DeNA(★2対12☆)巨人 =リーグ戦17回戦(2025.08.08)・横浜スタジアム=
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巨人
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DeNA
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勝利投手:山﨑 伊織(9勝3敗0S)
敗戦投手:ジャクソン(9勝5敗0S)
  DAZN
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◆巨人は1回表、キャベッジとリチャードが適時打を放ち、3点を先制する。その後は6回に3本の適時打が飛び出すなど、終わってみれば18安打で12得点を挙げた。投げては、先発・山崎が7回1失点の好投で今季9勝目。敗れたDeNAは、投手陣が精彩を欠いた。

◆DeNAはジャクソンが先発する。今季の同投手はここまで17試合に先発して9勝4敗の防御率1・95。DeNA外国人選手のシーズン最多勝利は17年ウィーランド、23年バウアーの10勝で、ジャクソンが10勝目を挙げれば球団の助っ人記録に並ぶ。今日先発する巨人戦は今季2勝2敗で、前回8月1日の登板ではDeNAキラーの山崎との先発対決に勝利。山崎とは2週連続の投げ合いとなるが、今回も勝利して白星を2桁に乗せられるか。

◆巨人甲斐拓也捕手(32)が1週間ぶりの先発マスクを務める。先発山崎伊織投手(26)とは7試合連続でバッテリーを組み、防御率リーグトップと好調の右腕を支えてきた。打順は5月27日以来の5番に入り、攻守でチームを勝利に導けるか。先発山崎は先週に続いてDeNA戦に臨む。「先週やられてるんで、しっかり準備して、いい1週間を過ごせた。試合を作るピッチングをしたい」。前回登板は今季ワーストの6失点を喫した。強力打線相手へリベンジに燃える。

◆女子プロゴルファーの鈴木愛佳子(ちかこ)(25)が始球式で堂々たるワンバウンド投球を披露した。「ビオレ ザ ハンドナイター」として行われた同戦に登場し、キュートな笑顔を振りまいた。鈴木は神奈川・厚木市内で行われていた「チーム厚木」の自主トレにたびたび参加。山崎や入江、三嶋らともともにトレーニングしてきた。昨年1月には「毎年、うまくなったと言ってもらえるのでもっと上達できるように頑張りたい」と話していた。

◆巨人リチャード内野手(26)に迷いはなかった。1-0で迎えた初回、前打者の中山が四球を選び、2死満塁で打席に入った。DeNAの先発ジャクソンの外角高めの154キロ直球をはじき返し、三遊間を抜く左翼前2点適時打をマーク。「(中山が)粘って四球を選んでくれたおかげで狙い球も絞りやすかったので、思い切っていけた。1球で仕留めることができてよかった」。試合前時点で巨人戦の防御率1・69の天敵の初球を狙い打った。勝負強い打撃が光る。5日ヤクルト戦で同点ソロ、6日同戦でも決勝打と、好調のバットで存在感を発揮した。「朝が来たらまた1日始まるんで、スイッチ入れるの大変ですけど、12時(午前0時)になったらすぐ忘れて、また切り替えます。朝起きたら今日のピッチャーが浮かんできて。そっか、昨日はもう終わったんか。今日のピッチャーのことを考えて動きます」。試合ごとに気持ちを切り替えるのが、好調の要因の1つ。良くも悪くも頭の中をリセットし、毎朝各投手に対峙(たいじ)する準備をつくり、結果に結びつけた。適時打を放ち、一塁ベース上では味方ベンチに向かって、ヘルメットを何度もたたくパフォーマンスを披露。今季途中の5月にソフトバンクから電撃トレードで加入。新天地では登録抹消も経験したが、少しずつチャンスをものにし、立場を確立しつつある。プロ8年目の新ムードメーカーが、バットでチームの起爆剤となる。

◆疑惑の判定にDeNA三浦大輔監督(51)が猛抗議した。2点ビハインドの1死二、三塁、巨人先発の山崎伊織投手(26)が打席へ。DeNA先発アンドレ・ジャクソン投手(29)の外角136キロチェンジアップにセーフティースクイズを仕掛けた。ボールゾーンへの球に、バントしに行った後でバットを引いた。球審山路は一時、右腕で拳を作ってストライクコールをするも、三塁塁審の小林が両手を広げてノースイングの判定となった。これにはDeNAジャクソンや山本も猛抗議。三浦監督もベンチから飛び出して球審に歩み寄るも、判定は変わらなかった。

◆DeNA橋本達弥投手(25)がプロ初昇格即プロ初登板も、ほろ苦デビューに終わった。9点ビハインドの7回にマウンドへ。しかし先頭の巨人丸に強烈な中前打を浴びると、続く佐々木にも右翼へ強烈な当たりを浴びた。これは蝦名が好捕するも、続く泉口に右翼線への二塁打を打たれると、キャベッジを申告敬遠して迎えた1死満塁。甲斐にカーブをうまく捉えられて左前適時打を許した。さらに続く中山の二ゴロの間にもう1点を失った。1回2失点で降板し、悔しそうな表情を浮かべてベンチに下がっていった。橋本は22年に慶大からドラフト5位で入団した右腕。慶大進学直前には国指定の難病「IgA腎症」と診断された過去があり、1度は野球をあきらめながらも、奇跡的な回復を遂げてプロ入りまでこぎ着けた。昨年には右肩の神経剥離術を受け、オフに育成契約に移行。今季はイースタン・リーグで登板を重ね、7月末に支配下枠上限の70人目での支配下復帰が決まっていた。

◆DeNAが巨人打線に捕まり、今季ワーストタイの被安打18、同ワースト12失点で大敗を喫した。ここまでの今季ワーストは6月22日ロッテ戦(横浜)の被安打18、10失点だった。先発アンドレ・ジャクソン投手(29)がいきなり捕まった。1回2死二塁、巨人キャベッジに不運なポテンヒットで先制適時打を献上すると、2死満塁からはリチャードに2点適時打を打たれて3点を先取された。さらに4回には1死二、三塁から山崎の犠打を三塁・宮崎がファンブル。1死満塁となって丸が右翼への犠飛と佐々木の2点適時三塁打を浴びた。ジャクソンは今季ワーストの5回8安打6失点(自責2)で降板し、「今日はアンラッキーなヒットもありましたが、自分の仕事はアウトを積み重ねることなので、そこの悪い流れを止めるピッチングができなかったのが悔しいです」と振り返った。後を受けた中継ぎ陣も粘りきれない。6回にはルーキー若松尚輝投手(25)が打者9人の猛攻を受けて4失点。7回はこの日プロ初昇格した橋本達弥投手(25)がプロ初登板のマウンドに上がるも、1回2失点のほろ苦デビューとなった。8回は三嶋一輝投手(35)、9回は森原康平投手(33)が無失点リレーも、打線は2回の京田の遊ゴロ間による1得点にとどまった。

◆巨人は3月29日のヤクルト戦以来、今季2度目の2桁得点で快勝し勝率を5割に戻した。DeNA先発ジャクソンを打ち崩した。初回4番キャベッジ外野手(28)が先制の左前適時打を放つと、さらに2死満塁からリチャード内野手(26)に2点左前適時打が飛び出し一挙3点を先制した。4回には丸佳浩外野手(36)の犠飛、佐々木俊輔外野手(25)の2点適時三塁打でリードを広げた。投げては先発の山崎伊織投手(26)が前回6失点のDeNA打線にやり返した。立ち上がりからシュート、フォークに加え80キロ台の緩いカーブも交えながら丁寧な投球を披露。持ち前の制球力を発揮し、強力打線をものともしなかった。7回6安打1失点で9勝目を手にした。

◆DeNAが巨人打線につかまり、今季ワーストタイの被安打18、同ワースト12失点で大敗を喫した。ここまでの今季ワーストは6月22日ロッテ戦(横浜)の被安打18、10失点だった。先発アンドレ・ジャクソン投手(29)は今季ワーストの5回8安打6失点(自責2)で降板。後を受けた中継ぎ陣も粘りきれない。6回にはルーキー若松尚輝投手(25)が打者9人の猛攻を受けて4失点。7回はこの日プロ初昇格した橋本達弥投手(25)がプロ初登板のマウンドに上がるも、1回2失点のほろ苦デビューとなった。

◆DeNA橋本達弥投手(25)がプロ初昇格即プロ初登板も、ほろ苦デビューに終わった。9点ビハインドの7回にマウンドへ上がるも、1死満塁から甲斐に左前適時打を浴びるなど2失点。「歓声を浴びずに過ごしてきた時間の方が長かった。順風満帆には来てなかったので、初登板できて幸せ」とかみしめつつも、無失点で終われなかった悔しさをにじませ「経験と練習を積むしかない」と前を向いた。

◆DeNAは今季ワーストタイの被安打18、同ワーストの12失点と大敗を喫した。1回1死一塁、一ゴロで併殺を狙った遊撃・京田の送球がそれて2死二塁となり、巨人キャベッジのポテンヒットで先制点を献上。4回にも1死二、三塁から犠打を三塁・宮崎がファンブルし、この回3点を失った。三浦大輔監督(51)は「細かいミスが多く出た。ミスで点差が開くとこういう展開になる」と振り返った。

◆巨人が"真夏の覚醒"でDeNAに圧勝した。先発野手全員安打となる今季最多の18安打と打ちまくった。3月29日の開幕2戦目ヤクルト戦以来となる99試合ぶりの2桁12得点。得点力不足に苦しんできた阿部慎之助監督(46)は「逆に何も(話すことが)ない」と微妙な? 表情で大味な一戦を振り返った。先発の山崎伊織投手(26)は味方の大量援護で危なげなく9勝目をマークした。大味だけど大振りじゃない。巨人打線が連なった。1回1死、佐々木の中前打が呼び水だった。2死二塁からキャベッジの左前適時打で幸先よく先制した。甲斐が安打、中山は四球でつなぎ、なお満塁からリチャードが左前に2点適時打。オール単打の5安打を集めた。ここまで対戦防御率1・69だったDeNA先発のジャクソンから日没前の1回に3点を奪った。2、3回と3者凡退に終わり、追加点なき"いつもの..."が漂った。1点を返されて2点差に迫られた4回はやや強振した。1死一塁から門脇が右翼二塁打で二、三塁。丸の右犠飛で再び3点差にすると、佐々木が右越えに2点適時三塁打で相手の戦意を消しにかかった。6回に6安打4得点、7回も3安打2得点と手を緩めずにリードを広げた。敵地での3連戦初戦は18安打12得点と打ちまくった。阿部監督は「こういう大味な試合の後の方が大事だから。みんな忘れて明日、もう1回頑張ってほしいなと思います。以上」と短く振り返るにとどめた。今季最多18安打で99試合ぶりの2桁得点は"夏の思い出"として引きずらないようにとあえて締めた。真夏の9連戦は4試合を終えて3勝1敗。3位DeNAとの3連戦初戦を先勝して1・5ゲーム差。ペナントレースは101試合目を消化し、首位阪神とは11ゲーム差、離されている。1点も大事で、1勝はもっと大事になる。久しぶりの大量得点にも浮足立つことなく、虎の背中を追う。【為田聡史】

◆2021年までDeNAでプレーし、7月に米マイナーから加入した巨人・乙坂智外野手(31)が、移籍後初めて古巣の本拠地に帰ってきた。ドラフト5位で12年に入団し、10年プレーした場所だ。試合前練習で神奈川・横浜高の先輩、筒香のもとへあいさつ。同校出身で昨季までDeNAでプレーした石川も交え、3人笑顔で談笑した。移籍先が決まる前、筒香から「(これから)どうするんだ」と気にかけてもらっていたという。巨人加入が決定し、「またお会いできることを楽しみにしています」と伝えていた。母校・横浜高はこの日、福井・敦賀気比高との甲子園大会初戦に臨んだ。遠く離れた横浜スタジアムでは、OBが旧交を温めていた。

◆巨人の2年目左腕・又木鉄平投手(26)がプロ初勝利を目指し、9日のDeNA戦(横浜)に先発する。1年ぶりの1軍マウンドへ「チャンスをものにしたい。変わったところを見せられるように」と意気込んだ。6日のヤクルト戦(東京ドーム)では、同期入団の森田が6回無失点でプロ初勝利。又木は「勝った瞬間は僕もうれしかった。いい流れを作ってくれたので続きたい」と好投を誓った。

◆ソフトバンクから今季、トレードで巨人へ移籍したリチャード内野手(26)が「7番・三塁」で出場。一回2死満塁の第1打席で左前に2点打を放った。1点を先取し、なお2死満塁の好機。前を打つ中山が四球を選んだ直後、ジャクソンに対して1球目の154キロの直球を迷わず振り抜き、鋭い打球で左前に運んで2人をかえした。この一打で、直近4試合で4打点目。夏場に状態を上げている。

◆一回2死二塁から巨人のキャベッジ(前パイレーツ)が、ジャクソンから左前へ先制打。「当たりは良くなかったが、いいところに飛んでくれました」とコメントした。その後、中前打と四球で2死満塁とし、リチャードが1球目、154キロの直球を捉えて三遊間を抜ける2点打。「狙い球も絞りやすかったので思い切っていけました。1球で仕留めることができてよかった」と胸を張った。

◆DeNAの新戦力が戦列に加わった。7月下旬に育成から支配下選手に復帰した救援右腕の橋本達弥投手(25)。3年目で初めて出場選手登録され「いろいろ乗り越えてきた。やっとチャンスが来た」と感慨を込めた。力強い直球と落差あるフォークボールが武器で、奪三振能力の高さを持ち味とする。昨年は6月に右肩の手術を受け、シーズン終了後に育成契約を結んでいた。けがから復帰した今季はイースタン・リーグで26試合に登板し、0勝2敗、防御率5.11。中継ぎ陣強化の期待を背負い、9連戦の4戦目に1軍に昇格した。兵庫県随一の進学校として知られる長田高出身の初のプロ野球選手。慶大を経て2023年にドラフト5位で入団した。高校時代の親友は現役で神戸大の医学部に進学し、医者として働いているという。広告代理店大手の電通に勤める友人もおり、それぞれの分野で研鑽(けんさん)を重ねている。「その中でこういう世界で戦えて幸せ」と実感を込めた。支配下復帰に際し、高校の野球部で師事した監督や部長から祝福の連絡を受けた。友人や恩師は1軍での活躍を心待ちにしているはずだ。「たくさんの方に支えてもらった。頑張ってきてよかった。(チームの)反撃のきっかけになるような投球ができたら」。柔和な表情とは裏腹に強い覚悟をのぞかせた。(鈴木智紘)

◆ソフトバンクから今季、トレードで巨人へ移籍したリチャード内野手(26)が「7番・三塁」で出場。五回の第3打席にジャクソンの抜けた148キロの直球が左肘を直撃するアクシデントに見舞われた。激しい音を立てて投球が当たると、リチャードは歩きながら険しい表情を浮かべ、トレーナーが駆け寄り、治療のため一度ベンチ裏へと下がった。数分後、グラウンドに戻ったリチャードは駆け足で一塁へ向かいプレーを続行、ファンから温かい拍手が送られた。リチャードは一回2死満塁の第1打席で、ジャクソンの154キロの直球を捉え、左前に2点打を放っていた。

◆巨人は六回に6安打を集中し、一挙4得点。この時点で10点を記録した。主砲の岡本が負傷による長期離脱など、得点力不足に悩まされてきた巨人。2桁得点は開幕2戦目の3月29日のヤクルト戦(東京ドーム=12点)以来、今季2度目となった。

◆巨人・山崎伊織投手(26)が先発し、7回6安打1失点、110球。七回までに12得点と打線の大量援護を受け、9勝目の権利を持ってマウンドを降りた。二回に3連打を浴び、内野ゴロの間に生還した1失点にとどめた。前回登板は同じDeNAを相手に5回途中6失点と打ち込まれたが、リベンジを果たした。

◆巨人が18安打12得点で大勝した。一回にキャベッジとリチャードの適時打で3点を先行。以降も佐々木の2点三塁打などで加点を続け、突き放した。山崎は7回を1失点で約1カ月ぶりの白星となる9勝目。DeNAは守備が崩れた。

◆山崎伊織投手(26)が7回6安打1失点の好投で7月4日(広島戦)以来となる白星で9勝目(3敗)を挙げた。打線は一回、キャベッジ外野手(28)の先制打などで3点を先行。四回には佐々木俊輔外野手の(25)適時打などで3点を奪うなど、右腕を大量援護した。以下、山崎のヒーローインタビュー。--どういうことを意識して試合に臨んだ「先週やられてたんで。1点でも少なく試合を作ることに集中して頑張りました。--一回、チームが先制「3点、その後もすぐ3点、その後4点と野手の方に感謝です」--ピッチングを振り返って「先週しっかり振り返って、反省して、打たれてたんで、何か違うことを甲斐さんとたくさん考えていきました」--これで今シーズン9勝目「1カ月ぐらい勝ってなかったんで、久しぶりの勝利となりましたが、野手の方に感謝したいと思います」--次の登板は3年連続2桁勝利がかかっている「(10勝目が)2年連続最終戦になってしまっているので、早く勝てるに越したことはないと思いますが、まずは目の前の試合をしっかりと投げて、あまり勝ちのことは考えずに試合を作ることを考えて、頑張っていきたいと思います」--最後に炎天下の中駆けつけたファンに向けて「今年も夏は暑いですが、これから涼しくなると信じて、僕たちも粘り強く頑張っていきたいと思うので、ファンの皆さんも熱い中、応援よろしくお願いします」

◆セ・リーグ2位の巨人は先発野手全員安打をマークし、今季最多18安打。開幕2戦目の3月29日のヤクルト戦(東京ドーム)に並ぶ同最多12得点の猛攻で、再び勝率を5割に戻した。3安打2得点に終わった前日7日のヤクルト戦から一夜明け、一気に打線が爆発したが、阿部慎之助監督(46)は「こういう大味な試合の後の方が大事だから。みんな忘れて、明日もう一回頑張ってほしいなと思います。以上です」と一言で会見を締めた。

◆DeNAは守備が崩れ、18被安打12失点の大敗。連勝はならなかった。先発のアンドレ・ジャクソン投手は、5回8安打6失点(自責点2)で5敗目。救援陣も七回に橋本達弥投手がプロ初登板も2失点を喫するなど、流れを変えられず。打線も10安打で2得点にとどまった。

◆巨人・山崎伊織投手(26)が7回1失点、110球を投じて9勝目を挙げた。味方打線の大量得点に「初回から効果的に援護していただいた」と感謝した。前回登板1日のDeNA戦(東京ドーム)では、五回途中6失点と打ち込まれた。「(捕手の)甲斐さんといろいろ考えた。いろんなボールを使った」と緩急を駆使してリベンジに成功。3年連続2桁勝利へあと1勝としたが、「前半ポンポンと勝てた。ここから頑張りたい」と口元を引き締めた。

◆DeNAの3年目右腕、橋本達弥投手(25)が1-10の七回から3番手でプロ初登板に臨み、1回3安打2失点だった。2安打と申告敬遠で1死満塁のピンチを背負い、甲斐に外角のカーブを拾われて左前適時打を許すなどほろ苦いデビューとなった。右肩の手術を乗り越え、7月下旬に育成から支配下選手に復帰。この日1軍に初昇格して登板の機会が巡ってきた。「小さな一歩を踏み出せた。自分のピッチングを確立して、自信を持ってぶつけられるようにならないといけない。まだまだやるべきことがある」と成長を誓った。

◆久々の猛打爆発。セ・リーグ2位の巨人は先発野手全員、今季最多の18安打。開幕2戦目の3月29日のヤクルト戦(東京ドーム)以来の2桁となる同最多タイ12得点の大勝で勝率5割復帰も、阿部慎之助監督(46)は「こういう大味な試合の後の方が大事だから。みんな忘れて、明日もう一回頑張ってほしい」と浮かれることなく、会見を一言で締めた。前日7日のヤクルト戦は3安打2得点で敗れた。一夜明け、一回から5安打3得点を挙げ、1日の対戦で黒星を喫したジャクソンを5回KO。佐々木、キャベッジ、門脇が3安打を放つなど、本塁打なしで打線をつないで打ち勝った。5月に主砲の岡本が負傷し長期離脱。チームは得点力不足に陥った。首脳陣は、マシンを速球に打ち負けないよう高速に、直近は全身を大きく使う意識付けのため低速に設定して早出練習を実施した。打球を飛ばす感覚を養うため、試合前の打撃練習では真芯で捉えた打球の飛距離が約7メートル伸びるとされるZETT社製の特別球を導入するなど試行錯誤。地道な取り組みが実を結んだ。連日、早出練習に取り組む佐々木は、今季3度目の猛打賞(1試合3安打以上)。今季打率・588と好相性のハマスタで躍動し「何とか結果を出してレギュラーに定着したい」と言葉に力を込めた。岡本の1軍復帰も近づく巨人打線が、勝負の夏場に状態を上げていく。(浜浦日向)

◆DeNAは守備のほころびから流れを巨人に渡し、今季ワーストの12失点で敗れた。2失策がそれぞれ失点に絡み、三浦大輔監督(51)は「ミスが続くとこういう結果になる。みんなでカバーすることができなかった」と険しい表情を浮かべた。一回は1死一塁から一ゴロでの二塁封殺後に遊撃手の京田が一塁に悪送球してピンチを招き、当たり損ないの打球が安打になる不運も重なって3点を先行された。1-3の四回には1死二、三塁で相手がセーフティースクイズを試みた。三塁手の宮崎は前進し、三塁走者を警戒しつつ捕球しようとしてファンブル。傷口を広げて3点を加えられた。三浦監督は「明日も試合がある。切り替えて入っていけるように」と仕切り直しを誓った。(鈴木智紘)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61392 0.610
(↓0.006)
M31
(-)
41346
(+1)
233
(+3)
65
(+1)
81
(-)
0.243
(↓0.001)
2.010
(-)
2
(-)
巨人
49493 0.500
(↑0.005)
11
(↑1)
42299
(+12)
300
(+2)
62
(-)
41
(+1)
0.242
(↑0.002
2.680
(↑0.01)
3
(-)
DeNA
46495 0.484
(↓0.005)
12.5
(-)
43320
(+2)
307
(+12)
59
(-)
46
(-)
0.236
(-)
2.820
(↓0.05)
4
(1↑)
広島
43525 0.453
(↑0.006)
15.5
(↑1)
43302
(+3)
324
(+2)
50
(-)
48
(+1)
0.240
(-)
2.980
(↑0.01)
5
(1↓)
中日
44542 0.449
(↓0.005)
16
(-)
43268
(+2)
302
(+3)
52
(+1)
62
(+1)
0.226
(-)
2.860
(-)
6
(-)
ヤクルト
35555 0.389
(↑0.007)
21
(↑1)
48263
(+3)
369
(+1)
48
(-)
45
(+1)
0.227
(-)
3.480
(↑0.04)