阪神(☆6対1★)広島 =リーグ戦21回戦(2025.09.05)・阪神甲子園球場=
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広島
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阪神
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勝利投手:大竹 耕太郎(7勝3敗0S)
敗戦投手:森 翔平(6勝6敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(9号・1回裏満塁)

  DAZN
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◆阪神は1点を追う1回裏、大山のグランドスラムなどで一挙6点を奪い、逆転に成功する。投げては、先発・大竹が6回1失点の好投。その後はドリス、畠、石黒の継投でリードを守り、大竹は今季7勝目を挙げた。敗れた広島は、先発・森が試合をつくれず、打線も精彩を欠いた。

◆阪神石黒佑弥投手(24)が、約3カ月ぶりに出場選手登録された。試合前時点での優勝マジックは4。「チームは今いいムードで来ていますけど、自分のやることはしっかり抑えて結果を出すことです」と力を込めた。2年目の今季は初の開幕1軍も、6月9日に「脇腹の筋損傷」で3度目の出場選手登録抹消。8月13日のウエスタン・リーグ中日戦で実戦復帰した。その後は同戦を含め2軍8試合に登板。直近4試合は、すべて1回無失点に抑えていた。ここまで1軍では、7試合で防御率5・14。プロ初ホールドをマークしている。桐敷拓馬投手(26)も1軍合流した。8月27日に出場選手登録を抹消されており、2軍では今月2日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦で2回無失点。6日から再登録が可能となる。昨季は1軍で70試合に登板し、防御率1・79とフル回転した左腕。今季は40試合で防御率2・52の成績を残している。「戦力になれるように頑張るだけです」と燃えた。石黒に代わって、ニック・ネルソン投手(29)が出場選手登録抹消。来日1年目の右腕は前日4日の中日戦で初先発し、3回無失点で試合をつくった。1軍で21試合に登板し、防御率1・59となっている。

◆優勝マジック「4」の阪神は木浪聖也内野手(31)が「7番遊撃」で先発する。スタメンは三塁で出場した8月12日以来。遊撃でのスタメンは6月12日以来だ。今季は小幡竜平内野手(24)に遊撃での出場機会を奪われている格好だが、巻き返しのアピールなるか。上位に変わりはなく、熊谷敬宥内野手(29)が左翼に入る。先発は広島キラーの大竹耕太郎投手(30)。

◆CS進出へ、広島は負けられない戦いが続く。先発はプロ4年目左腕・森翔平投手(27)が務める。今季ここまで19試合に登板し、6勝5敗、防御率3・24。阪神戦に限れば5試合に登板し、2勝2敗、防御率2・57。今季はすでに23年の4勝を上回る勝ち星を挙げている。先発ローテション投手として登板数も増加。首位阪神を相手に、キャリアハイを更新する今季7勝目を目指す。

◆阪神先発大竹耕太郎投手(30)が珍しい形で先制点を許した。初回先頭中村奨に右中間への二塁打を許し、その後2死三塁の場面。4番モンテロを迎え、2-2からの6球目。119キロチェンジアップが打者の手前で大きくワンバウンド。捕手坂本が前に止めきれず、ボールは後方に転々と転がった。記録はワイルドピッチ。三塁走者が一気に生還し、大竹は直後にモンテロを空振り三振に仕留めた。

◆優勝マジック「2」の予兆? 台風が去った試合前の甲子園に、大きな虹がかかった。左翼側にかかったため、一塁側、右翼側の阪神ファンからちょうどきれいに見えた。さらによく見ると、うっすらともう1本。優勝マジックは「4」。阪神が勝った上で、条件次第では2つ減る。「これは吉兆」「マジック2の前触れか?」「優勝の確定演出」「感動して泣ける」などとファンもSNSで盛り上がっていた。

◆優勝マジック4で本拠地に帰ってきた阪神が、初回から牙をむいた。いきなり1点を先制されたが、その裏、先頭近本光司外野手(30)が四球、中野拓夢内野手(29)が左中間二塁打で二、三塁。森下翔太外野手(25)は左前に鋭くはじき返して、あっさりと同点にした。森下は今季79打点。さらに佐藤輝明内野手(26)が四球でつないで無死満塁。ここで大山悠輔内野手(30)が左翼に打った瞬間に分かる9号の満塁アーチを放った。鮮やかすぎる逆転劇に場内は騒然とした。大山は今季66打点とした。満塁本塁打は20年9月18日の中日戦以来、5年ぶりで通算3本目。甲子園では初めてだ。

◆阪神大竹耕太郎投手(30)がまたも「ジエンゴ」となる適時打を放った。大山の満塁弾などで4点リードとなった、初回2死二塁。打席に立ち、フルカウントから8球目の145キロ直球を逆方向にはじき返した。三遊間を破る左前打で、二塁走者は一気に生還。この回チーム6点目となる打点を挙げた。大竹はこれで登板した試合で4試合連続安打。投手ながら、打率は2割1分7厘となった。直前の守りでは自身の暴投で先制点を許していた中、自身のバットで即座に取り返した。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます夏はまだ終わらない今週末、甲子園で決める大山悠輔が勝ち越し満塁ホームラン??頼れる男の一振り?プロ野球 (2025/9/5)??阪神×広島??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース #だったらDAZN

◆俳優の岡部たかし(53)が阪神-広島21回戦(甲子園)のファーストピッチセレモニーに登場した。小、中学生時代に野球経験があり、ノーバウンド投球。少しそれてしまい「もうちょっといいボールを目指していたんですけど、やっぱり頭の中が真っ白になりましたね」と振り返った。29日から放送開始のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」では、ヒロイン松野トキの父司之介役を演じる。「ばけばけ」、「9.29」と書かれたユニホームを着用。デニムをはいて、右目付近に右手でVポーズを決めた。先月ドジャースタジアムで始球式を行った、韓国ボーイズグループ「BTS」のV(29)をイメージ。「テテ(Vの愛称)さんをイメージしたんですよ。たかしなのでタタ。誰か1人ぐらいわかってくれたかな」と笑った。阪神は2年ぶりのリーグ優勝目前で、「光栄な時に投げられた」と感謝した。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られますホームベース付近にいたのは??雨上がりの甲子園末包昇大が虫?を追い払う???プロ野球 (2025/9/5)??阪神×広島??Live on DAZN#オレをみろ #carp #だったらDAZN

◆阪神森下翔太外野手(25)がフェンス際の強さを見せた。5回2死一塁でサンドロ・ファビアン外野手(27)の打球が右翼ポール下に飛んだ。フェアか、ファウルか、フェンスオーバーかという位置だったが、森下はフェンスのクッションに体を投げ出すようにして、ファウルゾーンでダイレクトキャッチした。体を痛めた様子はなく、拍手の大竹耕太郎(30)らチームメートに迎えられた。

◆阪神木浪聖也内野手(31)が5月31日以来の長打を放った。「7番遊撃」で8月12日以来の先発。初回、大山悠輔内野手(30)の満塁弾などで5-1としたあと、さらに1死から左翼線を鋭く破った。2年前の優勝時は「恐怖の8番」として攻守に活躍。今季は遊撃レギュラーの座を小幡竜平(24)に譲っている状態だが、久しぶりの出番でしっかり存在感を出した。投手の大竹耕太郎(30)の左前打で6点目のホームを踏んだ。

◆阪神近本光司外野手(30)が2戦連続のマルチ安打と息を吹き返してきた。4回に鮮やかな左前打、7回先頭で左前にクリーンヒット。初回には四球を選んで大量6得点の足場となっていた。さらには8月24日以来の二盗を決めた。中日上林誠知外野手(30)に並ばれていたが、今季28盗塁で暫定ながら再び単独トップとなった。8月中旬から自己ワースト38打席連続ノーヒットの悪夢を見た。前日は二塁打と三塁打を放って完全復活をアピールした。

◆観衆は今季の同球場最多となる4万2644人と発表された。これまでの最多は、8月30日巨人戦の4万2643人。同日から1人上回った。試合前時点で優勝マジック4で、スタンドを黄色く染める虎党のボルテージは最高潮。6-1の阪神リードで7回裏が終了し、ビジョンに他球場の経過が映し出されると、ファンは拍手を起こした。映し出されていた段階で、2位巨人が中日に0-1で敗れており、3位DeNAがヤクルトと3-3の同点。阪神が勝利し、巨人が敗れ、DeNAが引き分けか負けだと優勝マジックは2となり、翌6日での優勝の可能性がある。

◆広島の7年連続V逸が決定した。先発森翔平投手(27)が初回に炎上した。先頭近本光司外野手(30)に四球、中野拓夢内野手(29)に二塁打、森下翔太外野手(25)にタイムリー、佐藤輝明内野手(26)に四球、大山悠輔内野手(30)に左翼席への満塁本塁打を放り込まれた。さらには、投手の大竹耕太郎投手(30)にも左前に適時打を打たれた。森は1回表、1点を先制してもらって登板したが、初回だけで球数は45球。打者10人の猛攻で5安打を集中され、6点を失った。2回から4回までは無失点に抑えたが、4回6失点で降板。今季6敗目を喫した。打線は初回、大竹の暴投により1点を先制したものの、その後は翻弄(ほんろう)され、鯉キラーに今季7勝目を献上した。CS争いが激しくなる中、痛い敗戦。借金は2ケタ10に。阪神戦は6勝15敗となった。

◆阪神が広島を大差で下し、優勝マジックを「3」とした。初回、先発は広島キラーの大竹耕太郎投手(30)が自らの暴投で1点を許したが、直後に打線が大爆発。1回先頭近本光司外野手(30)が四球、中野拓夢内野手(29)が左中間二塁打で二、三塁。森下翔太外野手(25)は左前に鋭くはじき返して、あっさりと同点にした。さらに佐藤輝明内野手(26)が四球でつないで無死満塁。大山悠輔内野手(30)が左翼に打った瞬間に分かる左翼中段に飛び込む9号の満塁アーチを放ち逆転した。満塁本塁打は20年9月18日の中日戦以来、5年ぶりで通算3本目。甲子園では初めてのグランドスラムになった。1死からは木浪が三塁左を抜く左翼線二塁打でチャンスメーク。大竹の三遊間を抜く適時打でさらに1点を加えた。初回6点は、今季1イニング最多得点だ。先発大竹は初回の1失点のみで6回5安打1失点で降板。広島戦通算15勝2敗として鯉キラーぶりを見せつけた。

◆阪神畠世周投手(31)が、移籍後初めて甲子園で登板した。1死走者なしから、広島サンドロ・ファビアン外野手(27)に左前打を許すも、後続抑えて無失点だった。昨年12月に現役ドラフトで巨人から阪神に移籍。4月3日のウエスタン・リーグ広島戦の初回1死二塁で緊急降板し、「右中指のコンディション不良」でリハビリを続けていた。8月31日に移籍後初の1軍昇格を果たし、今月3日の中日戦で初登板。今年はオープン戦でも上がっていなかった、聖地のマウンド。チームの今季49試合目の甲子園でのゲームで、同戦から2試合連続の1回無失点の投球を披露した。

◆6月12日以来の遊撃で先発した阪神木浪聖也内野手(31)が初回のビッグイニングに貢献した。大山の9号満塁弾などで5点を奪ったあと、1死から左翼線を破る二塁打で出塁。大竹の左前打で6点目のホームを踏んだ。スタメン出場そのものが、三塁で出場した8月12日以来。「やっぱり甲子園で出られるというのは特別なもの。改めて、あそこで守るとか試合に出るというのは当たり前じゃないなというのは、すごく...守っても、打っていても感じたので」と喜びをかみしめた。

◆阪神畠世周投手(31)が甲子園デビューを飾った。6-1の8回に登板。1番から始まる打順で1死からファビアンに左前打を許すも、後続を断った。甲子園登板は、巨人から現役ドラフトで移籍後は初。「初タテ(ジマ)ですからね。緊張しましたよ。(甲子園デビューは)めちゃくちゃうれしいですね。何試合も投げられるように、あと数試合しかないですけど、1試合でも多く投げたいなと思います」と声をはずませた。

◆広島の7年連続V逸が決定した。DeNAと中日が勝ったため、中日と入れ替わって5位に転落。3位DeNAとは3ゲーム差に開いた。先発森翔平投手(27)が初回に炎上した。先頭近本光司外野手(30)に四球、中野拓夢内野手(29)に二塁打、森下翔太外野手(25)にタイムリー、佐藤輝明内野手(26)に四球、大山悠輔内野手(30)に左翼席への満塁本塁打を許した。さらに、投手の大竹耕太郎投手(30)にも左前に適時打を打たれた。初回だけで球数は45球。5安打を集中され、6点を失った。2回から4回までは無失点に抑えたが、4回6失点で降板。今季6敗目を喫した。CS争いが激しくなる中、痛い敗戦。借金は2ケタ10に膨らんだ。阪神戦は6勝15敗。同カードだけで9つも負け越している。

◆阪神石黒佑弥投手(24)が約3カ月ぶりの1軍マウンドで1回1安打無失点に抑えた。この日出場選手登録をされると5点リードの9回に4番手登板。先頭末包に中前打を許したが後続を打ち取った。「先頭打者を抑えられなかったことは反省だと思う。任せられた仕事を果たすのに一生懸命なんで、しっかり結果を出せればいい」。今季3度の出場選手登録抹消を経験の2年目右腕は必死だ。

◆阪神ラファエル・ドリス投手(37)が2番手で登板し、打者3人を完璧に封じた。先発大竹のあとを受けて7回からマウンドに上がり、坂倉を空振り三振。代打秋山も遊ゴロに抑えた。「点差があったのでストライクをしっかり、アウトを1個ずつ取ることは意識しました」と振り返った。藤川球児監督(45)は「大竹からの継投の最初の1人目はすごく重要なので。ああいう場面では非常に心強い」とねぎらった。

◆広島が阪神に完敗し、7年連続V逸が決定した。先発森翔平投手(27)が誤算だった。初回、森下の適時打、大山の満塁弾、投手・大竹の適時打で6点を失った。新井貴浩監督(48)は「初回で決まってしまった。ああいう大量失点をしたら、相手の投手も投げやすくなる。ストライクを取るのも苦労している感じだった」と苦言を呈した。CS争いで1歩後退。中日と入れ替わって5位に転落した。3位DeNAとは3ゲーム差となった。▽広島森(立ち上がりに崩れ、4回7安打6失点。今季6敗目)「本当に申し訳ないです。初回のうちに修正しないとダメだった」

◆コイキラー復活! 阪神大竹耕太郎投手(30)が好相性の広島にリベンジを決めた。6回5安打1失点で今季7勝目。3回には2死一、二塁を招きながらも3番小園を一ゴロに仕留めて踏ん張り切った。約1カ月ぶりの白星に、お立ち台では喜びがあふれた。「前回広島で7点取られてしまって、すごく悔しい思いをしたので。直後にやり返すというか、そういう気持ちでした」初回から2死三塁を招き、自身の暴投で先制点を献上。それでも2回以降は安定感を取り戻した。通算14勝2敗と抜群の相性を誇る広島戦。しかし前回8月12日の対戦では5回途中7失点の大崩れだった。約1カ月ぶりの対戦で、好相性を再び印象づける85球だ。「前回やられたイメージも自分の記憶にある状態で今日は投げるわけであって。もちろん怖さもあるし、そういう気持ちにも打ち勝っていかなきゃ、仕事として成り立たない。気持ちだけでは負けないように」この日の甲子園も、雨上がりで蒸し暑い環境だった。前回登板の8月29日巨人戦で大竹は6回途中に左足ふくらはぎがつって途中降板。今回は登板前々日からマグネシウムやカリウムなど、摂取する栄養素も気をつけたという。投球のメカニックなども見直し、再発防止を心がけた登板。「失敗を糧にしてやっていくしかない。今後ないように、できる努力は全部していきたい」。初回には自身4戦連続安打となる左前適時打も放った。73キロのスローボールを駆使するなど投打で躍動を見せた一戦で、この日は元気に役目を全うした。藤川監督は「もう1イニングいけるとは思うんですけど、もう1イニングは次回に。1つずつハードルを越えていかなければいけないというところで、次の登板に期待したい」と評価。指揮官に抱かせた伸びしろを、次戦以降で証明する。【波部俊之介】阪神が広島に勝ち、優勝マジックを3とした。6日に阪神●、DeNA○にならない限り、7日に優勝の可能性が残る。2リーグ制後、最速優勝日の9月8日(90年巨人)を更新する可能性もある。

◆虎の頼れる男が甲子園に栄光の架け橋を架けた。阪神が2年ぶりリーグVへ優勝マジックを「3」とした。5番大山悠輔内野手(30)が初回に自身5年ぶりとなる9号グランドスラムを放つなど、今季最多1イニング6得点と猛虎打線が爆発。今季甲子園最多4万2644人の観客も狂喜乱舞だ。藤川阪神の最短Vは9月7日。さあ、もうゴールテープは目前。一気になだれ込む。阪神が広島に勝ち、優勝マジックを3とした。6日に阪神●、DeNA○にならない限り、7日に優勝の可能性が残る。2リーグ制後、最速優勝日の9月8日(90年巨人)を更新する可能性もある。

◆阪神森下翔太外野手(25)が攻守で虎党を沸かせた。1点先制された直後、初回無死二、三塁。広島森の高め145キロ直球を振り抜いた。打球はあっという間に、左翼手の前へ。同点の左前適時打となった。近本が四球、中野が二塁打で好機演出。上位打線3人で、試合をすぐ振り出しに戻した。「チャンスメークしてもらったので、まずは同点にしようと打席に入った。ヒットで返せて、とりあえず追いつけて良かった」広島森とは今季6試合目の対戦で、過去5試合では打率0割7分7厘。6月1日に先制2ランを放ったが、安打はその1本のみだった。この日も第2、3打席は凡退も第1打席に値千金の同点打。「ストレートのタイミングじゃないとさされる。自分のスイングができた」。重要な場面で、相性の悪い左腕のボールを見事に捉えた。守備では"フェンス際の魔術師"ぶりを見せた。5回2死一塁の右翼ポール付近への飛球。懸命に追い最後は左手を伸ばし、ファウルゾーンの柵にぶつかりながらつかんだ。歓声と拍手が送られた。「普通にやることが大事です」と今後も気を引き締めて臨む。3試合連続打点で、約1カ月ぶりに甲子園で戦った8月29日巨人戦から7試合連続安打。本拠地4試合では、すべてで打点を挙げている。キャリアハイをすでに更新している79打点はリーグ単独2位。勝負強さを生かし、V奪回目前で心躍る虎党を、また喜ばせた。【塚本光】阪神が広島に勝ち、優勝マジックを3とした。6日に阪神●、DeNA○にならない限り、7日に優勝の可能性が残る。2リーグ制後、最速優勝日の9月8日(90年巨人)を更新する可能性もある。

◆阪神中野拓夢内野手(29)が8月31日巨人戦以来のマルチ安打と好守で貢献した。1点を追った初回無死一塁の初打席で左中間を破る二塁打を放ち、6点奪取への流れを作った。優勝へのマジックは3に減ったが「目の前の試合をチームとしてどう勝ち抜くかっていうことだけを考えてやっていければ、おのずと見えてくると思う。気を抜かずに頑張りたいと思います」と次戦を見据えた。阪神が広島に勝ち、優勝マジックを3とした。6日に阪神●、DeNA○にならない限り、7日に優勝の可能性が残る。2リーグ制後、最速優勝日の9月8日(90年巨人)を更新する可能性もある。

◆阪神近本光司外野手(30)がリーグ単独トップの28個目の盗塁をマークした。4回2死からの左前打で追加点機を作り、先頭の7回も左前打で出塁して二盗に成功。初回の四球による出塁が大量6得点につながり「とにかく先頭で。初回も(ホームに)かえってこれたのでよかったです」と振り返った。

◆阪神・桐敷拓馬投手(26)、石黒佑弥投手(24)が甲子園で広島戦を戦う1軍に合流した。桐敷はここまで40試合に登板して2勝1敗、防御率2・52。8月27日に登録を抹消され、9月2日のウエスタン・ソフトバンク戦(SGL)では2イニングを投げて無失点と結果を残していた。最短での登録は6日となる。石黒は開幕1軍入りをつかむも、7試合の登板で防御率5・14。6月9日に脇腹の筋損傷で登録を抹消され、8月13日のウエスタン・中日戦(SGL)で実戦復帰。以降は8試合に登板し、直近4戦は無失点投球が続いていた。

◆阪神の石黒佑弥投手(24)が出場選手登録され、代わってニック・ネルソン投手(29)が登録を抹消された。石黒は今季開幕1軍入りを果たすも、6月9日に脇腹の筋損傷で登録を抹消。リハビリ期間中は「まずは復帰前の状態に戻すことと、変化球の精度や高さが課題だった」と修正に取り組んできた。8月13日のウエスタン・リーグ、中日戦(SGL)で実戦復帰を果たすと、以降は8試合に登板。直近4試合は無失点投球が続き、「いろいろな状況で投げさせてもらって、徐々に(状態は)上がってきていると思う。しっかり自信を持って腕を振りたい」。手応えを得た右腕が3カ月ぶりの1軍の舞台に立つ。抹消されたニック・ネルソン投手(29)は、ここまで21試合に登板して1勝1敗、防御率1・59。4日の中日戦(バンテリンドーム)では来日初先発し、3回無失点の好投を見せていた。

◆6日の広島戦(甲子園)に先発予定の阪神・門別啓人投手(21)は、甲子園の試合前練習に参加し、キャッチボールなどで調整した。1軍で先発するのは、6月4日の交流戦・日本ハム戦(エスコン)で3敗目を喫して以来、約3ヵ月ぶりとなる。「先発はずっとやりたいと思っていた。本当に自分のできることをやるだけかなと思います」8月11日に出場選手登録を抹消されて以降、ファームでは2試合に先発し、計11イニングを投げて防御率0・00。好投でアピールを続け、この日の21回戦の結果次第では、優勝が決まる試合での先発を任された。それでも「自分で優勝できたら一番いいなと思っている。そんなに考えすぎず、自分のピッチングをすることだけを考えていきたい」と平常心で臨む。

◆優勝までのマジックナンバーを「4」とする阪神は、本拠地・甲子園での広島3連戦の初戦に大竹耕太郎投手(30)が先発する。前回対戦となった8月12日の同戦(マツダ)では4回7失点を喫したリベンジのマウンドに臨む。木浪聖也内野手(31)は「7番・遊撃」で先発出場。6月12日の西武戦(ベルーナドーム)以来約3カ月ぶりの遊撃でのスタメン起用となった。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(30)が一回に先制点を献上した。先頭の中村奨に初球を仕留められて中堅右への二塁打を浴びると、ファビアンを一直、小園を二ゴロで2死三塁となって、モンテロに対しての6球目だった。決め球の変化球がホームベースの手前でワンバウンドずると、捕手の坂本も収めることができずにボールはバックネットへ。思わぬ形で登板2試合連続となる先制点を許した。この後モンテロからは三振を奪い、最少失点で切り抜けた。

◆阪神がすかさず逆転した。大山悠輔内野手(30)が9号グランドスラムを放った。1点を先行されて迎えた一回。先頭の近本が四球を選ぶと、続く中野が左中間へ二塁打を放って無死二、三塁の好機を作った。打席には6試合連続安打中と絶好調の森下。森翔の投じた3球目、145キロ直球を引っ張ると、打球は左前で弾む同点打。わずか11球での同点劇に甲子園が歓声に包まれた。森下は「打ったのはストレート。(近本)チカさん、中野さんにチャンスメイクしてもらったので、まずは同点にしようと打席に入りました。しっかりヒットを狙って自分のスイングができたと思います」阪神打線の猛攻は続く。佐藤輝が四球で満塁。5番・大山が初球チェンジアップを振り抜いた。高々と舞い上がった白球は左翼席へ。打った瞬間の9号満塁ホームランで試合を一気にひっくり返した。大山は「打ったのはチェンジアップ。先制された裏の攻撃ですぐに追いついてくれたので、自分で勝ち越せるように準備をしていました。初球から自分のスイングができましたし、良い結果になって良かったです。気を緩めずに次の打席も頑張ります」とコメントした。

◆先発した阪神・大竹耕太郎投手(30)は6回5安打1失点。7勝目の権利を得て降板した。プレイボール直後、先頭の中村奨に初球を仕留められ二塁打を浴びると、その後2死三塁となり暴投で先制点を献上。それでも、その裏に自らの2戦連続となる適時打を含めた大量援護をもらうと、いつもの大竹が戻ってきた。六回、末包に対して73キロの超スローボールを投じるなど、多彩な変化球で広島打線を幻惑。前回登板の8月29日の巨人戦(甲子園)では6回途中4失点で3敗目を喫した。リベンジを誓ったマウンドで好投を飾った。六回の打席で代打を送られ、ブルペン陣にマウンドを託した。

◆阪神が広島を6ー1で下した。1点を先制されて迎えた一回、6試合連続安打中の森下翔太外野手(25)が左前への適時打を放ち、同点に追いつく。その後、無死満塁で打席に立った大山悠輔内野手(30)が9号満塁弾を放ち、すぐさま試合をひっくり返した。大山はこれが佐野仙好、SHINJOに並ぶ史上10位タイの甲子園通算63本塁打。先発した大竹耕太郎投手(30)は6回1失点の好投で7勝目(3敗)。初回に暴投で先制を許すも、大量援護をもらって以降は、いつもの安定感を取り戻した。多彩な変化球で広島打線を幻惑。8月12日の同戦(マツダ)、29日の巨人戦(甲子園)で連敗して迎えたこの試合でリベンジを果たした。以降は、ドリス、畠、石黒が無失点でつないだ。この日に昇格したばかりの石黒佑弥投手(24)は先頭出塁こそ許すも後続を断ち切った。

◆広島は首位阪神に敗れ、リーグ優勝の可能性が消滅した。先発した森翔平投手(27)は4回を6失点で今季6敗目を喫した。森は立ち上がりから阪神打線につかまり、大量失点。1点リードの一回に無死二、三塁のピンチを招き、森下の左前適時打で同点とされ、続く佐藤輝には四球。満塁で大山には初球を左翼席へ運ばれた。その後もピンチは続き、相手先発・大竹にも適時打を浴びるなど打者一巡の猛攻に合い、一挙6失点となった。打線は一回に先頭の中村奨が右中間二塁打で出塁し、その後2死三塁から相手の暴投で先制するが、序盤の大量失点を跳ね返せなかった。チームはレギュラーシーズン残り20試合で首位阪神とは20・5ゲーム差となり、阪神を上回れなくなった。

◆阪神が今季最多観衆4万2644人の前で快勝。優勝マジックは1減の「3」となった。1点を追う一回無死二、三塁、森下翔太外野手(25)の左前への7戦連続安打で同点。佐藤輝明内野手(26)の四球後、大山悠輔内野手(30)の9号満塁本塁打で勝ち越した。さらに先発大竹耕太郎投手(30)の適時打で、今季最多の1イニング6得点を挙げた。35打席ぶり本塁打の大山は2020年9月18日中日戦(ナゴヤD)以来、3本目のグランドスラムで甲子園では初。また甲子園63本塁打は佐野仙好、新庄剛志に並んで10位(1位は掛布雅之の144本)。大竹は6回1失点で7勝目(3敗)。広島戦成績は19戦14勝2敗で甲子園は無傷の7戦5勝。

◆阪神は1点を先制された直後の一回、森下翔太外野手(25)の適時打で追い付き、無死満塁から大山悠輔内野手(30)が9号本塁打。さらに大竹耕太郎投手(30)の適時打で6点目を奪った。大竹は6回を暴投による1失点で7勝目。阪神は優勝マジックを1減の「3」とした(成績=76勝45敗3分、観衆=4万2644人)。

◆広島は首位阪神に敗れ、リーグ優勝の可能性が消滅した。先発した森翔平投手(27)は4回6失点で今季6敗目を喫した。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(77)は6回1失点で7勝目(3敗)を挙げた阪神・大竹耕太郎投手(30)にポストシーズンに大きな期待をした。大竹が広島戦に登板するのは4回7失点KOされた8月12日以来。投手心理は繊細なだけに、尾を引いていないか、少し不安視していた。実際、立ち上がりは前回が脳裏にあったのだろう。明らかに力んでいた。暴投での失点も〝らしく〟なかった。だが、一回の6点の援護は大きかった。落ち着きさえ取り戻せば、もともと広島キラーだ。前回は少なかった緩い球を積極的に使って、緩急で打ち取る大竹に戻った。もう心配はいらない。テンポがいい。リズムがいい。バックも守りやすくなる。森下のファウルゾーンの好捕に象徴されるが、好プレーも随所にでた。大竹効果と言っていいだろう。さらに強調しておきたいのは、大竹の調整のうまさだ。指定された登板日に、ベストの状態にもってくる能力は群を抜いている。もともと制球がいいから、スムーズに試合に入れる。ポストシーズン向き、短期決戦向きと言ってもいい。ここから日本一を狙う阪神にとって、才木、村上以上に頼れる存在になるかもしれない。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆阪神が広島を6ー1で下した。?阪神の優勝へのマジックナンバーが1つ減って3となった。リーグ優勝は最短で7日に決まる。条件は複数あり、阪神(対広島)が連勝した場合はDeNA(対ヤクルト)が連勝以外で優勝が決定する。巨人(対中日)は連勝すると最終勝率、勝利数が阪神と並ぶ可能性があるが、直接対決で阪神に7勝17敗と負け越しているため、阪神の優勝が決まる。他にも阪神が1勝1分けなら、巨人が連勝以外、DeNAが2分け以下などある。?大山が一回に満塁本塁打。阪神選手の満塁弾は6月8日の佐藤輝明(対オリックス、甲子園)に次いで今季2本目。大山自身は20年9月18日の中日戦(ナゴヤドーム)以来5年ぶり3本目で、甲子園では初。

◆セ・リーグ制覇へと突き進む猛虎の勢いを、新井カープは跳ね返せなかった。序盤の大量失点が響き、レギュラーシーズン123試合目でリーグ優勝の可能性が消滅した。球団として7年連続のV逸決定後、新井監督はまずは残り20試合に集中することを強調した。「今は残りの試合も少なくなってきているので、一戦一戦それを全力で頑張りたい。全部終わってから(今季を)振り返りたいなと思います」甲子園球場を埋め尽くした阪神ファンの大声援を含め、首位を独走する虎の力を見せつけられた。1点を先制した直後の一回に先発の森が一挙6失点。四球や安打ですぐに同点とされ、大山には満塁弾を浴びた。指揮官も「初回で決まってしまった。ああいう大量失点したら相手のピッチャーも投げやすくなる」と渋い表情を浮かべた。就任3年目の今季は開幕前から苦しい戦いを強いられた。正捕手の坂倉が3月上旬に右手骨折で離脱。開幕3戦目には秋山が右足首痛、4番候補だった新助っ人のモンテロも左脇腹の肉離れと主軸が次々と戦列を離れた。5月中旬には徐々に戦力が整いだしたが、主力の状態がなかなか上向かず、7月中旬には16試合連続3得点以下と得点力不足に悩まされた。8月に入ってからようやく投打が?みあいだしたが、時すでに遅し。44年ぶりの10連敗を喫するなど苦汁を飲まされ続けた阪神は、首位独走状態に入ってしまっていた。5位に後退したが、クライマックスシリーズ進出圏内の3位DeNAまでは3ゲーム差。2位巨人までも3・5ゲーム差と可能性は残されている。一つでも上の順位を目指し、戦い続ける。(西垣戸理大)

◆1軍復帰した阪神・石黒佑弥投手(24)は九回を1回無失点だった。「緊張はしたけど、しっかりとやってきたこと、自分を出せたかな、と思う」。先頭に安打を浴びるも菊池を三球三振に斬り、坂倉は二ゴロ併殺に抑えて試合を締めた。優勝目前の中での昇格となった中、「まだ自分の任された仕事を果たすことに一生懸命」と、目の前の勝負に全力を注ぐ。

◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が選球眼で大山の満塁弾を呼び込んだ。1―1の一回無死一、三塁でフルカウントから低めに外れた直球を見極めた。「つなげたのでよかったです。(感想は)大山さんに聞いてください」。8月28日のDeNA戦(横浜)から続いていた連続試合安打は7でストップするも、七回にも四球を選んで2出塁。5番の大山の存在について「もちろん心強いです」と信頼を口にした。

◆阪神・畠世周投手(31)が本拠地デビューをゼロで飾った。6―1の八回に3番手で登板。1死からファビアンに安打を許すも続く小園、モンテロの主軸を凡打に仕留めた。「前回よりは落ち着いて投げられたが、球速が出なかったのが課題」。巨人から現役ドラフトで加入後初登板となった3日の中日戦(バンテリンドーム)はビジターユニホームを着用していただけに「初タテ(ジマユニホームで登板)ですからね。緊張しましたよ。1試合でも多く投げたい」とほほ笑んだ。

◆阪神・木浪聖也内野手(31)が6月12日の西武戦(ベルーナ)以来のスタメンで気を吐いた。5―1の一回1死走者なしで三塁線を抜ける痛烈な二塁打を放ち、大竹の適時打をおぜん立てした。「ずっと(スタメンを)想定してやってきた。1打席目に打てたのはよかった」。遊撃は小幡や熊谷に奪われる日が多いが、打席に立つと大歓声。「改めて甲子園で試合に出られるのは特別だと感じた」と感謝した。

◆阪神・中野拓夢内野手(29)が12打席ぶりに快音を響かせた。一回無死一塁で中堅右への二塁打を放ち森下の同点打をおぜん立てすると、四回にはしぶとく内野安打を放ち、マルチ安打をマーク。「(安打が)出たことは気持ち的には違いますし、明日につながる」。優勝マジックが減っていることについては「目の前の試合を勝つことだけを考えている。そうすれば(優勝は)おのずと見えてくる」と頼もしかった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
76453 0.628
(↑0.003)
M3
(↑1)
19431
(+6)
295
(+1)
80
(+1)
91
(+1)
0.245
(-)
2.140
(↑0.01)
2
(-)
巨人
59623 0.488
(↓0.004)
17
(↓1)
19382
(-)
379
(+1)
82
(-)
48
(+1)
0.245
(-)
2.750
(↑0.02)
3
(-)
DeNA
57615 0.483
(↑0.004)
17.5
(-)
20411
(+7)
398
(+6)
90
(+1)
58
(-)
0.240
(-)
2.960
(↓0.02)
4
(1↑)
中日
56652 0.463
(↑0.005)
20
(-)
20348
(+1)
384
(-)
71
(+1)
75
(-)
0.228
(↓0.001)
2.860
(↑0.02)
5
(1↓)
広島
54645 0.458
(↓0.004)
20.5
(↓1)
20383
(+1)
408
(+6)
63
(-)
53
(-)
0.245
(-)
3.060
(↓0.03)
6
(-)
ヤクルト
44696 0.389
(↓0.004)
28
(↓1)
24348
(+6)
476
(+7)
74
(+1)
51
(-)
0.232
(↑0.002)
3.630
(↓0.02)