1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | 0 |
巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | X | 2 | 9 | 0 | 0 |
勝利投手:西舘 勇陽(2勝0敗0S) (セーブ:マルティネス(1勝0敗22S)) 敗戦投手:池田 隆英(0勝3敗0S) |

![]() |
![]() |
![]() |
◆巨人が連敗を4で止めた。巨人は1点を追う6回裏、増田陸の犠飛で同点とする。続く7回には、丸の適時二塁打で勝ち越しに成功した。投げては、先発・西舘が7回1失点の力投。その後は継投でリードを守り、西舘は今季2勝目を挙げた。敗れた日本ハムは、打線が振るわなかった。
◆日本ハム山崎福也は交流戦通算27試合で9勝4敗を残すが、DH制ありのホームゲームで2勝3敗に対し、DH制なしのビジターゲームでは7勝1敗。自らが打席に立つセ・リーグ球場の方で好成績を挙げており、敵地では22年5月26日巨人戦から6連勝中。交流戦期間のビジター最多連勝記録は05~07年川上(中日)10~21年和田(ソフトバンク)の7連勝で、山崎が今日の登板で白星を挙げれば2人の最多記録に並ぶ。
◆日本ハム山崎福也投手(32)が「6番投手」で先発出場する。山崎は6月7日DeNA戦(横浜)にも「6番投手」で先発出場し、打撃では7回に2点適時打を放つなど4打数1安打2打点。交流戦では5年連続安打となり、パ・リーグ投手の最長記録に並んだ。投げては、7回2/3を7安打4失点で3勝目を挙げた。打撃の通算成績は、17日の時点で32打数8安打4打点、打率2割5分で0本塁打。
◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、メンバー表交換で巨人の阿部慎之助監督(46)にお土産を渡した。メンバー表と一緒に、本塁まで緑色の袋を持って出向き、阿部監督に手渡した。中身は不明だが、阿部監督は笑顔で受け取った。カード初戦の17日のメンバー表交換では、恒例のハイタッチをしてから、試合に入った。ちなみに阿部監督が就任した昨年3月17日のオープン戦(エスコンフィールド)では、メンバー表交換の際、2人で"じゃんけん"をした。新庄監督がハイタッチを求めて手を開いて上に"パー"を上げると、阿部監督がチョキを出すというパフォーマンスを披露したこともあった。
◆交流戦特別レースとして巨人、日本ハムそれぞれのチアリーダーの選抜5人がレースに臨んだ。マグロ、エビ、アナゴは「チームヴィーナス」、コハダ、エビは「ファイターズガール」が務めた。号砲と同時にタマゴ、コハダ、マグロが好スタート。アナゴは半貫差、エビは2貫差で追う展開となる。中盤に差しかかるとコハダが先頭争いから遅れ、マグロとタマゴの一騎打ち。最終盤までの大激戦でマグロが両手を挙げて米粒差で1着フィニッシュ。2着タマゴ、3着コハダ、4着アナゴ、5着エビの順でゴールした。すしレース 3回終了時にイニング間イベントとして、米国の「ホットドッグレース」のような「すしレース」を開催している。ファン参加型のアクティベーションで出場者は「江戸前スーシーズ」に扮(ふん)して競走する。メンバーはマグロ、コハダ、タマゴ、エビ、アナゴの計5体。参加対象は公式ファンクラブ「CLUB GIANTS KIDS MEMBER」で当日の開場から1回裏終了まで応募受け付けし、東京ドーム内ファンクラブブースで抽選によって決定する。
◆「6番投手」で先発出場した日本ハム山崎福也投手(32)は、6回を5安打1失点、80球で降板。4勝目はならなかった。3者凡退は2回の1度だけ。味方の好守備にも助けられて無失点を続けていたが、1-0の6回、先頭の坂本に四球を与えたところから安打と犠打でピンチを広げ、1死二、三塁から増田陸に同点の中犠飛を許した。打つ方でも3打数無安打に終わり、2試合連続安打はならなかった。「5回まではランナーを出しながらも粘って投げられたと思います」としながらも「6回の先頭打者への四球が悔やまれます。結局、失点につながってしまったので、そこが悔しいです」とコメントした。
◆日本ハムはリリーフ陣が捕まり、連勝が3で止まった。先発の山崎福也投手(32)が1-0の6回、先頭の坂本に四球を与えたところからピンチを広げ、中犠飛で追いつかれると、7回から代わった2番手の池田隆英投手(30)が、犠打を挟んで2連続長短打を浴びて勝ち越しを許した。池田は今季3敗目。打線は再三、巨人外野陣の好守備に阻まれて1点止まり。3発放った前日17日巨人戦から一転、ホームが遠かった。
◆巨人がパ・リーグ首位の日本ハムに逆転勝ちし、連敗を4で止めた。勝率も5割復帰となった。打線は1点ビハインドの6回。1死二、三塁から増田陸内野手(25)の中犠飛で同点に追いついた。続く7回には1死二塁から丸佳浩外野手(36)の中越え適時二塁打で勝ち越しに成功した。投げては先発西舘勇陽投手(23)が7回5安打1失点の好投で今季2勝目をマークした。5回2死三塁から上川畑に右前適時打を浴びたが、失点はこの1点だけ。緩急自在の投球に内海哲也1軍投手コーチ(43)も「すごくいい。ストレートは走っているし、変化球も操れている」と絶賛した。8回からは大勢投手(25)、ライデル・マルティネス投手(28)の鉄壁リレーで試合を締めた。
◆マリナーズ傘下3Aタコマの藤浪晋太郎投手(31)が自由契約になったことを受け、以前「俺のところに来たら化ける」と話していた日本ハム新庄監督は、巨人戦後「何とも言えない。フロントに聞いて下さい。見てないからね、姿を。何とも言えない」と話した。球団幹部も「何もないです」と話すにとどまった。
◆巨人が"全員野球"で連敗を4で止めた。「日本生命セ・パ交流戦」で、パ・リーグ首位の日本ハムに逆転勝ち。犠牲バント4つと犠飛で貪欲に得点機をものにした。6回に4番吉川尚輝内野手(30)が犠打でつなぎ、5番増田陸内野手(25)が同点犠飛。7回にも代打小林誠司捕手(36)の犠打が決勝点を演出した。阿部体制での基本指針に組み込まれている「自己犠牲」で勝率5割に戻し、交流戦最下位からも脱出した。自軍ベンチからシグナルを送った。巨人阿部監督は口を一文字に結んだ。周囲からは悟られまいと鉄仮面を貫いた。1点を追う6回無死一、二塁、打席の4番吉川に犠打を指示した。2球目を投前に転がして1死二、三塁。5番増田陸の中犠飛で同点に追いついた。続く7回は先頭オコエが中前打で出塁すると、代打小林がコールされた。大歓声の中、3球目で犠打を決めて得点圏に走者を進めた。1死二塁から丸の中越えの適時二塁打で勝ち越しに成功。決勝点を奪った。阿部監督は「なかなか、連打、連打っていうのは難しいからね。こういう作戦は増えていくと思うんじゃないかなと思います」と納得の表情で振り返った。シーズン折り返しを前に戦い方の"ギア"が一段階上がった。開幕から66試合消化時点での犠牲バント37は、昨季の同57を大きく下回る。1試合で犠牲バント4は今季最多だった。小林の犠打には「代打でバントだけど盛り上がってくれるんでありがたいですよね。ああいうのが、やっぱりチームの士気が上がりますよね」と称賛した。丸、坂本の1、2番も働きぶりが光った。決勝打の丸はもちろん、坂本はチーム初安打に加え、同点につながる四球を選んだ。指揮官は「ベテラン2人に託してる。相手に対するプレッシャーだったりとか、そういうのも目的として置いている。すごくいい仕事をしてくれた」と絶賛した。自己犠牲をいとわないチームプレーで1勝をもぎとった。勝率5割復帰、交流戦最下位脱出で上昇の機運に乗る。【為田聡史】
◆日本ハムは先制打も勝利にはつながらなかった。5回2死三塁から右前適時打を放った上川畑大悟内野手(25)は「低めに落ち球が来るかなと思っていた」。2球で追い込まれたが、読み通りに巨人西舘のフォークを捉え、ガッツポーズ。この日に届いた「魚雷バット」を1打席目で使用したが二ゴロに倒れ、「打てなかったのでやめました」と、すぐに切り替えた。「気持ちだけで打てました」と5日ぶりの安打を振り返った。
◆巨人増田陸内野手がホットな一打で試合を振り出しに戻した。1点ビハインドの6回1死二、三塁。日本ハム先発山崎の初球、真ん中スライダーを中堅に運んだ。同点に追いつく熱い中犠飛に「あそこで長打とかヒットで2点というのが最高の結果だと思いますけど、最低限のことを考えていきました」と振り返った。今季から手に入れたマイブームが好調を支えている。今年の2月下旬。友人に誘われてサウナ通いを始めた。「今までお風呂あんまり好きじゃなかったんですけど...」と当初は渋々だったが「サウナに入って、めっちゃ体が楽になって。ホッとする瞬間」。今では毎週オフに通うほどのサウナーとなり、「疲れが残りにくい」と効果を実感する。今季は44試合に出場して打率2割8分、4本塁打、11打点。一塁の定位置をつかみつつある25歳は「良い悪いありますけど、その日にしっかり反省して。今日はこうしていこうというその積み重ね」と常に己を整えながら試合に臨む。
◆日本ハム・レイエスが打って走って守ってと奮闘した。4回の第2打席で左翼線へはじき返すと、196センチ、135キロの巨体を揺らしながら二塁へ。激走直後の一塁守備では、安打性のライナーを華麗な横っ跳びで好捕した。新庄監督は「ああいうプレーをしてくれるだけでチームが盛り上がる」。6、8回にも安打を放ち、今季6度目の3安打の活躍だった。
◆巨人坂本勇人内野手(36)が歴代2位タイとなる交流戦333本目の安打をマークした。「2番三塁」でスタメン出場。1回1死からの第1打席で日本ハム先発の山崎から中前打を放った。この安打で阪神やロッテで活躍した鳥谷敬氏(43=日刊スポーツ評論家)の記録に並び「1本1本積み上げてきたものだと思うので」と話した。歴代1位の西武栗山の記録は337本。交流戦残り5試合で、あと4本に迫るが「1本でも多く打てるように変わらずやるだけです」と引き締めた。
◆2年目の巨人西舘勇陽投手(23)が本拠地初勝利をつかんだ。先発し7回5安打1失点。「ファンの人たちが多いところで、1勝を挙げられたのはすごいうれしい。チームとしても5割に持ってこれたので、自分の役割としては最低限できた」と喜んだ。前週に続き、先発として自身2連勝。「(先発は)1イニングでも長くと思っているので、そういう意味では責任はやっぱりすごいある」と話した。
◆日本ハムは1点差で競り負け、連勝が3で止まった。23年ドラフト1位で指名し、新庄剛志監督(53)がくじ引きで逃した巨人西舘勇陽投手(23)を相手に5安打で1点止まり。本拠地初勝利を献上する格好となった。今季初の3カード連続勝ち越しは、19日にお預けとなった。前夜は1イニング3発の1発攻勢で快勝したが、この日の「海賊打線」は鳴りを潜めた。新庄監督は「7回に点取られたらきついっすね。8、9回はきつい。昔の横浜の佐々木さんみたい。ゼロでしょ。すごいもん」と、9回に登板した防御率0・00のマルティネスに脱帽した。相手先発の西舘は、23年ドラフトで競合し、くじ引きで逃した逸材。5回に先手を取るも、6回先頭のレイエスが出塁後、野村、万波、山崎が倒れると、その裏に追いつかれた。2年目右腕を攻略しきれず、新庄監督は「(西舘は)いいボール放っているから今日、抑えられたわけであって。いいピッチャーになっていくんじゃないですか、さらに。なってもらいたいし」。悔しさもある中、1位指名した才能のさらなる進化を期待した。7日DeNA戦で2点適時打を放った山崎を再び「6番投手」で起用。5回無死二塁の打席前には、「セカンドよりこっち(一塁側)に転がす意識でいってみて」と声をかけたが、カウント1-2から最後はボールになる低めフォークに手が出て空振り三振。新庄監督は「(指示を)言ってしまったからボール球に手を出したかなあ。普通に打たせていたらセカンドゴロ打つので。ミスったかなあ」と反省した。敗れはしたが、パ・リーグは4位までがそろって敗れたためゲーム差は変わらず。指揮官は「こういう時がないと楽しくないでしょう。パ・リーグに勝ってもらって。そっちの方が面白いんで」。交流戦首位まで1・5差。気持ちを切り替え、オープン戦に続く2つ目の"タイトル"を目指す。【永野高輔】
◆前回のDeNA戦に続き「6番投手」で先発した日本ハム山崎福也投手(32)の4勝目はならなかった。1点リードの6回、先頭の坂本に四球を与えたことをきっかけに1死二、三塁のピンチを招き、中犠飛で同点に。坂本には昨季、本塁打を打たれており「そういうのも少し意識したかな」。打撃の方も3打数無安打と沈黙。「ちょっとダメでした、今日は。フォークがすごかったです」と西舘の投球をたたえた。
◆巨人が、パ・リーグ首位の日本ハムに逆転勝ちし、連敗を4で止めた。楽天に敗れたヤクルトと入れ替わって、交流戦最下位から脱出した。巨人は5回に先制されたが、6回に増田陸内野手(25)の犠飛で同点に追いつき、7回に丸佳浩外野手(36)が決勝の適時二塁打を放った。1点リードの9回は、守護神マルティネスが無失点で締め、開幕からの連続無失点を27試合に伸ばし、22セーブ目を挙げた。今季の交流戦の通算成績は、パ・リーグが47勝、セ・リーグが34勝でパが13勝上回る(2引き分け)。18日のその他の試合結果広島8-4ソフトバンクヤクルト2-6楽天阪神8-1ロッテ中日6-3オリックスDeNA4-2西武
◆巨人小林誠司捕手(36)が、代打でバントを決め、丸佳浩外野手(36)の勝ち越し打を演出した。同点の7回無死、8番オコエが中前打を放った瞬間、ベンチの奥からさっそうと登場。次打者席で控えた三塚琉生外野手(21)はベンチに戻り、代打で起用された。小林にとって、今季初の東京ドームでの打席。スタンドから大歓声が送られる中、初球はボール、2球目はファウル、3球目を投前に転がし、1死二塁へと好機を広げた。大きな重圧がかかる「代打バント」を成功させると、次打者の丸が、中堅の頭上を超える決勝の適時二塁打を放ち、チームは連敗を4で止めた。X(旧ツイッター)では、「#小林誠司」がトレンド入り。「お見事でした」、「さすが」、「ドームの雰囲気一変しとる」など、称賛の声が上がった。
◆日本ハム・山崎福也が中10日で18日の巨人戦に先発する。打撃が得意な左腕は前回7日のDeNA戦(横浜)で2点打を放ち、投げては八回途中4失点で3勝目をマーク。「できれば打ちたい」と本塁打に意欲をみせた。昨年の巨人戦(エスコン)では5回6失点で黒星を喫したが「去年は去年。去年とは状況も違うので、しっかり捕手と話し合って投げていきたい」と意気込んだ。(東京ドーム)
◆巨人・坂本勇人内野手(36)が交流戦歴代安打数で歴代2位タイに浮上した。「2番・三塁」で先発した坂本は、一回の第1打席で日本ハム・山崎から中前へクリーンヒットを打ち返し、交流戦通算333安打として歴代2位の鳥谷敬(阪神、ロッテ)に並んだ。1位の栗山巧(西武)の337安打まで4本に迫った。2005年から始まった交流戦。プロ2年目の2008年からレギュラーとして出場してきたプロ19年目のベテランが新たな栄誉に近づいている。
◆アタタタタターッ! 「巨人のケンシロウ」がすっかりチームに定着してきている。13日に支配下登録され、14日に1軍に合流した未来の大砲候補。三塚琉生(るい)外野手(21)は太く、りりしい眉毛がトレードマークの風貌から、人気漫画「北斗の拳」の主人公「ケンシロウ」の愛称で親しまれている。〝名付け親〟は矢野2軍打撃チーフコーチ、鈴木2軍外野守備兼走塁コーチだという。「初めて会ったときから『ケンシロウ』って。2軍に来てから言われるようになった」。同作を読んだことがなかった2004年生まれの21歳は「最初はピンとこなかった」と笑う。それでも、次第に選手、スタッフ間に浸透。打席の登場曲も同アニメのテーマ曲「愛をとりもどせ!!」(クリスタルキング)が採用された。群馬・桐生第一高から23年に育成ドラフト6位でプロ入りした。3年目の今季は春季キャンプ3軍スタートも、金城3軍野手総合コーチに打席での考え方について指導を受け成長。「ケンシロウ」となった2軍昇格後はイースタン・リーグで打率・357、4本塁打、11打点と「北斗神拳」さながらの破壊力を見せつけ、支配下切符をつかんだ。1軍投手の高いレベルに苦戦しながらも、いつかは「あべし!」と言わせるその日まで、若武者は成長を続ける。この日はベンチで出番に備えた。
◆献身的な働きでチームを支える男がいる。日本ハムの斎藤友貴哉投手(30)だ。今季は17日時点で15試合に救援登板し、0勝0敗、3ホールド、1セーブ、防御率1・93をマーク。最速160キロ右腕は「2段モーションにしてから軸ができ始めている。軸足が地面に刺さっている感じです」と、交流戦前から取り入れた新たな投球フォームに手応えをにじませた。山形中央高、桐蔭横浜大、ホンダを経て2019年にドラフト4位で阪神に入団し、日本ハムには23年にトレードで加入。プロ7年目の今季は試行錯誤している。5月に力感を抑えた「脱力投法」に挑戦。取捨選択を繰り返し、結果的に現状の投球フォームに落ち着いたが「脱力もやってよかった。いろいろな発見があった」と前向きに振り返った。フォア・ザ・チームの精神が崩れることはない。直球3試合はすべて、イニング途中からの回またぎ登板でタフな状況が続いているが「どんな場面でもいい。任されたイニングをゼロで帰ってくるだけ」とキッパリ。2段モーションもはまり「去年まではイニングをまたいだら球速が落ちていたんですけど、今は球速が落ちない」とうなずいた。今年の巨人戦の舞台は社会人野球の聖地、東京ドーム。ホンダ在籍時の2018年、都市対抗野球ではJR四国戦で先発し、5回1失点でチームを勝利に導くことはできなかった。「(当時は)ここを目指してやっていた。得意な場所です」。思い出の球場で成長した姿を届ける。ブルペン待機で登板に備えた。
◆「8番・二塁」で先発出場の日本ハム・上川畑大悟内野(28)が0―0の五回2死三塁で先制右前適時打を放った。「気持ちで打ちました」。2ストライクから巨人先発右腕、西舘の139キロのフォークボールを捉えた。鋭いゴロで一二塁間を破り「なかなか試合が動かない中、先制点を取ることができてよかったです」と振り返った。
◆巨人・西舘勇陽投手(23)が7回5安打1失点で降板した。85球で日本ハムの強力打線から5奪三振を記録。五回に上川畑に先制打を許したが、与四球1と安定した内容だった。同点の七回の打席で代打を送られて交代。その回に丸が勝ち越しの適時二塁打を放ち、2勝目の権利を手にした。前回11日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)では今季初先発で7回111球を投げ、3失点。プロ2年目で先発初勝利を飾った。2週連続での好投となった。
◆日本ハムの先発、山崎福也投手(32)は6回5安打1失点。1―1の同点の状態でマウンドを降りた。「五回まではランナーを出しながらも、粘って投げられたと思います」1―0の六回に失点し、試合を振り出しに戻された。この回の先頭、坂本に四球を与えると、安打と犠打を絡められ、1死二、三塁のピンチ。5番・増田に中犠飛を打ち上げられた。「六回の先頭打者への四球が悔やまれます。結局、失点につながってしまったので、そこが悔しいです」と唇をかんだ。今季4勝目はならなかった。
◆巨人・岸田行倫捕手(28)が2―1の九回、守護神マルティネスの148キロの変化球がワンバウンドでマスクの横、首元付近を直撃するアクシデントに見舞われた。しばらく悶絶(もんぜつ)し起き上がれず、トレーナーや控え捕手の小林がタオルを持って駆け寄り、治療のため一度ベンチへと下がった。ナインやファンを心配させたが、プレーを続行し勝利に導いた。
◆巨人は先発の西舘勇陽投手(23)が7回5安打1失点で2勝目を挙げた。五回に上川畑に先制打を許したが、与四球1と安定した内容を見せた。打線は1-1で迎えた七回、丸佳浩外野手(36)が中越の適時二塁打を放ちチームを勝利に導いた。以下、西舘のヒーローインタビュー。--ピッチングを振り返って「要所要所で、野手の人に守備で助けられて、岸田さんに盛り上げてもらったので、なんとか気持ちで7回まで投げ切ることができました」--七回に丸が勝ち越しタイムリー「すごい頼もしいです」--先発で連勝「自分の力だけじゃなくて、野手の人たちに助けてもらってるので、感謝を忘れず、次の登板に向けて頑張りたいなと思います」--本拠地・東京ドームで初勝利「ファンの方々の声援もすごい力になりましたし、おかげで後半がきつくても頑張ろうと思えたので、ありがとうございます」
◆巨人は逆転勝利で連敗を4で止め、2日ぶりに勝率5割に戻した。阿部慎之助監督(46)は7回5安打1失点で2勝目を挙げた西舘勇陽投手(23)を「先制点を与えてしまったけど七回までしっかり投げてナイスピッチングだった」とたたえた。1点を追う六回は2番・坂本の四球を起点に増田陸の犠飛で同点。七回には無死一塁で小林を〝ピンチバンター〟として起用し、成功。続く1番・丸が中越えへ勝ち越しの二塁打を放ち、決勝点を奪った。今カードから1番・丸、2番・坂本のベテランコンビを起用する意図について「ベテラン2人に託している。率とか以外の、相手に対するプレッシャーだったりとかを目的として1、2番に置いているので。すごくいい仕事をしてくれた」と語った。小林の働きには「代打バントだけど(球場が)盛り上がってくれるのでありがたいですよね。ああいうのはやっぱりチームの士気が上がりますよね」と目を細めた。また、試合前のメンバー表交換時に、日本ハム・新庄監督から手渡された小さな紙袋について質問が飛ぶと「あれね、秘密です。秘密」と笑顔で明かした。
◆巨人が連敗を4で止め、勝率を5割に戻した。西舘が打たせて取り、7回1失点で2勝目。打線は0―1の六回に増田陸の犠飛で追い付き、七回に丸の適時二塁打で勝ち越した。日本ハムは継投が決まらず、連勝が3で止まった。
◆日本ハムは接戦を落とし、連勝が3で止まった。五回に上川畑の右前適時打で先制するも、六回に先発左腕、山崎が5番・増田に中犠飛を打ち上げられ、同点。1―1の七回1死二塁で2番手の池田が1番・丸に決勝の中越え適時二塁打を浴びた。新庄監督は試合後、第一声で「七回に点を取られたらきついぜ」と語った。打線は1点を追いかける九回、守護神、マルティネスの前に三者凡退。指揮官は「昔の横浜の佐々木さんみたいですね」と脱帽した。新庄監督は試合前のメンバー表交換では阿部監督に紙袋を手渡しており「昨日、阿部監督から差し入れをもらっていたので」と説明。中身については「それは言えない」と打ち明けなかった。
◆日本ハム・新庄剛志監督(53)が試合後、取材に対応。取材陣から米大リーグ、マリナーズ傘下の3Aタコマから自由契約となった元阪神の藤浪晋太郎投手(31)について問われ「何とも言えない。フロントに聞いてください、それは。見ていないですからね姿を。何とも言えないです」と語った。これまで田中正義や郡司ら他球団でくすぶっていた選手を積極的に起用し〝再生〟させてきた新庄監督。指揮官は以前、日本ハムOBの岩本勉氏(54)のYouTube「岩本勉チャンネル」内で「俺のところに来たら化ける。使わないんだったらくださいよ」とラブコールを送っていた。
◆試合を中断するアクシデントに見舞われた巨人・岸田行倫捕手(28)が試合後、「痛かった。(明日以降のプレーは)全然大丈夫です」と語った。2―1の九回、守護神マルティネスの148キロの変化球がワンバウンドでマスクの横、首元付近を直撃。しばらく悶絶(もんぜつ)し起き上がれず、トレーナーや控え捕手の小林がタオルを持って駆け寄り、治療のため一度ベンチへと下がって治療した。プレーを続行し、勝利に導いた試合後、報道陣の前に姿を見せた岸田の首元には赤くはれた跡が残っていた。
◆巨人・丸佳浩外野手(36)は七回に決勝の中越え適時二塁打を放つなど2安打1打点をマークし、西舘とお立ち台に上がった。史上5人目となる2チームでの交流戦100安打を達成(広島154安打、巨人101安打)。今カードから昨季の定位置だった1番で起用されており、「一回に(守備を終え打席に入る準備の忙しさで)ハァハァしながら打席に入る感じが久しぶり」と笑わせた。
◆巨人は日本ハムに逆転勝利。連敗を4で止め、勝率を5割に戻し、交流戦最下位を脱した。2年目の西舘勇陽投手(23)が7回1失点の力投で、本拠地初勝利をマーク。先発転向後初勝利から2連勝を飾り、先発ローテーション定着へ大きく前進した。表情は変えない。内に秘めたる闘志は全て、白球に込めた。西舘が両リーグ断トツ62本塁打を誇る強力日本ハム打線を真っ向勝負でねじ伏せ、本拠地初勝利。4連敗中だったチームを救った。「ファンの人たちが多いところで、まず1勝を挙げられたことはすごくうれしい。自分の力だけじゃなく、野手の人たちに助けてもらった。その感謝は忘れず、また頑張りたい」最速154キロを計測した直球を武器に、序盤からストライクを先行させた。1点を先取された五回、なお2死満塁のピンチでは清宮に153キロを捉えられたが、「最後は気持ちで、って杉内(投手チーフコーチ)さんもよく言っている。気持ちで何とか」と気力で押し込み右飛で切り抜けた。中大からD1位で入団した昨季は開幕から救援で活躍後、先発に挑戦した。代名詞だった「スーパークイック投法」をやめ、菅野(現オリオールズ)を前年4勝から昨季15勝に導いた久保巡回投手コーチと体を縦に大きく使うフォーム改良に着手。リリースポイントを高くして位置エネルギーを利用し、体の負担を抑えながら出力を高め「バランスも今は良い。徐々に良い方向にきている」と手応えを口にする。先発で初勝利を挙げた11日のソフトバンク戦に続き、自己最長の7回を投げて2連勝。阿部監督も「七回までしっかり投げて、ナイスピッチングだった」と評価し、同学年の井上に代わり中5日で交流戦最後となる24日のロッテ戦の先発が決まった。西舘は「自分一人でここまで投げられているわけではない。周りの人たちにしっかり感謝しながら、結果で返すのが一番」とさらなる快投で恩返しを誓った。(浜浦日向)バントが攻撃を活性化した。1点を追う六回無死一、二塁で4番・吉川の犠打が同点を呼び込んだ。さらに七回無死一塁ではバントのために代打起用された小林が成功。打線は8試合連続で本塁打がないなど迫力を欠くだけに「ああやって攻撃していくしか点が取れない」と阿部監督。この日はチームで4犠打を記録。小林の働きには「代打でバントで(球場が)盛り上がってくれる。ああいうのはチームの士気が上がりますよね」と賛辞を贈った。
◆巨人は18日、日本ハム2回戦(東京ドーム)に2―1で逆転勝利。連敗を4で止め、勝率を5割に戻し、交流戦最下位を脱した。2年目の西舘勇陽投手(23)が7回1失点の力投で、本拠地初勝利をマーク。先発転向後初勝利から2連勝を飾り、先発ローテーション定着へ大きく前進した。夢だったプロ野球選手となり、念願だった家族への恩返しをした。1歳上と4歳上の2人の兄がおり、末っ子として育った西舘。自身の強い希望で、兄2人の大学時代の奨学金を代わって返還することを申し出た。「学生の時からの一つの目標でした。プロになったらこれはやりたい、絶対にやろうと思っていました」昔からけんかはあまりしなかったという3兄弟。「(兄は)優しかったです。仲はいい方だと思います」と語る。特に社会人野球の七十七銀行でプレーする、年齢の近い洸希さんは幼少期から野球、クロスカントリースキーのライバルだった。「兄に勝てれば同学年には絶対に勝てる。練習でも兄が目の前にいたので、そこだけをずっと目指していました」と常に背中を追い、切磋琢磨(せっさたくま)して成長した。プロ2年目を迎え、より結果を求められる立場となる西舘。活躍する姿を見せることが、家族へのさらなる恩返しになる。(巨人担当・原田優介)

<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
9 | 4 | 1 | 0.692 (↓0.058) | - (-) |
4 | 58 (+4) | 35 (+8) | 8 (-) | 10 (-) |
0.263 (↑0.008) | 2.400 (↓0.44) |
2 (-) |
ORIX |
8 | 6 | 0 | 0.571 (↓0.044) | 1.5 (-) |
4 | 46 (+3) | 48 (+6) | 4 (-) | 8 (-) |
0.255 (↓0.001) | 3.230 (↓0.24) |
2 (-) |
日本ハム |
8 | 6 | 0 | 0.571 (↓0.044) | 1.5 (-) |
4 | 55 (+1) | 43 (+2) | 14 (-) | 6 (-) |
0.268 (↓0.006) | 2.870 (↑0.04) |
2 (-) |
西武 |
8 | 6 | 0 | 0.571 (↓0.044) | 1.5 (-) |
4 | 30 (+2) | 36 (+4) | 2 (+1) | 8 (-) |
0.227 (↓0.005) | 2.300 (↓0.07) |
5 (1↑) |
楽天 |
7 | 6 | 1 | 0.538 (↑0.038) | 2 (↑1) |
4 | 39 (+6) | 44 (+2) | 6 (-) | 8 (+1) |
0.247 (-) | 2.340 (↑0.17) |
5 (-) |
ロッテ |
7 | 6 | 0 | 0.538 (↓0.045) | 2 (-) |
5 | 39 (+1) | 47 (+8) | 8 (-) | 11 (-) |
0.223 (↑0.007) | 3.590 (↓0.39) |
7 (-) |
広島 |
7 | 7 | 0 | 0.500 (↑0.038) | 2.5 (↑1) |
4 | 59 (+8) | 50 (+4) | 6 (+1) | 15 (+1) |
0.267 (↑0.012) | 3.410 (↓0.04) |
7 (-) |
中日 |
7 | 7 | 0 | 0.500 (↑0.038) | 2.5 (↑1) |
4 | 39 (+6) | 47 (+3) | 7 (+1) | 17 (+1) |
0.240 (↑0.004) | 3.420 (↑0.04) |
9 (-) |
DeNA |
6 | 8 | 0 | 0.429 (↑0.044) | 3.5 (↑1) |
4 | 37 (+4) | 41 (+2) | 7 (-) | 7 (+1) |
0.206 (↑0.003) | 2.900 (↑0.07) |
9 (-) |
阪神 |
6 | 8 | 0 | 0.429 (↑0.044) | 3.5 (↑1) |
4 | 51 (+8) | 35 (+1) | 12 (+1) | 13 (+2) |
0.246 (↑0.012) | 2.360 (↑0.11) |
11 (1↑) |
巨人 |
4 | 8 | 1 | 0.333 (↑0.06) | 4.5 (↑1) |
5 | 30 (+2) | 39 (+1) | 4 (-) | 7 (-) |
0.226 (↑0.007) | 2.820 (↑0.15) |
12 (1↓) |
ヤクルト |
4 | 9 | 1 | 0.308 (↓0.025) | 5 (-) |
4 | 37 (+2) | 55 (+6) | 9 (-) | 10 (+1) |
0.215 (↑0.001) | 3.780 (↓0.17) |
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
36 | 28 | 2 | 0.563 (↑0.007) | - (-) |
77 | 229 (+8) | 156 (+1) | 39 (+1) | 55 (+2) |
0.243 (↑0.003) | 2.140 (↑0.02) |
2 (-) |
DeNA |
32 | 29 | 3 | 0.525 (↑0.008) | 2.5 (-) |
79 | 206 (+4) | 171 (+2) | 32 (-) | 34 (+1) |
0.232 (↑0.001) | 2.450 (-) |
3 (-) |
広島 |
31 | 30 | 2 | 0.508 (↑0.008) | 3.5 (-) |
80 | 209 (+8) | 184 (+4) | 27 (+1) | 30 (+1) |
0.245 (↑0.003) | 2.640 (↓0.02) |
4 (-) |
巨人 |
32 | 32 | 2 | 0.500 (↑0.008) | 4 (-) |
77 | 192 (+2) | 202 (+1) | 41 (-) | 30 (-) |
0.240 (↑0.002) | 2.730 (↑0.03) |
5 (-) |
中日 |
30 | 33 | 2 | 0.476 (↑0.008) | 5.5 (-) |
78 | 158 (+6) | 199 (+3) | 30 (+1) | 43 (+1) |
0.222 (↑0.001) | 2.890 (-) |
6 (-) |
ヤクルト |
18 | 40 | 3 | 0.310 (↓0.006) | 15 (↓1) |
82 | 157 (+2) | 253 (+6) | 28 (-) | 25 (+1) |
0.219 (-) | 3.700 (↓0.04) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
日本ハム |
37 | 26 | 2 | 0.587 (↓0.01) | - (-) |
78 | 230 (+1) | 179 (+2) | 62 (-) | 32 (-) |
0.237 (↓0.001) | 2.360 (-) |
2 (-) |
ORIX |
33 | 27 | 3 | 0.550 (↓0.009) | 2.5 (-) |
80 | 216 (+3) | 223 (+6) | 39 (-) | 32 (-) |
0.260 (↓0.001) | 3.250 (↓0.05) |
3 (-) |
西武 |
35 | 29 | 0 | 0.547 (↓0.009) | 2.5 (-) |
79 | 176 (+2) | 166 (+4) | 26 (+1) | 43 (-) |
0.236 (↓0.001) | 2.410 (↓0.01) |
4 (-) |
ソフトバンク |
33 | 28 | 3 | 0.541 (↓0.009) | 3 (-) |
79 | 234 (+4) | 194 (+8) | 38 (-) | 44 (-) |
0.248 (↑0.002) | 2.690 (↓0.09) |
5 (-) |
楽天 |
30 | 32 | 2 | 0.484 (↑0.009) | 6.5 (↑1) |
79 | 173 (+6) | 196 (+2) | 25 (-) | 62 (+1) |
0.239 (↑0.001) | 2.780 (↑0.04) |
6 (-) |
ロッテ |
24 | 37 | 0 | 0.393 (↓0.007) | 12 (-) |
82 | 162 (+1) | 219 (+8) | 33 (-) | 27 (-) |
0.215 (↑0.001) | 3.410 (↓0.09) |
コメント