1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 12 | 0 | 0 |
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
勝利投手:東 克樹(8勝4敗0S) 敗戦投手:吉村 貢司郎(4勝4敗0S) |

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◆DeNAは初回、佐野の適時打と井上の犠飛で2点を先制する。そのまま迎えた4回表に東の適時打で1点を加えると、6回には関根の適時打でリードを広げた。投げては、先発・東が7回4安打無失点の好投で今季8勝目。敗れたヤクルトは、打線が振るわなかった。
◆ヤクルトのドラフト4位ルーキー田中陽翔内野手(19=健大高崎)が自身初の1軍昇格を果たした。球界でも高卒新人では一番乗りの1軍昇格となる。イースタン・リーグで打率2割6分8厘、1本塁打、14打点をマーク。6月は同リーグで打率2割9分5厘と右肩上がりに結果を残してきた。6月24日には1軍練習に参加し、嶋ヘッドコーチも「映像で見る限りは、まず、あれだけ落ち着いて守備、打席に立てるっていうのはすごい。ヤクルトを背負う選手になってほしいですね」と期待を寄せていた。また茂木は下半身コンディション不良で2軍再調整となった。
◆DeNAは計6人の大幅入れ替えで打線てこ入れを図る。7日に筒香嘉智外野手(33)、梶原昂希外野手(25)、森敬斗内野手(23)が出場登録選手を抹消。代わって下半身のコンディション不良から復帰した林琢真内野手(24)、関根大気外野手(30)、東妻純平捕手(24)がこの日、1軍昇格を果たした。降格の3選手は再調整とし、三浦大輔監督(51)は筒香について「結果がね、ちょっと出てなかったので。再調整で状態を上げて戻ってきてくれればと思います」と話した。筒香は5月に約1カ月のファーム調整後、交流戦で5本塁打を放ち12球団トップのOPS・992をマーク。だがリーグ戦再開後は、15打数1安打にとどまった。直近4試合は代打で出場も、すべて三振に倒れるなど本来の姿を発揮できずにいた。
◆ヤクルトの公式ダンスチーム「パッション」が一風変わった姿で球場を盛り上げた。いつものチアダンスのユニホームではなく、ベージュのパンツスーツ姿でパフォーマンスを行った。この日は「はたらくひと応燕シリーズ」と題し、洋服の青山がスポンサーとなって開催。パッションは同社のスーツを着用した。SNSでは「雰囲気違くて可愛い」などの書き込みがあった。
◆ヤクルトの球団OB久古健太郎氏(39)がファーストピッチセレモニーに登場した。この日は「はたらくひと応燕シリーズ」と題し、「洋服の青山」のスポンサーで試合を開催。久古氏はスーツ姿でマウンドに立ち、投球は高めのボールとなった。「久しぶりに(神宮のマウンドに)立つと、緊張感を思い出して、ボールが抜けてしまいました。ちょっと抜けてしまったのはいつも通り。持ち味が出た」と自虐し、苦笑いだった。久古氏はルーキーイヤーの11年に52試合登板で20ホールドをマークするなど左の中継ぎとして活躍。18年の現役引退後はコンサルティング会社での勤務を経て、現在はライブリッツ社に在籍。アマチュア野球チームの「データ分析アプリ」「データ計測サービス」「デジタル野球教室」などを手がけている。
◆ヤクルト吉村貢司郎投手(27)が2球で先制点を奪われ、5勝目はならなかった。初回、先頭桑原に右前打を浴び、2番佐野に右中間への適時二塁打を献上。ともに初球の直球を捉えられ、試合開始1分の失点でリズムに乗れなかった。5回6安打3失点での降板に「立ち上がりで失点してしまい、早いカウントで打たれているので改善が必要。しっかり見直していきます」と猛省した。
◆DeNAは入れ替え選手が躍動し、序盤から主導権を握ってヤクルトとの2連戦初戦を白星で飾った。1軍合流したばかりの関根大気外野手(30)を「7番右翼」、林琢真内野手(24)を「8番遊撃」で昇格即スタメンで起用。初回は桑原と佐野の連打でたった2球で先制点を挙げると、1死一、三塁から井上絢登内野手(25)が左犠飛を放ち、いきなり2点を先制。2点リードの4回2死からは、即昇格コンビの連打で下位打線から好機をつくり、先発東の中前適時打で3点目を追加。6回には1死二塁から、関根の左越え適時二塁打で4点目とリードを広げて終始攻撃の手を緩めなかった。投げてはエース東克樹投手(29)が7回4安打無失点で8勝目。打っては3打数2安打と二刀流の活躍で勝利に貢献した。
◆ヤクルトがDeNAに完敗し、3カ月ぶりの3連勝を逃した。先発の吉村貢司郎投手(27)がプレーボールから2球で失点した。初回、先頭桑原に右前打を浴び、2番佐野に右中間への適時二塁打を献上。ともに初球の直球を捉えられ、試合開始1分の失点でリズムに乗れなかった。4回は2死から7番関根、8番林、9番東の3連打を浴び、追加点を奪われた。吉村は5回6安打3失点に「立ち上がりで失点してしまい、早いカウントで打たれているので改善が必要。しっかり見直していきます」と悔やんだ。打線も今季12度目の完封負けに沈み、三塁を踏めなかった。DeNA先発の東を攻略できず、散発の4安打。2回は1死から山田が三塁内野安打で出塁後、今季初盗塁となる二盗に成功して得点圏に進んだ。だが、後続が続かなかった。得点圏まで攻めたのは、2回の1イニングだけ。8回1死からはドラフト4位ルーキーの田中陽翔(19=健大高崎)が代打でプロ初出場。球界でも高卒新人一番乗りの1軍出場だったが、158キロの直球に手が出ず3球三振のほろ苦デビューだった。中日に2連勝して神宮に戻ってきた。勝てば、4月5日以来の3連勝だったが、DeNAに力負けした。借金は25となった。高津監督は「今週のスタート、5試合で45イニングと考えたら、一番大事なイニングだったと思う。連勝してきて、今週も頑張ろうというところで、あのスタートはちょっと残念ですね。割り切って、明日に響かないゲームにしたいなと思います」と試合開始早々の失点に猛省を促した。
◆ヤクルトのドラフト4位ルーキー田中陽翔内野手(19=健大高崎)が1軍昇格で即デビューし、見逃し、空振り、見逃しの3球三振だった。8回1死から代打で登場。初球はDeNAウィックの内角低め際どいコースの159キロ直球を見逃してストライク、2球目の低め144キロカットボールを空振り後、3球目は外角低め158キロ直球で見逃し三振だった。「見たことのない球だった。経験を積んで、それをつなげていけたら。次はしっかり初球から振りに行ける準備をしたい」と1軍デビューのうれしさと三振の悔しさが入り交じった。球界でも高卒新人では一番乗りで1軍の経験を積んだ。高津監督は「1軍でも、2軍でも、苦い思いも、いい思いも、いろいろ経験して、何年後かに中心選手と呼ばれる選手になってほしい。いろいろなチーム事情があって呼ばれたが、ぜひいい時間にしてほしい。経験しないと分からないことばかりだと思うが、いい時間にしてほしいですね」と話した。
◆DeNA東克樹投手(29)が7回無失点でリーグトップタイの8勝目を挙げた。変化球を低めに集めて芯を外し、相手打線を寄せ付けなかった。初回2点の援護も大きく「裏で着替えてる時に点が入ってたのでびっくりしました」と感謝を好投で見せた。打者としては2安打1打点で自らを援護。「打席に入れば一野手なので、打点を稼いで投球にも余裕が生まれたかな」と笑顔で振り返った。
◆ヤクルトが散発4安打で三塁を踏めず、今季12度目の完封負けに沈んだ。6月28、29日阪神戦も完封負けを喫しており、本拠地・神宮で3試合連続の完封負けは球団初の屈辱。先発吉村が試合開始わずか1分の2球で失点するなど、終始劣勢で力負け。高津監督は「まず外野に飛ばないですよね。(のべ打者)12人かかった。6回までに外野に2本しか飛ばなかった。内野ゴロを打たされた」とDeNA先発東に脱帽だった。
◆DeNAは入れ替え選手が躍動し、連敗を「3」で止めた。この日1軍合流したばかりの関根大気外野手(30)が「7番右翼」、林琢真内野手(24)が「8番遊撃」で昇格即スタメン出場。2点リードの4回2死から2人の連打で好機をつくり、先発東克樹投手(29)の中前適時打で3点目。初回に先制点を挙げた上位打線だけでなく、下位打線からもつなげて追加点を奪った。6回には1死二塁から関根が左越え適時二塁打で4点目。得点には結びつかなかったが、林も8回2死一塁から右前打を放ち好機を広げた。三浦大輔監督(51)は「関根はよく自分の特徴を出してくれましたし、林もアウトになった打席でもしっかり捉えられていた。いい刺激を与えてくれましたよね」と起用に応えた2人をたたえた。プロ12年目の関根は2軍で好調を維持。今季初打席、初スタメンで2安打1打点と結果を出した。関根は「うれしいですね。ただ(8回に代打を出されて)最後まで出られなかったので、出られるようにしたいですね」と振り返った。下半身のコンディション不良から復帰した林はマルチ安打をマーク。守りでは安打性の当たりを何度もさばき、広い守備範囲で勝利に貢献した。林は「守備では自分のところに飛んできたら全部アウトにするつもりでした。本当にそのときのベスト、最低限の仕事はしようという感じです」と話した。ファーム期間中も、欠かさず1軍戦を見ていたという林。「自分が1軍の舞台に立った時はこうしようって。試合に出てる感覚でずっと見てました。チームの勝利に貢献したいっていう一心です」と力強いまなざしで語る、熱き24歳が帰ってきた。
◆球界最年長45歳の石川雅規投手が8日、1軍に合流した。24年目の今季は1軍で4試合に先発。防御率7・71も、4月9日の阪神戦(甲子園)でプロ野球記録となる24年連続勝利を達成するなど2勝(2敗)を挙げ、チームを鼓舞していた。5月18日のDeNA戦(神宮)で五回途中7失点(自責点6)で2敗目を喫し、翌19日に出場選手登録を外れ、2軍で調整していた。イースタン・リーグでは6試合に先発し、1勝2敗、防御率3・00。7月6日のロッテ戦(ロッテ浦和)では2回1安打無失点と好投していた。
◆DeNA・バウアーが9日のヤクルト戦に先発する。前回6月28日の登板では六回途中5失点でKO。同29日に出場選手登録を抹消されていたが、再登録が可能となる最短10日での復帰となった。今季4勝7敗、防御率4・13と苦しむ助っ人は「ずっと野球を楽しめていない。また楽しめるように、勝てる試合ができるように」と力を込めた。
◆「はたらくひと応燕シリーズ supported by 洋服の青山」として開催され、元ヤクルト投手の久古健太郎さん(39)がファーストピッチセレモニーに登場した。スーツ姿でマウンドに上がって投球。高めへのボール球となった。登板を振り返り、「95点です。久古(きゅうこ)なだけに」と笑わせ、「ちょっと練習はしてきたんですけど、いつも通り抜けてしまいました。まぁ持ち味が出た」と表情を崩した。久しぶりに神宮のマウンドでファンの歓声を浴び、「引退して会社員として働いていますけど、その中で(会社員)代表として呼んでいただき、感謝しています。久しぶりに歓声をいただき、うれしかった」と笑った。
◆DeNAが試合開始から、わずか2球で先制した。一回、先頭の桑原が初球を右前にはじき返して出塁すると、続く佐野も初球をたたき、右中間を破る先制の適時二塁打を放った。佐野は「しっかりボールを捉えることができた。クワ(桑原)さん、ナイス走塁です。いつもありがとう」と感謝した。この回は井上の犠飛で加点した。
◆DeNA打線のカンフル剤になった。この日に1軍に昇格した林が「8番・遊撃」、関根が「7番・右翼」ですぐさま先発に名を連ねた。7日には筒香、森敬、梶原が出場選手登録を外れ、得点力不足を打開したい中、いきなり結果を残した。四回2死から関根が今季初安打となる右前打で出塁すると、続く林も右前に運んでチャンスメーク。すると東がフォークボールを中前に落として追加点を挙げた。下位打線でつかみ取った1点にベンチがわいた。3年目の林は試合前時点で今季32試合に出場し打率・217、6盗塁。俊足と堅守に加えて、今季は打撃もアピールしてきた。5月9日の広島戦では自身初のサヨナラタイムリー。だが5月18日のヤクルト戦(神宮)で左足を負傷して途中交代すると、同20日に抹消されていた。「一日でも早く試合に出られる準備をしたい」。約1カ月後の今月1日に実戦復帰すると2試合連続本塁打を放つなど、力強さをアピールした。12年目の関根は今季2度目の1軍昇格。イースタン・リーグでは打率・269、1本塁打、24打点と安定した成績を残していた。三浦監督は「ずっと状態もいい。どんな状況でも変わらず、打撃も走塁も守備も手を抜くことなく集中してずっとやってきてくれた」と評価する。主将の牧は「誰かが一人で頑張ってもダメ」と言い切る。巻き返しへ、ワンチームで打線を盛り上げる。(阿部慎)
◆DeNA先発・東克樹投手(29)が四回に中前適時打を放った。2死一、二塁で吉村のフォークをさばくと、中前に落ちて貴重な3点目に。「がむしゃらに振っていった結果。下半身で粘ることができた」と汗をぬぐった。続く六回の第3打席では2番手の清水から右前打。エース自らバットで輝きを放った。
◆DeNAが快勝し、連敗を3で止めた。東は打たせて取る投球で7回を無得点に抑え、リーグトップに並ぶ8勝目を挙げた。一回に佐野の適時二塁打などで2点を先行し、四回は東が適時打を放った。ヤクルトは投打に精彩を欠いた。
◆ヤクルトのドラフト4位・田中陽翔(はると)内野手(19)=群馬・健大高崎高=が8日、初めて1軍に合流し、出場選手登録された。高卒新人では12球団で一番乗りの1軍昇格。試合前練習では先輩の武岡とともに、ノックを受けるなど緊張の面持ちで体を動かした。東京・狛江市出身で、ロッテ、ヤクルトで通算79試合に登板した田中充(たかし)氏を父に持つ大型遊撃手。東練馬リトルシニア時代には、コーチだったヤクルトOBの宮本慎也氏(54)から指導を受けていた。入寮時には遊撃、三塁で計10度のゴールデングラブ賞に輝いた宮本氏からもらったグラブを持参。「野球の道は人の道そのもの」という意味の「球道即人道」との文字が刻まれた相棒とともにプロ生活をスタートさせた。広角に打てる打撃が持ち味の左打者で、ファームでは「打つ精度、ミート力を上げていきたい」とテーマを持って鍛錬していた。イースタン・リーグでは45試合の出場で打率・268、1本塁打、14打点。4日に本拠地の神宮球場で行われた2軍の大学日本代表との練習試合でも1安打を放ちチャンスをつかんだ。小学6年時にはヤクルトジュニアでもプレー。プロとして再びヤクルトのユニホームに袖を通し「いずれは(宮本氏がつけた)6をつけたい」と目標を掲げている。かつて山田や村上も高卒1年目に1軍の舞台を経験して成長。背番号54も同じ道を進み、ここから大きく飛躍する。(武田千怜)
◆DeNA・東克樹投手(29)が先発し、7回4安打無失点でリーグトップに並ぶ8勝目を挙げた。三塁を踏ませない好投で「低めに丁寧に集める投球ができた。野手の皆さんにも助けられ、打たせて取る持ち味が出せた」と納得顔を浮かべた。4点リードの四回は先頭の赤羽に右前打を許したが、続くオスナをチェンジアップで三ゴロ併殺打に。生命線の制球がさえ、凡打の山を築いた。打っては四回に外角低めのフォークボールを捉え、中前に落とす適時打。六回にも右前打を放ち、投打で存在感を放った。
◆ヤクルトのドラフト4位・田中陽翔内野手(群馬・健大高崎高)がプロ初出場した。この日、高卒新人では12球団で一番乗りの1軍昇格を果たすと、八回に代打で登場。2番手のウィックに159キロの直球とカットボールの2球で追い込まれ、最後は158キロの直球を外角低めに制球された。デビュー戦は3球で見逃し三振。19歳は「見たことのない球だった。経験を積んでいけば慣れると思う。これからにつなげていきたい」と前を向いた。
◆リーグ最下位のヤクルトは散発4安打で、今季12度目の零封負けを喫し、連勝が2で止まった。先発の吉村貢司郎投手(27)が、一回に2球で1点を先制されるなど、5回66球を投げ6安打3失点で4敗目(4勝)。打線は、山田哲人内野手(32)が二回に今季初盗塁となる二盗を決め、プロ初昇格を果たしたドラフト4位・田中陽翔内野手(19)=健大高崎高=が、八回に代打で出場し見逃し三振に終わった。
◆ヤクルト・山田哲人内野手(32)が今季初盗塁をマークした。0-2の二回1死から三塁内野安打で出塁。次打者への2球目でスタートを切り、二盗に成功し、「サインが出ていたので、思い切っていった」と振り返った。プロ15年目で通算196盗塁となった。現在の本塁打数は通算303本で、過去に張本勲ら5人しか達成していない「通算300本塁打&200盗塁」の達成へ残り4盗塁。NPBでただ一人、3度のトリプルスリー(同一シーズン打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成した経験のある実力者は、「やっぱりああいうふうに走りたい気持ちがあるので、走れる場面があれば、積極的に走りたい」と力を込めた。
◆DeNAは下位打線が機能し、連敗を3で止めた。関根大気外野手(30)が7番、林琢真内野手(24)が8番に入り、それぞれ2安打。ともにこの日1軍に昇格し、早速結果を残した。林が「勝利に貢献したい。その一心だった」と汗を拭えば、関根は「ファームで日々結果を残すことを考えていた。うれしいですね」と笑みを浮かべた。2点リードの四回は2死から関根が一、二塁間を破り、林も右前打で続いて好機を演出。続く投手の東が中前に落とす適時打を放った。関根は六回に左越えの適時二塁打もマークした。三浦監督は「関根は自分の特徴をよく出してくれた。林もいい刺激を与えてくれた」とたたえた。
◆8勝目をあげたDeNA・東克樹=神宮球場(撮影・今野顕)
◆セ・リーグ4位のDeNAは8日、ヤクルト11回戦(神宮)に4―0で快勝し、連敗を3で止めた。1軍に昇格した関根大気外野手(30)が「7番・右翼」、林琢真内野手(24)が「8番・遊撃」で先発起用され、ともに2安打の活躍で勝利に貢献。三浦大輔監督(51)の采配が的中した。この日、昨季在籍したマイク・フォード内野手(33)の入団を発表し、さらに昨季まで中日でプレーしたダヤン・ビシエド内野手(36)を獲得することが判明。積極的な補強で打線の強化を図り、首位阪神を追う。苦しむ打線で一筋の光を放った。この日2軍から昇格した7番・関根と8番・林が計4安打。四回と六回に効果的な追加点に絡んだ。1軍に昇格したばかりの2人を即スタメンで起用した三浦監督が手放しで称賛した。「関根はやってきたこと、自分の特長を(試合で)よく出してくれた。林もいい刺激を与えてくれた」2点リードの四回2死からが見せ場だった。関根が今季初安打となる右前打で出塁すると、続く林も右前に引っ張りチャンスメーク。2死一、二塁から、好投を続けるエース東が自らのバットで中前に落として追加点を挙げた。起点となった関根が「後ろに琢真(林)もいる。自分が出れば何とかつながるだろう」と語れば、林も「チームの勝利に貢献したい。その思い、一心だった」。六回1死二塁では再び関根が左越えの適時二塁打を放つなど、3打数2安打1打点。林は八回に右前打を放ち、4打数2安打で勝利に貢献した。6月27日のリーグ戦再開後、巨人に3連敗、中日に3連勝、そして阪神に3連敗。阪神に対しては3試合で計2得点と打線が沈黙した。昨季26季ぶりの日本一の原動力となった打線だが、今季チーム打率はリーグ4位の・228(8日時点)。昨季はリーグトップの打率・256を誇っただけに、苦しむ日々が続く。前日7日には筒香、森敬、梶原の出場選手登録を抹消。今季開幕スタメンに名を連ね、活躍を期待され続けた3人に再調整が言い渡された中、昇格した2人がいきなり結果を残した。
◆主将の快走も、勝利にはつながらなかった。リーグ最下位のヤクルトは今季12度目の完封負けを喫し、連勝が2でストップ。高津臣吾監督(56)は、先発・吉村が一回に2球で先制された場面を厳しく指摘した。「今週のスタート、5試合で45イニングと考えたら一番大事なイニングだったと思う。大きい」先頭・桑原の右前打、佐野の適時二塁打であっという間に流れを持っていかれた。2連勝で本拠地に帰ってきただけに、「今週も頑張ろうというところで、あのスタートはちょっと残念ですね」と嘆いた。打っては東の前に散発4安打と沈黙。ただ、山田が二回1死で三塁内野安打を放つと、続く古賀の2球目に今季初盗塁となる二盗を決め「思い切っていった感じ。走りたい気持ちがあるので、走れる場面があれば積極的に走りたい」と汗を拭った。過去3度のトリプルスリー(同一シーズン打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成している背番号1は、通算200盗塁まで4。次こそは勝ちにつなげる。(赤尾裕希)

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
47 | 31 | 2 | 0.603 (↑0.006) | - (-) |
63 | 274 (+6) | 171 (+1) | 45 (-) | 69 (+2) |
0.247 (↑0.001) | 1.920 (↑0.01) |
2 (-) |
広島 |
37 | 36 | 4 | 0.507 (↓0.007) | 7.5 (↓1) |
66 | 238 (+1) | 231 (+6) | 37 (-) | 34 (+1) |
0.243 (-) | 2.710 (↓0.04) |
3 (-) |
巨人 |
39 | 39 | 3 | 0.500 (↑0.006) | 8 (-) |
62 | 225 (+5) | 233 (+4) | 47 (+1) | 34 (-) |
0.242 (↑0.001) | 2.590 (↓0.02) |
4 (-) |
DeNA |
37 | 38 | 3 | 0.493 (↑0.007) | 8.5 (-) |
65 | 243 (+4) | 224 (-) | 42 (-) | 40 (+1) |
0.228 (↑0.001) | 2.700 (↑0.03) |
5 (-) |
中日 |
33 | 44 | 2 | 0.429 (↓0.005) | 13.5 (↓1) |
64 | 194 (+4) | 248 (+5) | 39 (+3) | 50 (-) |
0.222 (-) | 2.990 (↓0.03) |
6 (-) |
ヤクルト |
23 | 48 | 4 | 0.324 (↓0.005) | 20.5 (↓1) |
68 | 197 (-) | 301 (+4) | 34 (-) | 33 (+1) |
0.222 (↓0.002) | 3.550 (-) |
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