DeNA(☆5対4★)広島 =リーグ戦15回戦(2025.08.05)・横浜スタジアム=
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広島
1000300004912
DeNA
011002001X51203
勝利投手:入江 大生(3勝1敗16S)
敗戦投手:森浦 大輔(2勝3敗2S)

本塁打
【広島】モンテロ(4号・5回表ソロ),二俣 翔一(3号・5回表2ラン)
【DeNA】オースティン(3号・2回裏ソロ),佐野 恵太(10号・3回裏ソロ),蝦名 達夫(2号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAがサヨナラ勝利。DeNAは2点を追う6回裏、蝦名のソロと京田の犠飛で同点とする。そのまま迎えた9回には、無死満塁から蝦名が犠飛を放ち、試合を決めた。投げては、4番手・入江が今季3勝目。敗れた広島は、6番手・森浦が踏ん張りきれなかった。

◆右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)で2軍調整中だったDeNAタイラー・オースティン内野手(33)が、5日の広島戦(横浜)から1軍に合流した。昨季、首位打者のオースティンは6月6日に右膝の違和感で登録抹消。今季は打率2割1分1厘、2本塁打だったが、オースティンの離脱後のチームは乗り切れなかった。6月6日からチームは16勝25敗2分け。7月29日のイースタン・リーグの西武戦(ベルーナドーム)で実戦復帰し、4試合で12打数5安打、打率4割1分7厘と状態を上げ、1軍のメンバーに加わる。一塁は7月に加入した新戦力のビシエドが、存在感を発揮し始めたところだったが、主砲の復帰でさらに打線が厚みを増しそうだ。

◆右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)で離脱していたDeNAタイラー・オースティン内野手(33)が約2カ月ぶりに1軍に合流した。この日の横浜スタジアムでの試合前練習に姿を見せた。三浦大輔監督(51)は「登録します。関根と入れ替えます。今できる範囲で、もちろんコンディション万全かというとそうじゃないですけど、できる範囲で。それでもオースティンの力が必要という判断で登録します」と説明した。昨季首位打者のオースティンは今季、開幕直後に下半身のコンディション不良で出遅れた。5月5日から1軍復帰するも、打率2割1分1厘、2本塁打にとどまっていた。6月6日に右膝の違和感で登録抹消。同日、三浦監督は「膝の状態も良くないので、抹消してコンディションを整えてというところです」と説明していた。以降は選出されたオールスターを辞退するなど、リハビリを続けていたが、7月29日のイースタン・リーグ西武戦(ベルーナドーム)で実戦復帰。4試合で12打数5安打で打率4割1分7厘、1本塁打とさすがの実力を見せていた。一塁には7月に加入した新戦力のビシエド、フォードが控えており、3日巨人戦(東京ドーム)ではともに安打を放った。直近4試合で31得点の復調傾向の打線に、主砲オースティンの復帰でさらにギアを上げていく。

◆DeNA三浦大輔監督(51)が試合前に取材に対応し、27年からセ・リーグで採用されることが決まったDH制について言及した。三浦監督は「いろいろ準備があると思うので、再来年からになると思うんですけど、やはりファンの方が喜んでもらえるようなプロ野球にならないといけない。DHが入ることによって見え方とかが変わってくると思います」とコメントした。来季が9人制野球の見納めとなる。「DHがない野球っていうのを、それはそれでまた1つ楽しんでもらえたらと思います。我々としては、やっぱりファンの方が喜んでもらえるような試合をしていかないといけないと改めて思いました」とファンに愛されるプロ野球の重要性を強調した。現役時代には24年連続安打を達成。「プロ野球投手による安打を放った最多連続年数」としてギネス世界記録に認定された。現役では、ヤクルト石川が昨季までで23年連続安打を記録。DH制の採用によって三浦監督の記録の希少性も増すことになるが、同監督は「分からないです。気にしてないので。別にDH制が導入されても投手が打席に立つ場合があるかもしれないですし、特にコメントすることはありません」と意に介さなかった。

◆27年シーズンからのDH制導入が決まった中、広島床田寛樹投手(30)が2打席連続安打で今季2度目のマルチ安打を記録した。1打席目から快音を響かせた。3回。DeNAバウアーに追い込まれながらも直球を振り抜いて、ライナーで遊撃手の頭上を襲った。5月10日DeNA戦以来の安打で、早くも昨季に並ぶ8安打目とした。さらに逆転した5回は無死走者なしから今度はバウアーの真っすぐを引っ張り、右前打とした。シーズン前に掲げた目標「2桁安打」に王手をかけた。昨季まで2年連続2桁勝利を挙げる一方で、打撃にも強い意欲を示す。屋外での打撃練習も「気分転換」「ストレス発散」というほどの"打撃好き"だ。2年後のDH制導入にも「つまんないですよね...。僕は悲しいですけど、仕方ないですね」と苦笑いを浮かべていた。

◆DeNA佐野恵太外野手(30)が確信アーチで通算100号のメモリアルアーチを決めた。同点の3回1死、フルカウントからの広島床田の9球目、内角ツーシームを捉えた。右翼席上段に飛び込む確信の10号ソロ。ゆっくりと打球を見つめてバットフリップしてみせた。この1発でプロ9年目にして通算100号のメモリアルアーチにするとともに、23年以来2年ぶりの2ケタ本塁打を達成した。佐野は「しっかり振り切ることができました。通算100号が良い場面で出て良かったデスターシャ!」と、戸柱とハイタッチしながら振り返った。【佐野の年度別本塁打数】17年 0本18年 5本19年 5本20年 20本21年 17本22年 22本23年 13本24年 8本通算100本塁打=佐野(DeNA) 5日の広島15回戦(横浜)の3回、床田から今季10号を放って達成。プロ野球312人目。初本塁打は18年6月1日のソフトバンク1回戦(ヤフオクドーム)で千賀から。

◆右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)で離脱していたDeNAタイラー・オースティン内野手(33)が復帰後初打席初スイングで豪快な同点アーチを決めた。1点を追う2回先頭、広島床田の3球目スライダーを捉えた。バックスクリーン左へ飛び込む3号ソロ。球場からはどよめきが起こり、味方ベンチも右人さし指と中指を左胸に当てる「TAポーズ」で大盛り上がりとなった。復帰早々の一打に「久々の1軍の試合で良い当たりが出て、うれしいです。うまく風に乗ってくれました。まだまだチームに貢献したいと思います!」とコメントした。この日からの3連戦は「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2025 Supported by横浜銀行」として開催。今年のテーマ「横浜藍」にちなんだ藍色のユニホームで躍動した。昨年の同シリーズでも"和テイスト"にちなんで漢字の「蒼彗天」表記でサヨナラアーチを放った"スター"がハマスタに帰ってきた。オースティンはこの日、約2カ月ぶりに1軍に合流。三浦大輔監督(51)は「登録します。関根と入れ替えます。今できる範囲で、もちろんコンディション万全かというとそうじゃないですけど、できる範囲で。それでもオースティンの力が必要という判断で登録します」と説明していた。昨季首位打者のオースティンは今季、開幕直後に下半身のコンディション不良で出遅れた。5月5日から1軍復帰するも、打率2割1分1厘、2本塁打にとどまっていた。6月6日に右膝の違和感で登録抹消。同日、三浦監督は「膝の状態も良くないので、抹消してコンディションを整えてというところです」と説明していた。以降は選出されたオールスターを辞退するなど、リハビリを続けていたが、7月29日のイースタン・リーグ西武戦(ベルーナドーム)で実戦復帰。4試合で12打数5安打で打率4割1分7厘、1本塁打とさすがの実力を見せていた。一塁には7月に加入した新戦力のビシエド、フォードが控えており、3日巨人戦(東京ドーム)ではともに安打を放った。直近4試合で31得点の復調傾向の打線に、主砲オースティンの復帰でさらにギアを上げていく。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(34)が、自身6連敗を食い止めることはできなかった。110球を投げて6回8安打4失点6奪三振で降板した。1回先頭、広島中村奨の当たりを左翼佐野が落下点を見誤り、二塁打で出塁を許すと、1死三塁から小園に先制適時打を浴びた。2回にオースティン、3回に佐野のソロで打線が逆転し、1点のリードを得るも、粘りきれない。3回先頭、モンテロに左翼席最前列への同点ソロを浴びると、無死一塁から二俣にも右中間席に2ランを浴びて2点を勝ち越された。6月6日の日本ハム戦(横浜)を最後に自身6連敗中と勝ち星から約2カ月遠ざかっており、前日4日には「まだ背中のけいれんに悩まされていますが、投げるのを止めるほどではありません。そして投げる間隔が短い方が自分はシャープでいられると感じています」と中5日での登板にも、手応えを口にしていた。それえでも、2カ月ぶりの白星とはならなかった。

◆DeNA桑原将志外野手(32)が死球のアクシデントに見舞われた。1点を追う6回1死一、二塁、広島中崎の144キロ直球が左手の甲付近を直撃。球場は一時騒然とし、桑原は顔をゆがめて痛みを紛らわせるようにグラウンドを歩き回った。トレーナーも慌てて駆け寄り、一時ベンチ裏に治療に下がった。しかし数分後にベンチから一塁ベースへ走って登場。スタンドからも温かい拍手が送られた。桑原は今季開幕直前のオープン戦最後の西武戦(ベルーナドーム)で死球を受け、右手親指を骨折。5月5日に1軍初昇格するまで、開幕から出遅れていた。

◆横浜スタジアムが6回までで両軍合計5本塁打が飛び交う戦いぶりに、BS-TBSで解説を務めた槙原寛己氏(61)が「明らかにボールの飛び方が違う」と指摘した。この試合はDeNAが2回にオースティン、3回に佐野、6回に蝦名がソロ本塁打。広島も5回にモンテロがソロ、二俣が2ランを放っていた。槙原氏は夏場からのボールの飛び方の違いを強調し、「ボールが上がるとお客さんの歓声もすごいですよね」と本塁打が連発した試合を評した。

◆DeNAが今季3度目のサヨナラ勝ちで、夏の一大イベント「スターナイト」は21年9月7日巨人戦から11連勝とした。この日からの3連戦は「YOKOHAMA STAR NIGHT」として開催。今年のテーマ「横浜藍」にちなんだ藍色の特別ユニホームでDeNAナインが躍動した。同点の9回無死満塁、蝦名達夫外野手(27)が広島森浦から左犠飛でウオーターシャワーを浴びた。右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)で離脱していたDeNAタイラー・オースティン内野手(33)が、復帰後初打席初スイングで豪快な同点アーチを決めた。1点を追う2回先頭、広島床田の3球目スライダーをバックスクリーン左へ。3号ソロで球場をどよめかせ「久々の1軍の試合で良い当たりが出てうれしいです。うまく風に乗ってくれました」と5月20日以来の1軍舞台での快音を振り返った。助っ人の一打に打線が続いた。3回1死、佐野が床田から右翼席中段に飛び込む確信の10号ソロ。史上312人目となる通算100号のメモリアルアーチを決め「しっかり振り切ることができました。通算100号が良い場面で出て良かったデスターシャ!」と喜んだ。しかし、先発のトレバー・バウアー投手(34)が粘りきれなかった。110球を投げて6回8安打4失点6奪三振で降板した。1回先頭、広島中村奨の当たりを左翼佐野が落下点を見誤り、二塁打で出塁を許すと、1死三塁から小園に先制適時打を浴びた。2回にオースティン、3回に佐野のソロで打線が逆転し、1点のリードを得るも、粘りきれない。3回先頭、モンテロに左翼席最前列への同点ソロを浴びると、無死一塁から二俣にも右中間席に2ランを浴びて2点を勝ち越された。6月6日の日本ハム戦(横浜)を最後に自身6連敗中と勝ち星から約2カ月遠ざかった。打線は6回に奮起。蝦名の2号ソロと京田の犠飛で同点に追い付き、バウアーの黒星を消した。

◆広島が今季8度目のサヨナラ負けを喫した。2度のリードを守り切れなかった。1回に先制しながら、先発床田が序盤3回までに2本のソロを浴びて逆転を許した。それでも打線は5回にモンテロ、二俣の1発攻勢で逆転に成功。だが、6回に床田がソロを浴びると、1死二塁からの継投策も実らずに追いつかれた。同点の9回は森浦が連打などで無死満塁とし、蝦名に左翼へ決勝の犠飛を打たれた。9連戦初戦を落とし、借金は再び2桁10となった。

◆聖なる星の夜に輝いた。同点の9回無死満塁、DeNA蝦名達夫外野手(27)が打席へ。前打者オースティンが申告敬遠で回ってきた。「オースティンは敬遠されるなと思ってた。俺が決めてやるという気持ちでした」。広島森浦の149キロ直球を捉えて左犠飛。「三振OKくらいで割り切った結果、速いボールをはじけたので良かったです」と自身初のサヨナラ打点でウオーターシャワーを浴びた。打線もポジティブ要素満載だった。右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)から復帰したオースティンが2回先頭、初打席初スイングでバックスクリーン左へ同点アーチ。3回1死では佐野が10号ソロで勝ち越した。逆転された後の6回先頭では蝦名が2号ソロで反撃ののろし。主将の牧が不在でも"吉兆"の夜に打線がつながり、2度背負ったビハインドをはね返した。この日からの3連戦は夏の一大イベント「YOKOHAMA STAR NIGHT」として開催。今年のテーマ「横浜藍」にちなんだ藍色の特別ユニホームで躍動し「スターナイト」は21年9月7日巨人戦から11連勝を飾った。蝦名は「明日からもベイスターズらしい野球を」と呼びかけた。勢いに乗るDeNAが9連戦を白星発進した。【小早川宗一郎】

◆広島は2度リードを奪いながら勝ちきれず、今季8度目のサヨナラ負けを喫した。同点の9回。森浦大輔投手(27)が連打などで無死満塁とし、蝦名に左翼へ決勝の犠飛を打ち上げられた。新井監督は「あそこは森浦以外はいない」と3敗目の左腕を責めなかった。1点を追う5回に1発攻勢で逆転するも、6回に床田がソロを浴び、継投策も実らずに追いつかれた。9連戦初戦を落とし、借金は再び2桁10となった。▽広島森浦(9回にサヨナラ負けを喫し)「納得はいかない1球。あそこまで飛ばされたら、犠牲フライ(になる)」▽広島床田(6回途中降板に)「代えられてしまったので...。そこまでの今日の出来では仕方ないのかなと思います」

◆聖なる星の夜に水しぶきを浴びた。同点の9回無死満塁、DeNA蝦名達夫外野手(27)が打席へ。前打者オースティンが申告敬遠で回ってきた。「オースティンは敬遠されるなと。俺が決めてやるという気持ちでした」。広島森浦の149キロ直球を左犠飛。自身初のサヨナラ打点でウオーターシャワーを浴び「受ける側は初めて。大きい氷が当たってちょっと痛いし冷たかったですけど、うれしかった」とかみしめた。貫禄の逆転勝ちだった。先制されながらも、2回にオースティンが復帰後初打席初スイングでバックスクリーン左へ同点アーチ。3回1死では佐野が10号ソロで勝ち越した。逆転された後の6回先頭では蝦名が2号ソロ。主将の牧が不在でも2度背負ったビハインドをはね返した。この日からの3連戦は夏の名物イベント「YOKOHAMA STAR NIGHT」として開催。今年のテーマ「横浜藍」にちなんだ藍色の特別ユニホームで躍動した蝦名は「僕はカッコいいユニホームだなと。ねぶた祭より盛り上がったんじゃないかと思います」と故郷・青森の名物祭にも劣らない熱狂を生んだ。「スターナイト」はこれで21年9月7日巨人戦から11連勝。"吉兆"の夜で勢いをつけ、9連戦を白星発進した。【小早川宗一郎】▽DeNA三浦監督(スターナイト11連勝に)「なんなんですかね。でも、そういういい記録は続けていけば良いですし、プラスに変えられれば」▽DeNA佐野(通算100号本塁打に)「まだまだ通過点として頑張りたいですし、それでもドラフト9位で入って100本打てたことは少し褒めても良いのかなと思います」▽DeNAバウアー(6回8安打4失点で約2カ月ぶり白星ならずも勝敗つかず)「良い投球もあったし、思う様な投球ができない時もありましたがチームが追いついてくれてうれしい」

◆広島が2本の2ランを含む13安打8得点でDeNAに打ち勝った。連敗を阻止し、借金は9とした。1回に2死走者なしから中軸の3連打で2点を先制した打線は、同点に追いつかれた直後の3回にモンテロの5号2ランで勝ち越した。5回には末包が9号2ランで加点。さらに6回は相手のミスにもつけ込み、2点を奪った。援護点をもらった大瀬良だったが、2回に同点2ランを浴びるなど本来の投球ではなかった。5点リードの6回に4安打を浴びて2点を失い、なお2死一、二塁で降板となった。代わった中崎が1球でピンチを切り抜けると、その後もハーンや島内、森浦が走者を出しながらもリードを守り抜いて、苦しんだ大瀬良に5勝目を届けた。

◆広島が2本の2ランを含む13安打8得点でDeNAに打ち勝った。1回に2死走者なしから中軸の3連打で2点を先制。同点の3回にモンテロの5号2ランで勝ち越し、5回には末包が9号2ランで加点した。さらに6回は相手のミスにもつけ込み、リードを広げた。先発大瀬良は6回途中5失点で降板も、5勝目を手にした。6回2死一、二塁から登板した中崎が1球でピンチを切り抜けるなど中継ぎ陣が無失点でつないだ。連敗を阻止し、借金は9となった。

◆原爆投下から80年を迎えた「8月6日」、広島がつながりある攻撃を見せた。6戦連続で4番に起用された末包昇大外野手(29)が、9号2ランを含む3安打2打点3得点で打線をけん引。13安打8得点でDeNAに打ち勝ち、広島に白星を届けた。1回は2死一塁から左前打、4回は先頭で右前打を放ち、得点につなげた。2点リードの5回2死二塁からはDeNA東のチェンジアップを強振。完璧に捉えた当たりは左翼席上段に突き刺さった。「(つながりある)打線になったら強いのかなと。その中で中軸なので、ストッパーにならないように。打線の巡りを考えると出塁も大事。そこがいい流れになっているのかな」。満員の敵地で、相手は強力打線。リードを広げる1発がチームに力を与え、流れをグッと引き寄せた。広島生まれの新井監督はとって、特別な1日だった。「自分は広島で生まれて、広島で育ったので思いは強い。特別な気持ちを持ってグラウンドに立ちたい」。選手たちも、指揮官と同じ思いを胸にプレーした。打線は5回までに6得点を奪い、DeNA東を攻略。先発大瀬良は粘って6回途中まで投げ、中継ぎ陣は無失点でバトンをつないだ。末包はヒーローインタビューで「こういう日に活躍できて、勝つことができたのはうれしく思う。(平和に野球ができることは)当たり前じゃないということをかみしめながら、また明日から頑張って行きたい」とナインの思いを代弁した。【前原淳】▽広島大瀬良(6回途中5失点も5勝目)「反省点もすごく多いんですけど、今日は勝つことがすべてだなと。しっかりと調整して、いいパフォーマンス出せるようにしたい」

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(33)が大歓声の中で代打で登場するも、死球を受けて球場は騒然となった。2点リードの8回無死一塁、投手・伊勢の代打で登場。しかし広島塹江の150キロ直球が左ももに直撃。オースティンは不満そうな表情を浮かべて歩いて一塁ベースに向かっていった。代走神里が送られてベンチ裏に下がっていった。右膝蓋腱炎(しつがいけんえん)で離脱していたオースティンは5日の同戦から約2カ月ぶりに1軍復帰。復帰後初打席初スイングで豪快な同点アーチを決めていた。前日の同戦でも2安打を放っていたが、この日はベンチスタートとなっていた。昨季首位打者のオースティンは今季、開幕直後に下半身のコンディション不良で出遅れた。5月5日から1軍復帰するも、打率2割1分1厘、2本塁打にとどまっていた。6月6日に右膝の違和感で登録抹消。同日、三浦監督は「膝の状態も良くないので、抹消してコンディションを整えてというところです」と説明していた。

◆約2カ月ぶりに1軍に昇格したDeNAのタイラー・オースティン内野手(33)が復帰初打席でバックスクリーン左に飛び込む3号ソロを放った。1点を追う2回、床田の甘く入ったスライダーを捉えた。来日6年目の今季は4月5日に下半身のコンディション不良で1軍を離脱。5月5日に復帰したが、打率.211、2本塁打と状態が上がらず、6月6日に再び出場選手登録を抹消されていた。復帰戦は「5番・一塁」。開幕4番に座った昨季首位打者は「久々の一軍の試合で良い当たりが出て、うれしいです。うまく風に乗ってくれました。まだまだチームに貢献したいと思います!」と笑顔で話した。

◆DeNA・佐野恵太外野手(30)が10号ソロ本塁打を放った。1―1の同点で迎えた三回。床田の甘く入ったツーシームを振りぬいた打球が、左翼スタンド中断に突き刺さった。自身2年ぶり5度目の2桁本塁打に到達し、さらに史上312人目となる通算100号を達成。「しっかり振り切ることができました。通算100号が良い場面で出てよかったデスターシャ!」とコメントした。

◆リーグトップの10勝を挙げているDeNA・東克樹が6日の広島戦に先発する。前回登板では5試合ぶりの黒星を喫しており、5日の横浜スタジアムでの取材の際には「しっかり反省する所は反省して登板に生かせるように」と前を向いた。セ・リーグでもDH制の導入が決定。自身は7月8日のヤクルト戦で2安打を放つなど打撃に定評がある。「僕としては賛成。バッティングが好きなんで悲しいですけど、(投球に)より集中できる」と語った。

◆DeNA・蝦名達夫外野手(27)が2点を追う六回、2号ソロを放った。床田の高めの140キロを弾き返すと、打球は左中間スタンドに吸い込まれた。2日の巨人戦で一回の第1打席に左膝付近に死球を受けて直後の守備で退き、3日は先発から外れて出場機会がなかった。この日は「6番・右翼」で先発に名を連ね、二回の第1打席に二塁打もマーク。追撃の一発に「先頭だったので何とかチャンスを作ろうと打席に入りました。浮いた球をしっかり捉えることができました。この後も逆転に向けて頑張ります!」と語った。

◆DeNAのトレバー・バウアー投手(34)が中5日で先発し、6回8安打4失点で降板。6月6日以来の白星はならなかった。一回に先頭の中村奨に許した二塁打から先制点を献上。その後は立て直したが、1点リードの五回に2本の本塁打を浴びた。モンテロにカーブを捉えられて左翼席にソロを運ばれ、二俣には外角を狙った直球が真ん中付近に入って右中間席への2ランを浴びた。

◆先発メンバーの一人としてその名が場内にアナウンスされると、ベイスターズファンが歓声を上げた。DeNA・オースティンが、右膝の違和感から2カ月ぶりに戦列復帰。「5番・一塁」で出場した。さらに観衆を沸かせたのは、1点を追う二回。甘く入った3球目のスライダーを仕留めた。床田に対して最初のスイングでバックスクリーン左にたたき込む同点の3号ソロ。喝采を浴びながらダイヤモンドを回り「久々の1軍の試合でいい当たりが出てうれしい。うまく風に乗ってくれた」と声を弾ませた。本来の迫力を欠いた打線は得点力不足に苦しんできたが、前カードの巨人戦で復調の兆しを見せた。主砲の牧を故障で欠きながら、1日は2023年から7連敗中だった山崎を打ち崩し、翌2日は今季3戦3敗だったグリフィンを攻略した。三浦監督は「個々の状態は少しずつ上がってきている」と手応えを示し、靍岡オフェンスチーフコーチは「そこに乗じてオースティンにヒットが出れば、チームの雰囲気も良くなる。打線の厚みは増す」と期待を寄せた。オースティンは7月29日の2軍戦で実戦復帰し、同31日には本塁打を含む3安打の固め打ちで復調ぶりを示していた。三浦監督は「100%万全かというと、そうじゃない。それでもオースティンの力が必要」と信頼を口にした。(鈴木智紘)

◆DeNAがサヨナラ勝ち。2―4の六回に蝦名達夫外野手のソロなどで追い付き、九回に佐野恵太外野手、宮崎敏郎内野手の安打などで無死満塁として蝦名が左犠飛を放った。先発したトレバー・バウアー投手は6回4失点で、5勝目はならなかった。

◆DeNAは5日、広島15回戦(横浜)に5-4でサヨナラ勝ちした。同点の九回に蝦名達夫外野手(27)が左犠飛を放ち、プロ6年目で初のサヨナラ打点をマークした。この日から始まった夏の恒例イベント「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」では、2021年から引き分けを挟んで11連勝。大観衆の後押しを受け、9連戦の初戦を飾った。ボルテージが最高潮に達した横浜スタジアムで、打席を迎える蝦名の心は燃えていた。「俺で決めてやる」―。6年目で自身初となるサヨナラ打点。顔中に玉の汗を浮かべてお立ち台に上がったヒーローは「最高です!!」と叫んだ。4―4の九回は先頭の佐野が三遊間を破り、代走の三森が二盗。続く宮崎が左前打で無死一、三塁と好機を拡大し、右膝痛から2カ月ぶりに戦列復帰したオースティンが申告敬遠で歩かされた。自身との勝負を選択されると読んでいた蝦名の頭の中は、強気な胸の内とは対照的に冷静だった。低めの変化球を見極め、フルカウントに持ち込む。「三振はOK。割り切っていた」。高めに浮いた6球目の直球を力強く捉え、飛距離十分の犠飛を左翼に運んだ。ナインの手荒い祝福を受け「初めてだったのでうれしい」と照れ笑い。三浦監督は「必死に食らいついた結果。(勝因は)蝦名の気持ちじゃないですか」とたたえた。縁起の良いイベントの幕が上がった。2012年から夏の恒例となっている「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」。かつて戦に挑んだ武将が身にまとったとされ、勝色(かちいろ)と呼ばれる藍色があしらわれたユニホームを着用する。蝦名は「かっこいい。けっこう好き」という戦闘服に袖を通し、六回には左中間席へ2号ソロを放った。地元の青森市では東北の夏を彩る「ねぶた祭り」が開催中。前日4日にはYouTubeで祭りの様子を見て、青森大時代まで過ごした故郷に思いをはせた。「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」も11連勝と負けず劣らず熱狂を呼び、「ねぶた祭りより盛り上がったんじゃないか」と舌が滑らかだった。9連戦は白星発進。「一日、一試合が勝負になる。ベイスターズをもっと引っ張っていけるように」。自覚十分の27歳が、横浜の夏をさらに熱くする。(鈴木智紘)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
60372 0.619
(↑0.004)
M33
(↑1)
44339
(+6)
220
(+2)
62
(+1)
81
(+1)
0.244
(-)
2.000
(-)
2
(-)
巨人
47483 0.495
(↑0.006)
12
(-)
45283
(+5)
295
(+2)
62
(+3)
39
(-)
0.241
(↓0.001)
2.730
(-)
3
(-)
DeNA
45475 0.489
(↑0.005)
12.5
(-)
46304
(+5)
282
(+4)
56
(+3)
45
(+1)
0.233
(↑0.001
2.710
(↓0.01)
4
(-)
中日
43522 0.453
(↓0.004)
16
(↓1)
46256
(+2)
293
(+6)
49
(-)
60
(-)
0.225
(↓0.001)
2.860
(↓0.03)
5
(-)
広島
41515 0.446
(↓0.005)
16.5
(↓1)
46286
(+4)
308
(+5)
46
(+2)
47
(-)
0.238
(-)
2.910
(↓0.03)
6
(-)
ヤクルト
33545 0.379
(↓0.005)
22
(↓1)
51257
(+2)
364
(+5)
47
(-)
43
(-)
0.229
(↓0.001)
3.550
(↓0.02)