1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 | 12 | 0 | 2 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1X | 5 | 9 | 1 | 2 |
勝利投手:平良 海馬(3勝1敗22S) 敗戦投手:鈴木 翔天(2勝3敗4S) 本塁打 |

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◆西武は2点を追う5回裏、デービスと外崎の2者連続本塁打で試合を振り出しに戻す。その後勝ち越しを許すも、9回に代打・山村の犠飛などで同点とすると、延長10回には外崎が適時打を放ち、サヨナラ勝ちを収めた。投げては、6番手・平良が今季3勝目。敗れた楽天は、救援陣が精彩を欠いた。
◆西武外崎修汰内野手(32)は「7番右翼」で先発し、22年6月5日のヤクルト戦(神宮)以来、3年ぶりに外野でのスタメン起用となった。今季は開幕から三塁を任されるも打撃の調子は上向かず。84試合に出場し打率2割1分7厘、本塁打3本にとどまり、3日のロッテ戦(ZOZOマリン)以降先発出場はなかった。前日の試合では負傷交代の仲田に代わって2回から右翼の守備に就いた。岸、西川、仲田と野手陣に離脱が相次ぐなか、過去に外野の経験があるベテランに白羽の矢が立った。
◆西武の"デビトノ"連弾で同点に追いついた。5回表まで2点をリードされ、かたや楽天岸に対して4回まで1安打。悪い流れの中で5回無死、J・D・デービス内野手(32)が左翼席へ2号ソロを放った。そして直後、この日は3年ぶりに外野手としてスタメン出場している7番の外崎修汰内野手(31)が初球のスライダーを、豪快に左翼席へ4号ソロ。前日まで本塁打数リーグ5位だった西武打線が、わずか2球で同点に追いついた。西武はこの日勝つと、13カードぶりのカード勝ち越しとなる。
◆西武渡辺勇太朗投手(24)は約2カ月ぶりの白星とはならなかった。初回、楽天宗山に中越えの二塁打を打たれると4番黒川に左前適時打を浴び先制点を失った。2回以降も毎回得点圏に走者を進める苦しい投球が続いた。それでも力強い直球で楽天打線にあと1本を許さず堪え続けたが、5回に張り詰めた糸が切れた。先頭中島に対し、真ん中に入ったカットボールを完璧に捉えられ、右翼への3号ソロとされた。打球を見上げ、マウンド上で思わずしゃがみこんだ。「3者凡退のイニングを作ることができず、苦しい投球になった」と5回で89球を要し、7安打2失点で降板。6勝目は次回登板に持ち越しとなった。直後の5回裏に味方がデービス、外崎の連続アーチで同点に追いつき、敗戦投手は免れたが、現在12カード連続勝ち越しなしのチームに流れをもたらすことはできなかった。
◆楽天がベルーナドーム今季最終戦で痛恨の逆転負けを喫した。初回2死三塁で黒川史陽内野手(24)が先制打をマーク。1-0の5回には中島大輔外野手(24)が3号ソロで追加点を奪った。しかし、5回裏に先発の岸孝之投手(40)がデービス、外崎に2者連続本塁打を浴び、同点に追いつかれた。それでも、6回1死二塁から武藤敦貴外野手(24)が勝ち越し打、8回には辰己涼介外野手(28)の6号ソロでリードを広げた。しかし、4-2の9回に抑えの則本昂大投手(34)が2失点で同点となり、延長戦でサヨナラ負けを喫した。チームは2カード連続の勝ち越しを逃した。
◆5位西武が4位楽天にサヨナラ勝ちし、この3連戦を2勝1敗と勝ち越した。これで6月17~19日のDeNA戦(横浜)以来、13カードぶりのカード勝ち越しとなった。延長10回、楽天鈴木翔から2四球を選び、無死一、二塁に。4番タイラー・ネビン外野手(32)が安打でつなぎ無死満塁に。その後連続三振で2死満塁になったが、外崎修汰内野手(31)がサヨナラ打を放った。西武は2点ビハインドだった9回、楽天則本に対し、1死満塁から古賀悠斗捕手(25)が押し出し四球を選び、まず1点。代打の山村崇嘉内野手(22)が犠飛で同点にし、延長戦に持ち込んでいた。5位西武は3連戦前には4位楽天と2・5ゲーム差だったが、カード勝ち越しにより1・5ゲーム差に。逆転Aクラス入りへの流れをつかもうと必死の戦いが続く。
◆楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(22)が8月初安打でトンネルを抜けた。「2番遊撃」で4試合ぶりに先発。初回1死走者なし、西武渡辺の149キロ直球を振り抜き、中堅の頭上を越える二塁打を決めた。自身にとっては7月30日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、19打席ぶりの安打。なおも2死三塁から4番黒川が左前適時打を放ち、先制のホームを踏んだ。3回の第2打席では2球で追い込まれながらも、簡単には凡退しない。ファウルで粘り、9球目の直球を左翼線に運んだ。追加点にはつながらなかったが、2打席連続の二塁打に。今季88試合目の出場で安打数を81本に伸ばした。2安打を放った後に3打席凡退したことを反省し「入りは良かったので、次はそれを1試合通して、後半は中継ぎの球が強いピッチャーが来ますし、そういうところにアジャストしていけるようにというのを感じました」と振り返った。試合に敗れたものの、この日は黒川、武藤、中島と1学年上の同世代が躍動した。「その年代にしか出せない若さというか、勢いもあると思うので、あんまり深く考える立場でもないと思いますし、とにかく思い切ってチームを勢いづけられたらいいのかなと思います」と力を込めた。
◆西武を土壇場で踏みとどまらせたのは外崎修汰内野手(31)だった。延長10回、無死満塁から連続三振で2死満塁となって打席に。押し出しなんて一切頭にない。「どんどんゾーンをめがけてくるだろうと。まっすぐに絞りました」。楽天鈴木翔の初球の直球を痛烈にアップルパンチ。三塁の頭を高速で抜け、あとは歓喜の水浴びだ。セカンド外崎でもサード外崎でもない。3年ぶりのスタメン「ライト外崎」だった。西川ら故障者が相次ぐ中での外野守備。「プライドがないわけじゃないです」と言う。でも打率はまだ2割2分台。ここ10試合でスタメンは2試合のみ。若手登用で変わりゆくチームに「(変化は)いいことだと思うんですけど、個人的にはまだ負けてられない、というか負けたくない」と強い目力で話す。5回の同点弾も含め、存在感を見せた。外崎が打たなければ、13カード連続負け越しの屈辱もありえた。「ズルズル行ってる中で、今日の勝ちがなんかいいきっかけになると思うんで」。負けたら4位楽天と3・5ゲーム差。Aクラス入りがかなり遠のいていた。大事な一戦で、外崎の勇気がそれを「1・5」に縮めた。【金子真仁】
◆楽天が痛恨の逆転負けで2カード連続勝ち越しを逃した。2点リードの9回に抑えの楽天則本昂大投手(34)が同点に追いつかれると、延長10回に楽天鈴木翔天投手(28)が西武の外崎にサヨナラ打を浴びた。三木肇監督(48)は「(中継ぎが打たれ)結果そうだけど、彼らが頑張って勝った試合がいっぱいあるから、今日のことをまた生かして、チームのために頑張ってもらいたい」。3位オリックスとのゲーム差は4に広がった。
◆西武の村田怜音内野手(24)のバットに勢いが出てきた。この日は「5番一塁」でスタメン。2回に右中間への痛烈な二塁打を放つと、その後も大きな右飛や、右前打。9回にも同点につながる四球をもぎ取るなど、内容の濃い1日だった。村田は「やっぱり1本ホームランが打てたことで、気持ちの余裕が出てきました」とし「この先もやることは変わらないです。センターから逆方向にホームランが打てるイメージで打席に入るようにしてます」と頼もしかった。
◆2年目の楽天中島大輔外野手(24)が、西武3連戦で大暴れした。チームは1勝2敗で負け越したが、1本塁打を含む14打数8安打の打率5割7分1厘と躍動。「いい形で打てた打席が多かった。反省する打席、もったいないところもあると思うので、それは次に生かすというか、この感覚は1つ覚えておきたいなっていう、次に生かせる試合だったかなと思います」と振り返った。1点リードの5回無死では、西武渡辺のカットボールを振り抜き、3号ソロを右翼スタンドに突き刺した。4月30日西武戦(ベルーナドーム)以来となる1発に「別にホームラン狙うとか、大きいの狙おうとか全然思ってなかったんですけど、甘い球に対して強いスイングを仕掛けられた点では良かった」と、うなずいた。前日10日に自身2度目の1試合4安打をマークするなど結果を残しているが「最近ちょっと当ててヒットというか、いいとこに落ちたというか、間を抜くヒットばっかりだったので、自分のスイングで打てて、結果、ホームランになって良かったです」と収穫を口にした。規定打席には到達していないものの、83試合に出場して打率2割8分8厘、3本塁打、18打点、15盗塁と打線をけん引している。
◆5位西武が延長10回、外崎修汰内野手(32)のサヨナラ打で勝利した。実に13カードぶりとなるカード勝ち越しを決め、4位楽天とのゲーム差を「1・5」に縮めた。もし敗れていたらゲーム差は逆に「3・5」に開き、残り41試合というタイミングを考えても、Aクラス入りがかなり遠のく形となっていた。西口文也監督(52)も「今日負けるのと勝つのでは全然違うと思うので」と話し「ああいう選手が活躍してくれると、雰囲気も良くなってきますし」と悩めるベテランの殊勲打をたたえた。三塁コンバートで失策が増え、打率も2割台前半に低迷。そんな外崎に対し、時にマンツーマンで練習を支えてきた鳥越裕介1軍ヘッドコーチ(54)も「非常に悔しい思いで必死にやってきたと思う。ここ1カ月くらい、仁志コーチと継続してやってきていることもいい感じになっている」と殊勲打にうれしそう。「みんなが頑張って、この勝ちにつながった。今度は首位のチームが相手だし、勢いづける上でも良かったかな」と13日からのソフトバンク戦(ベルーナドーム)への景気づけを喜んでいた。【金子真仁】
◆Aクラス浮上を狙う楽天が、手痛い逆転負けを食らった。2点リードの9回に抑えの則本昂大投手(34)が登板。先頭の西武ネビンは二塁小深田の好守でアウトを奪ったものの、そこから連続四球と安打で1死満塁とされ、古賀悠に押し出し四球を与え、代打山村には同点犠飛を浴びた。延長10回には鈴木翔天投手(28)が連続四球と安打で無死満塁のピンチを背負い、連続三振で2死としたが、最後は外崎にサヨナラ打を運ばれた。勝ちパターンを担う両投手が失点し、サヨナラ負けとなった。三木肇監督(48)は「結果そうだけど、彼らが頑張って勝った試合はいっぱいあるから、今日のことをまた生かして、チームのために頑張ってもらいたい」と話した。一方、ポジティブな要素もあった。24歳トリオの黒川史陽内野手、中島大輔外野手、武藤敦貴外野手がそれぞれ打点を挙げる活躍をみせた。「一緒に努力してやることも大事だし、横でいい意味で競争して、刺激し合ってやればいいのかなと思う。今後に生かせることもあったと思うから、経験としてしっかり積んでほしい」と期待を寄せた。チームはベルーナドーム今季最終戦を落とし、5位西武に1勝2敗と負け越し。3位オリックスとのゲーム差が「4」に広がった。
◆西武が0―2の五回、2者連続弾で試合を振り出しに戻した。まずはこの回の先頭打者、6番・デービスが反撃の2号ソロを放った。「甘く入ってきた球をしっかりと仕留めることができました」カウント1―2から楽天先発右腕、岸の126キロのチェンジアップを左翼席へ運んだ。興奮冷めやらぬ中、続く外崎が初球、134キロのスライダーを一閃。再び本拠地ファンが陣取る左翼席へアーチを描き「身体がうまく反応して打つことができました。デービスがいい流れを作ってくれたおかげです」と振り返った。
◆西武の先発、渡辺勇太朗投手(24)は89球を投げ、5回7安打2失点。今季6勝目はお預けで、6月19日のDeNA戦(横浜)での白星を最後に6戦連続勝利なしとなった。「三者凡退のイニングを作ることができず、苦しい投球になりました」一回2死三塁で4番・黒川に左前適時打を浴び、先制を許した。二―四回は要所を締めて無失点に切り抜けたが、五回は1番・中島に右越えソロを被弾。埼玉・浦和学院高から入団7年目の右腕は「チームにいい流れを持ってこられるように、次回までに今日の反省点を改善して、攻撃につなげられる投球ができるようにがんばります」と前を向いた。
◆西武がサヨナラ勝ちした。2―4の九回に古賀悠の押し出し四球と代打山村の犠飛で同点。延長十回は2死満塁から外崎が左前打を放って試合を決めた。楽天は九回に抑えの則本が3四球と制球が定まらず、逃げ切れなかった。
◆若手が多くを占めるチームで頼りになる32歳が試合を決めた。西武・外崎修汰内野手が4―4の延長十回2死満塁でサヨナラ左前適時打。チームを6月19日以来、13カードぶりのカード勝ち越しに導いた。「僕がなんとか決めてやるって気持ちで打席に入った」母校の岩手・富士大の後輩にあたる左腕、鈴木翔の初球、148キロの直球を一閃。鋭い打球を左前へはじき返し「最後、勝ち切ることができて、いい試合をファンの皆さんに見せられたと思います」と喜んだ。チームは今季6度目のサヨナラ勝ち。西口監督は「試合に出ていないときも練習で(バットを)振り込んでいた。そういう練習の成果が出てきている」と外崎をたたえた。殊勲の右打者は「(上位進出へ)いいきっかけになると思うんで、今日の勝ちが」とうなずいた。

<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
63 | 36 | 4 | 0.636 (↑0.003) | - (-) |
40 | 394 (+3) | 274 (+1) | 70 (-) | 79 (+1) |
0.250 (-) | 2.350 (↑0.01) |
2 (-) |
日本ハム |
60 | 41 | 2 | 0.594 (↓0.006) | 4 (↓1) |
40 | 382 (+1) | 266 (+3) | 93 (+1) | 51 (-) |
0.244 (↓0.001) | 2.280 (↓0.01) |
3 (-) |
ORIX |
51 | 46 | 3 | 0.526 (↑0.005) | 11 (-) |
43 | 346 (+5) | 370 (+3) | 64 (+1) | 45 (-) |
0.258 (-) | 3.440 (↑0.01) |
4 (-) |
楽天 |
48 | 51 | 2 | 0.485 (↓0.005) | 15 (↓1) |
42 | 299 (+4) | 344 (+5) | 43 (+2) | 93 (-) |
0.247 (-) | 3.210 (↓0.01) |
5 (-) |
西武 |
47 | 53 | 2 | 0.470 (↑0.005) | 16.5 (-) |
41 | 274 (+5) | 304 (+4) | 49 (+2) | 64 (-) |
0.231 (-) | 2.770 (↓0.01) |
6 (-) |
ロッテ |
37 | 59 | 3 | 0.385 (↓0.004) | 24.5 (↓1) |
44 | 292 (+3) | 392 (+5) | 49 (-) | 43 (+2) |
0.233 (-) | 3.690 (↓0.01) |
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