1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 10 | 0 | 0 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 |
勝利投手:戸郷 翔征(3勝6敗0S) (セーブ:マルティネス(2勝2敗30S)) 敗戦投手:柳 裕也(1勝2敗0S) |

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◆巨人が接戦を制した。巨人は0-0で迎えた6回表、岸田の適時打で先制する。なおも続く好機で増田陸にも適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・戸郷が6回4安打無失点の好投で今季3勝目。敗れた中日は、打線が中盤までの好機を生かせなかった。
◆エースは懐かしそうに回想した。「早いですね。動きだしが早くて、川は冷たいときから入ってますし。朝6時くらいに起きて、川に行くこともありましたしね」。少年時代、宮崎県都城市で過ごした夏休みは、ただただ大自然を満喫した。「セミは採りに行かなかったですね。クワガタはありましたけど。クワガタは夕方ですね。朝は川ですね。楽しかった。今戻りたいですね」と"あの頃"を懐かしんだ。巨人戸郷翔征投手(25)は今季、2年連続の開幕投手を担った。22年から3年連続で12勝をマークし、チームのエースに上り詰めた。だが、今季はここまでわずか2勝にとどまる。2軍再調整を経て1軍に復帰した5月25日ヤクルト戦でようやく今季初勝利を挙げた。6月22日西武戦後に再び2軍再調整を通達され、約1カ月間を若手に入り交じってファームで過ごした。午前中から練習が中心だった2軍生活に「慣れないですね。7年ぐらいナイター生活なので。デーゲームが苦手だったんで、逆にいい練習になったというか...」。生活リズムは早朝から無邪気に冷たい川に飛び込んだ"あの頃"と同じだった。プライドと責任感が交錯した。重たいものを背負いマウンドに立つ使命にも苦しんだ。「1回目に(2軍に)落ちた時は早く上がらないといけない、早く試合出て上がろうっていって、いろんな人の意見も無視ではないですけど、飛び越えてやってきた。でも、今回は本当にじっくりいろんなことを、いろんな人から吸収できて、気持ち的にはまた『どうしよう、どうしよう』という感じは全くない」とようやく視線が前に向いてきた。ここまで11試合に先発して2勝6敗。投球回もわずか55イニング。残り試合を考えれば、戸郷の登板機会は10試合程度となる。「2桁勝ってもね、僕らは良しとされない立場なので。それが、僕らとしては、いいこともあれば、苦しいところでもありますし、だからこそでも目先の1勝というのは気にしてない目先の1勝というのは気にしてないですし、試合をしっかり作って勝てれば一番だなと思います」と言った。前夜は先発の西舘が2被弾で6失点を食らった。借金1で迎える、中日3連戦の第2戦。エース戸郷が先発マウンドに返り咲く。【為田聡史】
◆巨人吉川尚輝内野手(30)がスタメンから外れた。チームバスで球場入りするも、グラウンドでの試合前練習は回避した。29日は「6番二塁」でスタメン出場し、4打数無安打だった。この日は門脇が「8番二塁」に入った。
◆巨人戸郷翔征投手(25)が口を一文字に結び、にこやかな顔でうなずいた。5回2死で迎えた中日岡林との対決。11球の勝負だった。最後は149キロの真っすぐをど真ん中に投げ込んで左飛に押し切った。5回まで並べた「0」。37日ぶりの先発で気力十分にマウンドに君臨した。初回から直球にバットを当てられ、変化球を軸にした。ただ、杉内投手チーフコーチが「変化球がゾーンに乗っていないように見える」とボール球が増えた。1、2回とランナーを三塁に背負う苦しい展開。切り抜けると、徐々に変化球も決まりだした。直球も走り、表情にも生気がみなぎっていくように見えた。「(昇格は)2回目なので、緊張とかは全くない。切り替えてやってやるって気持ちが強い」。試合前に語っていた。プロ7年目で2度のファーム再調整は初めてだった。2年連続の開幕投手も、4月11日広島戦で4回途中10失点など、不振による2軍降格。5月に1軍復帰して2勝したが、防御率5・24と低調で、6月22日西武戦後に再び2軍行きとなっていた。1カ月をかけて、桑田2軍監督らと改善に取り組んだ。「1回目落ちた時は『早く上がらないといけない』といろんな人の意見も無視ではないですけど、飛び越えてやってきた。今回、本当にじっくりいろんな人から吸収できて」。開きの早さなどの微修正で、復活を期してきた。6回も無失点に抑え、降板した。ここまで11試合に先発して2勝6敗。「やるしかないので、立場的に。1番はチームの勝利を」。戸郷の意地をかけた後半戦が始まった。【阿部健吾】
◆巨人が1軍復帰した戸郷翔征投手(25)の力投で勝ちきり、勝率5割に戻した。戸郷は37日ぶりの1軍マウンドを6回109球、4安打7奪三振無失点で、今季3勝目(6敗)を挙げた。1、2回と三塁に走者を背負うピンチを切り抜けると、直球、変化球ともに回を追うごとに切れ味を増していった。7回に代打を送られて降板。「久しぶりの登板だったので、打者1人1人と勝負するつもりで投げました」と6月8日楽天戦以来52日ぶりの勝利を味わった。打線は中日柳を攻めあぐねたが、6回に5番岸田行倫捕手(28)が2死一、二塁から先制適時打。「何とか先制点を取って戸郷を援護したかった。先制できてよかったです」と気持ちを込めた一打を放つと、続く増田陸内野手(25)も適時打で追加点を奪った。ここまで不振が長かったエースに光明が見えた1勝を勢いに変え、首位阪神を追う。
◆今季17度目の完封負けで借金8となった中日が、明日31日から新外国人マイケル・チェイビス内野手(29)を1軍昇格させる。試合後、井上一樹監督(54)が「今日も迷ったけどね。明日くらいは入れようかな」と1軍登録する考えを明かした。「別に『こういう状況だから!』っていうことを一生懸命イングリッシュならべて言うつもりもないし『早くなじんでチームの一員として勝利にひと役買ってくれるように頑張ってくれ』っていうことしか言わないです」と過度なプレッシャーはかけないと話した。チェイビスはこの日午前にバンテリンドームで「親子ゲーム」として行われたウエスタン・リーグ阪神戦に「6番・三塁」で出場。6回1死満塁で左中間を真っ二つに破る3点適時二塁打を放ち「バンテリンは打席でボールも見やすい。打撃は日々よくなっている」と話した。2軍4試合に出場し11打数4安打の打率3割6分4厘。4打点と数字も残している。31日はまだ8戦登板し未勝利のドラフト1位金丸夢斗投手(22)が先発する。メジャー通算42発の新助っ人も加え「プロ初勝利」へ援護したい。
◆中日が今季17度目の完封負けで借金8となった。右肩コンディション不良から復帰2戦目の先発柳裕也投手(31)が5回まで3安打無失点の好投も6回に岸田、増田陸に連続適時打を許し2失点。柳は「(6回1死走者なしからの)佐々木選手への四球...そこに尽きます。(捕手の)石伊はいいリードで引っ張ってくれました」とコメントした。打線は巨人戸郷の前に6回散発の4安打無失点に抑え込まれた。2番田中幹也内野手(24)が7試合連続安打、2試合連続マルチ安打と気を吐いたが、後続がつながらなかった。
◆中日が今季17度目の完封負けで借金8となった。先発柳裕也投手(31)が5回まで3安打無失点の好投も6回に岸田、増田陸に連続適時打を許し2失点。打線は巨人戸郷の前に6回散発の4安打無失点に抑え込まれた。試合後、井上一樹監督(54)は新外国人マイケル・チェイビス内野手(29)の1軍昇格を示唆した。
◆勝利後のマイクは久々。巨人戸郷翔征投手(25)は「まだまだ長いイニングを投げたい。迷惑をかけた分、しっかりチームに貢献したい」と強調した。6回4安打無失点7奪三振で、6月8日楽天戦以来の勝利で今季3勝目(6敗)。この1勝ではエースの責務には遠いが、逆襲の後半戦への大きな1歩になった。1、2回と走者を三塁に背負うピンチを切り抜けると、直球、変化球ともに回を追うごとに切れ味を増した。「真っすぐの質の良さを取り戻した事が、今日の勝利の要因。良かった」と胸をなで下ろした。プロ7年目。2年連続の開幕投手も、4月11日広島戦で4回途中10失点などで2軍降格。5月に1軍復帰して2勝したが防御率5・24と低調で、6月23日に再び2軍行きに。桑田2軍監督らとの約1カ月。「1回目落ちた時は『早く上がらないといけない』と思ってましたが、今回はしっかり自分の上がってくる形で」と腰を据えた。早くなっていた肩の開きの微修正など徹底できた。2軍にいても、見てくれる人がいた。「そうなんですか!」。チェコ出身の同僚フルプの母がファンだと聞き、驚き喜んだ。昨年11月の日本とチェコの国際試合での登板で一目ぼれ。来日した今月、2軍戦を観戦しようとしていた。「台湾のファンの方もよく来られたり。いろんな海外の方がいて、ありがたい」。海を越えた応援が身に染みた。前半戦の不振は簡単には埋められない。「まだまだ後半戦は始まったばかり」とも強調した。阪神を追いかけ続ける使命もある。自身の投球もチームも「まだまだ」だ。
◆巨人の守護神ライデル・マルティネス投手(28)が、両リーグ最速で30セーブに到達した。2点リードの9回に登板し、細川、ボスラー、板山を3者凡退に抑えた。古巣の本拠地で大台に乗せ「この球場で4年連続で達成できたことがうれしい。日々の練習の成果が出ていると思います。何か秘密があるわけではない。日々の練習をしっかり取り組んでシーズンを送れていることが一番大事なこと」と話した。
◆巨人吉川尚輝内野手(30)が30日の中日15回戦(バンテリンドーム)を欠場した。試合前練習も回避。阿部慎之助監督は「(コンディションが)良くはないから練習も出られなかったんだけど、ちょっと明日以降、考えようかなと思います」と説明した。
◆巨人・井上が先発する31日の中日戦(バンテリンドーム)へ向け、「試合に勝つこと、本当にそれだけ。先頭打者でアウトを取る、初球でストライクを取るとか、自分のできることに集中したい」と言葉に力を込めた。2カ月以上、白星から遠ざかっている左腕は中9日でのマウンド。「体も休めて、コンディションを整えられた」と万全の状態で臨む。
◆巨人・吉川尚輝内野手(30)が試合前練習でグラウンドに姿を見せなかった。球場入りはしており、ベンチメンバーには名を連ねた。昨季は自身初の143に出場し、今季もここまでチーム最多の90試合に出場(チームは92試合を消化)。7月3、4日にコンディション不良で欠場したが、初出場となったオールスターでもプレーするなど休みなく走り続けている不動の正二塁手だけに、疲労が懸念される。代わって「8番・二塁」で門脇が先発起用された。
◆巨人・戸郷翔征投手(25)が約1カ月ぶりに1軍で先発し、6回4安打無失点、7奪三振の好投。109球を投じ、勝利投手の権利を持って降板した。一回は1死から二塁打を浴び、2死一、三塁のピンチを招いたが、前夜3ランのボスラーを二飛に打ち取り無失点。四、五回は三者凡退に抑え、六回は得点圏に走者を背負いながらも本塁は踏ませなかった。2年連続開幕投手を務めた今季は、試合前時点で2勝6敗、防御率5.24と苦しんだ。4月、6月と2度のファーム再調整を経験。この日は6月22日の西武戦(東京ドーム)以来、38日ぶりのマウンドだった。
◆巨人・阿部慎之助監督(46)が試合後、欠場した正二塁手の吉川尚輝内野手(30)の状態について「良くはないから練習も出られなかったんだけど、ちょっと明日以降考えようかなと思います」と話すにとどめた。ここまでチーム最多の90試合に出場(チームは93試合を消化)している吉川は、試合前練習でグラウンドに姿を見せず、試合はベンチスタート。代わって「8番・二塁」で門脇が先発起用された。
◆巨人のライデル・マルティネス投手(28)が両リーグ最速、4年連続となる30セーブを記録し、「この球場で、なおかつ何年も続けて30セーブに到達できたのは本当にうれしい」と語った。チーム93試合目での到達は、球団では2013年の西村健太朗の102試合を抜いて史上最速となった。この日は昨季まで在籍した中日を相手に、2点リードの九回に登板して2連続三振を奪うなど三者凡退に斬った。ここまで登板39試合で2勝2敗、防御率は0点台と抜群の安定感。「日々の練習にしっかり取り組んでけがなくシーズンを送れているのが一番大事」と、昨オフに4年総額50億円規模の超大型契約を結んだチームの期待に応えている。遠征中の移動日だった28日には、チームの救援陣で食事に出かけた。「シーズン中にああやってチームメートで夕食の席を共にするのはとても大切な時間だと思う。非常にいい時間を過ごさせてもらいました」と笑顔で語った。
◆巨人が投手戦を制した。0―0の六回に岸田、増田陸の連続適時打で2点を挙げ、これを守り切った。戸郷が6回4安打無失点の好投で3勝目をマークし、マルティネスは30セーブ目。?巨人・マルティネスが両リーグ一番乗りで30セーブを挙げた。中日在籍時の2022年から4年連続で30セーブ以上(39→32→43→30)をマーク。4年以上続けてマークしたのは、05-13年の中日・岩瀬仁紀(9年)、14-17年のソフトバンク・サファテ(4年)に次いで8年ぶり3人目で、外国人投手では最多タイ記録。?チーム93試合目までに30セーブに到達したのは、昨年の広島・栗林良吏(92試合)以来。巨人では13年の西村健太朗の102試合を抜く最速。プロ野球記録は1998年の横浜・佐々木主浩と08年の阪神・藤川球児の83試合。
◆勝利の喜びは、安堵(あんど)の表情となって表れた。巨人・戸郷翔征投手(25)が不振による2軍調整からの復帰登板で6回4安打無失点と好投。6月8日以来、52日ぶりの白星となる3勝目をマークし、息をついた。「一つ勝つ難しさを改めて感じましたし、ほっとした気持ちもある。前半戦は全然駄目だった。後半戦の1試合目に勝つことができたので、いい流れに乗っていければ」6月22日以来、38日ぶりの1軍登板。一、二回は得点圏に走者を進めるなど不安定だったが要所で粘り、三回以降はテンポも良くなった。直球の最速は151キロを計測。「真っすぐの質の良さを取り戻したことが勝利の要因」とうなずいた。昨季まで3年連続で12勝を挙げたが、今季は前半戦だけで2度の2軍降格を経験。「これだけ悩みながら試合に入っているのは今年が初めて」と胸中を吐露した。離脱中は、「字を読むのが苦手だった」とそれまで無縁だった読書を始め、復調の糸口を探した。野球だけでなく、自己啓発本にも目を通し「今までにはない感情だったり、苦しいことを経験したからこそ分かったこともあった」と学びを得た。阿部監督は「大きいことじゃないですか。何とか粘って、いい投球でした」と、蘇ったエースをたたえた。11ゲーム差をつけられている首位阪神に優勝へのマジックナンバーが39で点灯。奇跡の逆転優勝へ、戸郷の復活は明るい材料となった。(原田優介)

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
57 | 35 | 2 | 0.620 (↑0.005) | M39 (-) |
49 | 321 (+5) | 201 (-) | 56 (-) | 75 (+2) |
0.245 (-) | 1.910 (↑0.02) |
2 (-) |
巨人 |
45 | 45 | 3 | 0.500 (↑0.006) | 11 (-) |
50 | 262 (+2) | 269 (-) | 56 (-) | 39 (-) |
0.242 (-) | 2.630 (↑0.03) |
3 (-) |
DeNA |
41 | 46 | 5 | 0.471 (↓0.006) | 13.5 (↓1) |
51 | 268 (+1) | 267 (+2) | 45 (-) | 41 (-) |
0.226 (-) | 2.720 (↑0.01) |
4 (-) |
中日 |
41 | 49 | 2 | 0.456 (↓0.005) | 15 (↓1) |
51 | 239 (-) | 276 (+2) | 45 (-) | 58 (-) |
0.225 (↓0.001) | 2.840 (↑0.01) |
5 (-) |
広島 |
38 | 49 | 5 | 0.437 (↓0.005) | 16.5 (↓1) |
51 | 271 (-) | 292 (+5) | 43 (-) | 47 (-) |
0.240 (-) | 2.900 (-) |
6 (-) |
ヤクルト |
32 | 50 | 5 | 0.390 (↑0.007) | 20 (-) |
56 | 243 (+2) | 336 (+1) | 43 (+1) | 42 (+1) |
0.229 (↓0.001) | 3.440 (↑0.04) |
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