DeNA(★0対3☆)西武 =交流戦1回戦(2025.06.17)・横浜スタジアム=
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西武
0001000023800
DeNA
0000000000200
勝利投手:今井 達也(6勝2敗0S)
敗戦投手:バウアー(4勝5敗0S)
  DAZN
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◆西武は0-0で迎えた4回表、外崎の犠飛で1点を先制する。そのまま迎えた9回には、ネビンと古賀悠の適時打で2点を奪い、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・今井が9回無失点17奪三振の快投。今季初完封で6勝目をマークした。敗れたDeNAは、打線が2安打無得点と沈黙した。

◆DeNA牧秀悟内野手(27)が、ダッシュで逃亡した。試合前練習で中大時代の1学年後輩の西武古賀悠斗捕手(25)と再会。しかし追いすがる古賀悠に対し、牧は振り払うようにダッシュで逃亡した。あまりのスピードに古賀悠もあきらめモード。別れ際に軽めのチョップで食い止めるのがやっとだった。それでも中大時代から、侍ジャパンでもたびたびチームメートとなり、昨オフには自主トレでもともに時間を過ごした仲良しの2人。距離感の近さを感じさせる一連のやりとりだった。また、牧はかねて「聞いてみたいことがあった」という中村剛也内野手(41)に質問アタック。元西武の河田コーチにつないでもらったといい「初めて話しました。長くやられてますし、同じ右打者で球界で長くやられている中村さんに話を聞きたいなとずっと思ってた。すごくいいことが聞けましたし、実践するのは自分なので、うまくアジャストできれば」とヒントを得た。

◆AKB48がハマスタを盛り上げた。新スペシャルイベント『推せ推せ!YOKOHAMA☆IDOL SERIES 2025』のゲストとして登場。試合前には「大声ダイヤモンド」を披露し、球場をもり立てた。セレモニアルピッチには横浜出身の千葉恵里が「ハマっ子」にかけて背番号85で登場。「今年一番緊張してます」と重圧を感じながらも、打者・石上、捕手・東妻に堂々とワンバウンド投球を見せた。1カ月前にハマスタに来場した際には度会、入江に投球の指導を受け、この日は颯にフォームなどを教えてもらって臨んだ。「何とか近くまで投げられて良かったです。(自己採点は)87点。ちょっと曲がってしまったのが悔しいので、次はノーバウンドでキレイに投げたい」とハマっ子としてのリベンジを誓った。取材に応じた小栗有以は「届いただけでもすごい」と称賛。背番号は誕生日にちなんだ「1226」でパフォーマンスした。総監督の倉野尾成美は4代目の総監督ということにかけて背番号は「4」。19年、指原莉乃の卒業コンサート以来の横浜スタジアムで「またAKB48として(ライブでも)立てたら」と思い描いた。小栗と倉野尾は初の野球観戦だといい、「球場でライブをすることはありますが、野球を見るのは初めてでぜいたくなこと。楽しみです」と期待を膨らませた。

◆DeNA牧秀悟内野手(27)が2シーズンぶりに盗塁失敗した。2回先頭、西武今井のスライダーを拾って左前打。チーム初安打で出塁すると、続く松尾の打席で初球からすかさず二盗を試みた。しかし捕手・古賀悠が二塁へストライク送球。リクエストの要求すらせずに悔しそうな表情を浮かべてベンチに下がっていった。昨季は自己最多11盗塁をマークして失敗は0。今季もここまで3盗塁全てを成功させていたが、23年以来2年ぶりに盗塁失敗となった。古賀悠は牧にとって、中大の1学年後輩で侍ジャパンでもチームメート、さらに昨オフは自主トレをともにするほどの関係性だった。試合前にはあいさつに追いすがる古賀悠に対し、牧は振り払うようにダッシュで逃亡する一幕もあった。プライベートまでよく知る強肩捕手相手に、牧の連続盗塁成功記録が阻止される結果となった。

◆西武今井達也投手(27)が"35秒間"を満喫した。3回無死、軽く頭を下げて打席へ。18・44メートル先にはDeNAバウアーがいる。「野球の最先端を常に行っているイメージがありますしね。打席に立つのがすごく楽しみ」と心待ちにした対戦。打つそぶりもなく、初球の148キロ直球を見送った。獅子党から「ホームランホームラン、今井!!」のコールが響く。「どれも一級品なので、どっちかっていうと変化球を見たいですね」。願い通り(?)に来た137キロスライダーをフルスイング。空振りにスタジアムが沸いた。3球目はナックルカーブで見逃し三振。潔くベンチへ戻った。NPB屈指の右腕は「打席で実際に見て刺激になる部分は多いと思います」というバウアー戦を経て、ますます加速。2回から3回にかけ4連続奪三振。5回まで8奪三振で158キロもマークする投げっぷりでハマの夜を沸かせた。

◆西武今井達也投手(27)が、自己最多奪三振を記録した。7回、DeNA4番牧を追い込むと、最後は外へのスライダーでこの日13奪三振。この時点で、21年9月11日のオリックス戦(メットライフドーム)で記録した自己記録に並んだ。今井は牧を空振りさせると、マウンド上で両手を挙げて静止。この日投げ合っているDeNAバウアーの「ソードセレブレーション」をやってみせた。今井はバウアーとの対決を心待ちにしており、前日には「野球の最先端を常に行ってるイメージがありますし、打席に立つのがすごく楽しみ」と話していた。8回には筒香を空振り三振に仕留め、1試合の自己最多奪三振記録を更新した。今井が毎回の17奪三振で完封勝利。1試合17三振以上は今月6日ヤクルト戦で18三振を奪ったモイネロ(ソフトバンク)以来7人、8度目。西武では04年9月1日ロッテ戦で松坂がマークした16三振を抜く球団新記録だ。また、毎回奪三振での完封勝ちは22年4月10日オリックス戦の佐々木朗(ロッテ)以来で、球団では51年6月23日東急戦の川崎、66年5月28日東京戦の田中勉、前記04年松坂に次いで21年ぶり4人目。交流戦では06年6月6日阪神戦のダルビッシュ(日本ハム)以来2人目だ。

◆西武がDeNA3連戦の初戦に勝った。これで3連勝とし、22年9月11日以来の貯金「7」とした。DeNAバウアーとの投げ合いとなったエース今井達也投手(27)が、勢いに乗った。2回から3回にかけて4者連続奪三振。5回から6回にかけては5者連続奪三振。6回時点で今季自身4度目の2桁奪三振をマークした。7回2死からは牧から三振を奪い、自己最多タイの13奪三振に。マウンド上でバウアー流の「ソードセレブレーション」を披露するなど、球場を盛り上げた。8回には筒香から空振り三振を奪い、1試合最多奪三振の自己記録を更新した。打線は4回、長谷川とネビンの連打で無死二、三塁のチャンスを作り、外崎修汰内野手(31)の犠飛で貴重な先制点をもぎ取った。

◆DeNA打線が西武今井達也投手(27)に手も足も出なかった。球団ワーストの17三振で今季10度目の完封負け。打った安打は牧の2安打のみで佐野と松尾以外のスタメン全選手が三振を奪われるという展開で5連敗に沈んだ。三浦大輔監督(51)は「仕掛けたんですけどなかなか...。結果的に牧のヒットだけですから。もっともっと割り切っていけるように後押ししていきます」と悔しさをにじませた。牧が風穴をこじ開けにかかった。試合前から同学年右腕に「映像も見ましたし、試合も見てますけど、一級品というかどの球もなかなか打てるボールは少ない投手だと思ってます」と警戒度マックスで臨んだ。2回先頭、追い込まれながらも決め球のスライダーを拾って左前へのチーム初安打。1点を追う5回先頭には、フルカウントから今度は154キロ直球を捉えて右翼線への二塁打。それでも1死三塁から筒香、三森が連続三振に倒れて得点にはつながらなかった。6回以降にはランナーすら出せずに今井に圧倒された。NPB自己最多の131球を投げた12日のオリックス戦(京セラドーム大阪)から中4日での先発マウンドとなったバウアーは、貫禄の投球で存在感を発揮。4回に先頭長谷川のポテンヒットとネビンの右翼線への二塁打で無死二、三塁とされ、外崎の犠飛で先制点を献上した。それでも以降は尻上がりに状態を上げ、最少失点に留めた。8回を終えて119球で9回のマウンドへ。9回にはネビンの適時二塁打で2失点目を喫し、マウンド上でぼうぜん。1死満塁となったところで途中降板した。最終的に127球を投げて、9回途中7安打3失点10奪三振で5敗目を喫した。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(34)が西武今井達也投手(27)を称賛した。打線が球団ワーストを更新する17三振を喫して今季10度目の完封負け。打った安打は牧の2安打のみで佐野と松尾以外のスタメン全選手が三振を奪われ、5連敗に沈んだ。バウアーも中4日で127球を投げて、9回途中7安打3失点10奪三振と粘投するも、5敗目を喫した。今井は試合前からヒーローインタビューでもバウアーへの憧れを明かしており、バウアーは「とてもうれしい言葉。逆に私の方が彼から学ばないといけないところがある」と話した。今井のすごさについて「投げるアングルが低く、真っすぐの軌道も他の投手にはない。コマンドも素晴らしく、真っすぐの中でも緩急が使えて、まるでポール・スキーンズ選手(パイレーツ)のようなスタイルだと思います」と昨季メジャーで新人王に輝いた剛腕を例に挙げて称賛。さらに将来的なメジャーでの活躍についても「間違いなくメジャーでいつかプレーできる投手だと思います」と太鼓判を押した。

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◆DeNAは西武今井に手も足も出ず、球団ワーストを更新する17三振で5連敗に沈んだ。打った安打は牧の2安打のみで、今季10度目の完封負け。5連敗中は5試合で計54三振と苦しんでおり、三浦監督は「(積極的に)仕掛けたんですけど、結果的に牧のヒットだけで四球も取れなかった。もっと割り切っていけるようにミーティングから後押ししていきます」と前を向いた。

◆西武の今井達也投手(27)が、自己最多を更新する1試合17奪三振の快投で今季6勝目を挙げた。1試合17三振以上は今月6日ヤクルト戦で18三振を奪ったモイネロ(ソフトバンク)以来7人、8度目。西武では04年9月1日ロッテ戦で松坂がマークした16三振を抜く球団新記録だ。また、毎回奪三振での完封勝ちは22年4月10日オリックス戦の佐々木朗(ロッテ)以来で、球団では51年6月23日東急戦の川崎、66年5月28日東京戦の田中勉、前記04年松坂に次いで21年ぶり4人目。交流戦では06年6月6日阪神戦のダルビッシュ(日本ハム)以来2人目となった。1試合17奪三振以上を記録した7人は、いずれもパ・リーグの投手というのが目を引く。これには、戦術的に投手に代打を送らざるをえない、投手が打席に立たずに済むので疲労が少ないなど、DH制のあるなしの影響も、多少あるのかもしれない。とはいえ、今回の西武今井と6月6日ヤクルト戦(神宮)で18三振を奪ったソフトバンクのモイネロ、62年の阪急足立の3人はDH制なしの状況で記録した。1試合17奪三振以上の投手(延長戦を除く)は、以下の通り。19奪三振 野田浩司(オリックス)=95年4月21日ロッテ戦19奪三振 佐々木朗希(ロッテ)=22年4月10日オリックス戦 ※完全試合18奪三振 田中将大(楽天)=11年8月27日ソフトバンク戦18奪三振 モイネロ(ソフトバンク)=25年6月6日ヤクルト戦17奪三振 足立光宏(阪急)=62年5月24日南海戦17奪三振 野茂英雄(近鉄)=90年4月29日オリックス戦 ※新人17奪三振 野田浩司(オリックス)=94年8月12日近鉄戦17奪三振 今井達也(西武)=25年6月17日DeNA戦17

◆現在のNPB最高峰投手といっても過言ではない。西武今井達也投手(27)が、「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦(横浜)で最速158キロをマークするなど完璧な投球で今季初完封。1試合17奪三振は04年9月1日のロッテ戦での松坂大輔氏を超える、球団新記録となった。今季100個目の奪三振となった7回の3アウト目には、投げ合ったDeNAバウアーをリスペクトしての「ソードセレブレーション」も披露。心技ともに、どんどんスターに近づいている。7回2死、DeNA牧からの今季100個目の奪三振の直後、今井が固まる。その瞬間、誰が1秒後からの行動を想像できただろう。両手を挙げ、切り落とす。投げ合ったバウアーが三振を奪った際に見せる、刀をさやに収めるパフォーマンス「ソードセレブレーション」だ。獅子侍は笑いもせずベンチへ戻っていく。「ちょっと遠慮しちゃいましたけど、まぁすごくね、マウンドが楽しかったので。練習? してないですよ。イメージです」楽しみにしていたサイ・ヤング賞右腕との対決。打席では3三振。「すごいっすね、1球1球の質も。9回表、悔しそうにマウンド降りる姿は、なんか印象的だったかなと」。大事な役割の中でも、ついつい所作が気になってしまう-。強敵に触発され、リスペクトのパフォーマンス。奪三振を重ね、ついには球団新記録の「17」に達した。強烈なボールの一方、周囲のイメージは"クールなエース"だった。一変したのはこの春。「パ・リーグTV」のCMで、ベッドから起き上がった今井が「パ・テレが見た~い!!」と鼻息フンフンで叫んだ。球団内部でも「ビックリ」の声が相次いだキャラ変CMがファンの間にも広まるとますますの大反響。今井は照れくさく話す。「台本通りのことをしただけなんですけどね。普段静かそ~なヤツがああやってやるのが、一番面白いかなと思って」イメージの殻が破られ、投球にも豪快味が増す。こんな目標がある。「野球って点を取るゲームですけど、守備の時でも見てて楽しめる投手になりたいなって」。セ界にも強烈に印象づけたハマの夜。ただし、今井は気付いているのだろうか。選出確実な7月のオールスターで、このソードセレブレーションを自ら"最低限"と設定してしまったことに。【金子真仁】西武西口監督(今井の完封に)「(中9日で)万全な形で入れて、こういう結果を残してくれて何も言うことはございません。見ていて、互いにいい投球をしていたので楽しかった」今井が毎回の17奪三振で完封勝利。1試合17三振以上は今月6日ヤクルト戦で18三振を奪ったモイネロ(ソフトバンク)以来7人、8度目。西武では04年9月1日ロッテ戦で松坂がマークした16三振を抜く球団新記録だ。また、毎回奪三振での完封勝ちは22年4月10日オリックス戦の佐々木朗(ロッテ)以来で、球団では51年6月23日東急戦の川崎、66年5月28日東京戦の田中勉、前記04年松坂に次いで21年ぶり4人目。交流戦では06年6月6日阪神戦のダルビッシュ(日本ハム)以来2人目だ。

◆西武タイラー・ネビン内野手がバウアーからの二塁打2本で勝利に貢献した。「もちろんアメリカでも有名です。YouTubeもやってるので知名度もどんどん上がってるのかな」という相手からの2本は、ともに得点に絡み「いい勝ち方ができて非常に良かった」と笑顔。左飛で二塁からタッチアップの激走も。「いい送球が来たら引き返そうという気持ちで余裕をもってスタートを切れた」と振り返った。

◆DeNAがイベント「推せ推せ!YOKOHAMA☆IDOL SERIES」を開始し、人気グループのAKB48が試合前に代表曲「大声ダイヤモンド」を披露した。横浜市出身メンバーの千葉恵里がセレモニアルピッチを行い、投球は惜しくもワンバウンド。もともと投げるのが苦手で入江や度会らに投げ方を教わったといい「(自己採点は)87点。ノーバウンドできれいに真っすぐ投げたかった」と悔やんだ。AKB48はイニング間のイベントにも登場。小栗有以は「ベイスターズファンは私たちのことを知らない方もいると思うけど、『AKB最高』と言ってくださった。360度から見られているのが新鮮だった」と声を弾ませ、総監督の倉野尾成美は「ファンの方が熱いのが伝わってきた。一体となっている感じがした」とパフォーマンスを振り返った。イベントは引き続き行われ、18日は=LOVE(イコールラブ)、19日はCANDY TUNEが来場する。

◆DeNA・バウアーが141球を投じた12日のオリックス戦から中4日で登板。「ようやくホームに帰ることができる。慣れた環境なので、絶対に勝たないと」と気合十分で臨んだ。序盤は前回同様に制球に苦しんだ。二回は2四球を与えながら無失点。三回2死一塁からは20歳の女房役、松尾が二盗を阻止して切り抜けた。四回は外崎の犠飛で先制点を献上したものの、最少失点で切り抜けた。中4日での登板は今季5度目。米大リーグ時代から慣れているが「中3日というオプションがあれば別」と、さらに登板間隔を狭めることが可能だという。この日は午後6時の試合開始前から気温30度超。ただバウアーにとっては、気温の高さも問題にならない。「水を飲むことくらいしか対策はない」と涼しい顔で調整を積んできた。東、ジャクソン、ケイと形成する強力ローテーションの一角として、フル回転する。生活はストイックそのものだ。頻繁に食事に取り入れているのは、赤身肉など脂質の少ないタンパク質。「日本のタンパク質(肉)は結構、脂身が多い。すごくおいしいが、一番、求めるものではない」と頭を悩ませながら、玄米や野菜などと摂取している。目標の沢村賞獲得へ向けて、勝負の夏へ。バウアーがアクセル全開で走り抜ける。(阿部慎)

◆西武の今井が自己最多の17三振を奪って2安打無四球で今季初完封をマークし、リーグ最多に並ぶ6勝目を挙げた。打線は四回に外崎の犠飛で先制し、九回に2点を加えた。チームは3連勝。DeNAはバウアーを援護できず5連敗。

◆9回、西武・ネビン(左)に適時二塁打を浴びたDeNAのバウアー=横浜スタジアム(撮影・佐藤徳昭)

◆DeNAのトレバー・バウアー投手(34)が先発し、九回途中7安打3失点の力投が報われず5敗目を喫した。131球を投げた前回12日から中4日で西武先発の今井との投げ合い。四回に先頭から連打を浴びて無死二、三塁のピンチを背負い、外崎に決勝の犠飛を許した。五回から4イニング連続で三者凡退に斬る意地を見せたが、打線の援護に恵まれなかった。今井について、昨季メジャーリーグで新人王に輝いた「ポール・スキーンズのようなスタイルの選手」と評し、「私の方が彼から学ぶことがある。間違いなくメジャーでも活躍できる」と実力を認めた。

◆DeNAが今季10度目の零封負けを喫し、連敗が今季最長タイの5に伸びた。西武先発の今井の前に出塁は牧の2安打のみにとどまり、球団ワーストを更新する17三振を奪われた。二回は先頭の牧が左前打で出塁したものの、二盗に失敗。1点を追う五回は牧の右翼線二塁打から1死三塁の好機をつくったが、筒香と三森が連続三振に倒れた。交流戦のチーム打率は試合前時点で12球団ワーストの・212と苦しんでおり、九回途中3失点と力投した先発のバウアーを援護できなかった。今井は試合前までで防御率1・30。三浦監督は「あれだけの投手。そう簡単には打てない。何とか攻略したかったけど、うまくいかなかった。少ないチャンスをものにできなかった」と振り返り、「選手が割り切っていけるように、ミーティングで後押しできたら」と18日の試合に向けて気持ちを切り替えた。

◆?西武・今井が毎回の17三振を奪い完封勝利。1試合17三振以上を奪った投手は6月6日のソフトバンク・モイネロ(18個、対ヤクルト)に次いで今季2人目。西武(前身を含む)では2004年9月1日の松坂大輔の16(毎回奪三振完封勝利、対ロッテ)を上回る球団新記録。?毎回奪三振の1試合17三振以上を奪って完封勝利を挙げたのは、1962年5月24日の阪急・足立光宏(17三振、対南海)、11年8月27日の楽天・田中将大(18三振、対ソフトバンク)、22年4月10日のロッテ・佐々木朗希(完全試合、19三振、対オリックス)に次いで3年ぶり4人目。?西武の投手が毎回三振&完封勝利をマークしたのは、04年の松坂以来21年ぶり4人目。

◆松坂超えだ。西武・今井達也投手(27)が17日、DeNA1回戦(横浜)で17奪三振、被安打2で今季初完封。リーグトップタイの6勝目を挙げた。1試合17奪三振は、2004年9月1日のロッテ戦で松坂大輔がマークした16三振を超える球団新記録。20年にサイ・ヤング賞を受賞したDeNAのトレバー・バウアー投手(34)に堂々と投げ勝ち、NPB現役最強右腕の誇りを示した。九回2死。今井のこの日の123球目。157キロの直球で梶原のバットに空を切らせ、17個目の三振を奪った。「疲れましたね、久々に。九回投げたので。三振の数もそうですけど、どっちかというと、無四球で終われたことが一番の成長かな。まだまだレベルの高いピッチャーを目指していかないといけないと思います」3者三振で締めた九回も圧巻だったが、ハイライトは七回。それまで2安打を許していた同じ1998年生まれの牧をフォークボールで空振り三振に仕留めると、マウンド上でバウアーのお株を奪うソード(刀)・セレブレーションを照れながらも披露。「前からやりたいなと思っていたんで...。ちょっと遠慮しちゃいましたけど、すごくマウンドが楽しかったので」と振り返った。バウアーとの投げ合いには「一球一球の質が違う。サイ・ヤング賞を取った投手を初めて目の前で見られて、改めて『格好いいな』と思いました」と話したが、結果は今井の完勝だった。脱力フォームからの剛速球連発には、類いまれな体幹の強さがある。母・江利子さんは中学、高校とバレーボールの選手で、今井自身も「母の血を継いでいるのかも」と言う。加えて、オフに師事するスポーツトレーナー・鴻江寿治氏主宰の合宿名物「茶畑トレーニング」がある。約1キロの下り坂をトップスピードで駆け抜けることで、限界以上のスピードが眠っていた筋肉の可動域を広げ、自然と体のバランスが鍛えられたという。今季初めて中9日の休養を与えた西口監督も「何も言うことはございません。見ていて、楽しかった」と称賛。次戦は再び中9日で、リーグ戦再開初戦となる27日の日本ハム戦(ベルーナ)に登板する。(東山貴実)

◆127球、10奪三振の力投も報われなかった。中4日で先発したDeNAのトレバー・バウアー投手(34)は九回途中7安打3失点で5敗目。今井との投げ合いを振り返り、「とても楽しいマッチアップだった」と語った。序盤から制球に苦しんだ。四回に犠飛で1点を奪われた。尻上がりに調子を上げたが、九回に2失点した。マウンドでは厳しい表情を浮かべたが六回、今井に空振り三振を喫した場面では笑顔も見せ、「とても素晴らしいスライダーで感激した」と理由を明かした。注目の日米剛腕対決。敗れはしたが、「間違いなくメジャーでプレーできる投手」と絶賛。「まるでポール・スキーンズのようなスタイル」と米大リーグ、パイレーツで活躍する右腕の名前を出し、その能力に太鼓判を押した。チームは今季最多に並ぶ5連敗となり、最大7あった貯金は2に減った。(阿部慎)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
931 0.750
(↑0.023)
-
(-)
554
(+2)
27
(-)
8
(+1)
10
(+2)
0.255
(↓0.012)
1.960
(↑0.16)
2
(-)
ORIX
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
543
(+5)
42
(+3)
4
(-)
8
(+1)
0.256
(↑0.005)
2.990
(-)
2
(-)
日本ハム
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
554
(+4)
41
(+1)
14
(+3)
6
(-)
0.274
(↓0.001)
2.910
(↑0.16)
2
(-)
西武
850 0.615
(↑0.032)
1.5
(-)
528
(+3)
32
(-)
1
(-)
8
(-)
0.232
(↑0.002
2.230
(↑0.19)
5
(-)
ロッテ
750 0.583
(↑0.038)
2
(-)
638
(+3)
39
(+1)
8
(-)
11
(+1)
0.216
(↓0.002)
3.200
(↑0.2)
6
(-)
楽天
661 0.500
(-)
3
(↓0.5)
533
(+4)
42
(+4)
6
(+1)
7
(-)
0.247
(↑0.002)
2.510
(↓0.06)
7
(1↓)
広島
670 0.462
(↓0.038)
3.5
(↓1)
551
(-)
46
(+2)
5
(-)
14
(-)
0.255
(↓0.012)
3.370
(↑0.11)
7
(1↓)
中日
670 0.462
(↓0.038)
3.5
(↓1)
533
(+3)
44
(+5)
6
(-)
16
(-)
0.236
(↑0.004)
3.460
(↓0.14)
9
(-)
DeNA
580 0.385
(↓0.032)
4.5
(↓1)
533
(-)
39
(+3)
7
(-)
6
(-)
0.203
(↓0.009)
2.970
(-)
9
(-)
阪神
580 0.385
(↓0.032)
4.5
(↓1)
543
(+1)
34
(+3)
11
(-)
11
(+1)
0.234
(↓0.004)
2.470
(↓0.05)
11
(-)
ヤクルト
481 0.333
(-)
5
(↓0.5)
535
(+4)
49
(+4)
9
(-)
9
(+3)
0.214
(↑0.001)
3.610
(↑0.06)
12
(-)
巨人
381 0.273
(↓0.027)
5.5
(↓1)
628
(+1)
38
(+4)
4
(-)
7
(-)
0.219
(-)
2.970
(↓0.09)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35282 0.556
(↓0.009)
-
(-)
78221
(+1)
155
(+3)
38
(-)
53
(+1)
0.240
(↓0.001)
2.160
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
31293 0.517
(↓0.008)
2.5
(-)
80202
(-)
169
(+3)
32
(-)
33
(-)
0.231
(↓0.002)
2.450
(↓0.01)
3
(-)
広島
30302 0.500
(↓0.008)
3.5
(-)
81201
(-)
180
(+2)
26
(-)
29
(-)
0.242
(↓0.002)
2.620
(↑0.01)
4
(-)
巨人
31322 0.492
(↓0.008)
4
(-)
78190
(+1)
201
(+4)
41
(-)
30
(-)
0.238
(↓0.001)
2.760
(↓0.02)
5
(-)
中日
29332 0.468
(↓0.007)
5.5
(-)
79152
(+3)
196
(+5)
29
(-)
42
(-)
0.221
(↑0.001)
2.890
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
18393 0.316
(-)
14
(↑0.5)
83155
(+4)
247
(+4)
28
(-)
24
(+3)
0.219
(-)
3.660
(↑0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
37252 0.597
(↑0.007)
-
(-)
79229
(+4)
177
(+1)
62
(+3)
32
(-)
0.238
(↑0.001)
2.360
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
33263 0.559
(↑0.007)
2.5
(-)
81213
(+5)
217
(+3)
39
(-)
32
(+1)
0.261
(↑0.001)
3.200
(↑0.01)
3
(-)
西武
35280 0.556
(↑0.008)
2.5
(-)
80174
(+3)
162
(-)
25
(-)
43
(-)
0.237
(-)
2.400
(↑0.03)
4
(-)
ソフトバンク
33273 0.550
(↑0.008)
3
(-)
80230
(+2)
186
(-)
38
(+1)
44
(+2)
0.246
(↓0.002)
2.600
(↑0.04)
5
(-)
楽天
29322 0.475
(-)
7.5
(↓0.5)
80167
(+4)
194
(+4)
25
(+1)
61
(-)
0.238
(-)
2.820
(-)
6
(-)
ロッテ
24360 0.400
(↑0.01)
12
(-)
83161
(+3)
211
(+1)
33
(-)
27
(+1)
0.214
(-)
3.320
(↑0.04)