1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中日 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 | 0 |
勝利投手:大野 雄大(7勝4敗0S) (セーブ:松山 晋也(0勝0敗32S)) 敗戦投手:伊原 陵人(5勝6敗0S) |

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◆中日は初回、岡林の適時二塁打で先制に成功する。なおも1死二三塁の場面で、ボスラーが適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・大野が6回1失点の好投で今季7勝目。敗れた阪神は、先発・伊原が6回2失点と試合をつくるも、打線が援護できなかった。
◆阪神藤川球児監督(45)が、今季3度目のスタメンとなった栄枝裕貴捕手(27)にさらなる成長を促した。19日に1軍再昇格となった栄枝は、2軍戦でバッテリーを組んだビーズリーとともに先発。ビーズリーは5回途中5安打3失点で降板となった。栄枝は2回に一時同点の適時打を放つも、6回の守備から坂本に代わった。試合後、指揮官は「栄枝はまだまだ、内側にこもりすぎている部分があるので、もっと解放できるようなところは必要かな、とは思いました。ただ、できることを1つずつ、一足飛びにはいかないので」と言及。「(2回中日の先制につながった)セーフティースクイズですか、あそこの指示、その後のアウトかセーフかというところで、内にこもりすぎる。自分もそういった経験がありますから、解放する瞬間、開き直れる瞬間というのが、訪れればいいなと思います」と願った。
◆阪神藤川球児監督(45)が、今季初欠場となった近本光司外野手(30)について言及した。近本は19日に今季110試合目で初欠場となった。試合後、指揮官は「明日以降は大丈夫だと思いますけど。長く現役を続けてきて、それから今後も長く現役を第一線で続けていくという部分では、ファンの皆さんにもそれを受け入れていただきながら」と説明した。そして続けて「若い選手だとまだ物足りないだろうし、自分もそう思いますけど、本当に近本が抜けるとね、とは思うんですけど。彼は明日以降ね、さらに強い姿で立ってくれると思いますから。阪神タイガースを楽しんでいただけたら、バックアップしていただけたらと思います」と話した。この日は近本に代わって中堅でプロ初出場、初先発した井坪陽生外野手(20)4打数1安打で、敵失を誘い一時勝ち越しの2点につなげるなど奮闘した。
◆阪神熊谷敬宥内野手(29)が乗っている。20日の中日の先発予定は左腕の大野雄大(36)。2試合連続スタメンの可能性もありそうだ。19日に見せた玄人好みのファインプレーが話題になった。4回無死一塁。ベース付近に飛んだ打球をつかむと同時に右足の先でベースを軽く触り、一塁に送球して併殺を決めた。ベースの位置は事前に目視しただけで、その瞬間は打球しか見ていない。手探りならぬ「足探り」でのノールックだった。「ボールと(ベースタッチを)タイミングよくいけるなと思ったので。ボール捕るのはちょっと遅めにして。ボールを捕って、ベースを踏める位置だったので、そのままいった方が早いなと思いました」。そのままだとベースを空過するおそれがあったが、瞬時の判断で捕球体勢に入るのをやや遅らせて、ベースも踏めるタイミングに合わせたという。中日ベンチは踏んでいないと見て、リクエストしたがリプレー映像でははっきりと足先でベースの側面をなぞっているのが確認された。阪神の遊撃は小幡竜平(24)がレギュラーに近い位置にいる。貴重なユーティリティーとして試合終盤に出ていくことが多い熊谷だが、スタメン出場時の高いパフォーマンスも見逃せない。
◆阪神栄枝裕貴捕手(27)にとって19日の中日戦は悲喜こもごもの1日だった。今季3度目の先発マスクでプロ初の2安打。3年ぶりの打点など打撃面で期待通りにポテンシャルの高さを示した。守っても緊急登板で調子がよくないジェレミー・ビーズリーを3失点で粘らせたが、同点の6回から坂本誠志郎捕手(31)と交代した。栄枝は「やっぱり、途中で代えられているので。最後まで出してもらえるように、プレーとか、声かけとかをもっと学んでいく必要があると思う」と満足感は口にしなかった。前回スタメンだった7月31日、ルーキー伊原陵人(25)と組んで試合をつくれなかった。その反省から「出るからには思い切ってやろう、守備も打撃も攻める、自信を持ってプレーしようと決めていた。引いてしまったら、好結果は生まれないと思った」といつもとは違う心持ちだったという。先発マスクをかぶった試合でチームが勝ったのは今季3試合目で初めて。第3捕手からの脱却へ、すべての経験が血肉になる。
◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(29)が、出場選手登録を抹消された。この日、1軍の試合前練習に参加しなかった。先発見込みだった、ジョン・デュプランティエ投手(31)が18日に「下肢の張り」で同抹消。急きょ代役で19日の中日戦に先発したが、4回1/3を5安打5四死球4奪三振で3失点と結果を残すことはできなかった。来日3年目の今季は1軍で8試合に登板し、1勝3敗の防御率4・60となっている。代わって、この日先発の伊原陵人投手(25)が1軍昇格。約2カ月ぶりとなる、今季6勝目をかけてマウンドに上がる。前回登板は7日の同戦(バンテリンドーム)で、4回5失点(自責2)で敗戦投手となっていた。
◆中日はベテラン大野雄大投手(36)が先発する。今季ここまで15試合に登板し、6勝4敗、防御率2・38。首位を走る阪神戦に限れば2試合に登板し、0勝0敗、防御率2・45だ。京セラドームでは4連勝中。相性のいい球場で、松葉貴大投手(35)と並ぶ、チームトップタイの今季7勝目を目指す。打線は「1番右翼」にブライト健太外野手(26)、「2番二塁」に田中幹也内野手(24)を起用した。阪神先発のドラフト1位左腕伊原陵人投手(25)を攻略し、連敗脱出を狙う。
◆阪神近本光司外野手(30)が2試合ぶりにスタメン復帰した。「1番中堅」で先発。前日19日には今季初めて欠場。藤川監督は「明日以降は大丈夫だと思いますけど。長く現役を続けてきて、それから今後も長く現役を第一線で続けていくという部分では、ファンの皆さんにもそれを受け入れていただきながら」と説明していた。また、前川右京外野手(22)は2試合連続のベンチ外となった。
◆阪神先発の伊原陵人投手(25)が、試合開始からわずか4分で失点した。中日先頭のブライト健太外野手(26)に中前打、続く田中幹也内野手(24)に左前打を許し、無死一、二塁のピンチ。岡林勇希外野手(23)に左翼への適時二塁打を浴び、3連打で先制を許した。その後、二塁を守る中野拓夢内野手(29)の好守備があり、1死二、三塁とするもジェイソン・ボスラー外野手(31)の、遊撃への適時内野安打で1点を追加された。7月31日広島戦以来、登板3試合連続で初回に先制点を献上。後半戦の先発登板時はすべてとなる。最後に勝利投手となったのは、6月8日オリックス戦。2カ月以上白星がつかず、自身4連敗中となっている。
◆阪神伊原陵人投手(25)が、相性の悪い中日岡林勇希外野手(23)に2打席連続で長打を許した。第1打席は初回無死一、二塁から左翼への先制適時二塁打。第2打席は3回2死走者なしから左中間を破る三塁打を浴びた。試合前時点で対戦成績は8打数3安打。第2打席までで10打数5安打の打率5割となった。対戦した3試合連続で打点を挙げられている。前回登板の7日中日戦でも初回、1死三塁から岡林に二ゴロで先制点を入れられた。
◆阪神が「クマナカ」の活躍で反撃を開始した。0-2の3回、先頭の「8番遊撃」熊谷敬宥内野手(29)が左前打で出塁。犠打と進塁打で三塁に進んだ。2死三塁となって中野拓夢内野手(29)が3試合ぶりの安打を左前に放ち、1点を返した。中野と熊谷は前日19日の試合でも二遊間を組み、そろって好守を連発。勝利に大きく貢献した。熊谷は貴重な適時打も放っていた。中野はこの日も好守備を見せ、バットでも攻撃をけん引した。
◆2カ月間以上白星から遠ざかる阪神先発の伊原陵人投手(25)はまた勝利を挙げられなかった。ドラフト1位ルーキーの左腕は、プロ入り後自己最多の111球を投げ、6回を7安打2四球2奪三振で2失点。1-2とビハインドの展開のまま、マウンドを降りた。初回無死一、二塁から、岡林勇希外野手(23)に左翼への適時二塁打を浴び、3連打で先制を許した。試合開始からわずか4分後に失点した。その後、二塁を守る中野拓夢内野手(29)の好守備があり1死二、三塁とするも、ジェイソン・ボスラー外野手(31)の遊撃への適時内野安打で、1点を追加された。7月31日広島戦以来、登板3試合連続で初回に先制点を献上。後半戦の先発登板時はすべてとなる。いきなり2点の先制を許す形となったが、2回以降は粘りの投球を披露。3回は2死二、三塁、6回は2死一、二塁とピンチを背負う場面もあったが、無失点で切り抜けた。最後に勝利投手となったのは、6月8日オリックス戦。2カ月以上白星がつかず、自身4連敗中だった。
◆阪神が4試合ぶりの黒星を喫した。中日には8勝9敗と再び負け越し。現時点で優勝マジックは21のままだが、巨人が敗れればマジックは20に減る。先発の伊原陵人投手(25)が、6回7安打2失点の粘投も6敗目。6月8日オリックス戦(甲子園)での5勝目を最後に5連敗、8戦白星なしとなった。初回、先頭ブライトから3連打を浴び1点を失うと、なおも1死二、三塁からボスラーの内野安打で2点目を失った。それでも2回以降は、得点圏に走者を背負いながらも無失点で切り抜けた。打線は2点を追う3回に、熊谷敬宥内野手(29)の左前打から2死三塁の好機をつくり、中野拓夢内野手(29)の左前適時打で1点をかえした。しかし、京セラ4連勝で迎えていた中日先発の大野にたたみかけられなかった。阪神は22日からのヤクルト3連戦(神宮)、26日からのDeNA3連戦(横浜)で長期ロードを終える。
◆中日が接戦を制して連敗を4で止めた。阪神戦は9勝8敗。再び勝ち越した。初回の集中打が効いた。この日「1番右翼」でスタメン出場したブライト健太外野手(26)、田中幹也内野手(24)、岡林勇希外野手(23)の3連打で1点を先制。さらに1死二、三塁とし、中日ジェイソン・ボスラー外野手(31)のショートへの適時内野安打で2点目を奪った。投げては先発大野雄大投手(36)が好投した。3回、阪神中野拓夢内野手(29)にタイムリーを許したが、崩れることはなかった。阪神先発の新人伊原陵人投手(25)との投手戦で、プロ15年目左腕が的を絞らせない丁寧な投球を続けた。大野は6回6安打3三振1四球1失点で降板した。リリーフ陣がリードを守り切り、松葉貴大投手(35)と並ぶ、チームトップタイの今季7勝目をマーク。3年ぶりに登板した京セラドーム大阪での連勝を5に伸ばした。
◆阪神豊田寛外野手(28)が中日の守護神松山からヒットを放った。1点を追う9回、先頭で代打出場。初球の155キロ直球を捉え、右前打を放った。12日広島戦(マツダスタジアム)以来、6試合ぶりの出場ながら一振りで結果を出した。「本当にいいピッチャーなので。どんどん相手もストライクを取ってくると思った。初球から行かないと、絶対追い込まれたらダメだと思っていきました」と振り返った。
◆なかなか勝ち越せない...。阪神が4試合ぶりの黒星を喫し、中日相手に8勝9敗と再び黒星先行となった。先制を許し追いつけずに敗れるのは、3日ヤクルト戦(神宮)以来となったが、藤川球児監督(45)は「形はしっかりつくってゲームはできていますから、また東京に行ってしっかり頑張るだけですね」とすぐに切り替えた。初回に2点を先制され、ビハインドの展開。反撃を期したが、この日で京セラ5連勝となった中日先発大野を攻略しきれなかった。得点は3回に2死三塁から中野の左前適時打で奪った1点のみ。中日と同じ8安打を放ったが、1イニング複数安打もこの回の3安打だけで、たたみかけられなかった。中日はセ・リーグで唯一負け越している相手。前夜に競り勝って8勝8敗の五分に戻すも、全チーム勝ち越しのチャンスをまた逃した。昨年まで5年連続で勝ち越していたが、今年は目に見えない相性があるのか...。対戦相手を変えて、22日からの神宮、26日からの横浜で長期ロードは終了。いい締めくくりにする。【磯綾乃】
◆中日が接戦を制して連敗を4で止めた。阪神戦は9勝8敗。再び勝ち越した。初回の集中打が効いた。この日「1番右翼」でスタメン出場したブライト健太外野手(26)、田中幹也内野手(24)、岡林勇希外野手(23)の3連打で1点を先制。さらに1死二、三塁とし、中日ジェイソン・ボスラー外野手(31)のショートへの適時内野安打で2点目を奪った。投げては先発大野雄大投手(36)が好投した。3回、阪神中野拓夢内野手(29)にタイムリーを許したが、丁寧な投球を続けた。6回6安打3三振1四球1失点で、松葉貴大投手(35)と並ぶ、チームトップタイの今季7勝目をマーク。3年ぶりに登板した京セラドーム大阪での連勝を5に伸ばした。
◆阪神ラファエル・ドリス投手(37)が圧倒した。1点ビハインドの9回に登板して山本、石伊、ロドリゲスを抑えた。失投が少なく、スライダーやフォークを効果的に使った。19日は7月の契約後初勝利。6年ぶりに復帰した37歳の存在感は投げるたび増している。「1点差でまだ望みはあったしチームメートたちが点を取ってくれると信じていたよ。いい状態だね」と納得の表情だった。
◆阪神熊谷敬宥内野手(29)が今季3度目のマルチ安打を放ち、スタメン起用に応えた。3回先頭の初打席から、8球粘りながら左前打で出塁。中野の適時打を演出した。その後、4回2死一塁の第2打席でも左前打で好機を演出。2戦連続の先発起用で、きっちり結果を残した。「1本目が出たので、気楽に2打席目も入れた感じです。本当に来た球を打つことだけを考えているので、調子どうこうは考えていないですね」と語った。
◆阪神近本光司外野手(30)が2試合ぶりにスタメン復帰し、きっちり1安打を決めた。7回2死の第4打席。中日2番手梅野の129キロカーブを捉え、ピッチャーにはじき返した。打球は二遊間を抜ける中前打となった。前夜は今季初の欠場。この安打が15日巨人戦以来、出場3試合ぶりの安打となった。「点に絡められれば良かったと思います」と敗戦に悔しさをにじませた。
◆阪神先発の伊原陵人投手(25)は、フライが上がった瞬間にほえた。降板直前の6回2死一、二塁。右打者の中日石伊の内角高めへ、143キロ直球を投じた。直球の球速は130キロ台が多くなっていた中、力を込めた111球目。一邪飛に抑えマウンドを降りた。「打たれてはいけない場面は絶対ある。力を入れたり、強弱をつけながらやっていく必要がある」。自身5連敗で8戦勝ちなしだが、プロ入り最多111球、6回7安打2失点と粘った。初回はブライト、田中、岡林に3連打を浴び、試合開始から4分で失点。さらに適時内野安打で1点を追加された。初回に先制を許すのは登板3試合連続だ。「チームに流れを持ってこられなかった。先発として立ち上がりが大事。最近続いている」と反省。いきなり2点を失うも、その後は粘りを見せた。3回に2死二、三塁などピンチの場面もあったが、2回以降は相手に得点を許さなかった。前回登板の7日中日戦から改善した。同戦は初回に1点先制され、そこから2回も1失点、3回は一気に3点を奪われるなど、4回5失点(自責2)で降板した。開幕後最長の中12日で登板。コンディションの調整などを行い臨んだ一戦で、同じ相手に今度は粘った。「低いところにしっかり集めて、打たせてとることを意識して、2回以降はリズムが出てきた」。6月8日オリックス戦以来の白星は逃すも、5試合ぶりにクオリティースタート(6回以上自責3以下)を記録だ。今季6敗目を喫したが、それでも111球の粘りの投球に復調の気配が漂う。藤川監督は「しっかり投げ切れたし良かった。いいところまで戻ってきたなと思いますね」とうなずいた。伊原も「今まで投げた分も全部、次の試合に生かしていけるように」と前を向く。次こそはチームも自分も、勝ち星を増やす。【塚本光】
◆3連勝で優勝へのマジックナンバーを「21」とした阪神。19日の試合で今季初めて欠場した近本光司外野手(30)が、「1番・中堅」でスタメンに復帰した。先発はここまで5勝5敗の伊原陵人投手(25)。6月8日のオリックス戦(甲子園)を最後に白星から遠ざかっており、約2か月半ぶりの勝利を目指す。
◆先発した阪神・伊原陵人投手(25)が一回に中日打線に捕まり、4安打で2点を失った。先頭のブライトに中前打を許すと、続く田中にバスターエンドランを決められて無死一、二塁。ピンチで、19日の試合で及川から本塁打を放った3番・岡林に左前への適時二塁打を浴びた。続く4番・細川に対しては内角高めの直球で詰まらせた。打球は右前にふらふらと上がり、二塁・中野拓夢内野手(29)が落下点まで一直線で駆けて好捕。続くボスラーに適時内野安打を許したが、チェイビスを空振り三振に斬ると、スタートを切っていた二走・岡林を捕手・坂本が盗塁刺。さらなる追加点を防いだ。伊原は6月8日のオリックス戦(甲子園)以来、2か月半ぶりの白星を目指す一戦も、苦しい立ち上がりとなった。
◆阪神・中野拓夢内野手(29)が「2番・二塁」で出場。2点を追う三回に適時打を放った。テンポよく投げ込む中日先発・大野に対し、二回までは1安打のみで無得点だった。それでも三回は熊谷が三遊間を破り、初めて回の先頭が出塁。伊原の投前バントと近本の右飛で2死三塁としたところで、中野に出番が巡ってきた。とらえたのはカウント1-1からの変化球。外角球に逆らうことなくバットを合わせて左前へと運び、1点差に詰め寄った。中野にとっては16日の巨人戦(東京D)の三回に放った中堅への二塁打以来、実に12打席ぶりとなる安打。ベンチから祝福を受けると、一塁ベース上で喜びを表現した。阪神・中野 「打ったのはカットボールかな。早めに1点を返したいと思っていました。みんなでつないで作ったチャンスでしたし、ものにできて良かったです。逆転できるように次の打席も頑張ります」
◆先発した阪神の伊原陵人投手(25)は6回7安打2失点で降板。好投するも、約2カ月半ぶりの勝ち星をつかむことはできなかった。一回に先頭からの3連打などで2点を失ったが、二回以降は立ち直って無失点投球。三回に2死から二、三塁のピンチを招くも、ボスラーを左飛に打ち取りピンチ脱出。六回には2死一、二塁で、新人王を争う8番・石伊を一邪飛に仕留めて無失点で切り抜けた。直近2登板はともに4回で降板。6回2失点(自責0)だった6月22日のソフトバンク戦(甲子園)以来、先発5試合ぶりにクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)を記録した。七回からは岩貞祐太投手(33)が2番手でマウンドに上がった。阪神・伊原 「ゲームの入りに全力で行こうとボールが高くなってしまったり、ゾーンに残ったボールを拾われてしまって先制を許してしまいました。低いとろにしっかり集めて打たせて取ることを意識することで2回以降はリズムが出てきたと思います。初回の失点から切り替えて投球できたところはよかったと思います」
◆阪神が中日に惜敗し、連勝が3でストップした。先発した伊原陵人投手(25)は6回2失点と好投するも、今季6敗目。一回に3連打などで2点を失ったが、二回以降は粘りの投球でゼロを重ねた。七回に2番手で登板した岩貞祐太投手(33)が2三振を奪って1回を3者凡退。3番手の桐敷拓馬投手(26)は1死一、二塁のピンチを招くも併殺で切り抜けた。九回には19日の試合でNPBでは2180日ぶりの白星を挙げたラファエル・ドリス投手(37)が1回を無得点で抑えた。打線は2点を追う三回、前夜のヒーロー熊谷敬宥内野手(29)が先頭で安打を放ち出塁すると、2死三塁で中野拓夢内野手(28)が1点差に迫る適時打。しかし、反撃はここまで。先発・大野に6回1失点と抑え込まれ、九回に守護神・松山から一打同点のチャンスを作ったが、代打・糸原が空振り三振、高寺が左飛に倒れた。
◆1点差敗戦を喫した阪神の連勝が「3」で止まった。伊原陵人投手(25)が一回、4長短打を浴びて、2点を献上。近本光司外野手(30)がスタメンに復帰した打線は6回降板の大野雄大投手(36)からの継投を前に三回の中野拓夢内野手(29)の適時打による1点のみ。九回は先頭の代打豊田寛外野手(27)の中前打から1死二塁としたが、代打糸原健斗内野手(32)、高寺望夢内野手(22)が凡退した。3戦連続初回失点の伊原は最多の111球を投げたが、6月8日オリックス戦(甲子園)での5勝目以降8戦5敗で、負け数が初めて上回った。中日戦のチーム成績は再び「借金1」。巨人がヤクルトに敗れたため、優勝マジックは1減の「20」。
◆中日が連敗を「4」で止めた。先発の大野雄大投手が6回6安打1失点で7勝目(4敗)。打線は一回、岡林の適時二塁打とボスラーの適時打で2点を先行。七回から3投手が無失点でつなぎ、逃げ切った。
◆阪神・佐藤輝のバットから快音は響かなかった。1点差に迫った三回、なおも2死一、三塁で打席に立つと先発・大野の2球目ツーシームを力でポール際へ運んだ。だが、打球は惜しくもファウルゾーンのフェンスに直撃。その後、空振り三振に倒れた。4打数無安打の主砲は「まあまあ、そういうときもあるんじゃないですか」と次戦を見据えた。
◆阪神・熊谷が2夜連続で攻守で存在感を放った。「8番・遊撃」で先発すると、三回の第1打席で得点の起点となる左前打。「1本目が出たので、気を楽に2打席目も入れた」と四回にも安打を記録した。八回1死一塁の場面では、高いバウンドの遊ゴロを捕球すると、二塁を踏んですぐさま一塁へ送球。華麗なプレーで併殺を完成させた。「あの辺は自分で行けるところだったので、自分で行きました」と振り返った。
◆1点を追う九回に、代打で先頭を任された阪神・豊田が意地を見せた。中日の守護神・松山に対して「いいピッチャーなので、どんどんストライクを取ってくると思った」と、初球の155キロ直球を右前打。得点にはつながらなかったが存在感を放った。19日の試合では代打・糸原が決勝打。「僕も続きたいという思いで準備していたので、最後打ててよかった」と2週間ぶりの安打を喜んだ。
◆前日に今季初めて試合を欠場した阪神・近本は「1番・中堅」でスタメン復帰。七回の第4打席に2死から中前打を放った。「負けちゃいましたね。点に絡められればよかったと思います」と悔やんだ。打率は変わらず・290で首位打者争いは広島・小園に次いで3厘差の2位としている。
◆約2週間ぶりの先発となった阪神・伊原陵人投手(25)は、プロ入り後最多の111球を投じるも6回2失点で今季6敗目。一回に先頭からの3連打などで2点を失った。「初回に先制点を取られてチームに流れをもってこられなかった。最近続いているので、見直すところは見直して。攻めながらっていうところを考えてやっていけたら」3試合連続で一回に失点。それでも二回以降は立ち直り、粘りの投球で六回までゼロを並べた。先発5試合ぶりのQSも記録した。6月8日のオリックス戦(甲子園)を最後に白星から遠ざかる。一時は一人で〝貯金4〟を作ったが、この日の敗戦で5勝6敗と〝借金生活〟に突入した。「今まで投げたぶんも全部、次の試合に生かしていけるように。どんどん成長していかないといけない」ルーキー左腕が経験を糧にして、壁を乗り越える。(萩原翔)
◆阪神・高寺望夢内野手(22)がはじき返した打球は快音を残して左翼線へ伸びるも、中日・細川のグラブに収まった。竜の守護神・松山から九回1死二塁のチャンスを築くも、虎が1―2で惜敗だ。「形はしっかりと作ってゲームができていますから」試合後の藤川監督は最後まで食らいついたナインを評価した。だが、一回に伊原が4安打を浴びて2点の先行を許し、反撃は三回の中野の適時打での1点のみ。大野から始まる4投手のリレーを打ち崩せず、四回以降はゼロ行進だった。リーグ制覇に向けて快進撃を続ける中、1点差ゲームはこれで「18勝20敗」。1-0勝利は今季すでに8度と多いが、意外にも1点差負けは多い。今季喫した42敗のうち、割合は47・6%とほぼ半数。セ5球団の中では、再び8勝9敗と唯一負け越すこととなった中日に対し、9敗のうち6敗が1点差。また、2位巨人に対しても6敗のうち5つが1点差だ。接戦に及んでいることは、抜群の安定感を誇る投手陣が大崩れしないからこそ、という見方もできる。ならば奮起に期待するのは打線だ。Vロードをさらに突っ走っていくためには、ライバルたちが繰り出す強力な救援陣を、しっかりと打ち崩すという課題を打破することも、求められる。「また東京に行って、しっかりと頑張るだけですね」虎将は努めて前を向いた。見すえたのは21日の移動日を挟んだ先、22日からのヤクルト3連戦(神宮)。この日京セラドームに充満したため息を、わずかな差で歓声に変えてみせる。(須藤佳裕)
◆阪神復帰後初の連投となったドリスは1点を追いかける九回に登板し、三者凡退。「いいチームメイトなんで、こういう展開で回ってくることもありますけれども、きっと点取ってくるなっていう信じながら投げてました」と最後の攻撃に望みをつなげた。連投にも「もちろんいい状態で来てます。チームが勝つためにやってるので、そこは引き続きやりたいなと思ってます」と37歳は頼もしい。
◆1-2の七回に2番手で登板した阪神・岩貞が1回無失点の好リリーフ。6月12日の西武戦(ベルーナ)以来の3者凡退にも「普通です。また継続してやっていけたら」と表情を崩さなかった。代打・大島、ブライトを連続三振に斬り、「全部ってことはないですけど、狙ったところに投げられたので良かった」とうなずいた。
◆勝てなかったが、個人としては実り多きゲームだった。打撃の調子を落としていた阪神・中野拓夢内野手(29)が、12打席ぶりの安打となる適時打&7試合ぶりのマルチ安打と奮闘。完全復活への手応えが口をついた。「ちょっと丁寧に打ちにいきすぎていた部分もあった。どうしても(ボールを)見てという打席が多かった。開き直った結果がヒットになった」0-2の三回2死三塁で、中日・大野の外角カットボールを鮮やかに左前へ。3試合ぶりの安打をマークすると、五回1死では右前打を放った。二塁守備でも前夜に続いて球際の強さを発揮し、0-1とされた直後の一回無死二、三塁で細川の二塁後方への飛球を背走してキャッチ。大量失点しかねない調子だった伊原を救い「まずは(自分は)そこだと。守りは、ほとんど100%に近い状態でできるので。常に投手を助けられる守備を心がけている」と胸を張った。8月中旬は近本と打率・290前後で、首位打者を争っていたが、15日からの巨人3連戦(東京ドーム)で11打数1安打と結果を残せず、少し落ち込んでいた。復活へのきっかけは、遠征には帯同していなかった〝師匠〟のアドバイスだった。昨年11月の秋季キャンプから打撃指導を受けている和田1・2軍打撃巡回コーディネーターだ。「和田さんから内角、外角といろいろなトスを上げてもらって、その時の体の使い方とかを見てもらって(感謝している)。自分もいろいろなコースにバットを出すイメージで打っていた」和田氏はテレビで見ていて「あんまり調子はよくないな、と」。京セラドームでゲームが行われたこの2日間、「和田塾」を開講してくれた。その効果が2安打という形になって表れた。毎年恒例の夏の長期ロードも22日からのヤクルト戦(神宮)、26日からのDeNA戦(横浜)の残り6試合となった。「残りも、しっかり引き締まったいいゲームができるように。あさってからも頑張りたい」底は脱した。Xデーにむけて、中野はバットの状態をあげていく。(三木建次)
◆ちょうど四半世紀前の2000年8月21日。コミッショナーが緊急会見を開くという連絡が入った。何事か?こんな時期に、いい話題ではないに決まっている。いぶかしんでいたら、なんとダイエー球団(現ソフトバンク)が日本シリーズの開催予定日に、福岡(現みずほペイペイ)ドームを別のイベントに貸し出していたため、優勝しても本拠地開催できないというのだ。〝優勝する気がないのか!〟コミッショナーの怒りはすさまじく、罰金が科せられた。ダイエーが優勝しなければ影響なしで終わったのだが、王貞治監督指揮のもと、見事にパ・リーグを連覇。その結果、巨人との日本シリーズは東京ドームで土日に開催し、移動日なしで月曜日に福岡で1試合。イベントで使用できない2日間を飛ばして木金に2試合。再び移動日なしで東京ドームに戻って1試合という超変則日程になってしまった。ふと思った。ことしの阪神が甲子園でクライマックスシリーズや日本シリーズが戦えないなんてことは...。「そんなこと、あるわけないでしょ。10000%、甲子園で開催できますよ」球団関係者に叱られた。何事も疑問に感じたら、すぐ質問してしまう性格なもんで。お許しください。
◆阪神は20日、中日に1-2で競り負け連勝が「3」で止まった。巨人がヤクルトに敗れて優勝へのマジックナンバーは「20」に減ったが、先発した伊原陵人投手(25)は悔しい6敗目。新人王の最有力候補でありながら8試合も勝ち星から遠ざるD1位左腕に熱い視線を送るのが、阪神OBであり1994年に新人王に輝いた藪恵壹氏(56)=サンケイスポーツ専属評論家=だ。背番号18の先輩は「村上を手本に」「坂本を信じろ!」とアツいアドバイスを送った。タテジマの背番号18が新人王に向かって懸命に投げている。31年前のルーキー「藪恵市」を思い出すファンがいてくれたらうれしいんだけれど。もちろん、私が誰よりも伊原を応援している。一生に一度のチャンス。どうせ取るなら、ふさわしい成績を残して、新人王を手にしてほしい。この日は立ち上がりに真っすぐを狙われた。投げている球も悪くないし、ストライクも取れていた。が、打たれてしまっては何にもならない。いいお手本が身近にいることを思い出せ。村上だ。伊原に近い球威で、圧倒的な制球力を誇る。村上の良さは、ボール先行の、いわゆるバッティングカウントでの制球だ。打者が振ってくるカウントで、ストライクゾーンの四隅、ボールかストライクか、ギリギリのところに投げられる。打者は「ストライク」と思って振ったら「ボール」という球が一番打てないものだ。さらに、坂本という抜群のキャッチングを誇る捕手がいる。村上レベルの制球力がなくても、ギリギリのゾーンに投げれば、見逃したとき、坂本が技術でストライクにしてくれることもある。仲間を見習い、仲間を信じたら、もっと楽にアウトを取れるはずだ。
◆わずか1点だけ...。打てへんかった~。でも、クライマックスシリーズ(CS)の席を争う2位以下の熱戦を盛り上げるための演出に、一役買ったと思って許しちゃう。5勝からなかなか勝てないドラフト1位の伊原が一回に4安打を浴び、あっ気なく2失点...。本日もヘナヘナスタートにあきれながらも、え~い決してサジを投げたりするかい!例えば阪神でいえば村上、才木くらいの絶対的ローテーション投手は別にして、シーズン途中に調子を落として2軍に行く投手がいるのだ。その投手が1軍に戻りローテに居座れるか? はたまたエレベーター(1、2軍を上がったり下がったり)になるか? そこには3つの『せい』が俺はあると思う。まず何が悪かったのかを見つめ直す『反省』。そしてもちろん、2軍での体や技術の『調整』。そして1軍マウンドで一番大切なコト! それは『修正』なのだ!! 上に戻りいい投球を見せたいから力むことはあるだろう。だけどその後、反省、調整も合わせての修正!! 二回以降それができ、六回まで追加点を許さなかった伊原はもう大丈夫や!!

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
67 | 42 | 2 | 0.615 (↓0.005) | M20 (↑1) |
32 | 378 (+1) | 259 (+2) | 68 (-) | 84 (-) |
0.244 (-) | 2.080 (-) |
2 (-) |
巨人 |
53 | 54 | 3 | 0.495 (↓0.005) | 13 (-) |
33 | 335 (+2) | 329 (+7) | 72 (-) | 43 (-) |
0.243 (↓0.001) | 2.690 (↓0.05) |
3 (-) |
DeNA |
51 | 53 | 5 | 0.490 (↑0.005) | 13.5 (↑1) |
34 | 361 (+7) | 339 (+4) | 70 (-) | 55 (+4) |
0.242 (↑0.002) | 2.860 (-) |
4 (-) |
広島 |
47 | 57 | 5 | 0.452 (↓0.004) | 17.5 (-) |
34 | 332 (+4) | 355 (+7) | 57 (+1) | 48 (-) |
0.242 (↑0.001) | 2.980 (↓0.04) |
5 (-) |
中日 |
48 | 60 | 2 | 0.444 (↑0.005) | 18.5 (↑1) |
33 | 294 (+2) | 337 (+1) | 59 (-) | 66 (+1) |
0.227 (-) | 2.830 (↑0.02) |
6 (-) |
ヤクルト |
40 | 60 | 5 | 0.400 (↑0.006) | 22.5 (↑1) |
38 | 302 (+7) | 420 (+2) | 58 (+2) | 47 (-) |
0.231 (↑0.001) | 3.620 (↑0.01) |
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