巨人(★1対4☆)日本ハム =交流戦1回戦(2025.06.17)・東京ドーム=
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日本ハム
0400000004903
巨人
0001000001700
勝利投手:達 孝太(4勝0敗0S)
(セーブ:柳川 大晟(1勝1敗1S))
敗戦投手:井上 温大(3勝6敗0S)

本塁打
【日本ハム】万波 中正(13号・2回表2ラン),伏見 寅威(2号・2回表ソロ),水谷 瞬(4号・2回表ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムが3連勝。日本ハムは2回表、万波、伏見、水谷の本塁打が飛び出し、一挙4点を先制する。投げては、先発・達が7回途中1失点7奪三振の好投。その後は3人の継投でリードを守り、達は今季4勝目を挙げた。敗れた巨人は、先発・井上が3本塁打を浴び、打線もつながりを欠いた。

◆巨人先発の井上温大投手(24)は"悪夢"を拭い去る。今季はここまで11試合に先発して3勝5敗で黒星が先行し、防御率3・08。前回登板の10日ソフトバンク戦は2回1死一、二塁で周東に頭部死球を与えて危険球退場となった。11日の試合前練習中に甲斐に付き添われて、深々と頭を下げて謝罪。周東からはグータッチを求められて和解した。小久保監督にも謝罪した。16日に川崎市のジャイアンツ球場で最終調整を終え「自分がすごい迷惑かけてしまってるんで、次なんとか勝って少しでも貢献できればいいなと思います」と汚名返上を約束。自身は2連敗中でチームも3連敗中で単独交流戦最下位に沈む。「自分にできること、自分でコントロールできること、1週間の準備をもう1回しっかりやるっていうか、いつもよりも意識するとこも意識してやるとかっていう風にしました」と調整期間中に再確認して臨む。

◆巨人が17日、試合前に千葉・富里市の五十嵐博文市長、JA富里市の根本実組合長らから激励を受けた。3日に89歳で亡くなった千葉出身の長嶋茂雄終身名誉監督に哀悼の意を表するとともに、同じく千葉出身の阿部慎之助監督(46)をはじめ、チームへの応援のために旬を迎えた「富里すいか」10ケース(贈呈用3L×1玉、2L×9ケース)、(試食用3L×1玉)が贈呈された。「富里すいか」は長嶋さんが生前に召し上がっていたことでも知られている。五十嵐市長は「亡き長嶋茂雄終身名誉監督がこよなく愛したスイカでもあります。ぜひ食べていただいて。今日からの交流戦6連戦、一気に勝っていただき、その勢いで優勝を勝ち取っていただくことを願っております」とエールを送った。贈呈式に出席した阿部監督は「ミスターの(「富里すいか」を召し上がっていた)話は、お聞きしていたんですけど。先日しっかりお別れもしてきましたので、多分天国にこれ(「富里すいか」)を持っていかれてるんじゃないかなと思っています。僕たちもそれをしっかり受け継いで、活力になるようにたくさんいただきます。今年もありがとうございます」と感謝した。

◆東京ドーム右翼スタンド後方にあるセコムのビッグボード広告が、特別仕様となった。試合前には94年、99年に使用されていた広告を掲出。広告には「SECOM BIG BOARD HISTORY」の文面とともに「ミスター、感動をありがとう」のメッセージが添えられた。巨人は17日、球団公式ホームページなどで、ビッグボード広告スポンサーのセコムが17日~29日に東京ドームで開催する巨人戦9試合で、長嶋茂雄終身名誉監督の歴代広告デザインを特別に掲出することが決まったことを発表していた。長嶋さんが3日に89歳で亡くなったことを受けて、同社が哀悼の意とこれまでの感謝の気持ちを込めて、94年から25年に掲出した20種類以上のデザインの中から15種類を掲出。各試合の表と裏で2種類が日替わりで掲出される予定となっている。

◆巨人は連敗ストップに向けて、大幅に打順を入れ替えた。丸佳浩外野手(36)が「1番中堅」、坂本勇人内野手(36)が「2番三塁」、吉川尚輝内野手(30)が「4番二塁」でスタメンに名を連ねた。吉川は5月9日ヤクルト戦(神宮)以来となる4番での出場となる。また、三塚琉生外野手(21)が「8番左翼」で本拠地初スタメンを飾った。13日に支配下契約を締結すると、14日オリックス戦(京セラドーム大阪)に「8番DH」でプロ初スタメン。4打数無安打に倒れるも、第4打席は痛烈な当たりの右飛を放ち「ファームの投手とはスピードも切れも違った。その中でも最後の打席は結構手応えを感じた」と話していた。先発は井上温大投手(24)が務める。今季はここまで11試合に登板して3勝5敗、防御率3・08。前回登板の10日ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)は2回に周東に頭部死球を与えて、危険球退場となった。登板前日には「自分が迷惑をかけてしまっているので、次はなんとか勝って少しでも(チームに)貢献できれば」と意気込み、この日のマウンドに上がる。

◆日本ハム野村佑希内野手(24)が、4番復帰した。「4番三塁」でスタメン出場する。野村の4番は、左脇腹を負傷する前の5月14日オリックス戦(エスコンフィールド)以来、34日ぶり。新庄剛志監督(53)は、野村の復帰直前は「4番じゃないよ」と話し、1軍に再昇格した6月13日広島3連戦は「6番一塁」、「5番一塁」、「5番一塁」でスタメン起用。復帰4戦目での4番抜てきとなった。

◆女子バレーボール元日本代表の新鍋理沙さん(34)、石井優希さん(34)がファーストピッチを務めた。2人とも橙魂ユニホームを着用して登場した。新鍋さんはノーバウンド投球を披露し「ホッとしました」。石井さんは惜しくもワンバウンド投球となったが「ちょっと悔しいですけど、でもすごく良い経験をさせて頂きました」と話した。新鍋さんは強い思いを背番号「39」に込めた。亀井善行打撃コーチ(42)の大ファン。「私が現役の時に3番だったのと、亀井選手がすごく大好きなので(亀井コーチの現役時代の背番号である)9番を足して39番にしました」と明かした。始球式の前には亀井コーチと対面を果たしたといい「『頑張ってね』と言って下さいました。幸せでした」と照れ笑いを浮かべながら振り返った。この日の試合は「イープラスナイター」として開催。イープラスは「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」のオフィシャルチケットパートナーとして参画している。

◆日本ハムが新庄体制初の1イニング3発で4点を先制した。まずは6番万波中正外野手(25)が、2回無死一塁で、巨人先発井上の内角低めスライダーを右中間スタンドに運ぶ13号2ランを放った。「良い感触でした。先制点を取れてよかったです」。さらに7番伏見寅威捕手(35)が左中間へ2号ソロを放ち「達のためにプレゼントです。切り替えて、守備をしっかり頑張ります」。2死を取られた後、1番水谷瞬外野手(24)が、カウント2-1から井上の内角低めストレートを捉え、右翼スタンドに運んだ。日本ハムの1イニング3発は18年4月7日ロッテ戦の7回(レアード、横尾、清水)以来7年ぶりで、新庄剛志監督(53)就任後は初となった。

◆巨人井上温大投手(24)が序盤から日本ハムの強力打線につかまった。初回は1死から清宮幸に二塁打を浴びるも、続くレイエスを中飛、野村を左飛に打ち取り無失点で切り抜けた。だが、2回に先頭の石井に右前打を許すと、続く万波に右中間への先制2ランを献上。続く伏見にも左中間へのソロ本塁打で2者連続本塁打を浴びた。さらに、2死から水谷にも右翼スタンド最前列に飛び込むソロ本塁打を許し、まさかの1イニング3被弾を喫した。チームは3連敗中と苦しい状況の中で、序盤から劣勢を強いられている。

◆6月8日以来となる「すしレース」は大激戦となった。巨人、日本ハムそれぞれのキッズファンクラブからエントリーされた子どもたち5人がレースに臨んだ。スタートダッシュを決めたのはエビだった。約1貫差で他の4貫が横一線。中盤にかけてタマゴとコハダがエビを猛追し、レースは混戦模様となった。終盤はタマゴが1歩後退。エビとコハダのデッドヒートの末、最後はコハダが1着でゴールした。2着は米粒差でエビ、3着は1貫差でタマゴ、4着マグロ、5着アナゴの順で入線した。コハダは5月15日以来、約1カ月ぶりの勝利をつかんだ。通算成績はアナゴが12勝、エビ6勝(白エビ1勝を含む)、マグロ5勝、タマゴ4勝、コハダ2勝となっている。すしレース 3回終了時にイニング間イベントとして、米国の「ホットドッグレース」のような「すしレース」を開催している。ファン参加型のアクティベーションで出場者は「江戸前スーシーズ」に扮(ふん)して競走する。メンバーはマグロ、コハダ、タマゴ、エビ、アナゴの計5体。参加対象は公式ファンクラブ「CLUB GIANTS KIDS MEMBER」で当日の開場から1回裏終了まで応募受け付けし、東京ドーム内ファンクラブブースで抽選によって決定する。

◆巨人増田陸内野手が反撃の"バースデータイムリー"を放った。この日が誕生日だった25歳は、4点を追う4回2死一、二塁で日本ハム先発の達から三遊間を破る適時打。二塁から泉口が生還し、1点を返した。一塁上で手をたたき、喜びを表した。2回の第1打席ではスタンドからバースデーソングが演奏された。勝負のプロ7季目。今季はここまで42試合に出場し、打率2割6分9厘、4本塁打、9打点を挙げている。

◆日本ハムの達孝太投手(21)の連続無失点が、28回1/3で止まった。10日のヤクルト戦で7回113球3安打6三振無失点と好投し、24回2/3連続無失点。この日も4回2死まで無失点を続けていたが、4回2死一、二塁で巨人増田陸に左前適時打を許し、失点した。

◆日本ハムが2カードぶりにカード初戦で白星を挙げ、貯金を今季最多の12に増やした。2回に万波中正外野手(25)が右中間スタンドへ13号2ラン、続く伏見寅威捕手(35)が2者連続となる左中間への2号ソロを放つと、1番水谷瞬外野手(24)も4号ソロと、球団では18年4月7日ロッテ戦以来7年ぶりの1イニング3発で4点を奪い、突き放した。投げては達孝太投手(21)が6回2/3 1失点で4勝目を挙げた。15日の広島戦(エスコンフィールド)は0-7からじわじわ追い上げ奇跡の逆転撃を演じたが、今度は序盤の1発攻勢で、流れを引き寄せた。

◆日本ハム先発の達孝太投手(21)が、6回2/3 4安打7三振1失点で4勝目を挙げ、初登板の22年9月25日楽天戦から5連勝を果たした。すべて先発で無傷の5連勝は24年武内(西武)以来史上4人目で、日本ハムでは13年(3勝)~14年(2勝)に記録した大谷翔平以来11年ぶりの快挙となった。達が今季4勝目を挙げてデビューから無傷の5連勝。日本ハムでデビューから5連勝は13~14年大谷以来となる。デビューからの連勝記録には66年堀内(巨人)の13連勝があるが、達はプロ初登板の22年9月25日楽天戦から7試合すべて先発。プロ初登板から全試合先発登板で無傷の5連勝は、15年高木勇(巨人)23年山下(オリックス)24年武内(西武)に次いで4人目。過去3人は5連勝で止まったが、達はどうか。

◆巨人がパ・リーグ首位の日本ハムに力負けした。4連敗で4月13日以来、約2カ月ぶりとなる借金生活に突入した。先発井上温大投手(24)は2回に強力打線につかまった。先頭の石井に右前打を許すと、続く万波に右中間への先制2ランを献上。続く伏見にも2者連続となる左中間へのソロ本塁打を浴びた。さらに、2死から水谷にも右翼スタンド最前列に飛び込むソロ本塁打を許し、自身初の1イニング3被弾。3回以降はなんとか立ち直るも、5回8安打4失点で降板し、悔しさの残るマウンドとなった。打線も日本ハム先発達の前に沈黙した。4点ビハインドの4回に2死一、二塁から、この日25歳の誕生日を迎えた増田陸内野手の左前適時打で1点を返したが、以降は無得点。連敗期間中の試合は全て3得点以下と、打線のつながりに欠く状況が続いている。阿部慎之助監督は井上について「ちょっと重い先取点になっちゃったね。どう見えた? ああ見えたね。もうそのままだよね。逆球もあったのかな」と言及。31試合ぶりの4番に吉川尚輝内野手(30)を起用したが、「じゃあ誰を打たせれば良いですかねという話なんですよね。みんな得点圏打率良いわけでもないし。その中でも良い子をクリーンアップにと思って置いてるんだけど、なかなかねうまくいかないですよね」と悩ましい現実を説いた。

◆巨人がパ・リーグ首位の日本ハムに力負けし、4連敗で借金生活に突入した。連敗中は全て3得点以下の打線にテコ入れするべく、丸、坂本の両ベテランを今季初めて1、2番で起用。吉川を5月9日以来、31試合ぶりに4番に配した。打順を大幅に組み替えたが、1得点とこの日も不発。阿部監督は「みんな得点圏打率が良いわけでもないし。その中でも良い子をクリーンアップにと思って置いてるんだけど、なかなかうまくいかない」と苦しい現状を嘆いた。先発井上は序盤に大量失点を喫した。2回に万波、伏見、水谷に1発を浴びて自身初の1イニング3被弾で4失点。その後は立て直して5回まで投げ切ったが「(2回が)ちょっと重い先取点になっちゃった」と指揮官。チーム状況は苦しいが、セ・リーグ上位3チームも連敗中で、ゲーム差は開いていない。阿部監督も「また切り替えて頑張ります」と前を向いた。

◆日本ハム先発の達孝太投手(21)が、6回2/3 4安打7三振1失点で4勝目を挙げ、初登板の22年9月25日楽天戦から5連勝を果たした。デビューから無傷の5連勝は、球団では13年(3勝)~14年(2勝)に記録した大谷翔平以来11年ぶり。大谷が二刀流復活を遂げた日に、後継者と期待される21年ドラフト1位右腕が、大きな1勝を挙げた。初めて登板する東京ドームで粘りの投球を披露も、納得はしていない。レジェンドに並ぶデビュー5連勝にも「(大谷に)並べたとか全然、思ってないです。一緒にしないでください」。7回2死一、二塁の場面で交代を告げられると悔しそうな表情を見せ「完投する気持ちだった。代えるんかあ...という気持ちでした」。新庄監督も「完投してほしかったね。できるピッチャーなので」と次回登板に期待した。調子が悪い中、修正しながら最少失点にしのいだのは成長の証しだ。4回1死から2者連続四球。2死一、二塁で増田陸に左前適時打を許し、連続無失点は28回1/3で途絶えたが、5回以降無失点。捕手の伏見は「いつも決まる球が決まらず序盤は苦労したと思う。でも落ち着いていた。ピンチにギアをしっかり上げられる。いい投手」と若武者の進化を感じ取っていた。1軍登板はわずか7試合。試合後にすぐ映像を確認し「フォークが多かったのとテンポが早すぎた。もっと、引いた視点で自分のピッチングを見られていたら」と反省した。常に高みを見据え、自らに磨きをかける。【永野高輔】達が今季4勝目を挙げてデビューから無傷の5連勝。日本ハムでデビューから5連勝は13~14年大谷以来となる。デビューからの連勝記録には66年堀内(巨人)の13連勝があるが、達はプロ初登板の22年9月25日楽天戦から7試合すべて先発。プロ初登板から全試合先発登板で無傷の5連勝は、15年高木勇(巨人)23年山下(オリックス)24年武内(西武)に次いで4人目。過去3人は5連勝で止まったが、達はどうか。

◆日本ハム伏見寅威捕手が攻守で先発の達を援護した。2回に、4月10日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来2カ月ぶりの2号ソロをかっ飛ばし「監督から『ポイント前目でドカンといってくれ』と言われていたので、1打席目から思い切って行きました」。ベンチに戻ってからは「監督に『何喜んでんだ? もう1本行くんだろ』って言われました」と苦笑いだった。

◆日本ハムが序盤の1発攻勢で勝利を引き寄せ、貯金を今季最多の12に増やした。2回に万波中正外野手(25)が右中間席へ13号2ラン、続く伏見寅威捕手(35)が2者連続となる2号ソロを左中間へ運び、水谷瞬外野手(24)も4号ソロ。球団では18年4月7日ロッテ戦以来、7年ぶりの1イニング3発で4点を奪い突き放した。くすぶっていた男の1発が、のろしとなった。0-0の2回無死一塁、万波はフルカウントから巨人井上の内角低めスライダーを捉えた。「良い感触でした」という打球は、東京ドームの右中間スタンドに吸い込まれた。6月8日DeNA戦(横浜)以来、15打席ぶりの1発に「すごくいいホームランだったと思う。場面も打球も、すばらしかった」と自画自賛した。新庄監督は、10日ヤクルト戦の第3、4打席で連続三振した万波が、11日のヤクルト戦でも第1打席から2連続三振すると、即座に代打を出した。さらに13、14日の広島戦はスタメンから外した。10日から14日まで、12打席中5打席連続を含む7三振。指揮官は「浮き沈みが激しい選手なので、頭を冷やす時間(をつくって)。そうすることで集中して結果が出ると信じて(結果を)出してくれた。僕の作戦」。新庄流の愛のムチに万波は「自分を見つめなおす、いい時間になりました」と期待に応えた。伏兵伏見の1発にも、新庄流の伏線があった。「練習中に『2本打てよ』と言ってたんですよ。『ポイント前にして。この球場なら2本打てるから』って冷静に言いました」。第2打席以降、快音は響かなかったが指揮官の暗示が3点目を呼び込み、さらに水谷の1発へのスイッチとなった。15日広島戦は0-7からじわじわ追い付き、終盤にミラクル逆転劇を演じたが、今度は序盤の1発攻勢で昨季セ・リーグ覇者を撃沈。交流戦開幕2カード連続負け越しから地道に巻き返し、5試合を残して8勝5敗。指揮官の目標「11勝7敗」まで、あと3勝に迫った。【永野高輔】日本ハム水谷(2回に4号ソロ)「打ったのは真っすぐ。1打席目はアイブラックをつけ忘れていたので、やっぱりアイブラックだなと思いました。現場からは以上です」

◆「イープラスナイター」として開催。試合前にバレーボール元女子日本代表の新鍋理沙さん、石井優希さんがファーストピッチを務めた。新鍋さんは「亀井選手がすごく大好き」と亀井善行打撃コーチの現役時代の背番号9と自身の現役時代の背番号3を合わせた「39」番のユニホームで登場。投球前に亀井コーチから「頑張ってね」と背中を押され、見事なノーバウンド投球を披露した。終了後の会見では「ホッとしています。すごく緊張したけど、いい経験をさせていただいた。ちょっと今、頭が真っ白で...」と振り返った。石井さんは「ノーバンで投げられなかったのがちょっと悔いですけど、すごくいい経験をさせていただいた」とコメントした。

◆日本ハム打線が二回、1イニング3本塁打の猛打で巨人、先発の井上を攻め立てた。まずは「6番・右翼」で先発出場の万波中正外野手(25)が無死一塁で先制13号2ランを放った。「良い感触でした」フルカウントから129キロのスライダーを右中間席へ運び「先制点を取れてよかったです」と振り返った。続く「7番・捕手」の伏見は左中間席へ2者連続弾。147キロの直球を捉え「(自軍先発の)達(孝太)のためにプレゼントです」と女房役らしく振り返った。最後は2死後に1番・水谷が右翼席最前列へ4号ソロ。伏見と同じく147キロの直球をたたき「1打席目は(目の下を黒く塗る)アイブラックをつけ忘れていたので、やっぱりアイブラックだなと思いました。現場からは以上です」とユーモアを交えて振り返った。

◆この日、25歳の誕生日を迎えた巨人・増田陸内野手が「6番・一塁」で先発出場。4点を追う四回、2死一、二塁で三遊間を破る左前適時打を放った。試合前の時点で防御率0・34と抜群の安定感を誇る達孝太を捉えた。

◆3連敗中の巨人に、「ミスター」が愛した逸品が届けられた。日本ハム戦前の練習後、東京ドームの一室で「富里スイカ」の贈呈式が催された。千葉県出身で3日に死去した巨人のレジェンド、長嶋茂雄さんの大好物だったもの。昨年に続いて千葉・富里市から差し入れられた。贈呈式で試食した阿部監督は「ミスターは先っちょの甘いところだけ食べていたらしい」と、プロ1年目の2001年に選手として師事した長嶋さんの逸話を紹介。昼と夜の温度差が大きい同地の気候により、高い糖度で実るという。阿部監督は皮の裏側までしゃぶり尽くし「甘い、甘い。おいしい」と〝慎ちゃんスマイル〟を見せた。富里スイカは巨人ナインだけでなく、日本ハムにも差し入れられたという。7日に長嶋さんの通夜に参列した指揮官は「ミスターは天国にこれ(富里スイカ)を持っていかれてんじゃないかな。僕たちもそれをしっかり受け継いで、活力になるようにたくさんいただきます」と富里市長らに感謝した。極上のフルーツを口にし、偉大なOBの存在を思い浮かべた巨人ナイン。勝つために闘志を燃やし、甘いスイカが大好きだった〝ミスター魂〟で、交流戦を戦う。(谷川直之)

◆巨人の先発、井上温大投手(24)は5回8安打4失点でリードを許して降板。5月21日の阪神戦(甲子園)を最後に約1カ月、白星から遠ざかる結果となった。前回10日のソフトバンク戦は危険球退場で、二回途中降板。巻き返しを誓ったマウンドだったが、今度は二回に痛恨の3本塁打を浴びて4失点。7つの三振を奪い、二回以外は無失点に抑える意地を見せたが、勝ち星には結びつかなかった。

◆日本ハムが一発攻勢で3連勝。二回に万波の2ラン、さらに伏見と水谷のソロと3本塁打で4点を奪い、継投で逃げ切った。達は速球に力があり、6回?を1失点にまとめて4勝目を挙げた。巨人は4連敗を喫し、勝率5割を切った。

◆巨人は4連敗。0-0の二回に先発の井上が万波、伏見、水谷の3者に被弾し4失点。阿部慎之助監督(46)は「ちょっと重い先取点になっちゃった」と語った。1番から丸、坂本、泉口、吉川、増田陸と続く上位など大幅にオーダーを組み替えた打線は1得点と機能しなかった。「みんな得点圏打率がいいというわけでもない。その中でいい子をクリーンアップに、と思っておいているんだけど、なかなかうまくいかない」と悩ましい様子だった。交流戦最下位に沈むセ4位の阿部巨人は3勝8敗1分けとなり、苦しい戦いを強いられている。

◆日本ハム・マルティネスが試合前、同じキューバ出身で巨人の守護神マルティネスと談笑した。4強入りを果たした2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でキューバ代表としてともに戦った右腕と久しぶりに再会し「いつもチャットとかをしている。『今日は九回に対戦しよう』っていう約束をしました」とニコリ。ともに中日に育成選手で入団し、NPBでのキャリアをスタートさせた。「一緒に中日で育成から入って、ここまで成功しているのを見ると自分のモチベーションにもなる。日本一の投手になってほしい」とエールを送った。

◆日本ハムから今季、現役ドラフトで巨人に移籍した田中瑛は、練習後に古巣の首脳陣、選手、スタッフら裏方まで丁寧に挨拶をして回り「みんなに『頑張っているな』って言われた。ずっとここで育ったので、実家に帰ってきたみたいな感じがした。久々に会えてうれしかった」と笑みを浮かべた。同学年で同期入団の清宮とも再会。「三振してくれってお願いしたら、逆に本塁打を打たせろって言われた」と旧交を温めていた。

◆?日本ハム・達が今季4勝目。プロ初勝利を挙げた2024年10月3日のロッテ戦(ZOZOマリン)から負けなしの5連勝。デビューから5連勝以上した投手は、昨年の西武・武内夏暉(5連勝)以来。日本ハムでデビューした投手では13-14年の大谷翔平(5連勝)以来11年ぶり。?交流戦で22歳未満の投手が巨人相手に勝利したのは、昨年6月8日のオリックス・斎藤響介(先発、19歳6カ月)以来。日本ハムでは22年5月29日の根本悠楓(先発、19歳1カ月)以来3年ぶり。?二回に万波、伏見、水谷が本塁打。日本ハムの1イニング3本塁打は18年4月7日のロッテ戦の七回(レアード、横尾俊建、清水優心、東京ドーム)以来7年ぶり。

◆交流戦最下位の巨人は今季2度目の4連敗で、4月14日以来約2カ月ぶりの借金生活に入った。阿部慎之助監督(46)は前戦から全打順を変更したが、わずか1得点と不発に終わった。「みんな得点圏打率がいいというわけでもない。その中で(数字が)いい子をクリーンアップに、と思っておいているんだけど、なかなかうまくいかない」試合前時点で得点圏打率・359の泉口を3番、同・250の吉川を4番に据えた新打線は7安打を放ちながらも、増田陸の適時打による1得点のみ。8日の楽天戦(東京ドーム)の八回に岸田が放った2号満塁弾を最後に、最近7試合で本塁打が出ていない。交流戦3勝8敗1分けのチームには重い空気が流れ始めている。(谷川直之)

◆日本ハム・達孝太投手(21)が先発し、6回?を投げて4安打1失点で無傷の4勝目を挙げた。これで、2024年10月3日のロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初勝利を挙げてから負けなしの5連勝。投手でプロデビューから5連勝したのは、球団では2013―14年の大谷翔平(現ドジャース)以来。偉大な先輩に肩を並べたが「一緒にしないでくれって感じです。恐れ多いです」と恐縮した。奈良・天理高出身でプロ4年目の21歳は高い修正能力を示した。四回に2者連続四球を与え、崩れかけたが「ど真ん中に投げよう。割り切った」と考え方を変えた。以降は制球を乱すことなく、五、六回は三者凡退と立ち直り「しっかり修正できてよかった」。これで今季、登板した5試合全てでクオリティスタート(先発で6回以上、自責点3以下)をマークした。全ては勝つために―。食事にも意識を向けており、登板前日は炭水化物を多めに摂取し、エネルギーを蓄える「カーボローディング」を実施。米の量を通常の1食300グラムから400グラムに増やしているという。好きなご飯のお供は「辛いキムチ」で「試合後半になってもバテない感覚がある」。この日は102球を投じ、これで4試合連続100球超えの力投となったが、涼しげな表情は崩れなかった。達の好投と、二回に1イニング3本塁打を放った打線がかみ合い、チームは3連勝。新庄監督は達について「完投できる投手なのでしてほしかったね」と高い要求を出した。成長著しい194センチの長身右腕は敵地東京ドームでのヒーローインタビューで「いつでも完封、完投できるような投手になりたい」と力強く呼応した。(加藤次郎)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
931 0.750
(↑0.023)
-
(-)
554
(+2)
27
(-)
8
(+1)
10
(+2)
0.255
(↓0.012)
1.960
(↑0.16)
2
(-)
ORIX
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
543
(+5)
42
(+3)
4
(-)
8
(+1)
0.256
(↑0.005)
2.990
(-)
2
(-)
日本ハム
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
554
(+4)
41
(+1)
14
(+3)
6
(-)
0.274
(↓0.001)
2.910
(↑0.16)
2
(-)
西武
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
528
(+3)
32
(-)
1
(-)
8
(-)
0.232
(↑0.002)
2.230
(↑0.19)
5
(-)
ロッテ
750 0.583
(↑0.038)
2
(-)
638
(+3)
39
(+1)
8
(-)
11
(+1)
0.216
(↓0.002)
3.200
(↑0.2)
6
(-)
楽天
661 0.500
(-)
3
(↓0.5)
533
(+4)
42
(+4)
6
(+1)
7
(-)
0.247
(↑0.002)
2.510
(↓0.06)
7
(1↓)
広島
670 0.462
(↓0.038)
3.5
(↓1)
551
(-)
46
(+2)
5
(-)
14
(-)
0.255
(↓0.012)
3.370
(↑0.11)
7
(1↓)
中日
670 0.462
(↓0.038)
3.5
(↓1)
533
(+3)
44
(+5)
6
(-)
16
(-)
0.236
(↑0.004)
3.460
(↓0.14)
9
(-)
DeNA
580 0.385
(↓0.032)
4.5
(↓1)
533
(-)
39
(+3)
7
(-)
6
(-)
0.203
(↓0.009)
2.970
(-)
9
(-)
阪神
580 0.385
(↓0.032)
4.5
(↓1)
543
(+1)
34
(+3)
11
(-)
11
(+1)
0.234
(↓0.004)
2.470
(↓0.05)
11
(-)
ヤクルト
481 0.333
(-)
5
(↓0.5)
535
(+4)
49
(+4)
9
(-)
9
(+3)
0.214
(↑0.001)
3.610
(↑0.06)
12
(-)
巨人
381 0.273
(↓0.027)
5.5
(↓1)
628
(+1)
38
(+4)
4
(-)
7
(-)
0.219
(-)
2.970
(↓0.09)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35282 0.556
(↓0.009)
-
(-)
78221
(+1)
155
(+3)
38
(-)
53
(+1)
0.240
(↓0.001)
2.160
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
31293 0.517
(↓0.008)
2.5
(-)
80202
(-)
169
(+3)
32
(-)
33
(-)
0.231
(↓0.002)
2.450
(↓0.01)
3
(-)
広島
30302 0.500
(↓0.008)
3.5
(-)
81201
(-)
180
(+2)
26
(-)
29
(-)
0.242
(↓0.002)
2.620
(↑0.01)
4
(-)
巨人
31322 0.492
(↓0.008)
4
(-)
78190
(+1)
201
(+4)
41
(-)
30
(-)
0.238
(↓0.001)
2.760
(↓0.02)
5
(-)
中日
29332 0.468
(↓0.007)
5.5
(-)
79152
(+3)
196
(+5)
29
(-)
42
(-)
0.221
(↑0.001)
2.890
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
18393 0.316
(-)
14
(↑0.5)
83155
(+4)
247
(+4)
28
(-)
24
(+3)
0.219
(-)
3.660
(↑0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
37252 0.597
(↑0.007)
-
(-)
79229
(+4)
177
(+1)
62
(+3)
32
(-)
0.238
(↑0.001
2.360
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
33263 0.559
(↑0.007)
2.5
(-)
81213
(+5)
217
(+3)
39
(-)
32
(+1)
0.261
(↑0.001)
3.200
(↑0.01)
3
(-)
西武
35280 0.556
(↑0.008)
2.5
(-)
80174
(+3)
162
(-)
25
(-)
43
(-)
0.237
(-)
2.400
(↑0.03)
4
(-)
ソフトバンク
33273 0.550
(↑0.008)
3
(-)
80230
(+2)
186
(-)
38
(+1)
44
(+2)
0.246
(↓0.002)
2.600
(↑0.04)
5
(-)
楽天
29322 0.475
(-)
7.5
(↓0.5)
80167
(+4)
194
(+4)
25
(+1)
61
(-)
0.238
(-)
2.820
(-)
6
(-)
ロッテ
24360 0.400
(↑0.01)
12
(-)
83161
(+3)
211
(+1)
33
(-)
27
(+1)
0.214
(-)
3.320
(↑0.04)