西武(☆3対2★)阪神 =交流戦2回戦(2025.06.11)・ベルーナドーム=
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阪神
0000010012601
西武
000000003X3700
勝利投手:ウィンゲンター(1勝4敗0S)
敗戦投手:湯浅 京己(2勝1敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(18号・9回表ソロ)

  DAZN
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◆西武が劇的なサヨナラ勝利。西武は2点を追う9回裏、1死満塁から源田の適時打が飛び出し、土壇場で試合を振り出しに戻す。なおも続く好機で炭谷が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、先発・渡邉が7回1失点の好投。3番手・ウィンゲンターが来日初勝利を挙げた。敗れた阪神は救援陣がリードを守りきれず、痛い敗戦を喫した。

◆西武のルーキー4投手が、阪神戦の試合前練習に参加した。福井工大福井からドラフト5位で入団した篠原響投手(18)は、高橋光成投手(28)とキャッチボールし「すごく球が強くて、投げ方もダイナミックですごく参考になりました。これからはファームで結果を残して、ここで一緒にプレーできるように頑張っていきたいと思います」と決意を新たにした。佐伯鶴城から同3位で入団した狩生聖真投手(18)は「アップの時から1人1人が入念な準備をしていて、1年間この1軍で戦い抜くには必要なことだと思ったので、自分もファームでそれを取り入れてやっていきたいなと思いました。あとはキャッチボールの段階から、いろんな方のキャッチボールを見て、球の強さとかを体感できたので、そこもしっかりこれから練習に取り組んでいきたいなと思いました」と話した。大宮東から育成1位で入団した冨士大和投手(18)は「1軍の練習に参加させてもらって、まず練習の雰囲気が1人1人が自分のことに集中してやっていたことだったり、光成さんのブルペンとかを見ても、目的を持ってやってるのが違うなと思ったので、自分にも生かせられればいいかなと思います」と話した。星槎道都大から育成4位で入団した佐藤爽投手(22)は「アップの段階から準備の仕方が違うというか、入念に行ってるというのを感じたので、それを自分もしっかりやりたいです。今日、夏暉さん(武内)とキャッチボールをしたんですけど、軽く投げてても自分が全力で投げたくらいのボールを投げてたので、それを目標にというか、超えられるようにこれから頑張っていきたいです」と力を込めた。

◆阪神島田海吏外野手(29)が出場選手登録を抹消された。代わって、この日先発予定の伊藤将司投手(29)が登録された。5月22日に再昇格した島田は、その後6試合に出場。22日巨人戦(甲子園)では「8番左翼」で先発し、その後は代打や代走で出場も計4打数で無安打だった。開幕2軍スタートとなった伊藤将は、4月上旬に1度中継ぎ要員として1軍合流していたが、先発は今季初。昨年6月7日の西武戦(甲子園)では7回1失点で勝利投手となっており、今季1勝目を目指す。

◆阪神守備陣が冷静に重盗を阻止した。2回2死一、三塁で左腕の伊藤将司投手(29)が一塁にけん制球を投げたと同時、一塁走者の長谷川信哉外野手(23)はスタートを切った。内野陣は三塁走者の俊足・源田壮亮内野手(30)の動きを気にしながら一、二塁間で挟殺プレーに入った。一塁手の大山悠輔内野手(30)は源田がスタートを切りかけたのを見逃さず、偽投を入れながら、どちらの塁にも行けない距離に追い詰め、最終的に三本間での挟殺でアウトにしとめた。

◆プロ4年目の西武菅井信也投手(21)が、12日の阪神戦に先発し、交流戦初勝利を目指す。オープン戦以来の阪神との対戦。「先頭打者をしっかり抑えていきたいなと思っています」とポイントを挙げながら「ボールの見極めとかしっかりしてきてるなと思ってるので、ゾーン内で自分のボールを投げ込めればいいかなと思っています」と意気込んだ。

◆セ・リーグ首位の阪神は西武渡辺勇太朗投手(24)の力のある速球の前に、5回までわずか1安打に封じられた。今季初先発の伊藤将司(29)も無失点投球を続けたが、なかなか援護できなかった。Hランプをともしたのは9番の坂本誠志郎捕手(31)。3回2死から左翼線ギリギリを抜く二塁打を放った。6回の先頭でも右中間を深々と破る二塁打と孤軍奮闘した。7日のオリックス戦(甲子園)では4年ぶりの本塁打。続く8日はマルチ安打と打撃好調だ。6回はその後2死三塁となり、森下翔太外野手(24)が適時中前打。9番坂本のバットをきっかけに、欲しかった先制点が生まれた。

◆阪神の主軸2人が再び打点トップで並んだ。森下翔太外野手(24)が0-0の6回2死三塁で中前に先制打を放ち、45打点とした。同僚の佐藤輝明内野手(26)に並んだ。先を行っていた佐藤輝に森下が猛追する格好で、ツバ競り合いが始まった。森下が7日、8日と連続して3ランを放って一時的に抜いたが、8日はその後に佐藤輝が満塁アーチ。トップの座を譲らなかった。

◆西武渡辺勇太朗投手(24)が、7回5安打1失点と好投した。阪神伊藤将との息詰まる投手戦を展開。6回2死三塁から森下に先制の中前適時打を浴びたが、ハイクオリティー・スタート(HQS=7回以上、自責2以下)を達成した。豊田投手コーチは「立ち上がりからゾーン内で勝負し、カーブをうまく使って、緩急をつけた投球ができた」と話した。

◆今季初先発の阪神伊藤将司投手(29)が7回2/3を4安打1四球無失点と快投し、340日ぶりの勝ち投手の権利を持って降板した。今季は不調のため、開幕2軍スタートだった。4月3日DeNA戦で中継ぎ登板し、打者2人に投げただけで、同11日には2軍に降格。約2カ月間、ファームで調整し、ようやくつかんだ1軍の舞台で本領を発揮した。中盤の4回から7回までは1人も走者を出さない完璧な内容だった。21年、23年に10勝をマークした左腕が復活をアピール。阪神の投手陣にまた1人、頼もしいピースが加わった。

◆本塁打争いでダントツの阪神佐藤輝明内野手(26)に18号が飛び出した。交流戦5号もトップだ。1-0の9回先頭。追加点がほしい場面で201センチ右腕ウィンゲンターの初球153キロを高々と打ち上げ、右翼席に放り込んだ。リーグトップの打点もこれで46。先制打で一時的に並ばれた森下翔太外野手(24)を再び1歩リードした。佐藤輝はルーキーだった21年に同ドーム(当時の名称はメットライフドーム)で1試合3本塁打していた。

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◆逆転のライオンズ9回に3得点値千金サヨナラ打は20年目の炭谷銀仁朗#オレをみろ 「DAZN BASEBALL」月々2,300円 (年間プラン・月々払い)年間契約の初月無料登録はこちら?https://t.co/9KourDUY3K?プロ野球(2025/6/11)??西武×阪神??Live on DAZN#seibulions pic.twitter.com/QgUygY9rnF

◆西武炭谷銀仁朗捕手(37)が、9回2死満塁からサヨナラ打を放ち、セ・リーグ首位の阪神から劇的なサヨナラ勝利を飾った。2点を追いかける9回、1死からセデーニョが四球、ネビンは死球で出塁。外崎が内野安打でつなぎ、1死満塁から源田が同点の2点適時打を放った。先発渡辺が阪神伊藤将と息詰まる投手戦を展開し、7回5安打1失点と好投。投手陣の奮闘が9回に報われた。西武は交流戦に入り、12球団で唯一本塁打がなく、交流戦8試合消化時点で0本塁打は球団ワースト記録を更新したが、この日も打線がつないで勝利した。

◆阪神が痛恨の逆転サヨナラ負けを喫した。2点リードの9回裏、3番手の湯浅京己投手(25)が2四死球1安打で1死満塁のピンチを招いた。ここで4番手の岩崎優投手(33)が登板したが、源田の右翼線2点打で同点とされ、最後は2死満塁から炭谷にサヨナラ打を浴びた。湯浅は「何もないです、本当に。チームにも(伊藤)将司さんにも申し訳ないです。次、頑張りたいと思います」と厳しい表情。守護神・岩崎も「全部、台無しにしまって。1球も狙ったところにいっていないですからね。自分のせいです」と振り返った。

◆阪神が痛恨の逆転サヨナラ負けを喫した。2点リードの9回裏、3番手の湯浅京己投手(25)が2四死球1安打で1死満塁のピンチを招いた。ここで4番手の岩崎優投手(33)が登板したが、源田の右翼線2点打で同点とされ、最後は2死満塁から炭谷にサヨナラ打を浴びた。チームは今季2度目のサヨナラ負け。逆転サヨナラ負けは2年ぶりとなった。今季初先発となった伊藤将司投手(29)が8回途中4安打無失点と快投。3番森下翔太外野手(24)の先制打、4番佐藤輝明内野手(26)の18号右越えソロで完全に勝ちパターンに入っていたが、8回裏に逆転された昨夜に続く悪夢で2連敗となった。

◆阪神が今季2度目のサヨナラ負けで、西武に連敗を喫した。2位DeNAは勝ったため、2・5ゲーム差に迫られた。悪夢は9回だった。3番手湯浅京己投手(25)が1死を奪った後、セデー二ョに四球。ネビンに死球。さらに外崎に内野安打を許し、無死満塁とした場面で降板。代わって守護神・岩崎優投手(33)がマウンドに上がるも、源田に同点に追いつかれる2点適時打を献上。最後は2死満塁で炭谷にサヨナラ適時打を浴びた。藤川球児監督(44)は試合後、9回のリリーフ起用について「湯浅から、もちろん岩崎にとは考えていましたが、岩崎も登板(間隔)が空いていたので、そういった意味で湯浅からですけど」と説明。岩崎は5月30日広島戦(マツダスタジアム)以来の登板だった。「なんとかね、ブルペンのところをかみ合わせていく、と。それに尽きますね。なかなか、1つの試練がきたのかなと。みんなでまたあしたから立ち上がってやろうかなというふうに思いますね」と前を向いた。

◆阪神糸原健斗内野手(32)が今季初めて「6番三塁」でスタメン出場した。今季のDH先発は4日の日本ハム戦(エスコンフィールド)であったが、守備に就く形での先発は昨年6月15日ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で「6番一塁」で出場して以来約1年ぶり。サヨナラ負けに「また明日頑張ります」と言葉少なだったが、7回には西武渡辺の140キロカットボールを左前に運んだ。

◆阪神森下翔太外野手(24)が直球勝負に打ち勝った。0-0で迎えた6回2死三塁。西武渡辺の直球を2球連続で見送ると、2ボールからの3球目はファウル。4球目は空振りしたが、5球連続ストレート勝負となった外角直球を見逃さなかった。二遊間を破る先制打で均衡を破った。「(坂本)誠志郎さんが先頭からいい形(二塁打)でチャンスメークしてくれましたし、本当にワンチャンスだと思って集中して打席に入りました。しぶとく食らいつけましたし、いいヒットだったと思います。1点が欲しいところで取れたのは良かったです」。自画自賛の適時打で、一時は打点王争いでトップの佐藤輝に並んだ。ただ、試合は9回に2点リードを逆転されてサヨナラ負け。「これからも自分ができることを継続してやっていきます」。クリーンアップのけん引役はバットでの巻き返しを誓った。

◆阪神伊藤将司投手(29)が大きな希望になった。今季初先発で7回2/3を無失点。不振に苦しんできた左腕にやっと輝きが戻った。「(直球が)コースにもしっかり決まっていたので良かったと思います」初回は3者凡退。2回は2死から連打されたが、一塁走者を得意のけん制で誘い出し、重盗を防いだ。3回以降は完全に波に乗った。140キロ台中盤の速球が走り、得意のツーシームを打者のふところに投げ込んだ。高低も自在に制球した。4安打1四球の安定感で「0」を並べ続け、8回2死一、二塁で及川と交代。3アウト目を奪ってくれた横浜高の後輩左腕に会心の笑みで感謝した。新人年の21年から優勝した23年までの3年で計29勝を挙げた左のエース。この日のような投球も2年前までは"日常"だった。1年以上前から出口の見えないトンネルをさまよった。生命線の直球が全く走らない。フォームにさまざまな修正を加えても、状態は上向かなかった。昨年後半は経験を買われて中継ぎに回ったが、打ち込まれた。5年目の今季。自主トレ、キャンプと基本に立ち返った。体重移動など本来のフォームを再確認。リリースで指にしっかりかけることを意識した。地道に2軍で登板を重ね、1軍のまっさらなマウンドにたどり着いた。「やっぱり直球あっての変化球。直球は強さとかが必要。一番取り組んだところです」。長い"リハビリ"を振り返った。藤川監督も頼もしげだ。「素晴らしかったですね。いいところまでいってくれて、及川につないで。低めも素晴らしい制球力でした」。なかなかローテ投手が固まらなかった水曜日。復活した伊藤将がハマれば大きい。昨年7月以来の勝利はつかめなかったが、十分に前を向ける会心の105球だった。【柏原誠】

◆阪神坂本誠志郎捕手(31)がバットで打線を引っ張った。39試合目の先発マスクを被ったこの日は第1打席で三塁線を破る二塁打。6回先頭の第2打席では右中間への二塁打で森下の先制打につなげ、今季初先発の伊藤将を援護した。1試合2長打は22年5月28日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、自身2度目。今季7本目の二塁打を放ち、シーズン二塁打数の自己最多を更新した。

◆ウソやろ...。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」の敵地西武戦で2年ぶりの逆転サヨナラ負けを喫した。2点リードの9回裏、3番手の湯浅京己投手(25)が1死満塁のピンチを招き、4番手の岩崎優投手(33)が同点打、サヨナラ打を浴びた。前夜は8回裏に2点差を逆転され、この日は9回裏に今季2度目のサヨナラ負け。鉄壁だったブルペン陣が崩れ始め、藤川球児監督(44)は「1つの試練が来た」と表現した。交流戦首位の座は保ったが、リーグ2位DeNAとのゲーム差は2・5に縮まった。いつもポーカーフェースの岩崎が、うつむいた。「全部台無しにしまって。1球も狙ったところに行っていないですからね、自分のせいです」。今季ここまで13セーブと白星を守ってきた守護神が、責任を背負い込んだ。悪夢は最終回に待っていた。2点リードで3番手湯浅がマウンドへ。1死から3番セデーニョ、4番ネビンに連続四死球を出すと、外崎に内野安打を許して1死満塁。「チームにも将司さんにも申し訳ないです」。肩を落とす右腕からバトンを受け取った岩崎だったが、源田にスライダーを捉えられ、同点の右翼線2点適時打を献上。最後は2死満塁から炭谷に右前へのサヨナラ打を決められ、白星がするりとこぼれ落ちた。藤川監督は9回の継投について「湯浅から、もちろん岩崎にとは考えていましたが、岩崎も登板(間隔)が空いていたので、そういった意味で湯浅からですけど」と説明した。岩崎は5月30日広島戦(マツダスタジアム)以来のマウンド。状態を考慮しながら万全を期したが、裏目に出る形となってしまった。前日10日は2点リードの8回に3番手桐敷が一挙4失点して逆転負け。8回以降のリードを守り切れなかったのは前夜が今季初めてだった。盤石なブルペンを誇ってきたが、ここに来て連日の逆転負け。「なんとかね、ブルペンのところをかみ合わせていくと。それに尽きますね」。今季17ホールドを挙げチームを支えてきた石井は、6日の試合中に側頭部に打球を受けて現在は自宅静養中。チーム一丸で乗り越えるしかない。「なかなか、1つの試練が来たのかなと。みんなでまた明日から立ち上がってやろうかな思います」指揮官は試合後、言葉に力を込めた。勝利したリーグ2位のDeNAに2・5ゲーム差まで迫られたが、リーグ、交流戦ともに首位の座は変わらない。すぐにやり返す。【磯綾乃】

◆西武源田壮亮内野手(32)が、2試合連続で同点打を放ち、チームの勝利に貢献した。2点を追いかける9回1死満塁、阪神岩崎から右翼へ2点適時打をマーク。ここぞの場面で勝負強さを発揮した。「ビハインドでしたけど、いけるぞという雰囲気だった。昨日、今日といい形で勝ちきれた」と笑顔。西口監督は「思い切りよくいって、1球でしっかりと仕留めてくれた」と絶賛した。

◆ダメ押し弾かと思ったが...。阪神佐藤輝明内野手(26)が思い出の地で2試合ぶりの18号ソロを決めた。1-0の9回、先頭で打席に入った。追加点が欲しい場面で201センチ右腕ウィンゲンターの153キロをガツン。見逃せばボール球という高めの初球を捉え、虎党が待つ右翼席に突き刺した。「球が速いんでね。1球で仕留めるつもりでいきました。たまたまっすね」。本人はそう謙遜したが、狙い澄まして力と力の勝負に完勝。リーグ本塁打王争いを独走し、これで交流戦5号もトップだ。スラッガーとしての素質を証明した特別な場所だ。プロ1年目の21年5月28日に1試合3発、5打点を記録(当時の名称はメットライフドーム)。22歳のルーキーが周囲の度肝を抜いた。プロ5年目となった佐藤輝は敵地での西武戦を前に「もう覚えていないですよ。しっかり準備していつも通りいきたい」と笑ったが、再び所沢のファンを歓喜させる4年ぶりの放物線となった。チーム内の打点争いも激しさを増す。リーグトップの打点はこれで46打点となった。6回の先制打で一時的に並ばれた森下を再び1歩リードした。前日10日は3打数無安打と音なしだったが、この日は6回に左前打を放ち、今季19度目のマルチ安打もマークした。チームは連夜の悔しい敗戦となったが、虎の主砲は交流戦8試合で5発と止まらない。4番打者の打席からひとときも目が離せない。【桝井聡】

◆西武は炭谷銀仁朗捕手(37)が「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(ベルーナドーム)でサヨナラ打を放ち、劇的な勝利を飾った。同点の9回2死満塁、岩崎から右前にはじき返し、自身11年ぶり2度目のサヨナラ打。今季の交流戦で12球団で唯一ノーアーチだが、つなぎの精神が今季5度目のサヨナラ劇につながった。2試合連続で終盤に2点差を逆転し、セ・リーグ首位の阪神に連勝。パ・リーグ2位に再浮上した。サヨナラ打を打った炭谷が「まさかって感じ」と言えば、ベンチで拳を握った西口監督も「追い込まれた時点で、ちょっとあきらめも入ってた」と少しいじりながら笑った。同点の9回2死満塁、「トルピード(魚雷)バット」で振り抜いた打球が右前に落ちると、炭谷はグラウンドで若手からウオーターシャワーを浴びた。「日ごろの恨みを晴らされてるんでしょうね」とニヤリと笑った。試合前の「準備」が、至極の一打に直結した。午前11時半、炭谷はまだ暗がりのグラウンドでロングティー打撃を繰り返した。「邪魔しちゃいけないなと思って」と若手のアーリーワーク開始前にグラウンド入り。「ロングティーをやってから感覚がいいんで」と中村剛の助言も頭にバットを振った。第1戦の前には阪神の試合前練習を記者席からチェック。相手選手の練習、動きに目を光らせた。ミーティングでも「準備」は万全だった。西口監督らに「昨日の試合前から、笑いながら話してたんですよ。(対岩崎は)4の3、得点圏では2の2って」とさりげなくアピール。指揮官に「淡い期待はしてた」と抱かせ、追い込まれた後に1度はあきらめかけさせた後、歓喜に包んだ。正確な数字は6打数3安打、得点圏は3打数2安打としっかりオチも作るのも、ベテランの技? だった。つなぎの意識が、劇的な勝利へと結びついた。0-2で迎えた9回、1死からセデーニョは四球、ネビンが死球で出塁。外崎が内野安打を放ち、1死満塁から源田が同点の2点適時打を放った。交流戦は12球団で唯一のノーアーチ。同8試合消化時点で0本塁打は球団ワースト記録を更新したが、今季7回終了時でリードなら30戦無敗だった阪神の「勝利の方程式」を2試合連続で攻略し、リーグ2位に再浮上した。【久保賢吾】

◆西武は炭谷銀仁朗捕手(37)が「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(ベルーナドーム)でサヨナラ打を放ち、劇的な勝利を飾った。同点の9回2死満塁、岩崎から右前にはじき返し、自身11年ぶり2度目のサヨナラ打。今季の交流戦で12球団で唯一ノーアーチだが、つなぎの精神が今季5度目のサヨナラ劇につながった。2試合連続で終盤に2点差を逆転し、セ・リーグ首位の阪神に連勝。パ・リーグ2位に再浮上した。▽西口監督(炭谷のサヨナラ打に)「本当にしぶとく、よく打ってくれた。みんなで銀(炭谷)に水をかけに行ってね。こういう姿もいいと思いますし、チームが一体となって、しっかりと戦えてると思います」

◆西武炭谷銀仁朗捕手(37)が、9回2死満塁からサヨナラ打を放ち、セ・リーグ首位の阪神から劇的なサヨナラ勝利を飾った。2点を追いかける9回、1死からセデーニョが四球、ネビンは死球で出塁。外崎が内野安打でつなぎ、1死満塁から源田が同点の2点適時打を放った。西武は交流戦に入り、12球団で唯一本塁打がなく、交流戦8試合消化時点で0本塁打は球団ワースト記録を更新したが、この日も打線がつないで勝利した。試合後、西口監督は炭谷への愛情あふれるいじりを入れながら、劇的な一打を称賛した。テレビインタビューで「あんまり期待はね、そこまでしてなかったんですけどね。ほんとによく打ってくれたと思います」とニヤリ。囲み取材ではさらに笑いを誘った。「相性がね、いいっていうのは聞いてたんでね、岩崎に対して。それで、淡い期待はしてたんですけど、追い込まれた時点で、ちょっとあきらめも入ってたんですけどね。本当にしぶとくね、本当によく打ってくれたと思います」と笑顔で話した。グラウンドでウオーターシャワーを浴びる炭谷の姿に「みんなで銀(炭谷)をめがけて、水をかけに行っってね。こういう姿もいいと思いますし、本当にチームが一体となって、しっかりと戦えてるなっていうところだと思います」と評価した。

◆阪神が、11日の西武戦でサヨナラ負けを喫し、痛恨の2試合連続となる逆転負けを喫した。2点リードの9回1死から、3番手の湯浅がセデーニョを四球を歩かせ、ネビンには死球。外崎に三塁内野安打を浴び、岩崎にスイッチしたが、1死満塁から源田に同点の2点適時打を許した。さらに、9回2死満塁から炭谷銀仁朗捕手(37)に右前へサヨナラ打を浴び、痛すぎる連敗を喫した。西武戦前までは7回までリードしていれば無敗だったが、「不敗神話」も一気に崩壊した。その一方で、西武は交流戦に入り、12球団で唯一本塁打がなく、交流戦8試合消化時点で0本塁打は球団ワースト記録を更新。今季は2点差以上の逆転勝ちも阪神戦までなく、大きな2勝を手にした。11日はセ・リーグが4勝で、パ・リーグが2勝。今季の交流戦の通算成績は、パ・リーグが21勝、セ・リーグが26勝でセが5勝上回る。10日のその他の試合結果ソフトバンク3-7巨人楽天5-8中日日本ハム8-2ヤクルトオリックス0-4DeNAロッテ2-6広島

◆阪神佐藤輝明内野手(26)、森下翔太外野手(24)が、西武戦で1打点ずつ積み上げ、激しい打点王争いを繰り広げる。先陣を切ったのは、森下だった。0-0の6回2死三塁、西武渡辺の速球を中前にはじき返し、今季45打点目をマーク。この時点でリーグトップの佐藤輝に並んだ。1点リードの9回には、佐藤輝が西武ウィンゲンターからリーグ独走の18号ソロを放ち、今季46打点目で再びリーグ単独トップに浮上した。リーグ3位には、23年に打点王を獲得したDeNA牧秀悟内野手(27)が37打点でランクインする。パ・リーグは、日本ハム・レイエスがトップに立つ。

◆阪神は伊藤将司投手(29)が今季初先発。入団から4年間10勝、9勝、10勝、4勝と勝利を積み重ねてきた左腕だが、今季は中継ぎの1登板のみで勝利はなし。昨年7月6日のDeNA戦(甲子園)以来340日ぶりとなる白星を目指す。打線は糸原健斗内野手(32)が「6番・三塁」で先発出場。昨年6月5日の楽天戦(甲子園)以来約1年ぶりに三塁の守備でスタメン出場し、チームに勝利をもたらす。

◆12日の西武戦(ベルーナD)で先発する阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)は11日、キャッチボールなどで調整した。ここまで8試合に先発して2勝2敗、防御率1・54。DeNA・バウアー(70奪三振)に次ぐリーグ2位の62奪三振をマークしている。ベルーナドームでは3月12日のオープン戦で先発し3回1安打無失点、5奪三振と好投。「球場としては少しユニークな印象。感触が良かった思い出があります」というマウンドで3勝目を狙う。この日、西武打線の4番を担うネビン(前アスレチックス)が5月のパ・リーグ野手部門の月間MVPを受賞。米・マイナー時代にともにプレーしたデュプランティエは「まずは5月の月間MVPおめでとう。自分もうれしく思います。2018年に一緒にプレーしたことはあって、たぶん対戦したことはない。年も取ってきてしまって忘れちゃってるんですけど(笑)。スイングを見てもすごく状態がいいことがわかる。明日対戦するのが楽しみです」と対戦を心待ちにした。

◆西武・西川愛也外野手(26)が阪神戦に「1番・中堅」で先発。第1打席は中飛に倒れた。26歳の誕生日を迎えた前日10日の同カードでは2安打でチームの連敗阻止に貢献した。2点ビハインドの八回先頭の打席では、この日2本目の安打となる中前打で出塁。チームの大逆転劇の口火を切る一打を放ち「塁に出るという思いしかなかった。(チームが勝って)最高のプレゼントをもらった」とうなずいた。埼玉・花咲徳栄高から2018年ドラフト2位で入団。20年8月のプロ初安打を放ったが、そこからヒットに見放され23年4月に連続打席無安打の記録が60打席となりプロ野球の野手ワースト記録を更新した。昨季は自己最多の104試合に出場すると、今季は開幕から中堅のレギュラーに定着。4月半ばからリードオフを務め出塁率・331(10日現在)を誇るなど好調のチームを牽引(けんいん)している。13日からはホームで中日を迎えての3連戦(ベルーナ)。「得意のフォークをぜひ打ちたい」と初対戦を心待ちにしている高校の同級生、清水と対決が実現するかに注目が集まる。

◆阪神が二回のピンチを挟殺プレーで乗り切った。今季初先発・伊藤将が二回2死からエンドランが絡んだ連打を浴びて一、三塁。ただ、一走・長谷川に対してしきりにけん制球を繰り返す中、スタートを切られたタイミングでも一塁へ投げ、誘い出した。長谷川を一、二塁間で挟む間に、三走・源田も本塁突入を伺い、本塁側へ体が傾いたタイミングでボールを持っていた一塁・大山は、三塁・糸原へ送球。三本間での挟殺に持ち込み、最初に訪れたこの難所を乗り切った。

◆阪神は六回、森下翔太外野手(24)の適時打で先制に成功した。西武の先発・渡辺の前に五回まで1安打と抑えられていたが、六回先頭の坂本がこの日2本目の二塁打を右中間に放ってチャンスメーク。この後2死三塁となって、打席には森下。2ストライクと追い込まれながらも、外角の直球に反応。強く高く弾んだ打球は投手の頭を越え、そのまま二遊間を破った。好投を続けていた同い年の渡辺のウイニングショットを仕留め、見事に先制点をもたらした。森下は「打ったのはストレート。(坂本)誠志郎さんが先頭からいい形でチャンスメークしてくれましたし、もう本当にワンチャンスだと思って集中して打席に入りました。しぶとく食らいつけましたし、いいヒットだったと思います」とコメントした。

◆阪神は九回に逆転サヨナラを許し2連敗。このカードの負け越しが決定した。今季初先発となった伊藤将司投手(29)は八回途中まで無失点の力投。六回に森下翔太外野手(24)の適時打、九回には佐藤輝明内野手(26)が3カード連続本塁打となる18号ソロで2-0としたが、九回が誤算だった。3番手として登板した湯浅京己投手(25)が1死満塁のピンチを招くと、ここで登板となった岩崎優投手(33)が同点の2点打を浴びる。さらに2死満塁となって、炭谷にサヨナラ打を浴びた。八回に4点を奪われた10日の1回戦に続く逆転負け。連敗は5月21日、22日の巨人戦以来。伊藤将は340日ぶりの勝利とはならなかった。

◆阪神が逆転サヨナラ負け。九回に登板した湯浅京己投手(25)が1死から2四死球と安打で満塁の窮地を招き、岩崎優投手(33)が登板。しかし源田壮亮内野手(32)に同点打を浴び、最後は2死満塁で炭谷銀仁朗捕手(37)に右前に落とされた。攻撃は森下翔太外野手(24)が六回に先制打。佐藤輝明内野手(26)が九回、球団初の交流戦3カード連続本塁打を右翼席に運んだが、湯浅の乱調が誤算だった。7回?を投げた伊藤将司投手(29)は2024年7月6日DeNA戦(甲子園)以来の白星を逃した。チームは5月20日からの巨人3連戦(甲子園)以来のカード負け越し。連敗も同21、22日以来。

◆先発した西武・渡辺勇太朗投手(24)は7回5安打1失点の粘投。走者を背負いながらも要所を締め五回まで無失点で切り抜けたが、0-0の六回2死三塁から森下に中前に運ばれ先制を許した。114球で7回を投げ切って1点ビハインドの場面で降板したが、チームは九回サヨナラ勝ちで2連勝とした。渡辺勇太朗「7回を粘って投げて、ゲームを作ることができたのはよかったです。失点してしまった場面ですが、自分の中で自信のある球を投げた結果ですので、悔いはありません。セ・リーグ1位のチームですし、勝負強い打撃が一枚上手だったと思います」

◆西武は九回2死満塁で、炭谷のサヨナラ打で劇的勝利を収めた。炭谷のサヨナラ安打は2014年7月13日のオリックス戦(九回に単打)以来11年ぶり2本目。サヨナラ安打のブランクで11年ぶりは21年にオリックス・T-岡田(10年本塁打と単打の2本→21年単打)が記録して以来4年ぶり。過去には広島・前田智徳(1994年本塁打→2010年単打)の16年ぶりや楽天・小坂誠(ロッテ在籍時の1997年単打→2009年単打)とロッテ・サブロー(01年単打→13年単打)の12年ぶりなどがある。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(77)は2夜連続で2点リードを守れなかった救援陣について言及した。5月30日から登板していなかった岩崎に、どんな事情があるのかは、分からない。一番分かっている藤川監督が九回を湯浅に託したのだから、そこは問題ではない。ただ、湯浅はセデーニョへの四球がもったいない。一発があるとはいえ、佐藤輝の本塁打で2点差になっていた。警戒しすぎた。ネビンへの死球も厳しい攻めを意識しすぎ。最近、しっかり投げていたストレートが少なかったことも気になった。石井のアクシデント以降、中継ぎの配置がそれぞれ微妙に変わっている。及川以外は、以前のような「自分の持ち場で万全」とはいかない状況が続いている。長いシーズンのどこかで苦しい時期がくる。それが今。先発が充実しているだけに、救援陣は踏ん張りどころだ。明るい材料は伊藤将。1週間前の2軍戦を現地で見た。ストレート主体で左右に散らす投球ができていた。2年前までの好調時の内容だった。1軍の試合でも同様の投球ができたということは、完全復活近しとみていい。この先のローテは十分に任せられる。

◆左の代打が持ち場の阪神・糸原は「6番・三塁」で先発出場。4日の日本ハム戦(エスコン)に「6番・DH」で出場して以来今季2度目のスタメンで、初めて守備に就いた。打席では七回に先頭で左前打を放ち3打数1安打と結果を残したが、逆転負けに「まあ、またあした頑張ります」と言葉少なにバスに乗り込んだ。

◆2番手で登板した阪神・及川が、好リリーフで横浜高の先輩を助けた。1―0の八回、先発の伊藤将が2死一、二塁を招いたところでマウンドへ。一打同点のケースで1番・西川を二ゴロに打ち取って火消しを完了させた。アウトを見届けると、力強くガッツポーズ。「あの打者で切れたので、そこはよかったと思います」と息をついた。

◆表情を変えることなく淡々と打者を打ち取る姿の裏に、並々ならぬ覚悟があった。阪神・伊藤将が西武打線を相手に八回途中4安打無失点の快投。340日ぶりの勝利とはならなかったが、らしさあふれる投球で復活を印象づけた。「コースにもしっかり決まっていたので良かったかなと思います」昨年8月27日のDeNA戦(横浜)以来の先発マウンドで、好スタートを切った。一回は難なく三者凡退。二回に2死から連打を浴びて一、三塁とピンチを招くも、けん制で走者を誘い出して3アウト。四回から七回は1人の走者も許さない投球をみせた。八回に2死一、二塁で降板したが、一塁側からのあふれんばかりの拍手を浴びてマウンドを降りた。残した走者は横浜高の後輩・及川がかえさず、切り抜けてくれた。「去年、結果を出せなかった。プロの世界で2年結果を出せないと立場はなくなる」苦しみ、悩み、もがき続けた。4勝に終わった昨季からの巻き返しを期すシーズンだった。開幕ローテ争いに敗れ、2軍でも8試合に先発して防御率3・07と、入団から3年間で28勝を挙げた輝きは影をひそめた。それでも「どこかでチャンスが絶対あると思いながらファームで投げていた」と奮闘。やっとの思いでつかんだ今季初先発のマウンドだった。10日には「自分にとってはやっぱりあした(11日)がスタート」と、登板にかける思いを口にしていた。2軍ではビーズリーら実績のある投手も控えている。情けない投球はできない。野球人生を懸けたマウンドで結果を残し、自身の存在を示してみせた。送り出した藤川監督も伊藤将の投球を絶賛。次につながる投球だったかと問われると「もちろんですね。低めも素晴らしい投球でした」と次戦以降のチャンスを示唆した。1軍での勝利は昨年7月6日のDeNA戦(甲子園)から遠ざかる。まずは復活を示す白星を-。この好投を足がかりに、再び輝きを取り戻す。(萩原翔)

◆連夜の逆転負けを喫しても、心配はいらない。今宵も猛虎が誇る「MS砲」が、それぞれ力を発揮。まずは3番・森下が、持ち前の勝負強さで投手戦を動かした。「(坂本)誠志郎さんが先頭からいい形でチャンスメークしてくれましたし、ワンチャンスだと思って集中して打席に入りました。しぶとく食らいつけたし、いいヒットだった」西武の先発・渡辺に五回まで1安打と封じ込まれたが、六回先頭の坂本が二塁打で出塁。すると、2死三塁となって打席に立った背番号1が均衡をこじ開けた。2―2となって外角の151キロ直球に反応。二遊間をゴロで抜く適時打とした。これで得点圏打率はチームトップの打率・333。この日は九回に逆転されてしまったが、12球団最多を誇る決勝打「10」がその勝負強さを物語っている。この時点では打点も「45」とトップタイに。「1点が欲しいところで取れたのはよかった。これからも自分ができることを継続してやっていきます」と前を向いた。しかし、並ばれた4番も黙ってはいなかった。九回、所沢の虎党を歓喜させたのは佐藤輝の一発。美しい弾道で18号ソロを右翼席にたたき込んだ。「球が速いので、一発で仕留めるつもりでいきましたけど。たまたまですね」謙遜の言葉も残したが、ウィンゲンターが投じた高めの153キロを完璧にとらえた一撃だった。ベルーナドームでの本塁打は、衝撃の1試合3発を記録した2021年5月28日以来。3カード連続となるアーチで打点は「46」とし、森下を振り切って再び両リーグ単独トップに立った。苦しい展開が続くときに、打破していくことは中軸の役目だ。あすこそは森下が、佐藤輝が、虎に勝利をもたらす。(中屋友那)

◆連夜の悪夢! 阪神は2点リードの九回に救援陣がつかまり、西武に2-3のサヨナラ負け。湯浅京己投手(25)が1死から2四死球などで満塁とし、久々の登板となった岩崎優投手(33)も食い止められなかった。6日に石井大智投手(27)が頭部に打球を受けて離脱して以降は鉄壁の救援陣がほころびはじめ、藤川球児監督(44)も「一つの試練がきたのかな」と危機感を口にした。頼みの男が戦線を離れるなかで、実力者たちが打たれていく。所沢で待っていた、連夜の悪夢。自慢の救援陣がまたも2点リードを守れず、散った。歓喜のウオーターシャワーに湧く獅子たちを横目に、虎ナインは悔しさを抱えて引き揚げる。藤川監督は真正面から向き合わなければならない現状を口にした。「最後そこで(逃げ切れたら)というところですけど、なかなか、一つの試練がきたのかな、と。またみんなであしたから立ち上がってやろうかな、というふうに思いますね」九回の攻撃で佐藤輝がソロアーチを架け、流れは完全に虎にあった。その中で2―0の九回を任せたのは湯浅。石井が6日のオリックス戦(甲子園)で頭部に打球を受けて戦線離脱を余儀なくされたこともあって、投手起用に苦悩も募る中での「岩崎も(5月30日以来)登板が空いていた。そういった意味で湯浅から」という起用だった。

◆何か変? 何か変? 2点リードの九回、クローザーに当然、岩崎を送り出すと思っていたら??? 湯浅をマウンドに上げた藤川監督!! 前日もまだ6回94球で無失点の才木を交代させた結果、よもやの逆転負け...。う~む...。藤川監督のシン・投手交代采配? それならそれで全然いいんです! ただ一番、われわれファンが困るのは「前監督と違う色を出さんかったら、オレの存在感を出せんやんかー!!」があるとしたら...。それが一番コワイけど...。そーじゃないよね!! 負けたけど...。ローテーション投手だったのにキャンプ、オープン戦、シーズンの序盤から苦しみ抜いた伊藤将が7回?を4安打無失点の投球をしてくれたのは...。1敗以上に価値のあるマウンドだったのだ!!てか、3番・森下が先制タイムリー、4番・佐藤輝が18号ホームランを放って負けるってのは...。う~ん...。そろそろ、優勝のために投手陣の登板順の確立や、打線の固定をするべきやと俺は思うでェ!!

◆近所のスーパーに、万博もビックリの行列ができていた。先頭のほうは、すごい人だかり。群がる先にあったのは、話題の「備蓄米」だった。2000円を少し上回る値段表示が。「古古」なのか、「古古古」なのか。確認していないが、とにかく大騒ぎ。後の世の歴史の教科書に「令和7年の米騒動」として語り継がれるのだろうか。今年の漢字は「米」がダントツで最有力なのは間違いなさそうだ。今はなくなったが、1990年代から2000年代にかけて「JA全農Go・Go賞」という表彰があった。好走塁、好捕、強肩、奪三振など、月ごとにテーマがあり、一番ふさわしいプレーをした選手が選ばれる。「好捕賞」は毎年、当時阪神の新庄剛志(現日本ハム監督)が大本命。とにかくド派手なファインプレーが多かった。この賞も何度か受賞した。賞金とともに贈られたのが、全農だから農産物。お米が賞品の年も。「またお米?! 米ばかりもらってもなぁ。いります?」そう言われて「欲しい!」「欲しい!」を連呼。「寮に届くらしいから、取りに来て」。喜んで駆け付けた。今なら叱られそうな、不謹慎な会話だ。あのとき、もらったのはブランド米だったのか? それとも、古? 古古? 今の時代に副賞としてお米がもらえる賞があったら、とんでもなく注目を集めただろう。どうでもいい記憶をたどりながら、会社に電話したら、当番デスク・長友孝輔が出た。自宅近くのスーパーの備蓄米販売がテレビで騒がれていたが、行列に並ぶことはしなかったらしい。会話の中身はすぐ阪神に。米より阪神!

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
530 0.625
(↓0.089)
-
(-)
1040
(+3)
23
(+7)
5
(-)
5
(-)
0.294
(↓0.012)
2.780
(↓0.61)
1
(2↑)
DeNA
530 0.625
(↑0.054)
0
(↓1)
1027
(+4)
20
(-)
6
(-)
3
(-)
0.229
(↓0.005)
2.410
(↑0.35)
1
(2↑)
広島
530 0.625
(↑0.054)
0
(↓1)
1034
(+6)
24
(+2)
4
(-)
12
(+2)
0.278
(↑0.012)
2.750
(↑0.4)
1
(-)
阪神
530 0.625
(↓0.089)
0
(-)
1033
(+2)
16
(+3)
10
(+1)
7
(-)
0.223
(↓0.006)
1.910
(↓0.17)
1
(2↑)
中日
530 0.625
(↑0.054)
0
(↓1)
1027
(+8)
31
(+5)
5
(+2)
11
(+2)
0.251
(↑0.018)
3.910
(↓0.01)
6
(1↑)
日本ハム
440 0.500
(↑0.071)
1
(↑1)
1029
(+8)
26
(+2)
5
(+1)
4
(-)
0.254
(↑0.019)
3.150
(↑0.17)
6
(1↑)
西武
440 0.500
(↑0.071)
1
(↑1)
1017
(+3)
28
(+2)
0
(-)
5
(-)
0.219
(↑0.001
3.170
(↑0.17)
8
(3↑)
巨人
340 0.429
(↑0.096)
1.5
(↑1)
1120
(+7)
17
(+3)
4
(-)
4
(-)
0.221
(↑0.017)
2.480
(↓0.09)
8
(2↓)
ロッテ
340 0.429
(↓0.071)
1.5
(-)
1120
(+2)
21
(+6)
3
(-)
6
(+3)
0.207
(↓0.012)
2.920
(↓0.36)
10
(3↓)
ヤクルト
350 0.375
(↓0.054)
2
(-)
1017
(+2)
29
(+8)
6
(-)
3
(-)
0.206
(↑0.009)
3.410
(↓0.57)
10
(3↓)
ORIX
350 0.375
(↓0.054)
2
(-)
1017
(-)
30
(+4)
3
(-)
4
(-)
0.229
(↓0.008)
3.450
(↓0.07)
12
(-)
楽天
260 0.250
(↓0.036)
3
(-)
1014
(+5)
30
(+8)
3
(-)
3
(+2)
0.221
(↑0.02)
2.960
(↓0.3)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35232 0.603
(↓0.011)
-
(-)
83211
(+2)
137
(+3)
37
(+1)
49
(-)
0.240
(↓0.001)
2.060
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
31243 0.564
(↑0.008)
2.5
(↑1)
85196
(+4)
150
(-)
31
(-)
30
(-)
0.237
(↓0.001)
2.340
(↑0.04)
3
(-)
広島
29262 0.527
(↑0.008)
4.5
(↑1)
86184
(+6)
158
(+2)
25
(-)
27
(+2)
0.244
(↑0.002)
2.470
(↑0.04)
4
(-)
巨人
31281 0.525
(↑0.008)
4.5
(↑1)
83182
(+7)
180
(+3)
41
(-)
27
(-)
0.240
(↑0.001)
2.680
(-)
5
(-)
中日
28292 0.491
(↑0.009)
6.5
(↑1)
84146
(+8)
183
(+5)
28
(+2)
37
(+2)
0.221
(↑0.002)
2.900
(↓0.02)
6
(-)
ヤクルト
17362 0.321
(↓0.006)
15.5
(-)
88137
(+2)
227
(+8)
25
(-)
18
(-)
0.218
(↑0.001)
3.640
(↓0.07)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
33242 0.579
(↑0.008)
-
(-)
84204
(+8)
162
(+2)
53
(+1)
30
(-)
0.232
(↑0.003)
2.340
(↑0.01)
2
(2↑)
西武
31270 0.534
(↑0.008)
2.5
(-)
85163
(+3)
158
(+2)
24
(-)
40
(-)
0.236
(-)
2.540
(↑0.01)
3
(1↓)
ORIX
28263 0.519
(↓0.009)
3.5
(↓1)
86187
(-)
205
(+4)
38
(-)
28
(-)
0.258
(↓0.001)
3.290
(↓0.02)
4
(1↓)
ソフトバンク
29272 0.518
(↓0.009)
3.5
(↓1)
85216
(+3)
182
(+7)
35
(-)
39
(-)
0.251
(↓0.001)
2.770
(↓0.07)
5
(-)
楽天
25321 0.439
(↓0.007)
8
(↓1)
85148
(+5)
182
(+8)
22
(-)
57
(+2)
0.234
(↑0.002)
2.910
(↓0.03)
6
(-)
ロッテ
20350 0.364
(↓0.006)
12
(↓1)
88143
(+2)
193
(+6)
28
(-)
22
(+3)
0.213
(↓0.001)
3.300
(↓0.03)