ヤクルト(☆8対1★)阪神 =リーグ戦16回戦(2025.08.03)・明治神宮野球場=
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阪神
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ヤクルト
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勝利投手:奥川 恭伸(3勝4敗0S)
敗戦投手:ビーズリー(1勝3敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(6号・6回表ソロ)
【ヤクルト】村上 宗隆(3号・5回裏2ラン),北村 恵吾(1号・8回裏3ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは4回裏、村上の適時打などで2点を先制する。続く5回に内山の適時打と村上の2ランで3点を加えると、8回には北村恵の3ランが飛び出し、相手を突き放した。投げては、先発・奥川が7回4安打1失点の好投で今季3勝目。敗れた阪神は、投打に精彩を欠いた。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(24)が本拠地で先発登板。通算14勝11敗を残す奥川だが、神宮球場での勝敗は20年0勝1敗、21年5勝1敗、24年1勝0敗、25年2勝0敗。通算では8勝2敗で、21年4月8日から8連勝中だ。今日の登板で連勝を9に伸ばしたいが、相手打線には注意したい。今季は阪神戦2試合先発して0勝2敗の防御率6・75。森下に6打数3安打、佐藤輝に6打数3安打、大山に5打数3安打を許し、阪神クリーンアップには17打数9安打の被打率5割2分9厘とめった打ちを食らっている。

◆阪神は「5人衆」に続く選手の活躍が目立ってきた。2日は6番を打つことが多い小幡竜平内野手(24)が、今季2度目の1試合2本塁打と長打力を発揮。遊撃レギュラーをつかもうとしている。出場試合など、ほとんどの部門でキャリアハイに達した。坂本誠志郎捕手(31)はここまで78試合出場と出番を飛躍的に伸ばしている。近年は梅野隆太郎捕手(34)との併用が続いたが1歩抜け出した格好。自身最多だった23年の84試合を更新するのは確実だ。2人の仕事ぶりが、今の阪神打線に厚みを加えている。ただ、その活躍をもってしても初の規定打席到達は難しい。阪神ではすでに7年連続のシーズン規定に達している近本光司外野手(30)をはじめ、中野拓夢内野手(29)、森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)、大山悠輔内野手(30)の1~5番が昨年に続いてクリアする見通し。その5人に次ぐのが坂本で、2日現在264打席。シーズン規定の441打席に到達するには、ざっくり残りの全試合で4打席ずつ立つ必要がある。負担が大きい捕手の規定クリアは減少傾向にあり、現在セ・リーグではゼロ。阪神では21年の梅野が最後だ。ちなみにこの21年はリーグタイ記録の8人が到達した(梅野、マルテ、糸原、大山、中野、サンズ、近本、佐藤輝)。前回優勝の23年も5人衆が主軸で活躍した。中盤から定着した森下をのぞく4人プラス、遊撃の木浪聖也(31)と左翼のシェルドン・ノイジーを加えた6人が規定をクリアした。

◆2日に登板した阪神才木浩人投手(26)は明るい表情でグラウンドに姿を現した。2日は6回1失点の好投で9勝目。ただ6回途中に右手指の爪の異変を訴え、治療を受けた。この回限りでの交代を余儀なくされたが、試合後は「爪がちょっとあれだったので。全然問題ないです。大丈夫」と話していた。通常なら関西に戻って登板翌日の運動を行うところだが、東京に残った。指先にテーピングは巻いていなかったがボールは握らず、ランニングなどをこなした。

◆阪神は後半戦初の同一カード3連勝で、球団史上5度目となる両リーグ最速の60勝到達を狙う。梅野隆太郎捕手(34)が「8番捕手」で先発出場。7月16日の中日以来11試合ぶりで、後半戦初のスタメンマスクとなった。先発はジェレミー・ビーズリー投手(29)で、5月21日巨人戦以来約2カ月半ぶりの1軍登板。2軍降格後は8試合に先発し、5勝1敗、防御率1・08だった右腕が、今季2勝目をかけて先発マウンドに上がる。

◆阪神の捕手が2試合連続で死球を受けた。2回2死三塁で梅野隆太郎捕手(34)が奥川恭伸投手(24)の抜けたスライダーをよけられなかった。ガードのある左肘付近に当たったが、奥川もすぐに帽子をとって謝り、梅野も淡々と一塁に歩いた。2日には坂本誠志郎捕手(31)が死球を受け、珍しく怒りの感情を出していた。

◆阪神中野拓夢内野手(29)が超美技でチームを救った。2回1死一、二塁で赤羽由紘内野手(25)の打球がふらふらと右翼前方に上がった。これを二塁手の中野が全力で背走。最後はグラブを伸ばしてつかんだ。二塁走者の村上宗隆内野手(25)は大きく飛び出しており、二塁に送球して併殺。三塁を回ろうとしていた村上は驚いたような表情を見せた。背番号51を出迎えた阪神ベンチは大盛り上がりだった。

◆阪神森下翔太外野手(24)が2試合連続で三塁打を記録した。3回2死から右翼線寄りに飛球を打ち上げた。完全に打ち取られたかに思えたが、不規則な風もあってか、右翼の太田賢吾外野手(28)がつかめず、その間に三塁まで走った。2日は中堅フェンス直撃の三塁打を放っていた。この安打で、昨年に続いての年間100安打に到達した。昨年は126安打。自己最多の更新も視界にとらえている。

◆阪神守備陣が3イニング連続で併殺を奪った。約2カ月半ぶりに先発したジェレミー・ビーズリー投手(29)は初回1死一塁から内山壮真捕手(23)を遊ゴロ併殺に打ち取った。2回1死一、二塁で赤羽由紘内野手(25)の右翼前方への飛球を中野拓夢内野手(29)がスーパーキャッチ。飛び出した二塁走者もアウトにした。3回は1死一塁、フルカウントからのランエンドヒット。太田賢吾外野手(28)の詰まったライナーを中野がつかみ、一塁走者も戻れなかった。

◆阪神先発のジェレミー・ビーズリー投手(29)が、毎イニング先頭打者の出塁を許し、4回に先制点を与えた。初回はヤクルト先頭太田賢吾外野手(28)に左前打を浴びるも、1死一塁から内山壮真捕手(23)を遊ゴロ併殺に打ち取った。2回は先頭の村上宗隆内野手(25)の中前打から、1死一、二塁のピンチを背負った。打席に入った赤羽由紘内野手(25)の右翼前方への飛球を、中野拓夢内野手(29)が背走して捕球。飛び出していた二塁走者もアウトになった。3回も先頭の中村悠平捕手(35)に左前打を許したが、1死一塁のフルカウントから、太田賢吾外野手(28)を二直に抑えた。スタートを切っていた、一塁走者もアウトにした。3回までの毎イニングで併殺を奪い、無失点に抑えていた。0-0で迎えた4回。この回も先頭の岩田幸宏外野手(28)に左前打を浴びて、続く内山は死球で出塁。無死一、二塁から村上に右翼線への先制適時打を許し、ついに点を失った。さらに無死一、三塁からホセ・オスナ内野手(32)に中犠飛で2点目を入れられた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(25)が先制適時打を放った。4回無死一、二塁、阪神ビーズリーの内角低め152キロ直球を右翼線に運んだ。上半身コンディション不良から7月29日DeNA戦での復帰後、2本のソロ本塁打を放っていたが、適時打は初だった。チームは初回から3回まで3イニング連続の併殺を献上していた。嫌な流れを払拭する4番の仕事で先制点を呼び込んだ。

◆阪神門別啓人投手(21)が、約3週間ぶりの1軍登板で失点した。1日に1軍昇格した高卒3年目左腕。2点ビハインドの5回に2番手として、7月11日の同戦以来の1軍マウンドに上がった。先頭のヤクルト先発奥川恭伸投手(24)に左中間への二塁打を浴びた。2死三塁としたが、内山壮真捕手(23)に中前適時打を許して失点。続く村上宗隆内野手(25)に、中越え2ランを浴びた。相手投手に長打を許し、そこから3失点を喫する形となった。

◆阪神森下翔太外野手(24)の「秘打」は失策と記録された。5回1死一塁で奥川恭伸投手(24)の緩い外角カーブを強振。バットの一番先端に当たり、不規則なスピンがかかった打球が二塁前に飛んだ。イレギュラーしたバウンドに二塁手の赤羽由紘内野手(25)がついていけずに後逸した。一塁走者の中野拓夢内野手(29)は赤羽の動きを見て、一気に三塁を狙ったが三塁で憤死となった。

◆阪神大山悠輔内野手(30)が7年連続の50打点に到達した。0-5の6回、奥川恭伸投手(24)の抜けたスライダーを左翼ポール際に運ぶ6号ソロを放った。1年目は38打点、2年目は48打点。3年目の19年に76打点と飛躍し、翌20年は85打点と順調に伸ばした。自己最多は22年の87打点。50打点で、出場選手登録を抹消されているDeNA牧秀悟内野手(27)の上をいくリーグ単独3位に浮上した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(25)が3号2ランを放った。5回2死一塁、阪神門別の初球148キロ直球を左中間に運び、本拠地・神宮で今季初アーチを決めた。打った瞬間に確信できる手応えがあった。上半身コンディション不良で戦列復帰した7月29日DeNA戦から6試合で、早くも3発となった。「良い角度で上がってくれました。追加点が取れて良かったです」と振り返った。4回無死一、二塁からはビーズリーから右翼線への先制適時打をマークしていた。打線が3回まで3イニング連続の併殺を献上した嫌な流れを断ち切り、試合を動かした後、さらに1発で4番の仕事を続けた。

◆ヤクルトが阪神に快勝し、連敗を3で止めた。先発の奥川恭伸投手(24)が要所を締め、7回4安打1失点で3勝目となった。本拠地神宮では21年4月8日から9連勝となった。打線は4番村上宗隆内野手(25)が5回2死一塁、左中間に本拠地・神宮での今季初アーチとなる3号2ランを放った。村上は4回無死一、二塁から右翼線に先制適時打をマークするなど、4打数4安打3打点。3番内山も5回に中前適時打、5番オスナも4回に中犠飛を放つなど、中軸が機能した。

◆ヤクルトに新加入の青柳晃洋投手(31)が、移籍後初めてブルペンで投球した。背番号99の新しいユニホームを着用し、神宮こぶし球場で約30球を投げて感覚を確認した。5日以降は2軍に合流する予定で、石井投手コーチは「実戦からは空いているが、ボールの強さ、変化球のキレもブルペンで見る限りよかった。これから、コンディション次第で実戦予定を組んでいきたい」と話した。

◆阪神の連勝が2で止まった。5月21日以来、今季今季5度目先発マウンドに上がったのはジェレミー・ビーズリー投手(29)。3回までは走者を置きながらも3併殺でピンチを乗り切ったが、4回に捕まった。無死一、二塁から村上に右翼線右前打で先制を許し、続くオスナの犠飛で計2点を失った。4回6安打2失点で降板し、先発での今季初勝利を逃した。5回から2番手登板した門別啓人投手(21)も先頭奥川に二塁打を許すと2死三塁から内山に中前適時打。さらに村上に3号2ランを被弾した。8回にも岩貞祐太投手(33)が代打北村恵に3点本塁打を許し、今季のチームワーストを更新する8失点になった。打線はヤクルト先発奥川に7回4安打、得点は6回の大山の5号ソロだけだった。なお大山は今季50打点に到達し、7年連続50打点をクリアした。DeNAが巨人に敗れたため、マジックを1つ減らして34に。両リーグ60勝一番乗りは5日に持ち越された。

◆阪神中野拓夢内野手(29)が、敵地でファンを沸かせた。守備では2回に"エリア51"の広さを見せつける、スーパーキャッチ。初回から3イニング連続の併殺に、すべて関わった。5回には2試合ぶりの安打をマーク。敗戦の中でも、虎の背番号51が躍動した。「捕れると思って追いかけている。投手を救うプレーができて良かった」2回1死一、二塁。ヤクルト赤羽の打球はふらふらと右翼前方へ。ポテンと落ちて適時打になるかと思われた当たりに、二塁手の中野が全力で背走。左手を伸ばしボールをつかんだ。捕球後すぐ回転して二塁へジャンピングスロー。飛び出していた走者もアウトとし、相手の先制を阻止した。初回は遊ゴロ併殺。3回は二直でスタートを切っていた一塁走者もアウト。3イニング連続で併殺を奪った。すべてに絡んだ中野は「守備からのミスでチームが大きく崩れることもある。とれるアウトは確実にやりたい」と話した。5回には1死走者なしから、甘い変化球を捉え右前打。打率は2割8分6厘で、この日リーグトップに浮上の近本に1厘差の2位だ。ただ、その後の走塁死に「状況等も考えながら今後はやりたい」と反省した。チームは本拠地甲子園を離れる「長期ロード」の最初のカードを勝ち越し。「8月に入って、本当に大事な戦いとわかっている」と力を込めた。頼もしい選手会長が、攻守で引っ張る。【塚本光】

◆阪神森下翔太外野手(24)が2年連続で100安打に到達した。3回2死の第2打席。ヤクルト先発奥川の150キロ直球に詰まらせられながら、ライト前に運んだ。右翼手がダイビングキャッチに失敗した間に三塁を陥れた。「そこ(100安打)に関してはあまり思ってないですけど、別に。チームへの貢献だったり、もっとできることがあるので。その結果ヒットにつながっていればいいなと思います」とフォア・ザ・チームを心掛けている。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(24)が21年4月から続く神宮での連勝を9に伸ばした。要所を締めて7回4安打1失点で今季3勝目。バットでも5回先頭でプロ初長打となる左中間二塁打をマークし、3点目のホームを踏んだ。「しっかり粘れた。援護をもらえて、打者に集中して思い切って勝負にいけたかな」と打線の援護に感謝した。

◆阪神門別啓人投手(21)がヤクルト村上に痛恨の2ランを被弾した。2点を追う5回から約1カ月ぶりのリリーフ登板。2死三塁から内山に中前適時打を許した直後に、村上に3号2ランを許した。「球がちょっと弱かったのかなと。あそこはもっとしっかりコース狙って投げ切れればなと感じはあります」とガックリ。「球自体は一番良かったんで。反省して次につなげていきたい」と前を向いた。

◆"約束"を1日遅れで果たした。ヤクルト村上宗隆内野手(25)が5回2死一塁、阪神門別の初球148キロ直球を左中間スタンドに放り込んだ。打った瞬間の好感触で確信した、今季本拠地1号となる3号2ラン。先発奥川が二塁打で突破口を開いた場面だっただけに「ファンのみなさんお久しぶりです。ピッチャーに打てて僕が打てないわけないだろうと。ヤス(奥川)に力をもらいました。最高でした」と冗談を口にしながら、お立ち台からの景色をかみしめた。前日2日阪神戦の前だった。練習に姿を見せると、スタンドに手を振った。視線の先には、全国大会出場で上京していた出身の熊本東リトルシニアの吉本幸夫監督(69)と後輩たちがいた。練習後にスタンドへ向かい、目を輝かせる中学生らと一緒に記念撮影。関係者から「ホームラン打ってな」と激励され「頑張ります」と表情を引き締めた。前日は4打数無安打だったが、交流で得た活力を1日遅れで結果につなげた。復帰6試合で3本目の1発だけでなく、4回無死一、二塁からの先制適時打も含め4打数4安打3打点。「終わったことは終わったこと。どんどん増やしていけるように」と、さらなる量産を誓った。【上田悠太】

◆ヤクルト高津臣吾監督(56)が試合後、4試合連続欠場となった山田哲人内野手(33)について「来週は大丈夫だと思います」と説明した。5日からの巨人3連戦(東京ドーム)、8日からの阪神3連戦(甲子園)では出場できる見通しだ。山田は7月30日DeNA戦で、球団新記録となる通算305本塁打をマーク。7月は月間打率2割9分5厘、2本塁打、8打点と調子が上向いていた。ただ、同31日の同戦以降は欠場している。この日の試合前練習ではフリー打撃などで汗を流した。試合にはベンチ入りしたが、出場はなかった。

◆阪神が最下位ヤクルトに完敗し、リーグ戦60勝一番乗りは持ち越しとなった。ここまで1勝のジェレミー・ビーズリー投手(29)が5月21日巨人戦(甲子園)以来の1軍戦に登板も、毎回、先頭打者の出塁を許し、走者を背負う苦しい投球。4回にヤクルト村上の適時打などで2点を失い、降板した。門別、岩貞も被弾で失点を重ね、4月1日DeNA戦の7失点を上回る今季ワーストの8失点になった。走者を出した回数を考えれば、粘投に見えるかもしれない。ビーズリーは毎回、先頭打者の出塁を許した。いずれも併殺などで切り抜けたが、4回は同じようにはいかなかった。またも先頭の岩田に安打を打たれ、続く内山は死球で無死一、二塁。相手主砲の村上に152キロ速球を捉えられ、右翼への適時打を許す。なおも無死一、三塁でオスナに犠飛を打たれた。降板後、先発右腕は「決して最高というわけではないけど、今日のコンディションの中では粘っていくことができた。まだシーズンは続くし、次の機会に向けてしっかり準備したい」と前を向いた。ただ、投手力、ディフェンス力が自慢のチーム。藤川球児監督(45)は「ゲームとしてはすごく悔しいですよね」と無念さをあらわにした。「こういうゲームしたくない。点数差は途中までまだチャンスがある点数だったけど、守りからのリズムというのが全くつくれなかったのはある。展開的には攻撃に転じるのがすごく難しいようなゲーム展開にはなりました」と悔しさをかみしめた。ビーズリーの評価については「とりあえず今は言うべきではないかなと」と語ることはなかった。5日からは敵地バンテリンドームで、中日3連戦。首位チームの戦いぶりを取り戻し、マジックを減らす3連戦にする。【堀まどか】

◆ヤクルト北村恵吾内野手(24)が昇格即、2年ぶりとなる1号アーチを放った。8回無死二、三塁。代打で登場し、フルカウントから阪神岩貞のスライダーを左中間への3ランを放った。「やっぱりこの球場で、この(1軍の)舞台で野球をしたいという思いを持って、ずっとファームでも練習を頑張ってきた。その中で結果を残せたのはもちろんうれしい。ここからずっと1軍の戦力になれるようにもっと力をつけたい」と振り返った。この日に2軍から今季初昇格した。プロ初アーチ&初安打となる満塁弾を放った23年8月9日広島戦以来のプロ通算2号だった。中大では阪神森下と同学年だった右打者。昨季は1軍出場がなかったが、巡ってきたチャンスで結果を出した。

◆ヤクルト高津臣吾監督(56)は3勝目を挙げた先発奥川をたたえた。チームの連敗を3で止めた右腕について「(7月31日)木曜日の大敗(DeNA戦1-14)してから、チームがちょっと重い雰囲気ではあったけど、自分のピッチングで腕を振って、いい笑顔も出ていた。本当にいいピッチングだったと思います」と目を細めた。7回まで3者凡退はなかった中、失点は6回の大山のソロだけ。同監督は「よく考えた投球をしている。ムーチョ(中村悠)とすごく良いバッテリーだったと思う。ピンチでギア上げたり、切り抜けた時の笑顔もあって、楽しく野球をやっているのじゃないか」と話した。3号2ランを含む4安打3打点の村上にも称賛を惜しまなかった。「芯で捉えた打球をずっと打ち続けていたが、いいバッティングだった。今日は『何かいけそうな気がします』という感じだったが、今日は本当、結果を出してくれましたね」と目を細めた。休養日を挟み、5日の巨人戦(東京ドーム)からは9連戦が待つ。「大変だね。ドームが6試合あるので、そういうこともちょっと考えながら。投手のやりくりが一番大変ですけど、いろんな案を出しながら頑張っていきます」と力を込めた。

◆ヤクルト・北村恵吾内野手(24)が今季初めて1軍に合流する。2年目の昨季は1軍出場なしで、出場選手登録されれば、2年ぶりとなる。中大から入団して3年目となる右打ちの内野手。今季はイースタン・リーグで72試合に出場し、打率.235、2本塁打、10打点だった。直近では3試合連続安打を記録していた。

◆DeNAが巨人に敗れ、マジックを「34」とした阪神はジェレミー・ビーズリー投手(29)が先発する。5月21日の巨人戦(甲子園)以来、約2カ月半ぶりの1軍登板。ファームで11試合に先発して防御率1・13と結果を残す右腕が、今季2勝目を狙う。相手先発・奥川にはクリーアップが好相性。森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)がともに打率・500。大山悠輔内野手(30)は打率・600を記録している。2日に本塁打を放った小幡竜平内野手(24)、高寺望夢内野手(22)もスタメンに名前を連ねた。

◆阪神の中野拓夢内野手(29)が好守でチームを救った。0―0の二回。先発のビーズリーは村上、長岡に安打を浴びて1死一、二塁とピンチを背負う。続く赤羽を外角の変化球で打ち取ったが、力のないフライがフラフラと右翼の前に上がった。これを二塁から中野が背走し、目一杯グラブを伸ばしてキャッチ。そしてすぐさま二塁にボールを転送してゲッツーを完成させた。スタートを切っていた二塁走者の村上は三塁付近で立ち尽くす。グラウンド内のプレーヤー全員が驚くほどのファインプレーで失点を許さなかった。

◆阪神のジェレミー・ビーズリー投手(29)が先発し、四回に先制点を献上した。先頭・岩田に左前へはじき返されると、続く内山への内角球はユニホームをかすって死球となり、無死一、二塁。ここで村上に放たれた右翼線への打球はギリギリでフェアゾーンで弾み、二走・岩田に先制のホームを踏まれた。さらに、なおも無死一、三塁ではオスナに中犠飛を打たれ、2点差とされた。先頭打者に安打での出塁を許すのは一回から4イニング連続。三回までは、一回が内山の遊ゴロ併殺、二回は1死一、二塁で二塁・中野が右前に落ちそうな飛球を背走キャッチする好守で飛び出した二走・村上もアウトにすると、三回も1死一塁で二直でのライナーゲッツーと、ツキもあって無失点を続けてきたが、この回はこらえきれなかった。この日に出場選手登録され、1軍登板は5月21日の巨人戦(東京D)以来、2か月半ぶり。今回が今季3度目の登板となるヤクルト戦での防御率は、試合前時点で5・00。「ビーズリーはこの回をもって降板。4回6安打2失点と悔しい結果に終わった。

◆燃える思いを胸に1軍の舞台で結果を残す。ヤクルト・北村恵吾内野手(24)が3日、今季初めて1軍に合流。昨季は1軍出場なしに終わっており、ルーキーイヤーの2023年以来2年ぶりに出場選手登録された。今季は同学年の赤羽ら若手野手が1軍でブレークを果たす姿を目の当たりにしており「自分も1軍で活躍したいという思いを持ちながら毎日、試合に入り、練習を続けてきた。ようやく(1軍に)上がれたので、ここからがスタートかなと思う」と視線を鋭くした。滋賀・近江高から中大に進み、23年にドラフト5位で入団した右の大砲候補だ。打撃の状態が上がらなかった春先から始めた習慣がある。「守備で迷惑をかけていた部分もあった」と、土橋2軍内野守備走塁コーチに直訴し、4月から全体練習や試合後に必ず特守に打ち込む。5月に入ってからは特守後に室内で坪井2軍打撃コーチの指導の下で毎日、打撃練習にも励んだ。「気持ちが乗っていないとき、打てなかったときにも、継続することが自分のレベルアップにつながる」と常々言われてきたといい、「ルーティンになっていた」と明かす。熱心な守備練習が下半身や体力の強化につながり、体の切れもアップ。「疲れも例年より感じなくなった」と進化を実感している。1軍昇格が決まり、中大の同学年にあたる阪神・森下にも連絡。この日の試合前練習中にも交流し、野球談議に花を咲かせた。「今までやってきたことを出したい」。同世代に負けじと、燕の背番号50も輝きを放つ。(武田千怜)

◆四回に2点を失った阪神は五回、2番手として門別啓人投手(21)がマウンドに上がったが、1イニング3失点と流れを止められなかった。7月11日以来の1軍マウンドで先頭の奥川を追い込みながらも左中間を破る二塁打を許すと、送りバントで1死三塁。続く岩田は三振に抑えたものの、内山に中前適時打を浴びた。なおも2死一塁から、4番・村上への初球。低めの直球を軽々と左中間スタンドにまで運ばれる2ランとされ、がっくりと肩を落とした。1軍定着へアピールしたいところだったが、1イニング3失点でビハインドを5点に広げてしまった。

◆阪神・大山悠輔内野手(30)が「5番・一塁」で出場。六回にソロ本塁打を放った。五回終了後のインターバル中に花火が打ち上がった直後だった。六回先頭で打席に入ると、五回まで無失点投球を続けたヤクルト先発・奥川の初球を一閃。勢いよく放った打球は、そのまま左翼ポール際のスタンドへ突き刺さった。大山の一発は7月21日の巨人戦(東京ドーム)以来で、後半戦では初となる今季第6号。五回に2番手・門別が3失点して5点差をつけられた中で、反撃ムードを呼び起こす放物線を描いた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(25)が3-0の五回2死一塁で、今季3号となる2ランをマークした。阪神の2番手左腕・門別が外角に投じた148キロの直球を振り抜き、バックスクリーン左へ運んだ。本拠地神宮球場では今季初の一発で燕党を沸かせ、「良い角度で上がってくれました。追加点が取れて良かったです」とコメントした。二回の第1打席は中前打を放ち、四回の第2打席には右翼線へ先制適時打をマーク。「奥川が粘って投げていたので援護してあげたかった。先制できて良かったです」と話していた。今季7試合目の出場で、初となる猛打賞(1試合3安打以上)も記録した。

◆阪神のジェレミー・ビーズリー投手(29)が先発し、四回に先制点を献上した。先頭・岩田に左前へはじき返されると、続く内山への内角球はユニホームをかすって死球となり、無死一、二塁。ここで村上に放たれた右翼線への打球はギリギリでフェアゾーンで弾み、二走・岩田に先制のホームを踏まれた。さらに、なおも無死一、三塁ではオスナに中犠飛を打たれ、2点目を失い、この回で降板した。4回6安打2失点の内容に「決して最高というわけではないけど、今日のコンディションの中で三回までは粘っていくことができた。四回の失点に四球も絡んでしまったところは反省しないといけない。まだシーズンは続くし、次の機会に向けてしっかりと準備したい」とコメントした。

◆阪神は大敗を喫し、連勝は2でストップした。約2カ月半ぶりの先発となったジェレミー・ビーズリー投手(29)は、精彩を欠いて四回に2点を失って降板。五回には2番手で登板した門別啓人投手(21)が村上に2ランを浴びるなど3失点で流れを引き寄せられなかった。さらに八回には岩貞祐太投手(33)が北村恵に3ランを浴びて3失点。投手陣は今季ワーストの15安打8失点を喫した。打線もヤクルト先発・奥川の前にチャンスを作れず、六回の大山悠輔内野手(30)の6号ソロの1点のみ。鉄壁投手陣が崩れ、投打が噛み合わない試合になってしまった。

◆ヤクルトが連敗を3で止めた。村上が3年ぶりの4安打で3打点。四回に先制打、五回は2点本塁打を放った。奥川は変化球が切れ、7回を大山のソロによる1失点で3勝目。ビーズリーらが粘れなかった阪神は今季ワースト8失点。

◆ヤクルトが連敗を3で止めた。村上が3年ぶりの4安打で3打点。四回に先制打、五回は2点本塁打を放った。奥川は変化球が切れ、7回を大山のソロによる1失点で3勝目。ビーズリーらが粘れなかった阪神は今季ワースト8失点。

◆?ヤクルト・村上が今季3号本塁打。本拠地・神宮球場での本塁打は今季初で、昨年9月20日の中日戦(1試合2発を含む3安打)以来317日ぶり。1試合4安打以上は2022年8月27日のDeNA戦(5安打、横浜)以来3年ぶり5度目。神宮での4安打は最多タイで、19年4月25日の巨人戦以来6年ぶり2度目。?奥川が今季3勝目(4敗)。神宮では2021年3月28日の阪神戦で黒星を喫したのを最後に、同年4月8日の広島戦から9連勝。ヤクルト(前身を含む)の投手が神宮で9連勝以上したのは、1976年の松岡弘(9連勝)、77-78年の安田猛(11連勝)、90-91年の西村龍次(9連勝)、08-09年の館山昌平(11連勝)、10-11年と15-16年の石川雅規(9連勝と11連勝)に次いで9年ぶり6人目(7度目)。

◆阪神が今季ワーストの8失点で完敗。5月21日巨人戦(甲子園)以来の先発となったジェレミー・ビーズリー投手(29)は四回、安打と死球で無死一、二塁とされ、村上宗隆内野手(25)の右前打で、先制点献上。さらに犠飛で2点を失い、四回6安打で降板。五回に登板した門別啓人投手(21)は先頭の奥川恭伸投手(24)に二塁打を浴び、内山壮真捕手(23)の適時打と村上の2ランで3点を奪われた。さらに八回には岩貞祐太投手(33)が北村恵吾内野手(24)に3ランを浴びた。攻撃は大山悠輔内野手(30)が六回、7月21日巨人戦(東京D)以来、8試合&32打席ぶりの本塁打による1点のみだった。DeNAが敗れたため、優勝マジックは1減の「34」になった(成績=59勝37敗2分、観衆=2万7998人)。

◆ヤクルトは先発の奥川恭伸投手(24)が7回1失点の好投で3勝目(4敗)を挙げた。打線は村上宗隆内野手(25)が四回に先制打を放つと、五回に3号2ランを放ち右腕を援護。さらに八回には、今季初出場の北村恵吾内野手(24)が1号3ランを放った。以下、奥川のヒーローインタビュー。--どういう思いでマウンドに向かった「なんとか連敗を止めたいなっていう気持ちでした」--ピッチングを振り返って「走者を得点圏に置く場面も多かったですけど、なんとか粘り切れました」--五回にプロ初の二塁打「うれしいですね。まさか打てるとは思ってなかったので」--星稜の後輩、内山壮真の中前適時打で生還「絶対打ってくれると思ってました。うれしかったですね」--最後にファンに一言「今日も熱いご声援ありがとうございました。次回以降もたくさん勝てるようにまた頑張ります。応援よろしくお願いします」

◆阪神が今季ワーストの8失点で完敗。5月21日巨人戦(甲子園)以来の先発となったジェレミー・ビーズリー投手(29)は四回、安打と死球で無死一、二塁とされ、村上宗隆内野手(25)の右前打で、先制点献上。さらに犠飛で2点を失い、4回降板。門別啓人投手(21)は五回、先頭の奥川恭伸投手(24)に二塁打を浴び、内山壮真捕手(23)の適時打と村上の2ランで3点を奪われた。八回は岩貞祐太投手(33)が北村恵吾内野手(24)に3ランを浴びた。攻撃は大山悠輔内野手(30)が六回、7月21日巨人戦(東京D)以来、8試合&32打席ぶりに放った本塁打による1点のみ。DeNAが敗れたため、優勝マジックは1減の「34」。

◆ヤクルトは先発の奥川恭伸投手(24)が7回1失点の好投で3勝目(4敗)を挙げた。打線は村上宗隆内野手(25)が四回に先制打を放つと、五回に3号2ランを放ち右腕を援護。さらに八回には、今季初出場の北村恵吾内野手(24)が1号3ランを放った。以下、村上のヒーローインタビュー。--神宮球場で今シーズン初のお立ち台「久しぶりですっていう感じで、ちょっと長く待たせてしまいましたけど、こうしてまたここに立ててうれしいです。ありがとうございます」--四回の先制打を振り返って「ノーアウト(一、二塁)だったんで、なんとかランナーを返したいなと思いながら、打席に立ちました」--五回に神宮で待望の一発「(内山)壮真がいいタイムリーを打ちましたし、奥川もツーベースを打ったんで、ピッチャーが打てて僕が打てないわけないだろうと、やすさん(奥川)に力をもらいました」--七回は阪神の新人・木下と真っ向勝負「球はえーと思いながら打ってました」--最後にファン一言「ファンの皆さん、お久しぶりです。長い間離脱して、自分自身ももどかしかったですけど、残りの試合、なんとかたくさんの勝ちゲーム、いい試合を見せられるように頑張りますので、ぜひ球場に足を運んで、熱いご声援よろしくお願いします。ありがとうございました」

◆阪神が今季ワーストの8失点で完敗。5月21日巨人戦(甲子園)以来の先発となったジェレミー・ビーズリー投手(29)は四回、安打と死球で無死一、二塁とされ、村上宗隆内野手(25)の右前打で、先制点献上。さらに犠飛で2点を失って4回降板。門別啓人投手(21)は五回、先頭の奥川恭伸投手(24)に二塁打を浴び、内山壮真捕手(23)の適時打と村上の2ランで3点を奪われた。八回は岩貞祐太投手(33)が北村恵吾内野手(24)に3ランを浴びた。攻撃は大山悠輔内野手(30)が六回、7月21日巨人戦(東京D)以来、8試合&32打席ぶりに放った本塁打による1点のみ。DeNAが敗れたため、優勝マジックは1減の「34」。

◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(71)はヤクルトの8度の攻撃で7度の先頭打者出塁を許した阪神・梅野隆太郎捕手(34)に言及すると同時に、レギュラー陣の〝休養〟を提案した。大量に貯金があるから「負ける時はこんなもの」と言って終わらせたい。が、先発ビーズリーに始まり、登板した投手全員が合格点とは言えない内容。収穫としてはゼロだった。ビースリーに再度の先発機会があるだろうか? この制球難では微妙だろう。中継ぎ陣も接戦で出せるか? 不安だから結局、勝ちパターンの優秀な投手陣に頼ってしまうことになる。一番気になるのは8度のヤクルトの攻撃で、7度も先頭打者に安打を許したこと。四球は投手のみの責任になるが、安打を浴びるのはバッテリーの責任。ビーズリーの先発でスタメンマスクの機会を得た梅野だが「なぜ、これほど先頭打者に打たれたのか?」をもう少し考えなければいけない。先頭打者の出塁を許すと、守っている野手はそのイニングの最初からずっと、緊張感を維持しなければいけない。少しずつ疲労が蓄積する。当然、打撃の方に影響が出る。三者凡退に比べると、集中力がかなり違ってくる。今季、阪神の打者が好調なのは、優秀な投手陣がテンポよく相手攻撃を抑えてきたから。野手も打席に集中しやすい環境が生まれていた。野球には、間違いなくこの連動がある。とはいえ、貯金があるから、この1敗で慌てる必要は全くない。岩崎、デュプランティエを「疲労」を理由に抹消できたのも、貯金があるから。この考え方をさらに進めて、近本、中野らもベンチスタートの日を作ってもいい。「明日はスタメンを外す」と言ってもらえるだけで、かなり体は休める。スランプは肉体疲労からくるーが私の持論。2位との差を考えれば、〝疲れないない戦い〟も有効だろう。

◆ヤクルト・奥川恭伸投手は三度目の正直で雪辱を果たした。7回を4安打1失点と好投し、今季初白星を挙げた7月19日の広島戦から3登板連続勝利。チームは8連勝後に3連敗を喫しており「絶対に勝ちたかった。本当に勝ててよかった」と白い歯をこぼした。試合前の時点で今季の阪神戦は2戦2敗、防御率6・75。この日は三者凡退で封じたイニングは一度もなく、再三ピンチを背負ったが、150キロ超の直球と120キロ台のカーブを駆使して要所を締めた。失点は六回に大山に許したソロ本塁打のみ。107球を投げ、3試合続けて7回をクリアした。五回の第2打席ではビーズリーのスライダーを捉えて左中間へ運び、プロ初の長打となる二塁打をマーク。石川・星稜高の1学年後輩にあたる内山の中前打で生還した。打席に入る前に「内山が『スライダーを打て』と言っていたので狙っていました」といい、後輩の助言に感謝した。開幕投手に指名するなど、期待を寄せ続ける奥川の好投に高津監督は「腕を振って、いい笑顔も出ていたし、いい投球だった」と賛辞を惜しまなかった。真夏の神宮で〝奥川スマイル〟が輝いた。(樋口航)

◆中大出身の3年目、ヤクルト・北村恵吾内野手が今季初打席で1号3ランを放った。5-1の八回無死二、三塁で代打で出場。岩貞が投じた変化球をすくい上げて左翼席に運び「1発目の打席でアピールできてホッとしている。ファームでやってきたことが結果につながった」と安堵した。2年ぶりの1軍で結果を残した右打者は「うれしいけど、これで満足することなく、戦力になれるように力をつけていきたい」と貪欲に話した。

◆「8番・捕手」で出場したヤクルト・中村悠平捕手が、今季2度目の猛打賞。三、六回に左前打、八回に左翼線を破る二塁打を放った。5日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる固め打ちで、通算1000安打まで残り4本。先発の奥川を好リードし、バットでも存在感を示した扇の要は「とにかく勝ちたかった。いい形で抑えることできたし、打つこともできたのでよかった」と胸を張った。

◆門別は0―2の五回に2番手として7月11日以来のマウンドへ。最速150キロを計測するなど球に力はあったが、2回3失点でアピールとはならなかった。先頭で投手の奥川に二塁打を許すと、2死三塁から内山に適時打を浴びる。さらに村上に左中間へ2ランを運ばれた。「勝負というときに甘くなってしまった。(本塁打は)球が弱かったかなというのと、もっとしっかりコースに狙って投げ切れたらという感じではありました」。悔しさを次回以降につなげる。

◆二塁・中野が守備で魅せた。二回1死一、二塁で赤羽の右前への飛球を懸命に腕を伸ばして背走キャッチ。すぐさま二塁に転送し、ダブルプレーを完成させた。「捕れると思って追いかけている。投手を救うプレーができて良かった」。攻撃では五回に左前打を放つと、続く森下の打球を二塁・赤羽が失策。ボールを大きくはじいた間に三塁を狙ったが憤死し「常に積極的にいきながら、状況や次のバッターなど流れを考えて今後はやりたい」と受け止めた。

◆森下が2年連続のシーズン100安打に到達した。三回に右翼への高い飛球を打ち上げると、風に流されて右翼手の前にポトリ。全速力で走り出していた森下は一気に三塁を陥れ、2戦連続で今季3本目の三塁打をマークした。それでも「ヒットをめちゃくちゃ打とうとは思っていない。チームへの貢献だったり、もっとできることがある。その結果がヒットにつながっていればいい」と、チームファーストの継続を強調した。

◆Vへ前進したけど、悔し~! 阪神は最下位ヤクルトに今季ワースト8失点を喫し、1-8で完敗。巨人がDeNAに勝利して優勝へのマジックナンバーは「34」に減らしたが、藤川球児監督(45)は「すごく悔しい」と感情をむき出しにした。夏の長期ロード3連勝発進も逃し、5日の中日戦(バンテリンドーム)からは9連戦に突入。モヤモヤした気持ちは、東京へ置いていく!!燕打線を目覚めさせてしまい、めった打ちを食らった。強固なはずの投手陣が今季ワーストの8失点、同タイの15安打と崩壊...。Vへは一歩前進したが、自軍の戦いに目を向けた藤川監督の胸中には、やり切れない感情が沸き上がっていた。「ゲームとしてはすごく悔しいですよね。こういうゲームはしたくないし。展開的には、攻撃に転じることがすごく難しいようなゲーム展開になりました」8度の守備イニングのうち、安打で先頭の出塁を許したのは実に7度。序盤こそ相手のマズい攻めもあって耐えていたが、中盤から決壊した。約2カ月半ぶりの1軍登板となった先発のビーズリーは再三のピンチを招き、四回には村上の右翼線への適時打とオスナの中犠飛で先制の2点を献上。五回からマウンドに送り出した門別も、投手の奥川に浴びた二塁打を起点に、村上に中堅左へアーチを架けられるなどして3点を失った。さらに、1―5の八回は岩貞が代打・北村恵に左中間への3ランを叩き込まれ、トドメを刺された。1点台を保ち続けていたチーム防御率も、これで「2・00」になった。どれだけVロードを独走状態で駆け抜けていたとしても、やられっぱなしに終わったこの3時間28分を楽観視できるわけがない。将は「守りからのリズムというものが全く作れなかった」と厳しく振り返った。

◆ヤクルト・高津臣吾監督(56)が試合後、4試合連続で欠場した山田哲人内野手(33)について言及し「来週は大丈夫だと思います」と説明した。山田は5日の巨人戦(東京ドーム)から始まる9連戦には出場できる見通しとなった。この日の試合前練習ではフリー打撃やキャッチボールを行って調整した。7月30日のDeNA戦(横浜)で球団新記録となる通算305本目の本塁打をマーク。チームの8連勝に貢献したが、コンディション不良を発症したとみられ、翌31日の同カードを欠場し、8月1日からの阪神3連戦(神宮)も出場機会がなかった。

◆完敗の中、唯一の光明は大山だ。後半戦初、8試合ぶりの6号ソロで意地を見せた。0―5の六回先頭で打席に入ると奥川の初球を一閃。左翼ポール際へ運んだ。これで7年連続で50打点に到達。残り45試合で、キャリアハイの87打点(2022年)も視野に入ってきた。試合後は「1日空くので、しっかり反省して、火曜日からまたしっかり入れるように準備したいと思います」と切り替えた。

◆5月21日の巨人戦(甲子園)以来の登板となったビーズリーは、4回6安打2失点で3敗目。制球に苦しみ、すべての回で先頭打者に安打を許した。四回無死一、二塁から村上に先制適時打を浴び、なおも一、三塁でオスナに犠飛を許して流れを失った。「きょうは過ぎてしまったので反省して次の登板に準備したい。先頭を出したことは反省したいと思います」と必死で前を向いた。

◆七回に3番手で登板した木下が力を見せた。1死一塁で4番・村上と向かい合うと、マウンドへやってきた安藤コーチから「真っすぐで押していけ」と声をかけられ、右腕も「真っすぐでいきたい気持ちはあった」と主砲に全球直球勝負。結果的に7球目に右前打を許したが「押していけた。他の球種も使っていけば抑えられるんじゃないかという自信は持てました」とうなずいた。1死二、三塁のピンチを招いたが、オスナ、長岡も直球で仕留めて無失点で切り抜けた。

◆2ランを含む4安打3打点、やっぱり村上が仕事をするとヤクルト強えええ!! て、感心してる場合かー!!いやいや、感心していいんです。むしろ感心すべきなのだ! その理由は投手王国の阪神がよもやの8失点...。そこには、反面教師ならぬ、本日の虎の4投手を『反面投手』とすればいいのだ!!先発のビーズリーは2軍で好成績を残していたとはいえ、2カ月半ぶりの1軍マウンドで力みに力んで球は高いわコントロールはひどいわ...。2人目の門別も、相変わらず課題の制球難から3失点、3番手の木下、4番手の岩貞もみ~んな雑なコントロールが自分の首をしめていたのだ。でも現在、盤石の他の虎投手陣に制球の大切さを確認させた勉強の日となればいいさ~! 本日の4投手も同じミスは繰り返すなー!!さて、わが阪神は負けたとはいえマジックが本日も減りました~の『34』。対象チームがDeNA? 巨人? はたまた中日? もう訳分からんけど...きっちりストライクゾーンにほうり次の中日戦をいただきましょう!!

◆阪神の快進撃をつづっている「虎のソナタ」の筆者の中にはパ・リーグ党が存在したりする。本日の担当者が実はそうです。申し訳ないですが。1日深夜に関西テレビで放送された「パ・リーグ党芸人座談会」は、筆者の大好きな番組。「テレビのスポーツコーナーでパ・リーグを語られることは少ないから」という趣旨でスタート。ことしで18年目、最近は毎年夏に放送されている。オリックス党・岡田圭右、ソフトバンク党・森脇健児、西武党・ちゃらんぽらん冨好、楽天党・かみじょうたけし、ロッテ党・藤田憲右、そして日本ハム党はなぜか毎回芸人ではなく元ホンモノのエース・岩本勉。ことしもバカバカしい話題で笑わせていただいた。そんな番組の中で、森脇さんが西宮市内の入院した際の「入院漫談」を披露した。「病院内で後ろから、『君、オリックスの糸井じゃないねん、右ひざ手術って』と声を掛けられて。マニアックな話をしてくるのは誰か? と振り返ったら、冨好さんがサンスポを丸めてたたいてはったんや」大爆笑の中、指摘された富好さんは-。「サンスポはいろんなニュースに詳しいから。お色気から、いろいろあるんや」画面にはご丁寧に「サンスポメモ 情報が満載」のテロップが。ご愛読、そして宣伝、心より感謝いたします。冨好さんは得意ネタの「西武先発14本柱」の自慢。14人いるけれど、7人が2軍というオチ。分かっていても笑ってしまうお話です。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
59372 0.615
(↓0.006)
M34
(↑1)
45333
(+1)
218
(+8)
61
(+1)
80
(+4)
0.244
(↓0.001)
2.000
(↓0.07)
2
(1↑)
巨人
46483 0.489
(↑0.005)
12
(↑1)
46278
(+4)
293
(+3)
59
(+1)
39
(-)
0.242
(-)
2.730
(-)
3
(1↓)
DeNA
44475 0.484
(↓0.005)
12.5
(-)
47299
(+3)
278
(+4)
53
(+2)
44
(+1)
0.232
(-)
2.700
(↓0.02)
4
(-)
中日
43512 0.457
(↓0.005)
15
(-)
47254
(+1)
287
(+2)
49
(+1)
60
(-)
0.226
(↓0.001)
2.830
(↑0.01)
5
(-)
広島
41505 0.451
(↑0.007)
15.5
(↑1)
47282
(+2)
303
(+1)
44
(+1)
47
(-)
0.238
(↓0.001)
2.880
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
33535 0.384
(↑0.008)
21
(↑1)
52255
(+8)
359
(+1)
47
(+2)
43
(-)
0.230
(↑0.003
3.530
(↑0.03)