1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 11 | 0 | 0 |
DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 |
勝利投手:デュプランティエ(5勝3敗0S) 敗戦投手:大貫 晋一(2勝5敗0S) |

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◆阪神が7連勝。阪神は0-0で迎えた4回表、熊谷の適時三塁打で2点を先制する。そのまま迎えた6回には、再び熊谷の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・デュプランティエが9回3安打無失点の快投。今季2度目の完封で5勝目をマークした。敗れたDeNAは、打線が3安打無得点と沈黙した。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が5日のDeNA戦(横浜)で5勝目を目指す。16イニング無失点中の助っ人右腕は、グラウンド入りすると牧と交流。前回5月29日の対戦(甲子園)でソロを浴びており「前はストレートを打たれてしまったので『次は打たないで』と。それは冗談で」と笑った。「(牧は)恐怖なく打席に向かっている。(相手に)ダメージを与えられるバッター」と引き締めていた。
◆阪神は今季最長の7連勝を狙う。熊谷敬宥内野手(29)が「7番遊撃」でスタメン。小幡竜平内野手(24)が6月12日西武戦以来17試合ぶりにベンチスタートとなった。熊谷は前日4日の同戦には代走で出場。9回には相手左翼手の頭を越える当たりの適時二塁打を放った。遊撃スタメンは6月7日オリックス戦以来21試合ぶり。先発出場自体も同13日楽天戦以来16試合ぶりとなった。前戦ではベンチスタートとなっていた大山悠輔内野手(30)は「5番一塁」でスタメン復帰となった。先発のジョン・デュプランティエ投手(30)は来日初の完封勝利を挙げた6月19日ロッテ戦の初回から16イニングで無失点投球を継続している。奪三振では7個とれば試合開始前時点でリーグトップのDeNAバウアーに並ぶ。
◆アンドレ・ジャクソン投手(29)が「ごちそう大作戦」で阪神先発デュプランティエを惑わせた? 6日阪神戦(横浜)に先発するジャクソンが登板前日囲みに対応。モジャモジャヘアーから夏仕様に編み込んだ「コーンロウ」で登場した。米国3A時代に同僚でこの日、阪神先発のデュプランティエに話が及ぶと上機嫌で前夜の出来事を明かした。「昨日は彼を家に招いて食事に誘って、たらふく食べさせました。バーベキューを一緒に食べて。彼の状態がいいので下げてやろうと」と冗談めかしてにやりと笑った。というのも、5月29日には甲子園でお互いに投げ合った。その前夜には、逆に大阪でともに食事。「そのときにすごく大きいハンバーガーを食べさせられて(笑い)。お互い会った時は食事に連れていって太らせて調子を落とさせようっていう冗談を言い合っています」と互いにごちそう大作戦で仲むつまじく火花を散らしているという。ちなみに5月の同戦では「日本で一番おいしいハンバーガーだと言われたんですが、ものすごく大きくて次の日胃もたれしました」と苦笑いしながらも、ジャクソンが7回1失点、デュプランティエが7回4失点で投げ勝つ結果に。旧友が異国の地で闘志を燃やしながらも、食事をともにして刺激し合っているようだ。
◆大の虎党として知られる女子ゴルフの勝みなみが試合前の阪神ベンチを訪れた。現在、米女子ツアー参戦中で、10日(現地時間)からフランスで開催のメジャー・エビアン選手権前に陣中見舞い。「今日はパワーをもらって、明日(フランスに)行きたいなと思います」。今季初の阪神戦生観戦を、自身の海外初勝利への弾みにする。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が奪三振数でリーグ2位に浮上した。試合前まで巨人山崎伊織投手(26)に並ぶリーグ2位の86奪三振だった。初回先頭から2連続Kで単独2位に立った。リーグ最多を走るDeNAトレバー・バウアー投手(34)の「93」も視界にとらえた。なお9回あたりの奪三振数を示す「奪三振率」はバウアーがトップで8・34、2位が山崎で8・15。デュプランティエは規定投球回数に達していないが、前の登板まで「11・61」と飛び抜けた数字を誇っている。
◆阪神近本光司外野手(30)が2年ぶりに20盗塁に到達した。0-0の3回2死から中前打で出塁。続く中野拓夢内野手(29)の打席で二塁への盗塁を決めた。昨季は19個で盗塁王。2リーグ分立後の最少の最多盗塁だった。今季も2位の中日上林に4個の差をつけてリーグトップとなっている。
◆DeNAの犠打作戦がまたも失敗に終わった。2点を先制された直後の4回、先頭の桑原将志外野手(31)が阪神デュプランティエから左翼線二塁打を放ってチャンスメーク。2点を追う場面でベンチは度会隆輝外野手(22)に犠打を命じた。度会は犠打を試みるも、捕手前に転がって失敗。桑原が二、三塁間に挟まれてタッチアウトとなった。挟殺プレーの間に打者走者の度会は二塁を果敢に狙った。送球されて間一髪のタイミングでセーフ。阪神ベンチからリクエストが要求されるもリプレー検証の結果、セーフ判定のままとなった。1死二塁から佐野は二ゴロ、2死三塁からは4番牧が空振り三振に倒れ、無得点に終わった。前日の同戦でもスクイズが失敗に。1点リードの7回無死一、三塁、打席の京田はバントの構えを見せ、セーフティースクイズをうかがう。さらにカウント2-1からの4球目、チームにとって今季初のスクイズを敢行。しかし変化球にファウルとなって追い込まれた。その後ヒッティングに切り替えるも、一走・梶原がスタートを切った中で京田の当たりは平凡な二ゴロに。これに三走・山本が三本間で挟まれてタッチアウトで1死一、二塁とされた。続く代打筒香は空振り三振に倒れ、桑原も中飛で無得点。リードを広げられず、その裏に2失点で逆転され、9回に5失点で一気に突き放された。試合後には三浦大輔監督(51)は「あそこ(7回)で取れなかったのが響きました。追加点欲しいところで取れなかったのは自分の責任だと思います」と話していた。
◆阪神熊谷敬宥内野手(29)がプロ初の三塁打で起用に応えた。0-0の4回2死一、三塁。DeNA先発大貫の変化球を振り抜いた。角度よく左翼へ上がった打球はフェンスに直撃。左翼手が激突し、ボールが転々とする中で一気に三塁を陥れた。走者一掃の先制三塁打となった。この日は「7番遊撃」で先発出場。6月13日楽天戦以来、今季6度目のスタメンだった。前日4日の試合でも途中出場ながら左越えの適時二塁打を放っており、2試合連続の長打となった。
◆阪神伊藤将司投手(29)が先発として今季初のDeNA戦(横浜)に臨む。今季は4試合に登板し、2勝負けなし。前回6月29日ヤクルト戦では完封勝利をつかむなど、防御率0・39と安定感を光らせている。横浜スタジアムでの登板は昨季8月27日以来。「(DeNA打線は)ランナーをためると一発が打てるバッターも多い。そこは、なるべく少なくできたら」と注意深く臨む。
◆審判の高難度のファインジャッジがあった。阪神の4回無死二塁の守備。バントからの挟殺プレーで二塁走者をアウトにしたあと、熊谷敬宥内野手(29)が打者走者を刺すために素早く二塁に転送した。微妙なタイミングだったが、二塁はセーフ。阪神藤川球児監督(44)は即座にリクエストした。リプレー検証の結果、判定は変わらなかった。二塁塁審のベテラン本田英志がナイスジャッジをしていた。二、三塁間のランダウンプレーを見ながら二塁のジャッジも担当する難しいシチュエーション。ランダウンプレーのアウトを宣告した瞬間、すぐに二塁を振り向いてもう片方のジャッジに移った。守備者が死角になる難しい角度だったが、のぞき込むような形で、走者の足がいち早くベースに到達していたことを確認していた。
◆球団マスコット同士がハマスタの試合を盛り上げた。DeNAのDB・スターマンと阪神のトラッキーがハマスタのイニング間イベントに参加した。2回終了後にはマスコットチャレンジ企画の大縄跳びに挑戦。仲良くジャンプし、目標の5回を軽々クリアした。前日にも11回を達成するなど息の合ったコンビプレーで条件をクリアし、7回に飛ばすスタージェット100円引きの権利を勝ち取った。4回終了後の名物イベント「ハマスタバトル」ではトラッキーが2日連続乱入。前日は転倒していたが、この日は逆走するボケをかまして盛り上げた。
◆休養明けの阪神大山悠輔内野手(30)が止まらない。2試合ぶりのスタメン出場で3打数3安打。今季5度目猛打賞を記録した。先発大貫に対して、2回の第1打席では左前打。4回には2死から右前打で出塁し、熊谷の先制三塁打をお膳立てした。2安打で迎えた6回先頭には右中間フェンス直撃の二塁打でチャンスメーク。その後、再び熊谷の適時打につながった。大山は前日4日の試合で今季初のベンチスタート。藤川監督は「大山が今日は少し休養といいますか。ジャイアンツ3連戦の時の汗の量とか考えて」と意図を明かしていた。リフレッシュした一戦で、いきなりの大暴れとなった。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が軽い足取りでヒヤリとする打球を回避した。7回1死の場面で迎えた、3番佐野。打球は遊ゴロとなったが、折れたバットの先端が自身の足元へ勢いよく転がってきた。当たってもおかしくない軌道だったが、ジャンプで回避。全く問題なく直後の4番牧も遊ゴロに仕留め、この回も3者凡退に抑えた。
◆阪神が今季最長の7連勝を決め、貯金も今季最多タイの14に伸ばした。4日に休養を兼ねベンチスタートさせた大山悠輔内野手(30)は「5番一塁」でスタメン復帰。熊谷敬宥内野手(29)が「7番遊撃」でスタメンに起用した。4回2死一、三塁で、熊谷に打席が回ると、DeNA先発大貫から左翼フェンス直撃の先制2点三塁打。6回無死一、三塁でも右前適時打を放ち、自己最多の1試合3打点をマークし、シーズンキャリアハイの6打点目を刻んだ。スタメン復帰した大山も今季5度目の3安打猛打賞と得点機に絡む活躍を見せた。先発ジョン・デュプランティエ投手(30)は序盤から安定した立ち上がり。9回無失点。6月19日ロッテ戦から3試合、25イニング無失点を継続させ、来日2度目の完封勝利で5勝目を手に入れた。この試合9個目の三振を積み上げ、規定投球回に未到達ながら、DeNAバウアーを抜いて通算95奪三振でリーグ単独トップタイに躍り出た。
◆DeNAが首位阪神に力負けした。阪神先発のデュプランティエを前に三塁すら踏ませてもらえず、3安打で今季14度目の完封負けとなった。犠打作戦がまたも失敗に終わった。2点を先制された直後の4回、先頭の桑原将志外野手(31)が左翼線二塁打を放ってチャンスメーク。2点を追う場面でベンチは度会隆輝外野手(22)に犠打を命じた。度会は犠打を試みるも、捕手前に転がって失敗。桑原が二、三塁間に挟まれてタッチアウトとなった。挟殺プレーの間に打者走者の度会は二塁を果敢に狙った。送球されて間一髪のタイミングでセーフ。阪神ベンチからリクエストが要求されるもリプレー検証の結果、セーフ判定のままとなった。1死二塁から佐野は二ゴロに倒れ、2死三塁からは4番牧が空振り三振に倒れ、無得点に終わった。前日の同戦でも1点リードの7回無死一、三塁、京田がスクイズを決めきれず、結果的に無得点に。試合後に三浦監督は「あそこ(7回)で取れなかったのが響きました。追加点欲しいところで取れなかったのは自分の責任だと思います」と言葉を絞り出していたが、2日続けてもぎ取りに行った1点が遠かった。6回には無死一、三塁からまたしても熊谷に適時打を浴びて3点差に広げられた。先発の大貫晋一投手(31)は6回10安打3失点。クオリティースタートは達成して試合は作るも、チームを白星に導く投球とはならなかった。「チームに良い流れをもたらすことができずに申し訳ない思いです。要所での変化球が自分の思うような投球にならなかったところは課題として、次の登板に生かしていきたいと思います」と前を向いた。2番手以降の中継ぎ陣は、宮城、颯、プロ初登板のルーキー若松と無失点リレーをつないだが、打線がつながらず。1日以来4日ぶりに借金生活に逆戻りし、連敗で首位阪神とは7・5ゲーム差となった。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が完封目前の"降板危機"を回避した。無失点のまま9回に入ったが、1死から、抜けた投球が桑原将志外野手(31)の顔付近へ。桑原が体を反転させてよけて背中に当たった。そのままヘルメットに当たっていれば「危険球退場」の可能性もあるコースだったが、球審は宣告せずに試合を進めた。
◆DeNAが首位阪神に力負けした。阪神先発のデュプランティエを前に三塁すら踏ませてもらえず、3安打で今季14度目の完封負けとなった。2点を先制された直後の4回には無死二塁から度会の犠打が捕手前に転がって失敗。桑原が二、三塁間に挟まれてタッチアウトとなった。1死二塁から佐野は二ゴロに倒れ、2死三塁からは4番牧が空振り三振に倒れ、無得点に終わった。先発の大貫晋一投手(31)は6回10安打3失点。クオリティースタートは達成して試合は作るも、熊谷に全3打点を荒稼ぎされて5敗目を喫した。
◆DeNAドラフト4位ルーキーの若松尚輝投手(25)がプロ初登板で堂々たる無失点投球を披露した。3点を追う9回に4番手で登板。先頭の阪神坂本を三ゴロに仕留めると、続くデュプランティエには見逃し三振でプロ初奪三振をマーク。近本には148キロ直球で押し込んで三ゴロに仕留めた。3者凡退デビューにガッツポーズを見せて喜びをあらわにした。最速は150キロだった。四国IL高知出身の回転数の多い直球を武器にする若き右腕。ここまでイースタン・リーグ22試合にリリーフ、先発と幅広い役割で防御率2・81の成績を残し、4日にプロ初昇格していた。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が2度目の完封勝利を達成し5勝目(3敗)を挙げた。二塁に走者が進んだのも4回の1度だけ。5回以降はつけいる隙を与えなかった。6月19日のロッテ戦(甲子園)は完封勝利。同28日のヤクルト戦(神宮)は7回無失点、そして今回と3連続の快投。連続無失点は25イニングまで伸びた。9三振を奪い、シーズン95奪三振。DeNAトレバー・バウアー投手(34)を抜いて単独リーグトップに立った。規定投球回未満ながら、驚異の奪三振率を誇っている。阪神デュプランティエが今季2度目の完封勝ち。阪神の外国人投手でシーズン2度以上完封勝利を挙げたのは14年のメッセンジャー(3度)以来。来日1年目の投手では02年のムーア(2度)以来、23年ぶり。デュプランティエは6月19日のロッテ戦から3試合、25イニング無失点。次回登板で9回無失点なら、NPB外国人投手最長の34イニング(65年阪神バッキー)に並ぶ。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が助っ人史に残る快進撃だ。DeNAを3安打に封じ込め、今季2度目の完封勝ちを収めた。阪神の外国人投手が来日1年目で2完封以上した例は少ない。02年のトレイ・ムーア以来23年ぶりで、右腕では87年のマット・キーオ以来、38年ぶりだ。シーズン2完封以上は、13年と14年に3完封したランディ・メッセンジャー以来となった。
◆阪神近本光司外野手(30)が2年ぶりの20盗塁をマークした。3回2死から中前打で出塁。厳しく警戒される中、中野へのカウント2-2からの6球目にスタートを切り、余裕をもって二塁をおとしいれた。78試合で早くも、タイトルを獲得した昨年の19盗塁を超えた。自己最多は1年目の36盗塁。出塁率が高く、積極的にスタートしている今季は、十分に更新できるペースだ。
◆阪神前川右京外野手(22)が4月30日以来の複数安打と浮上の兆しを示した。「6番左翼」でスタメン。4回、6回と2安打とも、前の大山に続く安打。後ろの熊谷の適時打につなげる効果的な働きだった。「1打席目にああいう形(無死一塁で三振)に終わったので、いい形で回せてよかった。今日はもう終わったので次、また頑張りたいです」と、表情を緩めることはなかった。
◆阪神大山悠輔内野手(30)が5度目の3安打固め打ちで勝利に貢献した。「まずは出塁ということを考えていた。(前川)右京や熊谷が打ってくれたのでよかったです。デュープに点数をと思っていたのでその意味では出塁して得点できたのはよかったですね」とデュプランティエを後押しする仕事に胸を張った。少しだけ違う気持ちでスタメンコールを聞いた。前日4日は「休養」のため今季初のベンチスタート。ただ、勝負どころの8回に代打で逆転を呼び込む左前打。「昨日だけですが、途中から出る難しさ、大変さをすごく感じました。準備の大切さもあらためて感じました」と振り返った。猛暑の屋外球場ラッシュが続くため首脳陣の配慮でもらった初の休養。体だけでなく、気持ちにも貴重な1日になった。定位置の5番に戻り、4回は2死からしぶとくおっつけて右前打。先制の2得点につなげた。6回は先頭で右中間フェンス直撃の二塁打を放ち、またも熊谷のバットで生還した。7月は17打数10安打の打率5割8分8厘。好調をキープしている。熊谷はよく絡んでくる、かわいい後輩だ。「仲良しかどうかは置いておいて(笑い)。普段から練習態度や準備の仕方、見えないところですごく勉強になる」と刺激を受ける存在。主軸を張る大山にとっても、手応えの残るチーム一丸の7連勝となったはずだ。【柏原誠】
◆阪神森下翔太外野手(24)が7月初のマルチ安打をマークした。1四球で迎えた5回の第3打席で右前打、7回も左前に運んだ。「久しぶりのマルチでしたし、自分の中ではもうちょっとできるかなというのがある。それを見つけている段階で結果として安打が出てくれたのはよかった。もっともっと甘い球をとらえられると思う。自分のスイングがまず第1」と貪欲だった。
◆もう、たまらんティエ! 独走態勢に突入した阪神が今季初となる破竹の7連勝だ。先発ジョン・デュプランティエ投手(30)が2度目の完封勝利を達成し5勝目。連続無失点は25イニングまで伸びた。9三振を奪い、シーズン95奪三振。DeNAトレバー・バウアー投手(34)を抜いて単独リーグトップだ。チームは今季最多タイの貯金14。2位広島とは今季最大6・5ゲーム差となった。最後のアウトを三振で奪うと、デュプランティエは両拳を空へと掲げた。この日9個目の奪三振。108球での完封勝利に、喜びをあふれさせた。「先発が9回まで投げるということは、試合に勝っている状況が多いと思う。その試合を投げきったのは、先発としても大きな意味を持っていると思う」初回からリズム良くスコアボードにゼロを並べた。得点圏に走者を背負ったのは4回のみ。2死三塁を背負いながらも、4番牧を空振り三振で切り抜けた。1つの四球も出さずに9回3安打無失点。これで25イニング連続無失点となった。 今季2度目の完封でつかんだ5勝目。球団の来日1年目助っ人右腕が2完封するのは、87年キーオ以来38年ぶりとなった。奪三振数も95に増加。DeNAバウアーを抜き、セ・リーグトップに躍り出た。藤川監督からも「しっかりした準備をいつもやってくれている。このまま継続して、また次の登板に向けてやってもらえれば」と変わらない信頼を寄せられた。"誘惑"を断ちきった快投だった。前夜、米国3A時代の同僚でもあるDeNAジャクソンと食事。バーベキューをともにした。自身にとっては登板前日でもあった会食。分かった上で、ジャクソンからは冗談交じりに甘い言葉をかけられたという。「これはどうだ? このホットソースが効いたやつ、おいしいぞ~」。「チキンもおいしいぞ~!」。デュプランティエいわく「僕の体を重くしようという作戦(笑い)」。誘いには乗らず、野菜など必要な物のみを食べて備えたことを笑って明かした。「野球から離れるのは簡単じゃない。昨日みたいな時間は1人の人間として楽しむことができた。間違いなくいいパフォーマンスにつながっているよ」貴重な時間を設けてくれた友人に感謝。その上で「次のご飯ではマクドナルドを食べさせようと思う」とジョークも忘れなかった。チームは今季最多7連勝。貯金も最多タイとなる14に伸ばし、2位広島とは今季最大6・5差に広げた。快投連発の助っ人右腕が、首位快走をガッチリ支えている。【波部俊之介】
◆甘い球を逃さず振り抜いた。0-0の4回2死一、三塁。阪神熊谷敬宥内野手(29)が真ん中付近の126キロスライダーを捉え、この日花火も上がったハマの夜空へ飛ばした。「いい感じで当たったので『越えてくれ』と思いながら走っていました」。願い通りに打球は左翼フェンスに直撃。プロ初の三塁打が先制の2点適時打となった。6回は無死一、三塁から右前適時打。「なんとかコトを起こそうと。いいところに飛んでくれた」。プロ初の1試合3打点でチームの全得点をマークした。今季6打点で早くもキャリアハイを更新。7番遊撃でのスタメン起用に応えた。前日4日は8回に代走で出場し9回には1死二塁から左翼手の頭を越える適時二塁打で5シーズンぶりの長打を記録。16試合ぶり今季6度目の先発出場をつかんだ。昨季は1軍でシーズンを完走。主に代走や守備固めとして活躍もスタメン出場はゼロだった。オフには「控えに甘んじることなくスタメンの座を。打たないと試合に出られない。守備と走塁だけだったら今のポジションのままで変わらない」と覚悟を示していた。今季もベンチスタートが多いが、準備は怠らない。この日もスタメン入りには「びっくりしました」と話しつつ「いつも準備しているのでいつも通りできた」と頼もしい表情だ。小谷野打撃チーフコーチも「今まで積み上げてきたものが今年になって出ている。野球に対する姿勢も素晴らしい」とたたえる。ケガで少し出遅れるもシーズン自己最多の11安打で打率3割4分4厘。準備の鬼が先発出場で快音を響かせている。「明日勝たないと意味がないと思っている。また連勝を伸ばしていければいい」。足や守備のスーパーサブとして欠かせない存在となっていた「背番号4」が打撃で結果を残し走攻守で勝利の立役者となった。【塚本光】
◆またも犠打が失敗に終わり、DeNAが首位阪神に力負けした。2点を先制された直後の4回無死二塁、度会は犠打を試みるも、捕手前に転がって失敗。桑原が二、三塁間に挟まれてタッチアウトとなった。1死二塁から佐野は二ゴロに倒れ、2死三塁から牧が空振り三振で無得点。前夜のスクイズ失敗に続いてバントが決められなかった。打線は以降1安打しか放てず。3回、大貫の犠打失敗と石上のけん制死などミスも重なった。阪神デュプランティエを前に三塁すら踏ませてもらえず。散発3安打で今季14度目の完封負けで首位阪神とは7・5差まで広がった。三浦監督は「大量点を取れる投手じゃないですから、まず早い回に1点ずつというところでしたけど、結果走者を進められなかった。形を作れなかったのは監督の責任ですし、いろんなアプローチをして現状を打破しないといけない」と前を向いた。
◆阪神が今季最長の7連勝を決め、貯金も今季最多タイの14に伸ばした。4日に休養を兼ねベンチスタートさせた大山悠輔内野手(30)は「5番一塁」でスタメン復帰させ、熊谷敬宥内野手(29)が「7番遊撃」でスタメンに起用が稼働した。大山が今季5度目の猛打賞でチャンスメーク。4回2死一、三塁で熊谷がDeNA先発大貫から左翼フェンス直撃の先制2点三塁打を決め、6回無死一、三塁でも右前適時打を放ち、自己最多の1試合3打点をマークし、シーズンキャリアハイの6打点目を刻んだ。先発ジョン・デュプランティエ投手(30)は9回3安打無失点。6月19日ロッテ戦から3試合、25イニング無失点を継続させ、来日2度目の完封勝利で5勝目を手に入れた。この試合9個の三振を積み上げ、規定投球回に未到達ながら、DeNAバウアーを抜いて通算95奪三振でリーグ単独トップタイに躍り出た。
◆甘い球を逃さず振り抜いた。0-0の4回2死一、三塁。阪神熊谷敬宥内野手(29)が真ん中付近の126キロスライダーを捉え、この日花火も上がったハマの夜空へ飛ばした。「いい感じで当たったので『越えてくれ』と思いながら走っていました」。願い通りに打球は左翼フェンスに直撃。プロ初の三塁打が先制の2点適時打となった。熊谷はシミュレーションの天才だ。ここ数年はベンチを温める時間が長いが、出番は終盤のしびれる場面ばかり。そこで最大のパフォーマンスを出すために、ベンチでは人知れず試合に入り込んでいる。「自分があの立場だったらどうするか、といつも考えています。例えば、大山さんのところで代走だったら、状況はこうで、次の守備はこうだと。1点を取りにいく時にどこで代打だろう、無死ならバント、1死だったら右打ちか? 投手は誰だ? 6番に入れば後ろは誠志郎さんか小幡か。次が投手なら配球はどうなるかな...と。そうやって考えていた方が試合に入りやすいんですよ」サラリと言うが、頭の中は常に情報でパンパン。球団関係者は「あいつは野球小僧」「どんだけ野球好きやねん」と言うほどの観察力。当然、スタメン出場でも、ばっちり生きる。【柏原誠】
◆首位阪神が、DeNAに完封勝ちし、7連勝で2位広島との差を6・5ゲームに広げた。先発のデュプランティエが、散発の3安打で完封勝利をマーク。三塁さえ踏ませず、強力DeNA打線を手玉に取った。交流戦終了時点では、2位DeNA、広島と3・5ゲーム差だったが、2位との差は6・5ゲームに開いた。4位だった巨人とは4・5差だったが、7ゲームに広がり、3・5差だったDeNAとは7・5ゲーム差に広げた。昨季は、シーズン前半戦終了時点で、首位巨人から、4位の阪神までが3・5ゲーム差だったが、頭一つ抜けた。その一方で、パ・リーグは首位日本ハムが、2位のオリックス、3位ソフトバンクに1ゲーム差。4位西武とは5ゲーム差で、大混戦の様相を呈する。
◆阪神が、7連勝で2位広島に6・5ゲーム差をつけ、首位をがっちりとキープする。5日のDeNA戦では先発のデュプランティエが、散発の3安打で完封勝利をマーク。今週は1日の巨人戦から1失点、無失点、2失点、1失点、無失点と投手陣が最多失点は2と抜群の安定感を誇る。チーム防御率は驚異の1・94と両リーグで唯一の1点台。リーグ2位の巨人は防御率2・56で、そのすごみを数字が物語る。さらには、打率2割4分5厘はリーグトップで、66盗塁もリーグ1位。32失策はリーグ最少と攻守ともに充実する。パ・リーグでは、リーグ1位の防御率2・29を誇る日本ハムが首位。「投高打低」の中、セ・リーグ、パ・リーグともに、防御率トップの阪神、日本ハムが首位に立つ。
◆今季最長の7連勝を目指す阪神は、4日にスタメンを外れた大山悠輔内野手(30)が「5番・一塁」で先発に復帰。前夜は5年ぶりとなる代打安打で勝利に貢献した主砲が、この日は定位置に座って勝利に貢献する。4日の試合で途中出場で適時打を放った熊谷敬宥内野手(29)が「7番・遊撃」に入り、6月7日のオリックス戦(甲子園)以来今季2度目の遊撃でのスタメンとなった。
◆プロゴルファーの勝みなみ(27)が試合観戦に訪れた。「昨日(4日)もご飯を食べながら見ていました。最近、石井さんが帰ってこられたので、そこはうれしくて、すごく応援しています」試合のようすは球団公式動画配信サービス「虎テレ」でチェックするほどの阪神ファンで、今春も宜野座キャンプを訪問。この日は打撃ケージ後方から大山らの打撃練習にも熱視線を送り、緊張しながらも藤川監督や佐藤輝とも言葉を交わした。「いまはすごく波に乗っているので、今日も勝って、勢いをつけていただきたいな、と思います」出場するフランスでの海外メジャー大会に向けた出国を翌日に控えながら、スケジュールを合わせた今季初観戦。「毎年変わらないコースでもありますし、コースを知っているので、気を付けるところは気を付けながら伸ばして、メジャーでもあるので、しっかりと上位に食い込めるように。ドライバーはすごくいいので、そこを生かして、スコアを伸ばしていけたらな、と思います」と意気込む大会に向け、今季初の7連勝でパワーをもらえることを願った。
◆DeNAはチームトップに並ぶ7勝のアンドレ・ジャクソン投手(29)が6日の阪神戦に先発する。試合前の練習で調整した。これまでは毛量の多いヘアスタイルだったが、髪を編み込んだコーンロウに。暑さ対策の一つで「風通りもすごくよく、髪がまとわりつかない。涼しい」と笑った。今季4戦で2勝負けなしの阪神に対して「常に自分のアグレッシブさを前に出していく」。新たなヘアスタイルでの快投を誓った。
◆新星の出現に期待せずにはいられない。2日に1軍昇格したDeNA・井上絢登(けんと)内野手(25)が絶好調だ。即スタメンで起用された2日の中日戦で、今季第1打席でプロ1号となる逆転満塁本塁打。翌3日も一発を放てば、4日も右前に運んだ。3試合連続安打で8打数4安打。フルスイングが魅力の2年目の存在に、村田野手コーチは「バットを振ることに関して、本当に貪欲。強く振ることに関してたけている」と称賛した。井上は独立リーグの四国IL徳島出身で、横浜(現DeNA)、巨人で通算360本塁打を放った村田コーチもBC栃木で汗を流した過去がある。「(独立リーグらしい)ガムシャラさはある。真面目に取り組む姿は、もう学生時代を思い起こさせるくらい」。今季は開幕1軍に入るも出場機会はなく、2軍降格。はい上がってきた姿勢にも目を見張る。特筆すべきは、天然な言動からチームメートから「宇宙」と称されるキャラクター。「話していて全然違うことを言ったりする」と村田コーチも証言し、「ぶっ飛んでいる所をコーチが捕まえて宇宙に行かせないようにしないと。地球で戦わないといけないから」と冗談交じりに語った。プロ1号は中日・高橋宏のスプリットをすくい上げ、翌日は外角低めのスライダーに体勢を崩されながらも右翼ポール際に運んで2戦連発。「ぶっ飛んでいるからこそできることって、やっぱりあると思う」と期待を寄せた。同郷福岡の後輩が打線の起爆剤になる。(阿部慎)
◆阪神・近本光司外野手(30)が「1番・中堅」で出場。三回に盗塁を決めた。スコアレスの三回2死で中前打を放って出塁。DeNA先発・大貫から先制点を挙げようと、スタートを切る仕草を見せながら揺さぶった。そんな警戒もされる中、中野の打席でのカウント2-2の6球目でGO。勢いよく左足からベースにすべり込み、これが節目の今季20盗塁目となった。近本にとって20盗塁は2年ぶり6度目。球団では吉田義男、赤星憲広の9度が最多で、5度で並んでいた三宅秀史を抜いて単独3位となった。その後、得点にはつながらなかったものの、自慢の快足で三塁側スタンドを埋める虎党の歓声を巻き起こした。
◆スタメンに抜擢された熊谷敬宥内野手(29)が期待に応える先制打を放った。0-0の四回に2死から大山、前川の連打で一、三塁の好機を作ると、打席には、この日「7番・遊撃」で今季6試合目の先発となった熊谷。カウント2-1から真ん中スライダーを捉えると、打球は左翼方向へぐんぐん伸びてフェンス直撃。2人の走者をホームに招き入れると同時に、快足を飛ばして一気に三塁へ。これがプロ初の三塁打となった。「打ったのはスライダー。ツーアウトからつないで回してくれたチャンスでしたし、デュープ(デュプランティエ)も頑張って投げてくれているので、なんとか早く援護してあげたいという気持ちでした。とにかく先に点を取ることができてよかったです」代走から途中出場した4日の同戦では、九回に左翼越えの適時二塁打を放っていた熊谷。今季初の7連勝に向けて、この日もバットで貢献した。
◆阪神・熊谷敬宥内野手(29)が止まらない。四回の先制2点二塁打に続き、六回にも適時打を放って追加点を生み出した。2-0の六回、この日スタメンに戻った大山のこの試合3安打目となる右中間への二塁打が飛び出すと、前川も左前打でつなぎ、無死一、三塁で熊谷が打席へ。追い込まれながらもしぶとく白球をはじき返し、右前に弾ませる2打席連続適時打とした。「打ったのはツーシームかな。次の1点が大事になってくる展開でしたし、逆方向をイメージしながら『事を起こす』意識で打ちにいきました。いいところに落ちてくれたと思います」熊谷の1試合3打点はプロ入り8年目で初めて。スタメン抜擢のオールラウンダーが、またもバットで結果を残した。
◆阪神は投打がかみ合い、今季最長の7連勝とした。この日は熊谷敬宥内野手(29)が「7番・遊撃」で先発出場。起用に応える活躍を見せた。四回2死から大山、前川の連打で2死一、三塁とすると、熊谷の左翼フェンス直撃するプロ初の三塁打で2点を先制。六回にも再び大山、前川の連打で無死一、三塁から熊谷が右前適時打で貴重な追加点を挙げた。熊谷はプロ初の1試合3打点で、この試合の主役となった。投げてはジョン・デュプランティエ投手(30)=前ドジャース3A=が9回を3安打無失点に抑え込み、今季2度目の完封で5勝目。連続無失点を25イニング無失点に伸ばした助っ人は9三振で計95奪三振とし、DeNA・バウアーを超えてリーグトップに浮上した。チームは今季最多タイの貯金14とし、首位独走へ拍車をかける。
◆DeNA・大貫晋一投手(31)が102球を投じて、6回10安打3失点で降板した。「全員注意しないといけない」と警戒していた中、熊谷に四回に左翼フェンス直撃の2点適時三塁打、さらに六回には右前適時打を献上。前回登板の6月21日のロッテ戦は2年ぶりの完封勝利を挙げたが、2試合連続の今季3勝目とはならなかった。
◆阪神が熊谷敬宥内野手(29)の全得点を挙げる活躍で今季初の7連勝。3カード連続勝ち越しで、貯金を今季最多の「14」に戻した。四回2死、大山悠輔内野手(30)、前川右京外野手(22)の連打で一、三塁とし、「7番・遊撃」熊谷が左翼フェンスを直撃するプロ初の三塁打で、2点を先取した。六回も大山、前川の連打後に右前適時打を放った。熊谷の1試合3打点は初。来日2度目の完封勝利で25イニング連続無失点としたジョン・デュプランティエ投手(30)は自身3連勝で5勝目(3敗)。9個を加えた奪三振95はリーグ最多。2三振1併殺の佐藤輝明内野手(26)の連続試合安打は「10」で止まった。チームは19度目の無失点勝利。
◆阪神が熊谷敬宥内野手(29)の全得点を挙げる活躍で今季初の7連勝。3カード連続勝ち越しで、貯金を今季最多の「14」に戻した。中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(71)は熊谷の野球センスを高く評価した。ずっと以前から、熊谷をスタメンで使ったら面白いと言ってきたのだが、ようやくその時が来た、という感じだ。三塁打、右前打の2本の適時打は、もともと持っていた勝負強さを出した形だ。全打点を挙げて試合を決めてしまう活躍は、そう簡単にはできない。一塁、二塁、三塁、遊撃、外野とどこを守らされてもソツなくこなしてしまう。遊撃の守備も、個人的には小幡より、かなりうまいと思っている。足も、単なるスピードなら植田に劣っているのかもしれないが、走塁を考えると、熊谷を評価してきた。野球というスポーツで「センス」を感じるのだ。私が若い世代を集めた日本代表監督時代に、ソフトバンクの川崎宗則がいた。とにかく攻める姿勢は素晴らしく、「いい選手になるだろうな」と思ったのだが、熊谷は「全体が見えている」という点で、川崎よりも上の評価だ。相手先発の左右は関係なしに、レギュラーで使ってほしい。こういう選手が控えにいるのが、今の阪神の強さといえるのかもしれないが。(サンケイスポーツ専属評論家)
◆【プロ野球DeNA対阪神】試合前のDeNA・松尾汐恩=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)
◆DeNAのドラフト4位・若松尚輝投手(25)=四国IL高知=が九回に4番手でプロ初登板し、近本らを打ち取って三者凡退とした。「率直にうれしい。自信を持っていこうと自分を奮い立たせていった」と笑みがこぼれた。札幌第一高から進んだ札幌学院大3年時に投手転向した最速152キロ右腕。「一試合一試合、チームに貢献していきたい」と気を引き締めた。
◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)は好リードでデュプランティエの完封勝利に貢献。「向こう(DeNA打線)も積極的にくる中で、いいボールをどんどんストライクゾーンにいけたので、良かったんじゃないかな」とストライク先行の投球をたたえた。「(仲間を)鼓舞してやってくれることはチームにとって助かっている」。〝相棒〟の底なしの明るさも認めている。
◆阪神・近本光司外野手(30)は三回に、節目の今季20個目となる盗塁を決めた。2死から中前打を放つと、カウント2―2から成功。20盗塁は2年ぶり6度目で、5度で三宅秀史と並んでいたが球団単独3位となった。78試合での到達は自己最速。「しっかりと、チームのために一つでも多く走っていきたい」。これからも勝利に向けてグラウンドを駆ける。
◆「6番・左翼」で2戦連続のスタメン出場となった阪神・前川右京外野手(22)が、2安打で役割を果たした。0―0の四回2死一塁では右前打で熊谷の先制2点三塁打をお膳立て。六回無死二塁でも追い込まれながらも左前打とし、再び熊谷の適時打による3点目を呼び込んだ。「久しぶりに打てたと思う。1打席目がああいう形(三振)で終わったので、いい形で後ろに回せてよかった」。4月30日の中日戦(バンテリンドーム)以来、約2カ月ぶりのマルチ安打から波に乗っていく。
◆DeNAファンのため息が横浜スタジアムに漏れた。阪神先発・デュプランティエの前に3安打完封負け。三浦大輔監督(51)は「ミスもあったし、できることをきっちりできなかった」と静かに振り返った。三回に石上が初安打を放つもけん制死。先制された直後の四回には、無死から桑原が二塁打で出塁したが、続く度会が送りバントを失敗した。防御率1点台の右腕に対して「連打、連打で大量点を取れる投手じゃない」と指揮官。走者を進めることすらできず「監督の責任です」と厳しい表情を浮かべた。前日4日は七回の好機を生かせず、直後に逆転負けを喫した嫌な流れを断ち切れなかった。2連敗で再び借金1となり、首位阪神とのゲーム差は7・5に広がった。「現状を打破していくしかない」と指揮官は必死に前を向いた。(阿部慎)
◆球団90年の歴史に、輝かしくその名が刻まれる。デュプランティエがDeNA打線を抑え込み、今季2度目の完封勝利。最後は〝伝家の宝刀〟カーブで佐野を三球三振に斬り、右腕は横浜の空へ指を突き上げた。「神様にありがとうということで。こういう機会を与えてくれて、けがなく終えることができたのは感謝すべきだし、尊敬しないといけない」女房役の坂本とともに、またひとつ完璧な試合を作り上げた。許した安打はわずか3本。無四球で付け入る隙を与えなかった。切れのある直球とカーブで9つの三振を奪い、今季95奪三振。DeNA・バウアー(93個)を抜き、リーグトップに躍り出た。長い手足を生かしたオールドスタイルのユニホーム姿が、マウンド上でひと際映える。米国時代にはソックスを2枚重ね、膝下までパンツを上げるのが定番だった。来日後はソックス2枚を封印したが、パンツを上げるスタイルは変わらない。「今でもこの感覚が好き。見た目も自分で気に入っているんだ」と笑顔を見せる。しかし、来日初完封を飾った6月19日のロッテ戦(甲子園)では、普段と異なる〝坂本スタイル〟で登板。前日の練習中、ロングフィットパンツ姿で現れた右腕は、普段からそのスタイルを貫く坂本に「これ、坂本スタイルだぜ」と笑いながら声をかけた。すると坂本は「明日も坂本スタイルでいけよ」とひと言。その言葉に背中を押され、翌日の試合もそのままの姿でマウンドへ上がった。この日はなじみのオールドスタイルで初完封。25イニング連続無失点と球界を席巻する活躍を見せている。来日1年目の球団助っ人によるシーズン2完封は2002年のムーア以来、右腕に限れば1987年のキーオ以来、38年ぶりの快挙だ。「野球をやっている人にとって、野球から離れるのはやっぱり簡単じゃない。リラックスする時間を持つことは間違いなくいいパフォーマンスにつながっているよ」登板前日にはDeNA・ジャクソンに招かれ、バーベキューで英気を養った。オンとオフを使い分けながら、三振とともに勝利を積み重ねていく。(萩原翔)
◆再び定位置で頼もしさを見せつけた。スタメンに復帰した大山は、〝積極休養〟に応える3安打2得点の活躍で7連勝に貢献だ。「まずは出塁というところを考えた。得点になったことについては、後ろの(前川)右京とクマ(熊谷)が打ってくれた。デュープ(デュプランティエ)に点数をというところで、出塁して得点できたのはよかった」前日4日は休養のため2024年6月4日以来、約1年ぶりのベンチスタートとなったが、代打出場で安打をマーク。この日は充電十分で「5番・一塁」に戻り、序盤から蓄えた力を存分に放出した。二回に左前打を放つと、四回2死からはおっつけて右前打。前川の右前打で三塁まで進み、熊谷の2点三塁打で先制のホームを踏んだ。六回先頭では右中間フェンス直撃の二塁打でチャンスメークし、再び熊谷の適時打で駄目押しのホームイン。起点となって得点に絡み、3打点の熊谷を「練習態度など、見えないところはすごく僕自身も勉強になる。準備しているからこその結果だと思う」とたたえた。4日には、395日ぶりにベンチから試合を見つめた大山。代打の一打席にかけてベンチで準備をしていく中で、再認識したことがあった。「昨日だけですけど、(試合の)後から行く選手たちの難しさ、大変さ。準備の大切さは、また改めて感じた」自身は不動のスタメンとして出場を続ける中、植田、熊谷ら、試合の終盤に出場して結果を残すスペシャリストの準備に感服。一人一人の存在や役割を胸に刻みなおした背番号3が、これからも自らに与えられた仕事を全うしていく。この日の3安打で通算991安打とし、1000安打へのカウントダウンに入った。託された「5番」という場所で結果を残し続けることが、節目への一番の近道になる。(中屋友那)
◆やっぱり男前やな~!! 阪神はDeNA戦に3-0で勝利し、今季初の7連勝で貯金を最多タイの「14」とした。今季2度目の遊撃スタメンで出場した熊谷敬宥内野手(29)が、四回にプロ初の三塁打となる2点打を放つなど、全3打点をたたき出す活躍。代走や守備固めでの出場が多いが、これからは〝脇役〟が主役に躍り出る。振りぬいた打球が虎党の期待以上に高く、遠く、グングン伸びた。スタンドインには一歩届かなかったが左翼フェンスを直撃。熊谷が先制の2点三塁打など全3打点をたたき出し、チームを今季初の7連勝に導いた。「大山さんと(前川)右京が2死からつないでくれたんで、何とかかえそうという気持ちでやっていました」0-0の四回、2死から大山、前川がともに右前打で一、三塁のチャンスを演出。背番号4は甘く入った大貫のスライダーをすくい上げた。快足を飛ばし、プロ初の三塁打を記録した。2-0の六回には無死一、三塁から中前適時打で追加点。1試合3打点もプロ初だ。代走や守備固めでの出場が多い中、前日4日は八回に代走で出場し、九回に1死二塁から左越えの適時二塁打を放っていた。その活躍が認められ、この日ミーティングで「7番・遊撃」を伝えられた。「ビックリしましたけど、いつも準備している」スタメン出場は6月13日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、遊撃スタメンは同7日のオリックス戦(甲子園)以来、今季2度目だったが、しっかりと起用に応えた。プロ8年目の29歳。結果が出なければどうなるかは分かっている。今年は宜野座キャンプからスタートしたが、結果を残せず2月下旬に具志川組に合流。「ふがいないっす。自分のせいなんで。結果の世界なのでしょうがないっす」。手応えはあったが、打席になると結果を欲しがって自ら崩れていった。「レギュラーとの差がありすぎる。結果を出してレギュラーを脅かせる存在だったらこんなことにはならなかった」と唇をかみしめていたが、悔しさを力に変えた。
◆阪神7連勝!! 完全にV軌道に乗ったでェ!!さて、ここで皆さんにお尋ねします。「猛暑の7月、熊谷といえば何を思い浮かべます?」。2018年、41・1度の日本最高気温をつくった埼玉県の熊谷市...。ウ~ン、当然、それもあるだろうけど、虎党ならまず間違いなく、本日、阪神の全3得点をたたき出した熊谷敬宥の名をあげるでしょう! どちらにしても熊谷はアツ~い!!本日、DeNA打線を3安打で完封(25回連続無失点)したデュプランティエの成長ぶりには頭がさがるのだ!!本日は108球で、前回完封の6月19日のロッテ戦が109球。4月なんて、例えば5回97球(4月19日の広島戦)、5回88球(4月26日の巨人戦)と球数の差が歴然なのだ!! 早く追い込む自分主体の投球を身につけたデュプランティエに、もはや怖いものなし!!前日は大山を、そして本日は小幡を休養させた藤川阪神。2位以下とゲーム差が広がってきたし、早くも余裕さえ感じるVへの準備が始まっとるやないのー!!
◆チームがDeNA戦で遠征中の甲子園では「女子野球」のTG決戦が行われた。1985年日本一メンバーでもあるタイガースWomen・木戸克彦監督は、5年目を迎えたチームのために各地を飛び回り、女子野球界に尽力してきた。最近、少し体調を崩したそうだが、元気にベンチで采配。そして巨人に初勝利、おめでとうございます。木戸監督と、各社の古い付き合いの記者仲間にはグループLINEが存在する。グループ名は「木戸組」。ネーミングから想像できると思うが、ここに木戸監督が指令を発したら、どんな記者も逆らえない(冗談ですよ)。「7月5日に女子のジャイアンツ戦があります。お時間があれば、ぜひご協力いただきたく思います」先月中旬に届いたLINE指令により、サンスポも甲子園に、精鋭中の精鋭、トラ番サブキャップ・原田遼太郎を送り込みましたので。女子野球ファンも甲子園に押し寄せた。同じ時間帯に試合をしているハマスタよりも女子が見たい...という方が多いのには驚く。さらにいえば、ほぼ同じ時間帯のSGLでは阪神2軍が「ジャガーズ」のユニホーム姿でくふうハヤテと戦っていた。ここもスタンドは満員。どうなっているのか? 1軍よりも2軍が見たいファンの多さも、たぶん12球団トップではないか。平田2軍監督、サヨナラ勝ち、おめでとうございます。ハマスタでは「男子野球」が快勝。貯金は今季最多タイの14に。交流戦で7連敗して、どうなることやら?と心配したが、遠い昔のことだ。世の中は「頭一つ抜け出したな」「いや、もう独走態勢やろ」と再び大騒ぎだ。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
45 | 31 | 2 | 0.592 (↑0.005) | - (-) |
65 | 263 (+3) | 169 (-) | 42 (-) | 66 (+1) |
0.245 (-) | 1.940 (↑0.03) |
2 (-) |
広島 |
36 | 35 | 4 | 0.507 (-) | 6.5 (↓0.5) |
68 | 234 (-) | 223 (-) | 36 (-) | 33 (-) |
0.244 (↓0.001) | 2.680 (↑0.05) |
3 (-) |
巨人 |
38 | 38 | 3 | 0.500 (-) | 7 (↓0.5) |
64 | 218 (-) | 226 (-) | 46 (-) | 33 (+1) |
0.241 (-) | 2.560 (↑0.05) |
4 (-) |
DeNA |
36 | 37 | 3 | 0.493 (↓0.007) | 7.5 (↓1) |
67 | 238 (-) | 219 (+3) | 41 (-) | 39 (-) |
0.227 (↓0.001) | 2.700 (-) |
5 (-) |
中日 |
33 | 42 | 2 | 0.440 (↓0.006) | 11.5 (↓1) |
66 | 186 (+4) | 238 (+6) | 36 (-) | 50 (+1) |
0.222 (↑0.002) | 2.930 (↓0.02) |
6 (-) |
ヤクルト |
22 | 47 | 4 | 0.319 (↑0.01) | 19.5 (-) |
70 | 192 (+6) | 293 (+4) | 34 (+1) | 32 (+2) |
0.223 (↑0.003) | 3.540 (↑0.01) |
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