西武(★1対7☆)オリックス =リーグ戦21回戦(2025.08.30)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:横山 楓(2勝0敗0S)
敗戦投手:松本 航(0勝2敗0S)

本塁打
【オリックス】廣岡 大志(6号・3回表3ラン)

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◆投打のかみ合ったオリックスが快勝。オリックスは3回表、廣岡の3ランで先制する。4-1となって迎えた8回には、杉本の適時打などで3点を加え、相手を突き放した。投げては、2番手・横山楓が今季2勝目。敗れた西武は、先発・松本が試合をつくれず、打線も1得点のみと精彩を欠いた。

◆3位オリックスは5位西武に4カード連続勝ち越しなるか。スタメンが発表された。前日29日に左手首付近に死球を受けた頓宮裕真捕手(28)は試合前練習に参加も、ベンチスタート。「5番二塁」で西野真弘内野手(35)が出場し、3番太田椋内野手(24)が一塁に就く。川瀬堅斗投手(23)はプロ初先発。30日の西武戦(ベルーナドーム)でプロ初先発する。今季、中継ぎで21試合に登板し、1勝1敗、3ホールド、防御率4・05をマーク。23日の楽天戦(楽天モバイルパーク)ではプロ初勝利を挙げた。ブルペンデーの先発にも「先発やるからには勝ちます。ノーヒットノーランします」と力強く意気込んでいた。

◆5位西武が3位オリックスに連敗し、オリックスとのゲーム差が「7・5」とさらに広がった。逆転でのAクラス入りが苦しくなってきた。オリックスの「ブルペンデー」の前に5回まで3安打無失点。6回、4番手の才木に対してシングルヒット3本で無死満塁としたものの、4番タイラー・ネビン外野手(28)、5番レアンドロ・セデーニョ内野手(27)がフォークボールで連続三振。6番渡部聖弥外野手(22)も右飛に倒れ、まさかの無得点に。セデーニョには右翼ポール際への大飛球もあったものの、得点力の低さがあらためて露呈した。一方でオリックスには、8回に4番手浜屋将太投手(26)が同じように無死満塁を作られた。ここでしっかり押し出し四球、適時打、犠飛と3点を追加され、現状での実力差も見せつけられた。先発の松本航投手(28)は2回までオリックス打線を力で封じたものの、3回にストレートの四球を機に2走者を許し、1番広岡に先制3ランを打たれた。29日に続き、2戦連続での序盤の3ラン被弾。Aクラスへの望みをかけて追いかける立場の西武としては、苦しかった。

◆3位オリックスは2連勝し、西武戦は4カード連続で勝ち越しとなった。3回、四球と紅林弘太郎内野手(23)の左前打で1死一、二塁の好機。1番広岡大志内野手(28)が西武松本の初球、真ん中のカーブを左翼へライナーで6号3ランを決めた。今季2度目のブルペンデーは、先発の川瀬堅斗投手(23)が3回2安打無失点と役割を果たし、7人の投手リレー。6回には4番手の才木海翔投手(25)が3連打で無死満塁のピンチも、4番ネビン、5番セデーニョを2者連続三振。無失点に抑えた。打線は8回にも押し出し四球と、杉本裕太郎外野手(34)の右前適時打、左犠飛で3点を追加。7-1と突き放し、快勝した。」

◆オリックスは今週2度目のブルペンデーで投打がかみ合い、快勝した。岸田護監督(44)は、9月2日からの8連戦で曽谷龍平投手(24)と山下舜平大投手(23)を起用する可能性を示唆した。この日、山下がウエスタン・リーグ中日戦(ほっともっと神戸)で今季最長の6回を投げて2安打1失点。前日29日には曽谷も2軍で実戦復帰した。「(山下)舜平大も曽谷も大丈夫そうなので、そこをどう組み込んでいくか。(山下は)問題なくと報告はもらったので。明日(状態が)どうか、とかはありますけど」と語った。現状、曽谷に加え、宮城大弥投手(24)と田嶋大樹投手(29)も登録抹消。この日は5年目の川瀬堅斗投手(23)がブルペンデーの先陣を任された。プロ初先発で3回無失点の力投。7投手のリレーで勝利につなげた。指揮官は「この時期になったら体も当然疲れてくる。リリーフの中でも若い子らが、元気に投げてくれていますしね。助かっています」とたたえた。

◆5位西武が3位オリックスに連敗した。逆転CS進出を目指す立場で、極めて痛い連敗。7投手の継投による相手のブルペンデー。1得点のみだった。西口文也監督(52)は「打てそうな選手を使っていこうと思う」とし、1番に平沼翔太外野手(28)、2番に山村崇嘉内野手(22)と左打者2人をスタメン起用した。その平沼が3安打し、唯一の適時打&唯一の長打となる三塁打を放った。「ブルペンデーなんで、複数打席で考えるっていうよりは代打みたいな気持ち、というか代打みたいなアプローチで打席に入りました」と振り返った。6回、4番手才木に対してその平沼と山村が連打し、3番の外崎修汰内野手(32)もしぶとくつないだ。シングルヒット3本で無死満塁。左翼席の西武ファンたちからは「チャンステーマ4」が始まった。4点を追う展開。でも、ここでようやく反撃が始まりそうだ-...のはずだった。頼りの4番タイラー・ネビン外野手(28)がフォークに空振り三振すると、5番レアンドロ・セデーニョ内野手(27)も同じように空振り三振に。6番の渡部聖弥外野手(22)は初球を力ないライトフライに。歓声はオリックスファンのものに入れ替わった。試合前から老若男女問わず叫んで気合が入っていた西武ファンもボルテージをますます上げていた。8分30秒、チャンステーマ4が熱く歌われ続けた。でも0点だった。208本。この日で楽天に抜かれて12球団ワーストとなったこの数字は、西武の長打数だ。3ランで先制され、シングルをつないでも追いつけない-。西武の負けパターンが凝縮されたような夜になった。30・3%。西武の長打のうち左打者が締める割合になる。55本中8本。本塁打のうち左打者が締める割合だ。8本のうち7本を、現在故障明けで2軍戦に復帰したばかりの西川愛也外野手(26)が打っている。くしくも右腕投手に対して左打者が作ったチャンスを、右打者が生かせなかった構図に。球団内には「右や左の前に、まず直球を1球ではじけない選手がまだ多い」と指摘する声もありながら「相手が警戒する左打者が1人いるだけでも違う」との意見もある。西口監督は「今のところ右打者が必然的に多くなってしまう」と話したことがある。もう8月になり、シーズン中には変化させるのが難しい編成上の特徴でもある。やりくりの日々が続く。【金子真仁】

◆西武・隅田が10勝目を懸けて31日のオリックス戦に先発する。2本塁打を献上し、6回6失点と乱調だった17日の前回対戦(京セラ)を振り返り「1巡目からライナーとかゴロのアウトしか取れていなかった。自分の持ち味のアウトの取り方じゃなかった」。雪辱を誓う左腕は「空振り、ファウル、フライアウト、低めの三振が僕のバロメーター。そこを何とか出せるようにしたい」と言葉に力を込めた。

◆夏真っ盛り、西武の夏男の打棒がさえわたっている。古賀悠斗捕手(25)が29日のオリックス戦で2安打を放ち、6試合連続安打をマーク。29日時点で8月は月間打率・327、4本塁打と打撃好調で、2024年に放った自己最多の3本塁打をわずか1カ月で上回ってみせた。ノーステップ打法で快音を響かせる若武者は「コンタクト率が上がってきた」と状態の良さを口にした。同打法には中大時代から取り組んでいたといい「今年も後半戦からは追い込まれたときにやっていた。その感覚が良かったので、もう(打席の)最初からノーステップでいこう」とシーズン途中の打撃フォーム改造を決意。立花打撃コーチは「ブレが少なく、線でボールを捉えることができている」と好調の要因を分析する。うだるような暑さも苦にしない。30日午後2時の時点で埼玉・所沢市内の気温は38度を記録し、ベルーナドーム内はまさに蒸し風呂状態。試合前にフリー打撃、バント練習、走塁練習で精力的に汗を流した背番号22は「確かに暑いですけど、気にしたことないです」と頼もしかった。夏場に入ってから体重の増減はなく、ベストコンディションを維持している。29日の敗戦を受け自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性は消滅したが、大逆転に向けて「もう本当に負けられない戦いが続いている。先発で出るというのは勝ちゲームが求められる」と古賀。若き扇の要がミラクルへの原動力となる。この日はベンチスタート。先発の松本が三回に広岡に先制3ランを許す苦しい展開だ。(依田雄太)

◆西武は「1番・三塁」で先発の平沼翔太外野手(28)が0-4の七回2死一塁、右中間への適時三塁打を放った。逆転でのクライマックスシリーズ進出に向け、絶対に落とせない3位・オリックスとの一戦で、プロ10年目の苦労人が3安打1打点と躍動した。六回には無死満塁の絶好機を迎えるも、ネビン、セデーニョ、渡部聖が続けず無得点。重苦しい空気が立ち込めていたベルーナドームの空気を変える一打となった。

◆オリックスが快勝した。三回に広岡の3ランで先制し、五、八回に加点。プロ初先発の川瀬が3回無失点と好投し、細かい継投でリードを守り切った。2番手の横山楓が2勝目。西武は松本が踏ん張れず2敗目を喫した。

◆西武の松本は4回3失点で2敗目を喫した。二回まで一人も走者を許さず完璧に抑えたが、三回につかまった。1死から四球と単打で一、二塁を背負うと、広岡に甘く入った変化球を捉えられ左越えへ3ランをたたきこまれた。右肩のコンディション不良から復帰して今季3度目のマウンド。昨年4月7日以来の白星をつかめず「カウントを悪くして相手が有利な状態で進めてしまった」と反省した。

◆西武・松本が今季2敗目(0勝)。昨年4月7日の日本ハム戦(エスコン)で白星を挙げたのを最後に、同17日のロッテ戦(ZOZOマリン)から11連敗となった。西武(前身を含む)で11連敗以上したのは、1959-60年の田中喜八郎の11連敗、2022-23年の隅田知一郎の12連敗、24-25年の高橋光成の13連敗に次いで4人目。連続シーズンのプロ野球記録は55-57年の大洋・権藤正利の28連敗。

◆西武のプロ10年目、平沼翔太外野手(28)がチーム唯一の長打となる適時三塁打を七回に放つなど、今季初の3安打1打点。9日の1軍昇格以降3度目の先発起用に応えた。「(1軍に)上がってきてからは(球の)見え方も悪くないですし、自分の形で振れていると思う」とうなずいた。CS出場を争うオリックスに連敗を喫し「一戦も落とせない時期。ましてや3位のチームなので。この2連敗はすごく悔しい。なんとか明日勝てるように」と雪辱を誓った。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70434 0.619
(↓0.006)
-
(-)
26439
(+4)
325
(+6)
83
(+1)
91
(+3)
0.250
(-)
2.410
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
70453 0.609
(↓0.005)
1
(-)
25447
(+2)
322
(+6)
106
(-)
57
(-)
0.248
(-)
2.420
(↓0.03)
3
(-)
ORIX
59533 0.527
(↑0.004)
10.5
(↑1)
28414
(+7)
425
(+1)
83
(+1)
49
(-)
0.258
(↓0.001)
3.410
(↑0.02)
4
(-)
楽天
55592 0.482
(↑0.004)
15.5
(↑1)
27369
(+6)
412
(+2)
55
(+1)
98
(+2)
0.249
(↑0.001)
3.310
(↑0.01)
5
(-)
西武
52613 0.460
(↓0.004)
18
(-)
27305
(+1)
350
(+7)
55
(-)
75
(-)
0.229
(↑0.001
2.820
(↓0.03)
6
(-)
ロッテ
43683 0.387
(↑0.005)
26
(↑1)
29346
(+6)
449
(+4)
58
(+1)
60
(-)
0.236
(-)
3.640
(↑0.01)