を右翼線へ二塁打され、連続奪三振は6で止まったが、3回終了時点で1安打6奪三振で無失点。敵地のファンを沈黙させるには十分のド派手なピッチングを続けている。

◆西武の今井達也投手(27)がマウンド上で感情を出すシーンがあった。4回、先頭にフルカウントから四球を許すと、続く杉本の三塁へのゴロを三塁山村が失策。1死後、再び四球を許し満塁にしたところで、三塁ベンチから投手コーチが出ようとした。マウンド上の今井はそれを拒むようなしぐさをした上で、その後、ロジンをマウンドへ投げつけるような形に。内野陣の輪にも加わらず、思考を冷静にするようなシーンになった。今井は1死満塁から宗、若月をともにスライダーで連続三振に。5回を終え、ノーヒットノーラン投球を継続している。

◆オリックス山下舜平大投手(23)が初回先頭から6者連続三振を記録した。初回は、西武1~3番の西川、平沼、外崎を全て空振り三振。2回は、4番ネビン、5番渡部聖を空振り三振、6番山村は見逃し三振。3回先頭の元山には二塁打を打たれた。山下が初回先頭から6者連続三振。初回先頭からの連続奪三振記録は56年3月27日広島戦の小山(阪神)の7者連続があり、6者以上は22年8月25日中日戦の戸郷(巨人)以来9人目。パ・リーグでは02年4月8日オリックス戦の西口(西武)に次ぎ、23年ぶり2人目のタイ記録。なお、初回先頭からに限らない連続奪三振は、22年佐々木朗(ロッテ)の13連続が最長。

◆5位西武が終盤に粘り、3位オリックスにサヨナラ勝利を収めた。連敗を4で止めた。1-1で迎えた9回、2死二塁で途中出場の炭谷銀仁朗捕手(38)がサヨナラ適時打を放った。8回表に失策で1点を先制されての8回裏、2死三塁で2番平沼翔太外野手(28)がしぶとく同点適時打を放っていた。エースの今井達也投手(27)が今季10勝目をかけて先発。時折制球が荒れ、マウンド上で感情を出すシーンもあったものの、要所は冷静に抑え込み、7回1死までノーヒットノーランを継続。7回1安打無失点で降板し、リリーフ陣に託していた。

◆7回1安打無失点でも、西武今井達也投手(27)に10勝目は届かなかった。でもチームはサヨナラ勝利。「いつも以上に気持ちが入りましたね」。理由がある。「後半戦、ベルーナドームで投げるのが初めてだったので楽しみにしてたんです」。たくさんの声援、応援タオル。「本拠地で勝てたのはファンの方もうれしかったと思うので」としみじみ喜んだ。オリックス山下との投げ合い。時折乱れつつも7回1死までノーヒット投球。それでもハイライトは4回表だった。失策などで満塁になった。豊田投手チーフコーチがマウンドへ向かう。今井はそれを手で制し、ロジンをマウンドへ投げ、輪から外れ冷静に戻ろうとした。エースには信念があった。「自分自身すごく、立場というか、自負してやってるつもりなので。マウンドで掛けられる言葉もだいたい分かっているつもりなので。任せてほしかったというか、それくらいの気持ちで送り出してもらってると思うので。(監督やコーチも)そんなに心配しなくてもって」直後を「味方のエラーもあったんで、結果として示せるとは思った」と連続奪三振。今井達也の誇り高さが際立った。【金子真仁】

◆西武の炭谷銀仁朗捕手(38)がサヨナラ打で仲間やファンの祝福に包まれた。途中出場して迎えた9回2死二塁、オリックス岩崎のフォークを強く引っ張り、左翼を襲う安打に。「心なしか、みんながベンチから出てくるのが遅かったので、ほんまサヨナラか? と一瞬戸惑った」と笑った。ほんま、だった。エラーも多く、流れは悪かった。でも勝った。「周りがカバーできたりするのが野球なんで」と言う。それに「沼(平沼)も山(山村)の送球を(一塁で)捕れなかった。でも同点タイムリーを打った。気持ち的にそういうところからチーム力が上がればと思います」と話す。プロ24年目、ファンからは"骨牙"と愛される中村剛、栗山の2人は2軍調整が続き、今は1軍ではチーム最年長。今年1月21日、獅子の何になりたいか、帰り際に問いかけられた。楽しそうに考えた末に「しっぽ。しっぽがいい」と笑った。理由は。「ライオンの身体の役割を調べたんですよ。そうしたら、しっぽって走ったり、バランスを整えるためのもの、ってなってて」そんな感じで名乗りを上げ、ついには先日、ファンが購入できる"骨牙尾"のタオルまで誕生した。そんな骨牙尾グッズも広げられるスタンドに「ラストスパート、一緒に頑張りましょう!」と呼びかけた。【金子真仁】

◆西武・高橋光成投手(28)が19日の楽天戦(楽天モバイルパーク)に先発する。投手陣は18日、その右腕が「作りたい!」と自ら手を挙げてプロデュースした同僚の羽田慎之介のTシャツを来て練習。羽田が7月14日の日本ハム戦(東京ドーム)で日本人左腕史上最速の160キロを記録したことを記念して制作されたもので、宇宙空間で投球する羽田の写真に、「I'M NOT AN ALIEN」、「I'M JUST OUT OF THIS WORLD」(私は宇宙人ではない。ただ、宇宙レベルなだけだ)との文字がプリントされている。独特の世界観がファンにも受けて、すでにライオンズストアなどで在庫切れの大人気。最速158キロの高橋は「全く160キロと関係ないデザインを作っちゃたんですけど、このスケール感、僕は好きっス。160キロは魅力的じゃないですか。だから明日(19日)、羽田を憑依させて160投げたい」と話していた。

◆西武がサヨナラ勝ちし、連敗を4で止めた。1点を先制された直後の八回に平沼の適時打で追い付き、九回2死二塁から途中出場の炭谷の適時打で勝負を決めた。オリックスは山下が力投したが、2番手の岩崎が踏ん張れなかった。

◆オリックス・山下瞬平大投手が一回先頭打者から6者連続奪三振。初回先頭打者からの連続奪三振のプロ野球記録は、阪神・小山正明が1956年3月27日の広島戦でマークした7者連続で、あと1人届かなかった。初回先頭打者から6者連続奪三振は、最近では2022年8月25日の巨人・戸郷翔征(対中日)がマーク。パ・リーグでは02年4月8日の西武・西口文也(対オリックス)と並ぶ最多記録となった。

◆逆転CS出場の可能性が〝首の皮〟一枚つながった。プロ20年目の西武・炭谷銀仁朗捕手が九回2死二塁で左前適時打。6月11日の阪神戦に続く今季2度目のサヨナラ打に、「ベンチを出るときに、監督が『(バントで二塁に)送っていいんかな?』とボソッと言ったんで、絶対に決めてやろうと(笑)」と振り返った。17日に西口監督の来季続投の方針を明言した後藤高志オーナーも観戦に訪れ、ウイニングボールを手に上機嫌に球場をあとにした。

◆西武が3位・オリックスにサヨナラ勝ちし、逆転CS出場の可能性が〝首の皮〟一枚つながった。途中出場でプロ20年目の炭谷銀仁朗捕手(38)が九回2死二塁で左前適時打。6月11日の阪神戦に続く今季2度目のサヨナラ打に、「ベンチを出るときに、監督が『(前打者の元山にバントで二塁に)送っていいんかな?』とボソッと言ったんで、絶対に決めてやろうと(笑)」と振り返った。この日は山村がタイムリーエラーを含め2失策。炭谷は「若い子たちにもたまに言うんですけど、僕が(西武)入団3年目のときに打撃コーチだったデーブさん(サンケイスポーツ専属評論家・大久保博元氏)に『人生五分五分やぞ』って常に言われていた。いいときがあれば、気を引き締めないと落とし穴があるし、逆に悪いことがあったときは取り返すチャンスが絶対来ると。その言葉が今でもずっと頭に残っているんです」と熱く語った。若手のミスを帳消しにするベテランの一打。「それ(ミス)をカバーできるのが野球だし、そういうことからチーム力があがっていけば」と力を込めた。これで3位・オリックスには6ゲーム差で、残り14試合。炭谷はラストスパートに向けて「全部勝つつもりでやっていきたい」とチームを鼓舞した。(東山貴実)

◆西武・今井達也投手(27)が四回1死満塁のピンチを招いたところで、ベンチからマウンドに向かった豊田清投手チーフコーチ(54)をグラブで追い返すようなしぐさを見せた。今井は試合後、「自分自身の立場というか、自負してやっているつもりなので。マウンドに来たときに掛けられる言葉もだいたい分かっているつもりなので。周りからエースと言われている立場なので、そんなに心配しなくてもって」と説明。その後、宗、若月を連続三振に仕留めて、投球でもエースとしてのプライドを強烈に誇示した。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
80474 0.630
(↑0.003)
M7
(↑2)
12504
(+3)
366
(+2)
90
(+1)
95
(-)
0.255
(-)
2.440
(-)
2
(-)
日本ハム
77533 0.592
(↓0.005)
4.5
(↓1)
10513
(+2)
374
(+3)
122
(-)
68
(+2)
0.250
(-)
2.530
(-)
3
(-)
ORIX
65633 0.508
(↓0.004)
15.5
(↓1)
12454
(+1)
481
(+2)
89
(-)
56
(+2)
0.256
(↓0.001)
3.400
(↑0.01)
4
(-)
楽天
62652 0.488
(↓0.004)
18
(↓1)
14410
(-)
468
(+7)
66
(-)
104
(-)
0.247
(-)
3.360
(↓0.03)
5
(-)
西武
58683 0.460
(↑0.004)
21.5
(-)
14364
(+2)
409
(+1)
72
(-)
86
(-)
0.234
(↑0.001
2.910
(↑0.02)
6
(-)
ロッテ
51773 0.398
(↑0.004)
29.5
(-)
12409
(+7)
519
(-)
70
(-)
66
(-)
0.240
(↑0.001)
3.680
(↑0.03)