広島(★1対3☆)阪神 =リーグ戦14回戦(2025.07.09)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
01100010031201
広島
0100000001700
勝利投手:大竹 耕太郎(5勝1敗0S)
(セーブ:岩崎 優(0勝2敗18S))
敗戦投手:大瀬良 大地(3勝5敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(22号・2回表ソロ)

  DAZN
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◆阪神が破竹の10連勝。阪神は2回表、佐藤輝のソロで先制する。直後に同点とされるも、3回に佐藤輝の内野ゴロの間に1点を加えると、7回には森下の適時三塁打で1点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・大竹が6回途中1失点で今季5勝目。敗れた広島は、打線が援護できなかった。

◆阪神の鯉キラー大竹耕太郎投手(30)が9日の広島戦で5勝目を目指して先発する。同カードは今季2戦2勝で通算11勝1敗の好相性。マツダスタジアムでは8戦全勝を誇る。この日の球場入り前には、450グラムのステーキをペロリ。「メンタル面も腸内環境とかに左右される。こっち(内臓)が第1で、頭は第2みたいな考え方もある。夏場は去年も体調を崩したりしたので、体調管理に気をつけたい」と引き締めた。肉に続いて鯉もおいしくいただく意気込みだ。

◆試合開始に向けた準備中、にわか雨に見舞われた。午後5時45分に「ご覧のような天候状況のため」と20分、プレーボールが遅れることが発表された。同50分に「30分遅れ」に変更された。阪神のフリー打撃が終了してしばらくすると、大雨が降り出した。午後5時30分すぎにはかなり雨が強くなり、グラウンドキーパーがあわてて大きなシートを内野の土部分に敷いた。両軍ともグラウンドでウオーミングアップができず、1度ロッカールームに下がって、ゆっくり準備を進めた。

◆阪神伊原陵人投手(24)が1カ月ぶりの6勝目をかけて相性のいいマウンドに上がる。10日の広島戦(マツダスタジアム)に先発する。6月1日には同球場で7回途中無失点と好投している。この3試合は試合を作りながらも勝ち星はついていない。規定投球回未満ながら防御率1・26の安定感。プロでは初体験となる本格的な夏場に入り、コンディション作りが重要になる。「いつもと変わらずやっています。いつも暑いので。特別ここだけ50度とかなわけでもないので。熱中症とかだけ気を付けたいです」と平常心だった。「正直、あまり食べたくないんですけど、栄養士さんに食べるように言われているので、頑張るようにしています。体が重たくなっちゃうと、動きが悪くなるのが嫌なので、痩せたいというか、うまく体重維持したいです」と明かした。チームが好調の状態でまた出番が回ってきた。「とにかく最少失点でしのげば野手の方は絶対逆転してくれる。そこは意識して粘り強く投げたい」と意気込みを語った。

◆にわか雨のため、試合開始が30分遅れることが発表された。阪神の先発は自他ともに認める「雨男」の大竹耕太郎投手(30)だ。登板時に雨がらみが多く、以前に「大雨降太郎」のグッズが出たほど。今年5月の登板前には雨予報を見て「雨だったら『自分の日』だと思って、雨をプラスにとらえて投げていけたら」と前向きに話していた。また、この日は、昨年まで阪神にいた雨男の"先輩"フィリーズ2A青柳晃洋投手(31)も登板試合の30分前に雷雨で中止になったことをSNSで報告していた。日米に分かれた「雨男コンビ」が雨に見舞われ、SNSでは「どちらも絶好調」「さすがに面白すぎる」とファンの投稿が相次いだ。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が弾丸ライナーでの先制弾を放った。「ファーストストライクからスイングできるように、しっかり準備できていましたし、甘い球を1球で仕留めることができてよかったです」0-0の2回先頭。1ボールから、広島先発大瀬良の143キロ直球を振り抜いた。速く強いライナーは右翼ポール際へ一直線。両リーグトップを独走する、今季22号先制ソロとなった。6日DeNA戦(横浜)以来、2試合ぶりの1発。3試合連続で打点をマークしており、勢いが止まらない。同点となった直後の3回1死満塁の場面でも、二ゴロの間に三塁走者を生還させた。これで打点は「58」。試合前まで並んでいた森下に2打点差を付け、両リーグ単独トップとなった。

◆阪神坂本誠志郎捕手(31)が守備の好プレーで球場を沸かせた。1点リードで迎えた2回裏、先頭小園が阪神先発大竹の直球を打ち返した打球は、三塁ファウルゾーンへ高々と上がった。バックネット寄りの砂かぶり席に入るかという打球に、坂本は観客席の中へミットを付けた左手を目いっぱい伸ばして、見事に捕球。左腕を助けるプレーに、阪神ファンからは大きな拍手が起こった。

◆阪神大竹耕太郎投手(30)が今季広島戦全勝の権利を得て6回途中1失点で降板した。この日まで今季の対広島戦は2戦2勝。通算でも11勝1敗と好相性を誇る。1点リードの2回2死から坂倉、菊池の連続二塁打で同点に追い付かれたが、5回までは3安打1失点とゲームメーク。1点リードの6回2死からファビアン、小園に連打を浴びた場面で、藤川球児監督(44)がベンチを出て交代を告げられた。84球と余力を残していたこともあったのか、自身の想定外での交代に左腕はぼうぜん。ベンチに戻ってからも壁を見つめ、この日の投球内容を反省するような表情ものぞかせていた。リリーフした湯浅がモンテロを空振り三振に打ち取り、今季5勝目への権利は手に入れた。大竹はこれまでマツダスタジアムでの無敗も継続していて、後半戦へ向け鯉キラーぶりをさらに見せつけそうだ。>

◆広島がまたも阪神大竹を攻略できず、首位阪神に連敗した。勝率は5割となった。阪神とのゲーム差は8・5に広がった。1点を先制された直後の2回。2死走者なしから坂倉、菊池の2者連続二塁打で同点に追い付いた。だが、再び1点を追う展開となると、本塁が遠かった。6回は無死一塁からヒットエンドランを仕掛けるも、中村奨が空振り。一走野間が盗塁失敗となった。2死後にファビアン、小園が連打で得点圏をつくったが、モンテロが代わった湯浅に空振り三振。1イニング3安打も無得点とちぐはぐな攻撃が空気をさらに重くした。結局大竹に今季3戦3敗。阪神に移籍した23年以降、16戦12敗目(1勝)となった。先発大瀬良は2回に佐藤輝に先制ソロを浴び、3回1死満塁から今度は佐藤輝を二ゴロに打ち取るも併殺を取り切れず、勝ち越しを許した。その後も打線の援護を待って粘り強く投げたが、7回1死一塁から森下に右中間深く破られリードを広げられた。阪神戦の連敗は7に伸びた。【

◆阪神の守護神岩崎優投手(34)が2日巨人戦(甲子園)以来の18セーブ目を挙げた。2点リードの最終回にマウンドへ。先頭の小園を二ゴロに仕留めると、モンテロをチェンジアップで見逃し三振。坂倉には四球を与えたが、最後は菊池を見逃し三振に仕留めた。これで6月11日西武戦(ベルーナドーム)から9試合連続無失点。盤石なブルペンで無失点リレーを完成させた。

◆ついに! 阪神が破竹の勢いで10連勝を挙げた。球団史上最速優勝となる18年ぶりリーグ制覇へつながった23年9月1~14日に11連勝して以来。貯金は17にまで増えた。これでチームは10試合連続の2失点以下、2ケタ安打は今季最長タイの5試合連続と投打に勢いが止まらない。0-0の2回先頭で、佐藤輝明内野手(26)が広島先発大瀬良の143キロ直球を振り抜き、弾丸ライナーで右翼へスタンドイン。両リーグトップを独走する今季22号ソロで先制。初回に2点中前適時打を放った前夜に続き、2戦連続で先制点をもぎとった。直後に1-1と追いつかれるも、3回1死から近本が中前打を放ち二盗に成功。さらに中野が内野安打で好機を広げ、2死満塁から佐藤輝の二ゴロの間に勝ち越しに成功した。さらに7回1死二塁から、森下翔太外野手(24)の中越え適時三塁打で追加点。終盤に大きな1点で広島を突き放した。先発の大竹耕太郎投手(30)は6回途中6安打1失点の粘投で今季5勝目。これで広島戦は通算12勝1敗と、この日も好相性ぶりを見せつけた。阪神は佐藤輝は22本塁打と58打点でトップ、森下は57打点で続く。近本は98安打、22盗塁でトップと打撃タイトル争いの上位を独占中。これで4カード連続の勝ち越しも決まり、勢いが止まらない。

◆阪神が破竹の勢いで10連勝を挙げた。球団史上最速優勝となる18年ぶりリーグ制覇へつながった23年9月1~14日に11連勝して以来。貯金は17にまで増えた。この日は巨人が中日に2-3で敗れ、DeNAはヤクルトと引き分けとなったため、上位4チームで阪神が"独り勝ち"状態となった。これで2位広島とのゲーム差は今季最大8・5に広がり、3位巨人、DeNAとは9となった。阪神藤川球児監督(44)は10連勝と勝ち続けるチームの現状に「毎日、丁寧に1つずつやろうとしてくれているというのが一番ですから、あとはコンディションになると思いますね」と冷静に話した。

◆神がかっテル! 阪神佐藤輝明内野手(26)が2夜連続のV撃で2年ぶりの10連勝を導いた。2回に広島大瀬良から右翼へ先制22号ソロ。1-1に追いつかれて迎えた3回は、併殺崩れを呼ぶ一塁激走で勝ち越し決勝点をもぎ取った。森下と並んでいた打点を58に増やし、本塁打と合わせて単独2冠に浮上だ。チームは2位広島とのゲーム差を今季最大の8・5に拡大。17まで増やした貯金はセ独り占め状態で、絶好調の4番が首位独走を加速させている。勝利への号砲はこの日も佐藤輝の1発だった。0-0の2回先頭。先制点を呼ぶ弾丸ライナーが、秒速で右翼席ポール際に突き刺さった。淡々とグラウンドを1周。ベンチで迎えるナインのハイタッチも慣れた様子だ。第1打席の打点は3試合連続。またも4番がチームに流れを呼び込んだ。「本当に1発でいいバッティングができたと思います。積極的にいく準備がしっかりできたと思います」今季初対戦となった先発大瀬良の143キロ直球を1ボールから強振した。雨で約30分遅れた試合開始。集中力を切らさず、第1打席から最高の結果をもたらした。両リーグ単独トップを独走する22号となった。同点に追いつかれて迎えた3回は1死満塁での二ゴロで激走。併殺崩れをもぎ取り、決勝点となる2打点目を挙げた。これが今季58打点目。試合前まで56で並んでいた森下と争う打点でも、両リーグ単独トップに立ち堂々の2冠だ。それでもヒーローインタビューでは「全然意識していないですね。毎日、1打席1打席集中してやるだけですね」と慢心はない。10度の勝利打点は森下の14に次ぐリーグ2位の勝負強さ。淡々と数字を積み上げ、9月に最高の結末を狙う。7月は8試合目にして月間打率3割5分5厘、2本塁打、8打点と抜群の成績が続く。気温が本格的に上がる初夏の季節。シーズンを戦う中で好不調の波はどうしても出るが、その波をどう小さくするか、いつも考えている。「感覚だけでは、どうしても無理。客観的に『調子が悪い時はこうなっている』と分かるようになっていきたい」。今季は開幕直後こそ16打席連続無安打と苦しんだが、その後3試合以上無安打だった期間はない。セ6位の2割8分6厘の打率が安定感を物語る。9回には二塁内野安打も放ち、3戦連続のマルチ安打も決めた。チームは優勝した23年以来2年ぶりの10連勝で、2位広島に今季最大の8・5差をつけた。17に増やした貯金はリーグ独占状態だ。4番が点火した打線は、今季最長5試合連続の2桁安打もマーク。藤川監督も「毎日、丁寧に1つずつやろうとしてくれているというのが一番。あとはコンディションになる」と目を細めたいよいよ。手が付けられない領域に入ってきた首位独走態勢。好調打線の中心に、背番号8がドッシリ座っている。【波部俊之介】▽阪神島田(途中出場し8回先頭で今季初安打となる三塁内野安打)「1打席1打席、必死です。ヒットかエラーか分からなかったけどがむしゃらに走りました。正直ホッとしました。やっとスタートという感じなのでこれから乗っていきたい」阪神が6月28日ヤクルト戦から10連勝。阪神の2桁連勝は23年9月の11連勝以来13度目。藤川監督は1年目で、2桁連勝した阪神の新人監督は46年藤村監督の14連勝、58年田中監督の10連勝、82年安藤監督の11連勝に次いで4人目だ。この10連勝はすべて2失点以下。阪神が2失点以下を10試合以上続けたのは41年4~5月の11試合、56年6~7月の13試合に次いで3度目だが、勝敗は41年が8勝3敗で56年は8勝5敗。オール2失点以下の2桁連勝は41年7~8月阪急の12連勝(1分け挟む)43年5~6月巨人の10連勝、55年9~10月巨人の10連勝に次いで史上4度目の快挙となり、阪神は初めて。

◆阪神近本光司外野手(30)が勝利を導く4安打固め打ちだ。1-1の3回1死から中前打。リーグ最多22個目の二盗に成功すると、進塁打、佐藤輝の併殺崩れで決勝のホームを踏んだ。5回には右前打。7回は先頭で左前打を放ち、森下の三塁打で生還した。追加点がほしい8回も右前打。面白いように打球が外野にはずんだ。「盗塁も得点につながったし、今日は先頭の打席が多かったのでしっかり出塁できたことがよかったですね」と笑顔だった。3安打以上は今季11度目で4安打は4度目。7月は8試合で打率4割5分5厘と絶好調だ。チャンスメーカーとして10連勝を陰で支えている。さらに今季99安打で中日岡林を抜いてリーグ単独トップに立ち、入団から7年連続の100安打にも王手をかけた。

◆阪神の森下翔太外野手(24)が佐藤輝との打点争いに食らいついた。1点リードで迎えた7回1死二塁で、広島先発大瀬良のカットボールを捉えて中越えの適時三塁打。「投手陣が粘ってくれているので、要所要所で追加点が取れれば、すごく流れ的にも良くなると思うので、いい1点だったかなと思います」。56打点で並んでいた佐藤輝に先に2打点を挙げられ追い越されたが、すかさず1差に迫る57打点。激しさを増す猛虎の打点トップ争いが、首位快走の原動力になっている。>

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が2夜連続のV撃で2年ぶりの10連勝を導いた。2回に広島大瀬良から右翼へ先制22号ソロ。1-1に追いつかれて迎えた3回は、併殺崩れを呼ぶ一塁激走で勝ち越し決勝点をもぎ取った。森下と並んでいた打点を58に増やし、本塁打と合わせて単独2冠に浮上だ。チームは2位広島とのゲーム差を今季最大の8・5に拡大。17まで増やした貯金はセ独り占め状態で、絶好調の4番が首位独走を加速させている。阪神が6月28日ヤクルト戦から10連勝。阪神の2桁連勝は23年9月の11連勝以来13度目。藤川監督は1年目で、2桁連勝した阪神の新人監督は46年藤村監督の14連勝、58年田中監督の10連勝、82年安藤監督の11連勝に次いで4人目だ。この10連勝はすべて2失点以下。阪神が2失点以下を10試合以上続けたのは41年4~5月の11試合、56年6~7月の13試合に次いで3度目だが、勝敗は41年が8勝3敗で56年は8勝5敗。オール2失点以下の2桁連勝は41年7~8月阪急の12連勝(1分け挟む)43年5~6月巨人の10連勝、55年9~10月巨人の10連勝に次いで史上4度目の快挙となり、阪神は初めて。

◆阪神中野拓夢内野手が好守備で10試合連続2失点以下の投手陣をアシストした。2点リードの8回1死二塁では、野間の右翼へ抜けそうな当たりを好捕。9回には先頭小園のゴロをジャンピングスローでアウトにした。「打てない時は守るしかないので。接戦で投手がしっかり抑えてくれている。取れるアウトを確実に取ることが大事だと思います」。この日は3打数1安打で打率3割1厘。トップの広島ファビアンとの差は6厘に開いたが堂々の2位だ。

◆阪神石井大智投手が首位打者ファビアンとの対決を制した。3-1の8回に登板。先頭に二塁打されたが中野の好守もあり、2死三塁で巧打の助っ人を迎えた。直球で押し、9球目のスライダーで空振り三振。「我慢強く投げられました。中野さんは何個もヒットをアウトにしてくれている。あのプレーは助かりました。ファビアン選手も、表現があれですけど、投げていてすごく楽しかったです」と振り返った。

◆投げれば勝つ。阪神大竹耕太郎投手(30)の鯉キラーぶりが止まらない。6回途中6安打1失点。マツダスタジアムでは23年から10戦9勝無敗で、もはやどちらがホームか分からない。お得意様から難なく今季5勝目を手に入れ、チームを破竹の10連勝に導いた。失点は2回2死から坂倉、菊池に連続二塁打を許して同点にされた1つだけ。「走者は出してしまいましたが、勝ち越されることなく最少失点で粘れたところはよかった」と胸を張った。プレーボールは直前の夕立で、30分遅れた。それでもすべてをプラスに変えた。「(相手)まだ打者(のデータ)を見る時間できたとか、ポジティブに転換していく作業はすごいできた。雨が降った時点で"俺の日"だなと。そんぐらいの気持ちで投げれば、何も問題はなかった」。雨男ぶりから「大雨降太郎」グッズも発売された左腕は、すべてを味方につけた。1点リードの6回が最大のピンチ。2死からの連打で一、二塁を背負ったところで交代を告げられた。「イニング途中で交代となってしまい悔しいです」。ベンチでは壁を見つめて、投球を自省した。どこまでも貪欲だ。広島戦は今季3戦3勝で、通算16試合12勝1敗と投げれば勝つ状態が続く。ブルペン陣の援護を受け、チームの連続2失点以下を62年ぶりの10試合に伸ばす快挙にも大きく貢献した。「(投手陣)みんながいいから、自分もっていう気持ちでやっている。いい相乗効果はすごい感じます」。チームは互いに乗って乗せられる最高のムード。だから、強い。【伊東大介】

◆連勝を10に伸ばした阪神は貯金が今季最多の17となり、敗れた2位広島は勝率5割、3位巨人は借金1に。阪神がセ・リーグで唯一の勝ち越しチームとなった。

◆阪神が破竹の勢いで10連勝を挙げた。球団史上最速優勝となる18年ぶりリーグ制覇へつながった23年9月1~14日に11連勝して以来。貯金は17にまで増え、セ・リーグの貯金を独占する形となった。これでチームは10試合連続の2失点以下、2ケタ安打は今季最長タイの10試合連続と投打に勢いが止まらない。

◆広島がまたも阪神大竹に抑えられ、連敗で勝率は5割。阪神とのゲーム差は8・5に広がった。打線は1点を先制された直後の2回に2者連続二塁打で追い付くも、その後はゼロ行進となった。6回はヒットエンドラン失敗もあり、1イニング3安打も無得点。大竹に今季3戦3敗で、通算16戦12敗目(1勝)となった。先発大瀬良は2回に佐藤輝に先制ソロを浴びると、3回は1死満塁から併殺崩れの間に勝ち越しを許した。7回にも失点して5敗目を喫した。

◆猛虎が強い! 首位の阪神が、2位の広島に快勝し、10連勝でゲーム差を今季最大の8・5ゲームに広げた。2回に佐藤輝明内野手(26)の22号ソロで先制。その裏に追いつかれたが、3回に勝ち越し、7回には森下の適時三塁打で追加点を挙げた。守りでは、先発の大竹が6回途中1失点で今季5勝目をマーク。鉄壁リリーフ陣が無失点リレーでリードを守った。リーグ戦再開後、驚異の10勝1敗で、4カード連続の勝ち越しが決定。上位チームの巨人、DeNA、広島を直接たたき、2位以下を引き離した。交流戦終了時点では、2位DeNA、広島と3・5ゲーム差だったが、2位広島との差は8・5ゲーム。4位だった巨人とは4・5差だったが、9ゲームに広がり、3・5差だったDeNAとも9ゲーム差をつける。昨季は、シーズン前半戦終了時点で、首位巨人から、4位の阪神までが3・5ゲーム差だったが、阪神が驚異の防御率1点台の投手陣、打率リーグトップの打者陣も好調を維持し、頭一つ抜ける。

◆阪神は広島キラーの大竹耕太郎投手(30)が先発。マツダでは無傷の8連勝と無類の強さを誇る左腕が、現在7・5ゲーム差の2位・広島をさらに突き放す。野手は捕手が大竹とバッテリーを組む坂本誠志郎捕手(31)が先発となったほかは同じ並びとなった。2023年9月以来で今季初となる10連勝を目指す。なお、試合開始直前の降雨のため、30分遅れの午後6時30分開始予定とアナウンスされた。

◆阪神の主砲・佐藤輝明内野手(26)が放った白い弾丸が右翼スタンドに突き刺さった。「打ったのはストレート。ファーストストライクからスイングできるように、しっかり準備できていましたし、甘い球を1球でしとめることができてよかったです。大竹さんを援護できるように、次の打席も頑張ります」0-0の二回に先頭で打席に立つと、広島の先発・大瀬良の内角高め143キロ直球を一閃。打った瞬間スタンドインを確信するような痛烈な打球が右翼席に飛び込み、佐藤輝はゆっくりとダイヤモンドを一周した。本塁打王争いを独走する22号ソロ。打点も並んでいた森下を抜き去り、リーグ最多の57打点とした。

◆先発した阪神・大竹耕太郎投手(30)が抜群の相性を誇るマツダで失点し、同点に追いつかれた。佐藤輝の22号ソロで先制し、1-0で迎えた二回。2死から6番・坂倉に右翼フェンス直撃の二塁打を許すと、続く菊池にも左翼線へ二塁打を浴びた。同点とされたが、後続を断って最少失点で切り抜けた。試合前時点で広島戦は通算11勝1敗、敵地マツダに限れば無傷の8勝を挙げている。

◆阪神が同点に追いつかれた直後に、しぶとく勝ち越しに成功した。1-1の三回、1死から近本が中前打で出塁すると、二盗で好機を演出。さらに中野の内野安打、森下の故意四球で1死満塁とし、打席には佐藤輝明内野手(26)。追い込まれてからの外角145キロ直球に手を出し、二ゴロで二塁封殺も、快足を飛ばして一塁はセーフ。併殺崩れの間に勝ち越しの三塁走者が生還した。佐藤輝は第一打席の22号ソロに続き、2打席連続打点で今季58打点目を挙げた。

◆先発した阪神・大竹耕太郎投手(30)は六回途中1失点。5勝目の権利を持って降板した。試合前時点で今季の対戦成績2戦2勝、防御率1・23。通算でも11勝1敗、防御率1・25と抜群の相性を誇る広島を相手に五回まで3安打投球。二回に2死から連続二塁打で1点を失ったが、以外の4イニングは3人で抑えた。しかし、2-1で迎えた六回、2死からファビアン、小園に連打を浴びて一、二塁とピンチを迎えて降板。後を受けた2番手・湯浅がモンテロを空振り三振に斬り、見事な火消しでピンチを脱した。阪神・大竹 「カウント不利にならないことを意識して投げました。ランナーは出してしまいましたが、勝ち越されることなく最少失点で粘れたとこはよかったと思います。ただイニング途中で交代となってしまい悔しいです」

◆阪神が七回、森下翔太外野手(24)の適時三塁打で貴重な追加点を奪った。序盤に点を取り合って2―1となり、試合が動かずに突入したラッキーセブン。先頭の近本がこの日3本目の安打を放って出塁すると、中野が犠打で1死二塁とチャンスを作った。そしてここまで無安打だった森下が、追い込まれながらも右中間へ。中堅・中村奨がダイビングキャッチを試みるも打球はグラブをかすめ、適時三塁打となった。森下の三塁打は今季初で、昨年8月23日の広島戦(マツダ)以来プロ通算4本目。苦しめられてきた大瀬良に引導を渡す一打で、大きな1点を刻んだ。

◆阪神が快勝して10連勝。貯金を「17」に増やし、2位とのゲーム差をさらに広げた。二回に佐藤輝明内野手(26)が広島の先発・大瀬良から右翼スタンドに22号ソロを叩き込むと、同点に追いつかれた直後の三回には佐藤輝の併殺崩れの間に勝ち越し。七回には森下翔太外野手(24)に今季初の適時打三塁打が生まれ、リードを2点に広げた。先発は広島キラーの大竹耕太郎投手(30)。1-0の二回に連続二塁打で同点に追いつかれたが、六回途中1失点の投球で今季5勝目を挙げた。その後は湯浅-及川-石井-岩崎の勝ちパターンリレーでスコアボードにゼロを刻み、逃げ切り。1956年以来69年ぶりとなる10試合連続2失点以下を達成した。

◆阪神が11連勝を記録した2023年9月以来の10連勝。広島戦は7連勝で8・5差とした。降雨の影響で試合開始が30分遅れの中、佐藤輝明内野手(26)が二回、先制の22号本塁打。追いつかれた直後の三回1死満塁では二ゴロで勝ち越した。七回には森下翔太外野手(24)の適時三塁打で突き放した。六回途中1失点で5勝目(1敗)の大竹耕太郎投手(30)は広島戦通算成績を16戦12勝1敗、マツダでは10戦9勝無敗とした。八回に登板した石井大智投手(27)は26試合連続無失点。〝SMアベック打点〟は今季17度目。3戦連続打点の佐藤輝は「58」とし、リーグ単独トップに立った。チームは藤村冨美男監督が率いた1956年の「13戦」以来の10戦連続2失点以下。

◆七回に3番手として登板した阪神・及川は危なげない投球で三者凡退に仕留めた。「慎重になりすぎてボールが多い印象はありますけど、フォアボールは出さずに粘って3人で切れたのでよかった」。坂倉から見逃し三振を奪うと、菊池を二飛に仕留め、代打・上本からも空振り三振を奪った。リーグトップの37登板と大車輪の活躍を見せる左腕。防御率は1・01となり、0点台も目前に迫った。

◆ラッキーセブンに、重い1点を刻んだ。阪神・森下が4打席目にして放ったこの日の初安打は、試合を決める貴重な適時三塁打となった。「要所要所のポイントで追加点が取れればすごく流れ的にもよくなると思うので、いい1点だったと思います」広島の先発・大瀬良に見逃し三振、申告敬遠、右飛と無安打に抑えられて迎えた七回。1死二塁と得点圏のチャンスで、カウント2―2と追い込まれながら、ようやく直球を仕留めて右中間を破る適時三塁打。駄目押しの1点を加え、ベンチに向かってアイブラックポーズを披露した。森下の三塁打は今季初で、昨年8月23日の広島戦(マツダ)以来プロ通算4本目。大瀬良に引導を渡す一打で10連勝をもたらし、「先制点を取って、中押し、駄目押しと取れているゲームが続いている。いいサイクルができているので、継続的にいきたい」と胸を張った。(中屋友那)

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)は、22号ソロを放った阪神・佐藤輝明内野手(26)について言及。「いい形を完全に自分のものにした」と評価した。佐藤輝は内角の球をうまく打って本塁打にできた。体が開くとバットが出てこないが、開かないから前に壁をつくれるし、スッと体が回る。軽く振ってさばける打撃ができる打者は、最近ではなかなかいない。西武のコーチ時代に指導した、いいときの秋山翔吾(現広島)や清原和博に近い打撃ができている。いい形を完全に自分のものにした印象だ。高めを振って三振した打席はあったが、全体的にボール球をあまり振らなくなかった。自信を持って打席に入っていることが伝わってくる。この調子でいけば、自分から崩れることはないだろう。九回の内野安打も三冠王を狙う意味では大きな一本だ。あとは自分をしっかり〝管理〟できるかどうか。ボール球を振ったらあかんと思えば、どうしても手が出なくなるもの。打ちにいきながら、ボール球を見極める。難しいことだが、今の佐藤輝なら可能だ。この日も4安打の近本を筆頭に、各打者がまんべんなく安打を放った。ほぼ全員がいい状態にある。投手陣も安定しているし、ほかの球団は阪神に追いつけないだろう。

◆阪神が快勝して10連勝。貯金を「17」に増やし、2位とのゲーム差をさらに広げた。?阪神が6月28日のヤクルト戦(神宮)から10連勝。阪神のシーズン10連勝以上は2023年9月1日のヤクルト戦(神宮)-同14日の巨人戦(甲子園)で11連勝して以来2年ぶり。?10連勝期間中は全て2失点以下。全て2失点以下で10連勝したのは阪神では初めてで、1955年の巨人(9月8日の阪神戦-10月6日の大洋戦=10連勝、失点=2→0→2→0→0→0→0→1→1→1)以来70年ぶり。?阪神が10試合続けて2失点以下に抑えたのは、56年6月24日の広島戦(第1試合、甲子園)-7月14日の国鉄戦(甲子園)での13試合以来69年ぶり。

◆ラッキーセブンに、重い1点を刻んだ。森下が4打席目にして放ったこの日の初安打は、試合を決める貴重な適時三塁打となった。「要所要所のポイントで追加点が取れればすごく流れ的にもよくなると思うので、いい1点だったと思います」広島の先発・大瀬良に見逃し三振、申告敬遠、右飛と無安打に抑えられて迎えた七回。1死二塁と得点圏のチャンスで、カウント2―2と追い込まれながら、ようやく直球を仕留めて右中間を破る適時三塁打。駄目押しの1点を加え、ベンチに向かってアイブラックポーズを披露した。森下の三塁打は今季初で、昨年8月23日の広島戦(マツダ)以来プロ通算4本目。大瀬良に引導を渡す一打で10連勝をもたらし、「先制点を取って、中押し、駄目押しと取れているゲームが続いている。いいサイクルができているので、継続的にいきたい」と胸を張った。(中屋友那)

◆虎のヒットメーカーが大暴れだ。近本が今季3度目の4安打をマーク。2得点の活躍で1番として最高の仕事をこなし、チームの2年ぶりの10連勝に貢献した。「先頭(で回ってくること)が多かったので、しっかり(塁に)出られてよかったです」5打席のうち3打席が先頭での打席だった。広島の先発・大瀬良から第1打席は空振り三振を喫するも、同点の三回には1死から5試合連続安打となる中前打で出塁。すぐさまリーグトップ22個目の盗塁を決めて通算200盗塁に「あと10」に迫ると、中野の内野安打で三進し、佐藤輝の内野ゴロの間に決勝のホームを踏んだ。「点を取れたのは大きかった。(盗塁も)得点につながったと思います」この一本にとどまらず五回の先頭で右前打。七回先頭でも左前打で出塁し、森下の適時三塁打でこちらもリーグトップタイとなる47得点目のホームイン。八回2死一、二塁でも栗林から簡単に右前打を放った。試合前まで近本が1差で追っていた岡林(中日)もこの日の巨人戦で1安打したが、一気に4安打で抜き去り、リーグ1位に立った。7月に入り、月間打率・455(33打数15安打)と好調を維持。6月末時点で「・277」だった打率も「・295」に急上昇だ。(萩原翔)

◆岩崎は2点差の九回を無失点で締め、18セーブ目を記録した。先頭の小園を二ゴロに打ち取ると、続くモンテロからは見逃し三振を奪う。坂倉には四球を与えたが、最後は菊池を見逃し三振でゲームセット。藤川監督も9戦連続無失点の守護神を「タフなゲームになってしまったんですけど、しっかりやってくれたので、チームとして強くなる。1つ、いいゲームの締め方になった」とねぎらった。

◆七回に3番手として登板した及川は危なげない投球で三者凡退に仕留めた。「慎重になりすぎてボールが多い印象はありますけど、フォアボールは出さずに粘って3人で切れたのでよかった」。坂倉から見逃し三振を奪うと、菊池を二飛に仕留め、代打・上本からも空振り三振を奪った。リーグトップの37登板と大車輪の活躍を見せる左腕。防御率は1・01となり、0点台も目前に迫った。

◆中野が鉄壁の守備で10試合連続2失点以下をアシストした。八回1死、九回先頭の打球をともに一、二塁間深くで好捕しアウトに。「接戦でうまく抑えてくれているので守りでとれるアウトは確実にとることが大事。そこは継続してやっていきたい」とうなずいた。打撃は三回1死二塁で決勝点につながる内野安打。直後に今季14盗塁目を決めるなど、走攻守で勝利に貢献した。

◆雨にも湿気にも負けなかった。正真正銘の〝マツダの鬼〟だ。阪神・大竹耕太郎投手(30)が六回途中6安打1失点の粘投で、今季5勝目(1敗)。広島には通算12勝(1敗)となり、マツダスタジアムでは通算10戦9勝0敗、防御率0・95となった。「雨が降った時点で、『きょうは俺の日だな』って。なにも問題はなかったと思います」試合前に突然、降り出した強い雨のため、予定よりも30分遅れて午後6時半にプレーボールとなったが「雨男」の本領発揮だ。一回は得意の緩急を織り交ぜて、打者3人をピシャリと抑えて滑り出した。二回、簡単に2死を取った後、坂倉、菊池に連続で二塁打を浴び、一時同点とされたが「カウントが不利にならないことを意識して投げた」。三回以降は120キロ前後のチェンジアップを多投し、広島打線に的を絞らせず。六回に連打で2死一、二塁とされて降板。「でも、最低限の失点で粘れたことはよかった」と納得の表情だった。その後は救援陣の無失点リレーで、チームは2年ぶりの10連勝。13試合連続2失点以下だった1956年以来、69年ぶりとなる「10試合連続2失点以下」を達成した。すべて2失点以下の10連勝は球団初の快挙だ。大竹は「もう、みんながいい流れをもらって投げていると思うので。自分もっていう、(投手陣の中で)いい相乗効果というか、それはすごい感じます」と熱く語った。この日の広島の最高気温は35・2度。雨雲が通り過ぎた後も蒸し暑さは残ったままだった。プロ野球選手の暑さ対策といえば、よく食べ、よく寝る。サプリを飲む...が定番。大竹が取り入れているのは「瞑想トレ」だ。「暑くても『暑い』とか『きつい』とは思わない、言わない。『ああ、気持ちいいな』と瞑想をしながらトレーニングをやっている」球界きっての頭脳派で知られる左腕は「暑くないときに脳が活性するという話を(専門家から)聞いた。『暑い』と口にするだけで、そう感じてしまうと」。病は気から-という言葉がある。それと同じ論理だ。「(今後も)与えられたところをしっかり投げるだけ」と言葉に力を込めた左腕。2年ぶりのVへ。次の目標は甲子園の鬼になることだ。(三木建次)?...全て2失点以下で10連勝したのは阪神では初めてで、1955年の巨人(9月8日の阪神戦-10月6日の大洋戦=10連勝、失点=2→0→2→0→0→0→0→1→1→1)以来70年ぶり?...阪神が10試合続けて2失点以下に抑えたのは、56年6月24日の広島戦(第1試合、甲子園)-7月14日の国鉄戦(甲子園)での13試合以来69年ぶり?...阪神の先発投手が5試合連続で勝利するのは、前回2桁(11)連勝した2023年9月1-14日(11試合連続で先発投手に白星)以来で2年ぶり。今回の10連勝中は9試合で先発投手に勝ちがついている

◆2点差の八回にマウンドに上がった石井はピンチをしのぎ、26試合連続無失点とした。先頭の代打・大盛には右中間への二塁打を浴びたが、続く野間の一、二塁間への打球を中野が好守で1死三塁に。「あのプレーは助かった」。代打・末包は7球目、ファビアンは9球目で連続三振に仕留め「ゼロで抑えられたことに尽きる。我慢強く投げられた。ファビアン選手も、投げていて僕もすごく楽しかった」と充実の汗をぬぐった。

◆湯浅が一打同点のピンチで登板し、見事に火消しの役割を果たした。「ブルペンでもしっかり準備できていたので抑えられて良かったです」。2―1の六回、先発の大竹が2死から連打を浴びて一、二塁となったところでマウンドへ。「追い込んでからは(三振を)狙っていましたし、いいボールが行った」とモンテロに対し、低めの変化球を続けて空振り三振。1軍に復帰してから、これで4戦無失点だ。

◆七回の守備から途中出場した島田が、八回に三塁内野安打を放ち、今季初安打をマークした。「1打席1打席必死なので、とりあえず無我夢中で走ったらヒットだった。ホッとしてはいけないけど、きょうはホッとしました」。1日に1軍再昇格してから主に守備固めがメイン。ここからまた地道に評価を上げていく。

◆セ界一人旅や~! 阪神は2位広島に3-1で完勝し、2年ぶりの10連勝。佐藤輝明内野手(26)が二回の先制22号ソロ、三回の決勝点をもぎ取る二ゴロなどで2安打2打点。22本塁打、58打点でセ・リーグ単独2冠とした。チームは69年ぶりの10試合連続2失点以下とライバルたちを寄せ付けず、リーグの貯金を独占。2位広島とは今季最大8・5ゲーム差で、完全に独走態勢に入った!!雨上がりの夜空に弾丸ライナーが放たれる。4番のひと振り、そして激走が破竹の10連勝をもたらした。〝弱点〟を過去のものにした主砲に導かれた猛虎は、もう誰にも止められない。佐藤輝が2夜連続でヒーローとなった。「一発でいいバッティングができたと思います。(試合開始遅延で)よりイメージトレーニングできたし、積極的にいく準備ができた」突然の豪雨で試合開始が30分遅れた一戦。蒸し暑さの残るグラウンドでさっそく輝いた。まずは二回先頭で迎えた第1打席。大瀬良の内角高め143キロ直球を振り抜くと打球はあっという間に右翼席へ。2試合ぶりの22号ソロを見届けると、ゆっくりとダイヤモンドを周った。同点に追いつかれた直後の三回、今度は全力でグラウンドを駆けた。1死満塁の好機で外角低めの直球に食らいつく。平凡な二ゴロ。それでも、全力疾走で併殺崩れをもぎ取った。「いや、もう大きいっすね」。これが決勝点。この2打点で58打点とし、並んでいた森下を引き離してセ・リーグ単独トップに立った。22本塁打は独走しており、堂々の単独2冠。九回は再び全力疾走で内野安打をもぎ取り、3試合連続マルチ安打と止まらない。「インハイ(内角高め)もたまに打ててしまうから振りたくなるんですよね。それで状態が悪くなることもあった」新人年から攻められ続けてきた内角高め-。打てたとしても、それが調子を崩す要因にもなりかねない〝もろ刃の剣〟だった。ただ、それはもう過去の話。「しっかりとコンタクトする意識を持ってスイングすることが大事」。6日にDeNAのジャクソンから放った21号も、そしてこの日の22号も、インハイを捉えて描いた放物線。内角高めに苦しんでいたサトテルはもういない。打ちにいって調子を崩すこともない。「虎の4番」に死角なし、だ。

◆2018年にプロ野球でリクエスト制度が導入されてから、7年がたつ。微妙な判定に対し、監督が映像によるリプレー検証を要求できるため、明らかな誤審はなくなったといえる。同時に、リプレー検証によって出た判定に抗議は認められておらず、監督が審判に詰め寄る場面がほとんど見られなくなった。そんななか、2日の阪神-巨人(甲子園)で、巨人・阿部監督が森下の本塁への〝神走塁〟でセーフに覆った判定に対し、抗議して退場処分を受けたのは、今ではかなりレアなケース。巨人監督の退場処分は1974年の川上哲治以来、51年ぶり3人目という〝珍事〟だ。7月9日は、その〝打撃の神様〟が生涯で唯一退場となった日だった。大洋戦(川崎)の二回、大洋・平松政次の河埜和正へのシュートは河埜の左肘に当たって死球と思われた。しかし、平光清球審はバットに当たったとしてファウルと判定。川上監督はすぐさまベンチから飛び出して猛抗議。平光球審の胸を突いて退場が宣告された。それにしても、巨人監督の退場者が半世紀も出ていなかったというのは意外な気がする。正力松太郎の遺訓「巨人軍は常に紳士たれ」を実践している証しなのかもしれない。一方で、阪神の歴代の名将たちは退場処分を経験している。

◆猛虎、炎の10連勝!! 全国の虎党の皆さ~ん、お金では買えない「猛暑になんて負けへんでェ!!」のプライスレス首位独走オメデトウ!! サイコーの10連勝目です! この試合を振り返ると『細やかさに全力』が勝敗を分けたのだ。まず、負け投手になったとはいえ、カープ先発の大瀬良の投球...。めちゃくちゃ、調子は悪かったと思うのだ。その証拠にほとんどストレートなし! なのに、6回?、9安打を許して3失点は、さすが広島を代表する投手じゃけ~ね!!一方、カープキラーの大竹は繊細やったねぇ~。なんせ十八番(おはこ)のスローボールを一球も放らない、逆のガチンコの細やかさだったのだ!!さ、最大の細やかさの明暗でーす!! ポイントは佐藤輝! 二回の先制22号ソロ! はい、もちろんそれもありますが、三回1死満塁で、あわやゲッツーの二ゴロでの全力疾走! 今季、本塁打と思い走らなかったこともあったけど、本日は走ったー! その細やかさが決勝点!!一方、名手・菊池のセカンドにトス、距離もあるし、速くないし...。細かくなかった、それが両チームの差です!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
48312 0.608
(↑0.005)
-
(-)
62277
(+3)
172
(+1)
46
(+1)
71
(+2)
0.248
(↑0.001
1.910
(↑0.01)
2
(-)
広島
37374 0.500
(↓0.007)
8.5
(↓1)
65239
(+1)
234
(+3)
37
(-)
34
(-)
0.243
(-)
2.720
(↓0.01)
3
(-)
巨人
39403 0.494
(↓0.006)
9
(↓1)
61227
(+2)
236
(+3)
49
(+2)
34
(-)
0.242
(-)
2.590
(-)
4
(-)
DeNA
37384 0.493
(-)
9
(↓0.5)
64247
(+4)
228
(+4)
42
(-)
40
(-)
0.229
(↑0.001)
2.700
(-)
5
(-)
中日
34442 0.436
(↑0.007)
13.5
(-)
63197
(+3)
250
(+2)
40
(+1)
52
(+2)
0.221
(↓0.001)
2.980
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
23485 0.324
(-)
21
(↓0.5)
67201
(+4)
305
(+4)
35
(+1)
34
(+1)
0.222
(-)
3.550
(-)