全パ(☆5対1★)全セ =オールスター1回戦(2025.07.23)・京セラドーム大阪=
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全セ
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全パ
01300010X5912
勝利投手:宮城 大弥(1勝0敗0S)
敗戦投手:松葉 貴大(0勝1敗0S)

本塁打
【全パ】頓宮 裕真(1号・3回裏3ラン),若月 健矢(1号・7回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ
◆全パは2回裏、1死一三塁から周東が適時打を放ち先制する。その後は3回に頓宮の3ラン、7回には若月のソロが飛び出し、試合を優位に進めた。投げては、先発・宮城をはじめ、6投手の継投で相手を1失点に抑えた。敗れた全セは、打線が5安打1得点と振るわなかった。

◆球界屈指の人気選手が集う球宴。「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、同24日=横浜)に参加する面々の出身地や身長、ドラフト順位といったバックグラウンドに目を向けてランキング形式で紹介する。

◆巨人の守護神ライデル・マルティネス投手(28)が古巣中日の出場メンバーと記念撮影を行った。中日から5人出場するのは21年以来4年ぶり。マルティネスが真ん中に立ち、藤嶋健人投手(27)、岡林勇希外野手(23)が左側、松葉貴大投手(34)、上林誠知外野手(29)、清水達也投手(25)が右側に並び、笑顔で写真に納まった。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)がいつものスタイルで他球団の選手たちに続々と指導を始めた。シーズン中の試合前練習と同様に上半身はパーカーを着用。パーカーの色は赤が基調で右腕だけ黒。胸の部分は大きく金色で「1」とプリントされている。帽子は着用せず。パシフィック用の紺の練習着を着ていないのは新庄監督だけ。グラウンド上では「いろいろな選手に聞きたいね。バッティングとか、どうやって投げてんのとか。逆に聞かれたりしてね。ベンチから僕どう見えてますかとか。どこが悪いですかとか。普通教えんけどバリバリ教えますよ。正々堂々と。それで後半戦絶好調になっていいんですよ、盛り上がれば。みんなプロ野球選手。同じユニホーム着てる仲間なんですから」と予告していた通り、他球団の選手に積極的に話しかけた。オリックス頓宮、ソフトバンク周東には打撃指導。ロッテ山本には身ぶり手ぶりを交えて外野からの送球指導を行った。さらに三塁側ベンチから飛び出してきた阪神藤川監督とレフト付近であいさつを受けてがっちり握手。しばし"両リーグトップ会談"を行った。現役時代にセ・パ両リーグで球宴MVPに輝いた"役者新庄"は「選手がメイン」と前置きしつつも「リルビット(little bit=ちょっぴり)奪いにいく」と宣言していた通りに試合前から躍動した。

◆パ・リーグのスタメン打順はガラガラポン!? 全パのソフトバンク小久保裕紀監督(53)が"お祭り"仕様で打順を決めた。試合前、打順の決定方法の舞台裏を明かした。「スタメンはガラポン。ポジションだけ先に決めてガラポン」と説明した。仕掛け人は日本ハム新庄監督。小久保監督は「前に日本ハムと対戦した時に『新庄監督になんか考えといて~』って言ったら、そういう提案をしてきた。そしたらたまたま4番がレイエスやった」と明かした。

◆全セの阪神ナインが他球団の選手たちと交流した。全セで記念撮影。その際に佐藤輝明内野手(26)、森下翔太外野手(24)が、DeNA牧秀悟内野手(27)をはさんで最前列に並び、談笑した。村上頌樹投手(27)は、全セの中日松葉貴大投手(34)と熱心に会話をするなど、さまざまな交流が見られた。チーム別で最多9人の阪神。全セのコーチを務める藤川球児監督(45)とともに大所帯で記念撮影を行い、首位の強さを見せつけるようなシーンとなった。

◆球界屈指の人気選手が集う球宴。「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、同24日=横浜)に参加する面々の出身地や身長、ドラフト順位といったバックグラウンドに目を向けてランキング形式で紹介する。

◆全パの先発マウンドに上がるオリックス宮城大弥投手(23)が"夏の悩み"を吐露した。夢舞台のマウンドに向け「けがせずにやりたい」とし、スローカーブを繰り出すことを宣言。ただ、阪神勢には「あえて投げない。ホームラン打たれたのでヒットぐらいで...」とも。交流戦で阪神森下に3ランを浴びていることから警戒心を強めた。連日の猛暑日で列島は夏本番を迎えている。夏の勝負メシは「鶏ささみ」。理由は「食べやすい」からとした。夏場は食欲が落ちて、体重が減少する選手が多い中で「いや、太ってきます。動いちゃうから食べちゃう」と意外な悩みを明かした。

◆西武ドラフト2位ルーキーの渡部聖弥外野手(22)は母校広陵(広島)の先輩、DeNA佐野恵太外野手(30)と同じオールスターの舞台に立つ。高3での三塁転向時、中井哲之監督(63)を通じて佐野モデルの内野用グラブを譲り受け、現在まで大切に保管してきた。佐野は「(アマチュア時代は)宗山の注目度がすごくて、『負けたくない』と聞いていた。僕も誰かに負けたくない人間。1年目であの成績残せるのは、すごい」と、西武での活躍と球宴出場を喜んでいる。中井監督も「広陵からプロに行った子はすごく面倒見がいい。よく気にかけていますね」と目を細める。渡部は大商大で主に外野を守ったが、3年冬に内野手に再転向。「とても使いやすくて、たくさん使ったんですよ」。佐野の名前が刺しゅうされた打撃用手袋も愛用し、技術を磨いてプロへの道を切り開いた。「初めてプロで活躍している方と近くでお話できた...」。学生時代に佐野から激励を受け、温かい人柄にも触れた。「自分が先輩なら、後輩が頑張っているのはうれしい。同じことをすれば、親近感が湧くのでは」。佐野先輩の立ち振る舞いも学びになっている。広陵は夏の広島大会で甲子園まであと2勝に迫っている。OB2人の球宴出場が励みになるに違いない。【アマ野球担当=中島麗】

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が、「でかいの狙います!」とアーチ宣言だ。試合前、これまでの球宴での思い出を聞かれ「1年目のホームランですかね」と21年に楽天生命パーク(現楽天モバイルパーク)で2回に宮城から左翼へ放ったソロを挙げた。今年の第1戦先発も宮城。「頑張ります」と話し、最後に「でかいの狙います!」と締めた。ホームランダービーでは1回戦に勝つと同僚の森下翔太外野手(24)と対戦する可能性も出てくるが「やっぱ、やるからには勝ちたいなと思います」と譲らない構えだ。

◆NPB公式YouTubeチャンネルでのライブ配信で、阪神近本光司外野手(30)が、野球少年に「どうしたら球を遠く飛ばせますか」と問われ、近本は笑顔で回答した。「僕はプロ野球選手の中でも体が小さい方ですけど、まずはしっかりバットの芯に当てるということを意識して、僕が小さくても打てるので、練習だったらトスバッティングとか、ティーバッティングとかでも毎球、芯に当てる練習をすれば、体が小さい、大きいにかかわらず、ボールは飛んでいくと思うので、基礎の練習をしっかりやれば、ボールは遠くに飛ぶのかなと思います」野球少年からは「サイクル目指してください」と応援のメッセージを送られ、「頑張ります」と力強く返した。1年目の19年の球宴では、本拠地の甲子園でサイクル安打を達成し、MVPに輝いた。

◆ガラポンで全パの4番を引き当てた日本ハム・フランミル・レイエス外野手(29)がMVPを狙う。下位打線の可能性もあった中で4番に決まったときには全パのチームメートから大きな拍手が起きた。「ちょっとドキドキしました。打順をあれで決めるのは初めてだったので、面白かったです」。シーズン中とは違い、リラックスモードで試合に備えた。シーズン中は打席の中で冷静沈着な大砲も、この日ばかりは鼻息荒い。MVPを狙うかという質問に「Of course」と答えると「シーズン中は力を入り過ぎたり、自分で何とかしようと考えすぎたら結果が伴わないことが多いんですけど、今日はそのことをだけを考えてMVPを狙っていきます」と力強く宣言した。さらには「(チーム統轄本部長の)吉村さんも含めて、チームメートだけじゃなく、裏方、フロント全員で焼き肉パーティーを開催しようと思います」と豪快に笑った。

◆全パの日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が、関西勢を連破してホームランダービー決勝進出を目指す。新庄ハムの若き主砲は1回戦で阪神森下と対戦する。「(心臓が)バクバクです」と話し「森下が控えめに打ってくれれば助かります」。勝ち上がれば阪神佐藤輝-オリックス頓宮の勝者と準決勝を戦う。逆のブロックにはチームメートのレイエス、万波がいる。清宮幸の方が試合順が早く、順当に勝ち上がれば、ひと足先に決勝進出を決められるため「待ち受けたいですね」と力を込めた。この日はスタメン出場はしないため、新庄監督が仕掛け人の打順を決めるガラポンには参加しなかった。「なんかホーム感がありました。すごい。ガラポン見てたら。うちっぽいなって」と笑った。

◆ソフトバンク周東佑京外野手(29)が本塁打宣言だ。2度目の出場となる球宴を前に「オールスターくらいはゆっくり走りたいなと。ホームラン打ちたいです」と笑顔を見せた。前半戦は打率3割2厘、2本塁打、26打点、OPS・759をマークした。練習中に談笑した日本ハム新庄監督からも「バッティング良くなったよね」と声をかけられた。元チームメートとの巨人甲斐との再会も果たし、年下が増えた全パの選手たちとリラックスした様子で試合に備えた。ガラポンで決められた打順は2番目に引いたというが「打順はお楽しみに」と終始笑顔でベンチ裏へと引き揚げた。

◆プロ13年目で初めて球宴に選出された全セ中日松葉貴大投手(34)は、さっそく他球団の野手に"取材"を行った。巨人吉川ら、シーズン中は対戦相手に積極的に話しかけた。「いろんな選手に話を聞いて。特に準備ですかね。試合までどういうふうに準備しているのかというところをいろいろ聞いて。それを野手に還元できたらと思います」と、チームに戻って中日野手陣に伝えるつもりだ。第1戦の舞台京セラドーム大阪はオリックス時代の本拠地。マウンドに立つのはシーズン途中で移籍する前の19年5月29日ソフトバンク戦以来。「バンテリン(ドーム)とちょっと似ている雰囲気もあって、あまりこう緊張したり、久しぶりだなって感じがあんまりしなかった。シーズン同様自分らしい、相手に打撃をさせないような投球をしたい」と、自然体で投げる。

◆全セ巨人の守護神ライデル・マルティネス投手(28)が本音を打ち明けた。全セを指揮する阿部慎之助監督(46)の指名で、中日時代の18年6月5日ロッテ戦(ナゴヤ)以来の先発マウンドに立つことになり、「いつもと一緒ですけど、アウトしっかり3つ取るって、そのことだけ考えてやりたいと思ってます」と誓い。いつもの抑えと違う登板に高揚感があるかと聞かれると「正直言うと、やっぱり9回に試合を締める方がワクワクするものがあります」と根っからの守護神ぶりを隠さなかった。球速への期待にも「オールスター前に少しけがというか、状態ちょっと下がってしまった時があったんで。けがしないようにってことを考えて、あまりスピードは考えずにやりたいと思います」と自重した。今季はここまで28セーブをマーク。開幕から31試合連続無失点のセ・リーグタイ記録を達成した。中日時代の22、24年にセーブ王も獲得している。

◆あれ、1人だけ獅子軍団じゃない? 球宴ならではの豪華な間違い探しが実現した。西武のインスタグラム公式アカウントが投稿した西武の出場選手の集合写真。全パの今井達也投手、隅田知一郎投手、平良海馬投手、甲斐野央投手、西川愛也外野手、滝沢夏央内野手、渡部聖弥外野手の7人のはずが1人多...。よく見ると、中央に映っているのは日本ハムのフランミル・レイエス外野手(30)。196センチの巨体は頭一つ抜け出して、大きな笑みを浮かべて満足そうだった。ガラポンで決めた打順では4番を引き当てた大砲。MVP狙いを公言し、「シーズン中いつも打席の中での考えはやり過ぎないようにというか、考えすぎない、力を入れすぎないと話しているんですが、今日はちょっといつもより力が入るかも知れませんね」と声を弾ませていた。ライバル球団に"乱入"するほどのテンション高めで、試合に臨む。

◆今年のオールスター出場選手(辞退含む)で最も多かった出身校は? 大学、高校を合わせてランキングしてみました。<1>明大(DeNA伊勢、入江、佐野、阪神坂本、楽天宗山)=5人<2>亜大(オリックス九里、頓宮、広島矢野)花咲徳栄(中日清水、オリックス若月、西武西川)天理(広島森浦、日本ハム達、オリックス太田)広陵(楽天宗山、DeNA佐野、西武渡部聖)=いずれも3人<5>大阪桐蔭(巨人泉口、ロッテ藤原)東洋大姫路(中日松葉、西武甲斐野)岡山理大付(オリックス九里、頓宮)明石商(巨人山崎、ロッテ中森)横浜(阪神及川、日本ハム万波)作新学院(DeNA入江、西武今井)駿河総合(ソフトバンク杉山、オリックス紅林)東洋大(阪神村上、西武甲斐野)東北福祉大(ヤクルト石山、阪神中野)中大(DeNA牧、阪神森下)大阪商大(ヤクルト大西、西武渡部聖)=いずれも2人

◆球宴に初出場する楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(22)が、高校時代のチームメートに脱帽した。全パの一員として広陵(広島)で同期だった西武渡部聖と共闘する。前日には食事に行ったといい「普通にたわいのない話ですけど。お互いのチームがどんな感じなのかとか、こういう人に、先輩にこういう話してもらってとか。そういうのを話しました」と、やりとりを明かした。渡部聖は負傷で離脱した期間もあったが、勝負強い打撃で西武打線をけん引している。宗山は「ずっと上位打線打ってるんで、それで結果を出し続けて、そこはすごいなと思います」と話した。お祭りらしく、オールスターでは大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」をイメージした特別グラブを使用する。「青なんで、普段使わない色なんで、なんか全然違う感じですね」。球宴ならではの交流も楽しみの1つだ。「普段話さない人と話せるので、まだもっと自分から話しかけたいと思います」と力を込めた。

◆阪神大山悠輔内野手(30)は本塁打、打点よりヒットにこだわる。試合前に取材対応。全打席本塁打などを狙うかと聞かれると「そんなのはしないです」と即答。自ら目標を口にした。「まだオールスターでヒット1本もないので、どんな形でもいいので『H』のランプをつけたい」。昨オフにFA宣言を封印して2年ぶりの優勝を目標に掲げた虎の5番打者はささやかな目標を明かした。夏場の乗り切り方として入浴の重要性も明かした。「湯船はしっかりつかる。暑かろうが寒かろうが。そこは自分の中で決めている。時間を見つけて(風呂に)入るのはルーティンの中の1つ。水風呂があれば(交代浴)。ビジターではなかなか難しいけど、あればできるだけ(やっている)」。9年目の30歳は、湯船で体を整えて、強力打線をけん引する。

◆全セのDeNA牧秀悟内野手(27)が、ホームランダービーを制した。日本ハム清宮幸太郎内野手(26)と決勝で対決し、7本-6本で勝利。セパの誇る若きスラッガー2人が、オールスター第2戦が行われる横浜スタジアムを盛り上げた。【スコア速報】横浜スタジアムで第2戦【写真特集】山川穂高はラッパー姿、佐藤輝明は白スーツ、レイエスは輝く衣装/オールスター日本ハム清宮幸太郎がHRダービー決勝進出「いい展開」決勝も「いいホームランを」牧秀悟:投手は広島矢野雅哉レイエス:投手は日本ハム高市俊打撃投手【動画】牧秀悟4本のホームランを放ちレイエスに勝利 ハマの4番が実力を見せる/HRダービー上林誠知:投手は中日岡林勇希万波中正:投手は日本ハム高市俊打撃投手【動画】万波中正、3本のホームランを放ち上林誠知に見事勝利/HRダービー牧秀悟:投手は広島矢野雅哉万波中正:投手は日本ハム高市俊打撃投手【動画】牧秀悟、怒涛の5連発で計7本のアーチを描き万波中正に見事勝利!/HRダービー清宮幸太郎:投手は日本ハム高市俊打撃投手牧秀悟:投手は広島矢野雅哉【動画】牧秀悟、ホームラン7本放ち清宮幸太郎に勝利!本拠地でハマの4番が優勝/HRダービー佐藤輝明:投手は阪神中野拓夢頓宮裕真:投手はオリックス太田暁打撃投手(太田椋の父)森下翔太:投手は阪神小山内大和打撃投手清宮幸太郎:投手は日本ハム高市俊打撃投手佐藤輝明:投手は阪神中野拓夢清宮幸太郎:投手は日本ハム高市俊打撃投手ホームランダービー セ・パ4人ずつの計8人が参加し、トーナメント方式で対戦する。2分間、球数無制限で競い、同点の場合は1分間の延長戦に入る。延長でも同点の場合はホームランダービーの投票数上位に決定。決勝がホームラン0で並んだ場合は引き分け。優勝賞金100万円。MLBと全く異なるホームランダービー 出場資格&ルールは?第1戦は佐藤輝vs頓宮 森下vs清宮 ホームランダービー組み合わせ発表阪神森下翔太が初のホームランダービー「優勝したい」初戦は日本ハム清宮と対戦近藤健介が山川穂高との決勝制す、打撃投手栗原5連投/ホームランダービー詳細

◆両軍のスタメンが発表された。全セはリーグで首位を独走する阪神から4人が名を連ねた。1番近本光司外野手がトップバッターに入り、3番森下翔太外野手、4番佐藤輝明内野手、5番大山悠輔内野手とクリーンアップに顔をそろえた。先発は巨人の守護神ライデル・マルティネス投手が務める。全パは日本ハム新庄監督が仕掛け人となった「ガラポン」で打線を決定。1番にロッテ藤原恭大外野手、4番に日本ハムレイエス外野手が入った。先発はオリックス宮城大弥投手。

◆全パの日本ハム清宮幸太郎内野手(26)が、ホームランダービーで24日の球宴第2戦前に行われる決勝(横浜)進出を決めた。1回戦では全セの阪神森下翔太外野手(24)と対戦。森下は1本のみ。清宮幸は、前半の1分間をすべて使い切ることなく2本をマークして、早々と勝利を決めた。清宮幸は2回戦に進出し、1回戦でオリックス頓宮を破った佐藤輝明内野手(26)と対決。先攻の佐藤輝は6本という記録をたたき出した。だが、清宮幸は、前半の1分間こそ2本だったが、後半にハイペースで5本を積み上げて、約10秒を残して7本に到達した。「(佐藤)テルさんが打ちすぎていたので。まさかあんなに打てると思っていなかったんですけど」と驚きつつ「今日、オールスター休みを返上して来ていただいている、バッティングピッチャーの高市さんがいい球を投げてくれたので打てました」と感謝した。佐藤輝との対戦では、終盤に連発も披露して勝利し「いい展開だったんじゃないですか」とにやり。「明日しか来られない方もたくさんいると思いますので、そういう人たちにも今日みたいな、いいホームランをたくさん打てればいいです」と意気込んだ。

◆全セの阪神佐藤輝明内野手(26)が、ホームランダービーで惜しくも決勝進出を逃した。第1ラウンドは、全パのオリックス頓宮裕真捕手(28)と対戦。先に打席に立った。前半の1分間は2本で、後半は3本放ち、5-3で勝利した。準決勝では、第1ラウンドで阪神森下を下した、全パの日本ハム清宮幸太郎内野手(26)と対決。こちらも先に打席に入った。前半の1分間は1本のみだったが、後半は5階席への連発も含む4連発もあり、計5本。その時点では、この日最多となる6本を記録した。ただ、清宮幸が、前半の1分間で2本、後半にハイペースで5本を積み上げ、約10秒を残して7本に到達した。

◆両チームのスタメン発表で巨人甲斐拓也捕手が「福岡ソフトバンクホークス甲斐拓也」とアナウンスされるハプニングが起こった。スタメンは1番からセ→パの順番で紹介されていた。しかし甲斐は先発マスクでスタメン紹介には不在。全パの周東が1人で7番打者の紹介に登場した。甲斐は昨オフに国内FA権を行使して巨人に移籍していた。まさかの古巣球団での紹介となり、X(旧ツイッター)では「福岡ソフトバンクホークス甲斐拓也で爆笑した」「一瞬耳疑った」などと声があがった。また、周東と甲斐は同じソフトバンクの育成出身。公私ともに仲が深く、スタメン紹介で2人の並びが実現しなかったことには「マジで頭抱えた」「周東と甲斐の並びはどこ...」などの声があがった。

◆ヤクルト勢が"2人きり"で登場した。この日は、スタメン外の選手は各球団とも球団マスコットが紹介され、マスコットが選手を呼び込むかたちでグラウンドに登場。ヤクルトはつば九郎の妹で背番号283のつばみと大西広樹投手(27)が紹介された。ヤクルトからは石山泰稚投手(36)も選出されていたが辞退。12球団最少の1人だけの参加となった。

◆阪神大山悠輔内野手(30)が3度目の球宴で初安打を放った。「5番一塁」でチームメートの森下、佐藤輝と阪神クリーンアップで出場。2回先頭の第1打席で、カウント1-0から全パ先発オリックス宮城の低め141キロ直球をセンター前にはじき返した。試合前には「まだオールスターでヒット1本もないので、どんな形でもいいので『H』のランプをつけたい」と目標を立てていた。2年ぶりの球宴初打席で、甲子園とともに準本拠地として公式戦も戦う京セラドームのスコアボードに、「H」ランプを輝かせた。

◆初回からゆる~い投手戦!? 1回裏、先発マウンドに上がった全セの巨人ライデル・マルティネス投手(28)が全パの2番頓宮に、通常では球種にないスローボールを投げた。背中を通過する1球に、思わず苦笑しながらも、続く3番村林にももう1球。81キロは直球との球速差70キロ以上に、球場も驚きの声が沸き起こった。1回表、全パ先発のオリックス宮城大弥投手(23)は初球からスローボールを多投していた。その姿に触発されたのか、普段は見せない遅球を披露。先発は中日時代の18年6月5日ロッテ戦(ナゴヤドーム)以来だったが、しっかり3者凡退で切り抜けた。今季はここまで28セーブをマーク。開幕から31試合連続無失点のセ・リーグタイ記録を達成した。中日時代の22、24年にセーブ王も獲得している。

◆全セの阪神森下翔太外野手(24)は、ホームランダービーで阪神対決を実現させることができなかった。チームメートの佐藤輝明内野手(26)と、ともに第1ラウンドで勝利すれば対決となる予定。「できれば輝さんと戦って、関西でもあるので、2人で盛り上げられたらなと思います」と話していた。佐藤輝はオリックス頓宮裕真捕手(28)に勝利した。初出場の森下は前半の1分間では本塁打が出ず、天を見上げる場面も。残り約45秒ほどの場面では、打球がファウルとなり、両膝に手をついた。最後の1球で初の柵越えを達成した。

◆全パの西武今井達也投手(27)が、本家の前で伝説の名言を再現した。テレビ朝日系の「マイナビオールスターゲーム2025 第1戦」の中継にチームメートの隅田とともにゲスト出演。解説の松坂大輔氏(44)が、ルーキー時代に発した名言「自信が確信に変わりました」を引用した。今井の印象について問われた松坂氏は「高校時代から見てましたけど、特にストレートですかね。すごみを増したというか、見てても頼もしいですよね」と絶賛した。すると今井は「先日のベイスターズ戦で1試合の奪三振記録を、松坂さん以来に塗り替えられたので、そこがすごく自分としては自信が確信に変わったと思っております」。6月17日DeNA戦(横浜)で西武OB松坂氏の持つ球団記録を更新する17奪三振をマークしている。松坂氏は今井の発言を受けて「使ってもらえてうれしいですね」と笑顔だった。松坂氏は1年目だった99年5月16日オリックス戦で初対戦だったイチロー氏を無安打に抑え、3三振を奪った。試合後のお立ち台で「自信が確信に変わりました」と名言を残した。

◆プロ13年目で初めて球宴に選出された全セ中日松葉貴大投手(34)が2番手で2回に登板し2イニングで6安打4失点と全パ打線に打ち込まれた。レイエス、渡部聖に連打され無死一、二塁のピンチ。続く野村は三ゴロに仕留めたが続く周東には138キロ直球を右前へ先制適時打を許した。なおも1死一、二塁も若月を低めツーシームで三ゴロ併殺と松葉らしさを発揮。だが、この回は二塁手DeNA牧秀悟内野手(27)と右翼手阪神森下翔太外野手(24)がマイクをつけテレビ朝日系列の中継に登場し、にぎやかだったので地上波などでは失点も目立たなかった。だが、続く3回は連打で一、二塁としオリックス頓宮に内角直球を左翼席へ運ばれる3ラン。今季チーム勝ち頭7勝を挙げ「1度は出てみたかった」と話していた夢舞台はほろ苦いものとなった。

◆全パのソフトバンク周東右京外野手(29)が、中堅守備中にモイネロの右投げ投球にダメ出しした。チームメートの左腕、リバン・モイネロ投手(29)がサプライズで右投げを披露した。4点リードの4回2死走者なし、広島ファビアンを迎えて左投げからスイッチした。初球は124キロ直球でボール、2球目も124キロ直球を続けてストライクゾーンを大きく外れた。試合中継の演出でマイクをつけてプレーしている周東は「オールスター前に右で投げると言っていたので」と明かした上で「ダメです。全然ダメです」とダメ出し。モイネロは3球目で三飛に抑えた。

◆全セのDeNA牧秀悟内野手(27)と阪神森下翔太外野手(24)、全パのソフトバンク周東佑京外野手(29)がプレー中に小型マイクをつけ、テレビ朝日系列のテレビ中継で声が流れた。それぞれの守備の合間に放送席と会話を交わしながらプレーする形となった。この新しい試みにX(旧Twitter)では「プレー中の選手にマイク付けるの面白い!」「マイク有りの守備新鮮でいいな」「今年のオールスター、フィールドプレーヤーにマイクつけてるのオモロ。選手同士の会話ずっと聞いていたい」など、斬新さを絶賛する声が相次いだ。

◆[速報] 左腕のモイネロが.../左腕のモイネロが右投げでファビアンを打ち取る!!\??マイナビオールスターゲーム2025 第1戦??セ・リーグ × パ・リーグ???解説:元木大介, 関本賢太郎??アベマで無料生中継

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が「マイナビオールスターゲーム2025」を盛り上げるべく宝刀「ガラポン」を持ち込んだ。ソフトバンク小久保監督から任されていた全パのスタメン打順決め。就任1年目の22年開幕前に日本ハムで行った福引などで使われるガラポン抽選器で楽しくオーダーを組んだ。かねて実現を目指していた球宴でのエンタメ采配で最上の夢舞台とした。19年ぶりに球宴へ帰ってきた新庄監督は試合前、全パの選手たちに言った。新庄監督 小久保監督が「8番ファースト頓宮君」って言ったら、たぶんキレて帰ると思うから(笑い)。今回のオーダーは、ガラポンで決めましょう。エスコンフィールドの監督室に大事に置いていたガラポン抽選器を持って大阪入り。就任1年目の22年開幕前に日本ハムでもやっていた"ガラポン打線"をオールスターでもやった。新庄監督 (事前に)小久保監督から「ちょっと任せるわ。そういうの天才やろ」と。「わかった。オッケー。任せて」って。僕がオールスターに出たとして、8番や9番は嫌だもんね。だったら、こっち(ガラポン)の方が「くそーっ」で終わるしね(笑い)。守備位置とスタメンは小久保監督が決めていた。ロッテ藤原とオリックス若月でじゃんけんをさせ、勝った右翼の藤原から守備位置番号で9→8→7→6→5→4→3→DH→2の順でガラガラポン。ドミニカ共和国出身の日本ハム・レイエスは「打順をあれで決めるのは初めて。(残り打順が)4番か下位打線かで、ちょっとドキドキした」と赤玉=4番を引き当てた。本拠地での球宴で4番を狙っていたオリックス太田は9番で「最悪やったっす...悔しいです」と苦笑い。一喜一憂しながら無邪気にはしゃいだ全パの面々に日本ハム清宮幸も「すごいホーム感がありました。ウチっぽいなって」と笑顔だ。思い返せば、日本ハムでガラポン打線をやっていた22年3月に、新庄監督は「オールスター、監督もファン投票で選ばれないかな。そしたら、燃えちゃう! で、(スタメンは)ガラガラ」と夢見ていた。2年連続最下位から昨季は2位躍進で舞い戻ってきた夢の舞台。前半戦は単独首位ターンも決めた乗りに乗る"お祭り男"が、小久保監督のアシストもあって有言実行、いきなり本領発揮した。【木下大輔】○...全パの日本ハム新庄監督が160万の特注サングラスで球宴を盛り上げた。三塁ベースコーチに入ると、サングラスを装着。4回1死三塁。カウント2-2からレンズがチカチカ光った。そこには「スクイズ」の文字が。予告通りにサインは3バントスクイズ。だが結果は失敗で悔しがった。その後に三走周東へ、「ホームスチールいかなきゃだね。(捕手)甲斐が(投手に)投げた瞬間に出て行くよ。俺がやったみたいに」と自身が04年の球宴で決めたような本盗を促した。

◆全パの日本ハム達孝太投手(21)が放送席で強心臓ぶりを発揮した。試合を生配信しているABEMAに出演。解説の元巨人元木大介さんから「僕の事知ってますか」と聞かれると、間髪入れずに「お笑い芸人ですか」と冗談を飛ばした。バラエティー番組などで活躍する元木さんから突っ込まれると「ジャンクスポーツのイメージが」と人気番組の名前を出してニヤリとした。今季は6勝0敗。デビューから全試合先発での連勝日本記録を「7」に伸ばす躍進をみせている。物おじしない言動でも注目を集めているが、初球宴でも登板前に存在感を見せつけた。配信では米大リーグへのあこがれを聞かれる場面もあり、「あこがれはありますけど、今は目先の事、やるべき事がある」と回答した。第2戦の登板を予定しており「全球スローボールくらいでいきたい」と意気込んだ。

◆始球式から早くも球場が大盛り上がりとなった。ホームベースの後方付近に各球団のマスコットたちがずらりと並ぶ、豪華な始球式が行われた。普段は試合前のリラックスした空気感が漂う始球式だが、この日はマスコットたちが一斉に見守る中での投球に、球場からは歓声が沸き起こった。SNS上でも話題となり、X(旧Twitter)では「始球式の圧がすごい」「キャッチャーの後ろにマスコット全員集合 こんなすてきな始球式最高だなぁ、一生の思い出になる」「マスコット審判団、かわいかったぞ」といった声が続々と寄せられた。オールスターならではの華やかで和やかな一幕に、ファンもほっこりだった。

◆野球殿堂入り表彰が試合前に行われ、「プレーヤー部門」の岩瀬仁紀氏(50)、「エキスパート部門」の掛布雅之氏(70)、「特別表彰」の元セ・リーグ審判部長の富沢宏哉氏(93)の代理の友寄正人氏が出席した。ゆかりある大阪での表彰となった掛布氏は「そういう巡り合わせはすごく、縁を感じますね」と笑顔。阪神の内野手として通算349本塁打を記録したが「僕なんかたいしたことない数字。岩瀬さん、今回イチローさんも一緒ですけど、彼らの数字にしてみたら、子どもみたいな数字」と謙遜。それでも「今日も阪神ファンの方たちが温かい拍手を送ってくれましたので、そういうファンの方たちに85年の日本一と、今日ちょっとだけ恩返しができたかなと思っております」と喜んだ。岩瀬氏はともにNPB史上最多となる1002試合登板、407セーブを記録。これまでを振り返り、歴代の指揮官に感謝した。「星野さんも、落合さんにも信頼して使ってもらって。やっぱり信頼して使ってもらってるというのが感じられると、人間って体が動くんだなっていうのは、すごく感じますから。そういったところがやっぱり基盤になってやってこれたんじゃないかな」。表彰式を終えて「やっぱり1つの球団でずっとやってきたからこそ。背番号も変わらずにやってきたんでというところで(殿堂に)いられるっていうのは、ちょっと幸せなところかなと思います」と胸を張った。イチロー氏の表彰式は、8月31日の「イチロー選抜 KOBE CHIBEN」と高校野球女子選抜の試合後、バンテリンドームで行われる。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、レンズがチカチカと光る「160万円のサングラス」でスクイズのサインを出した。新庄監督は全パの三塁コーチを務めた。安打を放った周東が二盗、三盗を成功させた直後だった。1度引き揚げ、サングラスをつけて再登場した。「BOSSのサインはスクイズ、スクイズ、スクイズ」と赤い文字がサングラスのレンズにはチカチカと流れている。打者は若月。カウント2-2から3バントスクイズを仕掛けたが、失敗に終わった。新庄監督はずっこけて悔しがった。すると三走の周東に「ホームスチールいかなきゃだね。甲斐が(投手に)投げた瞬間に出て行くよ。オレがやったみたいに」と語りかけた。新庄監督は周東に「BOSSのサインはスクイズ、スクイズ、スクイズって流れてるよ」と話し、「それ、すごいですね」と周東。新庄監督は「160万円」とサングラスの金額も明かした。周東は試合中継の演出でマイクをつけてプレーしており、2人のやりとりが中継に流れた。

◆全パのソフトバンク周東佑京内野手(29)が、打席でも、出塁後もマイクをつけた。テレビ朝日系列のテレビ中継で声が流れた。4回1死走者なしで打席を迎えた。左翼への詰まった打球に「落ちてー!」と叫び、左前打となった。打席では全セの巨人甲斐拓也捕手(32)と会話。その後、二塁への盗塁を決めた。「スタートは良かったです」と話した。三塁への盗塁も試みて「今シーズン初めて三盗しました」。その後、成功させた。

◆全パのソフトバンク、リバン・モイネロ投手(29)の右投げ披露に驚きの声が相次いだ。4回2死、打者ファビアンを迎えたところで突如としてスイッチした。この意外な行動にX(旧Twitter)でも「モイネロ急に右で投げ出してビックリした」「すげえええええええ モイネロの右投げや!球はえええ」「モイネロ、まさかの右投げ。これで124キロはすごい!」と驚きの投稿が集まった。

◆[速報] 新庄監督がまさかのサイン!?/新庄監督がサングラスでスクイズをサイン小久保監督もベンチで笑顔に!!\??マイナビオールスターゲーム2025 第1戦??セ・リーグ × パ・リーグ???解説:元木大介, 関本賢太郎??アベマで無料生中継

◆全セのDeNA牧秀悟内野手(27)、阪神森下翔太外野手(24)が、マイクをつけ、テレビ朝日系列のテレビ中継で声が流れた。2回裏に、放送席と会話しながらプレー。牧は「これいいね、外野だけ連携とりやすい。試合中にこんなにしゃべることはないので」と新鮮さを明かした。ともに中大出身で2学年差の2人は、仲の良さが伝わる掛け合いも披露した。無死一、三塁の場面では、森下が「牧さんゲッツーね、ゲッツー」と話しかけ、牧は「うるせえ」と返した。三ゴロとなり、二塁の牧のもとに送球されたが、併殺とはならず、森下はツッコミを入れた。ほほ笑ましいやりとりが行われた。その後は牧が森下の送球に「高いな」と伝える場面もあった。

◆球宴初出場となった全パの日本ハム北山亘基投手(26)が自己最速を1キロ更新する157キロをマークした。6回から登板。全セの2番DeNA牧は右邪飛、3番阪神森下は右飛。そして4番阪神佐藤輝への5球目に157キロを記録。最後は155キロ直球で左飛に抑えた。北山は「オープン戦で(157キロは)出したことがあるんですけど、これも公式戦なのか分からないですけど、表舞台では初めて。でも160キロ、出なかったんで悔しいです」。出身地の京都の隣、大阪でのオールスター初登板で自己最速を塗り替えた。7回も続投し、5番阪神大山を左飛、6番広島ファビアンを右飛、代打の阪神坂本を右飛に抑え、2回無失点だった。

◆オリックス頓宮裕真捕手(28)が技ありの自身球宴初本塁打をマークした。全パが1点リードした3回無死一、二塁。中日松葉の内角の厳しい球にうまくバットを出すと、打球はフェアゾーンを保ったまま左翼ポールを直撃する3ランとなった。19年途中までオリックスで同僚だった松葉から本拠地で記録したメモリアルアーチに「元チームメートから打てて良かったです。一番気持ちいい」と振り返った。ダイヤモンドを周り、三塁コーチを務めた日本ハム新庄監督ともハイタッチで喜び合い、生還。一塁ベンチで全パ選手とハイタッチし、最後は全選手で「ほいさー」のポーズを決めた。「ちょっと詰まりましたけど、しっかりスイングできた。うまいこと打球が切れずに行ってくれたかなと思います」。23年以来2度目の出場となった球宴初安打がMVPにグッと近づく初弾となった。

◆全パのコーチとして出場した日本ハム新庄剛志監督(53)が、4回の攻撃で三塁コーチに立つと「電光掲示サングラス」で「スクイズ」とサインを出した。結果はスリーバント失敗に終わった。19年ぶりに電光掲示パフォーマンスを復活させた。現役最後のオールスター出場となった06年にピカピカと光らせていたのはベルト。当時はすでに同年限りでの現役引退を発表していて、通称「電光掲示ベルト」を巻いて球界やファンへの以下のメッセージを発信していた。「NEVER MIND WHATEVER I DO!! FAN IS MY TREASURE!!」(ほっとけオレの人生だ。ファンはオレの宝物)「I ハート U」「ユメハミルモノデハナクツカムモノ」「ココマデヤキュウガデキタノモファンノオカゲ」今回はコーチバージョンで選手へ向けた、異例のサイン告知をサングラスから電光掲示。進化したパフォーマンスでファンを魅了した。

◆セ界の絶対的守護神が"まっさら"なマウンドに君臨した。通算194セーブを誇る全セの巨人ライデル・マルティネス投手(28)が先発。わずか6球で3者凡退に抑え「非常に楽しかった」とうなずいた。粋な計らいで実現した先発マウンドだった。全セの指揮を執る阿部監督は「オールスターでしかできない」と、球宴ならではの演出を用意。マルティネスも「最初(先発だと)聞いた時は『え?』っていう感じだったけど、よく考えたら3つアウト取るのは、自分が普段やってる仕事と変わらない」と、18年6月5日ロッテ戦(ナゴヤドーム)以来となる7年ぶりの先発マウンドを満喫した。普段は重圧のかかる9回のマウンドに立つからこそ、年に1度の夢の祭典を心から楽しんだ。オールスター仕様に金色に染め上げたヘアスタイルで登場。マウンド上ではスローボールを2球投じる遊び心も見せ「今まで1回も考えたこともないことができた」と笑みを浮かべた。つかの間のリフレッシュを終え、再び真剣勝負の場に戻る。リーグトップタイの28セーブをマークする右腕は「9回に試合を締める方がやっぱりワクワクする」。"まっさら"な気持ちで定位置に戻る。【水谷京裕】

◆西武のルーキー渡部聖弥外野手(22)が球宴初打席で初安打をかっ飛ばした。5番スタメンで第1打席に中前打。ファン投票での選出に「初球からどんどん振る積極的な打撃というところを見てもらいたいです」と意気込んだ通り、中日松葉のファーストストライクを完璧に捉えた。「何回か選ばれることができたなら、ちょっとそっちの道にも」と今回はパフォーマンスなし。プレーに集中する。西武渡部聖が初打席で安打。新人の球宴初打席安打は16年の戸柱恭孝(DeNA)以来11人目となり、外野手では初めて。全パの新人では56年佐々木信也(高橋)、66年鈴木啓示(近鉄)、86年清原和博(西武)に次いで39年ぶり4人目となった。

◆全セ中日藤嶋健人投手(27)が6回に登板し1イニング3者凡退に片付けた。松山晋也投手(25)が右肘尺骨肘頭疲労骨折のため辞退。代替選手としてプロ9年目で初出場となった。西武渡部聖を中飛、代打の宗山は直球3球勝負で空振り三振。2打数2安打だったソフトバンク周東は3球連続カーブで左飛。ベテランらしい味のある投球を見せた。全セのベンチでは昨季までチームメートの巨人マルティネスが藤嶋グッズを両手で持って応援。竜神祭イベントのグッズで藤嶋が法被を着てにらみを利かす珍品を用意していた。藤嶋は「ライデルとまた一緒にプレーできてうれしい」と話し、この日も中日ナインとマルティネスで記念撮影していた。選出時に「1回出たいと思っていた。誇りに思って頑張りたい」と話していたが、勝ち試合も負け試合もどんな場面でも投げる竜の便利屋が、球宴でその存在感を見せた。

◆24日のプロ野球オールスター予告先発は以下の通り。全セ村上頌樹(阪神)-全パ今井達也(西武)(横浜=18時30分)

◆球宴初出場の広島森浦大輔投手(27)が1イニング3奪三振の快投を演じた。球宴前に「シーズンと同じように一生懸命、全力で投げたい」と話していた通り、直球と宝刀チェンジアップで全パ打者を手玉に取った。5回に登板し、1番から始まる全パ打線との対戦となった。藤原には直球2球で追い込むと、チェンジアップで3球三振。前の打席3ランのオリックス頓宮には、チェンジアップ中心で追い込むと、最後もチェンジアップで空を切らせた。続く楽天村林には初球真っすぐを左前に運ばれるも、4番日本ハム・レイエスはチェンジアップ2球で追い込み、最後は150キロ直球で見逃し三振に切った。森浦の投球を、バッテリーを組んだ巨人甲斐も絶賛した。テレビ朝日系列のテレビ中継で小型マイクをつけた甲斐は「チェンジアップが切れている。真っすぐもいいし、ベース板で強い」と驚いた様子で話していた。

◆本拠地球宴でオリ祭りだ!! オリックス若月健矢捕手(29)が、チームメート頓宮に続く球宴初本塁打をマークした。7回、全セ6番手・広島島内の初球152キロを完璧に捉えた。左翼の中日岡林が1歩も動かない豪快弾に「普段あまりホームランを打たないので、いい感触かは分からなかったですけど、気持ちいいホームランでした」と振り返った。チームメート頓宮に続き、23年以来2度目の出場となった球宴初安打を本塁打で記録した。若月は4回1死三塁で迎えた前打席、三塁コーチの新庄監督の「電光掲示サングラス」のサインからスクイズを狙うも、スリーバント失敗に倒れた。「サインが分かったら、新庄さんから"コマネチ"をしろと言われて、"コマネチ"をしてアンサー出して準備万全だったんですけど、失敗してしまって。やってしまったと...」。奇策失敗の悔しさを球宴初アーチで晴らした。オリックス勢は先発宮城が2回無失点と好投し、3回には太田の左前打から頓宮が左翼ポール直撃の3ランと、本拠地で大暴れしている。流れに乗った若月は「明日の(登板予定ある九里)亜蓮さんがプレッシャーかかっていると思う」と笑った。

◆全パのソフトバンク、リバン・モイネロ投手(29)が右投げを披露した。4回2死、打者ファビアンを迎えたところでスイッチ。初球で124キロを投げ込むと、球場は「おぉー!」とざわついた。3球目に三飛に打ち取り、割れんばかりの拍手が起こった。モイネロはソフトバンクの左腕エースで、6月6日のヤクルト戦では1試合18奪三振をの球団記録を作った。まさかの両投げというサプライズで祭典を盛り上げた。両投げ投手は漫画の「ドカベン」などに登場したが、プロ野球で1軍登録されたのは87年ドラフト外で南海に入団した近田豊年だけ。近田は88年4月14日ロッテ戦(大阪)で1軍公式戦1試合に登板。打者4人に左腕だけで投げ1安打、1失点だった。野球規則では「投球板に触れる際、どちらかの手にグラブをはめることで、投球する手を明らかにしなければならない。投球する手の変更は、球審にはっきりと示さなければならない」(要約)となっている。

◆ホームランダービー優勝を掲げる全セDeNA牧秀悟内野手(27)が、投手役を広島矢野雅哉内野手(26)に依頼したと明かした。試合を生配信しているABEMAに出演。本拠地の横浜スタジアムで行われる第2戦の開始前に開かれるホームランダービーへ、「お願いしました。大学時代からすごかった」と学生時代にしのぎを削ったライバルを相棒に決めたという。準々決勝でぶつかるのはパ・リーグで本塁打ランク首位の日本ハム・レイエス外野手(30)。勝てば準決勝では中日上林誠知外野手(29)と日本ハム万波中正外野手(25)の勝者と対戦する。勝ち抜けば第1戦で決勝進出を決めた日本ハム清宮幸太郎内野手(26)との対戦が待つ。ホームランダービー セ、パ4人ずつの計8人が参加し、トーナメント方式で行う。ルールは2分間、球数無制限で競い、同点の場合は1分間の延長戦を行う。延長でも同点の場合はホームランダービーの投票数上位選手に決定。決勝がホームラン0で並んだ場合は引き分け。優勝賞金100万円。

◆翌日の先発を務める全パの西武今井達也投手(27)がこの日は給水係を務めた。8回に西武甲斐野央投手(28)が登板すると、途中でベンチに向かって水を飲むしぐさを見せた。これを合図に今井が登場し、チームメートに水を手渡した。X(旧Twitter)では「甲斐野央さん、今井に水持ってこさせてイニング中に万全の熱中症対策」「甲斐野、何やってんだろ?と思ったら今井君がパシリに」と話題になった。なお、今井は6月27日、ベルーナドームで行われた日本ハム戦で熱中症により緊急降板した経緯があった。

◆[速報] 若月健矢ホームラン!!/捉えた打球はレフトスタンドへ??オリックスバッターが本拠地で躍動!!\??マイナビオールスターゲーム2025 第1戦??セ・リーグ × パ・リーグ???解説:元木大介, 関本賢太郎??アベマで無料生中継

◆3回に自身球宴初安打となる3ランを放った全パのオリックス頓宮裕真捕手(28)がMVPを受賞した。1点リードした3回無死一、二塁。元チームメートの中日松葉の内角球にうまくバットを出し、左翼ポールを直撃する1発となった。23年以来2度目の出場となった球宴初安打初本塁打でMVPを受賞。オリックス選手のMVP受賞は球団初で、88年のブーマー(阪急)以来。

◆全パのオリックス頓宮裕真捕手(28)が、最優秀選手(MVP)賞に輝いた。1点リードで迎えた3回無死一、二塁。本拠地の京セラドーム大阪で、左翼ポール直撃の3ランを放った。お立ち台では「バカうれしいです」と喜んだ。敢闘選手賞には全パの2回完全投球の日本ハム北山亘基投手(26)、全パの先制打含む2安打1打点2盗塁のソフトバンク周東佑京内野手(29)、全セで唯一マルチ安打の中日岡林勇希外野手(23)が選ばれた。周東はマイナビドリーム賞とのダブル受賞となった。賞金はMVPが300万円、敢闘選手賞、マイナビドリーム賞が100万円だ。京セラドームの<1>戦はオリックスの宮城が勝利投手で頓宮がMVP。本拠地球団の選手が勝利投手とMVPは、広島市民球場の66年<3>戦の大羽と古葉(広島)甲子園球場の72年<3>戦の江夏と池田(阪神)広島市民球場の78年<1>の松原明とギャレット(広島)マツダスタジアムの15年<2>戦前田と会沢(広島)楽天生命の21年<2>戦の宋家豪と島内(楽天)に次いで6組目(勝利投手がMVPのケースは除く)。

◆全パが第1戦に快勝した。2回1死一、三塁からソフトバンク周東佑京内野手(29)が中日松葉から右中間へ運んだ適時打で先制。さらに3回にはオリックス頓宮裕真捕手(28)が無死一、二塁で松葉から3ラン本塁打を運んで4点をリードした。全セは5回に初選出の中日岡林勇希外野手(23)が1死走者なしから右中間をライナーで破ると一気に三塁へ。中堅手から内野への中継が乱れると一気に本塁に滑り込んだ。1点を返したが、追加点が遠い展開。全パは7回無死からオリックス若月健矢捕手(29)が広島島内からソロ本塁打。本拠地の京セラドーム大阪でオリックス勢が快音を響かせ突き放した。

◆全パのソフトバンク野村勇内野手(28)がフランスサッカー界で将軍の異名を持つミシェル・プラティニに変貌した? 試合前の円陣で「オールスターなんですけど、真剣勝負なので勝ちにこだわってやっていきましょう」と真顔で呼びかけた。続けて「やっぱり、こういう舞台だと固くなっちゃうので、みなさん、どんどん力を抜いちゃってください。抜いちゃって、抜いちゃって、どれくらい力抜くかというと、ポジションでこれぐらい、いっちゃってください。これぐらいいっちゃって、今日は力抜いていきましょう」とグラウンドに右肘を肘枕にして横たわった。85年12月8日、国立競技場で行われたトヨタカップにヨーロッパ代表ユベントスの一員として出場したプラティニは、ヨーロッパ勢初の優勝に導き、大会のMVPに選ばれた。この試合で「トヨタカップ史上で最も美しいシュート」と評される見せ場を作った。コーナーキックの好機に、胸トラップからキックフェイントでボールを浮かせ相手DF3人のマークを外し、そのまま反転して左足でボレーシュートを放ちゴールネットに突き刺した。だが、オフサイドと判定され、ゴールは幻に。判定直後に芝生の上に寝そべり、肘枕をついて判定に抗議する名シーンとしてサッカーファンの間で伝説となっている。

◆全パを指揮したソフトバンク小久保裕紀監督(53)が快勝を喜んだ。4回2死からソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が右で投げたことには「びっくりした」と驚いた。

◆全セの阪神村上頌樹投手(27)が、24日の第2戦(横浜)で先発する。ファン投票の先発投手部門で1位となった右腕。「楽しんでいる姿を見てもらえれば、いいかなと思うので、やっぱり野球は楽しいんだぞ、というところを見てもらえればいいかな」と話した。初球については「楽しんでもらえたらいいなと思いながら、どうしようかなと考えています」と熟考中だ。対戦したい打者は、全パのオリックス太田椋内野手(24)。村上の出身高校の智弁学園と同じ、奈良の天理出身。「よく打っている太田くんと、高校時代に対戦していたので、また対戦したい。カーブをいっぱい投げて、センターフライだったな、という印象があります。また当たるんだったらしっかり抑えたいなと思います」と意気込んだ。全パ先発は西武今井達也投手(27)が務める。

◆球界屈指の人気選手が集う球宴。「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、同24日=横浜)に参加する面々の出身地や身長、ドラフト順位といったバックグラウンドに目を向けてランキング形式で紹介する。

◆全パのオリックス頓宮裕真捕手(28)が、最優秀選手(MVP)賞に輝いた。1点リードで迎えた3回無死一、二塁。本拠地の京セラドーム大阪で、左翼ポール直撃の3ランを放った。京セラドームの第1戦はオリックスの宮城大弥が勝利投手で頓宮がMVP。本拠地球団の選手が勝利投手とMVPは、広島市民球場の66年第3戦の大羽と古葉(広島)、甲子園球場の72年第3戦の江夏と池田(阪神)、広島市民球場の78年第1戦の松原明とギャレット(広島)、マツダスタジアムの15年第2戦前田と会沢(広島)、楽天生命の21年第2戦の宋家豪と島内(楽天)に次いで6組目(勝利投手がMVPのケースは除く)。

◆球界屈指の人気選手が集う球宴。「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、同24日=横浜)に参加する面々の出身地や身長、ドラフト順位といったバックグラウンドに目を向けてランキング形式で紹介する。

◆球界屈指の人気選手が集う球宴。「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、同24日=横浜)に参加する面々の出身地や身長、ドラフト順位といったバックグラウンドに目を向けてランキング形式で紹介する。

◆オールスター初出場の全パの西武甲斐野央投手(28)が、特注の"家族愛"グラブをつけて投げた。全パの5番手として8回に登板。初球は107キロのスローカーブを投じた。「僕は何か芸せなあかんキャラなので」。その後は直球押しまくりで球宴マウンドを楽しんだ。2死後にはベンチからチームメートの今井を呼び、水を持ってきてもらうシーンもあった。兵庫・西脇市のスポーツ用品店「野球一筋」のオリジナルブランド"播州グラブ"を普段のシーズン中から愛用しており、この日はサプライズで贈られた特注品を手にした。兵庫県南部、明石より西側一帯はかつての播磨国にちなんで播州(ばんしゅう)と呼ばれる。甲斐野が生まれ育った西脇市も播州エリアで、今でも播州ラーメンを愛している。今回は「播州」と漢字でロゴが入り、さらにウエブ部分には勇猛なライオンが表現されている。実はこれ、甲斐野の兄でアーティストの耕一さん(35)がデザインした。「桜」「感謝」「ライオン」の3テーマが込められている。「桜」は耕一さんの兄、3兄弟の長男の思いだ。3人が卒業した桜ケ丘小学校にちなむ。「野球を始めた小学生時代の初心を忘れず、いつまでも野球少年でいてほしい」という兄の願いが込められる。「感謝」は3兄弟の父の願いだ。「ファンの皆さま、家族、球団関係者、播州グラブ、すべての支えてくださっている方々へ感謝の気持ちを忘れずに」との父の思いが込められる。そして「ライオン」。目元には歌舞伎の隈取(くまどり)がオマージュされ「日本を代表するような選手になってほしい」という皆の願いが込められる。特注グラブをプロデュースし、甲斐野に贈った「野球一筋」の西山孝彦代表(58)はこう話す。「限られた時間の中で何度も試行錯誤を重ね、思いを込めた一品に仕上げました。甲斐野ファミリーの深い絆には常々感銘を受けております。とりわけ兄弟の仲の良さには頭が下がる思いです。現代の日本では家族の関係が希薄になりがちな中で、甲斐野家の家族愛に触れるたび心を打たれます。兄が父親の思いを受け取り、それをグラブというキャンバスに描く。共同制作で、世界に1つだけのかけがえのない特別なグラブが完成しました」兄はベンチ上で見守ってくれた。弟の甲斐野自身は「藤川さんにはなれなかった。以上。見出し、これで行きましょう」とおどけたが、心の中では大事な人たちのために思いを込めて150キロ台をどんどん投げ込んだ。【金子真仁】▽西武甲斐野 初球のスローカーブは、僕は芸せなあかんキャラなので。今日マウンドに立てたのもファン投票あっての僕なので、本当に感謝してます。

◆西武のルーキー渡部聖弥外野手(22)が球宴初打席で初安打をかっ飛ばした。「5番左翼」で出場。2回無死一塁から中日松葉のファーストストライク、134キロ直球を完璧に捉えて中前へ運んだ。「テレビでプロ野球を結構見てたんで、そういう人たちと肩を並べて一緒の舞台に立てているのがすごく信じられないというか、不思議な感じがしました」と初々しく振り返った。

◆惜しくも伝説再現はならなかった。全パのソフトバンク周東佑京内野手(29)が先制&決勝適時打を含む2安打1打点2盗塁の活躍。4回は昨季までのチームメート、甲斐の強肩をかいくぐって二盗、三盗を決めた。「楽しかったです。久々に(甲斐)拓さんに会ったのでよかったなと思います」。宣言していた甲斐の前での本塁打はならなかったが、足で盟友に"勝利"。三盗を試みた理由は「新庄さんに『来い』って言われたんで」と三塁ベースコーチャーから手招きがあったという。三塁到達後はホームスチールの提案を受け「『キャッチャーの動きを見といて』って言われたんですけど、1球で新庄さんに無理だって言われた。盛り上がると思っていくつもりではいました」。舞台裏では新庄監督が04年の球宴で決めた伝説の本盗に挑戦しようとしていた。今年は打席でも出塁後も守備中もマイクをつけ、周東のプレー中の声がテレビに流れるという初の試みが行われた。「楽しかったですよ。しゃべりながらできる」。敢闘選手賞とマイナビドリーム賞とのダブル受賞で賞金200万円も獲得。周東が打って走ってしゃべって盛り上げた。【只松憲】

◆全セの阪神森下翔太外野手(24)が球宴初打席を長打で飾った。「3番右翼」で先発し、初回2死の第1打席。オリックス宮城の変化球にも崩されず、左中間へ二塁打を運んだ。12球団最多得票でファン選出され、3年目で初の夢舞台。日本ハム清宮幸と対戦したホームランダービーは1発のみで初戦敗退となったが、充実の表情だ。「ヒットを1本、最初の打席で打てた。あとの打席はホームランを狙ったけど、打てなかったので。明日また出場機会があったら打ちたいと思います」と地元横浜開催に向けて意気込んだ。

◆全パの楽天宗山塁内野手(22)が初球宴に目を輝かせた。コスチュームもバッチリ。青と赤で決め「ミャクミャクのイメージらしいです」。大阪万博カラーに染まり「青は普段使わない色なので全然違う感じですね」と白い歯を見せた。前夜は同じルーキーの西武渡部聖と、しゃぶしゃぶ鍋を囲んだ。「たわいのない話ですよ。お互いのチームがどんな感じなのかとか、先輩にこういう話をしてもらっているとか」。広陵(広島)で3年間、苦楽をともにしたチームメートだ。プロで再会。渡部聖も「まさか1年目でオールスターで一緒にやれるとは、って感じですね」と笑顔だ。宗山は「あとで一緒にあいさつ行きます」と話し、その後2人で三塁側ベンチへ駆け寄った。DeNA佐野は広陵の大先輩で、宗山には広陵→明大の大先輩でもある。3人で談笑。「新人王争いを2人でしてるのはすごい」と佐野も感無量。宗山から進学報告を受けた時に「明治で頑張ったらプロ行けるじゃん」と言ったそうで「先輩面した自分をひっぱたいてやりたい」と笑って懐かしんだ。そんな時間も楽しんだ黄金ルーキーは6回1死に代打で登場。空振り三振に倒れるも「いつもと違って気を張らずに楽に打席も守備もできて楽しかったです」と初々しい笑顔で振り返った。

◆大阪出身の西武西川愛也外野手(26)が地元でオールスター初出場を楽しんだ。母や親族も観戦する中で、中堅守備で駆け回った。「学生時代からケガ多くて、お母さんも僕が知らないところでたくさん苦労してきたと思うので。どんどん恩返ししたいです」と感謝を口にした。試合中の場内インタビューでは「(ソフトバンク)柳町さんにバットもらいました!!」とうれしそうだった。

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦(京セラドーム大阪)で大暴れした。三塁ベースコーチを務めた4回の攻撃中に約160万円で特注した「電光掲示サングラス」を装着してスクイズのサインを出した。試合前には、ソフトバンク小久保監督から任されていた全パのスタメン打順決めにガラポンを導入。"エンタメ采配"で球宴を極上の夢舞台とした。新庄監督が慌てて三塁側カメラマン席へ走った。全パの4回の攻撃。1死から安打で出塁したソフトバンク周東が連続盗塁で三塁まで進んだときだ。そこで待機していた監督付きの枳殻マネジャーから受け取ったのが、約1カ月半前に発注した約160万円の「電光掲示サングラス」だった。新庄監督 あれは(スイッチを)オンにしてから携帯で(文字を)打ち込む。周東君が塁に出て、三塁に来るようなタイミングを見て(枳殻マネジャーに)合図を送っていたんですよ。打ち込んでって。小走りで三塁コーチスボックスに戻ると、満を持して装着。新庄監督が三塁コーチに立ったら、何かサインが出るという共通認識で戦った全パの面々は、特注サングラスに熱視線を送った。そこで打者のオリックス若月に出されたメッセージは「BOSSのサインはスクイズ スクイズ スクイズ スクイズ」だった。カウント2-2からのスクイズサインも異例だが、球宴でサインが用意されることも異例。もちろん相手にバレる前提。それでもお構いなし。電光掲示がされないアクシデントにも備えて実はブロックサインも出されており、選手のリアクションも決まっていた。新庄監督 (若月は)やっていましたか? コマネチって(笑い)。ビートたけしの声マネをしながら明かした珍事実を笑顔で語ったように、試合前から"お祭り男"は球宴をエンジョイ。選手たちには、こう呼びかけていた。新庄監督 小久保監督が「8番ファースト頓宮君」って言ったら、たぶんキレて帰ると思うから(笑い)。今回のオーダーは、ガラポンで決めましょう。日本ハムでは就任1年目の22年に実施した「ガラポン打線」を導入。事前にソフトバンク小久保監督から打順について「ちょっと任せるわ。そういうの天才やろ」と依頼されて「わかった。オッケー。任せて」とサプライズを実行した。2年連続最下位から昨季は2位躍進で舞い戻ってきた夢の舞台。特注サングラスが不発に終わる可能性もありながら「(走者が)サードに行きそうなタイミング(イニング)を計って...最高」。十八番の勘ピューターもさく裂させた"お祭り男"は第2戦もサプライズはあるのか? 「それは言えんわ」。新庄監督の19年ぶりの夢舞台には、まだ続きがある。【木下大輔】

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が、虎の後輩にあたる全セのコーチを務めた阪神藤川球児監督(45)の背中を押した。この日の試合前練習では話し込むシーンも。阪神は現在、2位DeNAに9・5ゲーム差のセ・リーグ首位。あまりの独走ぶりに、新庄監督は藤川監督に注意? 「ちゃんと考えなあかんと説教はしておきました」とジョーク交じりに明かした。自身も阪神で長らくプレーし、注目される球団で指揮官を務める大変さを思いやった。「タイガースで監督やっていたら、いくら10ゲーム離れていても、落ち着かないって。25くらいまでいったらね。やっと落ち着いてくれる」。自身も阪神で長らくプレーし、注目される球団で指揮官を務める大変さを思いやった。「でも顔が多少疲れていた。1年目のプレッシャーもあるだろうし。僕の1年目とは全く違う立場。優勝させないといけない立場なんで。それはプレッシャーもかかる」。続けて「采配とかも球児らしい采配とか。それで失敗したら、ぼろくそ言われますけど。言われてもいいと思う。結果がいま、いいんで。それで正解ですから」。就任1年目でリーグ優勝へ突き進む後輩の姿をきっぱり認めていた。

◆全セで初選出の中日岡林勇希外野手(23)が"ランニングホームラン"を含む2安打1盗塁で「敢闘選手賞」100万円をゲットした。「出るからには何かほしいなと思っていた」と笑顔でお立ち台に立ちボードを掲げた。ファン投票で選出され「8番・左翼」でスタメン出場。5回1死走者なしの第2打席で全パ楽天西口の低めをとらえ鋭いライナーで右中間を破ると、中堅から内野への送球が乱れる間に一気に生還した。「三塁はいけると思って走っていたが(三塁コーチのDeNA)佐野さんが回していたのを見て『マジか』と。ちょっときつかった」。全セの三塁ベンチも総立ちで腕をグルグル回す中、本塁へスライディングで生還した。記録は三塁打と相手失策でランニングホームランにはならなかったが、今季リーグ最多三塁打5本をマークする快足を全国の野球ファンに見せつけた。「100メートル走るのでそれはしんどい。今ごろチームメートは旅行行ったり休んだりのところで一生懸命走らないといけない」とおどけたが「成績とか結果とか気にせず野球ができる。いつもと違う楽しみ方ができた」とプロ6年目での初舞台で躍動した。横浜での第2戦に向けても「出るからには何か取りたい。頑張ります」と2日連続のお立ち台を目指す。

◆全セの阪神藤川球児監督(45)がコーチとして球宴に参加した。試合中は放送席でテレビ中継にも出演。「ちょっと新庄監督にやられている感じがしますね」と全パを盛り上げた阪神OBの先輩監督に感服。練習中には2人で長く話す場面もあり、新庄監督は虎の指揮官に「球児らしい采配とか。それで失敗したら、ぼろくそ言われますけど。言われてもいいと思う。結果が今、いいんで。それで正解ですから」と背中を押していた。

◆全セの阪神大山悠輔内野手(30)が3度目の球宴で初安打を放った。「5番一塁」で出場し、森下、佐藤輝とタテジマ中軸を結成。2回先頭の第1打席で、全パ先発オリックス宮城の低め141キロ直球をセンター前にはじき返した。「(ヒットは)ひとつ目標にしていたところなので。負けてしまいましたけど、ヒットが出たというのは僕自身はうれしかった」。球宴5試合9打席目の初快音。公式戦とは違う柔和な表情で振り返った。全セのクリーンアップトリオは3番森下、4番佐藤輝、5番大山と阪神勢が独占。球宴で同一球団のクリーンアップトリオは70年第3戦3番王、4番長嶋、5番柴田(巨人)77年第3戦3番張本、4番王、5番柴田(巨人)02年第1戦3番高橋由、4番松井、5番清原(巨人)24年第2戦3番近藤、4番山川、5番栗原(ソフトバンク)に次いで5度目となり、阪神は初めて。

◆キング輝が球宴でも規格外のパワーで魅せた。「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦が京セラドーム大阪で開催され、全セの阪神佐藤輝明内野手(26)がホームランダービーで出場4選手中、最多の11発を披露。準決勝で日本ハム清宮幸に競り負けたが、全パの三塁コーチを務めた新庄監督から「すごいね!」と2冠を走るシーズンの活躍を絶賛された。試合では球宴史上、球団初となる3番森下、4番佐藤輝、5番大山の中軸も結成。首位を走る虎の主力たちが地元大阪の夜を沸かせた。規格外すぎる佐藤輝の弾道に、京セラドーム大阪の観衆がどよめいた。試合前のホームランダービー。虎の主砲は、右翼5階席への特大アーチを連発した。推定飛距離は驚異の140メートル。地元関西で開催の夢の祭典。阪神ファンだけではなく、球場全体の野球ファンから大歓声を浴びた。「僕はもう満足です。いい当たりも出たので」準決勝で日本ハム清宮幸と対決。先攻で前半の1分間は1本のみだったが、後半はエンジン全開で4連発も含め、5本を上積みし、計6本をマークした。だが後攻の清宮幸が約10秒を残して7本に到達し、惜しくも決勝進出を逃した。「打ち過ぎでしょー」と脱帽。「次も頑張れよと言いました」。決着後は1学年下の左の主砲と抱き合ってたたえ合い、エールを送った。過去2回は初戦敗退だったが、1回戦はオリックス頓宮を5-3で下した。3度目の出場で初勝利。本数は清宮幸の9本を上回り、この日出場した4選手で最多の11本塁打を放った。ファン投票で、三塁部門とホームランダービーでダブル1位選出された虎の主砲が、両リーグ断トツ25本塁打の実力を存分に発揮した。日本ハムのスラッガーらと激闘を繰り広げた後は、全パの三塁コーチを務めた新庄監督からのエールをもらった。3回に三塁の守備に就いている際に、直々に話しかけられた。「『すごいね! この調子で頑張って!』と声をかけていただいたので頑張りたい」。本塁打と打点でリーグ2冠を走る男に、これ以上ありがたい"力水"はない。阪神のOBの新庄監督はかねてから、佐藤輝を気にかけてきた。プロ2年目の22年2月の春季キャンプの練習試合で対戦した際に「いいフォームだったね。素晴らしい」と絶賛するなど佐藤輝に関するコメントは多い。今年6月5日の交流戦で、通算100号を目の前で達成した際にも、ベンチ前に出て拍手で祝福。うれしいサプライズに佐藤輝も頭を下げて応えた。2年ぶり4度目の球宴で、初めて全セの4番を任された。結果はオリックス宮城らの前に3打数無安打。「明日は1本打てるように頑張ります。いろんな会話もできました。明日もあるので。楽しみたい」。横浜に舞台を移す24日の第2戦。新人時代の21年以来、4年ぶりのアーチでハマスタを沸かせたい。【塚本光】全セのクリーンアップトリオは3番森下、4番佐藤輝、5番大山と阪神勢が独占。球宴で同一球団のクリーンアップトリオは70年第3戦3番王、4番長嶋、5番柴田(巨人)77年第3戦3番張本、4番王、5番柴田(巨人)02年第1戦3番高橋由、4番松井、5番清原(巨人)24年第2戦3番近藤、4番山川、5番栗原(ソフトバンク)に次いで5度目となり、阪神は初めて。

◆プロ野球選手会は23日、大阪市内で臨時大会を開催した。会沢翼選手会長(37=広島)を中心に、オールスター参加選手も集結。1軍のチーム数拡大、SNSでの誹謗(ひぼう)中傷問題、リクエスト制度、暑さ対策などが主な議題に上がった。ファームが拡大され、2軍公式戦は現在の2リーグ制から来季は1リーグ3グループ制へ再編される。それに伴って1軍の球団数拡大なども話し合われた。球団数や時期など具体的な話し合いは行われなかったが、会沢選手会長は「ファームだけを増やすのではなく1軍も含めてやっていかないと、底上げができないのではないかと。1軍で活躍する機会を増やしてあげたいというのも含めて話をしてます」と説明した。誹謗中傷問題については各SNSを横断的にモニタリングするシステムの導入を、NPBに働きかけていくとした。

◆全セの阪神近本光司外野手(30)近本が3年ぶりの球宴安打を放った。夢舞台は2年連続で、全セの1番で出場して3回にソフトバンク・モイネロから右翼線へ二塁打。だが悔しがったのは初回先頭打席。オリックス宮城のスローカーブ連投に空振りと左飛に打ち取られた。「もうそれを狙っていたのですけど、いいカーブだったので、空振りしました」とがっくり。1安打止まりに「もう2本打ちたかった」とセ安打数1位ヒットマンは貪欲だった。

◆オリ達が本拠地で暴れた。オールスター第1戦はオリックスのホーム、京セラドーム大阪で開催。先発の宮城大弥投手(23)に始まり、頓宮裕真捕手(28)、若月健矢捕手(29)、太田椋内野手(24)がスタメンに名を連ねた。3回、頓宮が左翼へ球宴初安打となる3ランを放ち、オリックス初となるMVPを受賞。7回には若月のソロアーチと豪華共演で本拠地を沸かせた。これぞなにわのほいさー弾や!1点リードの3回。オリックス太田が自身球宴初打席で左前打を放ち、お膳立て。無死一、二塁から「派手にスイングしようと」。元チームメート中日松葉の内角直球に反応し、フルスイング。打球はファウルゾーンへ切れずに、左翼ポールを直撃。三塁コーチを務めた日本ハム新庄監督とハイタッチで喜び合い、ホームを踏んだ。一塁ベンチで全パの選手とハイタッチ。最後は全選手で「ほいさー」のポーズを決めた。「バカ気持ち良かったですね。バカ気持ちいいと思いながら(走って)、サードコーチャーが新庄監督(日本ハム)だったので、それもいい思い出になりました」自身2度目の球宴で初安打が3ラン。「ガラポン」による打順は「(今まで)ないと思います」という2番も、技ありの1発。「ちょっと詰まりましたけど、しっかりスイングできた」。自身初のMVPをたぐり寄せた。お立ち台ではお決まりの「ほいさー」を絶叫も、歓声が小さく「もう1回いきます!」と異例の"おかわり"。本拠地を熱狂の渦に包んだ。オリックス選手のMVP受賞は初で、球団では阪急時代の88年ブーマー以来。球団史に名を残し「そうなんですか? うれしいです」とにっこり。300万円の賞金もゲットした。同僚で勝利投手にもなった宮城は「焼き肉おごってくれるかな」と"おねだり"も、「(MVP)とらなくてもおごります」とおとこ気を見せた。オリックス勢がそろって躍動し、初戦に勝利。「(太田)椋も打ちましたし、(若月)健矢さんも打ちましたし、宮城もいいピッチング。最高じゃないですか。一生の思い出になりました」。大阪の夏を豪快弾で熱く盛り上げた。【村松万里子】

◆全セの巨人阿部慎之助監督(46)がオールスター初采配を満喫した。試合は全パに完敗を喫したものの、試合後は「初めてこんな気楽に野球を見られた。すごい楽しい時間でした」と充実した表情で振り返った。続けて「みんなやっぱりいい選手の集まりだから、すごいなと思って、目の保養になりました」と話した。2本塁打で5得点を挙げた全パの攻撃については「やっぱり、いいパワーしているよね。その印象しかないですね。みんな素晴らしいです」と感嘆した。

◆初出場の全セ阪神石井大智投手(27)が8回に7番手で登板し、14球全て直球勝負で3者凡退に斬った。日本ハム清宮、万波の強打者を外野フライに仕留め、ソフトバンク柳町は149キロで空振り三振。「最後はちょっとバテちゃって、柳町選手が気を使って振ってくれました」と苦笑いで振り返った。シーズンではライナーを頭部に受けてリタイアしたこともあり、「一番は無事に終わることができてよかった」と冗舌だった。

◆モイネロ劇場、再び! ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦(京セラドーム大阪)で"スイッチピッチャー"を披露した。3回から2番手で登板。4回2死で全セのファビアンに対し、右投げで三飛に打ち取った。昨季の日本シリーズではスイッチヒッター披露。まさかの「両投げ両打ち」というステータスが明らかになり、球場がどよめいた。試合が一瞬だけ中断した。モイネロがグラブを変更している。4回2死。チームメートの藤井から譲り受けた右投げ用だ。球場がざわついても関係ない。ファビアンに初球124キロを投じ、大歓声が京セラドーム大阪を包んだ。「全体的に楽しかった。右でも投げられていい思い出」。先発投手としては初のオールスター。「右のモイネロ」はプロ野球ファンの記憶にしっかり刻み込まれた。オールスター前から右投げの練習はしていた。子どものころ、投手以外のポジションでは右投げだったという。「右で投げていたことを知っている人からも『投げてみたら?』っていう話があった。チャンスがあったので投げてみようかなと思って」。本職の左腕では150キロ超えだが、右腕では124キロ止まり。「当てるのが怖くて、あんまり球速が出なかったのがちょっと残念だったね」。直後は物足りなそうな表情をしていたが、全パ小久保監督も知らなかったサプライズ投球だ。モイネロは「あのピッチングを見せてクローザーにいけるかな」と陽気に笑った。昨季の日本シリーズでは両打ちを披露した。右打席で犠打成功。左打席では大きな弧を描く飛球を放った。先発としてもチームを勝利に導くなどモイネロ劇場を展開。頂上決戦で見せた異例のプレースタイルは、12球団のスターが集う球宴でも再び見せた。「1回やったことがあるっていう実績ができたのでいいと思います」と「両投げ両打ち」を自認した。2番手として2回1安打無失点の好投。全パの第1戦白星に貢献した。投じた20球中、18球がストレート。「真っすぐを投げてバッターが打つのは、それはそれでオールスターではいい結果になる。右でも全部真っすぐのイメージだったね」。少年のように野球を楽しむモイネロが、球宴に新たな歴史を刻んだ。【只松憲】

◆ソフトバンクの野村勇内野手(28)、柳町達外野手(28)、杉山一樹投手(27)の初選出トリオが初出場した。野村は「6番遊撃」でスタメン出場し、2打数無安打。「人見知りでしゃべられへん」と話していたが、試合前の円陣で声だし役を務めるなど存在感を出した。柳町は左翼守備で途中出場し、1打数無安打。杉山は9回を任されて1回パーフェクト。最速160キロの剛腕が小久保監督に球宴初采配初勝利をプレゼントした。

◆全セのヤクルト大西広樹投手(27)が"ぼっち"球宴で9回から三塁コーチで出場した。石山の代役としてチームから唯一出場。マイクを付けて、コーチスボックスに立った。テレビ解説の松坂氏から球宴の楽しみを聞かれ「松坂さんに教えていただいたスライダーを投げることです」。24日の第2戦で球宴登板予定。同じく解説の古田氏からは「あのスライダーじゃ厳しいだろ」と辛口で突っ込まれた。

◆球宴初出場の日本ハム・フランミル・レイエス外野手(30)が、ガラポン打線で"大当たり"の4番を引き当てた。試合前に4番を意味する赤玉を出すと、新庄監督とハイタッチし、全パの同僚からも祝福された。「4番が当たったときはチームメートから拍手を受けて、楽しい、いい経験でした」と笑顔。試合では2回に中前打で球宴初安打もマーク。横浜での第2戦は、ホームランダービーに出場する。

◆全パのオリックス太田椋内野手(24)が父子共演から初安打を決めた。試合前、フリー打撃の打撃投手は父暁さんだった。近鉄(現オリックス)で活躍し、現在はオリックスで打撃投手を務める父の球を打ち、球宴に備えた。暁さんは「よかったです」と話し、椋も「最近、打ってなかったので、久々です。慣れているので打ちやすかった。(球宴での共演に)うれしいです」と笑顔だった。初めての球宴は「9番二塁」で出場。3回の初打席で中日松葉の初球カーブを左前にはじき返した。「カーブにめっちゃいい反応ができました。(感触は)打てた!って感じですね。ノープレッシャーで、ホームランだけ狙っていました」とにっこり。同僚の頓宮裕真捕手(28)と若月健矢捕手(29)がともに本塁打を放ち、「ホームラン打ちたかったです」と悔しがるも、充実の表情だった。13年前の小学6年時には京セラドーム大阪で行われたオールスターで始球式を務めた。この日も野球少年が始球式に登場し、「『こんな感じで投げていたんや』と思って見ていました」と懐かしんだ。子どもたちにプロの技を見せ「それが一番だと思います」。大阪・羽曳野市出身の太田が、地元で躍動した。

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が、ならではの演出で球宴を盛り上げた。試合前にはソフトバンク小久保監督から任されていた全パのスタメン打順決めにガラポンを導入。三塁コーチを務めた4回の攻撃中に約160万円で特注した「電光掲示サングラス」を装着してスクイズのサインを出した。

◆全パの日本ハム北山亘基投手(26)が2回無安打無失点の好投で敢闘選手賞を受賞した。6回から4番手で登板。対戦を楽しみにしていた全セの阪神佐藤輝に対して自己最速の157キロ直球を投げ込むなどパワーで圧倒した。奪三振はゼロで新庄監督から出されていた「全部三振」指令は果たせずも、初出場の球宴で存在感を発揮した。北山が悔しがった。「160キロ、出なかったんで...」。6回から登板。ガンガン真っすぐで押した。先頭のDeNA牧、続く阪神森下には154キロをマークした。「今日、球速が意外と出てるなと思って、腕を振ろうと」。2死を奪い、スピードを出しにいった対戦相手は、楽しみにしていた阪神佐藤輝だった。京産大OBの北山は、近大OBの佐藤輝と大学時代も対戦があった。「リーグは違いましたけど、オープン戦とかで対戦しました。当時から、とんでもないスイングをされていました。プロに入って、またもう1個覚醒して今すごい活躍されているんで、対戦したいですね」と話していた相手にギアを上げた初球から155キロ。そして5球目には157キロを計測したが、これが自身の最速だった。昨年2月末のオープン戦で投げたことがある157キロでも、北山としては「こういう表舞台では初めてです。これでMAX157と言える。背番号(57)に追いついたんで、とりあえずOKです」。夢の舞台で"自己最速更新"を果たし、続投した7回も3者凡退。終わってみれば敢闘選手賞を受賞して、賞金100万円もゲットした。新庄監督から指令を受けていた「全員三振」は、奪三振ゼロで達成できなかった。「全部外野フライで...ある意味、応えられたんじゃないか」と笑顔。夢の160キロに向けて「佐藤さんの打席は引っかけ球まで157出たんですけど、まだまだトレーニング不足だなと思いました」。賞金も課題も持ち帰り、後半戦もフル回転する。【木下大輔】

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が試合後、自身のインスタグラムで超異例の「電光掲示サングラス」によって出したスクイズサインを実行してくれたオリックス若月健矢捕手(29)に感謝した。4回1死三塁、カウント2-2という場面で、新庄監督が装着した約160万円の特注「電光掲示サングラス」で「BOSSのサインはスクイズ スクイズ スクイズ スクイズ」と表示された。全セにバレバレのサインだったが、若月は果敢に挑戦もスリーバント失敗に終わった。その場面の動画とともに新庄監督は「若月君 惜しかった 僕のわがままに付き合ってくれて有難う」と感謝。さらに「決めてくれたら ランボルギーニカウンタック 2週間後に若月君の家に送ろうと思ってたのに!!」とつづった。さらに新庄監督発案のガラポン打線で"当たり"の4番を引いた自チームのレイエスには「モーレ 貴方はやはり何かをモッてます」とびっくり。試合前にアドバイスを送っていたオリックス頓宮には「頓宮君 MVPおめでとう あの打ち方はバカうまかった」と絶賛。そして最後は「明日も怪我人が出ませんように」と締めくくった。

◆全パのコーチを務めた日本ハム新庄剛志監督(53)が「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦(京セラドーム大阪)で大暴れした。三塁ベースコーチを務めた4回の攻撃中に約160万円で特注した「電光掲示サングラス」を装着してスクイズのサインを出した。試合前には、ソフトバンク小久保監督から任されていた全パのスタメン打順決めにガラポンを導入。"エンタメ采配"で球宴を極上の夢舞台とした。○...日本ハム新庄監督が試合後、自身のインスタグラムで"ネタバレ"をしていた達孝太投手に活を入れた。4回に「電光掲示サングラス」でスクイズを出した場面。同時に出されていたブロックサインについて、中継でゲスト解説を務めた達が「リストバンドを左手に2個付けてるんでスクイズ」と暴露。これに指揮官は「このガッキャ~ いいやがった オールスター明けからのローテーション外します」と"激怒"も最後は「でも皆んながウケてから今回だけは許す」と投稿した。

◆全セの阪神佐藤輝明内野手(26)がホームランダービーで出場4選手中、最多の11発を披露。準決勝で日本ハム清宮幸に競り負けたが、全パの三塁コーチを務めた新庄監督から「すごいね!」と2冠を走るシーズンの活躍を絶賛された。プロ入りから5年連続球宴出場の中野拓夢内野手は、試合前からフル回転した。ホームランダービーに出場した佐藤輝の打撃投手として、次々ストライクを投げ込んだ。準決勝まで進出した主砲からは「テレパシーで通じ合ってるんで。(ドラフト)同期っすよ」と信頼されて出場4選手中最多の11発打たせ、「いいとこ投げてくれました」とねぎらわれた。試合は6回の二塁守備から途中出場して1打数無安打。第2戦の横浜ではクリーンヒットを狙う。

◆全パの西武西川愛也外野手(26)の母裕子さん(53)が23日、京セラドーム大阪でのオールスター第1戦を観戦し、日刊スポーツに観戦記を寄せた。感慨深いです。本当に。まさか愛也がオールスターに出させてもらえるなんて。夢みたいです。ケガしてたし、ヒット打てないし、毎年のように今年でクビかなって不安で不安で。常に崖っぷち。ヒット出なかった時は私もしんどいなんてもんじゃなくて。続けてきた努力がやっと結果になって、うれしいです。愛也のこと、皆さんにはどう見えてますか? あの子はマイペースで、テンポちょっとずれてて。だから焦ることなく頑張れたのかな。昨日も家に来てくれました。夜にホテルまで送るのも、シーズン中に大阪来たらチキンタツタを差し入れしに行くのも、全然苦じゃないです。幸せです。昔からずっとあんな感じです。私も。母の日に記事にしてもらいましたね。愛也が小学生の頃、一緒に寝てて、2人とも疲れ果てて朝に起きないこともあって。主人がカギ開けたまま仕事に出かけてたから、愛也の幼なじみの双子が家の中に入ってきてて、私たちの足元で待ってるんです。たまに起こしてもらって。スベらない話ですね。今年、ファンの皆さんからも「かっとばせ西川」じゃなくて「かっとばせ愛也」って言ってもらえるようになって、うれしいです。やっとチームに認められるようになったのかなって。イケメンかどうかは分からへんですけど、スターになれるかどうかも分からへんですけど、愛也の名前の通り、ファンの皆さんにずっと愛される選手になってほしいと願ってます。でもオールスター、すごい人と歓声ですね。愛也も試合前に、滝沢君や隅田君と一緒にこっちに手を振ってくれて。愛也、どこにいても私を見つけるんです。昔の運動会でもベルーナでもエスコンでもほっともっとでも、今日も。楽しそうにグラウンドに立つ姿が本当にうれしかったです。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)阪神・藤川球児監督(45)が、日本ハム・新庄剛志監督(53)と談笑した。藤川監督は練習前の全セオールスターメンバーとの記念撮影と青色のプラクティスユニホームへの着替えを済ませると、グラウンドへ。歩みを進めた遊撃ポジションの後方で、歩み寄ってくる新庄監督との会話が始まった。ときに大きなジェスチャーをしながら話す虎の大先輩との、2人だけの約9分間。互いに昨季2位チームの指揮官として今回の球宴ではコーチとしてベンチ入りするが、今季公式戦では両リーグの首位につける戦いに導く監督同士。大阪の地で、笑顔で会話を弾ませた。

◆西武・西口文也監督(52)が23日、後半戦からの打線のテコ入れを示唆した。守り勝つ野球をテーマに掲げる就任1年目の同監督のもと、チームは開幕から6月まで勝ち越したが、打線の低迷とともに7月は4勝12敗1分けと大きく負け越した。一時は最大6まで貯金を積み上げたが、借金3の4位で前半戦を折り返した。得点数はここまでリーグ最少の224で、33本塁打は同5位。指揮官は「交流戦まではよかったが、(その後は)打線が沈黙する期間が結構長くなった」と振り返った。そんな打線の起爆剤としてチームは7月11日、メジャー72発のJ・D・デービスを緊急補強するなど、後半戦で巻き返しを図る。西口監督は、26日からの後半戦に向け「これからはちょっと打線も打順も変えていこうかと思う」と考えを明かした。(石井孝尚)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)全パ・太田椋内野手(24)=オリックス=が〝親子共演〟を果たした。近鉄の元内野手で現在はオリックスで打撃投手を務める父・暁さんが選抜選手たちの練習をサポート。フリー打撃で暁さんが投げた球を、息子が打ち返した。椋は「最近(父が投げた球を)振っていなかったので、久々でした。慣れているので打ちやすかった」と笑顔で話せば、暁さんも「うれしいですね」と振り返った。大阪・羽曳野市出身の太田は小学6年だった2012年に京セラドームで開催されたオールスターで始球式を務めたこともある。球宴ならではと和気あいあいとした雰囲気の中で練習し「(いつもと)ちょっと違うので、うれしい」とにこやかだった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)今年1月に発表された野球殿堂入りの表彰式が試合前に行われ、阪神OBの掛布雅之氏(70)が出席した。現役時代に通算349本塁打を放った掛布氏は競技者表彰エキスパート部門で表彰され、この日は中日OBの岩瀬仁紀氏(50)らと登場。阪神・藤川球児監督(45)から花束を贈呈され、笑顔で記念撮影でカメラに収まった。大勢のファンを背にマイクの前に立つと、「この野球殿堂入りというのは、私一人の力ではありません。テストをさせていただき、入団させてもらった阪神球団、同じタテジマのユニホームを着て戦った仲間たち、最後まで僕の野球を陰で支えてくれた家族、そして何よりも、今日も大勢のファンの方が球場に足を運んでいただいておりますが、全国の野球ファンの声援、特に阪神ファンの声援がなければ、この殿堂入りはなかったと思います改めてお礼を申し上げます、ありがとうございました」と感謝を述べた。また、現役時代は「4代目ミスタータイガース」として愛されたが、「私が思うミスタータイガースは、阪神を愛し、阪神を応援していただける、ファンの方一人一人が、ミスタータイガースだと思っております。そのファンの方とともに、白球にあこがれ、白球を追い続けていきたいと思います」と力説。阪神ファンも大勢詰めかけた大阪の地でのスピーチに、スタンドからは大喝采が起こった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)両軍のスタメンが発表された。前セは森下翔太外野手(24)=阪神=が「3番・右翼」、佐藤輝明内野手(26)=阪神=が「4番・三塁」、大山悠輔内野手(30)=阪神=が「5番・一塁」と、セ首位を走る阪神勢がクリーンアップを形成した。先発はリーグトップタイの28セーブを挙げるライデル・マルティネス投手(28)=巨人。全パは宮城大弥投手(23)=オリックス=が本拠地での先発に挑む。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)試合前にホームランダービーが実施され、第2試合で全パ・清宮幸太郎内野手(26)=日本ハム=が2本で準決勝に進んだ。全セ・森下翔太外野手(24)=阪神=の1本を上回った。ホームランダービーは2分間の球数無制限で行われた。準決勝は第1試合で5本を放った全セ・佐藤輝明内野手(26)=阪神=と対戦する。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)試合開始に先立って、ホームランダービーが行われ、全セ・佐藤輝明内野手(26)=阪神=が準決勝で日本ハムの清宮と対戦した。一回戦は5本の放物線を描いて、オリックス・頓宮に勝利した大砲。少しの休憩を挟んで迎えた準決勝は後半に4連発を放つなど、6本塁打をマークした。一方の清宮は佐藤輝の後輩、阪神の森下に勝利して準決勝進出。後攻の清宮が怒涛の追い上げを見せ7本のアーチを描き、佐藤輝は惜しくも準決勝敗退となった。ホームランダービーは2分間の球数無制限で行われた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)試合前にホームランダービーが実施され、準決勝で全パ・清宮幸太郎内野手(26)=日本ハム=が7本を放ち、全セ・佐藤輝明内野手(26)=阪神=の6本を上回って、24日の第2戦(横浜スタジアム)で行われる決勝進出を決めた。ホームランダービーは2分間の球数無制限で行われた。清宮は残り1分からホームランを連発。右翼スタンドに突き刺す〝サヨナラホームラン〟を放つと、左手の人差し指を突き上げて喜びを爆発させた。「輝さんが打ちすぎていたので、まさか打てると思っていなかった。いい展開だったんじゃないですか」と喜びに浸った。決勝に向けては「明日しか来られない方もいると思う。今日みたいな、いい本塁打を打てるようにしていきたい」と意気込んだ。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)試合前には今年の野球殿堂入り表彰式が行われた。阪神の主砲として活躍した掛布雅之氏(70)、プロ野球最多の通算407セーブを挙げた元中日の岩瀬仁紀氏(50)がレリーフを手渡された。掛布氏は「僕の数字(成績)なんて子供みたいなものでおこがましいが、今日も阪神ファンが温かい拍手を送ってくれて、少しだけ恩返しができたかな」と話し、岩瀬氏も星野仙一、落合博満両監督に改めて感謝の意を示し、「信頼してもらっていると思うと、人間って体が動くものなんです」と感慨深げだった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)球宴といえば、やはりこの男。全パのヘッドコーチとして参加した新庄剛志監督(53)=日本ハム=が〝お祭り男〟の本領発揮だ。「ああいう舞台に行くと、急にスイッチが入る僕が登場するから(笑)。なんかするでしょうね、彼は。選手がメインなので、(主役は)奪いに行かないけど、リルビット(A Little Bit)奪いに行く」。数日前にそう話していた新庄監督。現役時代は2004年第2戦(長野)で史上初の単独本盗を決めるなど、セ、パ両リーグで球宴MVPを獲得した中、「小久保監督から『任せるわ。そういうの天才やろ』と言われたんで」と、福引やビンゴゲームで使う通称「ガラポン」の回転式抽選器で全パの打順を決定した。監督就任1年目の2022年の春季キャンプでの紅白戦や対外試合の打順を「ガラポン」でのくじ引きで決めたことはあったが、もちろん球宴では史上初。その光景に日本ハム・万波が「懐かしい」と目を細めれば、昨季から在籍するレイエスは4番を引き当て「初めての体験で楽しかった。残り2つで、4番か下位打線だったのでドキドキしたよ」と振り返った。(東山貴実)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)球宴初出場の全セ・森下翔太外野手(24)=阪神=が初打席で快音を響かせた。一回の第1打席で全パ・宮城大弥投手(23)=オリックス=と対峙。6月7日の対戦(甲子園)で逆転3ランを放っていた相手から、この日は外角147キロ直球を左中間にはじき返して、悠々二塁を陥れた。続く4番・佐藤輝明内野手(26)=阪神=は三ゴロに倒れて先制とはならなかったが、阪神勢が12球団のファンを沸かせた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)セ界のキングを打ち破った。第1戦の試合前にホームランダービーが実施され、全パ・清宮幸太郎内野手(26)=日本ハム=が24日の決勝進出を決めた。全セ・佐藤輝明内野手(26)=阪神=の6本を上回る7本をマーク。「輝さんが打ちすぎていたので、まさか打てると思ってなかった」と照れくさそうに笑みを浮かべた。広い京セラドームで空中戦を繰り広げた。2分間の球数無制限で実施。1回戦で1学年下の森下(阪神)を下すと、準決勝は今季25本塁打を放つ絶好調の佐藤輝との顔合わせとなった。右翼スタンドに高々とアーチを描く虎の大砲は1回戦の5本を超える6本。今季8本塁打の清宮は1分を過ぎても差が縮まらなかったが、終盤40秒から怒濤(どとう)の4連発を披露した。球場のボルテージも最高潮。10秒を残しての〝サヨナラホームラン〟に、左手の人さし指を突き上げて喜びを爆発。「いい展開だったんじゃないですか」と充実の表情を浮かべた。この日の打撃投手は、日本ハムでも打撃投手を務める元ヤクルトの高市俊氏が務めた。最後の一発を放つと、高市氏も両手で何度もガッツポーズ。清宮は「オールスター休みを返上してきてくれている。いい球を投げてくれていたのでよかったです」と二人三脚での勝利を喜んだ。決勝の舞台は横浜スタジアム。「明日しか来られない方もいると思う。そういう方たちにも今日みたいな、いい本塁打を打てるようにしていきたい」と力強く宣言した。(阿部慎)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)今回のオールスターでは日本球界初の試みとして選手がマイクとイヤホンを付けてプレー。二回の全セの守備では、テレビ朝日系の中継で二塁の牧秀悟内野手(27)=DeNA=と右翼の森下翔太外野手(24)=阪神=の軽妙なやり取りが繰り広げられた。牧は「普段こんなにしゃべることない」といいつつも笑顔。中大で牧の2年後輩にあたる森下だが、牧が二塁ベースカバーに入り併殺を完成させられなかった場面では「遅いわ~。全然送球が」と先輩への〝ダメ出し〟もポロリ。牧は「違う違う、足速いから」とマイクを通して会話を交わした。続く三回の全パの守備から中堅の周東佑京(ソフトバンク)がマイクを付けてプレー。四回の第2打席でそのまま中前安打を放ち、二盗も決めた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)全パのリバン・モイネロ投手(29)=ソフトバンク=が四回に右投げを披露した。三回から登板した左腕は最初のイニングで1死二塁のピンチを無失点で乗り切ると、四回も続投。佐藤輝、大山の阪神コンビを左腕で抑えたあとに〝見せ場〟を作った。なんとここまで普段通りの左投げで打者を封じてきた中、打席に入るファビアン(広島)との対戦ではグラブを左手につけ、体は三塁方向に正対。突如、右投げを始めたところでスタンドを大きくどよめかせた。投球は初球から2球連続のボールとなったことで思わず悔しがる仕草を見せたものの、3球目では三飛に打ち取り、両腕を掲げて喜びを爆発させた。モイネロは登録が左投げ左打ちだが、交流戦中は右打席にも入るなど器用さも示してきた。この球宴の舞台では〝スイッチピッチャー〟としての快投で盛り上げた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)プレーボール直後に全員の意表を突いた。全パ先発の宮城(オリックス)が本拠地・京セラドームのマウンドで全国のプロ野球ファンを魅了した。1球目にスローカーブで空振りを奪い、観客をどよめかせた。「応援してくれる方がいっぱいいると思うので、楽しみながら野球をやりたい」この日の登板に向けてそう意気込んでいた左腕はサプライズの投球を披露した。試合前に「投げてみたい」と予告していた80キロ台の〝超遅球〟を、一回の先頭打者・近本(阪神)に2球続けて投げ、左飛に打ち取った。2死から森下(阪神)に左中間二塁打を許したが、4番の佐藤輝(阪神)を三ゴロに仕留めて無得点。二回もゼロに封じて出番を終えた。球宴出場はプロ2年目の2021年以来、4年ぶり。今季はここまで3勝3敗、防御率2・47とエースとしてチームを引っ張り、パ・リーグの先発投手部門のファン投票で堂々の1位に輝いた。子供たちに夢や感動を与えることこそが、プロ野球選手が背負う使命の一つと強く意識する。故郷の沖縄で開催された今月1、2日の西武戦(沖縄セルラー)では、3年前に設立した「一般社団法人 宮城大弥基金」の一環として地元の子供たちを招待するなどスポーツ振興や社会貢献活動に励む。宮城自身もプロ野球選手になることが小さい頃からの夢であり、学生時代には卒業アルバムや作文にその思いをつづっていた。一つずつ目標をクリアし、プロの世界にたどりついた左腕が子供たちに伝えたいメッセージは「どういう風にそれに向かって頑張っていくかが大事」ということ。自分のプレーを見て何かを感じてもらい、少しでもスポーツに興味を持ってほしいと願う。「野球以外のサッカーでもいいから、もっとスポーツに携わってくれて、日本でスポーツを盛り上げられたら一番」球界を代表するサウスポーが、ファンの心をつかむ投球で夢の祭典を盛り上げた。(織原祥平)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)全セのライデル・マルティネス投手(28)=巨人=が先発し、1回を三者凡退に抑えた。最速156キロの剛速球と、測定不能な〝超遅球〟を披露。最強守護神は降板後、「スローボールはちょっと楽しむ意味で、面白いかなと思って投げました。今まで1回もやったことない、考えたこともないこともできたのですごい楽しかった」と語った。全セ・阿部慎之助監督(46)の計らいで実現した先発登板。「最初に聞いた時はちょっと『え?』って。信じられないようなびっくりした感じだったんですけど。でもよく考えたら3つアウト取るのは普段やっている仕事と変わらないので」と新鮮さを味わった様子。超スローボールを巨人での後半戦で投げる可能性があるかと聞かれると「今のところは投げないと言っておきます。先は分かりませんけど、今のところはない」と笑った。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)12球団のスターが大阪に集結した。スタンドが色とりどりのユニホームをまとった大観衆で染まり、ファンも選手も心が躍る真夏の夜の祭典-。ファン投票で両リーグトップの得票数を選出された全セ・森下(阪神)が、両軍で最初にHランプをともし、祭りの始まりを告げた。「シーズン中とは違う独特な雰囲気もありますし、ワイワイとしていてすごく楽しい。ホームランを打ちたいなと思う。初のオールスターなので、結果も出しながら楽しみたいなと思います」阪神での定位置である「3番・右翼」で先発し佐藤輝、大山とともに全セでもクリーンアップを形成。オールスター限定の鮮やかなブルーの道具を身に着け、初めての夢の舞台に立った。見せ場はいきなりやってきた。一回2死走者なしで全パ・宮城(オリックス)との対決。追い込まれながらも147キロの直球を痛烈にとらえ、左中間への二塁打をマークした。阪神の生え抜きでは2016年の原口以来となる球宴初打席初安打という勝負強さを見せ、京セラドームに集まったファンを沸かせた。プロ3年目にして初めて選出された舞台。試合前練習から森下はずっと笑顔だった。人懐っこいキャラクターが持ち味の背番号1は、グラウンドに出るなり中大の先輩・牧(DeNA)や同級生の万波(日本ハム)ら他球団の選手と交流。さらに全セの指揮を執る阿部監督にもあいさつする姿もあった。「いろいろなことを言われましたけど、基本的には阿部さんの独り言という感じなので、シークレットにしておきます」と、中大の大先輩から金言も授かっていたのかもしれない。「ファン投票1位というところも、ファンの皆さまの投票のおかげだと思う。その分、たくさん期待してくれていると思うので、野球で結果を残して、オールスターを楽しんでもらえたら」第2打席にはモイネロ(ソフトバンク)から左翼線へ大きな飛球を放つも、あとひと伸び足りず悔しそうな顔を見せた。〝最も期待された男〟は宣言通り、全力プレーで野球ファンを喜ばせた。阪神勢では大山も二回先頭で中前打を放ち、3度目の出場で球宴初安打をマーク。三回には近本も右翼線へ二塁打を放って、22年以来の球宴での快音を響かせるなど、関西での球宴を存分に盛り上げた。(中屋友那)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、京セラ)全パの「2番・一塁」で出場した頓宮(オリックス)が1-0の三回に3ランを放った。無死一、二塁で松葉(中日)の直球を左翼に運び、「一番気持ちがいい」と声を弾ませた。ベンチ前ではお決まりとなった「ホイサー」のパフォーマンスを披露。2年ぶり2度目の球宴出場で初安打となる一発が飛び出し、「一番いい形になってくれた」とはにかんだ。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全パが2本塁打などで快勝した。二回に周東の適時打で先制。三回は頓宮が3ラン、七回は若月のソロ本塁打でリードを広げた。周東は四回にも安打と2盗塁を決めて持ち味を発揮した。先発の宮城、2番手のモイネロはともに2回を無失点と好投した。全セは五回、岡林の三塁打に失策が絡んで挙げた1点のみ。2番手の松葉が4失点と乱れた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)球宴初出場の全セ・石井大智投手(27)=阪神=が1-4の八回に登板。パ・リーグの強打者を相手にオール直球の14球で三者凡退に抑えた。まずは試合前に行われたホームランダービーで決勝進出を決めた代打・清宮幸(日本ハム)を150キロで詰まらせて中飛に。続く代打・万波(日本ハム)は右飛に抑えた。さらに柳町(ソフトバンク)を高めの149キロで空を切らせた。試合前には「真っ向勝負じゃないですけど、打たれるもんだと思って投げます」と話していたが、シーズン同様、きっちりと3人で抑えた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)夢舞台の第1戦は全パに軍配が上がった。オールスターならではの演出で、12球団のスター選手が全野球ファンを沸かせた。1-0の三回から2番手で登板した全パのリバン・モイネロ投手(29)=ソフトバンク=が2回1安打無失点の好投。2イニング目に2アウトを奪うと、左腕にも関わらずグラブを付け替えて右投げに。全セのファビアンに対して最速124キロの直球で三飛に打ち取った。全パは二回に周東佑京内野手(29)=ソフトバンク=の適時打で先制すると、三回には頓宮裕真捕手(28)=オリックス=の3ランで突き放した。4-1の七回には若月健矢捕手(29)=オリックス=のソロ本塁打で追加点。京セラドームを本拠地とするオリックスの2選手の一発で勝利をつかみ取った。全セは五回に岡林勇希外野手(23)=中日=が右中間への三塁打を放つと、相手の失策の間に一気に本塁へ。長打が3本飛び出すも、この1点のみに終わった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)サングラスから〝流れた〟指令に応えたかった。全パ・若月(オリックス)は痛恨のスクイズ失敗を悔やんだ。「スクイズのサインが分かったら新庄さんが『コマネチをしろ』って。コマネチして準備万端だったんですけど...」四回1死三塁。三塁コーチャー・新庄監督(日本ハム)の特注サングラスに「スクイズ」の電光文字が表示されるも、ファウルでスリーバント失敗に終わった。それでも、七回先頭で全セ・島内(広島)の152キロを振り抜き、左翼スタンドへとどめのソロ。「オールスターで初めてのヒットだったのでうれしい。気持ちいいホームランでした」。新庄監督との驚きパフォーマンス、そして痛快な一発で本拠地・京セラドームに詰めかけたファンを沸かせた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全パが2本塁打などで快勝した。二回にソフトバンク・周東佑京内野手の適時打で先制。三回はオリックス・頓宮裕真捕手が3ラン、七回はオリックス・若月健矢捕手のソロ本塁打でリードを広げた。周東は四回にも安打と2盗塁を決めて持ち味を発揮した。先発のオリックス・宮城大弥投手、2番手のソフトバンク・リバン・モイネロ投手はともに2回を無失点と好投した。全セは五回、中日・岡林勇希外野手の三塁打に失策が絡んで挙げた1点のみ。2番手の中日・松葉貴大投手が4失点と乱れた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全パのモイネロ(ソフトバンク)が2回を無失点。最後は四回2死からファビアン(広島)を迎えると、おもむろに右腕を回してグラブを付け替え、利き腕と逆の右投げを披露した。120キロ台の直球が2球外れたが、3球目で三飛に仕留めた。ファンやベンチからどよめきが起き「反応がうれしかった。当てるのが怖くて球速があまり出なかったのが残念」とおどけた。幼い頃は右でも投げていたという。「普通の外野手くらいは投げられる」と得意げに話した。

◆セ界のキングが、祭りのオープニングを大いに盛り上げた。ホームランダービーで決勝進出はならなかった全セ・佐藤輝(阪神)だったが、この日の出場選手最多の計11発を放って京セラドームを沸かせた。「僕はもう満足です。いい当たりも打てたので。(ファンも)盛り上げていただいて感謝しています」自身3度目の本塁打競争出場だった。1回戦は全パ・頓宮(オリックス)を相手に計5本塁打。3本に終わった頓宮を退け、初めて準決勝に進出した。準決勝は全パ・清宮幸(日本ハム)と白熱の戦いを繰り広げ、6本のアーチを放つも敗退。「打ちすぎでしょ。チャーハン(清宮幸の愛称)」と悔しがったが、現在25本塁打で、セ・リーグ本塁打ランキングで独走状態のキングらしく意地をみせた。「あした(24日)はなんとか一本打てるように頑張ります!」試合は無安打も、二回に華麗な守備で三ゴロ併殺を完成。虎の主砲が球宴の舞台で子供たちに夢を与えた。(原田遼太郎)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)第1戦の最優秀選手賞が発表され、全パ・頓宮裕真(28)=オリックス=が選ばれ、賞金300万円を手にした。「2番・一塁」で先発すると、三回無死一、二塁の第2打席に左翼ポール直撃の3ラン。本拠地・京セラドーム大阪に集まったファンを沸かせた。また、「敢闘賞」は全パから、4番手で2回をパーフェクトに抑えた北山亘基投手(26)=日本ハム=と、「7番・中堅」で先発し、四回に二盗と三盗を決めるなど2安打1打点2盗塁をマークした周東佑京外野手(29)=ソフトバンク=が受賞。全セからは「8番・左翼」で先発し、3打数2安打1盗塁を記録した岡林勇希外野手(23)=中日=が選ばれ、それぞれ賞金100万円を手にした。また、「マイナビドリーム賞」には全パ・周東(ソフトバンク)が選ばれ、敢闘賞とのダブル受賞となった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)?全パ・頓宮が球宴MVP。オリックス(前身を含む)の選手が球宴MVPを受賞したのは、1988年第1戦のブーマー以来37年ぶりで、日本選手では85年第3戦の松永浩美以来40年ぶり。球団で37年ぶりの受賞はロッテの35年ぶり(89年第1戦の村田兆治→昨年第2戦の佐藤都志也)を抜く最長ブランク。?三回に頓宮、七回に若月とともにオリックスの選手が本塁打。球宴で同じ球団の複数の選手が同一試合に本塁打を放ったのは、2019年第2戦の阪神(3人=近本光司、原口文仁、梅野隆太郎)以来6年ぶり。オリックスでは76年第2戦(2人=福本豊、大熊忠義)以来49年ぶり3度目。?新人・渡部聖(西武)が5番で先発出場。球宴で新人選手がクリーンアップ(先発3-5番打者)を打ったのは、59年第1、2戦の全セ・桑田武(大洋、3番)以来66年ぶり2人目で、全パでは初。?新人選手が球宴で安打を放ったのは、昨季第2戦の全セ・度会隆輝(2安打)以来。初打席安打は、16年第1戦の全セ・戸柱恭孝(DeNA)以来9年ぶり11人目。全パでは56年第1戦の佐々木信也(高橋)、66年第3戦の鈴木啓示(近鉄)、86年第1戦の清原和博(西武)に次いで39年ぶり4人目。?周東(ソフトバンク)の1イニング2盗塁は11人目の球宴タイ記録。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全セの「5番・一塁」で先発した阪神・大山が、待望の球宴初ヒットを放った。二回先頭で全パ・宮城(オリックス)から中前打。球宴は3度目の出場で、通算9打席目でともした「H」ランプに「一つ目標にしていたところ。負けてしまったけど、ヒットを打てたという意味ではうれしかった」と笑顔だった。第2戦の舞台は今季球場別打率・375と抜群の相性を誇る横浜。「やりたいことはいろいろある。野球だけではなくベンチの中でのこともそうですし、いい時間にしたい」とうなずいた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全セの岡林(中日)が敢闘選手賞に選ばれた。0-4の五回に西口(楽天)の低め直球を捉えて右中間を破る三塁打。相手の送球がそれる間に一気に本塁に生還した。「三塁は行けるなと思って走っていたんですけど、(三塁コーチャーの)佐野さん(DeNA)が回していたのを見て、マジかと。ちょっときつかったです」。八回の第3打席では中前打&盗塁を記録し「今年一番いい打席だったんじゃないか」とうなずいた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)最高潮で発した「ほいさー!」の叫び声は、いつもよりも甲高く、力強かった。全パ・頓宮(オリックス)が勝利を呼び込む3ランを放ち、球団では1988年第1戦のブーマー以来37年ぶりのMVPを獲得。お立ち台で喜びを爆発させた。「バカうれしいっす。(打った感触も)バカ気持ちかったっすね!」三回に会心の当たりが飛び出した。「派手にスイングしようとしか考えていなかった」と無死一、二塁で、元同僚の松葉(中日)の内角直球をフルスイングし、左翼ポールに直撃させた。これが2023年以来2度目となる球宴出場で初安打&本塁打。試合前に打撃のアドバイスをくれたという三塁コーチャーの新庄監督(日本ハム)とハイタッチを交わし「いい思い出になった」と振り返った。文句なしの最優秀選手賞を受賞。賞金300万円の使い道について「税金(の支払い)に溶ける」と冗談交じりに笑った。夢舞台ならではの貴重な時間を過ごした。シーズン中ではなかなか会話することがない平良(西武)ら他球団の投手陣との交流を楽しみ、「とても充実した日になった」とかみしめるように語った。打順は新庄監督の発案で試合前にガラポン(回転式の抽選器)で決定。「回す順番が最後の方だった」ため、空いていたのは2、4、8番だったという。プロ7年目で初めて2番に座った28歳がド派手な活躍で主役となった。「(同僚の太田)椋も(若月)健矢さんも打ちましたし、宮城もいいピッチングができて、もう最高じゃないですか」ヒーローインタビューの最後には、ファンとともに決めぜりふの「ホイサー」をおかわりした。本拠地とする京セラドームが一体となり、特別な夜が幕を閉じた。(織原祥平)?...全パ・頓宮(オリックス)は2年ぶり2度目の球宴出場で、初の最優秀選手(MVP)に輝いた。オリックスの選手のMVP受賞は初で、前身を含めると阪急時代の1988年に第1戦でブーマーが受賞して以来、37年ぶり。日本選手に限れば85年(第3戦)の松永浩美以来、40年ぶり

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)誰もが目を疑った。全パのリバン・モイネロ投手(29)=ソフトバンク=が驚きの右投げを披露した。ベンチやスタンドもどよめき、「反応がうれしかった。当てるのが怖くて球速があまり出なかったのが残念」と冗談交じりに笑顔を見せた。2番手で三回から登板して2回無失点。衝撃の見せ場は、四回2死のファビアン(広島)を迎えた場面だった。おもむろに右腕を回してグラブを付け替えると、利き腕と真逆の右腕で投球フォームに入った。124キロの直球は2球続けてボールとしたが、3球目で三飛に打ち取った。最速158キロの左腕は満面の笑みを浮かべれば、両軍の選手たちも大盛り上がりだった。幼い頃は右で投げていた時期もあったという。福岡でも密かに練習を積んでおり、「普通の外野手くらいは投げられる」と得意げに話した。1年に1度の夢の球宴で、遊び心を前面に出した助っ人。「全体的に楽しかった。右でも投げれていい思い出になった」と充実の表情だった。(阿部慎)

◆マイナビオールスター第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)第2戦(横浜)で全セの先発を務める村上(阪神)はキャッチボールなどで調整した。「いっぱい野球を楽しんだぞ、というところを見てもらえればいいかなと思います」。ファン投票で選出され2年ぶりに挑む夢舞台だ。前回の第1球はどよめきを起こす〝計測不能〟のスローカーブだったが、今回は「どうしようかな、と考えています」とニヤリと笑った。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)入団5年目で球宴出場の夢をかなえた全セ・石井大智投手(27)=阪神=が快投だ。投じた14球はオール直球。力でパ・リーグの強打者3人をねじ伏せた。「打たれたら変化球を投げようと思った。(シーズン中)真っすぐを投げ続けることがなかったので、ちょっとバテちゃった」まずは清宮幸(日本ハム)を150キロで中飛に。続く万波は147キロで右飛。最後は柳町(ソフトバンク)を高め149キロで空振り三振だ。6月6日のオリックス戦(甲子園)で頭部に打球が直撃し、緊急搬送されて離脱も経験しただけに「(万波の)空振りをみて、ピッチャーライナーだけは怖いなと」という言葉には実感がこもった。それでも、四国IL高知から2021年にD8位で入団し自身を「道端に生えている雑草」と表現してきた右腕が、スターたちの中で輝いた。試合前には「自分の変化球とは奥行きが全然違う」と一目置いていた島内(広島)からシンカーの握りを教わり、実りは多かった。「いまチームはいい位置にいる。しっかり(首位を)守れるようにしたい」。前半戦を31試合連続無失点で締めたリリーバーが、さらにパワーアップした。(三木建次)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全パのヘッドコーチとして19年ぶりに球宴の舞台に戻ってきた日本ハム・新庄剛志監督(53)が「ガラポン」によるくじ引きで打順を決定。さらに、160万円の電光掲示サングラスでサインを出すなど、現役時代同様に球宴を一番盛り上げた。全パが全セに快勝し、通算成績を92勝81敗11分けとした。第2戦は24日に横浜スタジアムで行われる。四回1死三塁。打者・若月のカウント2-2からの7球目。三塁コーチを務めていた新庄監督のサングラスに、突如として電光文字が浮かび上がる。「BOSSのサインはスクイズ、スクイズ、スクイズ...」。若月はファウルで三振に倒れ、新庄監督は膝から崩れ落ちたが、やはり用意周到に〝仕込んで〟いた。「使える場面があってよかった。1カ月半前に160万円で購入させてもらいました。メガネ屋さんだけでなく、AI会社まで中に入って、もう大変だった。だから、(三回無死一、二塁で頓宮が本塁打を放った場面は)頓宮君には悪いけど『入るなー、お願い』と思いました(笑)」電源をオンにしてから、ベンチの球団マネジャーが携帯電話で打ち込むと文字が出る仕組み。もちろん、「トラブルで作動しない可能性もあるから」と、ブロックサインでも若月に伝達。事前に「分かったら、コマネチのポーズをして」と打ち合わせ、若月は照れながらも打席を外しコマネチで応えた。現役最後の球宴出場となった2006年。すでに同年限りでの引退を表明していたことで、電光掲示ベルトを装着して、ファンへのメッセージを流した情景がよみがえった。2004年第2戦(長野)で史上初の単独本盗を決めるなど、セ、パ両リーグで球宴MVPを獲得した新庄監督。数日前には「ああいう舞台に行くと、急にスイッチが入る僕が登場するから。なんかするでしょうね、彼は(笑)。選手がメインなので、(主役は)奪いに行かないけど、リルビット(A Little Bit)奪いに行く」と話していたが、やはりファンを一番喜ばせた。この日の全パの打順も、ソフトバンク・小久保監督から「任せるわ。そういうの天才やろ」と言われ、福引やビンゴゲームで使う通称「ガラポン」の回転式抽選器で決定。監督就任1年目の22年春季キャンプで紅白戦や対外試合の打順を「ガラポン」でのくじ引きで決めたことはあったが、もちろん球宴では史上初だ。第2戦も新庄劇場はあるのか。「そりゃ言えんわ。それ言ったら面白くない」とけむに巻いた。(東山貴実)

◆左内腹斜筋の肉離れで出場辞退した石山泰稚投手(36)の補充選手として2年連続でオールスター戦に選出された全セ・大西広樹投手(27)=ヤクルト=が、サンケイスポーツに独占手記を寄せた。第1戦の舞台は大商大高、大阪商業大を過ごした〝地元〟にある京セラドーム。右腕は初出場した2024年の球宴での話など夏の祭典の思い出を明かした。一塁、三塁コーチから見る投手の球は、みんなえぐかったです。2年連続でオールスターに出場することができてうれしく思いますし、第1戦が行われる京セラは自分にとって特別な場所。地元(奈良県香芝市出身)から近いし、大商大高時代の夏の大会の開会式をやったのも京セラでした。今でも球場に行くと『自分がこの中でプレーをしているのか』と高ぶる感じがあります。社会人野球も見に行ったりしていたので、京セラで開催される年にオールスターに出場できるのは興奮します。初出場だった去年は『あいつ、めっちゃ話しかけてくるやん』と思われるくらいいろんな選手に話を聞きにいきました。印象に残っているのは山崎伊織(巨人)とのやり取りです。伊織は学年は1つ下ですけど、大学の時に日本代表の選考会で部屋が一緒でした。すごく器用な投手。スライダー、フォークボールの感覚が人より長けているなと思い、感覚を聞きにいったら『こういう感じに投げれば大丈夫とかではなくて、日によって変えています』と。伊織くらいの投手でもその日の状態によって感覚を探っているんだなと思って、自分も引き出しの一つとして取り入れるようにしています。人の感覚を聞くのは楽しいし、発見があってすごく勉強になる。今年は速球派にどういうトレーニングをしているか聞いてみたいので、大勢(巨人)とかに話を聞いてみたいですね。オールスターで印象に残っているのは藤川球児さん(現阪神監督)がカブレラ(西武)に対して、全球直球宣言をして空振り三振に取ったシーンですね。関西出身ということもあり、小さい頃は阪神ファン。来るとわかっていても打てない真っすぐ。自分には縁の遠い話ですが、あの球には憧れましたね。26日からは後半戦が始まります。去年はボール自体もよかったので、自信を持って投げられていた。今年に関してはまだ(状態が)上がりきっていない中、何とかチームのピースになろうと、毎日が勝負だと思って投げています。前半戦の序盤はいなかったので、後半戦も欲を出さずにできることを全力で続けていきます。(東京ヤクルトスワローズ投手)マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)試合前には山崎(巨人)や大商大の後輩で西武のD2位・渡部らと写真撮影。ベンチではグリフィン(巨人)と通訳を介さずにコミュニケーションを取るなど、積極的に交流を図った。この日の登板はなく、一塁、三塁コーチを務めた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)巨人・阿部監督は初めて球宴で指揮を執り、「初めてこんな気楽に野球を見られた。いい選手ばかりで目の保養になりました」とニッコリ。巨人の守護神で、先発起用したマルティネスが超スローボールを投げた場面には「ストライクだったら格好良かったんだけど、バッターの後ろを通していたからね」と笑い、第2戦にもサプライズはあるかとの質問には「何もないのですみません」と苦笑いを浮かべた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全セのライデル・マルティネス投手(28)=巨人=が先発し、1回を三者凡退に抑えた。観客を沸かせたのは、最速156キロの剛速球ではなく、81キロの〝超遅球〟だった。「面白いかなと思って投げました。今まで一度もやったことない、考えたこともないこともできたのですごく楽しかった」今季、セ・リーグ最多タイの28セーブを挙げている絶対的守護神は、全セ・阿部監督(巨人)の粋な計らいにより、中日時代の2018年以来7年ぶりの先発登板。同じく今季から巨人に加入した甲斐のリードでスローボールを投げ、普段はマウンドで見せない笑みが弾けた。シーズンの後半戦でも〝遅球〟を投げる可能性を聞かれると「今のところは投げないと言っておきます。先は分かりませんけど」とニヤリと笑った。(谷川直之)

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)「球宴男」の阪神・近本がオールスターで3年ぶりの安打だ。「1番・中堅」で出場すると、三回に全パのモイネロ(ソフトバンク)から一塁線を破る二塁打。「いろいろな選手と話もしたし、楽しい一日だったと思います」と汗をぬぐった。2023年はけがのため出場を辞退。24年は無安打だったため22年以来の快音だ。19年にはサイクル安打も記録するなどもはや〝常連〟で、3打数1安打で球宴通算打率・500(24打数12安打)としたが「2本打ちたかったですけど、やっぱり力んだらダメですね」とどん欲だった。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)全セのコーチとしてベンチ入りした阪神・藤川監督は、試合中に放送席へ向かいテレビ中継にゲスト出演。古田敦也氏から今季の戦いぶりをたたえられ「1番から5番までの選手たちがずっといてくれる。村上と才木が各カード頭にいてくれる状況があるのは本当にいいこと」とうなずいた。また、同学年で親交の深い松坂大輔氏が「阪神の監督って他の球団の監督より難しいイメージがある」と語ると「いい修行をさせていただいています。人生において本当にいい経験だと思ってやらせてもらっていますね」とほほ笑んだ。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)「マイナビオールスターゲーム2025」は23日、京セラドームで第1戦が行われ、全パが5-1で全セに快勝した。阪神勢は全セの先発メンバーに4人が名を連ね、「3番・右翼」で球宴初出場した森下翔太外野手(24)が一回に左中間二塁打。ファン投票で両リーグ最多77万8130票を集めた〝一番星〟らしく、初打席安打で両軍初安打とした。近本も3年ぶり球宴安打、大山も球宴初安打をマーク。通算成績は全パの92勝81敗11分けとなり、第2戦は24日に横浜スタジアムで行われる。ファンも選手も心が躍る真夏の夜の祭典-。両軍で最初にHランプをともして祭りの始まりを告げたのは、ファン投票で両リーグトップの得票数を集めた全セ・森下(阪神)だ。色とりどりのユニホームをまとった大観衆で染まったスタンドを沸かせ、初めての球宴を充実の表情で終えた。「まず最初の打席でヒットを1本打てた。シングルじゃなくて、長打を打てたというところもよかった。あとの打席はホームランを狙っていましたけど打てなかった。あしたもあるので、楽しんでやりたいと思います」阪神での定位置である「3番・右翼」で先発し佐藤輝、大山とともに全セでもクリーンアップを形成。オールスター限定の鮮やかなブルーの道具を身に着け、初めての夢の舞台に立った。見せ場はいきなりやってきた。一回2死走者なしで全パ・宮城(オリックス)との対決。追い込まれながらも147キロの直球を痛烈にとらえ、左中間への二塁打をマークした。阪神の生え抜きの日本選手が、初出場した球宴の第1戦で初打席初安打をマークするのは2006年の浜中治以来で実に19年ぶり。トップ得票の期待に、しっかりと結果で応えた。

◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ5-1全セ、全パ1勝、京セラ)ジリジリと肌を焦がすような日差しが照り付ける日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎。1軍投手指名練習と2軍練習が行われ、虎番キャップの須藤佳裕、還暦の三木建次、入社2年目の萩原翔がいた。じぃーーーー。萩原は取材中、誰かにずっと見られているような気がした。選手? ファン? いや、違う。暑さの影響で体がおかしくなったのかと思ったら、ビヤ樽三木先輩の視線だった。暑熱対策として、萩原はハンディファンを携帯している。そう、あの、小さな扇風機。街でよく見かけるでしょ? それが三木は気になって気になって仕方がなかった。「きょうも暑かったからな。汗拭きタオルは2枚使ったし、コーラは500ミリリットルを2本飲んだ。でも萩原から扇風機をもらったから、大丈夫や」ビヤ樽はうれしそうだった。コーラを2本は明らかに飲みすぎ。萩原からプレゼントされたの!?萩原は「使っていたものが割れてしまって、新しいものを買ったんです。ハンディファンを使うとき、いつも三木さんの視線を感じるし...。古いものでも『欲しい』って言われたから『いつかあげますね』と言っていたんです。え、もらったと言っていた? 今度、お渡しします」という。これじゃ、追いはぎだ。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、横浜)球宴2戦目を前に、「マイナビオールスターゲーム2025スペシャルステージ supported by 勘定奉行クラウド」が横浜BUNTAIにて行われた。球団ごとに出場全選手が私服でステージに登場。紫色のカーペットの上を、ファンに手を振りながら場内を1周した。阪神からは村上頌樹投手(27)、石井大智投手(28)、及川雅貴投手(24)、坂本誠志郎捕手(31)、大山悠輔内野手(30)、中野拓夢内野手(28)、佐藤輝明内野手(26)、近本光司外野手(30)、森下翔太外野手(24)の9選手が登場。全員でポーズをとる際には森下が1人でスクワットのような動きで会場を沸かせた。そして服装で注目の的となったのは佐藤輝。「友人のブランドで、今日のために作りました」と「Rice」いうブランドの上下白のダブルジャケットに身を包み、セ・リーグ本塁打&打点2冠の貫禄を存分に発揮した。各々が自由な格好で登壇したが、最年長の坂本は「個性派のみんなを僕がまとめています。今日もスーツで(来る)って話なのに、気づいたら全然違う」と苦笑いを見せていた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、横浜スタジアム)試合開始前に、「マイナビオールスターゲーム2025スペシャルステージ supported by 勘定奉行クラウド」が横浜BUNTAIで行われた。12球団の出場選手が私服でステージに登場。1番手で登場した地元開催のDeNAは佐野恵太外野手(30)、アンドレ・ジャクソン投手(29)、伊勢大夢投手(27)、牧秀悟内野手(27)が、ホームランを放った際のパフォーマンス「デスターシャ」を披露した。ファッションのポイントや髪形についても言及した。伊勢は以前は短めの金髪にしていた時期もあったが、現在は黒髪のパーマ姿。金髪をやめた理由について「(インスタグラムの)DMで『金髪豚野郎』って来て、やめようと思いました」と告白した。9年ぶりの横浜スタジアムでのオールスター開催。佐野は「ハマスタ開催なので僕も楽しみにしていた」と語り、初出場のジャクソンは「この光景が素晴らしい。牧選手がホームランダービーで優勝してくれることを祈っています」とコメント。主将の牧は「横浜開催なので、このメンバーで盛り上げていきたい。誰か一人でもMVPを取れるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、横浜)球宴2戦目を前に、「マイナビオールスターゲーム2025スペシャルステージ supported by 勘定奉行クラウド」が横浜BUNTAIにて行われ、ヤクルトからただ一人参加した大西広樹投手(27)は「いつもの移動の服できました」と紺色のセットアップで登場した。1人参加の右腕を気遣ったゲストMC、元ヤクルト・真中満氏(54)と2人で歩いた右腕は「今日投げるので、応援よろしくお願いします」と話した。