西武(☆9対4★)楽天 =リーグ戦15回戦(2025.08.09)・ベルーナドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:隅田 知一郎(9勝6敗0S)
敗戦投手:瀧中 瞭太(4勝8敗0S)

本塁打
【西武】古賀 悠斗(4号・2回裏2ラン),渡部 聖弥(7号・4回裏2ラン)

  DAZN
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◆西武は2点リードの4回裏、渡部聖が2ランを放ち、追加点を挙げる。その後4-3となって迎えた8回には、村田の適時二塁打などで一挙5点を奪い、試合を決定づけた。投げては、先発・隅田が8回途中2失点の力投で今季9勝目。敗れた楽天は8回に1点差に迫るも、2番手・宮森が踏ん張りきれなかった。

◆西武の本拠地ベルーナドームに9日、涼しげな滝が誕生した。外野席入り口に設置されたのは正式名称「BIG WATERFALL」だ。一部関係者には"滝設備"と、実に分かりやすい名前で呼ばれている。開場から7回終了後まで不定期に流れ、インプレー中も稼働する。1回あたりの放水量は毎分1200リットル。10メートルの少々の高さにある48個のノズルから、水道水が落下してくる。さらに従来のミスト設備に加え、コンコースに足元からミストを噴射する設備もこの日から導入。滝設備と合わせ、シーズン終了まで実施される。開場を前に、これらが報道陣に公開された。せっかくなので滝設備の"滝つぼ"へ接近すると、見た目とは違って、水の粒がかなり大きくて腰が引ける。ミストかなと思って水浴びすると、間違いなくぬれることになる。1分間そこに立ち尽くしたら、ちょっとした滝行だ。スマートフォンで水の流れを撮ろうとすると、かなりぬれる。そこは自己責任だ。着替え用のロッカーへの近道も確保され、従来のスタジアムではなかなかなかったような体験ができる。子どもたちも、子ども心を持った大人たちも、十分にワクワクできる設備だ。【金子真仁】

◆西武がホームラン攻勢で先発の隅田知一郎投手(25)を援護した。まずは2回2死一塁、8番の古賀悠斗捕手(25)が変化球に足腰を踏ん張りきり、2試合連続となる4号2ランを左翼席へ。「うまく打てましたし、スミ(隅田)を援護することができました」とコメントした。さらに4回には再び2死一塁から、今度はルーキー渡部聖弥外野手(22)が緩いカーブを捉え、7号2ラン。「厳しいコースを粘ることができたので、甘く入ってきた球を仕留めることができました」と振り返った。この日は2軍でも山村崇嘉内野手(22)レアンドロ・セデーニョ内野手(26)が2者連続本塁打を放ち、さらには平沼翔太外野手(27)も本塁打を放った。北海道・美唄で合宿中の3軍も古賀輝希内野手(24)が本塁打をマーク。8月2日は1~3軍合わせて適時打が1本と冷え込んだが、一転、この日は豪快に攻めまくった。

◆楽天の連勝が3で止まった。ピンクのサマーユニホーム着用時は5戦全勝だったが、西武の1発攻勢に沈んだ。2回、先発の滝中瞭太投手(30)が古賀悠に先制2ランを食らい、4回は渡部聖にも2ランを許した。いずれも2死からの失点だった。打線は7回まで無得点と沈黙も、8回2死一、三塁から村林一輝内野手(27)が適時打を放ち、なおも2死二、三塁からオスカー・ゴンザレス外野手(27)が2点適時打で続いて意地を見せた。この日着用したサマーユニホームは、本拠地イベント「夏スタ!」のテーマである「VIVID SUMMER」に合わせ、鮮やかなピンクがメインカラーだ。試合前時点でピンクのユニホームを着た日は5勝0敗。まさにラッキーカラーとなっていた。5位西武との直接対決で敗戦。順位は4位のままだが、1・5ゲーム差に縮められた。>

◆5位西武が13カードぶりの勝ち越しへ、まずは4位楽天との3連戦初戦を勝利した。2試合連続での白星は、6月15日中日戦と同17日のDeNA戦以来、2カ月近くぶりとなる。この日は長崎出身の隅田知一郎投手(25)が「8・9」への思いを込め、先発マウンドへ。1巡目は打たせて取り、2巡目以降は奪三振も増産。8回途中2失点でマウンドを降りたものの、救援陣が何とかリードを守り切り、隅田は見事にチームトップの今季9勝目を手にした。打線は2回に古賀悠斗捕手(25)が4号先制2ランを放ち、さらに4回には渡部聖弥外野手(22)が7号2ランで差を広げた。古賀悠は8回の同点のピンチを二盗阻止で締めるなど、攻守に躍動した。

◆楽天浅村栄斗内野手(34)が、体調不良により西武戦のベンチ入りを外れた。この日は球場入りも、試合前練習ではグラウンドに姿を見せなかった。試合後、三木肇監督(48)は「きょう体調不良。また明日からまた確認してなんで、ちょっと体調良くないんで、ベンチ外した」と説明した。浅村は不振により7月7日に出場選手登録を抹消され、約1カ月にわたって2軍で調整。前カードの5日オリックス戦(楽天モバイルパーク)から再昇格していた。

◆西武古賀悠斗捕手(25)が2試合連続本塁打を含む3安打と乗ってきた。「まぐれとしか言いようがないんですけど」と謙遜しながら、ノーステップ打法などが奏功。「自分なりに努力はしてるので少しずつ結果が」と喜んだ。本職の捕手としては「スミ(隅田)を完投完封させたかったので本当に心残りです」としながら、盗塁阻止なども含めて同期入団の左腕を強力に援護した。

◆西武渡部聖弥外野手(22)が21試合ぶりに本塁打を放った。4回、楽天滝中のカーブを左翼席への7号2ランに。「少し自分のスイングができていなかったので、今日は絶対に自分のスイングをと思って打席に立ちました」。直前には仁志野手チーフ兼打撃コーチから「引っかける打球が多いから逆方向を意識するように」とアドバイス。その通りに十分に待てたからこその、粘り腰の1発になった。

◆楽天が5戦全勝だったピンクのサマーユニホームで初黒星を喫した。先発滝中が2回、4回にいずれも2ランを浴び、試合前半から4点を追う展開。「全体的には悪くなかったと思う。ただ、失投のところですね。あそこの1球で仕留められちゃったので」。8回に村林、ゴンザレスの連続適時打で一時1点差としたが、その裏に5点を奪われて突き放された。連勝は3でストップし、5位西武に1・5ゲーム差に迫られた。

◆「8・9」は特別な1日だ。西武の隅田知一郎投手(25)が、8回途中2失点で自己最多タイの今季9勝目を挙げた。長崎県出身の左腕は、長崎市街地に原爆が投下されてから80年のこの日、強い思いでマウンドへ向かい、勇敢に投げ込んだ。23年の「8・9」にもプロ初完封し、その2年後。プロ野球選手としてさらにたくましくなり、1人の大人として平和への願いを口にした。隅田は自分の力で、堂々と、平和への願いを伝える場を勝ち取った。試合後のヒーローインタビュー。お立ち台で、マイクを手にして言った。「今日は長崎県民だけじゃなくて日本の皆さんの特別な日だと思うので。日頃から、ご飯食べるのも寝ることも、平和に過ごせることに感謝して、今日1日、平和について考えてみてください」8月9日は地元長崎の「県民祈りの日」だ。80年前のこの日午前11時2分、長崎市街地に原爆が投下された。今もなお、長崎県内の小中学校では8月9日が夏休みの登校日だ。学ぶための日。隅田少年も当時、直視さえ苦しい資料を見た。「原爆の映像もありました。その後に全員、感想文を書くんです。子どもながらに見て思ったことを考えて書く作業なので、自然と勝手に戦争のことが脳裏に焼き付いて」。身近なところにも戦後に体を痛め、苦しむ人がいた。平和の尊さは十分に学んだ。でも、大人になった今、語り継ぐことが決して簡単でないことも知る。前日8日、記者に突然切り出した。「実は明日、どうしようか迷ってるんです」マウンドへ向かう登場曲を変えようか迷っていた。"平和と命"が隠れメッセージとなる女性歌手の名曲だ。当然、対極にあるものを想起させる歌だ。「戦争を口にするのって、難しいですよね。いろいろな、思ってもいない捉え方をされたりもするので」。迷って結局、いつも通りの登場曲でマウンドへ。8回2死から乱れ、2年ぶりの「8・9完封」はならず。「余力がある中でマウンドを降りてしまったのは本当に悔しいですね」と話したものの、立派にやり抜いた。お立ち台では「8・9」に多くを語らず「深く言い過ぎても、ってところはあるので」と機微の扱いも大人だ。「ベルーナドームは暑いですけど、応援もすごく熱いので、選手は力になります」と明るく締めた。【金子真仁】

◆「8・9」は特別な1日だ。西武の隅田知一郎投手(25)が、8回途中2失点で自己最多タイの今季9勝目を挙げた。長崎県出身の左腕は、長崎市街地に原爆が投下されてから80年目のこの日、強い思いでマウンドへ向かい、勇敢に投げ込んだ。23年の「8・9」にもプロ初完封し、その2年後。プロ野球選手としてさらにたくましくなり、1人の大人として平和への願いを口にした。隅田はお立ち台で平和を願った。少年少女たちを意識し「食べること、寝ること」とイメージしやすい言葉を使っていた。「まぁ、そうっすね。大人にもそうですけど」時に「僕、自己中っすから」と笑いながら、本当は相手の存在を、言葉の行き先をしっかりとイメージできる人だ。恒久の平和には、次世代にいかに伝えるかが大事と感じている。「調べて知ってもらうことですよね。僕は被爆者とか直接見て育ったんで、残酷さはすごく分かる。(今の子は)みんな戦争ってどんな感じなんだろうって、ただの殺し合いみたいなイメージだと思うんで。長崎県だけじゃなくて、できれば日本中で、そういう勉強をできるようにした方がいいんじゃないかな」球場には子どもたちもたくさんいた。調べればショッキングな資料もある。その中でいかに感じてもらえるか。食べること、寝ること-。隅田は柔らかくパスを出した。【金子真仁】

◆楽天は終盤の大量失点が響き、連勝が3でストップした。試合前半から追う展開となった。2回、先発の滝中瞭太投手(30)が西武古賀悠に先制2ランを許し、4回は渡部聖にも2ランを食らった。三木肇監督(48)は「ちょっと高くなっちゃったからね。しっかり打たれてしまったかなということで、彼が一番感じてると思うから」と話した。打線は7回まで無得点に封じられたが、連続適時打で意地を見せた。0-4の8回2死一、三塁から村林一輝内野手(27)が右前に運んで1点をかえすと、なおも2死二、三塁からオスカー・ゴンザレス外野手(27)が左前にはじき返して2点を奪った。一気に3点を挙げて一時1点差に迫ったものの、その裏に源田に走者一掃の適時三塁打を浴びるなど一挙5失点で突き放された。三木監督は「ライオンズさんもね、ああやって得点してきたからね、粘り強く攻撃されてしまったので、もう1回仕切り直して、明日頑張ります」と引き締めた。5位西武との直接対決で手痛い黒星。順位は4位で変わらないが、1・5ゲーム差に詰め寄られた。

◆西武が13カードぶりのカード勝ち越しへ、まずは3連戦初戦を勝利した。2試合連続での白星は6月15日中日戦と同17日のDeNA戦以来、2カ月近くぶり。1番西川が右肩痛で登録抹消となる中、9得点。西口監督は「2死から2つの本塁打で点を取れて、本当に粘りがあるいい攻撃だったと思います」と評価した。

◆滋賀が生んだ剛腕が、故郷の〝後輩たち〟へエールを送った。8日の甲子園大会で初出場の滋賀代表、綾羽高が延長十回タイブレークの末、6―4で高知中央高に勝利。八幡商高3年夏、くしくも綾羽高に甲子園への道を断たれた楽天・則本昂大投手(34)は「初出場で初勝利するのはすごい。滋賀県勢として頑張ってほしいと思います」と激励した。高時時代に味わった悔しさが原動力になっている。則本の母校は甲子園大会に夏7度、春7度出場した名門校だ。1年夏にチームは甲子園に出たが、則本はベンチ入りすることができず。3年夏は手を負傷し、最後の試合となった県大会準決勝は代打待機で、敗退。聖地の土を踏めず「不完全燃焼で終わったから、大学に行ってまた頑張ろうと思えた」と感慨深げに回顧した。プロ13年目の今季は試合前の時点で6試合連続無失点とし、リーグ3位の16セーブをマーク。「今で言えば西武の山田君とかソフトバンクの前田悠伍君も滋賀出身。若い子たちにも負けないように頑張りたいです」。近畿の水がめ「琵琶湖」を有する故郷に活躍を届ける。(加藤次郎)

◆「8番・捕手」で先発出場の西武・古賀悠斗捕手(25)が二回2死一塁で先制の4号2ラン。7日の日本ハム戦(エスコン)で九回に左越えソロを放っており、これで2打席連続本塁打となった。「うまく打てましたし、スミ(隅田)を援護することができました」フルカウントから楽天先発右腕、滝中の128キロのスライダーを一閃。左翼席最前列へ運び「次もがんばります」と気合を入れた。

◆西武は本拠地ベルーナドームの新たな冷涼対策として一、三塁側メインコース入り口に「BIG WATERFALL」を設置した。開場から七回終了後まで不定期に、屋根の複数のノズルから滝のように放水される。これまでメインコンコースにしかなかったミスト設備はサブコンコースにも拡大され、担当者は「ミスト付近では1―2度、平均で0・5―0・7度、温度が下がった」と説明した。

◆「7番・左翼」で先発出場の西武・渡部聖弥外野手(22)が2―0の四回2死一塁でリードを広げる7号2ラン。7月10日の楽天戦(ベルーナ)以来、約1カ月ぶりにアーチを描いた。「厳しいコースを粘ることができたので、甘く入ってきた球を仕留めることができました」カウント1―2から楽天先発右腕、滝中のカーブに対応した。3球ファウルで粘った後の6球目を捉え、左翼ポール際へ運んだ。

◆西武は二回に古賀悠の2ランで先制し、四回は渡部聖の2ランで加点。1点差に迫られた直後の八回は村田の2点二塁打、源田の3点三塁打で突き放した。隅田が7回?を2失点で自己最多に並ぶ9勝目。楽天は連勝が3で止まった。

◆楽天は八回に3点を返したが反撃が遅く、連勝が3で止まった。浅村が体調不良でベンチ入りメンバーから外れ、隅田の前に七回まで単打4本で無得点。三木監督は「球も強くて、なかなか攻め切れなかった。もう少し早めから(得点しないと)」と嘆いた。追い上げた直後の八回には宮森が5失点し、投打がかみ合わなかった。3位浮上を目指す勢いが途切れたが、監督は「もう一回、仕切り直して」と気持ちを切り替えた。

◆西武・隅田知一郎(ちひろ)投手(25)が先発し、7回?を投げて5安打2失点で自己最多タイ&3年連続となる9勝目(6敗)を挙げた。9日は80年前、長崎に原爆が投下された日。長崎出身の左腕が特別な一日に特別な勝利をつかみ、お立ち台で「ご飯を食べるのも寝ることも、平和に過ごせることに感謝したい」と語った。長崎に生まれ、長崎で育ち、幼少期から平和学習に触れてきた。「僕は被爆者の方を直接見て育ったので、残酷さはすごくわかる」。お立ち台で本拠地ファンに「平和について考えてみてください」と投げかけ「長崎県民のプロ野球選手が少ない中でヒーローインタビューで発信できたことはよかった」とうなずいた。試合では最速151キロの直球と100キロ台のカーブで緩急を付けた。テンポの良い投球で七回まで三塁すら踏ませず。ただ八回は2死一、三塁のピンチを招いて降板し「余力がある中でマウンドを降りてしまったので本当に悔しい」と満足する様子は一切なかった。チームを7月12日以来、約1カ月ぶりの2連勝。「完封できるような投手になれるように」と隅田。次回登板で白星をつかみ、過去の自分を超える。(加藤次郎)

◆「8番・捕手」で先発出場した西武・古賀悠斗が今季2度目の1試合3安打をマーク。「自分なりに努力はしているので、少しずつ結果が出てきている」と手応えをにじませた。二回に前試合の最終打席からの2打席連発となる4号先制2ラン。左翼席最前列へ運び「うまく打てました」と自賛した。リードでも同学年の隅田を引っ張り「スミ(隅田)を完投完封させたかった」と振り返った。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
61364 0.629
(↑0.004)
-
(-)
42390
(+4)
273
(+1)
70
(+2)
78
(-)
0.251
(↑0.001)
2.390
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
60392 0.606
(↓0.006)
2
(↓1)
42381
(+1)
262
(+4)
92
(-)
51
(-)
0.246
(↓0.001)
2.280
(↓0.02)
3
(-)
ORIX
50463 0.521
(↑0.005)
10.5
(-)
44341
(+3)
367
(+2)
63
(+1)
45
(-)
0.258
(↑0.001)
3.450
(↑0.01)
4
(-)
楽天
47502 0.485
(↓0.005)
14
(↓1)
44286
(+4)
335
(+9)
41
(-)
91
(+1)
0.245
(↑0.001
3.190
(↓0.06)
5
(-)
西武
46522 0.469
(↑0.005)
15.5
(-)
43265
(+9)
291
(+4)
47
(+2)
64
(-)
0.229
(-)
2.700
(↓0.01)
6
(-)
ロッテ
37583 0.389
(↓0.005)
23
(↓1)
45289
(+2)
387
(+3)
49
(-)
41
(-)
0.233
(-)
3.680
(↑0.01)