ロッテ(★1対3☆)ソフトバンク =リーグ戦21回戦(2025.08.29)・ZOZOマリンスタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0120000003911
ロッテ
0001000001500
勝利投手:上沢 直之(10勝6敗0S)
(セーブ:杉山 一樹(3勝3敗22S))
敗戦投手:ボス(2勝8敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】近藤 健介(8号・3回表2ラン)

  DAZN
チケットぴあ ロッテ戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約
◆ソフトバンクは2回表、栗原の適時打で1点を先制する。続く3回には近藤の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・上沢が6回1失点の好投。その後は継投で逃げ切り、上沢は今季10勝目を挙げた。敗れたロッテは、先発・ボスが好投を見せるも、打線がつながりを欠いた。

◆パ・リーグ首位のソフトバンクは、敵地ロッテ3連戦を戦う。前カードの楽天2連戦では中村晃外野手(35)が通算1500安打、今宮健太内野手(34)が通算400犠打を達成した。中村は100本塁打まで残り31本塁打、今宮は1500安打まで残り96安打、300二塁打まで38本としている。ソフトバンク一筋のベテラン勢の次なる記録達成に期待したい。他にも山川穂高内野手(33)は300本塁打まで28本塁打、1000安打まで99安打。近藤健介外野手(32)は1500安打まで136安打、1000四球まで146四球としている。きょう2軍戦で実戦復帰する柳田悠岐外野手(36)も1500試合出場や300本塁打など、さまざまな偉業達成が視野に入っている。

◆ソフトバンク牧原大成内野手(32)がチーム最速でシーズン100安打に到達した。「6番二塁」でスタメン出場し、2回2死の第1打席で右翼線二塁打。これで15試合連続安打となった。牧原大のシーズン100安打は、キャリア最多123安打を放った22年以来3年ぶり。規定打席には到達していないものの、試合前時点で打率3割2分を記録している。その後、右脇腹痛から1軍復帰した栗原陵矢内野手(29)の中前適時打で先制ホームを踏んだ。

◆ソフトバンク近藤健介外野手(32)が途中交代した。「3番右翼」で先発出場。3回の第2打席に8号2ランを放ったが、ベンチに戻って腰を気にする素振りを見せていた。4回の守備から右翼には佐藤直が入った。近藤は今季の開幕直後に腰を手術している。スコアは4回表終了時点で3-0。何らかのアクシデントが起こった可能性がある。

◆ソフトバンクが2連勝を飾った。先発した上沢直之投手(31)が6回1失点で21年以来4年ぶりの2ケタ10勝目。これで有原、モイネロ、大関を含めて「10勝カルテット」が完成した。球団では05年の斉藤、和田、杉内、新垣以来、20年ぶり。8月までの達成は65年の皆川、林、スタンカ、新山が10勝して以来、実に60年ぶりの快記録となった。

◆ロッテは序盤の失点を追いつくことが出来ず、連勝とはならなかった。借金26で首位ソフトバンクと27ゲーム差になった。先発のオースティン・ボス投手(33)は6回3失点と粘投したが2カ月ぶりの白星とはならなかった。2回に2死走者なしから牧原、栗原に連打を浴び先制を許す。3回にも2死走者なしから柳町に中前打を浴びた直後に近藤に2ランを被弾した。「6回を投げ切れたことは良かったけど、2回と3回にツーアウトからランナーを出してしまった。特に近藤選手のホームランは内側の厳しいところを狙ったボールが甘くなってしまい失投を捉えられてしまった」と悔いた。打線は4回にネフタリ・ソト内野手(36)と安田尚憲内野手(26)が安打でつなぎ、佐藤都志也捕手(27)が四球で無死満塁のチャンス。小川龍成内野手(27)が左犠飛を放ち1点を返したが、追加点を奪えなかった。

◆ロッテは序盤の失点を追いつくことが出来ず、連勝とはならなかった。借金26で首位ソフトバンクと27ゲーム差になり、リーグ優勝の可能性が完全消滅した。先発のオースティン・ボス投手(33)は6回3失点と粘投したが3勝目とはならなかった。2回2死走者なしから連打を浴び先制を許す。3回にも2死走者なしから柳町に中前打を浴びた直後に近藤に2ランを被弾した。吉井理人監督(60)は「6回までしっかり投げてくれた。打たれた球は失投だと思うんですけど、それは次に生かしてほしい」と次回登板に期待した。打線は4回に無死満塁のチャンスで小川龍成内野手(27)が左犠飛を放ち1点を返したが、その後は追加点を奪えなかった。指揮官は「ノーアウト満塁犠牲フライで1点入った時ってなかなかそのあと続かない。小川としては100点の打撃だった。そのあと誰かがヒット打ってくれればよかったんですけど、これも野球の展開なんでしょうがないです」と話した。これで、優勝の可能性が完全消滅。吉井監督は「この後もゲーム続きますし、1位2位はかなり熾烈(しれつ)な争いしてる。無責任な試合してるとパ・リーグの火が消えちゃうので、この後もしっかり勝つつもりで全部勝つつもりでやっていきます」と切り替えた。

◆ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が4回の守備から途中交代した近藤健介外野手(32)について、左脇腹の違和感と説明した。近藤は「3番右翼」で先発出場。3回の第2打席に8号2ランを放ったが、ベンチに戻って腰付近を気にする素振りを見せ、4回の右翼守備からベンチに退いた。近藤によると第1打席で患部に違和感を訴えたという。帰りは「1打席目の時にちょっと感じた。明日になってみて」チームと共に球場を後にした。小久保監督も「様子を見ます」と話すにとどめた。

◆右脇腹を痛め、ファーム調整を続けていたソフトバンク栗原陵矢内野手(29)が復帰戦でいきなり快音を響かせた。7月1日の日本ハム戦(東京ドーム)以来、約2カ月ぶりの1軍舞台。7番サードで先発出場すると2回の第1打席でいきなり好機が巡ってきた。2死から牧原大が右翼線二塁打で出塁。「復帰第1打席目で緊張したが、何とか先制点を、という気持ちが上回りました。追い込まれながらいい形でカウントを進められた」。フルカウントまで粘った7球目。ロッテ先発ボスの148キロの直球を中前にはじき返す先制タイムリーだ。一塁ベース上で左手をギュッと握ると日焼けした顔に笑みを浮かべた。緊張感を少しばかりやわらげたのも自らのプレーだった。初回2死の守備で軽快な動きを見せた。ロッテ高部の強烈なゴロをキャッチ。ワンバウンド送球ながら中村の好捕もあって、しっかりアウトにした。「覚悟を持って1軍に来ましたし、練習から集中してやっていた。(初回の)守備のときに、足がつりました。それくらい張り詰めていました」と笑わせた。9回にも中前打し、マルチ安打。しっかり存在感を見せつけた。ファームでは弱気になることもあった。野村らが台頭し、快進撃を続けるチーム復帰はあるのか...。「とにかくチームに貢献したい」。覚悟を決めての戦列復帰。「(今日は)いい内容だったので、こういう試合を続けていけるようにと思っています」。佳境のV戦線に頼もしい男が戻ってきた。

◆パ・リーグ首位のソフトバンクに20年ぶりの「10勝カルテット」が誕生した。上沢直之投手(31)が敵地ロッテ戦に先発し、6回4安打1失点。有原、モイネロ、大関に次いで21年以来4年ぶりの2ケタ勝利を達成した。4投手が2ケタ勝利は斉藤和巳(現3軍監督)らが成し遂げた05年以来で、8月までの達成は南海時代の65年以来60年ぶり。チームは2連勝で70勝に到達し、2位日本ハムとの1ゲーム差をキープした。ソフトバンクが独走優勝を果たした昨季でも達成できなかった快記録を成し遂げた。上沢が4年ぶりの10勝目をマークし、有原、モイネロ、大関を含む4投手が2ケタ星に到達。ソフトバンク元年の05年に斉藤、和田、杉内、新垣が果たして以来の「10勝カルテット」が20年ぶりに誕生した。6回4安打1失点。走者なしでクイックを混ぜるなど相手を惑わせて力投した。「(藤原らは)足を上げるバッター。タイミングをずらしながらの方が抑えられる確率が上がる」。直球も150キロを連発してねじ伏せた。「スピードも出ていた。前の登板の方が感覚的には良かったんですけど、出力は出ていたので良かったかな」と手応え十分のマウンドだった。31歳の上沢。20年前は「ギリギリ野球を始めていないぐらいだと思う」と白球は握っていなかった。斉藤和巳らは「ゲーム(の世界)では使っていた。その4人を使いたいがためにホークスを使っていた。そんな記憶がありますね」と懐かしそうに話した。「野球をやっていなかったので誰がエースなのか分からなかったんですけど、誰を使ってもすごかった」。8月までの「10勝カルテット」は65年の皆川、林、スタンカ、新山が10勝して以来、実に60年ぶりだ。「勝ち星は正直気にしていないんですけど、こういう形でできたのはよかった。引き続き頑張りたい」と引き締めた。有原、モイネロ、大関は8月9日~11日の日本ハム3連戦で10勝目をあげた。しびれる首位攻防戦で投げる3人の姿を見て悔しい思いをしてきた。「交流戦過ぎたぐらいからすごく迷惑をかけていた。なんとか早くチームの力になりたいと思っていろんなことを試していた。今はこうやってしっかり結果につながって良かったなと思います」。チームも2連勝で2位日本ハムとの1差をキープ。上沢の存在感は日に日に増している。【只松憲】

◆ソフトバンクの上沢がチーム4人目の2桁勝利を懸け、29日のロッテ戦に先発登板する。28日はZOZOマリンスタジアムで先発陣が集まる練習に参加。有原、モイネロ、大関に続く10勝目に向け「とにかく自分のできることをやって、チームが勝てれば」と静かに闘志を燃やした。4人が2桁勝利を挙げれば、チームでは2005年の杉内俊哉、斉藤和巳、和田毅、新垣渚以来となる。リーグ2連覇へ負けられない試合が続く中で「結果が全て。しっかり結果を求めてやりたい」と気合十分だった。

◆頼れる攻撃の牽引(けんいん)役が調子を上げてきた。ロッテ・高部瑛斗外野手(27)は8月の月間打率が・346(28日時点)と好調で、さらに8月だけで9盗塁と足でも本領を発揮している。一時は打撃不調に陥り、再調整のために7月7日に出場選手登録を抹消され、同18日に再昇格した。8月は主に3番を任され、先発11試合中、7試合でマルチ安打と打棒が戻ってきた。吉井監督は「ちょっとバッティングスタイルを変えようっていうことで、そこからだんだん良くなってきた。前はちょっと当て逃げみたいな感じだったが、しっかり振って強い打球を打てるように今、チェンジしている」と分析。コーチ陣の助言でバットを振り切る形に切り替えたことが奏功しているという。高部自身も「全然バッティングは良くない」としつつも、「強く振るタイミングが自分の中で見えてきている部分がある」と一定の手応えを口にする。サブローヘッドコーチは「高部が3番に入るといろいろなことができる。得点を挙げるには、まず1死三塁の形を作ることが重要。二盗、三盗ができる彼が打線の上位にいると幅が広がるよね」とうなずく。多彩な攻撃を体現できるスピードスターの復調はチームの向上に欠かせない要素だ。(片岡将)

◆ソフトバンクが逃げ切って4年連続のシーズン勝ち越しを決めた。上沢は変化球が切れ、2021年以来の10勝目。打線は二回に栗原の適時打で先制し、三回に近藤の2ランで加点した。ロッテは再三の好機で拙攻が響き、1点止まり。

◆ロッテは拙攻が響いた。二~四回まで得点圏に走者を進めながら、適時打はゼロ。四回無死満塁から小川の犠飛による1点にとどまった。吉井監督は「小川としては100点の打撃だった。その後、誰かがヒットを打ってくれれば良かったが、これも野球なので仕方がない」と話した。8月に7本塁打の4番山口は4三振。首位のチームに力の差を見せつけられる黒星に「この後も全部勝つつもりでやっていく」と必死に前を向いた。

◆ソフトバンクの近藤が左脇腹の違和感を訴え、四回の守備から退いた。「3番・右翼」で出場し、1―0の三回に5日以来となる8号2ランを放ったが、一回の打席で違和感があったそうで「大事を取ってという感じ」と状態を説明した。今季は腰やかかとなどけがに苦しむが、打線には欠かせない存在。小久保監督は「ちょっと様子を見る」と慎重に話した。

◆ソフトバンク・上沢直之投手(31)は6回4安打1失点の好投で、自身4年ぶり3度目となる10勝に到達。大関(11勝)、有原(10勝)、モイネロ(10勝)とともに『2桁カルテット』を形成した。「あまり意識しないようにやろうと思っていたけど、すぐにクリアできたのは良かった」六回を無失点で終え、ベンチで小久保監督と笑顔で話し合う姿に充実感が漂う。四回に無死満塁のピンチを背負い、犠飛で1点を失ったものの、「先制点を取ってくれたので、リードを守り切ろうと思った」と後続を断って最少失点で切り抜けた。2023年オフに日本ハムからポスティングシステムを利用して、夢だった米球界に移籍。1年で国内復帰し、選んだ移籍先が古巣の日本ハムではなくソフトバンクだったことで物議を醸したが、連覇へのピースとして大きな役割を果たしている。「10勝ね。よく投げてくれましたね」と小久保監督も労う。8月は無傷の4連勝。チームで4人が2桁勝利を挙げたのは、シーズン2位だった2005年の杉内俊哉、斉藤和巳、和田毅、新垣渚以来、20年ぶりとなった。20年前、小学生だった上沢はまだサッカー少年。野球ゲームではソフトバンク勢を使っていたという。「ゲームで使っていたら誰が投げても強かった」。新『2桁カルテット』も十分に強力だ。(片岡将)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70424 0.625
(↑0.003)
-
(-)
27435
(+3)
319
(+1)
82
(+1)
88
(+1)
0.250
(-)
2.390
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
70443 0.614
(↑0.003)
1
(-)
26445
(+5)
316
(-)
106
(+1)
57
(-)
0.248
(-)
2.390
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
58533 0.523
(↑0.005)
11.5
(-)
29407
(+8)
424
(+1)
82
(+2)
49
(-)
0.259
(-)
3.430
(↑0.02)
4
(-)
楽天
54592 0.478
(↓0.004)
16.5
(↓1)
28363
(-)
410
(+5)
54
(-)
96
(-)
0.248
(↓0.001)
3.320
(↓0.02)
5
(-)
西武
52603 0.464
(↓0.004)
18
(↓1)
28304
(+1)
343
(+8)
55
(-)
75
(+1)
0.228
(-)
2.790
(↓0.05)
6
(-)
ロッテ
42683 0.382
(↓0.003)
27
(↓1)
30340
(+1)
445
(+3)
57
(-)
60
(+1)
0.236
(-)
3.650
(-)