中日(☆5対2★)阪神 =リーグ戦19回戦(2025.09.03)・バンテリンドーム=
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阪神
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中日
00004100X51002
勝利投手:大野 雄大(9勝4敗0S)
(セーブ:松山 晋也(0勝0敗38S))
敗戦投手:伊藤 将司(4勝1敗0S)

本塁打
【阪神】中川 勇斗(2号・3回表ソロ),森下 翔太(20号・6回表ソロ)
【中日】細川 成也(14号・5回裏3ラン),石川 昂弥(1号・6回裏ソロ)

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◆中日は1点を追う5回裏、上林の適時打と細川の3ランで4点を挙げ、逆転に成功する。2点リードで迎えた6回には、石川昂のソロで追加点を挙げた。投げては、先発・大野が6回2失点の好投で今季9勝目。敗れた阪神は、先発・伊藤将が試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆優勝マジック「6」の阪神は、近本光司外野手(30)がスタメンを外れた。中堅には小野寺暖外野手(27)が入る。「1番二塁」で中野拓夢内野手(29)が2試合ぶりにスタメンに戻った。8月31日に走者と交錯。頭部を打ったとみられ、途中交代。前日2日の試合は代打のみの出場だった。地元愛知出身の中川勇斗捕手(21)が「7番左翼」で先発。8月7日のバンテリンドームでは家族の前でプロ初本塁打を放っている。前日にプロ初本塁打をマークした熊谷敬宥内野手(29)は「2番遊撃」で出場する。

◆中日はベテラン大野雄大投手(36)が先発する。今季ここまで17試合に登板して8勝4敗、防御率2・16。首位を走る阪神戦に限れば3試合に登板し、1勝0敗、防御率2・12だ。今季ここまでチームの連敗を6度も止めている連敗ストッパーが、今季9勝目を目指す。打線は「7番三塁」に1軍に昇格したばかりの石川昂弥内野手(24)を起用した。開幕から「4番・三塁」を務めたが、13試合で不振のため2軍に降格。5月31日巨人戦から1軍に復帰したものの、6月17日に2度目の降格。ようやく1軍に戻ってきた。今季ここまでの1軍成績は21試合に出場して打率1割3分2厘、0本塁打、4打点。

◆阪神先発の伊藤将司投手(29)が立ち上がり早々のアクシデントに見舞われた。初回、先頭岡林の打球は低く自身の足元へ。自身の左足首付近に直撃し、はねた打球は一、二塁間へ転がった。いきなりの投手強襲安打となった。すぐに安藤投手チーフコーチらがマウンドへ。直撃部分を押さえながら痛そうな素振りも見せたが、投球を再開。直後の2番田中は二飛に打ち取った。

◆阪神中川勇斗捕手(21)が先制2号本塁打を放った。3回先頭の第1打席。1ストライクから中日先発大野の高め134キロカットボールを捉えると、打球は左翼フェンスを越えた。8月7日中日戦(バンテリンドーム)で2回に先発金丸からプロ1号の同点本塁打を放っており、球界最大級の広さを誇る球場で2本目も放った。本職は捕手だが、昨秋キャンプから外野手に挑戦。8月20日中日戦以来、今季11度目の「7番左翼」での先発出場。首脳陣の期待に1発回答した。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られますこのパンチ力が魅力スタメン起用に応えた若虎中川勇斗が先制ホームラン???プロ野球(2025/9/3)??中日×阪神??Live on DAZN #オレをみろ #阪神タイガース #だったらDAZN

◆阪神伊藤将司投手(29)が痛恨の1発で逆転を許した。1点リードの5回2死一、二塁の場面でまずは3番上林に右前適時打を浴びて同点。直後、4番細川に140キロ速球を捉えられ、逆方向の右翼席へ運ばれた。勝ち越しを許す痛い3ランとなった。伊藤将はこれで登板3試合連続の被弾。自責点4は今季ワーストの数字となり、試合前まで1・39だった防御率は1・78までふくらんだ。

◆阪神森下翔太外野手(25)が初の20本塁打をクリアした。1-4の6回先頭。大野雄大投手(36)から3ボールからの直球を狙い打ち。左翼席に飛距離十分の打球を放り込んだ。35本でトップをひた走る佐藤輝明内野手(26)に続く20本到達。阪神の20本コンビは22年の大山悠輔(23本)佐藤輝明(20本)以来3年ぶり。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られますさすが4番、さすが主砲ここで打つのが細川成也勝ち越しの3ランホームラン???プロ野球(2025/9/3)??中日×阪神??Live on DAZN #オレをみろ #dragons #だったらDAZN

◆阪神畠世周投手(31)が移籍初登板で3者凡退の好投を見せた。3点ビハインドの7回に登板。先頭の田中を三ゴロ、3番上林を遊ゴロに仕留めた。2死を奪い、最後は4番細川を右飛で3アウトを奪った。昨オフの現役ドラフトで巨人から阪神に移籍。4月3日のウエスタン・リーグ広島戦の初回1死二塁で緊急降板し、「右中指のコンディション不良」でリハビリを続けていた。8月31日に移籍後初の1軍昇格。今季122試合目にして、念願の虎初登板となった。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が今季5度目の猛打賞をマークした。6回までに2本の二塁打を放ち、チャンスメーク。8回無死一塁の第4打席では中日3番手メヒアの初球128キロカーブをセンター前にはじき返した。8月10日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)での4安打以来、5度目の猛打賞。3打席とも得点にはつながらなかったが、主砲の存在感を見せつけた。

◆審判がジェスチャーを途中で変える珍ジャッジがあった。8回の阪神の攻撃は1死満塁の大チャンス。ここで中川勇斗捕手(21)が三ゴロを放ち、二塁から一塁へと送球が渡った。一塁は微妙なタイミングとなった。一塁塁審の山本貴則は最初に手を横に広げるセーフの動作に入ったが、途中で思い直し、思い切り右手を振り下ろしてアウトに「変更」した。場内はどよめきに包まれて大盛り上がり。阪神がリクエストしたが判定はアウトのまま。リプレー映像でもアウトに見え、山本貴審判員のジェスチャー変更は「正解」となった。

◆阪神の連勝が3で止まり、優勝マジックは6のままとなった。対象チームの巨人、DeNAの結果次第では1減って5となる可能性もある。これで中日には10勝9敗と再び負け越しとなった。先制は阪神だった。3回、先頭の中川勇斗捕手(21)が中日先発大野から左翼へ先制の2号ソロ本塁打。8月7日のプロ1号に続く、バンテリンドームでのアーチとなった。しかし、4回まで無失点投球を続けていた先発伊藤将司投手(29)が、5回に暗転。2死一、二塁から上林に同点の右前適時打を浴びると、なおも2死一、三塁で続く細川に勝ち越し3ランを献上した。直後の6回には、森下翔太外野手(25)が左翼へ20号ソロ本塁打。キャリアハイを更新し大台に到達したが、その裏に伊藤将が先頭の石川昂に今季1号ソロを浴び、再びリードを広げられた。

◆投打がかみ合った中日が、連敗を2で止めた。先発のベテラン大野雄大投手(36)は6回2失点の好投。今季9勝目をマークした。大野は3回に阪神中川勇斗捕手(21)に、6回に森下翔太外野手(25)にそれぞれソロを被弾。だが、2本のアーチを許しながらも粘った。大野がチームの連敗を止めたのはこの日で7度目。連敗ストッパーの本領を発揮した。打線も好投の大野を援護した。0-1で迎えた5回2死一、二塁から、上林誠知外野手(30)が右前に同点タイムリー。さらに続く細川成也外野手(27)が右翼席へ14号3ランを放った。6回にはこの日、1軍に昇格し、スタメン起用された石川昂弥内野手(24)が左翼席中段に今季1号ソロを放ち、突き放した。中日は阪神戦の対戦成績を10勝9敗とした。

◆阪神中野拓夢内野手(29)が「1番二塁」で2試合ぶりにスタメン復帰した。8月31日巨人戦で走者と交錯。前日2日の中日戦では代打のみの出場となっていた。この日は4打数無安打となったがフル出場。今季2度目の1番出場で元気な姿を見せた。「試合に出られるという自分の判断もありますし。そういう状況だったので出ようかなと思いました。切り替えて、明日に向けて頑張ります」と振り返った。

◆阪神森下翔太外野手(25)が初の大台を突き破った。3点を追う6回。先頭打席に立った背番号1は好球を待った。中日先発大野が警戒するあまり3ボールとなった4球目。高めに来た142キロストレートを見逃さなかった。打球は高々と舞い上がり、滞空時間の長いアーチとなった。阪神ファンを熱狂させる左翼スタンド中段への20号ソロ。逆転された直後に3番が意地を見せ、試合を分からなくした。「スリーボールからだったので。高めというか、コースだけ絞って振り切りました」キャリア3年目で初の20号。35本でリーグトップに立つ佐藤輝明内野手(26)に負けじと量産している。これで22年の大山悠輔(23本)佐藤輝明(20本)以来3年ぶりの20本コンビが誕生。「まずは最低(限)のノルマは1つクリアしたかなと思います。まだ伸ばせるんで。(あと)5本で(25本塁打)。最初からずっと言ってたんで。そこに向けてまだ試合数あるんで、伸ばしていきたいなと思います」。目前のリーグ優勝のその先、シーズン残り21試合を見据えた。プロ入り通算46本目。国内最大級の広さを誇る中日の本拠地バンテリンドームでは意外にも初めての1発だった。これでセ本拠地6球場でのアーチをコンプリート。「広い球場で自分自身も打てていなくて。あまりイメージも湧かなかった球場だったんですけど。1本出たことで感覚としても残っていますし。あの打席も本塁打を狙いにいったわけじゃなく、しっかり振った中で打った本塁打なので。大振りにならずに自分のスイングっていうのを徹底してやっていきたい」収穫も大きい1発になった。「明日、勝てばまたマジックを減らすことができるんで。明日、切り替えて頑張ります」。4日は今季最後のバンテリンドームでの中日戦。有終アーチで優勝マジックを減らしたい。【伊東大介】

◆阪神畠世周投手(31)が虎タテジマデビュー戦で3人斬りの快投だ。3点ビハインドの7回に登板。2番田中を三ゴロ、3番上林を遊ゴロで料理。最後は4番細川を右飛に仕留めた。昨オフの現役ドラフトで巨人から阪神に移籍。2軍生活が長かったが、今季122試合目にして初登板となった。「テンポ良く投げられてよかった。緊張しました。自分にとっての開幕ではあるので、ストライクが入るか不安でした」と胸をなで下ろした。

◆今季初めて「中堅」で出場した阪神小野寺暖外野手(27)が超美技を見せた。3回に岡林の前方への打球を頭から飛び込んで地面すれすれでつかんだ。近本の休養で巡ってきたチャンスで、持ち味の守備力を発揮。「一番得意なポジションでいいプレーができた。近本さんに負けないように自分のプレーをしようと思いました」。8回からは高寺がプロで初めて中堅守備についた。

◆阪神近本光司外野手(30)は今季3度目のベンチスタートとなった。8回1死一、三塁で代打で登場すると阪神ファンから大歓声。フルカウントから四球を選び、裏の守備には就かなかった。8月中旬から調子を落とし、同31日の巨人戦(甲子園)で39打席ぶりの安打を放った。だが次の2日中日戦では5打数ノーヒットと完全復活とはいかず。毎日、通常の練習メニューは行っている。

◆中日松山晋也投手(25)が26イニング連続奪三振の日本人投手新記録をマークした。9回、4番手で登板。先頭坂本を146キロのフォークで空振り三振に仕留め、記録を打ち立てた。「サファテさんが目標なんで。44試合目指してやっていきます」。連続奪三振は5月21日DeNA戦から継続。すでに8月29日DeNA戦の25イニングでセ・リーグ記録を達成。この日、20年山本(オリックス)22年佐々木朗(ロッテ)25年今井(西武)を抜き去り、日本人最長となった。次なる目標はNPB最長記録。15年サファテ(ソフトバンク)の43イニングだ。右尺骨肘頭疲労骨折で約1カ月間、離脱した。8月9日広島戦で1軍復帰したばかり。「チームのために1つ1つ勝つこと、貢献することが大事。三振はどうでもいい」。走者を出したものの、最後は熊谷を三併殺打に打ち取り、38セーブ目を挙げた。戻ってきた守護神は勝利に飢えている。チームは連敗を2で止め、阪神との対戦成績は10勝9敗とした。井上監督は「一戦必勝でやる。阪神はマジックだけど、僕らは僕らで違う目標がある。頑張っていきます」。絶対的守護神がCSへと導く。松山が5月21日DeNA戦から26イニング連続奪三振。自身がつくったセ・リーグ記録を更新した。日本人投手では20年山本(オリックス)22年佐々木朗(ロッテ)25年今井(西武)の25イニングを抜いて最長となったが、この日藤井(ソフトバンク)も25イニングに伸ばし、松山と藤井の2人が連続イニング奪三振記録を争っている。▽ソフトバンク藤井(7回から登板し、パ日本人タイ記録の25イニング連続で奪三振を記録)「三振を取りたいと思ってやっている。三振が僕の持ち味でもあるので、非常にいいのかなと思います」

◆名古屋の怪...。阪神が中日に逆転負けを喫し、連勝が3でストップした。巨人も勝利したため、優勝マジックは減らず6のままで、最短優勝は1日ずれて6日となった。先発の伊藤将司投手(29)が約2年ぶりに1試合2被弾し、6回10安打5失点で今季初黒星。中日にはこれで9勝10敗と再びリーグで唯一の負け越し。独走優勝へ突き進む中、なぜか越すに越されぬ竜の壁がある。甲子園の魔物ならぬ、バンテリンの魔物がいるのか。地元愛知出身の中川のプロ2号で幸先よく先制も、中盤から流れはがらりと変わって逆転負け。藤川監督は「また次ですね」と繰り返した。今季11戦無敗だった伊藤将が、今季初対戦の中日打線に一気にのみ込まれた。5回先頭の石伊に遊撃への内野安打を許すと、2死一、二塁から上林に同点の右前適時打を浴びた。さらに、なおも一、三塁で4番細川に右翼へ勝ち越し3ランを献上。「うまく打たれたなと思います」とライバルの力を認めるしかなかった。直後の6回に森下の20号ソロで反撃も、再びその裏に先頭の石川昂に今季初アーチを許した。左腕が1試合に2本塁打を浴びるのは、23年8月27日巨人戦以来約2年ぶり。今季は無傷の4勝0敗だったが、昨年8月27日以来372日ぶりに土がついた。連勝は3でストップし、優勝マジックは6のまま減らせず、最短優勝は6日へと延びた。頂点を目指してまい進する中、なぜか中日にだけ勝ち越せない。これで9勝10敗と再び負け越し。4月29日~5月1日の敵地3連戦では3連敗を喫したこともあり、バンテリンドームでも5勝6敗と黒星が先行する。他のセ・リーグ5球団には貯金を量産しているが、見えない「壁」に何度も阻まれる。それでも、リーグ制覇へ独走態勢は変わらない。CS出場チームはまだ決まっていないが、ポストシーズンへ向けて不安要素は少しでも払拭したいところだ。指揮官は「また明日です」と最後に繰り返し、球場を後にした。まずは一戦必勝でカード勝ち越し。マジックを1つずつ減らしながら、最後は中日も圧倒したい。【磯綾乃】

◆阪神4年目の中川勇斗捕手(21)がプロ2号もバンテリンドームでかっ飛ばした。7番左翼で出場し、3回の第1打席で中日先発大野から左翼へ先制ソロ。8月のプロ1号も同球場で金丸から放っており、広くて最も本塁打が出にくいとされる球場で存在感を発揮した。愛知・小牧市出身、推定年俸540万円の若虎が、同1億2000万円実績左腕を撃って故郷に錦。逆転負けで優勝マジックは6のまま、最短優勝は6日にずれたが、独走優勝に突き進む虎は新戦力の宝庫だ。白球はあっという間に左翼フェンスを越えた。低空飛行気味の鋭い打球。中川のプロ2号は満員の阪神ファンの前に飛び込んだ。「しっかり振れて、自分のスイングができました」11試合ぶりに7番左翼で先発出場。3回先頭の第1打席だった。先発大野の甘い134キロカットボール。強振して先制ソロを決めた。自主トレをともにしたDeNA牧が「天才系」と評する172センチのコンパクトボディーには、夢が詰まっている。8月7日のプロ1号も同じバンテリンドーム、同じく左腕のドラフト1位金丸撃ちだった。同球場は球界最大級の広さで、最も本塁打が出にくいとされる。推定年俸540万円の愛知・小牧市出身の星が、推定年俸1・2億円、通算95勝のノーヒッターを打ち、地元に錦を飾った。7月16日に今季2度目の昇格を果たしてから1軍同行を続ける。大きな気づきは球場に着くと、すでに体を動かしている先輩選手たちがいたことだった。「若い僕はもっとやらないと」。1軍最年少の21歳は、生き抜く決意を新たにした。「とにかく練習量を増やした。練習しないと絶対にうまくならない。やっぱりそこは一番大事だなと」全体練習前の振り込みを増やし、試合後もバットを手に寮に併設する室内練習場へ。夜な夜な1人で打撃練習を続けた。「1人でできる時間。自分は1人で練習したい派。その方が自分の世界に入れる」。地道な努力が1発を生んだ。苦さも味わった。ともにビハインドの6回2死三塁は右飛、8回1死満塁は三ゴロ併殺。「チャンスで打てなかった。本当に悔しい」とくちびるをかんだ。「試合に勝ちたいという思い」。プロ初本塁打の試合も敗戦。次こそは勝利の一撃を見舞う。前夜は昨季まで主に守備固めだった熊谷が、大卒8年目でプロ初本塁打。この日は中川がスタメン起用に応えた。藤川監督は中川に「酸いも甘いも経験しながら。また明日からどんな姿を見せてくれるか」と改めて期待を込めた。試合は逆転負けで優勝マジックは6のまま、最短優勝も6日にずれ込んだ。だが藤川阪神は敗れても強さを感じさせる新戦力の宝庫。だからセ界を独走できる。【塚本光】中川勇斗(なかがわ・はやと)2004年(平16)1月27日生まれ、愛知県小牧市出身。味岡小1年時に野球を始め、味岡中では愛知尾州ボーイズでプレー。京都国際3年春夏の甲子園に出場し、夏は2本塁打で4強。高校通算18本塁打。21年ドラフト7位で阪神入団。4年目の今季1軍初出場。5月6日の巨人戦(東京ドーム)で初安打。捕手登録だが1軍での出場は全て外野。今季推定年俸540万円。172センチ、75キロ。右投げ右打ち。

◆優勝へのマジックナンバーを「6」としている阪神は近本光司外野手(30)がベンチスタート。1番には中野拓夢内野手(29)がスタメン復帰。「6番・中堅」には小野寺暖外野手(27)が3試合連続で先発に名を連ねた。

◆阪神・伊藤将司投手(29)が先発し、一回を無失点で切り抜けた。いきなりアクシデントに襲われた。岡林に140キロ直球をとらえられると、打球は自らの左足首付近に直撃。わずか2球で災難に見舞われ、直撃直後は痛がる素振りもみせた。しかし、駆け付けた安藤投手チーフコーチとトレーナーらが見守る中での投球練習で状態を確認すると、続投。田中、上林を凡打に打ち取り、細川には中前打で一、二塁とされるも、ボスラーを右飛に打ち取りピンチを脱した。

◆阪神・中川勇斗捕手(21)が「7番・左翼」で出場。三回に先制ソロを放った。打線が二回まで相手先発・大野にパーフェクトに抑えられた中での打席だった。カウント0-1から134キロを振り抜くと、打球は高々と舞い上がり、そのまま左中間席最前列に着弾。持ち味の長打力を発揮してチームに先制の1点をもたらし、ダイヤモンド一周では雄たけびもあげた。中川にとってこの一発がプロ第2号。記念の前回アーチを放ったのも8月7日の中日戦で、今回と同じ広いバンテリンDだった。この日は11試合ぶりとなるスタメン起用。愛知県出身の若虎は、まずは最初の打席でその期待に応えた。阪神・中川 「打ったのはカットボール。守りでできた良い流れのまま、打席に立つことができたと思います。とにかく出塁することだけを考えてスイングしました。良い結果につながってうれしいです」

◆阪神・小野寺暖外野手(27)が今季初めて出場した中堅で、気迫のこもったプレーを見せて先発・伊藤将を救った。1-0の三回1死、1番・岡林に中堅方向へ鋭い打球をはじき返された。中堅前に落ちるかと思われた打球に、小野寺が猛チャージをかけて地面スレスレでダイビングキャッチ。球場は三塁側からの大歓声に包まれ、「小野寺コール」が湧きおこった。小野寺の中堅出場は2023年9月30日の広島戦(マツダ)以来。1軍では2年ぶりのポジションで美技を披露した。

◆阪神・伊藤将司投手(29)が1イニングで4点を奪われ、逆転を許した。1-0出迎えた五回。先頭の石伊に内野安打を許すと、2死一、二塁のピンチを招いて、打席には3番・上林。直球2球で追い込んだが、カウント1-2からの内角高め141キロ直球を詰まらせるも右前に運ばれ、同点に追いつかれた。なおも2死一、三塁で4番・細川に勝ち越し3ランを浴び、この回4失点。さらに続くボスラーに中前打を許し、今季ワーストタイの1試合9被安打となった。

◆逆転された直後の六回に、阪神・森下翔太外野手(25)が反撃の20号ソロ本塁打を放った。1-4で迎えた六回の第三打席、中日の先発・大野からカウント3-0と有利な状況を作ると、真ん中高めの142キロ直球を一閃。快音を残した打球は虎党で埋め尽くされた左翼スタンドに着弾。8月29日の巨人戦(甲子園)以来、4試合ぶりの一発で20本塁打の大台に乗せた。

◆阪神先発の伊藤将司投手(29)は6回を投げ、ともに今季ワーストとなる10安打5失点で降板した。一回先頭・岡林の打球が左足に直撃するアクシデントから始まった一戦は、粘り切れなかった。毎回のように安打で走者を背負い、四回までは要所を断って無失点投球だったが、悔やまれるのは1-0の五回だ。2死一、二塁で上林にはバットを折りながらも右前に運ばれて同点とされると、続く細川には右翼への3ランをたたき込まれ、この回一挙4失点。さらに2-4の続く六回には石川昂にも左翼へソロ本塁打を浴びた。今季はここまで4戦無敗も、7月21日の巨人戦(東京D)から5試合連続勝ちなしで今回登板に臨んでいた。七回に打席が巡ったところで代打が告げられ、またも勝利はつかめなかった。阪神・伊藤将 「先制してもらったのに長打で一気に勝ち越しを許してしまいました。自分の任された試合でゲームを作ることができず、悔しいです」

◆昨秋に現役ドラフトで巨人から加入した阪神・畠世周投手(31)が、移籍後初登板を果たし、1回無失点と好投した。2-5の七回に2番手で登板。2番からの好打順と対したが、田中を三ゴロ、上林を遊ゴロに仕留めると、前打席で本塁打を放っている4番・細川を右飛に打ち取り、三者凡退で切り抜けた。2軍では右手中指の故障もあり、9試合に登板して防御率4・70。けがから復帰後は、4試合で無失点投球が続いていた。

◆阪神が中日に逆転負けを喫し、連勝は3でストップした。三回に幸先よく先制に成功した。8月7日に同球場でプロ初本塁打を放っていた中川勇斗捕手(21)が先制の2号ソロ。しかし、先発した伊藤将司投手(29)が五回に4番・細川に3ランを浴びるなど、6回10安打5失点で降板し、今季初黒星を喫した。六回には森下翔太外野手(25)が20号の大台に到達するソロ本塁打で反撃するも、及ばず敗戦。2-5の七回には、昨秋に現役ドラフトで新加入した畠世周投手(31)が2番手で登板し、虎デビューを果たした。

◆中日の大野が6回2失点で9勝目を挙げた。松山がリーグ最多38セーブ目。0―1の五回に上林の適時打で追い付き、細川の3ランで勝ち越し。六回には石川昂が今季初本塁打を放った。阪神は先発の伊藤将が6回5失点と崩れた。

◆阪神が逆転負け。三回、中川勇斗捕手(21)の2号ソロで先制。しかし伊藤将司投手(29)が五回2死一、二塁で上林誠知外野手(30)に同点打を右前に運ばれ、細川成也外野手(26)に3ランを浴びた。直後の六回、森下翔太外野手(25)の初の20号本塁打で詰め寄ったが、その裏、石川昂弥内野手(24)にソロを許した。八回1死一、三塁では今季3度目のスタメン外の近本光司外野手(30)が代打で四球を選んだものの、中川が三ゴロ併殺に倒れた。6回5失点の伊藤将は今季初黒星(4勝)。昨年の現役ドラフト入団後、畠世周投手(31)が七回に初登板し、無失点。中日戦勝敗は9勝10敗となり、再び敗戦数が上回った。

◆中日の先発大野が6回をソロ2本による2点に抑え、自身3連勝で今季9勝目。沢村賞に輝いた2020年以来の2桁勝利まであと1勝とした。復活を果たした36歳のサウスポーは「自分の勝利より、チームの勝利が大事。これからも勝たせられるように頑張る」と力強く言った。要所で強気に攻めた。0―1の五回1死一、三塁から中野、熊谷を続けて高めへの直球で三振に仕留めると、直後に味方が一挙4得点で逆転。見事に流れを呼び込んだ。立役者の上林、細川とともに上がったお立ち台では「あそこで粘ったから、2人が打ってくれたのかな」とおどけた。

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)は、20号本塁打に到達した森下翔太外野手(25)に言及した。8月中旬に、森下に危険信号を発したことがあった。体の開きが早くなり、三塁線へのファウルが多いと指摘した。でも、今は内角を攻められても全く開かず、しっかり球をとらえている。投手からみると、森下の胸の文字がなかなか見えない。球とバットの距離をしっかりとることができて、自分のポイントで打てている証拠だ。本塁打は文句の付けようがない形だった。20号に到達したのは大きな意味がある。18本、19本でシーズンが終わると、次の年は「まず20本」が目標になってしまう。でも、一度でも20本をクリアすると、今度は「30本」が目標になる。私も通算で16度、20本塁打を超えたシーズンがあった。一度クリアしたら、もう通過点だ。森下は毎年、30本打てる力を持っている。高い目標設定をしてもらいたい。森下もいいが佐藤輝、大山も今の状態は悪くない。打線のポイントは近本。ずっとタイミングが崩れている。体調面で不安があるのかもしれない。日本一へのキーマンは不動の1番打者の復調だろう。

◆阪神・佐藤輝が8月10日のヤクルト戦(京セラ)以来、今季5度目の猛打賞となる3安打と気を吐いた。四回は中越えの二塁打、六回には右中間を破る二塁打、3点を追う八回は無死一塁からは中前打でチャンスを拡大させたが、後続が倒れて得点できず。「いいスイングができたので、きょうはよかった。また明日、頑張ります」と気持ちを切り替えていた。

◆先発した阪神・伊藤将は6回を投げて今季ワーストの10安打を浴び5失点。1-0の五回に上林に同点打を許すと、なおも2死一、三塁から細川に右越えの3ランを被弾し、六回にも石川昂にソロ本塁打を左翼へ運ばれた。「先制してもらったのに長打で一気に勝ち越しを許してしまった。悔しい」。今季初黒星で、7月13日のヤクルト戦(甲子園)で4勝目を挙げたのを最後に6試合連続で勝ち星なしとなった。

◆阪神・小野寺が2年ぶりに中堅を守った。「近本さんと比べられるところがあると思う。負けないように自分のプレーをしようと思っていた」。打撃では3打数無安打だったが、三回1死で岡林のライナー性の打球をダイビングキャッチし、守備で魅了。「一番得意にしているポジション。そこでいいプレーができたと思う」と胸を張った。

◆阪神・中野が「1番・二塁」で2試合ぶりにスタメン復帰を果たした。「試合に出られるという自分の判断もありますし、そういう状況だった」。8月31日の巨人戦(甲子園)の二塁守備で相手走者と交錯した影響により、2日の中日戦は代打出場のみだった。この日は4打数無安打だったが「引きずっていても仕方がない。切り替えてあしたに向けてやっていく」と前を向いた。

◆現役ドラフトで今季巨人から加入した阪神・畠が移籍後初登板に臨み、1回無失点だった。「自分にとっての開幕ではあるので、ストライクが入るか不安でした」。七回を任され、緊張感も抱えながらも2番からの好打順を3人斬り。上々の虎デビューだった。優勝目前で1軍の輪に加わり「中継ぎなら与えられたところで投げるだけ。しっかりと準備をしていきたい」とやる気をみなぎらせた。

◆阪神・近本は5試合ぶりにスタメンから外れた。リフレッシュが目的とみられる。3点を追う八回1死一、三塁のチャンスでは今季2度目となる代打で登場し、大歓声に迎えられて打席へ。最終的に得点にはつながらなかったが、フルカウントから冷静に四球を選んで好機を演出した。

◆この男は足踏みしない! 阪神は中日に2-5で逆転負け。優勝へのマジックナンバーは「6」のままだが、3点を追う六回に森下翔太外野手(25)が自身初の20本塁打到達となる左越えソロを放って意地をみせた。入団3年目で届いた一つの節目にも「最低のノルマ」と満足などしない。連勝が3でストップし最短Vは1日ずれて「9・6」に。歓喜は、絶好調の森下がたぐり寄せる!!乾いた音を響かせ、白球は黄色く染まった左翼席へ吸い込まれた。森下が自身初の20号本塁打をたたきこみ、場内のムードは一変。反撃及ばず敗れたが、勝利を信じる虎党を大いに沸かせた。「まず最低のノルマは一つクリアしたかなと思いますけど、まだ伸ばせるんで。25本(が目標)と最初から言っていたので。そこに向けて。まだ試合数があるので伸ばしていきたい」4点を失って逆転を許した直後の六回。先頭で打席に立つと、先発の大野からカウント3-0と有利な状況を作り、高め142キロ直球を完璧に捉えた。122試合目で到達した20本目のアーチ。球団の生え抜き右打者による20本塁打超えは大山以来だが、入団3年目以内となれば1981年に2年目で20本塁打を記録した岡田彰布以来、44年ぶりの記録だった。

◆うれしさと悔しさが交差する。先制弾でスタメン起用に応えた阪神・中川勇斗捕手(21)だったが、その後の凡退が脳裏に残る。試合後はうつむきながら、バスに乗り込んだ。「あそこで打たないと意味がない。チャンスで打てなかったのは本当に悔しいです」「7番・左翼」で8月20日の中日戦(京セラ)以来の先発に抜てきされ、闘志メラメラで三回先頭で打席へ入った。1ストライクから大野のカットボールを若さ全開のフルスイングで打ち抜くと、打球はギリギリで左翼スタンドに着弾。愛知県小牧市出身の21歳は8月7日にプロ1号を放った地元のバンテリンドームで、またも名古屋の虎党を驚かせた。「守りでできた良い流れのまま、打席に立つことができたと思います。とにかく出塁することだけを考えてスイングしました。良い結果につながってうれしい」と雄たけびを上げながら興奮気味に足早にダイヤモンドを一周した。だが、そのまま決勝弾となるほど甘くはなかった。1-4と逆転され、六回に森下の20号ソロで反撃ムードをつくると、佐藤輝の右中間二塁打などで2死三塁とし、回ってきた得点機で右飛。さらに、2-5となった八回1死満塁では1ボールからメヒアの148キロカットボールを打ち損じ、三ゴロ併殺に倒れ、リクエストでも一塁アウトの判定は覆らず、顔をしかめた。1試合で大歓声とため息をもたらした若虎に、藤川監督は「酸いも甘いもたくさん経験しながら。またあしたからどんな姿を見せてくれるのか、というところですね。どの選手も同じですね」と奮起を促した。「チームに貢献することだけを考えているので、自分の経験とかは考えていない。ゲームに勝ちたいという思いだけでいい経験だなとは思わない」高卒4年目で、笑顔のまま試合を終える難しさを知った中川。この悔しさを倍返しにして、Vへ貢献してみせる。(渡辺洋次)

◆「よっしゃー! 阪神負けたー!!」これ、もちろん本心じゃないけど...。マジックが出てから、ほとんど立ち止まることなく、マジックを減らしていく日々...。ホント、ホントにワガママなんだけど優勝までの日々を、もうちょびっとハラハラヒヤヒヤしたいっていうか...。いや、それも違うかァ! 先日、サンスポの上野デスクと話したのは『好事魔多し』なのだ!!今シーズンの阪神は、藤川新監督の好采配、サトテルちゃんの覚醒、いやクリーンアップの強さ!! 虎投のたくましさに、石井の記録、エラーが少ない守備陣etc...。あまりにも出来過ぎやろー!! だけに、クライマックスシリーズで一気に邪鬼が集まるのがコワ~!だったのだ。そーいうことプロ野球界にはあるんだよね~! でも、本日の藤川監督は、それも含めてあらゆる状況を想定している。例えば近本のスタメン外し、若虎の小野寺と中川の先発起用、その中川に一発が飛び出し、決してペナントレース独走に浮かれている試合ではなかったのだ。移籍後初登板の畠の好投もその一つだし...。大丈夫です!!

◆♪誰もお前を止められぬ...。先週末の試合後、阪神ファンが甲子園駅前の広場で輪になって、大声で歌っていた。虎党が大好きだった往年のヒッティングマーチ。「新・代打の神様」桧山進次郎のテーマを〝替え歌〟にして熱唱していた。今、誰にも止められないのは藤川阪神!そんな感じの歌詞になっていた。〝球児号〟はほとんど止まることなく、ゴール寸前だが、なぜか中日には苦労している。来るべきクライマックスシリーズで、どのチームと戦うか、分からないけれど、苦手意識はなくしておきたいもの。でも、中日より難敵が存在した。「優勝目前の藤川阪神も、この敵は厄介ですよねぇ」当番デスク・長友孝輔はパソコンの画面とにらめっこ。画面に映し出していたのは天気予報だった。南方から接近している熱帯低気圧が、まもなく台風になるであろうという予報を知って、進路を確認していたのだ。「現状では5日に関西に接近しそうですね」最強の虎も、自然の猛威と戦うわけにはいかない。が、虎党が念じて、猛スピードで通過させることはできるかも。進路を心配するのは、Xデーが気になるからでもある。どうせなら、史上最速Vを達成してもらいたい。ターゲットとなっているのは、1990年の巨人だ。35年前の9月8日、ヤクルト戦(東京ドーム)。延長十回裏一死から、吉村禎章のサヨナラホームランで優勝が決まった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
74453 0.622
(↓0.005)
M6
(-)
21418
(+2)
289
(+5)
78
(+2)
90
(-)
0.245
(-)
2.130
(↓0.03)
2
(-)
巨人
59603 0.496
(↑0.004)
15
(↑1)
21381
(+5)
366
(+3)
82
(-)
47
(-)
0.245
(↑0.001)
2.700
(↑0.01)
3
(-)
DeNA
55615 0.474
(↓0.004)
17.5
(-)
22403
(+1)
392
(+2)
89
(-)
58
(-)
0.240
(-)
2.950
(↑0.02)
4
(-)
広島
54625 0.466
(↑0.005)
18.5
(↑1)
22382
(+2)
401
(+1)
63
(-)
53
(+1)
0.246
(-)
3.040
(↑0.01)
5
(-)
中日
55642 0.462
(↑0.004)
19
(↑1)
22342
(+5)
377
(+2)
69
(+2)
75
(+1)
0.229
(-)
2.860
(-)
6
(-)
ヤクルト
43686 0.387
(↓0.004)
27
(-)
26330
(+3)
468
(+5)
70
(+1)
51
(-)
0.229
(-)
3.630
(↓0.01)