1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 5 | 1 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 2 | 0 |
勝利投手:松本 晴(2勝2敗0S) (セーブ:杉山 一樹(2勝2敗4S)) 敗戦投手:伊原 陵人(5勝2敗0S) |

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◆ソフトバンクが2019年以来の交流戦優勝。ソフトバンクは4回表、ダウンズの適時打で2点を先制する。その後1点差とされて迎えた8回には、中村の適時三塁打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・松本晴が5回1失点で今季2勝目。敗れた阪神は、先発・伊原が試合をつくるも、打線が沈黙した。
◆阪神伊原陵人投手(24)が22日ソフトバンク戦(甲子園)で先発する。甲子園でキャッチボールやダッシュなどで調整。ソフトバンク打線について「各打者、振れていますし、甘いボールを仕留めている。そこは注意しないといけない」と警戒した。8日オリックス戦以来となる勝ち星、今季6勝目へ。交流戦ラストゲームで登板する新人左腕は「いい形でリーグ戦につなげたい」と意気込んでいた。
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」。試合前には甲子園歴史館で、85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)が特別トークショーを行った。真弓氏は72年ドラフト3位で太平洋(現西武)に入団し、78年オフにトレード阪神に移籍。「うれしかったですよ」と振り返った。移籍でリーグも変わり「当時のパ・リーグとセ・リーグは人気が全然違ったんですよ。とにかくパ・リーグの試合は外野ほとんど入っていなかったですから。外野がちょっと広いところだったら子どもがキャッチボールしていたり、こたつを持ってきて入りながら見ていたりとかね。セ・リーグに来てお客さんいっぱいでしょ。びっくりしました。毎日オールスターやっているみたい」と話した。
◆「J:COM光デー」でラグビー元日本代表主将の廣瀬俊朗さん(43)が始球式に登場した。この日は「Tigers Legends Day」。ラグビー界のレジェンドが左投げでノーバウンド投球を披露した。
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」だ。85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)がゲストに招かれ、試合前のグラウンドに登場した。3人は生え抜き選手ではないが、阪神で大活躍し、監督を務めた点でも共通している。右翼席の応援団は、それぞれの応援歌を演奏。ヒーローインタビューボードの前に立ち「お立ち台」のような格好でインタビューに答え、新旧の阪神ファンを楽しませた。スタンドの大歓声に、真弓氏は「盛り上がっているなあ。いい感じ。グラウンドに出るというのはいいよね」と頬を緩めた。また、ここまでセ・リーグ首位を走る阪神についても「すごくいいスタートを切ってくれたなと。OBとして心配もしてたんだけどね。チームがうまくいっているみたいだし、実力のあるチームだから、最後まで楽しめるんじゃないかなとは思います」と期待を寄せていた。3人は試合前には甲子園歴史館で特別トークショーも行った。
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」だ。85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)がゲストに招かれ、試合前のグラウンドに登場。3氏が並ぶ「お立ち台」のようにインタビューに答え、新旧の阪神ファンを楽しませた。金本氏は05年のMVPで、打率3割2分7厘、40本塁打、125打点と大活躍した。同じ左打ちの4番打者である佐藤輝明内野手(26)にはタイトルの期待を寄せた。試合前の時点で19本塁打はダントツ、49打点も森下翔太外野手(24)と並ぶリーグトップと、初タイトルに突き進んでいる。「(40本塁打)いく能力は十分持っているからね。40と言わず45くらいはいく能力は持っているから。まあ、センター方向を狙っていったらね。センターは割と浜風に乗ることが多いから。今年はちょっとコツつかんだのかなという印象ですね。3年後の方がもっとね、森下も成長して、2人は本当、3年後が楽しみ。(タイトルは)可能性あると思うよ」自身が監督の時にドラフト1位指名した大山悠輔内野手(30)をはじめ、この日のラインアップには伊原陵人投手(24)も含めて5人もドラフト1位が並んだことも喜んだ。2年ぶり優勝への期待も膨らませた。「そういう雰囲気ありますね、今年は。ケガ人さえでなければというかね。安定して戦っているなと。スタメン全部、生え抜きでしょ。(監督時代は)僕はこういうのを目指していたからね。ほとんど補強なしだもんね。理想的な球団じゃないですか。大山がもう少ししっかりしてほしいけどね。大山がしっかりしだしたらもう盤石じゃないの」と、奮闘する後輩たちを頼もしげに見つめた。
◆阪神大山悠輔内野手(30)が一塁側のカメラマン席に飛び込んだ。3回2死から、野村の放った一塁ファウルゾーンへの打球を追いかけた。捕球できずファウルとなり、体がカメラマン席に落ちた。一塁塁審の福家が腰に手を当てながら大山は起き上がりプレーを続行した。
◆阪神ラモン・ヘルナンデス内野手(29)が「空中イレギュラー」に見舞われた?4回2死から中野拓夢内野手(28)が今季初失策。一塁に走者を置いて、石塚綜一郎捕手(24)がバットの先で拾ったハーフライナーが三塁正面に飛んだ。ヘルナンデスは捕球態勢に入っていたが、打球が目の前で不規則に変化したか、差し出したグラブをスルー。左翼線に転がる間に、走者に2つずつ進まれて二、三塁のピンチとなった。記録は失策となった。続くジーター・ダウンズ内野手(26)に適時打を浴びて、先制の2点を奪われた。痛いミスとなった。
◆阪神中野拓夢内野手(28)が今季初失策を喫した。4回2死走者なしから栗原の一二塁間への打球に追いついたがファンブルした。今季はここまで全試合に二塁スタメンで試合が始まる時点で69試合連続無失策だった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が反撃の口火を切った。2点を追う4回、2死から3番森下が出塁。迎えた佐藤輝がソフトバンク松本の高め直球をはじき返した。打球は左翼線へ飛び、左翼手も後逸。その間に一塁走者の森下が一気に生還した。敵失による得点で、再び12球団単独トップとなる50打点はお預けとなったが、先制決勝打を放った21日に続き、存在感を見せた。
◆引き分け以上で交流戦優勝が決定するソフトバンクが先制した。0-0の4回2死から栗原、石塚が相手の失策で出塁。2死二、三塁で4試合ぶりスタメンのジーター・ダウンズ内野手(26)が左翼への2点適時打を放った。ソフトバンクは勝利か引き分けで交流戦優勝が自力で決定。負けても日本ハムが中日に敗れれば優勝となる。
◆阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。4回表終了後に一塁アルプスで人文字がつくられた。「人文字90周年限定ハッピ付きチケット」の購入者に黒色と黄色の法被とポスターがプレゼント。法被を着用したファンが一斉にポスターを掲げて「90」の数字が浮かび上がった。第1回、第2回でも行われていた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」。85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)がゲストに招かれた。
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」だ。85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)がゲストとして試合前にそれぞれの現役時代の応援歌が流れる中でグラウンドに登場。試合後のヒーロー選手のようにお立ち台でインタビューを受けた。矢野氏は問答の最後に一言を求められ「選手たちが必死のパッチで戦うと思うので、皆さんも暑い中ですけど声援よろしくお願いします」と現役時代のお決まりのフレーズを用いて観客に向け力強く語った。現役時代の戦番号「39」が刻まれた03年に使用したものの復刻ユニホームを身にまといイベント後には「39はやっぱりちょっと特別。現役時代の俺をちょっと思い出してくれたり喜んでくれる人も。今日も(矢野氏の)39番のユニホームを着てくれてる人も何人か見えた。俺もうれしいけどファンの人も喜んでくれる感じがした」と話した。3人は生え抜き選手ではないが、阪神で大活躍し、監督を務めたことも共通点。試合前には甲子園歴史館で特別トークショーも行った。
◆ソフトバンク柳町達外野手(28)が交流戦優勝に大きく貢献した。試合前時点でパ・リーグと交流戦の首位打者。慶応-慶大から19年ドラフト5位で入団した6年目の男が、覚醒の時を迎えている。交流戦は18試合中16試合で安打を放った。王貞治球団会長の助言で目指してきたスイングスピードと打球速度のアップが実を結んでいる。開幕2軍スタートも近藤が腰の手術を決断した4月頭から1軍昇格。伏兵だった柳町は今では欠かせないレギュラーだ。ちょうど1年前、小久保監督から「今のお前ならすぐに使われなくなる。代わりはおるんやぞ」と厳しい指摘を受けた。この日と同じ阪神戦。2死走者なしのカウント3-0、ヒッティングのサインが出ていたが真ん中の直球を見送った。当時は打率も本塁打も突出した数字はなかった。ソフトバンクの外野陣は層が厚い。長打力アップでレギュラーをつかむために右方向への強いスイングを続けながら、バットを振らなかった。小久保監督は「オフから強いスイングを続けてきたんちゃうんか。振らないと」と柳町に話した。指揮官からの愛ある"説教"を糧に、1年で急成長を遂げた。8日のヤクルト戦でキャリア初の規定打席に到達した。「目指すところは最後の最後に名前が載っていること」。首位打者は謙虚な「慶応ボーイ」。リーグ戦再開後もチームを引っ張り続ける。【只松憲】
◆ソフトバンクの交流戦優勝が決まった。可能性を残していた日本ハムが敗戦したため。ソフトバンクは阪神に敗れても勝率で上回る。ソフトバンクの交流戦優勝は19年以来6年ぶり。通算9度目は12球団断トツとなった。
◆ソフトバンクが19年以来6年ぶりの交流戦優勝を決めた。阪神戦の途中に日本ハムが敗れて決まったが、試合にも快勝した。通算9度目は12球団断トツ。得意の交流戦で本領を発揮した。苦難続きの「セ界戦」だった。守護神オスナは6日のヤクルト戦でセーブ失敗。モイネロの1試合18奪三振の勝利が消え、チームもサヨナラ負けを喫した。その後オスナは配置転換。昨季の本塁打と打点のリーグ2冠だった山川穂高内野手(33)も本来の打棒とはほど遠く、交流戦ラストウイークは2軍再調整になった。守備の要だった今宮健太内野手(33)は14日のDeNA戦で左脇腹を痛めて離脱した。昨季のリーグMVPと首位打者だった近藤健介外野手(31)は17日の広島戦で本塁打を打った後に左かかとを痛めた。近藤は登録抹消こそされていないが、以降5試合連続欠場。交流戦前から離脱していた柳田悠岐外野手(36)を含め、アクシデント多発だった。主力不在の危機を救ったのは柳町達外野手(28)ら20代の若手選手ら。柳町は交流戦期間で規定打席に到達し、パ・リーグと交流戦の首位打者に躍り出た。野村勇内野手(28)は3本塁打。山川からの助言で「究極の前さばき」という新たな打撃スタイルで開花した。オスナの代役守護神は藤井、杉山、津森らが日替わりで務めた。ベテラン中村や牧原大、選手会長の周東ら経験豊富な中心選手の存在も大きかった。オスナ、山川、近藤、柳田、今宮が不在でも勝率1位に上り詰めた。25年のソフトバンクは世代交代を見据えたシーズンでもある。選手層の厚さを見せつけた交流戦だった。【只松憲】
◆6回1死、阪神中野拓夢内野手(28)が頭に死球を受けた。その場で倒れ込み、ストレッチャーが瞬時に駆け付けた。ソフトバンク津森宥紀(27)への罵声と、中野を励ます声で場内はしばらく騒然となった。中野はしばらくして自力で立ち上がり、一塁に歩いた。大きな拍手を受けたが、そのタイミングで審判は津守に危険球退場を宣告。投手交代の間、中野はいったんベンチに入った。だが結局、グラウンドには戻らず植田海内野手(29)が代走に出た。応援団からは「絶対勝つぞタイガース」「燃えろ燃えろ、森下」のコールが熱を帯びた。
◆阪神中野拓夢内野手(28)が頭部への死球を受けた。6回1死の2ボールからソフトバンク津森宥紀投手(27)の150キロ速球が当たった。中野は倒れ込みヘルメットは後方に飛んだ。球場は騒然。すぐさま藤川球児監督(44)、コーチらが駆けつけ担架も用意された。しばらくして中野は立ち上がり支えられながらも自分の足で歩いてベンチに下がった。津森は危険球で退場となった。しばらく中断し中野は交代。植田海内野手(29)が代走で出場した。
◆阪神のドラフト1位左腕・伊原陵人投手(24)がこの日、ソフトバンク戦(甲子園)で先発した。8日オリックス戦(甲子園)以来となる白星を目指しての登板。交流戦ラストゲームを任された。ピンチは4回にやってきた。2死から栗原の一、二塁間への打球を中野拓夢内野手(28)が今季初失策。さらに、続く石塚の三塁正面のハーフライナーをラモン・ヘルナンデス内野手(29)がエラー。味方の連続失策で二、三塁とされ、ダウンズに左前2点タイムリーを許した。だが、ここから踏ん張った。5回、6回と無失点。先発としての役目を果たした伊原は結局、6回3安打7三振2失点(自責0)で降板。今季6勝目はお預けとなった。
◆6回1死、阪神中野拓夢内野手(28)が頭に死球を受けた。しばらくして立ち上がり、自分で一塁に歩いたが、投手交代の間にベンチに入った。結局、そのままグラウンドには戻らず、植田海内野手(29)が代走に出た。状態が心配される。チームは23日から4日間、試合がない。27日からヤクルト戦(神宮)を戦う。中野は故障が少ない選手として知られる。入団1年目から大きなケガがなく、23年から2年連続で全試合出場。今年も全70試合にスタメン出場。スタメンは昨年7月19日から126試合続いている。
◆ソフトバンク津森宥紀投手(27)が危険球で退場となった。6回から2番手で登板。1死を取った後、2番中野への3球目、150キロストレートが中野のヘルメットに直撃した。甲子園は騒然となり、中野は倒れこんだ。小久保監督も中野の元に駆けつけた。その後津森は交代。場内アナウンスで退場が言い渡された。3番手には大山が緊急登板した。
◆阪神が交流戦優勝を決めたソフトバンクに接戦で敗れ、2カード連続の勝ち越しはならなかった。阪神は交流戦全日程を終えて、8勝10敗という結果になった。先発のルーキー伊原陵人投手(24)は、6回3安打2失点で今季2敗目。3回まで2安打無失点に抑えるも、4回2死から二塁中野、三塁ヘルナンデスに失策が出て二、三塁。迎えたダウンズに左前に運ばれ、2点先制を許した。阪神は2点を追う4回2死一塁で、佐藤輝明内野手(26)が左翼へ二塁打を放ち、相手の後逸を誘って1点をかえした。1-2のまま迎えた7回には大山悠輔内野手が左前打で出塁し、続く高寺のバスターエンドランが決まって無死一、三塁の絶好のチャンス。しかし続く小幡が浅い左飛。ここで三塁走者大山から代走熊谷を出して勝負をかけ、坂本がセーフティースクイズを試みるも本塁生還はならず。2死二、三塁から代打糸原が中飛に倒れて、無得点に終わった。そして直後の8回、この回から登板した富田が、先頭のソフトバンク周東に右前打を許し、2死二塁から中村に左中間へ適時三塁打を浴び、リードを2点に広げられた。また、6回には中野拓夢内野手(28)が頭部へ死球を受け、マウンドのソフトバンク津森は危険球退場。球場は一時騒然となった。
◆ソフトバンクの交流戦優勝は投手陣がチームを支えた。優勝決定前まで交流戦12勝のうち先発投手の勝ち星は計9つも数える。小久保裕紀監督(53)が常々口にする「野球はピッチャー」を体現した戦いぶりだった。右のエース有原航平投手(32)は交流戦全3試合でカード頭の火曜日に先発し、2勝0敗、防御率0・86。今季は開幕当初から不調に苦しんでいたが、交流戦で本来の姿を取り戻す好投だった。左腕エースのリバン・モイネロ投手(29)は3試合先発で1勝0敗、防御率0・78。6日のヤクルト戦(神宮)では球団新記録の1試合18奪三振をマーク。計3試合で37奪三振は、15年以降の交流戦で最多奪三振記録だった。大関友久投手(27)も2勝(0敗)を挙げ、防御率0・78。自身は21年の交流戦初登板から無傷の6連勝。上沢直之投手(31)は2勝1敗、前田純投手(25)も1勝1敗と奮闘した。リリーフ陣も杉山一樹投手(27)、藤井皓哉投手(28)、松本裕樹投手(29)が絶対的な「勝利の方程式」を形成。杉山と藤井はコンディション不良などで登録抹消になった守護神オスナに代わってセーブも挙げた。リーグ戦再開後も心強い存在になってくれそうだ。ソフトバンク小久保監督は選手時代の08、09、11年に交流戦で優勝している。選手でも監督でも交流戦で優勝したのは中嶋聡(選手は07年日本ハム、監督は21年オリックス)、今江敏晃(選手は05、06年ロッテ、監督は24年楽天)に次いで3人目。選手と監督を同一球団で経験したのは小久保監督が初めてだ。交流戦の表彰 優勝したソフトバンクには賞金3000万円が贈られる。後日決まる個人表彰は、優勝チームに限らず12球団で最も活躍した選手1人を日本生命最優秀選手賞(MVP)として選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ優秀選手賞(賞金100万円)を選ぶ。ソフトバンクが6年ぶり9度目の交流戦優勝を決めた。交流戦は05年に始まり、20年の中止を挟んで今季は通算20度目の開催。V回数はソフトバンク9回、ロッテ、オリックス、巨人、ヤクルトが各2回、日本ハム、DeNA、楽天が各1回。
◆頭部への死球を受けた阪神中野拓夢内野手(28)について試合後、藤川球児監督(44)が現状を説明した。6回1死の2ボールからソフトバンク津森宥紀投手(27)の150キロ速球が、中野の後頭部付近に直撃。中野は倒れ込みヘルメットは後方に飛んだ。すぐさま藤川監督、コーチらが駆けつけ担架も用意されたが、しばらくして中野は立ち上がり支えられながらも自分の足で歩いてベンチに下がった。津森は危険球で退場となり、中野に代わって植田海内野手(29)が代走で出場していた。藤川監督は「大丈夫だとは今のところは思います。ゲーム中はちょっと、病院に行ってからは聞いてないですけど、まともに当たったより少し滑ったように当たって、ヘルメットの方には亀裂が入ってましたから。またトレーナーからの報告になる」と説明した。
◆ソフトバンクが19年以来6年ぶりの交流戦優勝を決めた。通算9度目は12球団断トツ。得意の交流戦で本領を発揮した。ソフトバンク小久保監督は選手時代の08、09、11年に交流戦で優勝している。選手でも監督でも交流戦で優勝したのは中嶋聡(選手は07年日本ハム、監督は21年オリックス)、今江敏晃(選手は05、06年ロッテ、監督は24年楽天)に次いで3人目。選手と監督を同一球団で経験したのは小久保監督が初めてだ。
◆阪神が交流戦優勝を決めたソフトバンクに接戦で敗れ、2カード連続の勝ち越しはならなかった。阪神は交流戦全日程を終えて、8勝10敗という結果になった。先発のルーキー伊原陵人投手(24)は、6回3安打2失点で今季2敗目。阪神は2点を追う4回2死一塁で、佐藤輝明内野手(26)が左翼へ二塁打を放ち、相手の後逸を誘って1点をかえすも、この得点のみにとどまった。1-2のまま迎えた7回には大山が左前打で出塁し、続く高寺のバスターエンドランが決まって無死一、三塁の絶好のチャンス。しかし続く小幡が浅い左飛。ここで三塁走者大山から代走熊谷を出して勝負をかけ、坂本がセーフティースクイズを試みるも本塁生還はならず。2死二、三塁から代打糸原が中飛に倒れて、無得点に終わった。阪神藤川球児監督(44)は試合後、7回の攻撃について「向こう(ソフトバンク)が苦しいところまではいけたんですけれど、最後に少し、作戦的なところで課題といいますかね、それをまたレギュラーシーズンに戻って、トライしていくということですね」と振り返った。
◆ソフトバンクが19年以来6年ぶりの交流戦優勝を決めた。通算9度目は12球団断トツ。得意の交流戦で本領を発揮した。交流戦の表彰 優勝したソフトバンクには賞金3000万円が贈られる。後日決まる個人表彰は、優勝チームに限らず12球団で最も活躍した選手1人を日本生命最優秀選手賞(MVP)として選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ優秀選手賞(賞金100万円)を選ぶ。
◆ソフトバンク津森宥紀投手(27)が危険球で退場となった。6回から2番手で登板。1死で2番中野への3球目、150キロストレートが中野のヘルメットに直撃した。甲子園は騒然となり、中野は倒れこんだ。小久保監督も中野の元に駆けつけた。その後津森は交代。場内アナウンスで退場が言い渡された。3番手には大山が緊急登板した。試合後、津森は「拓夢さんは大学の先輩で力んでしまった」と猛省。試合後にメッセージで謝罪し、中野からは「大丈夫。真っ向勝負だから仕方がない」と返信がきたという。津森は「引きずることなく次に向かっていきたい」と話した。
◆阪神高寺望夢内野手(22)がプロ入り初のマルチ安打を決めた。守備から途中出場。7回無死一塁、犠打を決められなかったが、バスターエンドランで右前打を放ち、好機を演出した。9回にも遊内野安打を放ち、この日は2打数2安打。「(バスターは)フライとかはダメなんで、ゴロを打とうと思って。バントを失敗したので、切り替えてやりました」。前日21日に続き、2戦連続安打で存在感を示した。
◆阪神は頭部に死球を受けた中野拓夢内野手(28)が病院で受診した結果「頭部打撲」と診断されたと発表した。頭部への受傷のため今後は慎重に経過を観察する。中野はこの日の試合で6回1死の2ボールからソフトバンク津森宥紀投手(27)の150キロ速球が当たり倒れ込んだ。しばらくして立ち上がり支えられながらも自分の足で歩いてベンチに下がった。
◆ソフトバンク松本晴投手(24)が今季先発初勝利を挙げた。5回77球を投げ2安打1失点。「初回から全力でいきました。1回から3回で、すべて出し切るくらいの気持ちで投げました」。4回に1点を失ったが、自慢の直球を主体に7三振を奪うなど力で押した。「最後は少しバテてしまいましたが、試合を作ることができてよかったです」。2年ぶりとなった甲子園のマウンドでしっかり結果を出した。
◆俺もVの使者になる! 阪神佐藤輝明内野手(26)が唯一の得点につながる二塁打で「日本生命セ・パ交流戦」を締めた。12球団暫定トップの6本塁打と、セ・リーグ最強打者の力を見せつけた。この日は球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回で、同じ左打ちの4番打者だった伝説的OB金本知憲氏(57)が来場。本塁打王のお墨付きももらい、スラッガー道の継承を胸に刻んだ。阪神は8勝10敗で交流戦を終えた。痛烈なライナーが左翼線寄りの芝生にはずんだ。左打者ながら、右打席から引っ張ったかのような強い当たり。何度も虎党に夢を見せたレジェンド金本氏の猛打と、どこか重なった。4回2死一塁。松本晴の高め149キロを打ち返した。差し込まれ気味に見えたが、打球に勢いがあった。左翼手・石塚はバウンドを見誤って後逸。森下が一気に生還した。失策がついたため、リーグ単独トップ「50打点」はお預けになったが、セ首位チームの4番打者として意地は示した。交流戦は現状最多の6本塁打。「プラスに捉えたいですね」。5本のロッテ山本が1試合残すが、単独トップで交流戦を終えた。今季3度目のレジェンズデー。試合前、勇ましいタテジマ姿と応援歌に虎党はしびれていた。真弓氏に続いて、矢野氏、そして金本氏がグラウンドに呼び込まれた。当時の応援歌が演奏され、3氏のインタビューが行われた。金本氏は「40本と言わず、45くらいはいく能力は持っているから」と4番の後継者にエールを送った。右翼方向は逆風となる甲子園の「浜風」に恨み節を言うこともあったが、今季は中堅から左への本塁打が急増。05年に40本塁打した金本氏も無理に引っ張らないことが肝要と助言した。「センター方向を狙っていけば、割と浜風に乗ることが多いから。今年はちょっとコツをつかんだのかなという印象ですね。森下も成長して、2人は本当、3年後が楽しみ。(タイトルは)可能性あると思う」。阪神では86年バース以来、39年ぶりの本塁打王にもお墨付き。佐藤輝は「頑張りたいですね」と大先輩からの激励を感謝した。この日は母晶子さんの誕生日。勝利は届けられなかったが、印象的な一打でグラウンドから感謝を伝えた。5度目の交流戦を終えた。札幌や所沢、仙台への移動もこなした。「移動とかやっぱり大変だったので。ちょっと間があるので、しっかり休みを取って。休む時は休んで、また神宮から頑張りたい」。リーグ戦再開は27日のヤクルト戦(神宮)から。鉄人と呼ばれた金本氏は休まず打ちまくり、2度の優勝に導いた。4番を受け継ぐ男も力強く猛虎打線をけん引する。【柏原誠】
◆ソフトバンクの4番中村晃外野手(35)が貴重な追加点をたたきだした。2-1の8回2死二塁。阪神富田の初球ストレートを左中間へ運び、リードを2点に広げる適時三塁打。息詰まるロースコアゲームのなかでソフトバンクベンチは大盛り上がり。小久保監督も「貴重なタイムリー。あれは大きかった」とベテランに最敬礼した。
◆ソフトバンクの4番中村晃外野手(35)が貴重な追加点をたたきだした。2-1の8回2死二塁。阪神富田の初球ストレートを左中間へ運び、リードを2点に広げる適時三塁打。息詰まるロースコアゲームのなかでソフトバンクベンチは大盛り上がり。小久保監督も「貴重なタイムリー。あれは大きかった」とベテランに最敬礼した交流戦優勝にベテラン中村晃外野手(35)の存在は大きかった。打撃不振の山川が16日に登録抹消。山川にリフレッシュ期間を与えられたのは、首脳陣が中村を信頼していたからこそだった。小久保監督は「晃の存在は大きい。その決断に至った要因」と話す。直近5試合では4番も務めた。中村にとっては、11年から今年で14度目の交流戦だった。チーム内で誰よりも「セ界戦」を知っている。準備の仕方はリーグ戦と「変わらない。むしろ入りこみ過ぎない方が」と言った。「先発は1年に1回しか対戦しないし、来年は投げる球が変わっている。あまり多くのデータを頭に入れすぎない方がいい」。イメージするのは、相手先発がパ・リーグでは誰に似ているか。この日の阪神伊原なら「日本ハムの河野投手かな。同じボールを投げるかは、打席に立ってみないと分からないけど」。気負うことなく堂々と戦い、チームに安心感をもたらした。交流期間中に今宮、山川、近藤が不在になった。中村は残る大黒柱として攻守に活躍。交流戦通算200安打にも到達した。貢献度は計り知れない。【ソフトバンク担当=只松憲】
◆リーグ連覇への礎が固まった。ソフトバンクが「日本生命セ・パ交流戦」で19年以来、6年ぶり9度目の優勝を決めた。主力の不振や故障離脱が続きながら現有戦力がカバーし、この日の阪神戦も快勝。改めて選手層の厚さを見せつけた。リーグ戦では首位の日本ハムに3ゲーム差の3位。小久保裕紀監督(53)は新庄ハム猛追を誓い「セ界戦」を有終の美で締めた。午後4時7分、バンテリンドームで日本ハムが中日に敗れた。その瞬間にソフトバンクの交流戦優勝が確定。6回裏の守備中だったベンチは当然、ざわつきなどしない。その1時間12分後、阪神に勝利して正真正銘の自力優勝を決めた。今季の初"タイトル"に華を添え、小久保監督は「ずっと3連戦の勝ち越しを掲げながらやってきた。その結果が優勝まで届いたんじゃないかな」と素直に笑った。4回、相手の2失策から得た好機にダウンズが決勝の2点打。今宮の離脱で昇格した助っ人が、完全アウェーの甲子園で大仕事を果たした。2-1の7回は無死一、三塁のピンチをセットアッパーの松本裕が無失点で脱出。「どうなるかと思ったけどね。腹をくくって投げてくれた」と指揮官。強力リリーフ陣を信じた。今季の「セ界戦」で戦い方を変えた。リーグ優勝した昨季は4月から首位キープ。主力が不調でも開幕前に与えた役割を変えなかった。一転、今季は勝率5割、リーグ4位で交流戦に突入。首位の日本ハムとは4・5ゲーム差が開いていた。「そら、指をくわえて見ているわけにはいかないでしょ」。指揮官は動いた。6日のヤクルト戦で先頭の四球から同点2ランを浴びた守護神オスナを配置転換した。4年契約を結んでいる元メジャーセーブ王と入念に話し合い「日替わり守護神」に決めた。5日の中日戦では、不動の4番だった山川を不振のためスタメンから外した。16日には再調整で登録を抹消した。開幕前にコーチ陣から4番以外の打順を提案されながら4番にこだわった男を動かした。数々の決断は「正解か不正解かはシーズンが終わってから分かること」と話す。日替わり守護神は杉山、藤井らが務めてセーブ失敗はなかった。山川の穴はベテラン中村や首位打者の柳町が埋めた。今宮と近藤の故障離脱は野村や佐藤直らがカバー。指揮官の決断でチーム一丸となり、19年以来6年ぶりの交流戦優勝をつかんだ。「日本ハムが負けないので勝ち続けるしかない」。首位の新庄ハムとは3差の3位。「日本ハムを追い上げて優勝を目指し、秋にはセ・リーグ1位の阪神さんと戦えるように頑張りたい」。連覇への戦力を整えながら、小久保ホークスは栄冠をも手にした。【只松憲】
◆阪神坂本誠志郎捕手(31)の右足首付近に打球が直撃した。6回1死からほぼ真下に飛んだファウルの打球が坂本を襲った。直後は少し右足を上げて両手をつき苦しんだ。トレーナーや野村克則バッテリーコーチ(51)が駆けつけて一時中断したがプレーを続行した。
◆阪神ドラフト3位ルーキー木下里都投手(24)が自己最速タイの157キロを計測した。2点ビハインドの9回に登板。先頭を投ゴロに抑えると秋広、海野と2者連続で空振り三振とした。プロ3試合目の登板で初の3者凡退。海野の2球目には157キロが表示された。「球速は上がっている。真っすぐ真っすぐで最後に変化球と自分の理想の攻めができた」と手応え十分だった。
◆阪神ドラフト1位伊原陵人投手(24)が5月4日ヤクルト戦以来の2敗目を喫した。4回に2死走者なしから守備の2失策で二、三塁。直後にダウンズの左前適時打で2点先制された。6回を3安打2四球7奪三振で2失点。自責0も「いつも守備にカバーしてもらっているので自分がカバーできなかったのが良くなかった」と反省。「低めに集められたのは良かった。いいところは継続してダメなところは反省して次につなげたい」と前を向いた。
◆阪神が交流戦優勝を決めたソフトバンクに接戦で敗れ、2カード連続の勝ち越しはならなかった。阪神は交流戦全日程を終えて、8勝10敗という結果になった。藤川球児監督(44)は潔く敗戦を認めた。「不調な選手がホークスにもいると思うんですよ。ただ、選手層の厚さを感じました。どこのチームも。現状での力負けというところだと思いますね」。交流戦は8勝10敗と3年連続負け越しとなり、ソフトバンクには12シーズン連続の負け越し。悔しさと課題が残る18試合となった。0-0の4回2死、二塁中野がファンブルし今季初失策。さらに三塁ヘルナンデスがハーフライナーを捕球できずと失策が続き、一気に二、三塁のピンチ。ここから先発伊原がソフトバンク・ダウンズに2点左前適時打を浴びた。反撃もあと1歩、及ばなかった。1点を追う7回、大山が左前打を放ち、高寺のバスターエンドランも決まって無死一、三塁の絶好機も、続く小幡は浅い左飛。ここで三塁走者大山に代走熊谷を出して勝負をかけたが、セーフティースクイズを試みた坂本の打球は、捕手の目の前に弾んで本塁生還はならず。最後は代打糸原が中飛に倒れて、無得点に終わった。「向こうが苦しいところまでは行けたんですけれど、最後に少し、作戦的なところで課題といいますかね。またレギュラーシーズンに戻って、トライしていくということですね」。課題を口にするも、指揮官の視線はすでに前を向いていた。明るい材料はある。交流戦負け越しも2位DeNAとのゲーム差はスタート時から1ゲーム広がって3・5差。そして、この日9回2死から内野安打を放った高寺、最後までファウルで粘った小幡を例に挙げ、前向きな収穫とした。「まだまだ行くぞという若い選手が『なんとか』というのは出てきていますから。これには時間がかかりますので、しっかりやっていかないといけない」。層の厚いパ・リーグのように、リーグ優勝へ強固なチームを作り上げる。【磯綾乃】▽阪神ヘルナンデス(4回、石塚の三直をエラー)「捕らなきゃいけない打球だった。捕れるようにします」▽阪神坂本(7回の攻撃に)「点を取る作戦だったのでちゃんと決めていたら点が入っていたので、僕のせいじゃないですかね」▽阪神熊谷(7回の攻撃に)「あれは普通に行けないので。行かなかっただけです。行く準備はしてましたけどピッチャーもいいピッチャーですし、なかなかうまくいかない。常に準備しながらやりたい」
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」。試合前には甲子園歴史館で85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)が特別トークショーを行った。矢野氏は10年9月30日DeNA戦(甲子園)に引退試合。優勝争い真っ盛りの中、9回2死でリードしていれば捕手として出場する予定だったが当時抑え投手の藤川球児監督(44)が逆転3ランを浴びて出番はなかった。「時間がたってからは逆に出られなくて良かったなと」と明かし「多分球児が僕の家で何回も電話してきて。『家の前で待っている』と言って。食事も一番行ったメンバーの1人だったけど『矢野さん出せなくてすみません』と泣きながら謝ってくれたり」などの当時の思い出を振り返った。その上で「『こんな気持ちで俺のことを送り出してくれたんやな』とか。普通に終わったら見えないことが、あれがあったから知れたことがいっぱいあって。ファンの皆さんも意外に覚えてくれている。出なかった方が『矢野出なかったよな』と。今となってはすごくいい思い出になっている」と話した。
◆今試合は阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第3回として行われた。今回のテーマは「猛虎V戦士列伝」。試合前には甲子園歴史館で85年日本一メンバーの真弓明信氏(71=日刊スポーツ評論家)、03年と05年の優勝に貢献した金本知憲氏(57)と矢野燿大氏(56)が特別トークショーを行った。1492試合連続フルイニング出場の世界記録を持つ金本氏。連続記録が止まったのは10年4月18日の横浜(現DeNA)戦。当時監督を務めていた真弓氏に「覚えていますか?」と尋ね真弓氏は「『今日1日出たらまた1日休めるよ』という話しもしたんですよ。『もういいです。試合に勝つために僕はスタメンを降ります』みたいな話になるわけですよ」と説明した。不動の4番としてチームに欠かせない存在。真弓氏は「本当にもうちょっと頑張って欲しいなと思った」と試合前のメンバー表交換の際まで金本氏スタメンバージョンの紙をポケットに入れていたことを明かした。金本氏は「肩はやればやるほどどんどん悪くなっていった。『チームのために出てくれ』と言われたが『チームのために僕は出ません』と言った」と振り返り「連続試合のことも意識してくれた」と感謝した。試合中に行われるイニング間のクイズでは試合数が問題となって出題された。
◆阪神が交流戦優勝を決めたソフトバンクに接戦で敗れ、2カード連続の勝ち越しはならなかった。阪神は交流戦全日程を終えて、8勝10敗という結果になった。
◆阪神は交流戦最終戦に6番・三塁でラモン・ヘルナンデス内野手(29)が先発する。20日のソフトバンク戦(甲子園)では2安打。調子を上げている助っ人の打撃に注目が集まる。
◆「Tigers Legends Day」として行われ、真弓明信氏(71)、金本知憲氏(57)、矢野燿大氏(56)の阪神OBが登場した。全4回で開催される企画の第3弾で、この日のテーマは「猛虎V戦士列伝」。真弓氏は不動のリードオフマンとして1985年のリーグ優勝&日本一に、金本氏は主砲、矢野氏は正捕手として2003、05年のリーグ優勝に導いた。試合前のグラウンドではレジェンドインタビューが行われ、ライトスタンドから現役時代のヒッティングマーチが流れる中で登場。「今年は本当にけがが少なくてね、かなり高い確率で優勝するのではないかと思っています」と金本氏が阪神のVを予想すると、場内の虎党からは拍手が湧きおこった。今季の阪神について金本氏は「スタメン全部生え抜きでしょ。僕はこういうのを目指していたからね。理想的な球団じゃないですか」と絶賛。監督に就任した2016年から「超変革」をスローガンに掲げ、矢野監督、岡田監督とバトンをつないできたチームが成果を上げている。さらにここまでリーグ2冠の佐藤輝明内野手(26)については「40と言わず、45くらいはいく能力を持っている」と期待を込めた。真弓氏は「OBとして心配もしていたんだけど、すごくいいスタートを切ってくれた。実力のあるチームだから、最後まで楽しめるんじゃないかな」。矢野氏は監督時代に指導した梅野、坂本に対して「それぞれがそれぞれの、自分らしいキャッチャーになっていけばいい」とエールを送った。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が「5番・一塁」で出場。三回の守備でハッスルした。先発のD1位・伊原(NTT西日本)が尻上がりの投球でソフトバンク打線に立ち向かう中、三回2死での野村の打球が一塁ファウルゾーン上空へ打ち上がった。この飛球を追ったのが一塁・大山。懸命にミットを伸ばすもボールはグラウンドとスタンドの間にある一塁カメラマン席に入り、勢い余ってカメラマン席に頭から飛び込む形となった。だが、体を痛がる素振りは見せず、すぐさまグラウンドに戻ってプレーを続行。ガッツあふれる姿勢には、スタンドから大きな拍手が沸き起こった。
◆阪神・中野拓夢内野手(28)が今季70試合目にして、初失策を記録した。0-0の四回2死走者なしから、栗原のゴロをファンブル。その後、石塚の三塁へのライナーがヘルナンデスの真正面に飛んだがグラブを弾き、後逸。二、三塁とされたところで、先発の伊原がダウンズに左前に2点タイムリーを浴びた。
◆失点した直後に阪神打線が反発力を見せ、1点を返した。失策が絡んで2点を失った直後の四回、2死から森下翔太外野手(24)が四球で出塁すると、続く4番・佐藤輝明内野手(26)がチーム初安打となる二塁打。左翼・石塚が後逸している間に、森下が一気に生還した。佐藤輝には打点はつかなかった。
◆阪神・中野拓夢内野手(28)が六回の第3打席で頭部死球を受けた。この回からマウンドに上がった津森のすっぽ抜けた150キロ直球が直撃。中野はその場にうずくまり、観客席からは怒号が響いた。中野は立ち上がり、治療のためベンチに引き揚げたが、代走に植田海内野手(29)が送られた。この投球で津森は危険球退場。7球で降板となった。
◆先発した阪神・伊原陵人投手(24)は6回3安打2失点(自責0)で降板した。一回1死から連打で一、二塁のピンチを招くも、4番・中村晃を左飛。続く栗原を外角低め直球で見逃し三振に斬って、無失点で切り抜けた。四回に2つの失策から2点を失ったが、その後は失点を許さず。切れのある直球を武器に、強力ソフトバンク打線に立ち向かった。「しっかり低めにボールを集めることで落ち着いてアウトを取っていくことができたと思います。いつも野手のみなさんに守りでも助けてもらっているので、ミスが出た時にカバーできず悔しいです。チームを勝たせる投手はああいった場面でカバーできるはずなので課題として頑張ります」とコメントした。
◆ソフトバンクが2019年以来6年ぶり9回目の交流戦優勝を飾った。優勝を争っていた日本ハムが、この日午後1時半から始まった中日戦(バンテリンD)で1-4で敗れて優勝の可能性がなくなり、阪神戦の結果を待たずしてソフトバンクの優勝が決まった。
◆阪神が1-2の七回に大チャンスを迎えるも、生かせなかった。この回から登板したソフトバンク・松本裕に対し、まず先頭の大山が三遊間を鋭い打球で破ると、続く途中出場の高寺は3球目までバットを寝かせるも、4球目でバスターエンドランを決めて右前への安打を放ち、無死一、三塁のビッグチャンスを作り出した。しかし、小幡がライナー性の左飛を放ち、三走・大山はタッチアップできず。ここで三走に代走・熊谷が送られた中で、続く坂本は3ボールからバントをするも、捕前に転がった打球に熊谷はスタートを切れず、結果的に2死二、三塁となる送りバント止まり。代打・糸原は中飛に倒れ、一瞬沸き起こった大歓声は、大きなため息に変わった。
◆阪神は1-3でソフトバンクに敗戦。8勝10敗で交流戦を終えた。先発したD1位・伊原陵人投球(24)=NTT西日本=は6回3安打2失点(自責0)で2敗目。八回に3番手で登板した富田が1点を失った。九回にマウンドに上がったD3位・木下里都投手(24)が2三振を奪う三者凡退。直球は最速157キロを計測した。打線はホークス投手陣の前に沈黙。四回に佐藤輝の二塁打に相手失策が絡んで1点を返したが、七回無死一、三塁の場面で無得点に終わるなど拙攻が響いた。
◆六回1死、ソフトバンク・津森宥紀から頭部死球を受けた阪神・中野拓夢=甲子園球場(撮影・斉藤友也)
◆阪神が交流戦を8勝10敗で終えて3年連続負け越し。ソフトバンク戦は5年連続負け越しとなった。両軍無得点の四回2死、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、中野拓夢内野手(28)のゴロをファンブルする今季初失策と三塁ラモン・ヘルナンデス内野手(29)のハーフライナーを弾くエラーで、二、三塁となり、ジーター・ダウンズ内野手(26)に左前2点打を許した。打線はその裏、2死一塁から佐藤輝明内野手(26)の左翼線二塁打に敵失が重なり、1点を返しただけ。七回無死一、三塁も無得点。富田蓮投手(23)が八回に3点目を失った。また中野が七回1死、津森宥紀投手(27)から頭部死球を受けて交代した。伊原は自責0で2敗目(5勝)。9年ぶり6度目の交流戦優勝を飾ったソフトバンクとは29勝41敗4分で、2012年を最後にカード勝ち越しなし。
◆阪神が交流戦を8勝10敗で終え、3年連続負け越し。ソフトバンク戦は5年連続負け越しとなった。両軍無得点で迎えた四回2死、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、中野拓夢内野手(28)のゴロをファンブルする今季初失策と三塁に入ったラモン・ヘルナンデス内野手(29)のハーフライナーを弾くエラーで、二、三塁となり、ジーター・ダウンズ内野手(26)に左前に運ばれて、2点を失った。打線はその裏、2死一塁から佐藤輝明内野手(26)の左翼線二塁打に敵失が重なり、1点を返しただけ。七回無死一、三塁の好機も無得点。富田蓮投手(23)が八回に3点目を失った。また中野が七回1死、津森宥紀投手(27)から頭部死球を受け、交代した。自身の連勝が「4」で止まった伊原は自責0で2敗目(5勝)。9年ぶり6度目の交流戦優勝を飾ったソフトバンクとは29勝41敗4分で、2012年を最後にカード勝ち越しなし。
◆ソフトバンクが2019年以来、6年ぶり9回目の交流戦優勝を飾った。以下はソフトバンクのデータ。?ソフトバンクが2019年以来6年ぶり通算9度目の交流戦優勝を飾った。交流戦開催20度のうち9度の優勝は最多。2位が巨人、ヤクルト、オリックス、ロッテの各2度。?投手陣は12球団で2位の防御率2・20と抜群の安定感を誇った。有原が2勝0敗、防御率0・86、大関も2勝0敗、同0・78と好投。モイネロは18試合制となった15年以降の最多記録となるシーズン37三振を奪い、1勝0敗、同0・78と活躍するなど、先発陣の防御率は1・77と優勝の大きな原動力となった。?19日の広島戦(マツダ)で1試合16得点を挙げるなど両リーグ最多の79得点をマーク。主砲の山川を不振で欠く中で栗原が2本塁打、11打点、柳町が打率・397、8打点と打線を牽引(けんいん)した。?全18試合のうち14試合で先制点を挙げ、12勝2敗、勝率・857。15年以降、先制した試合で12勝は17年のソフトバンクの11勝を上回る最多記録。
◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(56)は七回、坂本誠志郎捕手(31)にバントを命じた阪神・藤川球児監督(44)の采配に言及した。あの作戦は何だったのか。1点を追う七回1死一、三塁、カウント3-0からのセーフティースクイズは、ちょっと考えられない。1点を守らなければいけないソフトバンク・松本裕はいきなり大山、高寺に連打を浴びて、アップアップの状態。投手の立場からいえば一番苦しい。しかも、高寺は送りバント失敗後に切り替えて強攻での右前打。阪神側からすれば流れが自分の方に来ていた。一気に逆転を狙う采配があっても不思議ではない。1死後。坂本の打席はおそらく全球、セーフティースクイズのサインだったのだろうが、仕掛けるなら偽装スクイズでの一塁走者の二盗だ。投手側からすれば、その攻めが一番イヤ。どうしても坂本の打席で同点にしたいのなら、普通にスクイズの作戦で良かった。3-0からのセーフティースクイズで相手を助けてしまった。交流戦期間中に7連敗があり、その中には勝てる試合を落としたケースが何度もあった。リーグ戦再開後は「勝てる試合をいかに確実に勝つか」が大事だ。
◆阪神はソフトバンク戦で頭部に死球を受け、途中交代した中野拓夢内野手(28)について「頭部打撲」と診断されたことを発表した。1-2の六回1死。この回からマウンドに上がった2番手・津森宥紀投手(27)の150キロ直球が右後頭部付近に直撃。その場に倒れ込み、しばらくして自力で立ち上がったが、代走・植田海内野手(29)が告げられた。球団は「頭部受傷のため、今後も慎重に経過を見てまいります」とコメントした。
◆安定した投球も自責0で負け投手。2敗目(5勝)を喫した阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が不運に泣いた。「いつも野手のみなさんに守りでも助けてもらっているので、ミスが出たときにカバーできず悔しいです」抜群の制球力でスコアボードに0を並べ続けたが、四回だった。2死から栗原を二ゴロに打ち取ったと思われた打球だったが、開幕からノーエラーの名手・中野拓夢内野手(28)がファンブル。今季70試合目で初失策を記録した。続く石塚の打球は三塁へのライナー。今度はラモン・ヘルナンデス内野手(29)が捕れず、ボールが左翼ファウルグラウンドを転々とする間に二、三塁とピンチ拡大。ダウンズに左前へ2点打を許し、先制点を献上した。「きょうは低めに集められたのは良かったですし、いいところは継続して、駄目なところは反省して次につなげたいなと思います」味方に足を引っ張られたが、6回3安打2失点(自責0)で7奪三振。規定投球回には達していないが、これで防御率は1・08となった。(渡辺洋次)
◆六回の守備から出場した阪神・高寺望夢内野手(22)が輝きを放った。1点を追う七回、無死一塁でカウント2-1からバスターを決めて一、三塁と好機を拡大。「フライは駄目なんで、ゴロを打とうと思って。その前にバントを失敗したので、切り替えてやりました」。九回2死には20日に空振り三振を喫していた杉山から内野安打を記録し、プロ初のマルチ安打とした。
◆1-3の九回に4番手で登板した阪神・D3位・木下里都投手(24)=KMGホールディングス=はプロ3度目の登板で初めて三者凡退に抑えた。「真っすぐでしっかり押していけたので、自分の武器を生かせて投げられたんじゃないかなと思います」。直球中心の組み立てで自己最速となる157キロも記録。「これを軸に自分の理想の攻めをやっていきたい」と意気込んだ。
◆ソフトバンクの柳町が一回に5試合連続となる安打をマークし、交流戦は全体トップの打率3割9分7厘で終えた。「短い期間だが、トップになれるのは光栄だし、自信にもなると思う」と控えめに話した。交流戦は全試合で3番に座り、打線をけん引した。「一打席一打席に集中して臨めたのが、良い結果につながった」と好調の要因を挙げた。小久保監督は「自分の地位を確立した。外せない選手から引っ張る選手になった」と大活躍に目を細めた。
◆2試合ぶりに先発した阪神ラモン・ヘルナンデス内野手(29)は無安打に終わった。三塁守備では四回2死一塁でライナー性の打球をはじいて二、三塁とピンチが拡大。その後の2失点につながり「捕らなきゃいけない打球だった。捕れるようにします」と反省した。
◆阪神・熊谷敬宥内野手(29)が試合後、七回の走塁に言及。1死一、三塁で三走・大山悠輔内野手(30)の代走で登場。坂本誠志郎捕手(31)の捕前セーフティースクイズにスタートを切らなかった。「あれは普通に行けないんで。行かなかっただけです。(松本裕は)いいピッチャーですし、なかなかうまくはいかない」と振り返った。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)は七回先頭で、この回から登板した松本裕の初球の150キロ直球をとらえ、左前打で出塁。得点はならずも、この回に作ったチャンスの起点となった。今季ここまで打率・244、4本塁打、30打点。試合前イベントに参加した入団時の監督だった金本知憲氏(57)は「大山がもう少ししっかりとしてほしいけどね。大山がしっかりとしだしたら、(チームは)もう盤石じゃないの?」と5番に座る教え子の奮起に期待した。
◆交流戦最終戦を白星で飾れず、一発締めもできなかったが、佐藤輝が前日に続く技ありのヒットで存在感をみせた。0-2の四回2死一塁。ソフトバンクの先発、松本晴の149キロ直球を左翼にはじき返した。「よかったです」左翼手の石塚が後逸して一塁走者・森下が一気に生還。敵失による得点で、打点はカウントされず、今季50打点はお預けとなったが、2日連続でチーム最初の得点をたたきだした。交流戦18試合で12球団トップの6本塁打、3位の12打点をマークした。シーズンのアーチはここまで70試合で19本。年間39本ペースで、2位のDeNA・牧(13本)とは6差と独走状態だ。球団では1986年のバース、日本選手では84年の掛布雅之以来となる本塁打王に期待が高まる中、27日のヤクルト戦(神宮)からのリーグ戦再開に向けてレジェンドからエールを送られた。この日は「Tigers Legends Day」として行われ、通算476本塁打を放った元監督の金本知憲氏(57)が甲子園でのイベントに出演。佐藤輝について「今年は、ちょっとコツつかんだのかなという印象。40(本)と言わず45(本)くらいは、いく能力は持っているから」と期待を寄せた。さらに、「今年は村上(ヤクルト)も岡本(巨人)もけがをしているし、(本塁打王の)可能性はあると思うよ」と背中を押した。金本氏といえば、左打者に不利と言われる甲子園で本塁打を量産。リーグ制覇した2005年には浜風を物ともせず40発を記録した。「センター方向を狙っていったら。割と浜風に乗ることが多い」。試合後、佐藤輝は〝鉄人〟からのエールに「そうですね。頑張りたいですね」と気合を入れ直した。「(交流戦は)移動とかで大変だった。(ナインは)みんな思っている以上に疲れていると思う。休むときは休んで、また調整して、神宮から頑張りたい」4日間、リフレッシュしてパワーを充電。球団39年ぶりとなる本塁打王へ突き進む。(三木建次)
◆ソフトバンクは22日、阪神最終戦(甲子園)に3-1で勝利。2019年以来6年ぶりで12球団最多となる9度目の優勝(最高勝率を含む)を決め、賞金3000万円を獲得した。多くの主力野手をけがなどで欠きながらタイトルをつかんだ小久保裕紀監督(53)は「秋にはセ・リーグ1位の阪神さんと戦えるように頑張りたい」と日本シリーズでの虎との再戦を約束した。前日21日に0・5ゲーム差の2位に迫っていた日本ハムは中日に敗れた。虎党でぎっしりと埋まった甲子園で、タカが力強く羽ばたいた。どれだけ主力が欠けようが、ソフトバンクの交流戦での強さは変わらない。2019年以来6年ぶり、実に通算9度目の優勝をつかみ、小久保監督は大きく胸を張った。「3連戦の勝ち越しというのをずっと掲げてやってきた結果が優勝まで届いた。またパ・リーグの試合が再開するので、いい弾みになるんじゃないかと思います」先発した3年目左腕・松本晴が阪神打線を相手に5回1失点と好投。大阪出身で甲子園の阪神戦の雰囲気はイメージできていた。「飛ばしていくことを意識して投げた。もっと歓声がうるさく聞こえるかなと思ったら意外と遠くに感じたので、ゾーンに入っていたのかな」と納得の表情だ。四回には相手の守備の乱れに乗じてダウンズの先制2点打が出るなど、自軍に流れも向いて今季先発初勝利をつかんだ。
◆熱気に包まれていた甲子園が一瞬にして凍り付いた。阪神・中野拓夢内野手(28)が頭部死球を受けて途中交代。ここまで全試合に出場していた選手会長のアクシデントに場内は騒然となった。1-2の六回1死。この回からマウンドに上がった、東北福祉大の1学年後輩の2番手・津森の150キロ直球が右後頭部付近に直撃。その場に倒れ込み、藤川監督やトレーナーらが駆け寄った。担架が運び込まれるも、しばらくして立ち上がると、支えられながら自分の足でベンチへ。代走・植田が告げられ、4月18日の広島戦(甲子園)で自打球を右ふくらはぎに当てて以来の途中交代となった。和やかな表情を見せながら、トレーナーとともにクラブハウスへと引き揚げた背番号51。試合中に病院へ向かった。試合後、球団は「頭部打撲」と診断されたことを発表し、今後も慎重に経過を見ていくとした。試合直後には藤川監督が「またトレーナーからの報告になる」としたうえで、「いまのところは大丈夫だと思います。まともに当たったというより、少し滑ったように当たった」と説明。「ヘルメットの方に亀裂が入っていました」と衝撃の強さを明かしていた。中野は今季、主に「2番・二塁」として全70試合に出場。リーグ3位の打率・306を残し、2位にダブルスコアをつける24犠打を記録。守備では広い守備範囲で幾度となくチームを救ってきた。しかし、この日は四回に失点につながる今季初失策を犯していた。6日のオリックス戦(甲子園)では、勝利の方程式の一角を担っていた石井が打球を頭に受けて戦線離脱。中野も今後の状態が心配される。(萩原翔)
◆阪神はソフトバンク戦に1-3で敗れ、交流戦を8勝10敗で終えた。1-2の七回、1死一、三塁から坂本誠志郎捕手(31)がセーフティースクイズを仕掛けたが不発に終わり、藤川球児監督(44)は「作戦的なところで課題(が出た)」と反省。7連敗があったパ・リーグとの18試合を「戦力層の厚さを感じる交流戦。力負け」と振り返った。それでも、2位とは交流戦前から1ゲーム広がり3・5ゲーム差。27日から再開するリーグ戦で課題をつぶしていく。白星を自ら手放し、交流戦の勝率5割フィニッシュを逃した。鷹の翼をとらえる大チャンスも、甲子園に響いたのは大きなため息。藤川監督が初めて采配を振ったパ・リーグとの18試合は、悔しい形で幕を閉じた。「向こう(ソフトバンク)が苦しいところまではいけたんですけれど、最後に少し、作戦的なところで課題(が出た)といいますかね。それをまたレギュラーシーズンに戻って、トライしていくということですね」交流戦Vが懸かるソフトバンクを1点差で追う中で作った最大のチャンスは七回。先頭・大山の安打と高寺のバスターエンドランで無死一、三塁とし、小幡が左飛に倒れた直後には、攻撃を2イニング以上残していながら、三走・大山の代走に熊谷を起用。まず同点、にするための勝負手も打った。なのに...。坂本は3ボールからセーフティースクイズを敢行。これが捕手の真ん前に転がり、熊谷は本塁へ突っ込めず。結果的には一走を進塁させるだけの犠打となり、続く代打・糸原は中飛に打ち取られた。坂本は「点を取る作戦だった。ちゃんと決めていたら点が入っていた。僕のせい」と、勝負を分けたシーンを猛省する、痛恨のワンプレーだった。
◆ウゲ~、何とも後味の悪い交流戦ラストゲームになっちまいました。敗因が四回2死走者なしからの連続エラーというのもガッカリだけど、それ以上に心配なのは頭部に死球を受けて退場した中野の状態なのだ...。決して無理はしてほしくないけど、4日間の休みの後のヤクルト戦に元気な姿を見せてくれることを心より願います!!は~あ、こんなことなら調べなきゃよかった...。実は試合前に球審別の阪神の勝敗を見ていました。今季は延べ32人の球審が判定してくれていて、3試合以上は5人、相撲でいうところの阪神に合口(あいくち)がいいのは、長井さん(3勝)、山本貴さん(4勝1敗)、土山さん(5勝2敗1分)、真鍋さん(2勝2敗)、そして本日の球審の芦原さんはといえば...アララ~1勝3敗...大丈夫かオイ!? やっぱりダメだった~(あくまで合口の話で、判定はしっかりしているし、阪神が負けたからといってヤボな批判はご法度!!)。でも、交流戦終わって首位は変わらず!! ということはセ・リーグ5球団との合口はバッチリよ!! 最後に小久保ソフトバンク、交流戦Vおめでとう!!
◆甲子園球場でソフトバンク・小久保監督が優勝インタビューを受けていた。虎党にとっては悔しい光景だが、最後は阪神に優勝の可能性が1%もなかったうえに、この1敗で交流戦負け越しが決まったのだから、何も言えない。不思議な交流戦だった。始まる前は2位・DeNAと2・5差。3位・巨人とは3差。4位・広島とは4・5差。そこから7連敗を含む苦闘の日々を終えた。順位表は...。DeNA&広島と3・5差。巨人とは4差。2位以下とは、ほとんど変わらぬ差のまま。むしろ、2位とは1ゲーム引き離したのだから、怪奇現象?! いや、これぞ交流戦マジックだ。セのライバルも苦しんでいたんだなぁというのがよく分かる。そういえば、今回の3連戦の初戦の前に顔を合わせた際に小久保監督が言っていた。「勝っても勝っても、上のチームとの差が縮まらないんですよ。かなり勝ってきているんですがねぇ」優勝チームの監督が、勝っても勝っても追いつけない。パのライバルが勝ちまくった証しであり、ここにも怪奇現象が起きていた。ということで、阪神は被害を最小限に収めた交流戦が終わった。気分を切り替えて、リーグ戦に向かおう!敗れはしたが、球場に集まった虎党は、ステキな思い出を持って帰ったはず。交流戦のラストゲームは、球団創設90周年を記念した「Tigers Legends Day」でもあった。登場したのは真弓明信、金本知憲、矢野燿大の監督経験3氏。試合前の一塁側ベンチ前。お立ち台にまず登場したのは真弓さん。♪真弓 真弓 ホームラン!懐かしのミッキーマウスのテーマが外野スタンドが響き渡った。史上最強の1番打者はいつまでもお元気だ。

<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
12 | 5 | 1 | 0.706 (↑0.018) | - (-) |
0 | 79 (+3) | 42 (+1) | 10 (-) | 10 (-) |
0.256 (↓0.005) | 2.200 (↑0.13) |
2 (1↑) |
ORIX |
11 | 7 | 0 | 0.611 (↑0.023) | 1.5 (-) |
0 | 68 (+4) | 64 (+2) | 7 (-) | 8 (-) |
0.262 (-) | 3.350 (↑0.08) |
2 (-) |
日本ハム |
11 | 7 | 0 | 0.611 (↓0.036) | 1.5 (↓1) |
0 | 64 (+1) | 50 (+4) | 15 (-) | 10 (-) |
0.261 (↓0.005) | 2.640 (↓0.1) |
4 (1↑) |
西武 |
10 | 8 | 0 | 0.556 (↑0.027) | 2.5 (-) |
0 | 40 (+5) | 44 (-) | 3 (-) | 10 (+1) |
0.239 (↑0.01) | 2.260 (↑0.14) |
5 (1↓) |
楽天 |
9 | 8 | 1 | 0.529 (↓0.034) | 3 (↓1) |
0 | 51 (+2) | 58 (+5) | 6 (-) | 13 (+3) |
0.249 (↓0.003) | 2.620 (↓0.16) |
5 (1↑) |
ロッテ |
9 | 8 | 0 | 0.529 (↑0.029) | 3 (-) |
1 | 55 (+10) | 64 (+9) | 11 (+2) | 12 (-) |
0.239 (↑0.015) | 3.740 (↓0.27) |
7 (-) |
広島 |
9 | 9 | 0 | 0.500 (↑0.029) | 3.5 (-) |
0 | 74 (+5) | 75 (+2) | 11 (-) | 17 (+1) |
0.265 (↓0.001) | 3.940 (↑0.17) |
8 (1↓) |
阪神 |
8 | 10 | 0 | 0.444 (↓0.027) | 4.5 (↓1) |
0 | 58 (+1) | 40 (+3) | 12 (-) | 19 (+1) |
0.246 (↓0.004) | 1.990 (↑0.06) |
8 (1↑) |
中日 |
8 | 10 | 0 | 0.444 (↑0.032) | 4.5 (-) |
0 | 46 (+4) | 58 (+1) | 8 (-) | 19 (+1) |
0.233 (↑0.001) | 3.210 (↑0.13) |
10 (1↓) |
DeNA |
7 | 11 | 0 | 0.389 (↓0.023) | 5.5 (↓1) |
0 | 53 (+9) | 59 (+10) | 13 (+1) | 10 (+1) |
0.205 (↑0.008) | 3.270 (↓0.41) |
11 (-) |
巨人 |
6 | 10 | 1 | 0.375 (↓0.025) | 5.5 (↓1) |
1 | 38 (-) | 51 (+5) | 6 (-) | 8 (-) |
0.220 (↑0.001) | 2.810 (↓0.14) |
12 (-) |
ヤクルト |
5 | 12 | 1 | 0.294 (↓0.019) | 7 (↓1) |
0 | 53 (+2) | 74 (+4) | 10 (+1) | 12 (+2) |
0.229 (↓0.002) | 3.910 (-) |
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
38 | 30 | 2 | 0.559 (↓0.008) | - (-) |
73 | 236 (+1) | 161 (+3) | 39 (-) | 61 (+1) |
0.243 (↓0.001) | 2.060 (↑0.02) |
2 (-) |
DeNA |
33 | 32 | 3 | 0.508 (↓0.008) | 3.5 (-) |
75 | 222 (+9) | 189 (+10) | 38 (+1) | 37 (+1) |
0.230 (↑0.002) | 2.570 (↓0.11) |
2 (2↑) |
広島 |
33 | 32 | 2 | 0.508 (↑0.008) | 3.5 (↑1) |
76 | 224 (+5) | 209 (+2) | 32 (-) | 32 (+1) |
0.246 (-) | 2.820 (↑0.03) |
4 (1↓) |
巨人 |
34 | 34 | 2 | 0.500 (↓0.007) | 4 (-) |
73 | 200 (-) | 214 (+5) | 43 (-) | 31 (-) |
0.238 (-) | 2.730 (↓0.03) |
5 (-) |
中日 |
31 | 36 | 2 | 0.463 (↑0.008) | 6.5 (↑1) |
74 | 165 (+4) | 210 (+1) | 31 (-) | 45 (+1) |
0.221 (-) | 2.870 (↑0.03) |
6 (-) |
ヤクルト |
19 | 43 | 3 | 0.306 (↓0.005) | 16 (-) |
78 | 173 (+2) | 272 (+4) | 29 (+1) | 27 (+2) |
0.223 (-) | 3.740 (-) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
日本ハム |
40 | 27 | 2 | 0.597 (↓0.009) | - (-) |
74 | 239 (+1) | 186 (+4) | 63 (-) | 36 (-) |
0.237 (↓0.001) | 2.330 (↓0.03) |
2 (-) |
ORIX |
36 | 28 | 3 | 0.563 (↑0.007) | 2.5 (↑1) |
76 | 238 (+4) | 239 (+2) | 42 (-) | 32 (-) |
0.262 (-) | 3.280 (↑0.02) |
3 (-) |
ソフトバンク |
36 | 29 | 3 | 0.554 (↑0.007) | 3 (↑1) |
75 | 255 (+3) | 201 (+1) | 40 (-) | 44 (-) |
0.247 (↓0.001) | 2.620 (↑0.04) |
4 (-) |
西武 |
37 | 31 | 0 | 0.544 (↑0.007) | 3.5 (↑1) |
75 | 186 (+5) | 174 (-) | 27 (-) | 45 (+1) |
0.238 (↑0.002) | 2.390 (↑0.04) |
5 (-) |
楽天 |
32 | 34 | 2 | 0.485 (↓0.007) | 7.5 (-) |
75 | 185 (+2) | 210 (+5) | 25 (-) | 67 (+3) |
0.240 (-) | 2.830 (↓0.04) |
6 (-) |
ロッテ |
26 | 39 | 0 | 0.400 (↑0.009) | 13 (↑1) |
78 | 178 (+10) | 236 (+9) | 36 (+2) | 28 (-) |
0.220 (↑0.004) | 3.460 (↓0.08) |
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