ロッテ(★4対5☆)日本ハム =リーグ戦11回戦(2025.07.08)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
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ロッテ
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勝利投手:玉井 大翔(2勝2敗1S)
(セーブ:山本 拓実(2勝1敗1S))
敗戦投手:益田 直也(1勝2敗3S)

本塁打
【ロッテ】池田 来翔(4号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムが接戦を制した。日本ハムは1点リードの5回表、矢澤の適時二塁打で2点を加える。その後同点とされるも、延長11回には代打・マルティネスが適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、8番手・山本拓がプロ初セーブ。敗れたロッテは、7番手・益田が踏ん張れなかった。

◆ロッテのドラフト2位ルーキー宮崎竜成内野手(24)が1軍に昇格した。5月11日にプロ初昇格を果たしたが、3試合に出場し8打数無安打5奪三振と1軍の壁を痛感した。「1軍に上がった時に打てなかったので、次に呼ばれた時打てるように、なるべくストレートは一発ではじき返せる準備をしようっていうような感じで2軍でやってました」と明確な課題を持って振り込んできた。2軍では打率2割7分2厘をマーク。この日は「8番二塁」で即先発出場となった。前回の出場時は三塁だったため、二塁での1軍出場は初めて。「自分の力以上出ないんで、最高の準備して、いい結果出せればいいかと思います」。まずは初安打へ、力を存分に発揮する。

◆ロッテは株式会社NPBエンタープライズの冠協賛試合「侍ジャパンDAY」を開催し、球団OBの小林雅英氏が始球式を行った。ロッテ時代の背番号30の侍ジャパンユニを着用して登場。投じた速球は捕手のミットに収まりストライク。始球式後は代表経験のある捕手役種市、打者役の鈴木と笑顔で写真に納まった。小林氏は「少し引っかけてしまったのでストライク投球とはいきませんでしたが、気持ちよく投げることができました!」と振り返った。さらに「点数を付けるとしたら...まぁ初球であれくらい投げられたら85点くらいじゃないですかね(笑)また機会があったら、その時は100点の投球、ど真ん中のストレートが投げられるように練習してきます! ありがとうございました!」と話した。小林氏は2004年のアテネオリンピック野球日本代表に選ばれ、銅メダル獲得に貢献した。98年ドラフト1位でロッテへ入団。2年目の00年からクローザーとして活躍し、ロッテ黄金期を支えた。「幕張の防波堤」と呼ばれた守護神は、33試合連続セーブポイントや6日間で6セーブ等のプロ野球新記録を樹立し、ロッテでは9年間プレーした。

◆ロッテのオースティン・ボス投手(33)は5回7安打4失点で自身3勝目とはならなかった。初回は幸先よく3者凡退で抑えたが、2回の先頭打者から2連打を浴びピンチを招く。内野ゴロの間に先制を許し、続く打者にも犠飛を打たれ、この回2失点。5回にも先頭打者から3連打を浴び、無死満塁から矢沢に右越え2点適時二塁打を許した。なおも無死二、三塁のピンチだったが、ゴロと空振り三振で粘りの投球を見せた。だが、5回93球で降板。首位日本ハム打線を前に踏ん張れなかった。ボスは「失点をした2イニングですね。失投を逃さず捉えられてしまい悔いが残る。それで球数も増えて思うような展開にならずになんとか5回までは投げられたという感じです。今日は失点したイニングが全て」と振り返った。

◆日本ハム北山亘基投手(26)が自己最多タイの6勝目を逃した。「序盤から援護点をもらっておきながら、リードを守り切れず降板してしまいチームに申し訳ない気持ちでいっぱいです。要所を抑え切れなかったことが、次回への課題です。リリーフ陣に託して、勝ち越しを信じます」とコメントした。3点リードの6回1死から藤原に中前打を浴びたが、この打球を中堅五十幡が後逸(記録は失策)。1死二塁から寺地に中前適時打を浴びて2点差とされた。続く安田にも右前打を許したが、この打球を右翼矢沢も後逸(記録は失策)。さらに山本の三塁線を抜きそうな打球は三塁清宮幸が好捕も内野安打となって1死満塁となり、西川の三ゴロ併殺崩れの間に1点差に詰め寄られ、続くソトに中前適時打を浴びて同点とされたところで、2番手の斎藤とスイッチした。北山は5回2/3、102球を投げて7安打4失点(自責3)で降板。失点数は今季ワーストで、防御率は1・15から1・39となり、ソフトバンク・モイネロ(1・27)に防御率トップの座を譲った。

◆新庄日本ハムがぎりぎりの戦いを制し、首位陥落を阻止した。延長11回2死一、二塁、代打アリエル・マルティネス捕手(29)が勝ち越しの右前打を放ち、今季3度目の4連勝につなげた。貯金は今季最多の15とし、敗れればゲーム差ゼロの2位に転落するところを、耐えた。序盤は先発北山が5回まで2安打1失点と好投。5回無死満塁では、矢沢が右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放ち援護した。だが、3点リードの6回に北山がつかまった。1死から藤原に中前打を浴び、この打球を中堅五十幡が後逸(記録は失策)。1死二塁から寺地に中前適時打を浴び、2点差とされた。続く安田にも右前打を許したが、今度は右翼矢沢が後逸(記録は失策)。さらに山本の三塁線を抜きそうな打球を三塁清宮幸が好捕も内野安打となって1死満塁となり、西川の三ゴロ併殺崩れの間に1点差、続くソトに中前適時打を浴び追い付かれた。北山は「リードを守り切れず降板してしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです」と反省。中盤は流れを逸した状況だったが、リーグトップ17完投の"先発王国"の中、この日は2番手斎藤から上原、田中、柳川、玉井、宮西、山本拓のリリーフ陣が無失点にしのぎ、勝利を引き寄せた。

◆ロッテは延長戦で敗れ逆転勝利とはならなかった。4-4で迎えた延長11回は7番手で益田がマウンドに上がった。2死二塁から万波を申告敬遠し、直後の代打マルティネスに右前打を浴び、勝ち越しを許した。吉井監督は「益田の苦手な万波とマルティネスが出てくるのはわかってたんですけど、どっちで勝負するかっていうところで塁詰めた方がアウト取る確率高くなるかなと思ってあの作戦にした」と明かし、「あれも作戦なんで、選手達たちは頑張った」と責任を負った。サヨナラのチャンスもあった。10回には先頭の友杉が安打で出塁も直後の藤原が併殺打となってしまった。吉井監督は「絶対バントしなくてはいけないってことではない。うちの打線の中で1番、2番がヒット出る確率高いんで。そこは迷いなくヒッティング」と話した。11回にも無死一、二塁のチャンスが訪れたが西川が二飛。代打岡が犠飛で走者をすすめ2死一、三塁までいったが角中が一ゴロに抑えられた。指揮官は「11回の西川もランナー二塁いってるんで、ヒット出ればオッケー。バントしたら点に入るっていうわけではないんで。逆に入んないこともあると思う。それはこちら側の作戦だったんで。選手たちはやれることやってくれた」と話した。6回に3点差を追いつく粘りを見せ首位日本ハムに食らいついたものの、勝利にあと1歩及ばなかった。

◆元ロッテの立川隆史氏(49)が「DAZN」などで解説を務め、勝ち越しを許したロッテバッテリーの配球に疑問を述べた。4-4の延長11回、ロッテは7番手益田直也投手(35)を投入。若い寺地隆成捕手(19)とのバッテリーとなった。先頭の郡司にオール直球で攻め、5球目を右前に運ばれると、水野の犠打で1死二塁。田宮を内角の直球で捕邪飛に打ち取ったが、代打マルティネスに1ボールからの149キロ直球を勝ち越しの右前打とされた。益田はスライダーやシンカーを持ち球にしているが、全18球のうち14球が直球、シンカーが3球、スライダーが1球と、直球主体の組み立てとなった。立川氏は再三直球主体の組み立てに疑問を呈しており、マルティネスに勝ち越し打を許すと「郡司選手から真っすぐで押していく、そこの理由がなんだったのか。真っすぐで押していたところじゃないですか。あそこ(マルティネスの打席)で1ボールから、簡単に(直球で)いくものかなっていう。結果ですけど」と苦言を呈した。その裏のロッテの攻撃は、宮西から安打と四球で無死一、二塁としたが、西川が二飛に倒れると、8番手山本の前に代打岡と角中が凡退。益田は今季2敗目を喫した。

◆日本ハムがぎりぎりの戦いを制し、首位陥落を阻止した。延長11回2死一、二塁、代打マルティネス捕手(29)が勝ち越しの右前打を放ち、今季3度目の4連勝。貯金は今季最多の15とし、敗れればゲーム差ゼロの2位に転落するところを、耐えた。序盤は先発北山が5回まで2安打1失点と好投。5回無死満塁では、矢沢が右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放ち援護した。だが、3点リードの6回に北山が中堅五十幡、右翼矢沢の失策も絡んで同点に追いつかれた。それでも、粘りきって勝利。延長11回1死一、二塁のピンチでは、外野陣を深く守らせて代打岡のセンター後方の打球も中飛に抑えるなど、采配もハマった。

◆延長11回1死一、二塁で登板した日本ハム8番手山本拓実投手が無失点で締め、プロ初セーブを記録した。同じZOZOマリンでの5月18日ロッテ戦で、延長12回に登板し西川にサヨナラ打を浴びていた。雪辱を果たし「先のことを考えすぎて後悔した。キャッチャーのサインを信じて集中して投げようと思い出したのが良かった。田宮にはワンバウンドのボールを止めてもらい、思い切って投げ切れた」と感謝した。

◆日本ハムがぎりぎりの戦いを制し、首位陥落を阻止した。延長11回2死一、二塁、代打アリエル・マルティネス捕手(29)が勝ち越しの右前打を放ち、今季3度目の4連勝に導いた。貯金は今季最多の15とし、敗れればゲーム差ゼロの2位に転落するところを耐え、新庄剛志監督(53)は「ちょっと何が何だか分からないゲームだった」と振り返った。勝ち越した直後の延長11回は7番手宮西が1死一、二塁のピンチを招き、山本拓にスイッチ。指揮官は「いつもの僕なら1点をやりたくない。でも今日は同点でもオッケーかな。岡くんだし。同点でも、また点を取ってくれそうな雰囲気を感じたんで、目いっぱい(外野を)後ろにしました。『よかったぁ』って思った(笑い)」。選手を信じて出した指示が生き、結果的に山本拓が代打岡を中飛に打ち取り勝利につなげた。6回には2度の外野守備のミスが絡み3点差を追い付かれるという、嫌なムードを振り払っての4連勝。「こうやって追い付かれて延長に1点取って守り切るってところは成長につながる。全員で勝った1勝かな」。勝てそうで負けそうだった試合で、しっかり勝利をつかんだ。【永野高輔】

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が試合後に投稿した自身のインスタグラムで田宮裕涼捕手(25)とアリエル・マルティネス捕手(29)に感謝した。まずは1点を勝ち越した直後の延長11回2死一、三塁の場面で、山本拓のワンバウンド投球を2度、しっかりとキャッチした田宮について「ランナーが三塁にいて後ろにそらしたら同点の場面で本当によく止めてくれた 田宮君 凄い ありがとう」。そんな田宮の"神ブロッキング"2連発の前に、延長11回2死一、二塁での代打起用に応えて決勝打を放った愛称「グワチョ」のマルティネスにも「代打の仏様 グワチョ グラっシャス」。八木裕打撃コーチ(60)の阪神での現役時代の異名「代打の神様」ならぬ「代打の仏様」という異名を与えて、助っ人の勝負強さをたたえた。

◆"秘密兵器"のひと振りで、日本ハムが単独首位をキープした。延長11回2死一、二塁で、代打アリエル・マルティネス捕手(29)が決勝の右前適時打を放った。この日は最愛の妻カミラさんの25歳の誕生日。最高のバースデープレゼントとなった一打で、チームも今季3度目の4連勝。頼りになる助っ人の活躍で貯金は今季最多の「15」とした。自ら描いた最高のシナリオ通りだった。マルティネスに出番が回ってきたのは午後9時45分。延長11回2死一、二塁の場面だった。「皆さんご存じの通り、僕はファイターズの"秘密兵器"なので、こういうシチュエーションで出るんだなっていうのはわかってた」。カウント1ボールからの2球目。打てばヒーローに大きく近づく、この日最初の打席のファーストスイングで右前適時打を放った。準備もしっかりできていた。6回に同点に追い付かれたときから、好機で代打起用されることを想定していた。さらに、延長11回の相手投手はロッテ益田。「対戦成績が良かったので、コーチたちも同じことは意識されてるのかなと思ったので、そこで本格的に準備し始めました」と過去2年で5打数3安打、打率6割のベテラン右腕への意識を高め、見事に結果を出した。その裏のピンチでは、中日時代にもともに戦った山本拓が抑えてプロ初セーブをマークし、自身をヒーローとしてくれた。インタビューの最後。ファンへの思いを伝える前に「チョットマッテ」と日本語でお願いして、用意していた決めせりふを言った。マルティネス 実は今日は僕の妻の誕生日なんです。この場をお借りして、皆さんの前でひと言、妻に言葉を送らせてください。「本当に愛しています!」。決まった。カミラ夫人の25歳の誕生日を、最高の形で祝うことができた。「僕があげられる誕生日プレゼントで、一番いいプレゼントだったと思います」。最高で感動的なフィナーレを、格好良く締めた。開幕直後に右前腕を痛めて離脱したが、交流戦終盤に戦列に戻り、頼りになる活躍が増えてきた。「とても苦しい期間でしたけど、その中で自分に何ができるかをあらためて考える時間になりました。よく考えられたからこそ、このタイミングでまた上に戻ってこれた。よかったと思います」。かっこいいマルティネスが、チームの首位もしっかり守ってくれた。

◆初体験の夢舞台で先輩を〝徹底取材〟だ。23、24日のオールスターゲームに監督推薦で選ばれたロッテ・中森俊介投手(23)は、初出場となる晴れの舞台で兵庫・明石商高の先輩でもある巨人・山崎伊織投手(26)から内角攻めの極意を聞き出す決意を固めている。朗報は1週間ほど前に届いた。「うれしいです」と短い言葉に喜びを込めたが、ずっとテレビの向こう側だった舞台で、自らが登場人物となる。印象に残っている球宴は2014年の第2戦(甲子園)。「大谷翔平選手が162キロを出したのはテレビで見ていました」。球宴史上最速を更新した二刀流の怪物に小学5年生の野球少年は心を躍らせた。今度は自らが夢を与える番だが、せっかくの舞台を成長の機会にする。「ジャイアンツに(高校の)先輩の(山崎)伊織さんがいる。ツーシームというかシュート系の右打者に食い込む球を僕は持っていないので、あいさつと一緒にそこのコツ、極意を教えてもらえたら」と意気込む。23歳の若き守護神は先輩から手土産を持ち帰って一回り成長するつもりだ。(片岡将)

◆日本ハム・山崎福也投手が中9日で9日のロッテ戦に先発登板する。今季は11試合の登板で3勝2敗、防御率1・61をマーク。〝ゆとりローテーション〟のため登板間隔が空くことが多く、「去年より疲れ自体はやっぱり少ない。張り感にしても(体の)重さっていうのもない」とメリットを語った。登板に向けては「もちろん長く投げたい気持ちが一番強い。そこだけです」と力を込めた。

◆ロッテのドラフト2位・宮崎竜成内野手(24)=ヤマハ=が1軍に昇格し、「8番・二塁」で即スタメン起用された。5月11日に初昇格するも3試合に出場し、8打数無安打。15日に出場選手登録を抹消されていた。2軍では打率・272、4本塁打、32打点と結果を残して再昇格。「次に呼ばれたとき、打てるように、なるべくストレートは1発ではじき返せる準備をしようと2軍でやってました。ムラがなくなったというか、1試合通して修正できる力が身についたかな」と確かな手応えを携えての再挑戦。約2カ月間の成長を見せるときだ。

◆「7番・捕手」で先発出場の日本ハム・田宮裕涼捕手(25)が1―0の二回1死三塁で追加点となる犠飛を打ち上げた。「最低限の仕事ができてよかったです」1ストライクからロッテ先発右腕、ボスの148キロの直球を打ち上げた。中堅の定位置まで飛ばし、三走・郡司がタッチアップで生還。チームに貴重な追加点をもたらした。

◆頼もしい左バッターが帰ってきた。日本ハムの4年目、水野達稀内野手(24)だ。4日に1軍復帰すると、同日にエスコンフィールド北海道で始まった楽天3連戦では12打数7安打で打率.583、4打点をマーク。力強さを取り戻した好調の打撃に手応えをにじませた。「プロに入ってから初めての感覚。練習から一球一球、丁寧に打っていて、それが生きている」香川・丸亀市出身の水野は丸亀城西高、JR四国を経て、2022年にドラフト3位で日本ハムに入団。シュアな打撃に俊足堅守を兼ね備える遊撃手で昨季は自己最多の105試合に出場した。今季は開幕スタメンの座をつかんだが、左ハムストリングス筋損傷で6月1日に出場選手登録から外れた。ファームでは実績のある先輩打者から打撃技術を吸収。2022年に打率.347で首位打者に輝いた松本剛のスイングを参考にし「今までは強く振る意識が強かった。剛さんが首位打者を取ったときみたいに速いスイングで最短でコンタクトする。勝手に盗みました」と復調のきっかけを語った。「ここからはけがなく、チームメートと日本一になれるように」。攻守でチームを頂点に導く。(加藤次郎)

◆「2番・右翼」で先発出場の日本ハム・矢沢宏太投手(24)が2―1の五回、2点右越え適時二塁打を放った。「球をよく見て、両手を意識して打ちました」3連打で無死満塁となり、左打席に立った。カウント3―1からロッテ先発、ボスの147キロの直球を一閃。右翼フェンス直撃の一打で5日の楽天戦(エスコン)以来、出場2試合ぶりに打点をマークした。

◆日本ハムの先発、北山亘基投手(26)は5回?を投げて7安打4失点。同点の場面、イニング途中でマウンドを降り、今季6勝目とはならなかった。「序盤から援護点をもらっておきながら、リードを守り切れず降板してしまいチームに申し訳ない気持ちでいっぱいです」4―1の六回に3点を奪われた。藤原の中前打と中堅手・五十幡の失策で、1死二塁。2番・寺地に中前適時打を浴びた。その後も安打と右翼手・矢沢の失策が絡み、1死満塁。西川の併殺崩れの間に、さらに1点を返されると、ソトに中前適時打を許し、試合を振り出しに戻された。4年目右腕は「要所を抑え切れなかったことが、次回への課題です」と反省した。

◆日本ハムが延長戦を制して4連勝。延長十一回2死一、二塁で代打マルティネスが右前に勝ち越し打を放った。山本拓がプロ初セーブを挙げた。ロッテは1―4から六回に追いつく粘りを見せたが、益田が踏ん張れなかった。

◆ロッテは3点ビハインドの六回に5安打を集め、一時は追いついた。しかし延長十一回に益田がピンチを背負い、代打マルティネスに勝ち越し打を浴びた。打線はその裏に無死一、二塁の好機をつくったものの、無得点で試合終了。吉井監督は「みんなよく頑張ってくれた」とナインをねぎらったが、借金は6月11日以来の15と今季最多に並んだ。

◆日本ハムが4時間超の接戦を制して4連勝とし、勝ち越しを今季最多の15に伸ばした。4―4の延長十一回に安打、犠打などで2死一、二塁と好機をつくり、代打のマルティネスが右前に勝ち越し打。新庄監督は「全員で勝った1勝」と喜んだ。先発の北山が今季ワーストの4失点で六回途中に降板した試合を落とさず、上位3チームが混戦のパ・リーグで首位を堅持。監督は「選手全員がマジで成長した」と手応えを実感していた。

◆ひと振りで接戦にケリを付けた。日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(29)が4―4の延長十一回2死一、二塁に代打で出場し、右前に勝ち越し打をマーク。チームを今季3度目の4連勝に導いた。「シンプルなマインドで打席に入りました。勝ちに貢献できた実感でいっぱいです」1ボールから右腕、益田の149キロの直球を捉えた。鋭いゴロが一、二塁間を破り「自分が最終的に打点を挙げる自信はあった。幸せです」。一塁ベース上で右拳を突き上げ、喜びを表現した。愛する妻にささげる一打だった。この日は妻のカミーラさんの25歳の誕生日。メモリアルな日に値千金の一打を放ち、「僕があげられる誕生日プレゼントで一番良いプレゼント。とてもうれしい」とニッコリ。好きな手料理を聞かれると「彼女の手元からもらえるのであれば、コップ1杯の水でもうれしい」とユーモアを交えてほほえんだ。またしても、捕手の代打起用が的中した。4月15日のロッテ戦(ZOZOマリン)の六回、代打の捕手吉田が走者一掃の三塁打を放ち、勝利を決めた。試合後に「僕の中で大事な場面の代打は捕手」と語っていた新庄監督はこの日、再び代打に捕手を選んだ。指揮官は「(采配が)当たったというか、実力があるので」と信頼を口にし、「マルティネスは右方向に打つのがうまい」とたたえた。チームはこれで貯金を今季最多の15に伸ばし、首位を堅守。キューバ出身で日本球界8年目の助っ人はお立ち台に上がり、流暢(りゅうちょう)な日本語で「明日も勝ちましょう!!」と声を張り上げた。(加藤次郎)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
46312 0.597
(↑0.005)
-
(-)
64282
(+5)
211
(+4)
73
(-)
39
(-)
0.240
(↑0.001
2.320
(↓0.01)
2
(1↑)
ソフトバンク
44313 0.587
(↑0.006)
1
(-)
65286
(+9)
218
(+1)
48
(+1)
57
(+3)
0.246
(-)
2.480
(↑0.02)
3
(1↓)
ORIX
42313 0.575
(↓0.008)
2
(↓1)
67281
(+1)
274
(+9)
53
(+1)
34
(-)
0.261
(-)
3.350
(↓0.08)
4
(-)
西武
39380 0.506
(↓0.007)
7
(↓1)
66201
(+2)
206
(+7)
32
(+1)
50
(+1)
0.233
(↓0.001)
2.520
(↓0.06)
5
(-)
楽天
35402 0.467
(↑0.008)
10
(-)
66218
(+7)
264
(+2)
30
(+3)
72
(+1)
0.243
(↑0.001)
3.210
(↑0.01)
6
(-)
ロッテ
30450 0.400
(↓0.005)
15
(↓1)
68218
(+4)
276
(+5)
42
(+1)
30
(-)
0.227
(-)
3.480
(↓0.01)