1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 0 | 0 |
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1X | 1 | 8 | 0 | 0 |
勝利投手:上原 健太(3勝0敗0S) 敗戦投手:杉山 一樹(3勝3敗20S) |

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◆日本ハムがサヨナラ勝利で同一カード3連勝。日本ハムは両軍無得点で迎えた10回裏、1死満塁の好機で奈良間が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、先発・伊藤が9回無失点11奪三振の力投。敗れたソフトバンクは先発・モイネロが好投するも、打線が再三の好機を生かせなかった。
◆日本ハム-ソフトバンクの首位攻防戦は伊藤大海とモイネロが先発登板。両者の先発対決は過去6度あり、24年は伊藤が2勝0敗、モイネロが0勝2敗で、今年は伊藤が1勝3敗、モイネロが3勝0敗。8月10日の前回対戦はモイネロが完封勝利を収め、伊藤が8回1失点の敗戦投手だった。通算7度目となる好投手の投げ合いはどちらが勝利するか。
◆これも新庄監督の秘策か!? 日本ハム矢沢宏太投手(25)が、試合前にブルペン入りし、変化球を交えて約20球を投げた。23日に首脳陣から提案されたといい、投げているうちに「力が入ってきちゃったんで、どんどんスピード出てきて『その辺でやめとけ』って言われました」と、熱がこもった。今季はここまで65試合にすべて野手で出場し、打率2割4分4厘、1本塁打。入団以来、投打二刀流を続けてきたが、今年は野手に専念しており、ブルペン入りするのは「キャンプの(前の)先乗り(自主トレ)以来ですかね」と、1月末以来7カ月ぶり。「1年もやってないので急には無理ですけど、ちょっとずつって感じですかね」と準備を始めた。救援陣は宮西尚生投手(40)、河野竜生投手(27)らが登録抹消中で、左腕は上原健太投手(31)のみとなっている。
◆お笑い芸人「平成ノブシコブシ」の吉村崇(45)が、元ファイターズガール滝谷美夢(26)の"塩対応"に思わずツッコミを入れた。試合前のイベントに、相方の徳井健太(44)と登場。「エスコンは1回来たことあるけど、ここ(グラウンド)からは初めて。最高ですね!」とテンション高くトークを展開したが、Fビレッジアンバサダーで進行役を務めていた滝谷はコメントを拾うこともなく、素っ気ない対応。吉村は思わず「他人行儀じゃない? いつもと全然違う」と困惑した。ふたりはともに北海道出身で、地元・北海道放送(HBC)の情報番組「サタブラ」で共演している仲。指摘された滝谷も「場所が違うと緊張しますね」と苦笑いしていた。この日は1・5ゲーム差で追う首位ソフトバンクとの3連戦最終戦。吉村は「熱い試合になることは間違いない」と興奮気味だった。またファーストピッチセレモニーは映画監督のジョニー・トー氏(70)が務めた。
◆首位攻防戦で好投を続けた日本ハム先発の伊藤大海投手(27)が、何らかのアクシデントでベンチ裏に下がるシーンがあった。0-0の8回1死からソフトバンク周東に対して2球目を投げた直後、違和感を覚えたようで、ベンチへと戻った。快投を続けたエースのトラブルに騒然となったが、数分間の中断でグランドに戻った。投球練習で状態を確認し、試合は再開。伊藤は周東を遊ゴロに打ち取ると、川瀬に右翼線に二塁打を浴びてピンチを招いた。近藤を申告敬遠し、4番山川と勝負。8球目の直球で遊ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。ソフトバンクに連勝で迎えた第3戦に先発した伊藤は、8回まで6安打11奪三振で無失点に抑える力投を続けている。
◆ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が8回126球を投じ、5安打無失点の快投を演じた。0-0の2回に1死満塁のピンチも、8番田宮を二ゴロ併殺に打ち取った。7回は2死一、二塁で得点圏に走者を背負ったが、代打松本剛を中飛に。4四球を与えるも、要所を締めて先制点を許さなかった。「すごく疲れましたが、自分らしい投球はできた。大事な試合でいい投球ができて良かったです」と振り返った。これで計29イニング連続無失点とし、デーゲームの今季先発は全4試合、計31回を投げて無失点と異次元の投球が続いている。自己最多タイの11勝目はお預けも、2年連続で規定投球回に到達した。
◆首位を走るソフトバンクが2位日本ハムにサヨナラ負けを喫し、勝負の「真夏の天王山」に3連敗した。優勝マジック点灯はお預けとなり、ゲーム差は0・5と急接近された。0-0で迎えた10回だ。3番手で登板した杉山一樹投手(27)が誤算だった。1死満塁のピンチを招くと、最後は日本ハム奈良間にサヨナラ打を献上。真ん中低め153キロ直球をはじき返され、打球は前進守備の二遊間を抜けていった。先発のリバン・モイネロ投手(29)は8回5安打無失点の力投も、打線が援護できず。日本ハム伊藤の前に沈黙し、7回以降は毎回得点圏に走者を進めるも、あと1本が出なかった。ソフトバンクの3連敗は7月12日の楽天戦以来で、後半戦では初めて。8月9日~同11日の日本ハムとの本拠地3連戦では3連勝も、敵地で3連敗と返り討ちされた。
◆2位日本ハムが首位ソフトバンクとの天王山で3連勝し、0・5ゲーム差に迫った。延長10回、1死満塁から奈良間大己内野手(25)のサヨナラ打で接戦をものにした。新庄剛志監督(53)は就任4年目で初めて、通算成績(538試合で262勝262敗14分け)が勝率5割に達した。
◆ソフトバンク近藤健介外野手(32)が1試合3敬遠と勝負を避けられた。0-0の3回2死二塁。カウント2ボールとなったところで申告敬遠。8回2死二塁、10回2死二塁でも申告敬遠と、得点圏の場面でことごとく勝負を避けられた。初回2死の第1打席では安打をマーク。カウント1ストライクからの2球目、日本ハム伊藤の真ん中直球を中前へはじき返していた。今季はここまで規定打席に未到達も、試合前時点で打率3割5厘、7本塁打、33打点をマークしていた。
◆2位日本ハムが首位ソフトバンクとの天王山で3連勝し、0・5ゲーム差に迫った。延長10回は先頭の田宮が遊撃内野安打で出塁すると山県の犠打で二進後、清宮幸が左前打でつないだ。1死満塁から途中出場の奈良間大己内野手(25)が中前に抜けるサヨナラ打を放った。ヒーローインタビューでは「いやあ、久しぶりにマイク持ちましたねえ! このエスコンにいる8割の人が郡司さんでいいじゃんって思ったと思いますよ。ばかうれしかったですね。(0・5差)いよいよなんですよ。戦いは、ここからです。選手と、ファンの皆さんで一丸となって戦いましょう!」と呼びかけた。先発の伊藤大海投手(27)は9回129球を投げ7安打11奪三振の力投。「緊張で倒れそうだったんですけど、1人で投げ抜くつもりだったので9回投げ抜けて良かったですし、最後大己(奈良間)が決めてくれていい1日になりました。今日の試合の大事さは感じていたので、初回から全開でいくことしか考えてなかった。それを体現できてよかったです」と言った。2番手上原に3勝目がついた。新庄剛志監督(53)は就任4年目で初めて、通算成績(538試合で262勝262敗14分け)が勝率5割に達した。就任1年目は開幕5連敗スタートで貯金生活はなし。2年目も連続最下位で貯金生活はできず、最初の2年間で借金41を背負った。3年目の昨季は2位に躍進して貯金15と盛り返した。そして、この日の勝利で貯金が今季最多の26となり、4年目にして借金完済となった。
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られますあるぞ逆転優勝ファイターズが真夏の天王山3連勝??ゲーム差は0.5に最後は奈良間大己がサヨナラタイムリー?プロ野球 (2025/8/24)??日本ハム×ソフトバンク??Live on DAZN#オレをみろ #lovefighters #だったらDAZN
◆首位ソフトバンクとの天王山3連勝へと導く「快投」を見せた日本ハムのエース伊藤大海投手(27)が、ヒーローインタビューでも「快答」を演じた。先発して9回129球、7安打11奪三振の力投。0-0のまま延長戦に突入し、同10回に奈良間大己内野手(25)のサヨナラ打で劇的な幕切れを見せた。試合後のヒーローインタビューに、奈良間とともに登場した。勝ち星こそつかなかったが、気迫ある投球で劇的な幕切れへとつなげた伊藤は「今日の試合の大事さは感じていたので、初回から全開でいくことしか考えてなかった。それを体現できてよかったです」と話すと、大歓声を浴びた。場内が戸惑いに包まれたのは、インタビューの最後だった。「13勝目を...」と聞かれ「たぶん今日、僕、勝ちついてないんじゃないですか?」。場内のファンがざわつきかけると、すぐさま「今日の9イニングは1勝以上の価値がありましたし、この試合に掛ける思いは強かったので、チームが勝ったことが何よりうれしいので、まだまだファイターズは突き進みたいと思います」と、粋なフォローでざわつきを静めた。頼れるエースは機転の利いた力強い締めくくりでアナウンサーの勘違いをカバーし、さらに大きな拍手を浴びた。
◆2位日本ハムが首位ソフトバンクとの天王山で3連勝し、0・5ゲーム差に迫った。延長10回は先頭の田宮が遊撃内野安打で出塁すると山県の犠打で二進後、清宮幸が左前打でつないだ。1死満塁から途中出場の奈良間大己内野手(25)が中前に抜けるサヨナラ打を放った。先発の伊藤大海投手(27)は9回129球を投げ7安打11奪三振の力投。「緊張で倒れそうだったんですけど、1人で投げ抜くつもりだったので9回投げ抜けて良かったですし、最後大己(奈良間)が決めてくれていい1日になりました。今日の試合の大事さは感じていたので、初回から全開でいくことしか考えてなかった。それを体現できてよかったです」と言った。2番手上原に白星がつき、13勝目はならなかったが、新庄剛志監督(53)は「今日の伊藤くん、勝ちはつかなかったけど、3勝ぐらいの評価をしたいと思います。しっかりフロントに言わせてもらいます」と称賛した。新庄監督は就任4年目で初めて、通算成績(538試合で262勝262敗14分け)が勝率5割に達した。就任1年目は開幕5連敗スタートで貯金生活はなし。2年目も連続最下位で貯金生活はできず、最初の2年間で借金41を背負った。3年目の昨季は2位に躍進して貯金15と盛り返した。そして、この日の勝利で貯金が今季最多の26となり、4年目にして借金完済となった。
◆守護神を務めていた日本ハム柳川大晟投手(22)が、1軍登録を抹消された。新庄剛志監督(53)は、シーズン最終盤を見据えての休養であることを明かした。「あの年齢で、育成からはい上がってきて、今シーズンずーっとプレッシャーのある場面で投げさせて、抑えてくれて。休ませたいなっていう気持ちが、1週間前ぐらいからあった」と説明した。4年目の今季は、6月途中から抑えを任され、ここまで35試合に登板し、2勝1敗7ホールド、11セーブ、防御率0・81。21戦連続無失点と安定していた。柳川本人も「疲れは...いつもありますけど。球もあんまり良くなかったので」と納得してのリフレッシュ。新庄監督は「ちょっと箱根の方に温泉でリラックスしてもらって」と笑ったが、本拠地に残って調整し、10日後の再登録を目指す。
◆ソフトバンクが新庄ハムに3連敗を喫した。延長にもつれ込んだ緊迫戦も延長10回サヨナラ負け。3番近藤健介外野手(32)が好機で3度の申告敬遠。4番山川穂高内野手(33)がすべて凡退するなどチャンスをつぶした。優勝マジック点灯に「王手」をかけながら乗り込んだ北の大地でスイープされ、ゲーム差は0・5。敵地で思わぬ足踏みとなったが、「投手は責められない。また明後日から」と小久保裕紀監督(53)は気持ちを切り替えた。責任を背負い込んだソフトバンクの4番山川は、大きく息を吸い込んでゆっくりと話し始めた。「何て言えばいいんですかね。責任は今日、そしてこの3試合は僕のものでしょう。打っていれば勝っていますし...。めちゃくちゃ悔しいです。でも結果がすべてなんで」モイネロと日本ハム伊藤の白熱の投手戦。それでもチャンスはある。2回1死満塁の窮地を無失点で切り抜けた直後の3回表。2死二塁で3番近藤が申告敬遠。山川は直球を捉えたが右飛。終盤8回には2死二塁から再び近藤が歩かされた(申告敬遠)。フルカウントまで粘ったが、遊ゴロで均衡は破れなかった。そして延長10回2死二塁。近藤が3度目の申告敬遠。2番手上原の初球のフォークを芯で捉えたが、三ゴロに倒れ3度の好機にバットで報いることはできなかった。主砲としてのプライドも傷ついたろう。「これはこれで受け止めて、またしっかりやるしかない」。山川はそう言って唇をかんだ。優勝マジック点灯に王手をかけながら敵地で3連敗。後半戦に入って快進撃を続けていたホークスだが、やはり「優勝」に向けた道のりは平たんではない。左腕エースのモイネロが8回5安打無失点投球を見せながら、ホームは遠かった。試合後、小久保監督は言った。「ピッチャーは責められないです。モイネロも頑張っていましたし」。0-0の延長10回裏に新守護神の杉山を投入。先頭の内野安打をきっかけにサヨナラ負けを喫してしまったが、前日(23日)に引き続き「敗因」を口にすることはなかった。前回、福岡での3連戦は3連勝。そして北の大地で新庄ハムにやり返された。「(日本ハム先発が)伊藤のこういう展開になるのは分かっていた。2回のピンチをしのいだ後に流れが来ると思ったんだけどね。今回3つやられただけのことなんで。また明後日からです」。26日からは弘前、秋田と続く対楽天「みちのく遠征」。きっちりこの借りは返してみせる。【佐竹英治】
◆日本ハム3年目の奈良間大己内野手(25)がプロ初のサヨナラ打を放った。延長10回1死満塁。「次がレイエスだったので、そこまで気負うことなく」とソフトバンク杉山から中前適時打で試合を決めた。今季は試合後に谷内内野守備走塁コーチに手伝ってもらって打撃練習をすることも多い。「谷内さんが試合終わりに練習で投げてくれていた。本当に感謝してます。恩返しができてよかった」と笑顔を見せた。
◆今季は野手に専念してきた日本ハム矢沢宏太投手(25)が、試合前にブルペンに入って約20球を投げた。投球練習は1月の先乗り自主トレ以来。「1年もやってないので急には無理ですけど、ちょっとずつって感じですかね」。この日、守護神柳川が1軍登録を抹消。救援陣は宮西、河野らも登録抹消中で、左腕は上原のみ。新庄監督は「何かあったとき(のため)に。今日(ブルペンの)人数が少なかったんで」。登板の機会はなく、試合には8回の代走から出場した。
◆ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が気迫むき出しの快投劇を演じた。両チーム無得点の8回2死一塁。フルカウントからの6球目だ。4番レイエスへ真ん中高め149キロ直球を投げ込み、バットの空を切らせた。126球目も、球威は衰え知らず。最後は力勝負でねじ伏せ、マウンド上ではめずらしく雄たけびを上げた。「大事な試合でいい投球ができた。感情も出ていたと思います」優勝争いを占う「真夏の天王山」3戦目。チームは連敗中で、自然と気持ちも高ぶった。4四球は今季ワーストタイも、きっちり要所を締めた。8回5安打無失点、6奪三振。「なるべく点を取られない意識で投げている」。デーゲームでの先発登板はここまで全4試合、計31イニング連続無失点中の無双ぶりだ。相手エース伊藤とは5度目のマッチアップだった。「いい試合になると思っていた。終盤にかけて、いい投手戦だった」。2回には1死満塁のピンチを背負うも、8番田宮を二ゴロ併殺に打ち取った。7回は2死一、二塁から代打松本剛を中飛。落差の大きいカーブ、チェンジアップで緩急もつけながらホームを踏ませなかった。両投手とも終盤まで0行進を続け、エース対決にふさわしい投げ合いだった。打線の援護に恵まれず、自己最多タイの11勝目は2試合連続でお預けも、2年連続の規定投球回に到達。さらに、29イニング連続で無失点中と防御率1・07は両リーグトップだ。リーグ連覇へ、完全無欠の左腕の存在はあまりにも大きい。
◆天王山で3連勝を飾った日本ハム新庄剛志監督(53)が"大好きな"批判を覚悟した場面があった。0-0の延長10回1死満塁。結果的には9回の守備から途中出場した奈良間大己内野手(25)がサヨナラ打を放った場面だ。もし、奈良間が打てなかったら...と想像した新庄監督は、こう思っていた。「すごかったでしょうね、なんで郡司くんを代えるんやーって。それも嫌いじゃないけど(笑い)」今季はすでに3度もサヨナラ打をマークする"サヨナラ男"郡司を途中交代させていたことについての意見が、"燃え上がった"だろうと推測していた。
◆2位日本ハムが首位ソフトバンクとの直接対決で3連勝し、0・5ゲーム差に肉薄した。延長戦にもつれた白熱の一戦を今季8度目のサヨナラ勝利で制し、貯金は今季最多の「26」となった。これで新庄剛志監督(53)は就任4年目で、通算成績が初めて勝率5割に到達。トライアウトから始まったチーム再建は、驚異のV字回復で成功を証明。あとは逆転Vというゴールへ向かって"愉しく"大航海を続けていく。新庄監督も興奮した。延長10回1死満塁。9回から守備固めで出場していた奈良間が中前へプロ初のサヨナラ打。ベンチを飛び出し、ヒーローを抱き締めた指揮官は「守備固めもすごい大事な役割ですけど、やっぱりスタメンで出たいと思う。この一打は6000点満点ぐらいのアピールポイント」と絶賛した。実は"新庄スペシャル"を繰り出すことも考えていた。「スクイズの頭は少しあった」と思案したが、ネクスト・バッタースボックスには4番がいた。「これはレイエスに失礼かな」。仮に奈良間が倒れても頼もしい助っ人がいる。だから「打て」のサインで劇的勝利をつかみ取った。執念采配もあった。22年はともに戦い、実力の高さを知る3番近藤に対して3度も申告敬遠。「(4番の)山川くんに、おいしいチャンスを与えただけです」と冗談めかしながらも「(近藤は)いいバッター。これはもう作戦なんでね」。1試合で同じ打者に3度の敬遠は球団史上初の"徹底マーク"で、得点を許さなかった。見事なリベンジだった。9日からの敵地でのソフトバンク戦は3タテを食らっていた。「前回の3連敗の借りを、きっちりエスコンで選手たちが返してくれましたね。感謝しかない」。1つでも負ければ優勝マジック点灯を許す勝負どころで、就任から4年間でチームに植え付けた、しびれる場面こそ"愉しむ"マインドで全て勝ちきった。これで新庄監督の通算成績も最初の2年間で背負った「借金41」を、結果が出始めた昨季と今季で完済した。そんなデータは「まったく興味ない」と一蹴しつつも、本音を吐露した。新庄監督 1、2年目はトライアウトでしょ。成績に入れないでください...育成期間なんで。僕がファイターズの監督になった瞬間の計画は...(優勝は)3年目が一番よかったですけど。ちょっとしくじって、僕の勉強不足で。それで去年は「まぐれ」って言われて、まぐれじゃなかったことを今、証明している。あとはゴールに向かって、みんなで"愉しく"ね。首位とは0・5差。チームスローガン「大航海は続く」の歓喜の終着点へ、突き進んでいくだけだ。【木下大輔】
◆日本ハム伊藤大海投手(27)の熱投が、サヨナラ勝ちでの同一カード3連勝を呼び込んだ。ソフトバンク・モイネロとの息詰まる投手戦は、9回129球を投げて7安打、11奪三振無失点。8回途中に右手中指がつるアクシデントに見舞われたが、続投して「0」を並べた。次回登板は間隔を空けて火曜日にまわり、9月9日に再びソフトバンク戦(エスコンフィールド)で投げる可能性も浮上した。「...たぶん今日僕勝ちついてなくないですか?」。お立ち台に上がった伊藤が、スタンドを笑わせた。「リーグトップ13勝!」とインタビュアーが勘違いするほど、圧倒的な存在感でマウンドに君臨した。モイネロとの投げ合いは9回129球を投げて無失点。「今までの野球人生ではなかなかないぐらい、愉しいゲームだった」と充実感を漂わせた。8回1死、周東へ2球目を投じたところで、右手中指がつった。一度ダッグアウトに下がり、場内は騒然となったが続投。川瀬に二塁打を浴びて2死一、二塁のピンチを背負ったが、山川を遊ゴロに仕留めて切り抜けた。負傷後に投げた27球中、21球が直球。「変化球だと、100%で投げきれるかっていうと、そういう感じではなかった」。多彩な球種を操る伊藤の生命線でもある中指の異変。万全じゃない中で、それでも9回まで投げきったことに価値があった。思い出していたのは、苫小牧駒大(現北洋大)の恩師・大滝監督の言葉「粘り強さは気迫から」。20年秋にはエースとして北海道6大学リーグを制したが、「それしか言われてなかったですね。大学の時はなかなか点取ってもらえなかったので(笑い)」。100球を超えて中指が思うように動かず、打線の援護がなくても、気持ちは最後まで切れなかった。新庄監督も「3勝ぐらいの評価をしたい」とたたえた。5回には海野、野村、周東を3者連続三振。ふたりを3球三振で仕留め、周東も4球で三振。このイニングの10球はすべてストライク(ファウル含む)と、強力ソフトバンク打線を圧倒した。ただ一方で、ベンチの判断で近藤は2度、申告敬遠で歩かせた。「そこはチームとしての戦い」と納得はしているが、「あそこで勝負できるようなピッチャーになりたいです」と心はさらに燃えた。次回以降はローテを再編し、ソフトバンク戦が組まれている火曜日にまわる可能性も浮上。エースはシーズン最後まで、気迫を込めてマウンドに立つ。【本間翼】
◆日本ハム新庄剛志監督(53)が天王山3戦目でソフトバンク近藤健介外野手(32)を3度、申告敬遠した。その意図について問われると「いやいや山川くんに、おいしいとこのチャンスを与えただけです。あげるよって(笑い)」とジョークで切り返したが、真意はもちろん別。「それは(近藤が)いいバッターなんで。前回もね、ああいうケースで左中間に打たれていたし。これはもう作戦なんでね」と説明した。
◆2位日本ハムが今季8度目のサヨナラ勝利を飾り、首位ソフトバンクとの天王山で3連勝。0・5ゲーム差に迫った。先発した伊藤大海投手(27)が9回無失点、129球の熱投。延長10回は天王山3連投となった上原健太投手(31)が無失点でしのぎ、その裏に奈良間大己内野手(25)がプロ初のサヨナラ打を放った。これで新庄剛志監督(53)は就任4年目で初めて、通算成績(538試合で262勝262敗14分け)が勝率5割に達した。就任1年目は開幕5連敗スタートで貯金生活はなし。2年目も連続最下位で貯金生活はできず、最初の2年間で借金41を背負った。3年目の昨季は2位に躍進して貯金15と盛り返した。そして、この日の勝利で貯金が今季最多の26となり、4年目にして借金完済となった。
◆日本ハム新庄剛志監督(53)が試合後、自身のインスタグラムのストーリーズを投稿し、ソフトバンク小久保裕紀監督(53)へ感謝のメッセージをつづるとともに共闘宣言した。「小久保監督ありがとね ここからが本当の勝負だ 2人でプロ野球盛り上げていくばい」今カードは2位日本ハムが首位ソフトバンクに3連勝し、両チームのゲーム差は「0・5」と肉薄した。3試合とも超満員の中で大盛り上がりとなったのは「ソフトバンクさんのおかげ」と話していた新庄監督。白熱の3連戦を戦い終えて、あらためて同学年の敵将に「ありがとね」と感謝を記した。残り試合は日本ハムが29試合でソフトバンクが30試合。「ここからが本当の勝負だ」とは、両チームがリーグ制覇へ向けて熾烈(しれつ)なデッドヒートを繰り広げること。だからこそ「2人でプロ野球盛り上げていくばい」。プロ野球ファンをとりこにするような熱い優勝争いを見せることを誓った。
◆日本ハムがサヨナラ勝ち。3連勝で首位に0・5ゲーム差に迫った。0―0の延長十回1死満塁で奈良間が中前に決勝打を放った。9回無失点、11奪三振の伊藤の力投も光った。ソフトバンクは決定打が出ず、約1カ月半ぶりの3連敗。
◆日本ハムがサヨナラ勝利。首位攻防戦を3連勝で締めくくり、首位・ソフトバンクとのゲーム差は0・5に迫った。先発した伊藤大海投手(27)は9回無失点、129球の力投でチームの勝利を呼び込んだ。
◆日本ハムがサヨナラ勝利。首位攻防戦を3連勝で締めくくり、首位ソフトバンクとのゲーム差は0・5に迫った。十回1死満塁で奈良間大己内野手(25)が中前適時打を放った。?日本ハムのサヨナラ勝ちは19日のオリックス戦(○6-5、九回=野村佑希の二塁打)に次いで今季8度目。スコア1-0でのサヨナラ勝ちは6月1日のロッテ戦(九回=レイエスの本塁打)に次いで今季2度目。シーズン2度記録したのは、1995年(2度=4月26、27日の近鉄戦、東京ドーム)以来30年ぶり。?対ソフトバンク(前身を含む)でスコア1-0のサヨナラ勝ちは92年8月30日(十二回=中島輝士の本塁打、福島)以来33年ぶり。
◆日本ハムがサヨナラ勝利。首位攻防戦を3連勝で締めくくり、首位・ソフトバンクとのゲーム差は0・5に迫った。0-0で迎えた延長十回1死満塁で、9回から途中出場した奈良間大己内野手(25)が中前に決勝打を放った。
◆ソフトバンクのモイネロは8回5安打無失点と好投したが、報われなかった。今季5度目となった相手エース伊藤との投げ合いは、お互いにマウンドを降りた後に試合が決着。「良い投手戦だったので、感情も出た」と気合十分で126球を投げ抜いた。二回は3安打で1死満塁としながら、田宮を併殺打に仕留めて最大のピンチを脱した。走者を出しても粘り、これで29イニング連続無失点。それでも「チームが勝っていないので」と笑顔はなかった。

<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
68 | 41 | 4 | 0.624 (↓0.006) | - (-) |
30 | 426 (-) | 307 (+1) | 80 (-) | 86 (-) |
0.250 (-) | 2.390 (↑0.01) |
2 (-) |
日本ハム |
69 | 43 | 2 | 0.616 (↑0.003) | 0.5 (↓1) |
29 | 436 (+1) | 311 (-) | 104 (-) | 56 (-) |
0.249 (-) | 2.420 (↑0.02) |
3 (-) |
ORIX |
56 | 52 | 3 | 0.519 (↑0.005) | 11.5 (↑1) |
32 | 392 (+3) | 412 (+2) | 77 (+1) | 49 (+1) |
0.258 (-) | 3.440 (↑0.01) |
4 (-) |
楽天 |
53 | 57 | 2 | 0.482 (↓0.004) | 15.5 (-) |
31 | 352 (+2) | 399 (+3) | 53 (-) | 96 (-) |
0.248 (-) | 3.320 (↑0.01) |
5 (-) |
西武 |
51 | 59 | 2 | 0.464 (↓0.004) | 17.5 (-) |
31 | 298 (-) | 331 (+2) | 54 (-) | 73 (+1) |
0.228 (↓0.001) | 2.760 (↑0.01) |
6 (-) |
ロッテ |
41 | 66 | 3 | 0.383 (↑0.006) | 26 (↑1) |
33 | 328 (+2) | 435 (-) | 56 (-) | 56 (+3) |
0.235 (-) | 3.670 (↑0.03) |
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