阪神(☆1対0★)巨人 =リーグ戦14回戦(2025.07.02)・阪神甲子園球場=
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巨人
0000000000810
阪神
00000001X1700
勝利投手:大竹 耕太郎(4勝1敗0S)
(セーブ:岩崎 優(0勝2敗17S))
敗戦投手:中川 皓太(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆阪神が投手戦を制した。阪神は0-0で迎えた8回裏、2死一二塁から大山の適時内野安打で試合の均衡を破る。投げては、先発・大竹が8回無失点の快投。最後は守護神・岩崎が締め、大竹は今季4勝目を挙げた。敗れた巨人は、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。

◆今季の巨人井上温大投手(24)はここまで12試合に先発して3勝6敗の防御率3・38。失点は69回1/3を投げて30点あるが、失点数をイニング別で出すと、1回3点、2回11点、3回4点、4回7点、5回1点、6回3点、7回1点、8回0点。奇数回では防御率1・18と好投を見せるも、偶数回では防御率6・03と別人のような成績となっている。今日の阪神戦では鬼門の偶数回を無失点に抑えられるか。

◆首位阪神は今季4度目の4連勝を狙う。1日時点で2位(広島)とは今季最大の4ゲーム差。首位独走ムードに拍車をかけるのが石井大智投手(27)の復活だ。1日の巨人戦(甲子園)で1軍復帰。25日ぶりの再起戦でピンチを招きながらも、8回の1イニングを無失点で抑え、2-1の逃げ切り勝利に貢献した。6月6日、同じ甲子園でのオリックス戦で頭部に打球をまともに受け、試合中に救急搬送されていた。ショッキングなシーンだった。この日合流すると投手陣の拍手で迎えられた。試合後のナインの言葉には石井の存在感が表れていた。バッテリーを組んだ梅野隆太郎捕手(34)は「おかえり。ナイスピッチ」と声をかけたという。「本当に表情もしっかりとして、いつもと変わらず、マウンドに上がってくれたので心強かったですね。自信を持ってしっかり強い球を投げていた。ファンの人(の大声援)もね。大智もグッと気が引き締まるし、自分たちも『よし、この回だ』ってなりますから。ピンチにはなったけど、なんとか流れを(食い止めたい)と。あそこを追いつかれる、追い抜かれると違っていた。ピンチでも粘れる精神力は本当に大事。今後もっと、大智を頼りにする試合が多くなる」と振り返った。20年ドラフトで同期の佐藤輝明内野手(26)は「本当によく帰ってきてくれたなと思います。いつも通りの素晴らしいピッチングを見せてくれたので、安心しました。一緒にまた頑張っていきたい」と、うれしそうに話した。近本光司外野手(30)は「本当、まず帰ってきて投げられたのはすごい大きなこと。これからもこの可能性は絶対にある。そういったところもしっかり選手それぞれがケアしながら。僕も(打者として)逆の方の立場もある。(野球は)そういうリスクもある」と語った。森下翔太外野手(24)は「リリーフ陣もタフな試合が続いているので、なかなか消耗していると思う。大智さんが1人増えたらだいぶ違うと思うので、大智さんにこのようにつなげられれば、しっかり抑えてくれる。継続してやっていきたいです」と頼もしげだった。

◆巨人井上温大投手(24)が、6月17日の日本ハム戦(東京ドーム)以来となる中14日での先発マウンドに上がる。前日1日は甲子園で最終調整し「時間を大切に使ってこの登板に臨んでいるので、いい状態で臨めるかな」と自信をのぞかせた。リフレッシュ期間で課題と向き合ってきた。今季はここまで12試合に先発して3勝6敗、防御率3・38。直近で最後に勝利投手となったのは5月21日阪神戦(甲子園)と、約1カ月以上も白星から離れている中で「ボール球にしっかり投げきるボールだったり、逆に大胆にストライクを取るボールというのができていなかったなと思う。そこの気持ちの持ちようだったりも多分大事だと思うので、そういう部分もしっかり整理して登板に臨みたい」と話した。暑さ対策も万全に施す。夜でも蒸し暑さの残る中での登板が予想されるが「水分補給をこまめにとったり」と対策。さらに「僕は誰よりも結構汗をかくので、毎イニング(ユニホームを)着替えに行って」と、秘策を明かした。

◆前夜"暴走"で憤死した巨人トレイ・キャベッジ外野手(28)に汚名返上の機会はあるのか。初戦は1点を追う7回に9番西舘の代打で登場。阪神桐敷から右前打を放つも、一気に二塁を狙いタッチアウトになった。引き寄せるはずだった反撃ムードが一瞬にして消えた。キャベッジは「点差をもうちょっと考えて走塁するべきだった。自分が一塁を蹴った時点では、まだライトの森下選手のところにボールが飛んでなかったので、行けるかなと思ったんですけど、もうちょっと考えるべきだったかなというふうに思います」と振り返った。キャベッジは来日1年目の助っ人で23年はシーズンのエンゼルス傘下3Aビーズに所属。81試合に出場し、打率2割8分7厘、23本塁打、64打点に加え、24盗塁をマークした。同7月にメジャー契約を結び、メジャーでは22試合に出場。打率2割8厘、1本塁打、7打点だった。24年はアストロズでプレーし、昨オフに巨人に入団。今季開幕戦のヤクルト戦でいきなり1号2ランを放ち、続く同2戦目でも2戦連発となる2号3ランを放った。鮮烈デビューも徐々に状態は悪化。6月22日西武戦以降は4試合連続でスタメンから外れている。前夜の一打は6月17日の日本ハム戦以来の安打だったが、手痛い判断ミスを犯した。阿部監督からも「アグレッシブであれを済ましていいのかっていうね。『野球を知りません』と『アグレッシブ』は紙一重かもしんないけど、そうでは済ましてほしくない」と指摘された。一方でキャベッジが反攻に転じるデータもかすかに残る。阪神守護神の岩崎との対戦はここまで3打数2安打の打率6割6分7厘。守護神を登板させる展開を避けたいところだが、土壇場でチームを助ける一打に期待したい。

◆巨人井上温大投手(24)が6月17日の日本ハム戦(東京ドーム)以来、中14日での先発マウンドに上がる。今季はここまで12試合に先発して3勝6敗、防御率3・38の成績を残している。直近で最後に勝利投手となったのは5月21日阪神戦(甲子園)。約1カ月以上も白星から離れているが「時間を大切に使ってこの登板に臨んでいるので、いい状態で臨めるかな」と話していた。女房役は甲斐拓也捕手(32)が務める。「8番捕手」でスタメンに名を連ねた。

◆4連勝を目指す阪神は、豊田寛外野手(28)が6月15日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来のスタメンに「6番左翼」で名を連ねた。先発は今季5度目。また3戦連続で佐藤輝明内野手(26)は「4番三塁」、森下翔太外野手(24)は「3番右翼」で先発となった。勝てば2カード連続の勝ち越しとなる。

◆兵庫県出身の人気俳優、藤原紀香がファーストピッチセレモニーに登場した。今月5日から8日まで大阪・新歌舞伎座で舞台「サザエさん」に主演。この日は阪神のペットマークが襟などにあしらわれた衣装で、グラウンドに「サザエでございます」と登場した。野球好きの父の影響で、小学生時代は少年野球チーム所属の野球少女。「3番ファーストを打っていました」。高校野球センバツ大会のセブンティーンリポーターを務めたこともある。縁の深い甲子園初マウンドを踏むこの日に備えて、公園でしっかり投球練習を積んできたと明かし、美しいワインドアップ投法を披露。ただ、投球は捕手の前でワンバウンドした。「すごい練習を重ねてきたつもりだったんですけど、やっぱりこの甲子園の偉大さというか熱さ。熱さにいい意味で圧倒された感じがありますね。でも本当に感謝の気持ちで投げられたので、すごいうれしいです。やっぱりふるさとですしね。西宮で投げられてすごいうれしいです」投球への悔しさ半分、甲子園で投げられた感激半分。それでも「まあコースは真ん中近く行ったんでね、78点ぐらいかなと思います(笑い)。けど、気持ちは120点!」と声を弾ませた。舞台に向けては「東京を終えて関西公演は待ちに待っていたんで。その情熱の弾みとなる今日の経験ってすごく舞台に生かせると思いますし、新歌舞伎座に見に来てくださるお客さんの前に、甲子園球場の野球ファンのみなさんに、新歌舞伎座でやるよ、ということを報告できたことがすごくうれしいです」とアピールした。タイガースには「ファンのみなさんは待っていると思うので、このまま突っ走ってもらえたらなと。みなさん、健康、体に気をつけてもらって、熱い熱いプレーをファンのみなさんに見せていただいて、阪神が勝ってもらうと関西が盛り上がりますもんね。応援させてもらいます」とエールを送った。

◆阪神大竹耕太郎投手(30)が「超遅球」を本塁打にされそうになった。3回1死、オコエ瑠偉外野手(27)に1ストライクから71キロのスローカーブを投じた。真ん中高めに浮いた球をオコエはしっかりためてジャストミート。ライナーで左翼ポール際に飛んだが、わずかに切れた。前回登板の古巣ソフトバンク戦では、自身の計測された球では最も遅いとみられる66キロを投げていた。阪神では今年、村上頌樹投手(27)が58キロを投げている。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)が、1日のサンテレビ解説に続き、BS朝日で2日連続の阪神戦解説を行った。試合序盤、現在両リーグトップ20本塁打を放っている佐藤輝明内野手(26)の話題になると「何かタイミングというか、つかんだ感じはしますよね。今年はホームラン王は多分とると思いますよ。(巨人)岡本と(ヤクルト)村上と5年くらい2人でしょ。その2人がいないんで」と初の本塁打王のタイトル獲得へ太鼓判を押した。また、パ・リーグ6チームが上位、セ・リーグ6チームが下位と分かれた今年の交流戦について「(23、24年に監督として)2年間交流戦やったんですけど、ここまで差がつくとは思ってなかったですね。そんなん初めてじゃないかなあ」と持論を話した。

◆阪神が併殺で4回表の守りを終えたかと思われたが、巨人のリクエストが成功し判定がくつがえった。1死一塁から巨人中山が遊ゴロ。遊撃を守る小幡竜平内野手(24)はそのまま二塁を踏んでから送球を狙ったが、一塁はきわどいタイミングとなった。一度はアウトと判定されたが、巨人阿部監督がリクエストを要求。その結果、判定はセーフに変わった。スローの映像が球場のビジョンで流されており、審判のセーフのジェスチャーにも観客はあまり驚かなかった。

◆前日1日のサンテレビ解説に続き、BS朝日で2日連続の阪神戦解説を行った阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)が、終盤の巨人の攻撃に驚きの声を上げた。0-0のまま迎えた8回表、巨人は代打キャベッジの内野安打でチャンスをつくった。無死一塁で、打席に立った丸佳浩外野手(36)が初球で今季初の犠打。戦況を見つめていた岡田顧問も「えっ」と思わず驚きの声を上げた。岡田顧問は「1点ほしいんだろうね」と分析し、続けて巨人のチーム状況を「丸が打って引っ張っていくという、そういうね。今、岡本のいない中でね」と解説していた。結局、続くオコエが遊ゴロ。続く泉口も左飛に倒れて、無得点に終わった。

◆クールな阪神大竹耕太郎投手(30)が緊迫の展開で、気迫をあらわにした。巨人井上温大(24)とどちらも1歩も譲らない投手戦。0-0の8回1死二塁を遊ゴロ、左飛でしのぐと、大きな声を出した。この時点で89球。100球未満での完封勝利を指す「マダックス」も狙える球数だが、味方の援護もなかったが、8回裏に大山の遊撃内野安打で、二塁走者森下の好走塁により先制。1-0で9回に突入した。

◆まるで忍者のごとくイチロー氏を思い出す神走塁森下翔太がタッチを掻い潜るリクエストの結果、判定はセーフ?プロ野球(2025/7/2)??阪神×巨人??Live on DAZN #オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/FSYwKGsgWx

◆阪神が「神走塁」を決め、今季4度目の4連勝で首位を堅守した。2カード連続の勝ち越しが決まり、勝利した2位広島とは4ゲームのままとなったが、巨人とのゲーム差は5・5に広がった。0-0のまま迎えた8回。2死から森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)の連続四球で好機をつくると、大山悠輔内野手(30)が遊撃への内野安打。ボールがイレギュラーして跳ねる間に、二塁走者の森下が一気にホームを狙った。捕手甲斐のタッチを体をひねってよけると、最後は甲斐の体の間をかいくぐり、ホームベースにタッチ。1度はアウトの判定となったが、藤川監督がリクエストを要求。数分のリプレー検証の後に判定は覆りセーフ。土壇場の「神走塁」で決勝点が入った。先発の大竹耕太郎投手(30)は昨年7月17日(東京ドーム)以来となった巨人戦で、8回7安打無失点の好投で4勝目。巨人戦は23年5月27日以来、約2年ぶりの白星となった。打線は前回5月21日(甲子園)で6回2失点で白星を献上した巨人先発井上に苦戦。3回2死三塁のチャンスで森下翔太外野手(24)が二飛。5回2死一、二塁で中野拓夢内野手(29)が三直に倒れるなど、あと1本がなかなか出なかった。それでも最後のワンチャンスを、意外な形でものにした。

◆阪神がリクエストを成功させ、終盤に先制点をもぎとった。0-0で迎えた8回裏。2死から3番森下翔太外野手(24)、4番佐藤輝明内野手(26)が続けて四球を選んで一、二塁とした。ここで5番大山悠輔内野手(30)の打球は遊撃正面へのゴロ。捕球直前に跳ねて捕球できず、二塁走者の森下が一気に本塁へ向かった。カバーに向かった二塁手の吉川が本塁送球。アウトの可能性もあるタイミングだったが、森下が懸命に捕手のタッチを避けた。その後、捕手がもう1度タッチを試みて判定はアウト。しかし藤川球児監督(44)がリクエストを要求した。審判がグラウンドに戻り、セーフのジェスチャーをすると、甲子園は地響きのような阪神ファンの大歓声に包まれた。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)がBS朝日の中継で解説を務めた。0-0の8回、森下翔太内野手(24)の本塁アウトの判定が、阪神側のリクエストでセーフに覆った。その後、巨人阿部慎之助監督(46)が退場になった。一連の審判団の動きに対して岡田氏は「審判もマイクで説明すればいいのにね。説明しとったら監督も退場しとらんよ。こういうときは説明せなアカンわ。アウト、セーフの局面じゃないからね」と、場内への詳細な説明があれば、状況が変わっていた可能性があると強調した。

◆巨人丸佳浩外野手(36)が、2年ぶりの犠打を成功させたが、後続が断たれて先制を逃した。0-0の8回、代打で起用されたトレイ・キャベッジ外野手(28)が二塁への内野安打で出塁。1番丸が犠打で1死二塁とチャンスを拡大したが、オコエ、泉口が凡退した。巨人は、7安打を放ちながら、あと1本が出ずに無得点。その裏に阪神に先制され、0-1で敗れた。

◆巨人が、阪神に2試合連続で1点差負けで連敗を喫した。0-0の8回2死一、二塁。3番手の田中瑛斗投手(25)が大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回って、ホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフに覆って、先制を許した。打線は0-0の8回、代打で起用されたトレイ・キャベッジ外野手(28)が二塁への内野安打で出塁。1番丸が犠打で1死二塁とチャンスを拡大したが、オコエ、泉口が凡退した。阿部監督は投手交代を告げる際に、球審へリクエストの結果に対する説明を求めたことが抗議とみられ、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が監督代行を務めた。巨人にとっては後味の悪い黒星を喫し、首位阪神との差が5・5ゲーム差に開いた。試合後、阿部監督は「あと1本ってずっと言ってるんだけど、そこをみんな必死に打とうと思ってる結果だから。とにかく明日はね、負けられないんで、また切り替えてやるしかないです」と話した。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、監督就任後初の退場を宣告された。0-0の8回2死一、二塁。3番手の田中瑛斗投手(25)が大山の遊撃の打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回って、ホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフに覆った。阿部監督は投手交代を告げる際に、球審にリクエストの結果へ抗議を行ったとみられ、退場が宣告された。阿部監督の退場は選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶり。川上監督は2回、平光球審への暴行で退場となった。川上監督以前には、56年7月31日に、この日と同じ甲子園球場の阪神戦で水原監督が退場。1リーグ時代の49年4月14日南海戦では三原監督が退場となり、出場停止処分を受けた。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、リクエストの結果へ抗議し、監督就任後初の退場を宣告された。0-0の8回2死一、二塁。大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回って、ホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフに覆った。阿部監督は投手交代を告げる際に、球審へリクエストの結果に説明を求めたことが抗議とみられ、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が、監督代行を務めた。阿部監督は「見た限りはアウトに見えたんで。森下君もあきらめてた感じだったんで。抗議したらいけなかったんですけど、思わず、しちゃいけないことをしちゃったんで申し訳ないし、退場処分になって、最後まで指揮をとれなかったというのは監督として、良くはないことなんで、選手たちにも申し訳ないなと思います」と話した。審判との会話については「(セーフの)根拠っていうのは教えてもらえないんですか? って聞いたら、これは抗議できませんって言われたんで、それはわかってるんでと。これで抗議したら退場になりますよねという確認もして。僕自身、必死にやってる選手がいて、ちょっと自分を失って、ちょっと熱くなって言ってしまったので、アンパイアにも選手にも申し訳ないなと思います」と頭を下げた。阿部監督の退場は、選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶりだった。阿部監督の退場は選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶり。川上監督は2回、平光球審への暴行で退場となった。川上監督以前には、56年7月31日に、この日と同じ甲子園球場の阪神戦で水原監督が退場。1リーグ時代の49年4月14日南海戦では三原監督が退場となり、出場停止処分を受けた。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、監督就任後、初の退場となった。退場は選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶり。川上監督は2回、平光球審への暴行で退場となった。川上監督以前には、56年7月31日に、この日と同じ甲子園球場の阪神戦で水原監督が退場。1リーグ時代の49年4月14日南海戦では三原監督が退場となり、出場停止処分を受けた。この日の退場は、1点を争う場面で起きた。0-0の8回2死一、二塁で、阪神大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回ってホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフに覆った。阿部監督は投手交代を告げる際に、球審にリプレー検証の結果に対して抗議を行ったとみられ、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が監督代行を務めた。

◆阪神が今季18度目の完封勝ちで、チーム防御率が1・98となった。阪神はこの日が75試合目。開幕から75試合以上消化してチーム防御率1点台は62年阪神以来、プロ野球63年ぶり。62年阪神は90試合消化時点で1・99だった。また、開幕75試合以内で18完封は65年阪神以来で、この時は71試合目に18完封を記録した。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、監督就任後、初の退場となった。0-0の8回2死一、二塁。阪神大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回ってホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフ判定に覆った。阿部監督は投手交代を告げる際、球審にリクエストの結果に説明を求めたことが抗議とみられ、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が監督代行を務めた。甲斐拓也捕手(32)は試合後「全然タッチしてますよ。絶対タッチしてます。どこでどうセーフになったかというか、間違いなくタッチはしてます。先にタッチしてます。自信はあります」と語気を強めながら話し、球場を後にした。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、リクエストの結果に抗議をしたとして、監督就任後、初の退場処分を受けた。0-0の8回2死一、二塁。阪神大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回って、ホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストを要求。リプレー検証の末にセーフに判定が覆った。阿部監督は投手交代を告げる際に、球審にリクエストの結果に対して抗議し、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が、監督代行を務めた。責任審判の吉本一塁塁審は「(リクエストの結果に)抗議はできませんよと。本人も『わかってます』ということで、『退場ですよ』、『はい』と」と、やりとりを明かした。阿部監督は「見た限りはアウトに見えたんで。森下君も諦めていた感じだったんで。抗議したらいけなかったんですけど、思わず、しちゃいけないことをしちゃったんで申し訳ないし、退場処分になって、最後まで指揮をとれなかったというのは監督として、良くはないことなんで、選手たちにも申し訳ないなと思います」と話した。審判との会話については「『(セーフの)根拠っていうのは教えてもらえないんですか?』って聞いたら『これは抗議できません』って言われたんで『それは、わかってるんで』と。『これで抗議したら退場になりますよね』という確認もして。僕自身、必死にやってる選手がいて、ちょっと自分を失って、ちょっと熱くなって言ってしまったので、アンパイアにも選手にも申し訳ないなと思います」と、詳細に明かし、頭を下げた。阿部監督の退場は、選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶりだった。

◆巨人井上温大投手(24)が復調の気配を見せた。中14日で先発し7回6安打無失点。登板最終回の7回は3者連続三振で「走者を出しながらもなんとか粘り強く投げることができました。ここまでずっと失点をしてきていたので、0点でつなぐことができて良かったです」。4勝目ならずも、交流戦で防御率6・75と不調だった左腕が本来の姿を取り戻した。

◆阪神中野拓夢内野手(29)がマルチ安打で、首位打者のファビアンに2厘差に迫る打率3割1分3厘とした。初回1死で巨人井上の初球147キロ直球を左前に運ぶと、3回2死の第2打席でも左前打を放ち、相手の失策で一気に三塁到達。「早いカウントから仕掛けていけましたし、逆方向に出てることはいいかなと思います」。苦戦した左腕からチーム唯一の複数安打。堅い守備でも2カード連続勝ち越しに貢献し「チームとしてもやるべきことをしっかりやってる結果」と胸を張った。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が貴重な四球で決勝点をお膳立てした。8回2死から森下が四球。続いて、フルカウントから左腕中川の低く沈むボールを見極めて一塁に歩いた。広がったチャンスで、5番大山に決勝打が飛び出た。走者として森下の"神走塁"を見ていた4番打者は「粘りましたね。よかったです」と笑顔。6回には一塁強襲の安打で8試合連続安打とした。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、就任2年目で監督として初の退場処分を受けた。2日の阪神戦14回戦(甲子園)で0-0の8回裏、本塁クロスプレーで一度はアウトの判定が、阪神藤川監督からのリクエストでセーフに覆った。直後に投手交代を告げる際、山本球審に「根拠を教えてほしい」と抗議。責任審判の吉本一塁塁審から退場を言い渡され、二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が監督代行を務めた。現役時代の14年7月の阪神戦以来で、球団の監督では74年川上哲治以来51年ぶりの退場処分となった。チームは完封負けで2連敗。首位阪神と5・5ゲーム差に拡大した。震え上がる感情をのみ込んだ。敗戦から数分後。阿部監督は報道陣の前で口を開いた。「見た限りは、アウトに見えた。森下くんは、諦めてた感じだったので。抗議しちゃいけなかったんですけど、思わずしちゃいけないことをしちゃったので、申し訳ないです。退場処分になって、最後までチームの指揮を執れなかったというのは監督として良くはないこと。選手たちにも申し訳ないなと思います」と冷静に努めた。熱帯夜の激闘に一切の妥協は許されなかった。同点の8回2死一、二塁。田中瑛の初球を打った阪神大山の打球は遊撃手・泉口の左肩付近をはじき、カバー入った二塁手・吉川が本塁に返球。本塁に突入した森下と捕手・甲斐がクロスプレーになった。山本球審はアウトの判定も、藤川監督からのリクエストでセーフに覆った。直後、阿部監督は三塁側ベンチを出て山本球審に投手交代を告げるだけのはずだった。だが、どうしても我慢ならなかった。「『(判定が覆った)その根拠は教えてもらえないんですか?』って聞いたら、『(審判団から)これは抗議できません』と言われたんで『それはわかってるので』と。『これで抗議したら退場になりますよね?』という確認もして」。完全敵地の甲子園で、1歩も引かなかった。球団の監督ではV9に導いた川上哲治監督以来、51年ぶりの退場処分となった。自身としては現役時代の14年7月11日阪神戦(東京ドーム)以来。真意は勝負への強いこだわり以外、ほかはない。「僕自身、必死にやってる選手がいて。自分を失って熱くなってしまったので、申し訳ないなと思います。アンパイアにも選手にも申し訳ないなと思います」と頭を下げた。戦いの船頭を預かる監督の重責は、想像をはるかに超える。この日は8安打も1点がとてつもなく遠かった。「そこはみんな必死に打とうと思ってる結果だから。とにかく明日はね、負けれない。切り替えてやるしかない」。晴らすには勝つしかない。【為田聡史】阿部監督の退場は選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶり。川上監督は2回、平光球審への暴行で退場となった。川上監督以前には、56年7月31日に、この日と同じ甲子園球場の阪神戦で水原監督が退場。1リーグ時代の49年4月14日南海戦では三原監督が退場となり、出場停止処分を受けた。

◆阪神森下翔太外野手(24)が「神タッチ」でのホームインを振り返り、今までの野球人生では「あんなホームのクロスプレーはなかった」と語った。0-0の8回2死一、二塁。大山悠輔内野手(30)の遊撃へのゴロがイレギュラーし巨人泉口が捕球できず、二塁走者の森下は一気に本塁へ向かった。アウトのタイミングだったが、捕手甲斐のタッチを右に大きく回り込んで回避。オーバーした位置から再びはいつくばるようにベースへ向かった。ミットが伸びてきたがタッチ寸前で左手を引き、そのまま体をねじって一塁方向から右腕をホームベースに伸ばした。1度はアウトと判定されたが藤川球児監督(44)がリクエストを要求。セーフに覆り1点を先制し、決勝点となった。試合後に森下は「とっさの判断です。1点(で決まる)ゲームだと思ったので。本当に良かった」と胸をなで下ろし「もう一瞬で、必死だったというだけですね。なんとかホームベースを触るところだけを意識していました」と明かした。

◆阪神大竹耕太郎投手(30)が、決勝の1点をもぎ取った森下翔太外野手(24)に「神の手」とたたえた。大山とともに3人で立ったお立ち台で「いや、もう、はねた瞬間に走れって思ったんですけど、本当に神の手がすごかったです」と笑顔でねぎらった。先発した大竹は8回7安打無失点、89球の好投。0-0のままマウンドを降りたが、直後の8回裏の攻撃。2死一、二塁から、5番大山の打球は遊撃正面へ飛ぶも、イレギュラーバウンド。これを見た二塁走者の森下は一気に本塁へ向かうと、捕手甲斐のタッチに体をひねってかいくぐった。当初はアウトの判定も、藤川監督がリクエストを要求し、セーフに覆った。この1点が決勝点となり、大竹は今季4勝目を手にした。

◆阪神の守護神岩崎優投手(34)が4試合連続となる17セーブ目を挙げた。1点勝ち越した直後の最終回にマウンドへ。1死から増田陸に中前打を許すも、続く中山、坂本を計3球でともに内野フライに打ち取った。「球場の雰囲気もすごかったので、ゼロに抑えられて良かった。明日からも頑張ります」。2夜連続で1点差のヒリヒリとした試合を締めた。

◆衝撃の結末や! 阪神が「神タッチ」を決め、今季4度目の4連勝で首位を堅守した。甲子園での「伝統の一戦」。両チーム無得点で迎えた8回2死一、二塁、二塁走者の森下翔太外野手(24)が技ありのホームタッチを成功させた。大山悠輔内野手(30)の遊撃正面へのゴロがイレギュラーして内野安打となると、ボールが弾かれる間に一気にホームを狙った。最後は捕手甲斐のタッチを懸命にかいくぐり、決勝点をもぎ取った。チームは2カード連続の勝ち越し。宿敵巨人とのゲーム差を5・5に広げた。これぞ執念だ。まさに神の手。森下は野球人の本能で五角形のホームベースを求めた。欲しかった最初の1点は、劇的な走塁でもたらされた。「もう一瞬で...必死でした。最初は触れられていなかったので、何とかあきらめずにもう1回触りにいきました。なんとかホームベースに触りたい、というだけでした」。背番号1は興奮していた。0-0の8回2死一、二塁。大山の遊撃への当たりがイレギュラー。泉口の体に当たって二塁方向へ。二塁走者の森下は一気に本塁突入を決断。タイミングは完全にアウトだった。だが、粘りに粘った。甲斐のタッチを右に大きく回り込んで回避。左手は届かなかったが大きくオーバーした位置から再び、はいつくばるようにベースに突進。ミットが伸びてきた。タッチされる寸前で、左手を素早く引っ込めた。「とっさの判断でした」。ミットを"空振り"させると、そのまま体をねじって一塁方向から右腕をホームベースに伸ばした。今度は触れた。1度はアウトの判定が下ったが、藤川監督がリクエスト。長いリプレー検証の果てにセーフに覆った。森下は興奮を抑えられず、ほえまくった。大竹は顔をくしゃくしゃにし、ベンチ裏の代打陣らも含め、阪神ベンチは狂喜乱舞した。「自分はノーヒットで(8回は)四球を選んで。輝さんがつないでくれたチャンスだったので、モノにできて良かった。もう1点ゲームだと思って。後半出てくるジャイアンツの投手はすごくいい投手ばかり。なかなか点が取れないと思うので、本当に良かった」大きな1点、大きな1勝だ。大竹は完封ペースで8回まで来ていたが、巨人井上を打てなかった。最後に報いることができた。今季4度目の4連勝。2位広島と4ゲーム差は変わらなかったが、連破した巨人には5・5差と突き放した。打点トップを走る森下はお立ち台で約束した。「本当にピッチャー陣に助けられている。明日は野手で勝ちたいと思います」。走塁で見せたバットマンは大声で誓った。【柏原誠】▽阪神田中内野守備走塁コーチ(三塁ベースコーチで腕を回し、森下の決勝走塁を呼び込み)「森下がよく走ってくれました」○...BS朝日の中継で解説を務めた阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)が、8回の判定にまつわる審判団の動きに苦言を呈した。阪神森下の本塁アウトの判定がセーフに覆った後、巨人阿部監督が抗議し退場となった。一連の動きに対し「審判もマイクで説明すればいいのにね。説明しとったら監督も退場しとらんよ。こういう時は説明せなアカンわ。アウト、セーフの局面じゃないからね」と意見。場内への詳細な説明があれば、状況が変わっていた可能性があると強調した。

◆決勝打の阪神大山悠輔内野手(30)が、森下の"神タッチ"に感謝した。0-0の8回2死一、二塁で回ってきた打席。右打者キラーとしてマウンドに上がった右腕・田中瑛の初球、154キロシュートを振り抜いた。遊撃・泉口の正面へのゴロはイレギュラーして強襲の適時内野安打に。二塁から森下が本塁に突入し、決勝点をもぎ取った。一塁めがけて懸命に走ったその先に4連勝が待っていた。「森下のスライディングがうまかったので、そこは森下に感謝したい。大竹に勝ちをつけることができて良かった、チームとしても勝てたので、そこが一番良かったんじゃないかなと思います」。仲間の奮闘が結果で報われたことを何より喜んだ。辛抱強く、自分の仕事に徹した大竹。力投する姿を一塁から見守り続けた。「早めに援護点をと思っていましたけど、なかなか取れない中で、本当に辛抱強く投げてくれていた。なんとか勝ちを付けてあげたいなと思っていました」。相手の継投も想定し、援護点への執念を今季8度目の勝利打点で実らせた。「森下の走塁もそうですし、チームのみんなが取らせてくれた1点だろうなと思います」。一丸の決勝点をかみしめた。【堀まどか】

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、リクエストの結果へ抗議し、監督就任後初の退場を宣告された。0-0の8回2死一、二塁。大山の遊撃への打球がイレギュラーし、二塁方向へ。二塁走者の森下が三塁を回って、ホームに突入し、1度はアウトが宣告されたが、阪神藤川監督がリクエストし、リプレー検証の末にセーフに覆った。阿部監督は投手交代を告げる際に、山本球審に「根拠を教えてほしい」と抗議し、退場が宣告された。試合後、阿部監督は「『(判定が覆った)その根拠は教えてもらえないんですか?』って聞いたら、『(審判団から)これは抗議できません』と言われたんで『それはわかってるので』と。『これで抗議したら退場になりますよね?』という確認もして。僕自身、必死にやってる選手がいて。自分を失って熱くなってしまったので、申し訳ないなと思います。アンパイアにも選手にも申し訳ないなと思います」と頭を下げた。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が、監督代行を務めた。リクエスト行使における注意事項 セ・リーグのアグリーメントに「リプレイ検証によって出た全ての判定に対して異議を唱えることは許されない。異議を唱えた者と監督は試合から除かれる」とある。

◆巨人阿部慎之助監督(46)が、リクエストの結果へ抗議し、監督就任後初の退場を宣告された。阿部監督は投手交代を告げる際に球審に抗議し、退場が宣告された。二岡智宏ヘッド兼打撃チーフコーチ(49)が監督代行を務めた。X(旧ツイッター)では、「セーフの確証」、「審判の判定」、「阿部退場」、「甲斐拓也」など、阿部監督の退場劇に関するワードが次々とトレンド入りした。SNS上では、ファンの間で議論が巻き起こり、この日のプロ野球で最大の注目が集まる。阿部監督は「見た限りはアウトに見えたんで。森下君もあきらめてた感じだったんで。抗議したらいけなかったんですけど、思わず、しちゃいけないことをしちゃったんで申し訳ないし、退場処分になって、最後まで指揮をとれなかったというのは監督として、良くはないことなんで、選手たちにも申し訳ないなと思います」と話した。審判との会話については「(セーフの)根拠っていうのは教えてもらえないんですか? って聞いたら、これは抗議できませんって言われたんで、それはわかってるんでと。これで抗議したら退場になりますよねという確認もして。僕自身、必死にやってる選手がいて。ちょっと自分を失って、ちょっと熱くなって言ってしまったので、アンパイアにも選手にも申し訳ないなと思います」と頭を下げた。阿部監督の退場は、選手時代の14年7月11日阪神戦以来2度目。監督の退場は22年5月14日井口監督(ロッテ)以来で、巨人の監督では74年7月9日大洋戦の川上監督以来、51年ぶりだった。

◆前夜のカード初戦を制して3連勝中の阪神は、6月29日に誕生日を迎えたばかりの大竹耕太郎投手(30)がリーグ戦再開後初めて先発のマウンドに上がる。左腕は今季初の巨人戦。昨年は2戦2敗と相性が悪かった難敵を相手に、2023年5月27日以来4試合ぶりとなる勝利を目指す。打線は豊田寛外野手(28)が「6番・左翼」に名を連ね、6月15日の楽天戦(楽天モバイル)以来の先発出場となった。

◆3日の巨人戦に先発する阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は、試合前練習に参加して短いダッシュなどで調整を行った。リーグ中断期間を挟み、中10日での先発マウンド。「ウエートやランニングの量を調整していた。そこ(の量)を戻して、しっかりと調整できた」とトレーニングの手ごたえを口にした。これまで日曜日の男としてローテを守ってきた左腕にとって、プロ初のナイターゲームでの先発登板。「特別に早く起きたり、長く寝る予定はないです」と今まで通りの姿勢で挑む。前回4月27日の対戦(甲子園)では、勝ち星こそつかなかったものの、6回4安打1失点と好投。「ゾーンで勝負できるところは(勝負)していく。カウントが悪くなると打たれる球が増えると思うので、今まで通り攻めながら打者を見て考えたい」と意気込んだ。

◆3日の阪神戦で今季初めて先発する巨人・横川 凱投手は、キャッチボールなどで調整した。7年目の今季は中継ぎで12試合に登板し防御率2・49。大阪桐蔭高時代にも登板した甲子園で、戸郷が2軍再調整となり巡ってきたチャンスに「素晴らしい球場。チームの勝ち負けが一番大事なので、勝てるように、それにつながる投球ができるように」と意気込んだ。

◆この男はどんな場面だろうが動じない。先発の阪神・大竹は再三のピンチを招くも、冷静に腕を振り凡打に打ち取った。交流戦が終わり、本格的に夏へと向かう。体に堪える猛暑の中でも、左腕は黙々とトレーニングに励んで登板に備えてきた。「間があいたんで、そこで休養というよりは、どっちかというと頑張って(体を)追い込んだ。中10日だからできる調整を、プラスに考えてやった」12球団勝利を達成した6月21日のソフトバンク戦(甲子園)以来、中10日での先発。与えられた時間の中で走り込みの量を増やし、普段より重量のある重りでウエートトレーニングに励んだ。鍛え上げた10日間。その成果を携えて巨人戦に臨んだ。一回、2本の安打を許して1死一、三塁とされるも、淡々と直球で攻めて、4番・吉川を遊飛、5番・増田陸を左飛に仕留めた。三回こそ三者凡退に仕留めたが、毎回のように走者を背負う苦しい投球。それでも左腕は動じることはない。6月29日に30歳の誕生日を迎えた大竹は、今後「最低10年」プレーするという目標を掲げた。「衰えは一切ない。むしろ投げる体力的にも20代前半より今の方が投げられている感じはします」。当時27歳だった2022年のオフに現役ドラフトで阪神に加入。23年から2年連続で2桁勝利を挙げるなど、タテジマのユニホームを身にまとい、野球人生に花を咲かせた。「常に必要とされる選手であれば、年齢が上がっていっても投げさせてもらえる」チームを勝利に導き、新たな目標となった40歳プレーヤーへ。その最初の1勝をつかむべく、懸命に巨人打線に立ち向かった。(萩原翔)

◆巨人・井上温大投手(24)が6月17日以来、中14日で先発。7回100球を投げて6安打無失点、8奪三振の好投を見せたが、打線の援護なく、同じ甲子園での阪神戦で挙げた5月21日の3勝目以来となる白星を手にすることはできなかった。

◆巨人のトレイ・キャベッジ外野手(28)が0―0の八回、先頭の投手井上の代打で出場。二塁へのゴロで全力疾走し、内野安打で2試合連続の代打安打をマークすると、すぐさま代走の鈴木大が送られた。キャベッジは前日の1点を追う七回先頭で代打安打を放ったが、二塁を狙って憤死。試合後、阿部監督に「野球知りませんっていうのと、アグレッシブ...、紙一重かもしれないけど、そうでは済ましてほしくない」と苦言を呈されていた。

◆阪神の森下翔太外野手(24)の好走塁で、阪神が虎の子の1点を奪った。阪神・大竹、巨人・井上による投手戦は両軍得点が入らず0―0の八回。2番手・中川から簡単に2死を奪われるも森下、佐藤輝が連続四球で2死一、二塁と好機を作る。ここで巨人の投手は田中瑛にスイッチするも、大山が初球をはじき返した。強い打球の遊ゴロを巨人の遊撃・泉口が弾き、ボールは転がる。これを見て三塁ランナーコーチの田中コーチは本塁突入を指示。森下はホームに向かうもボールは返球されアウトのタイミングだったが、捕手のタッチをかいくぐり、一度ホームを通り過ぎる。さらにタッチをしようとしてきた甲斐のタッチを仰向けになりながらよけてベースにタッチ。一時はアウトとジャッジされるも、藤川監督はリクエストを要求。長い協議の末、セーフと判定が覆った。森下の神走塁で先制点を奪い、ようやくスコアボードに1点を刻んだ。

◆巨人・阿部慎之助監督(46)が就任2年目で初めて退場を宣告された。判定に対して納得できず抗議したため。0-0の八回2死一、二塁で阪神・大山が遊撃への内野安打を放ち、二塁走者の森下が三塁を回り、本塁クロスプレーに。一度はアウトの判定も、森下が捕手・甲斐のタッチを交わして本塁ベースに触れたと認められ、セーフに覆り、大きな1点が刻まれた。これに対して阿部監督がベンチから飛び出て球審に歩み寄り、約2分間、納得できないといった表情で猛抗議。責任審判の吉本氏が三塁ベンチ後方を指さすような仕草をしたあと、場内アナウンスで阿部監督の退場と二岡ヘッドコーチが指揮を引き継ぐことを伝えた。

◆阪神が終盤に1点をもぎ取り巨人に2連勝した。0-0で迎えた八回、2死から森下、佐藤輝が連続四球を選び一、二塁と好機を演出。続く大山が放った痛烈なゴロが遊撃・泉口の前で跳ねて二走・森下が一気に本塁へ。タッチをかわしたかのように見えたが判定はアウト。しかし、藤川監督のリクエストの結果、判定が覆って得点が認められた。先発した大竹は8回無四球無失点で今季4勝目。ピンチを背負うも、粘りの投球でスコアボードにゼロを重ね、甲子園7連勝を記録した。

◆巨人・阿部慎之助監督(46)が判定に対し抗議し、就任2年目で初めて退場を宣告された。巨人の監督では1971年の川上哲治以来。「必死にやっている選手がいて。自分を失って、ちょっと熱くなっていってしまった。アンパイアーにも選手にも申し訳ないなと思います」問題の場面は0-0の八回2死一、二塁。阪神・大山が遊撃への内野安打を放ち、二塁走者の森下が三塁を回り、本塁クロスプレーに。一度はアウトの判定も、森下が捕手・甲斐のタッチを交わして本塁ベースに触れたと認められ、セーフに覆り、大きな1点が刻まれた。これに対し阿部監督がベンチから飛び出て球審に歩み寄り、約2分間猛抗議した。試合後、指揮官は「思わずしちゃいけないことをしちゃったので、申し訳ないです。退場処分になって、最後までチームの指揮を執れなかったことは監督として良くない」と話した。

◆巨人・阿部慎之助監督(46)が八回の判定に抗議し、就任2年目で初めて退場を宣告された。責任審判の吉本審判員は試合後、「本来、リクエストの判定に対しては抗議はできないことになっている。『一応確認ですけど、監督これ以上言ったら駄目ですからね』と言って、本人も『はい、分かっています』と納得して退場になったということです」と説明した。 抗議内容については「言えない」としつつ、判定に対する確認ではなく、明確に抗議の言葉があったかについては「そういうことでいいと思います」とした。 0-0の八回2死一、二塁で二塁走者の森下が本塁突入。クロスプレーで一度はアウトの判定も、森下が捕手・甲斐のタッチを交わして本塁ベースに触れたと認められ、セーフに覆った。これに対して阿部監督がベンチから飛び出て球審に歩み寄り抗議した。

◆阪神が4連勝で6月12日以来の貯金11。両軍無得点で迎えた八回2死から森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)が連続四球。大山悠輔内野手(30)の遊ゴロがイレギュラーとなり、泉口友汰内野手(26)が弾く間に二走森下が本塁突入。アウトの判定がリプレー検証で覆り、決勝点となった(記録は内野安打)。このジャッジに対し、抗議をした阿部慎之助監督(46)が退場処分を受けた。8回無失点の大竹耕太郎投手(30)は4勝目(1敗)。九回は岩崎優投手(34)が締めて17S目(2敗)。チームは7度目の「1ー0勝利」で18度目の無失点勝利。

◆勝敗を分ける大きなワンプレーだった。0-0の八回2死一、二塁。大山が放ったゴロがイレギュラーバウンドし、遊撃手泉口が弾く間に二塁走者の森下が一気に本塁へ突入。二塁手吉川が素早く本塁へ送球し、クロスプレーで一度はアウトの判定も、阪神藤川監督のリクエストでリプレー検証の結果、森下が捕手の甲斐のタッチをかいくぐり本塁ベースに触れたと認められ、セーフに覆った。抗議した阿部監督は就任2年目で初の退場処分を受けた。捕手の甲斐は試合後に「絶対、タッチしています。どこでどう、セーフになったかという。間違いなくタッチはしています。先にタッチしています。自信はあります」と悔しさをあらわにした。

◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(77)は、粘り強く八回まで無失点で投げぬいた阪神・大竹耕太郎投手(30)について言及した。大竹が本来の投球を披露してくれた。剛球投手ではない。完璧に抑え込むタイプでもない。ピンチを迎えても、得意の緩急で、粘り強く投げる。それが大竹。自分のペースで八回まで投げ抜いたのは見事。緩急の威力を示してくれた最高の投球だった。自分の持ち味を出し切ったと同時に、巨人打線が全くタイミングが合っていなかったのも事実。巨人は今、岡本ら主力が抜けている。若い選手が多い。経験の少ない打者には、緩急がさらに有効になる。打線を見渡しても、大竹の緩急に対応できていたのは丸くらいだった。1つ、言っておきたいことがある。阿部監督の退場だ。リクエストの判定に対する抗議は認められていない。それは承知しているが、退場にするほどのものなのか。米国の野球にならって、日本も追随する形で導入されたルールだが、「抗議したら即退場」ではなく、日本独自の判断があってもいいのではないか。まれに見る好試合だった。そこに退場は似つかわしくない。

◆八回2死一、二塁から阪神・大山の遊撃への内野安打が決勝打となった。打球が泉口の前でイレギュラー。ボールが転がる間に二走・森下が〝神走塁〟で生還した。「森下に感謝したいですし、大竹に勝ちをつけられてよかった。チームのみんなが取らせてくれた1点なのかな」。森下が捕手・甲斐のタッチをかいくぐったシーンは「一塁上にいたのであまり見えなかった」と振り返った。

◆阪神・中野は2安打で存在感を示した。「早いカウントから仕掛けていけたし、(安打が)逆方向に出ていることはいいと思う」。一回1死、三回2死で左前へはじき返した。リーグ2位の打率は・313に上昇させ、ファビアン(広島)に2厘差と接近。「まず明日をしっかりと勝って、いい形でビジターに乗り込んでいけるようにやりたい」と気を引き締めた。

◆阪神・佐藤輝が選球眼で決勝打を呼び込んだ。0―0の八回2死一塁で、フルカウントから左腕の中川が投じた外角低めのシュートを見極め、チャンスを広げた。「よかったですね。(森下の走塁は)粘ったんじゃないですか」。六回には一塁手を強襲する内野安打を放ち、今季最長に並ぶ8試合連続安打。「悪くない状態が続いているので、また(安打を)出せるように明日も頑張ります」と力を込めた。

◆八回の攻撃の余韻が残る中、阪神・岩崎らしく淡々と抑え切った。1―0の九回に2番手で登板。1死から増田陸に中前へ運ばれるも、続く中山、坂本を凡打に打ち取った。「球場の雰囲気もすごかったので、ゼロに抑えられてよかったです」。7試合連続無失点で今季17セーブ目を挙げた虎の守護神は「また明日も頑張ります」と意気込んだ。

◆どんなピンチでも動じることなく、巨人打線を料理した。阪神・大竹が粘りの投球で8回無四球無失点。奪った24個のアウトのうち14個をフライで奪い、4万2637人の観客に甲子園の夜空を何度も見上げさせた。「ボールの精度は全然よくなかった。その中でどうやっていくかは、坂本さんとしゃべりながら臨機応変に対応できた。チームが勝つことが全てなので、試合に勝てたことが大きいですね」立ち上がりに2本の安打と犠打で1死一、三塁のピンチを招いた。それでも吉川、増田陸を直球で打ち取った。0-0の八回には1死二塁では、オコエを遊ゴロ。泉口はフルカウントから左飛に仕留めると、左腕は闘志をむき出しにほえた。「自分の気持ちを伝えるというか、打撃陣を鼓舞する気持ちで表現しました」その裏、打撃陣は大竹の気迫に応えて2死から大山の適時打、森下の好走塁で決勝点。「跳ねた瞬間に『走れ!』と思ったんですけど、本当に神の手がすごかったです」と振り返り、ヒーローインタビューでは森下に「ありがとう」と直接感謝を伝えた。今季の甲子園では、大竹の登板時に人気テレビドラマ「グランメゾン東京」のメインテーマが響き渡る。『ミシュラン』の三つ星を獲得するために、木村拓哉演じる主人公が料理に全てを懸けて奮闘する物語だ。食通でも知られる左腕はもちろんドラマを鑑賞。春先には昨年12月に公開された続編映画を見るために映画館へ足を運んだ。「仕事で成果を出すために努力する姿が、30代に差し掛かったところで心に響いた。こういうのは20代前半ではあまりわからなかったと思う」6月29日は30歳の誕生日。節目の一年を迎え、2年連続2桁勝利中と全盛期を迎えている大竹は今後の目標を高々と掲げた。「10年は最低でも(やりたい)」。現在、現役では7人しかいない40歳プレーヤーへ。先を見据えながら、日々の練習を積み重ねる。「常に必要とされる選手であれば、年齢が上がっていっても投げさせてもらえる」快投を披露して30歳初勝利。今季4勝目を挙げ、昨年から甲子園7連勝とした。大竹は優勝に欠かすことができない重要なピース。技巧派左腕は年齢を重ねて、さらなる進化を遂げる。(萩原翔)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
42312 0.575
(↑0.006)
-
(-)
68250
(+1)
166
(-)
42
(-)
63
(+1)
0.243
(-)
1.980
(↑0.03)
2
(-)
広島
36333 0.522
(↑0.007)
4
(-)
71234
(+2)
217
(+1)
36
(+1)
33
(-)
0.246
(↓0.001)
2.720
(↑0.02)
3
(-)
巨人
37372 0.500
(↓0.007)
5.5
(↓1)
67215
(-)
223
(+1)
45
(-)
32
(-)
0.240
(-)
2.640
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
35353 0.500
(↑0.007)
5.5
(-)
70229
(+4)
204
(+3)
39
(+1)
38
(-)
0.227
(↓0.001)
2.610
(↓0.01)
5
(-)
中日
32402 0.444
(↓0.007)
9.5
(↓1)
69175
(+3)
223
(+4)
34
(+2)
49
(-)
0.220
(-)
2.860
(↓0.02)
6
(-)
ヤクルト
20464 0.303
(↓0.005)
18.5
(↓1)
73180
(+1)
287
(+2)
32
(+1)
29
(+1)
0.220
(-)
3.620
(↑0.02)