オリックス(☆8対3★)巨人 =交流戦3回戦(2025.06.15)・京セラドーム大阪=
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巨人
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ORIX
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勝利投手:曽谷 龍平(5勝3敗0S)
(セーブ:マチャド(2勝3敗12S))
敗戦投手:戸郷 翔征(2勝5敗0S)

本塁打
【オリックス】中川 圭太(5号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスが4連勝。オリックスは1点を追う5回裏、4本の適時打で5点を奪い、逆転に成功する。続く6回には、中川のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・曽谷が7回3失点の好投で今季5勝目。敗れた巨人は、先発・戸郷が試合をつくれなかった。

◆巨人戸郷翔征投手(25)が今季初の2連勝をかけて10度目の先発マウンドに上がる。ここまで2勝4敗。開幕から不振が続き、0勝4敗と大きく黒星が先行したところから、直近3試合は2勝0敗、防御率0・96と安定感を取り戻してきている。さらに右肩上がりに勝ち星を重ねるための指標になりそうなのは三振。戸郷自身は「もともと三振取るタイプですし、ピンチでもそれが取れると失点も1点でも少なくなると思う。バットに当たることが少なければ、よりミスも減ると思うので、そこに向けてしっかりやっていきたい」と登板前日14日の練習後に見据えた。今季の奪三振率は6・4。昨季の7・8から数字を落としている。決め球のフォークの感覚が万全ではなく、開幕からは追い込んでから変化球での空振り率が低調に進んでいた。前回8日楽天戦(東京ドーム)では7回を投げて8奪三振と、本来の切れ味を取り戻してきていることがうかがえる。「僕のはね、バッターが抜かれるようなしぐさがすごい多いので。そういう時だと真っすぐに見えてて、しっかり抜けてるフォークかなと思う。そういうスイングが多々見られると、もう今日いいフォークなのかなって良いバロメーターになりますね」と語る。「フォークの感覚も前回の試合と同じくらいいい。今年悪かっただけね、毎試合挑戦するぐらいの気持ちですし。すごいいい状況、気持ちの中で試合迎えられてる」。序盤から三振の山を築けるか。

◆巨人のスタメンが発表され、1番に泉口友汰内野手(26)、2番にオコエ瑠偉外野手(27)が並んだ。6月7日、8日楽天戦(東京ドーム)以来3度目で、過去2戦は勝利を飾ったオーダーになる。先発マウンドは今季初の連勝をかける戸郷翔征投手(25)。チームは交流戦で前日のサヨナラ負けで交流戦最下位に転落している。3連戦で一矢報いたい。

◆大阪桐蔭で13年春夏の甲子園に出場し、希少がんと闘う福森大翔(ひろと)さん(29)が特別始球式に登板した。捕手役は同級生のオリックス森友哉(29)が務めた。「大阪代表バファローズ高校(3年連続4回目)」イベント最終日のこの日、同校吹奏楽部の演奏に合わせ、笑顔でマウンドへ。ノーバウンド投球を披露し、森と抱き合うと、大きな拍手に包まれた。「いろんな人に支えてもらっているんだなというのを改めてマウンドに立って思いました」2カ月ほど前から練習を開始。「抗がん剤の影響で腕が上がらなかったりだとか、何回も休んでしまったりしたんですけど、サポートしていただいたおかげでこの日を迎えられて、本当によかったです」。森からは投球後、「投げられたやん」と声をかけられた。「正直友哉の顔しか見えなくて、高校時代思い出したりだとかしたんですけど、落ち着いてくるにつれて球場全体を見渡せるようになって、友哉が和らげてくれたかな」と感謝した。森も「僕にとって彼はかけがえのない親友です。始球式は驚くほど強いボールでした。母校の応援演奏も力になったのではないでしょうか。彼が1日も早く完全寛解の日を迎えることを願っています」とコメントした。福森さんは同じ希少がんで闘う人たちに希望を与え、新たな治療法を模索しようとクラウドファンディングを立ち上げている。「少しでも多くの人にまだまだ前向きにトライできるよということを伝えられたら」と力強く語った。

◆巨人戸郷翔征投手(25)が5回91球を投げて、9安打5失点で降板した。5回にオリックス打線に打者一巡の猛攻を受け、大量5失点を喫した。上々の立ち上がりを見せた。初回は先頭の宗に中前打を許すも、2番太田を右飛、3番森を二ゴロ、4番杉本を空振り三振に仕留めて無失点。2回以降も走者を出しながらも要所を締め、スコアボードに0を並べた。だが、5回につかまった。無死一、三塁から宗に同点となる右前適時打を浴びると、1死一、三塁となってから森に勝ち越しの右前適時打を許した。さらに2死から頓宮と西川に連打を浴びて、この回大量5失点でノックアウトされ「先制してもらった後に粘り切れなかったことが反省です。修正して次につなげます」とコメントした。

◆オリックスは昨季から巨人戦6連勝を飾った。この日は「大阪代表バファローズ高校(3年連続4回目)」イベント最終日。大阪桐蔭吹奏楽部が試合中も選手の応援歌や高校野球でおなじみの楽曲が演奏。打線は1点を追う5回、巨人戸郷を一気に攻略した。先頭福永奨捕手(25)が巨人戸郷から左翼線へ二塁打、9番中川圭太内野手(29)も左前打で続き、無死一、三塁。1番宗佑磨内野手(29)がこの日3安打目の右前適時打を決め、同点に追いついた。なお1死一、三塁から森友哉捕手(29)の右前打で勝ち越した。5番頓宮裕真捕手(28)も右前適時打、6番西川龍馬外野手(30)は左中間へ2点適時二塁打を放ち、この回一挙5得点で突き放した。6回には中川が2番手山田から左翼へ5号ソロで6点目。京セラドーム大阪は高校野球さながらの熱気に包まれ、イケイケムードとなった。援護をもらった先発の曽谷龍平投手(24)は7回3失点の粘投。150キロ超えの直球に、切れ味鋭いスライダー、フォークを織り交ぜ、10三振を奪った。この日は実数発表となった05年以降最多の3万6219人が来場。満員の本拠地でカード3連勝と勢いづいた。

◆巨人がオリックスに3連敗を喫し、貯金が消滅した。対オリックスは24年の交流戦から6連敗となった。先発の戸郷翔征投手(25)は5回9安打5失点でノックアウトされた。3回まで無失点投球も5回に大量5失点。無死一、三塁から宗に同点となる右前適時打を浴びると、1死一、三塁となってから森に勝ち越しの右前適時打を許した。さらに2死から頓宮と西川に連打を浴びて、この回限りで降板。「先制してもらった後に粘り切れなかったことが反省です。修正して次につなげます」とコメントした。打線も2ケタ安打を放ちながら、つながりを欠いた。7回には坂本勇人内野手(36)が18打席ぶりの安打を放つなどして2点を奪うも、反撃は及ばなかった。阿部慎之助監督(46)は「かみ合うのを我慢して待つ。こういう時は長いシーズンやっていればあるし、ピッチャーが抑えれば野手が打てないとか。野手が打ってもピッチャーが打たれちゃうとか。そういうのは辛抱してやっていくしかない」と前を向いた。17日からの本拠地日本ハム戦へ「本拠地に戻るんで。これで5分かな。もう1回リスタートのつもりで切り替えて頑張ります」と話した。

◆オリックス森友哉捕手(29)がお立ち台で涙を流した。「今日始球式で...ひろとが(涙)ひろとが投げたんですけど、僕たちがシーズン最後まで負けない気持ちで頑張ります。ひろとも頑張ってください」この日は大阪桐蔭野球部の同級生で、希少がんと闘う福森大翔(ひろと)さん(29)が特別始球式に登板。捕手役としてノーバウンドで捕球し、抱き合った。試合は1点を追う5回に同点とし、なお1死一、三塁。同校吹奏楽部の演奏が響く中、4球目の外角直球を右前へ勝ち越し打を決めた。「今日は大阪桐蔭のブラスバンドとひろとと来ているので、絶対に自分がお立ち台立つと強い気持ちで臨みました」この日は福森さんへの思いを込め、登場曲を「栄光の架橋」と「何度でも」に変更。ナインの多くも協力して登場曲を替え、エールを送った。有言実行の一打で親友に勝利を届けた。

◆巨人戸郷翔征投手(25)が5回に大量5失点し、5敗目を喫した。4回に先制点をもらいながら「次のイニングを抑えられない。技術不足」。序盤から空振りを奪えず、奪三振数も3。「後手に回ってしまった」と首をひねる場面も多かった。直近3試合は2勝0敗、防御率0・96と開幕からの不振を抜け出したと思われた直後。杉内投手チーフコーチは「まずは先頭を打ち取る気持ちを見せて欲しい」と求めた。

◆巨人がオリックスに同一カード3連敗を喫した。エース戸郷が5回5失点で降板し、打線も今季ワーストを更新する6試合本塁打なし。阿部慎之助監督は「なかなか(投打が)かみ合わない。こういう連敗の中だとしょうがない。かみ合うのを我慢して待つ」と現実を直視した。ペナントレースの貯金も消滅となったが「もう1回リスタートのつもりで切り替えて頑張ります」と見据えた。

◆オリックス宗佑磨内野手(29)が1軍再昇格後3戦目で4安打3打点と暴れた。開幕1軍は果たしたが、不振で5月1日から約1カ月半の2軍再調整。13日に昇格し、2試合連続1番起用も、無安打だった。初回に巨人戸郷から昇格後の初安打を中前に運ぶと、0-1の5回には無死一、三塁で同点の右前適時打。一挙5得点の口火を切った。「これから続けていかないといけない。こんなもんじゃないぞというところです」と力を込めた。▽オリックス曽谷(7回3失点で5勝目、巨人戦は初勝利)「野手のみなさんにたくさん助けていただいたおかげで、粘り強く投げ切ることができました」

◆オリックス森友哉捕手(29)がお立ち台で涙を流した。「今日始球式で...ひろとが(涙)ひろとが投げたんですけど、僕たちがシーズン最後まで負けない気持ちで頑張ります。ひろとも頑張ってください」。この日は大阪桐蔭野球部の同級生で、希少がんと闘う福森大翔(ひろと)さん(29)が特別始球式に登板。捕手役としてノーバウンドで捕球し、抱き合った。福森さんは昨秋の3度目の手術後、お見舞いに訪れた森の前でボロボロと大粒の涙を流した。「たかが『お見舞い』かもしれませんが、生きるための、パワーとなる感情をもらいました」。直筆のメッセージ入りバットも受け取った。少しの間、バットを抱きしめて眠った。「力をもらいたくて」。病室の窓際に立てかけ、朝起きると朝日に照らされるバットに癒やされた。「トモ、めっちゃ真面目ですよね?」。現状維持に満足しない森のプロフェッショナルぶりに頭が下がるという。「治療で一喜一憂しても、頑張れる。自分もいつか報われたら」。森の一生懸命な姿を励みに、副作用の強い抗がん剤治療とも向き合えている。懸命に治療を続ける福森さんの姿に、森も力をもらっていた。「本人が一番苦しいのに、今も前向きに頑張っている」。2人には夢がある。福森さんは言う。「いつかまた、トモと野球がしたい。そして、みんなに応援される森友哉であってほしい」。【中島麗】

◆巨人戦6連勝のヒーローになったオリックス森友哉捕手(29)は、お立ち台で涙があふれた。「今日始球式で、大翔(ひろと)が投げたんですけど...」と声を震わせ、目頭を押さえた。「僕たちがシーズン最後まで負けない気持ちで頑張ります。大翔も頑張ってください」。熱い思いがこみ上げ、親友の名前を叫んだ。「大阪代表バファローズ高校(3年連続4回目)」イベントの最終日。母校、大阪桐蔭の吹奏楽部が右翼5階席から甲子園でおなじみの応援メドレーを奏でた5回、0行進の打線が目覚めた。1点ビハインドを追いつき、なお1死一、三塁。森が巨人戸郷の3ボールからの4球目、外角直球を右前にはじき返した。1イニング6安打5得点を導く勝ち越し打で拳を握った。「今日は絶対に、自分がお立ち台に立つと強い気持ちで臨みました」何としても打ちたい理由があった。試合前の特別始球式。大阪桐蔭野球部の同期でステージ4の希少がんを患う福森大翔さん(29)がマウンドに上がった。13年春夏の甲子園に一緒に出場し、ともに16強入りした外野手。2週間前は病気の影響で3メートルほどしか投げられなかったが、力強く18メートル先の森のミットに収まると2人は抱き合った。「自分の打てないとか、どこか痛いとかは大翔に比べたら屁(へ)でもない」。この日は少しでも元気づけたいと、登場曲をゆずの「栄光の架橋」とドリカムの「何度でも」に変更。「一日、大翔のこと考えるだけでずっと泣きそうやった」。大翔さんにもらったパワーをバットにぶつけ、マルチ安打も決めた。主催試合では実数発表となった05年以降最多の3万6219人の観衆を集めた一戦で、今季3度目の同一カード3連勝。首位日本ハムをピタリ2・5差で追う。森はこれからも快音で友にエールを送り続ける。決意を新たにする1日になった。【村松万里子】

◆巨人が、15日のオリックス戦で逆転負けし、同一カード3連敗を喫した。巨人は4回に1点を先制したが、先発の戸郷翔征投手(25)が5回5失点でKOされ、今季5敗目(2勝)を喫した。勝率5割に戻り、首位阪神とは4ゲーム差の4位。交流戦は11試合を終え、3勝7敗1分けで交流戦最下位に沈む。15日は楽天がセ・リーグ首位の阪神に3連勝するなど、パ・リーグが全勝した。今季の交流戦の通算成績は、パ・リーグが41勝、セ・リーグが29勝でパが12勝上回る(1引き分け)。15日のその他の試合結果西武1-0中日楽天3-2阪神日本ハム8-7広島ソフトバンク4-3DeNAロッテ5-4ヤクルト

◆オリックスは「7番・遊撃」で紅林弘太郎内野手(24)が12日のDeNA戦(京セラ)以来3戦ぶりに先発出場する。同日の試合で初回にバウアーの投球を右前腕部に受け、2回の守備から途中交代していた。2日間出場しなかった期間もバットは振っており、晴れてスタメンでのプレー復帰となった。

◆「大阪代表バファローズ高校(3年連続4回目)」の3日目は大阪桐蔭高の吹奏楽部が登場。試合前に部員がグラウンドでのマーチング演奏を披露した。試合では打席に立つオリックスの各打者に向けて応援歌をブラスバンド演奏。曲に合わせて内野席の観客も大きな手拍子を送り、普段以上に迫力ある応援で猛牛戦士を後押ししている。

◆大阪桐蔭高で2013年春夏の甲子園に出場し、希少がんで闘病中の福森大翔さん(29)が特別始球式を行った。この日マーチング演奏を披露した大阪桐蔭高の吹奏楽部が応援曲で福森さんを迎え入れた。高校時代の同級生でともにプレーした森友哉捕手(29)が今回の特別始球式の捕手を務めた中、力強い直球を投げ込み、森がジャンプするほど勢いのある球がミットに収まった。拍手の中、森がマウンドに歩み寄り、抱擁を交わした。「最初は(森)友哉の顔しかみえなくて、高校時代を思い出したりとかしたんですけど、落ち着いてくるにつれて球場全体を見渡せるようになった。友哉が和らげてくれたかなと」大阪桐蔭では外野手として活躍し13年夏の甲子園では2回戦の日川高(山梨)戦ではサヨナラ打を放った。立命大でもプレーした。就職し、中学生のクラブチームのコーチをしていた4年前に希少がんを発症。ステージ4まで進行し、転移するなど闘病生活が続いている。「同じ病気で戦う人の希望になりたい」とこの日の始球式を決意。抗がん剤の投薬による体調悪化で当初5メートルも投げられなかったが約2カ月間、練習を繰り返してきた。「欲を言うならストライクと思っていたんですけど届かせるところからの始まりでいろんな人のサポートのおかげでこの日を迎えて18メートルを投げられて本当によかった」とうなずいた。これからの目標を「自分の病気をしっかりと治すということと、いろんな人の支えがあって今があるということを少しでも多くの人に伝えていければという風に思います」と話した。森は「始球式で投げることになったと本人から聞かされたときは驚きました。彼の嬉しそうな表情を見て、その日から僕も今日の始球式を楽しみにしていました。彼と僕との関係性を言葉で言い表すのは難しいですが、少なくとも僕にとっては彼はかけがえのない親友です。始球式は驚くほど強いボールでした。投げられないときを知っているだけに、嬉しい気持ちを込めて『よく届いたな』と声をかけました。母校の応援演奏も力になったのではないでしょうか。彼が一日も早く完全寛解の日を迎えることを願っています。オフにはまた2人でキャッチボールをしたいと思います」とコメントした。

◆先発した巨人・戸郷翔征投手(25)が5回9安打5失点、91球で降板した。五回に一挙5点を失った。四回まで走者を背負いながらも無失点に抑え、迎えた1-0の五回。連打で無死一、三塁とし、オリックス・宗に右前同点打を許した。1死から森に右前勝ち越し打、2死から頓宮、西川に連続適時打を浴び、1イニング6安打の集中打で5失点を喫した。今季は開幕から調子が上がらず、4月に2軍再調整も経験したエース。最近3試合は2勝0敗と復活の兆しを見せていた。

◆巨人・坂本勇人内野手(36)が18打席ぶりの安打をマークした。5点を追う七回1死二塁で、オリックスの左腕、曽谷の直球を捉え、強烈なピッチャー返しの中前打とした。打線はそこからキャベッジ、甲斐の連続適時打と続き、この回2点を返した。坂本は10日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で2軍調整から1軍に復帰。11日の同カードでは一回に3点二塁打を放ったが、以降は17打席(1四球含む)凡退が続いていた。久々の快音で通算2425安打とした。

◆オリックスが4連勝。巨人を2シーズン連続で3タテした。オリックスは1点を追う五回、無死一、三塁から宗佑磨内野手(29)が同点適時打を放つと、1死一、三塁で森友哉捕手(29)が右翼へ勝ち越し適時打を放った。さらに頓宮裕真捕手(28)と西川龍馬外野手(30)にも適時打が出て5点のビッグイニングをつくった。六回には中川圭太内野手(29)が左中間越えにソロ本塁打を放った。2点を返されたが八回に宗が2点適時内野安打を放って8ー3とした。先発の曽谷龍平投手(24)は7回を投げて10安打3失点で5勝目を挙げた。

◆巨人はオリックスに3連敗を喫し、シーズン成績が31勝31敗2分けで貯金がゼロとなった。貯金ゼロは5月20日の阪神戦(東京ドーム)で敗戦して以来、約1カ月ぶり。打線は12安打を放ちながら、3得点。四回に丸の適時打で先制したものの、先発したエース戸郷が五回に5失点。阿部監督は「なかなか噛み合わない。こういう連敗の中だとしようがない。こういう時は長いシーズンやっていればある。ピッチャーが抑えれば野手が打てないとか、野手が打ってもピッチャーが打たれちゃうとか。辛抱してやっていくしかない」と話した。チームは17日から本拠地東京ドームへ戻り、日本ハム、西武との6連戦に臨む。指揮官は「もう一回リスタートのつもりで、切り替えて頑張ります」と語った。

◆交流戦最下位の巨人はオリックスに逆転負けを喫し、同カードは昨季から6連敗。5月20日以来の勝率5割に戻ったが、阿部慎之助監督(46)は波に乗れないチームを長い目で見た。「長いシーズンをやっていればこういう時はある。投手が抑えれば野手が打てないとか、野手が打っても投手が打たれちゃうとか。辛抱してやっていくしかない」エースの戸郷が四回まで無失点に抑えるも、1点リードの五回に打者一巡、6安打の猛攻を浴びて5失点。七回に打線が4安打で2点を返して反撃ムードが漂ったが、八回に4番手・平内が2失点して万事休す。指揮官は「なかなかかみ合わない。かみ合うのを我慢して待つ」と多くを語らなかった。不幸中の幸いか、セ6球団が敗れたため3位・広島を0・5ゲーム差で追う立場は変わらない。17日からは好調の日本ハムとの3連戦(東京ドーム)。阿部監督は「これで(勝敗)五分かな。もう一回リスタートのつもりで切り替える」と前を向いた。(谷川直之)

◆巨人・戸郷翔征投手が1―0の五回に球が甘く集まり、6安打を浴びて一挙5失点。5回9安打5失点で5敗目を喫し「抑えられなかったのは技術不足」と肩を落とした。4月には不調で2軍再調整を経験したが、最近3試合は2勝0敗だった。復調の気配を見せていただけに「先制してもらった後に粘り切れなかったことが反省。修正して次につなげる」と悔やんだ。

◆母校・大阪桐蔭高の吹奏楽部の応援を背に、病と闘う親友の前で奮い立った。同点に追い付いた五回、1死一、三塁、オリックス・森友哉捕手(28)が勝ち越し適時打を放った。「積極的に、『自分が決める』という気持ちで狙った。大阪桐蔭のブラスバンドと大翔(ひろと)が来ているんで、絶対に自分がお立ち台に立つと強い気持ちで臨んだ」四回にあと少しで本塁打というフェンス直撃の二塁打を放った後の第3打席。3ボールから戸郷の直球を捉えた痛烈な打球が右前へ。とにかく一打欲しかった打席で、きっちり結果を出した。大阪桐蔭高時代のチームメートで、2013年春夏の甲子園に出場した福森大翔さんがマウンドに上がった始球式で捕手役を務めた。同級生は4年前に希少がんを患い闘病中。断続的に投薬治療を行っている中、入院時に病院を訪問するなどして励ましてきた。抗がん剤の影響で当初は5メートルも投げられず、約2カ月間、練習を積んだ福森さんが、大観衆の前で投げ込んだ力強い投球をミットで受け止めた。12年目の今季は3月中旬に右脇腹を痛めた。5月5日に昇格後も好不調の波があり、出場26試合で打率・264、0本塁打、9打点と葛藤が続く。それでも、へこたれてはいられない。ヒーローインタビューでは涙を流し、声を震わせながら言葉を紡いだ。「すごいなと改めて思った。自分の打てないとか、どこかが痛いとかの苦しさは大翔に比べた屁でもない。僕たちもシーズン最後まで負けない気持ちで頑張るので、大翔も負けないように頑張ってください」チームは昨年に続いて巨人戦で同一カード3連勝とし、今季3度目の4連勝。青春時代にともに汗を流した親友と刺激し合う森が、その主軸として快音を響かせ続ける。(上阪正人)高校野球をモチーフとしたイベント「大阪代表バファローズ高校(3年連続4回目)」の3日目は、甲子園常連校である大阪桐蔭高の吹奏楽部が参加した。試合前にグラウンドでマーチング演奏を行って盛り上げると、試合ではオリックスの選手たちの応援歌をブラスバンド演奏して後押し。同校出身の森の打席では高校時代の応援曲で全力サポートした。

◆先発したオリックス・曽谷龍平投手(24)は10安打を許しながら7回3失点と粘り、5勝目(3敗)を挙げた。四回に先制を許したが、打線が五回に5点を奪って逆転。「野手のみなさんにたくさん助けていただいたおかげで、何とか粘り強く投げ切ることができた」と大きく息をついた。

◆14安打で8得点を挙げて巨人に2年連続で3連勝を飾ったオリックス・岸田護監督(44)は「よく勝ち切ったなというところ。1番から9番までみんなよく打っているので頼もしい」と選手をたたえた。また、母校・東北福祉大の全日本大学野球選手権優勝を「強いとは聞いていたけど、すごいと思います。おめでとうございます」と祝福した。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
831 0.727
(↑0.027)
-
(-)
652
(+4)
27
(+3)
7
(+1)
8
(+1)
0.267
(↓0.002)
2.120
(↓0.08)
2
(-)
ORIX
750 0.583
(↑0.038)
1.5
(-)
638
(+8)
39
(+3)
4
(+1)
7
(+1)
0.251
(↑0.012
2.990
(-)
2
(-)
日本ハム
750 0.583
(↑0.038)
1.5
(-)
650
(+8)
40
(+7)
11
(+2)
6
(+1)
0.275
(↑0.007)
3.070
(↓0.23)
2
(-)
西武
750 0.583
(↑0.038)
1.5
(-)
625
(+1)
32
(-)
1
(-)
8
(-)
0.230
(↓0.004)
2.420
(↑0.22)
5
(2↑)
ロッテ
650 0.545
(↑0.045)
2
(-)
735
(+5)
38
(+4)
8
(+2)
10
(+1)
0.218
(↑0.003)
3.400
(↓0.06)
6
(2↑)
楽天
660 0.500
(↑0.045)
2.5
(-)
629
(+3)
38
(+2)
5
(-)
7
(-)
0.245
(↓0.001)
2.450
(↑0.21)
6
(4↓)
広島
660 0.500
(↓0.045)
2.5
(↓1)
651
(+7)
44
(+8)
5
(-)
14
(+1)
0.267
(↑0.005)
3.480
(↓0.33)
6
(4↓)
中日
660 0.500
(↓0.045)
2.5
(↓1)
630
(-)
39
(+1)
6
(-)
16
(+2)
0.232
(↓0.008)
3.320
(↑0.19)
9
(1↓)
DeNA
570 0.417
(↓0.038)
3.5
(↓1)
633
(+3)
36
(+4)
7
(-)
6
(+1)
0.212
(↑0.005)
2.970
(↓0.13)
9
(1↓)
阪神
570 0.417
(↓0.038)
3.5
(↓1)
642
(+2)
31
(+3)
11
(-)
10
(-)
0.238
(↓0.003)
2.420
(↑0.01)
11
(-)
ヤクルト
480 0.333
(↓0.031)
4.5
(↓1)
631
(+4)
45
(+5)
9
(+1)
6
(+1)
0.213
(↑0.005)
3.670
(↓0.13)
12
(-)
巨人
371 0.300
(↓0.033)
4.5
(↓1)
727
(+3)
34
(+8)
4
(-)
7
(+2)
0.219
(↑0.012
2.880
(↓0.53)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35272 0.565
(↓0.009)
-
(-)
79220
(+2)
152
(+3)
38
(-)
52
(-)
0.241
(↓0.001)
2.150
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
31283 0.525
(↓0.009)
2.5
(-)
81202
(+3)
166
(+4)
32
(-)
33
(+1)
0.233
(-)
2.440
(↓0.03)
3
(-)
広島
30292 0.508
(↓0.009)
3.5
(-)
82201
(+7)
178
(+8)
26
(-)
29
(+1)
0.244
(↑0.001)
2.630
(↓0.08)
4
(-)
巨人
31312 0.500
(↓0.008)
4
(-)
79189
(+3)
197
(+8)
41
(-)
30
(+2)
0.239
(↑0.002
2.740
(↓0.09)
5
(-)
中日
29322 0.475
(↓0.008)
5.5
(-)
80149
(-)
191
(+1)
29
(-)
42
(+2)
0.220
(↓0.001)
2.850
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
18392 0.316
(↓0.005)
14.5
(-)
84151
(+4)
243
(+5)
28
(+1)
21
(+1)
0.219
(↑0.001)
3.680
(↓0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
36252 0.590
(↑0.007)
-
(-)
80225
(+8)
176
(+7)
59
(+2)
32
(+1)
0.237
(↑0.001)
2.380
(↓0.05)
2
(-)
ORIX
32263 0.552
(↑0.008)
2.5
(-)
82208
(+8)
214
(+3)
39
(+1)
31
(+1)
0.260
(↑0.002
3.210
(-)
3
(-)
西武
34280 0.548
(↑0.007)
2.5
(-)
81171
(+1)
162
(-)
25
(-)
43
(-)
0.237
(-)
2.430
(↑0.04)
4
(-)
ソフトバンク
32273 0.542
(↑0.008)
3
(-)
81228
(+4)
186
(+3)
37
(+1)
42
(+1)
0.248
(-)
2.640
(-)
5
(-)
楽天
29321 0.475
(↑0.008)
7
(-)
81163
(+3)
190
(+2)
24
(-)
61
(-)
0.238
(-)
2.820
(↑0.04)
6
(-)
ロッテ
23360 0.390
(↑0.011)
12
(-)
84158
(+5)
210
(+4)
33
(+2)
26
(+1)
0.214
(-)
3.360
(↓0.01)