楽天(☆7対0★)ソフトバンク =リーグ戦13回戦(2025.07.12)・楽天モバイルパーク宮城=
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ソフトバンク
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楽天
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勝利投手:瀧中 瞭太(4勝5敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(6勝6敗0S)

本塁打
【楽天】鈴木 大地(1号・8回裏2ラン)

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◆楽天は3回裏、黒川の適時三塁打で1点を先制する。その後6回に堀内と村林の適時打などで3点を挙げると、終盤にも追加点を奪い、相手を突き放した。投げては、先発・瀧中が9回4安打無失点の快投。プロ初完封で今季4勝目を挙げた。敗れたソフトバンクは、投打ともに振るわなかった。

◆ソフトバンクは30イニング連続無得点となった。楽天先発の滝中瞭太に苦戦し、6回まで打線が沈黙。前日11日まで2試合連続完封負けを喫しており、9日オリックス戦の4回以降0行進が続いている。最後の得点は9日の3回、野村の左前適時打だ。先発の上沢直之は5回まで1失点投球。粘る右腕をなんとか援護したい。>

◆ソフトバンクが3連敗で9カードぶりの負け越しが決まった。0-0の3回1死三塁、先発の上沢が黒川に中越え適時三塁打を献上。6回は3連打と失策が絡み3点を失った。上沢は6回途中9安打4失点(自責点は2)で降板し、今季6敗目を喫した。打線も元気なく直近30イニング以上の0行進。1回先頭で周東が中前打も後続3人が凡退。3回も無死一塁で野村が遊併に倒れた。これで楽天戦は4勝9敗となり、リーグ戦で唯一負け越している相手に借金「5」を背負った。勝利した首位日本ハムとは2・5ゲーム差に広がった。

◆楽天が2カード連続の勝ち越しを決めた。これでソフトバンクとの対戦成績は9勝4敗。またしても「鷹キラー」ぶりを発揮した。3回1死三塁、黒川史陽内野手(24)が中越え適時三塁打を放ち先制した。6回1死一、三塁では堀内謙伍捕手(28)が中前適時打、さらに適時失策、村林一輝投手(27)の適時打で加点。7回には辰己涼介外野手(28)がダメ押しの適時打をマーク。8回には代打鈴木大地内野手(35)が1号2ランを放った。投げては先発の滝中瞭太投手(30)がテンポのいい投球で相手打線を封じた。初回に2死三塁のピンチを招いたが、最後は4番近藤を中飛に打ち取った。3回以降も3者凡退を刻み、チームトップタイの4勝目を挙げた。

◆6年目の楽天滝中瞭太投手(30)が、プロ初完投&初完封を決めた。序盤からテンポのいい投球で相手打線を封じた。初回2死三塁のピンチを招いたが、最後は4番近藤を中飛。3回以降は3者凡退を刻んでいき、最後まで危なげない投球を披露した。今季のチームで完投した投手は4月6日ロッテ戦で完封した古謝樹投手(23)以来、2人目となった。

◆ソフトバンクが3連敗で9カードぶりの負け越しが決まった。3試合連続完封負けは16年以来9年ぶり。2失策も絡んで楽天に完敗した。試合後、小久保監督は「一言だけ。見ての通り。打てない、守れない、ピッチャーに迷惑かけっぱなし」と5秒で囲み取材を切り上げた。

◆ソフトバンクはチームの連敗を止められず先発上沢直之投手(31)が6敗目を喫した。初回こそ1死満塁のピンチをしのいだが、3回に先制を許した。「試合の流れを考えると、絶対に先制点を与えてはいけなかった。粘れなかったところが反省点です」。6回にも3失点(自責2)で111球で途中降板。「短いイニングで降板することになってしまい悔しいです」。3者凡退に抑えたのは2回の1イニングだけ。安定を欠く投球内容に悔しさをにじませた。

◆どうした小久保ホークス...。ソフトバンクは16年以来9年ぶりの3試合連続完封負けで、9カードぶりの負け越しが決まった。9日オリックス戦の4回以降、33イニング連続無得点。楽天滝中にプロ初完封を献上し、今季5度目の3連敗となった。試合後、小久保裕紀監督(53)は「ひと言だけ。見ての通り。打てない、守れない、ピッチャーに迷惑かけっぱなし」と約5秒で囲み取材を切り上げた。チームバスに乗り込むナインの足取りも重かった。1、3、9回に先頭打者が出塁も1点が遠かった。散発4安打。滝中から四球も奪えなかった。守備でも痛いミスが出てしまう。0-0の3回1死三塁。黒川のライナー性の打球に対し、中堅周東は1度前進しながら頭を越された。目測を誤ったとみられる。0-2の6回2死二、三塁では中島の内野ゴロを遊撃野村がファンブルした。3点目を与え、さらに村林の適時打にもつながってしまった。 低調な打線だけに、ロースコアで勝機を見いだすしかなかったが、終始楽天ペースで試合が進んだ。最終スコアは0-7の完敗。楽天戦は4勝9敗で借金「5」となり、首位日本ハムとは2・5ゲーム差に広がった。球団で3試合連続完封負けは2リーグ制後のワーストタイ。1リーグ制時代を含めると43、47年に4試合連続がある。13日のカード3戦目で屈辱回避となるか。先発は高卒2年目の前田悠。プロ初勝利を目指す左腕になんとしても援護点をプレゼントしたい。長いトンネルを抜け出せるか。昨季のパ・リーグ王者が前半戦ラストに踏ん張りどころを迎えた。【只松憲】

◆1軍野手最年長の楽天鈴木大地内野手(35)に今季初アーチが飛び出した。5点リードの8回1死一塁。4番ボイトの代打で登場した。カウント1-1からソフトバンク津森の真ん中146キロ直球を迷わず強振した。「一昨日ですかね。自分、久しぶりにヒット出たりとかもしましたし、打席数は限られてるんで。あそこで立たせてもらえた監督にも応えたかったですし、ルーク(ボイト)のね、大事な1打席をいただいたんで、そういうのも含めて結果を出そうと思いました」右翼スタンドに突き刺すダメ押しの1号2ランで、プロ初完投&初完封を飾った滝中をアシストした。10日西武戦(ベルーナドーム)で自身1カ月ぶりの安打を放ったのをきっかけに、この日も1打席で結果を残した。「アサ(浅村)がね、ファームに落ちて、野手でね、こう近い世代がほんとにいなくて、自分が残ってる意味というか、とにかくいろいろ考えたんですけど。結論、とにかくね、今、若い子が出てることに対しては鼓舞してね、背中を押してあげるっていうことをやりながら、やっぱ自分も負けるもんかと思ってやるしかないと」。ベテランが限られた出番の中で最高の結果を残した。

◆6年目の楽天滝中瞭太投手(30)が、プロ初完投&初完封を達成した。ソフトバンクを相手に9回112球、4安打無四球無失点。23年5月の西武戦では9回1死から初安打を浴び、球団史上初のノーヒットノーラン、さらには完投、完封を逃した悔しい過去を乗り越えた。4月のロッテ戦で完封した古謝に続き、今季2人目の完投で得た1勝で、チームはソフトバンク戦の通算成績を9勝4敗とし、2カード連続の勝ち越しを決めた。滝中が捕手堀内とホッとした表情で抱き合った。7点リードの9回2死一塁。ソフトバンク柳町を内角高め141キロ直球で見逃し三振に仕留めた。「正直、体、結構きついとこもあったんですけど、ほんとに投げ切れたのはホッとしてますし、うれしいですね」。これまでで完封に一番近づいたのは23年5月の西武戦。9回1死から初安打を浴び、ノーヒットノーランを逃したと同時に途中降板となった悔しい過去がある。3年越しにプロ初完投&初完封を決めた。快調に飛ばした。初回は2死三塁とピンチを背負ったが、4番近藤を中飛に仕留めた。2回以降は二塁すら踏ませず、5イニングで3者凡退。「結構、アバウトに投げ込んでいたイメージだったんですけど、ここってとこだけ間違えないように」。テンポ良く腕を振った。チームトップタイの4勝目で昨季の勝利数に並んだ。「次ですね、僕、全部偶数なんすよ。6年間で偶数しか勝ってないんですよ。だから3勝目勝ったら、4勝目どっかで勝てると思ってたんで。4勝目勝ったんで、止まんないようにしたい。なんとか5勝目勝って6とつなげたい」。自己最多は2年目の10勝。これから白星を積み重ねていく。もともとプロを目指していたわけではなく、高卒で働くプランもあった。「小学生の時から消防士に憧れてました」。さらに「ドラマの『海猿』を見て、海上保安庁の潜水士も『かっけえな』と思ったんですけど、僕、海が怖いんですよ。じゃあ空かなとパイロットも考えたんですけど、僕の兄ちゃんは自衛隊のパイロットで取られたなと思い、消防士という感じで」。この日はリリーフ陣が火消しで登場する場面がないほどの快投。安定感抜群の112球だった。【山田愛斗】

◆楽天・則本昂大投手(34)が、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンを通じて30人の家族を招待した。「毎回ですけど、こうしてふれあいをさせていただき、子供たちの笑顔を見ると、こちらが勇気をもらえますね。今日も魂込めて投げますので、子供たちに少しでも何かを感じてもらえたらうれしいです」則本は2019年以降、同チルドレンへ寄付活動も行っており、昨季までに947万円を寄付した。「これからも継続して支援を続けていきたい」と、今季も1登板ごとに5万円を寄付する。

◆楽天の滝中がプロ6年目で初完投を完封で飾った。変化球を効果的に織り交ぜ、打たせて取って4勝目。打線は三回に黒川の適時三塁打で先制し、六回以降も着実に得点を重ねた。ソフトバンクは打線が振るわず、3試合連続の零敗。

◆楽天の6年目、滝中瞭太投手がプロ初完投を完封で飾って4勝目を挙げた。散発4安打に抑えて無四死球。九回のマウンドを「野手の皆さんが守って打ってくれたから投げ切りたかった」と振り返った。熱投112球、2奪三振。マスクをかぶった1打点の堀内に「謙伍が一生懸命引っ張ってくれた。謙伍のおかげ」と頭を下げた。

◆楽天の黒川が三回1死三塁から三塁打で先制を呼び込んだ。上沢の高めに浮いたフォークボールを捉えた当たりは、中堅手の周東の頭上をわずかに越え「気持ちで打った」と実感を込めた。一回は左前打、八回の第5打席は中前に打ち返して今季初の1試合3安打をマーク。智弁和歌山高からドラフト2位で入団して6年目で、殻を破ろうとしている左打者は「一試合一試合、死に物狂いでやっている」と話した。

◆強力打線を誇るタカが、眠ったまま2016年以来となる3試合連続零封負けを喫した。打線の軸となるはずの山川穂高内野手(33)は、「5番・一塁」で先発するもこの日も3打数ノーヒット。7月の月間打率は・139と沈んでいる。「まだホームランを打ちまくるモードに入れていないです...」試合後、バスに乗り込む主砲は申し訳なさそうな表情を浮かべてこう語った。二回の打席では相手先発、滝中の外角スライダーにタイミングが合わず遊ゴロ。五回の打席も外角のボール球と見送ったが判定はストライクで見逃し三振に倒れた。0―4で迎えた七回の三打席目は高めに浮いた変化球を2球続けて捉えて鋭い打球を飛ばしたが、最後は左飛に終わった。チームは33イニング連続無得点と得点力不足が顕著だ。開幕から思い描くバッティングを体現しきれていない山川は「今日も最初の打席はタイミングがズレてしまった。引きつけて打った方がいいと思いますが...」と消え入る声で説明した。7月3日の日本ハム戦では1試合2ホーマーを放ち調子を取り戻しかけたかに思われたが、以降は7試合でヒットはわずか1本。だが、自らのバットでチームを救いたい思いは強い。結果が出ない状況を問われても「最後まで分かりませんから」と気丈に振る舞った。攻守に精彩を欠く野手陣に小久保裕紀監督(53)も怒った。守っても三回、1死三塁で黒川のライナー性の打球を周東が目測を誤り、頭を越されて適時三塁打となり先制を許した。試合後、指揮官は「今日は一言だけ。見ての通り打てない、守れない。ピッチャーに迷惑をかけっぱなし。以上!」と5秒で自ら会見を打ち切った。日本ハム、オリックスとの激しい戦い、真夏の〝熱パ〟を制すには、山川のバットが火を噴くしかない。(山戸英州)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
48322 0.600
(↑0.005)
-
(-)
61302
(+7)
221
(+3)
75
(-)
41
(+1)
0.243
(↑0.001)
2.350
(↓0.01)
2
(-)
ORIX
44333 0.571
(↓0.008)
2.5
(↓1)
63294
(+3)
282
(+7)
56
(+1)
35
(-)
0.262
(↑0.001)
3.250
(↓0.01)
3
(-)
ソフトバンク
45343 0.570
(↓0.007)
2.5
(↓1)
61287
(-)
232
(+7)
48
(-)
58
(-)
0.241
(↓0.002)
2.510
(↓0.04)
4
(-)
西武
41391 0.513
(↑0.007)
7
(-)
62213
(+5)
212
(+1)
33
(-)
55
(+2)
0.233
(↓0.001)
2.460
(↑0.02)
5
(-)
楽天
38412 0.481
(↑0.007)
9.5
(-)
62231
(+7)
269
(-)
31
(+1)
77
(+3)
0.241
(↑0.002
3.120
(↑0.04)
6
(-)
ロッテ
30471 0.390
(↓0.005)
16.5
(↓1)
65222
(+1)
296
(+5)
43
(-)
30
(-)
0.226
(↓0.001)
3.590
(↓0.02)