阪神(☆8対1★)オリックス =交流戦3回戦(2025.06.08)・阪神甲子園球場=
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ORIX
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阪神
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勝利投手:伊原 陵人(5勝1敗0S)
敗戦投手:曽谷 龍平(4勝3敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(10号・3回裏3ラン),佐藤 輝明(17号・8回裏満塁)

  DAZN
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◆投打のかみ合った阪神が完勝。阪神は3回裏、中野の適時打と森下の3ランで4点を先制する。3点リードで迎えた8回には、佐藤輝のグランドスラムが飛び出し、試合を決定づけた。投げては、先発・伊原が5回1失点で今季5勝目。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆3連敗を阻止したいオリックスはオーダーを変更した。「1番中堅」にドラフト1位麦谷祐介外野手(22)、「3番三塁」に広岡大志内野手(28)を起用。また7日同カードでバックスクリーンへの4号2ランを含む猛打賞の活躍を見せた紅林弘太郎内野手(23)を「4番遊撃」に据えた。紅林のスタメン4番はプロ入り6年目で初めて。先発は曽谷龍平投手(24)が務める。

◆阪神の2勝で迎えた関西ダービー最終戦。両監督によるメンバー表交換はなごやかなムードだった。阪神藤川球児監督(44)がオリックス岸田護監督(44)に笑顔でひとこと、ふたこと話しかけ、笑顔で握手。審判団と握手を済ませると、呼吸を合わせて一礼し、分かれた。6日の初戦でオリックス広岡大志内野手(28)によるスライディングに「警告」が与えられ、7日の試合前のオリックスの水本勝己ヘッドコーチ(56)ら3コーチが阪神藤本敦士総合コーチ(47)らのもとに出向いて、謝罪する一幕があった。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)がABCラジオの生中継「フレッシュアップベースボール」の解説を務めた。オリックス先発の曽谷龍平(24)が初回、危なげない立ち上がりを見せると、3年目左腕をべたぼめ。「昨日の宮城とそんなに遜色ないですよ。いや、いいですよ。何年目なの? 3年目くらいでしょ。伊原と同学年なんですよね。(2人とも)知っているやろね。曽谷は高校どこなん? へえ、明桜か」と、普段から高く評価していることをうかがわせた。阪神の監督として2年連続で対戦した。曽谷が新人だった23年は4回途中でKOしたが、昨年は6回で点を取れず、12三振を喫して白星を献上している。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)がABCラジオの生中継「フレッシュアップベースボール」の解説を務めた。佐藤輝明内野手(26)が本塁打、打点の2冠に打率も高水準をキープしていることに、これまで通り「読みっていうか、駆け引きがができるようになってきたかな。一番変わったのはポイントが前になったこと。片手でのホームラン多いでしょ。2年間、ずっと差し込まれるなって言ってたんですよ」と解説した。球界の打撃スタイルの流行についても言及した。「今の選手は泳ぐのが嫌なんですよね。(体が)前に出されてるんじゃなくて、バットが泳いでいるだけ。体は泳いでないんですよ。打ち方のコツが分からないんですよ。昔の選手は詰まる方が嫌だった。詰まってバット折られたりね。今の選手は逆ですね。ボールを引きつけて、引きつけてね。おとといの木浪(サヨナラ打)なんてどれだけ泳いでますか?」と持論を展開した。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)がABCラジオの生中継「フレッシュアップベースボール」の解説を務めた。ともに監督として率いたことのある両チームによる「関西ダービー」。岡田顧問は阪神藤川球児監督(44)とオリックス岸田護監督(44)について、意外な共通点を明かした。実は2人とも岡田監督時代にリリーフ転向していた。「監督1年目に岸田にクローザーを任せましたね。前年は10勝4敗だったんで先発に未練あったけど、後ろがいなかったからね。藤川も先発はダメだと言っていたんです。でも若い先発がいなかったんです。井川以外で。2002年の夏くらいに1軍で投げたけど、ダメだった。2軍でも先発はさせていなかったから」と両監督の現役時代を思い返した。現役時代の藤川監督は、岡田氏が監督になった04年にリリーフ転向。05年に大ブレークして優勝に貢献した。岸田監督も、岡田氏が監督就任した10年にリリーフに転向して活躍。前年09年は先発で10勝していたが「後ろがいなかったから」とリリーフに回した。

◆阪神中野拓夢内野手(28)が技ありの先制打を決めた。0-0の3回2死一、二塁。フルカウントだった。発左腕曽谷の逃げていく132キロに対し、ちょこんと合わせながらミート。三塁手のグラブは届かず、左前に転々と抜けていった。二塁走者を一気に生還させる、先制打となった。流れを呼んだ直後の2死一、二塁では、3番森下が左翼への10号3ラン。一挙4得点に成功した。

◆阪神先発の伊原陵人(たかと)投手(24)は、オリックス西川に1打席で12球を擁した。2回2死一塁、西川は7球目のボールででフルカウントとしたが勝負は続いた。8球目から4球連続でファウルとまだ終わらない...。伊原も根負けしなかった。12球目を二ゴロに打ち取ると、ニヤリと笑みを浮かべた。この日、ABCラジオで解説していた阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)は、試合序盤に「今日はゲーム展開が、(勝てば阪神が)3連勝、(オリックスは敗れれば)3連敗の意地のぶつかり合い。基本は先発ピッチャーですね、おーん。2人がどれくらい辛抱できるかですね」と提言していた。

◆阪神森下翔太外野手(24)が2試合連発の10号3ランを放ち、打点で両リーグ単独トップに立った。1点を先制した直後の3回2死一、二塁。1ボールからオリックス先発曽谷の内角148キロ直球を捉えた。プロ選手で平均150キロ程度とされる打球速度が179キロの高速弾。左翼を守る西川は1歩も動けない完璧な当たりだった。森下は「中野さんが先制してくれたので、気楽に打席に入ることができました。ファーストストライクから積極的にスイングして、しっかり振り抜くことができたのでよかったです」とコメントした。一気に稼いだ3打点で44打点目。森下は前日7日に宮城から逆転3ランを放ち佐藤輝明内野手(26)に並んだが、一気に3打点差をつけて逆転した。2日で6打点の荒稼ぎだ。これでプロ入りから3年連続の2桁本塁打。背番号1の猛打が止まらない。

◆阪神近本光司外野手(30)が痛恨のファンブルで1点を与えた。4点リードの4回2死二塁。6番頓宮の放ったゴロは、遊撃小幡があと1歩追いつけずに二遊間を抜けていった。中前打となり一気に走者生還かと思われたが、走者杉本は三塁を回ったところで急ストップ。しかし捕球体勢に入った中堅近本が打球をポロリとこぼし、一気に本塁生還を許す形となった。記録は近本の失策。先発の伊原に自責点は付かなかった。

◆阪神森下翔太外野手(24)が攻守に大暴れだ。3点リードの5回、先頭大城の打球は高く左翼へ飛んだ。浜風にも乗り、大きく伸びた打球。抜ければ長打コースは間違いない当たりだった。森下は懸命に背走し、フェンス際で最後は転がり込みながらキャッチ。ボールを離さず、先頭打者をアウトに仕留めた。森下はバットでも、1点リードの3回2死一、二塁の打席で左翼への10号3ランを放っていた。序盤戦から、攻守に大活躍を見せている。

◆中日から金銭トレードで加入したオリックス岩崎翔投手(35)が移籍後初登板した。先発曽谷を受け、2番手で5回に登板。小幡を右飛、高寺を空振り三振、近本も150キロストレートで空振り三振に仕留めた。1イニングを3人斬り。無失点に抑え、存在感を示した。球団が5月30日に獲得を発表。1日、ほっともっと神戸で入団会見。4日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)では2番手で登板し、1回無失点で勝ち投手となり、7日に出場選手登録をされていた。岩崎は07年高校生ドラフト1巡目でソフトバンクに入団。17年には72試合に登板して46ホールドポイントを挙げ、最優秀中継ぎ賞も獲得した。パ・リーグ復帰は4年ぶり。

◆阪神ドラフト1位ルーキー伊原陵人投手(24)が5勝目の権利を持って降板した。今季ここまで14試合に登板し8度目の先発で防御率は0・99となった。3回まで毎回安打を許しつつ無失点。4回表に味方打線が中野拓夢内野手(28)の先制適時打、同学年の森下翔太外野手(24)の3ランで4点を入れた。直後の4回裏は2死二塁から頓宮に中前打を浴びて近本光司外野手(30)が打球をこぼし1失点。記録は近本の失策で伊原に自責点はつかなかった。5回も安打を許しつつ無失点。5回を6安打無四死球2奪三振で1失点(自責0)だった。伊原は「初回の坂本さんの盗塁阻止もそうですが、野手のみなさんの良い守備に助けてもらいました。変化球でカウントをとれたところは良かったですが、ストレートの精度がいまひとつでリズムが悪かった部分が次回への課題です。次回はもっとイニングも投げられるように頑張りたいです」とコメントした。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)がABCラジオの生中継「フレッシュアップベースボール」の解説を務めた。4回に阪神が失策によって失点。2死二塁で、二遊間への打球を遊撃の小幡竜平(24)が追いつきながら止められず。二塁走者は三塁で止まっていたが、中堅の近本光司(30)がつかみそこねると、再スタートしてホームイン。記録は中前打と近本の失策。岡田顧問は「小幡は今の捕ってやらなあかんね。追いついて、グラブにワンタッチしてる。ワンタッチして(打球が)緩くなったから近本がエラーしたよね」と分析した。さらに、今季の公式記録員の"傾向"についても触れた。「今年はエラーとヒットで、だいぶ違うよね。阪神は全然エラーにならんもんね。みんなヒットでしょ。(監督時代に)記録員に言うたからね。おととし(23年)でも最多安打が164で同点なんだから(牧と中野)。記録員のヒットとエラーでタイトルまで違ってくるんだから、野球の勉強しろと記録員に言ったんですよ」ちなみに今季の阪神はチーム失策が19個と12球団で最も少ない(7日現在)。

◆阪神中野拓夢内野手(28)がスーパープレーを披露した。3点リードの6回1死一塁。杉本のやや詰まった打球は右翼手前へふらっと上がった。右前に落ちるかと思われた打球に対し、二塁中野は全力疾走。最後は後ろ向きにグラブを伸ばしながらスライディングキャッチ。ボールが少しこぼれそうになりながらも離すことなく、つかみ取った。3回2死一、二塁の場面では、先制の左前打も放った中野。攻守の躍動で、チームをもり立てている。

◆6回表終了時に元NMB48でシンガー・ソングライターの山本彩(31)が、グラウンドで乾杯イベントを行った。この日はオリックス3連戦で開催された球場外周ミズノスクエアでの「甲子園ビアフェスタ」の最終日だった。大の阪神ファンとしても知られる「乾杯プレゼンター」の山本。登場時は阪神が4-1でリードしており「流れも良いですから、この状況でここに立てているのは非常に気持ちが高まります」と話した。観客は山本に合わせて「乾杯!」と声を出した。

◆阪神は2番手石黒佑弥投手(23)が1回無失点でスコアボードを「0」とした。6回無死先頭のオリックス広岡は四球も続く紅林は右飛、杉本は二塁手の中野拓夢内野手(28)の好捕に助けられ二飛。4番と5番を2球ずつで打ち取った。6回2死一塁で、23年パ・リーグ首位打者の6番頓宮を2-2の5球目を空振り三振とし、直球で切り抜けた。この日、ABCラジオの生中継「フレッシュアップベースボール」の解説を務めた阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)は阪神の監督時代に23年のドラフトで獲得した教え子の好投を「これは大きいですよ」とコメントした。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)がダメ押しの今季17号グランドスラムを放った。3点リードの8回1死満塁。1ボールから、川瀬の145キロ直球を完璧に捉えた。強烈な打撃音とともに、打球は中堅フェンス右へ。大歓声を浴びながらの、自身通算101号本塁打となった。これで今季45打点目。3回には森下が今季10号3ランを放って44打点としていた中、再び追い抜き両リーグトップに立った。

◆阪神が「関西ダービー」3連勝で今季3度目の4連勝とし、交流戦単独1位に立った。交流戦開幕から6試合を終えて5勝1敗は、これまでの4勝2敗を超えて過去最高。貯金も今季最多14まで伸ばした。0-0で迎えた3回2死一、二塁、阪神中野拓夢内野手(28)が先発左腕曽谷の逃げていく132キロに対し、ちょこんと合わせながらミート。左前に転々と抜ける技ありの先制打となった。なおも2死一、二塁、森下翔太外野手(24)が1ボールから曽谷の内角148キロ直球を捉え、左翼へ2試合連発となる10号3ラン。左翼を守る西川は1歩も動けない完璧な当たりで、ルーキーイヤーから3年連続の2ケタ本塁打とした。さらに3点リードの8回1死満塁で、佐藤輝明内野手(26)がダメ押しの今季17号グランドスラム。1ボールから川瀬の145キロ直球を完璧に捉えると、強烈な打撃音とともに打球は中堅フェンス右へ。大歓声を浴びながらの自身通算101号本塁打。これで両リーグ単独トップの45打点目となった。先発のドラフト1位ルーキー伊原陵人投手(24)は5回6安打1失点で今季5勝目。4回2死二塁から、オリックス頓宮に中前打を浴びて近本が打球をこぼし1失点。記録は近本の失策となり伊原に自責点はつかなかったため、今季ここまで14試合に登板し8度目の先発で防御率は0・99となった。

◆オリックスが阪神に3タテを食らった。先発曽谷龍平投手(24)が3回2死一、二塁から、阪神中野に先制の左前適時打を許した。さらに続く森下には3ラン。結局、曽谷は4回4安打4三振4失点で降板した。オリックスは打線を組み替え、「1番中堅」にドラフト1位麦谷祐介外野手(22)、「3番三塁」に広岡大志内野手(28)、4番に紅林弘太郎内野手(23)をスタメン起用。しかし、阪神投手陣を攻略できなかった。

◆阪神近本光司外野手(30)が通算1001本目の安打をクリーンヒットで決めた。8回無死一塁。2ストライクからオリックス川瀬の145キロ直球を捉え、中前にライナーで運んだ。 前夜には3安打猛打賞で通算1000本安打を記録。2試合連続安打となる1本で、新たなスタートを切った。

◆大勝を収めた阪神は森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)、中野拓夢内野手(28)の3選手がヒーローに選出された。試合前まで、佐藤輝と森下は今季41打点で両リーグトップタイ。3回に今季10号3ランを放った森下は、一時44打点に伸ばして単独トップに躍り出ていた。しかし8回に佐藤輝が今季17号満塁弾。チーム内での激しい競り合いの末、佐藤輝が1打点上回った。お立ち台で佐藤輝は「前のバッターが打っちゃうんで。あまり打点が稼げないなと思う時もありますけど、僕も負けないように頑張ります」と語った。

◆オリックスが阪神に3タテを食らった。先発曽谷龍平投手(24)が3回2死一、二塁から、阪神中野に先制の左前適時打を許した。さらに続く森下には3ラン。結局、曽谷は4回4安打4三振4失点で降板。今季3敗目を喫した。打線も阪神投手陣を攻略できず、1得点のみ。投打で圧倒された。

◆阪神が「関西ダービー」3連勝で今季3度目の4連勝とし、交流戦単独1位に立った。交流戦開幕から6試合を終えて5勝1敗は、これまでの4勝2敗を超えて過去最高。貯金も今季最多14まで伸ばした。阪神がオリックスに3連勝。オリックス3連戦3連勝は22年以来だが、甲子園では06年以来(08、09年にカード2連勝あり)。交流戦2カードを終えて5勝1敗。阪神が交流戦開幕6戦で5勝を挙げたのは初めてだ。ソフトバンクが敗れたため単独首位に立った。阪神はこれまで交流戦に優勝したことがないが、球団初のロケットスタートを切った今季はトップでゴールできるか?

◆金銭トレードで中日からオリックスに加入した岩崎翔投手(35)が移籍後初登板を果たした。2番手で5回に登板。先頭小幡を右飛、続く代打高寺と近本を2者連続で3球三振に仕留めた。直球は常時150キロ超え。ナックルカーブも効果的だった。「結果も良かったと思うんで、まずは一安心というか、ホッとしてます。出力的な部分でもう少しあげたい」。経験豊富な新戦力が初登板で存在感を示した。

◆オリックスが甲子園で3タテを食らった。先発曽谷が4回4失点で降板。紅林を4番に起用するなど打順を変更して臨んだが、得点は1点のみ。投打で圧倒された。岸田監督は「力の差を歴然と感じる、この3連戦でしたね。強いですね。阪神ね。力負けです。投手力の差もだいぶ出ましたし。これをどう受け止めるかというところじゃないですか」と厳しい表情で語り、早々に会見を切り上げた。

◆右翼の定位置に走る阪神佐藤輝明内野手(26)は、至近距離からの特大のコールを気持ちよさそうに浴びた。「完璧でしたね。最高です」と快感に浸った。4-1の8回。森下が2ボールから申告敬遠。まさかの満塁策にセの本塁打キングが燃えないわけがない。「1発いったろうという気持ちでした」。川瀬の2球目、145キロをしばき上げて確信歩き。バックスクリーン右への満塁弾。ダントツの17号は、交流戦でもトップを走る4号だ。満塁アーチは昨年9月6日のヤクルト戦(神宮)以来。通算5本目で真弓明信らに並ぶ球団7位に浮上した。打点トップに並んでいた森下が3回に2試合連続の3ラン。猛追する後輩にトップを明け渡したのも一瞬。一振りの4打点で45打点と大逆転。「(森下が)頼もしいバッティングを昨日も今日も見せてくれたので、僕も仕事がしたいと思っていた。前の打者が打っちゃうので、あまり打点を稼げないなと思う時もありますけど。負けないように頑張ります」と笑った。母の日以来のピンクのギアを着用した。肘当て、レガーズ、リストバンド。「とくに理由はないですよ。気分です。また、たまに使うかもしれないですね」。練習着やプライベートなど、オン・オフの切り替えがうまい佐藤輝らしく、ド派手なピンクをラッキーカラーに変えてみせた。「いい戦いをして、最後にそこにいければいいかな」と交流戦初優勝も視野に入る。次週は2カード遠征だが、背番号8は期待感ばかりを地元ファンに残していった。【柏原誠】

◆阪神近本光司外野手(30)が通算1001本目の安打をクリーンヒットで決めた。8回無死一塁。オリックス川瀬の145キロ直球を捉え、中前にライナーで運んだ。中日岡林、広島ファビアンと並んでセ・リーグトップの今季68安打目。前日7日には球団日本人最速の通算1000本安打を達成していた中、新たなスタートを切った。「打てて良かったです。1日1本、次の1本ということが大事。いいセンター前でした」と振り返った。

◆阪神伊原陵人投手(24)が関西ダービー3連勝を導く力投を見せた。5回6安打1失点(自責点0)とゲームをつくり、今季5勝目。これで自身4連勝となった。初の交流戦登板となりながらも変わらず、堂々と腕を振った。「今日はなんとか、という感じです。本当に野手に守ってもらって、なんとか最少失点でいけたかなと思います」毎回走者を許した展開だった。4回2死二塁。6番頓宮に中前打を浴び、中堅近本がファンブルした間に唯一の失点を喫した。ただ、同学年森下からの3ランなど援護も受けながら、この回以外ではキッチリ無失点。この日で防御率も0・99まで良化した。規定投球回こそ3回1/3イニング届いていないが、抜群の安定感を見せ続けている。相手先発の曽谷は同学年。自身と同じ奈良出身で、左腕というところまで同じだ。伊原が曽谷の存在を知ったのは、大学時代の全国大会進出時。「いいピッチャーというのは知っていた。映像を見たりはしていましたね」。現在も深い親交があるわけではないが、重なる部分は多い。試合前にも「しゃべってはないですけど、合図は送りました」と軽いやりとりはあったという。「いい刺激を送り合えると思う。スピードボールや変化球、僕より良いボールを持っている。吸収できるところは吸収して、学べるところは学びたい」リスペクトする同学年同郷選手との対決。この日は伊原に軍配が上がった。藤川監督も「彼らしくやってくれたと思いますね。関西で育って、社会人もずっと関西。関西ダービーの最後がタイガースドラフト1位の伊原で。素晴らしい1日になったんじゃないですかね」と目を細めたゲーム。即戦力左腕が、申し分ない働きを見せている。【波部俊之介】▽阪神ネルソン(7回に3番手で登板して3者凡退)「大体は自分の思い通りに投げられました。(代打攻勢は)まだあまり相手のことが分からないから、1人の打者として見ていただけ。代打は問題なかったです」▽阪神及川(4番手で8回を無安打に抑え5試合連続無失点)「なんとか若い者でカバーして、石黒も初ホールド取りましたし、全員で。大智さん(石井)が安心して帰ってくる状況を作って迎えられたらなと思います」

◆阪神中野拓夢内野手(28)が攻守にハッスルした。まずは3回2死一、二塁。先発曽谷の逃げていく132キロスライダーを捉え、三遊間を破る先制打を放った。守備でも6回1死一塁で杉本の右前に上がった飛球を、後ろ向きに滑り込みながらつかみ捕った。「(先制打は)食らいついていった結果がああいう結果につながった。(守備は)フライが上がった瞬間に、行けると思いながら全力で走ったので。ロスなく、うまく対応できたと思います」と振り返った。▽阪神小幡(3回無死一塁で左前打を放ち1軍復帰後初安打)「結果的に点につながって、そこはうまく広がって良かった。あまり気にはしてなかったんですけど、ベンチ裏戻って復帰後1本目やなって言われて。良かったです」

◆勢い止まらん! 阪神森下翔太外野手(24)が、「日本生命セ・パ交流戦」のオリックス戦で2戦連発となる左越え10号3ランを放った。プロ入りから自身最速で2桁本塁打に到達。チームを4連勝に導いた。交流戦スタートからチームは5勝1敗と球団史上初の好発進で単独首位に浮上。セ・リーグでも2位DeNAと3・5ゲーム差をキープし、貯金は今季最多14まで積み上げた。森下は胸に手を当ててぺこりとした。ダイヤモンドを1周後、同学年の先発伊原とベンチ前で向かい合いともにお辞儀をした。「手応えも打つ場面も良かった。(伊原)陵人に良い援護点をあげられた」3回2死一、二塁。中野の先制打の歓声がやまない中で打席へ。曽谷の内角148キロ直球を捉えた。170キロでNPBトップレベルとされる打球速度は179キロを計測。左翼西川は1歩も動かず推定120メートルの放物線が左翼席に突き刺さった。前日7日の宮城に続き、左腕から連日の3ラン。プロ入りから3年連続2桁本塁打となった。22年ドラフト1位が好投した24年ドラフト1位の同学年左腕を攻守で援護した。5回は左飛をフェンス際で好捕。「何とか勝ちをつけられて良かった」。伊原が先発した1日広島戦で先制2ランを放つなど、同学年左腕が先発する8試合で3本塁打。5勝中、2本の決勝打を放っている。森下はシーズン中、筋肉量を維持するためにあえて「張り感」を出す。そのため1週間に1度は全身に刺激が入るようにトレーニング。「無意識にやっていったら筋肉量は減ってしまう。そこを補えるように。食事も含めてやっている」。今季はここまで全試合スタメンで23年はチーム123試合目、24年は102試合目だった10号に58試合目で到達。考え尽くした肉体で前半戦から本数を重ねる。チームはオリックスに甲子園では19年ぶりとなる3連戦全勝。球団初の交流戦開幕6戦5勝となった。森下は「ピッチャーがリズムをつくって、いいところで点をとって追加点をとってすごくいい勝ち方をしている」。2戦6打点の荒稼ぎで44打点目。両リーグトップ45打点の佐藤輝を一時追い越すなどデッドヒートを続けている。交流戦でも8打点でトップタイの2人の活躍もあってチームは2試合連続8得点。週末のホーム快勝劇に藤川監督は「ファンの方にとって楽しい、エキサイティングなホームランが出るゲームで戦っている私たちとしても非常に『楽しんでいただいているなあ』と思っています」と笑顔。絶好調の虎を背番号1がけん引している。【塚本光】

◆阪神坂本誠志郎捕手(31)が攻守で存在感を見せた。3回先頭でオリックス曽谷の148キロ直球を左前打とし、3戦連続安打で出塁し先制のホームを踏んだ。7回2死では中前打を放ち、5月25日の中日戦以来のマルチ安打をマーク。それでも「森下と輝のホームランなんで、それはもうおまけみたいなものです」と謙虚。投手陣を好リードで、関西ダービー3連勝に導き「守って粘っているところが、最後こういう結果につながってると思う」と振り返った。

◆阪神2年目の石黒佑弥投手(23)がプロ初ホールドを記録した。3点リードの6回に2番手で登板。先頭の広岡に四球を与えるも、4番紅林に2球直球を続け右飛。続く杉本は中野の好捕もあり二飛に打ち取ると、最後は頓宮を148キロ直球で空振り三振に仕留めた。初ホールドに「率直にうれしいです」と喜ぶも、すぐに切り替え。「先頭打者を出してしまったことをしっかり反省して、しっかりバッターを打ち取っていきたい」と引き締めた。

◆阪神が「関西ダービー」3連勝で今季3度目の4連勝とし、交流戦単独1位に立った。交流戦開幕から6試合を終えて5勝1敗は、これまでの4勝2敗を超えて過去最高。貯金も今季最多14まで伸ばした。

◆阪神及川雅貴投手(24)が3点リードの8回に登板して味方の失策で出塁を許すも1回無失点に抑えた。この日は伊原が5回1失点(自責0)で降板。6回からの4イニングはリリーフ陣が無失点に抑えた。24試合登板で防御率0・36だった石井大智投手(27)が6日の同戦で側頭部に打球を受けて7日に「脳振とう特例」で出場選手登録を抹消された。及川は「やっぱり(石井)大智さんがこういう状況でね。みんなでカバーしていかなきゃいけない状態にあると思う。そういうところで石黒も初ホールドをとりましたし全員で。大智さんが安心して帰ってくる状況をつくって迎えられたらなと思います」と話した。5試合連続無失点。ここまで25試合に登板して防御率0・74と躍動している。

◆阪神ニック・ネルソン投手(29)が来日後の1軍公式戦で初めて3者凡退に抑えた。3点リードの7回に登板。若月を空振り三振、代打野口を二ゴロ、代打杉沢を中飛に打ちとった。ネルソンは「だいたいは自分の思い通りに投げられました。(気分も)かなりよかったです」と話した。4試合連続で無失点。ここまで6試合に登板し防御率1・59となっている。

◆阪神・漆原大晟投手(28)が8日、出場選手登録された。今季は9試合に救援登板し無失点と結果を残すも、5月8日にコンディション不良のため登録を抹消。6月7日に1軍に合流するも登録されず、この日1カ月ぶりに出場選手登録された。右腕は「任されたところで各打者、各イニングをしっかり抑えてゼロを並べるってことが中継ぎピッチャーは大事になってくる。自分のやるべきことをやっていけたら」と意気込んだ。

◆前夜、阪神・近本光司外野手(30)が通算1000安打を達成するなど、逆転勝利を収めた阪神。同一カード3連勝に向け、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が先発する。今季は13試合に登板して4勝1敗、防御率1・09。同学年のオリックス・曽谷との投げ合いで5勝目を狙う。

◆阪神VSオリックスのドラ1対決の初打席は、オリックス・麦谷に軍配が上がった。先発した阪神・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は一回、先頭の麦谷にフルカウントから外角直球を中堅方向へはじき返された。遊撃・小幡が好捕し一回転で一塁送球するも間一髪セーフ。2025年ドラフトの同期ドラ1対決は麦谷が制した。それでも続く西川の打席で二盗を試みた麦谷を坂本が刺して1アウト。西川を遊ゴロ、広岡を三ゴロに打ち取り、伊原が初回を3人で仕留める好スタートを切った。

◆阪神が三回に一気に4点を先制した。二回までパーフェクトに抑えられた打線はオリックス先発・曽谷に対し、三回先頭の7番・坂本がチーム初安打となる左前打で出塁すると、小幡も左前に運んで続き、チャンスを生み出した。伊原はスリーバント失敗、1番・近本も空振り三振に倒れて2死とはなったものの、中野はフルカウントから外角寄りの132キロの変化球にタイミングを合わせて流し打ち、自動スタートを切っていた二走・坂本を悠々と先制のホームへと招き入れた。これだけでは終わらない。続く森下は、なおも一、二塁で148キロを一閃。打った瞬間にスタンドインと分かる弾道を左翼席へ突き刺した。昨年6月11日(京セラ)の対戦では12三振を喫した左腕から奪った大きな4得点。森下にとっては5月4日のヤクルト戦(甲子園)からの4戦連発以来となる連日アーチで、2021-23年の佐藤輝に続く、球団2年ぶり5人目、右打者に限れば1980-82年の岡田彰布以来43年ぶり4人目となるプロ1年目から3年連続の2桁本塁打と、節目の一発となった。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=の防御率が0点台に突入した。先発した伊原はオリックス打線を相手に毎回走者を背負うも、粘りの投球。四回に失策が絡んで失点したが、五回まで1失点(自責0)で、リードを守り抜いている。五回終了時点で、今季ここまで54回2/3で自責点6となり、防御率は0・99。ルーキー左腕が類稀な活躍を見せている。

◆オリックス・曽谷龍平投手(24)が4回4安打4失点で降板した。 三回に坂本、小幡に連打を許すも、伊原、近本を三振。しかし、中野に左前へ先制打を浴びると、森下には内角直球を左翼席に運ばれて3ランとされた。四回は三者凡退で攻撃を終わらせたが、五回の攻撃で代打が送られて交代となった。

◆阪神が三回に一気に4点を先制した。二回までパーフェクトに抑えられた打線はオリックス先発・曽谷に対し、三回先頭の7番・坂本がチーム初安打となる左前打で出塁すると、小幡も左前に運んで続き、チャンスを生み出した。伊原はスリーバント失敗、1番・近本も空振り三振に倒れて2死とはなったものの、中野はフルカウントから外角寄りの132キロの変化球にタイミングを合わせて流し打ち、自動スタートを切っていた二走・坂本を悠々と先制のホームへと招き入れた。これだけでは終わらない。続く森下は、なおも一、二塁で148キロを一閃。打った瞬間にスタンドインと分かる弾道を左翼席へ突き刺した。昨年6月11日(京セラ)の対戦では12三振を喫した左腕から奪った大きな4得点。森下にとっては5月4日のヤクルト戦(甲子園)からの4戦連発以来となる連日アーチで、2021-23年の佐藤輝に続く、球団2年ぶり5人目、右打者に限れば1980-82年の岡田彰布以来43年ぶり4人目となるプロ1年目から3年連続の2桁本塁打と、節目の一発となった。森下は「打ったのはストレート。中野さんが先制してくれたので、気楽に打席に入ることができました。ファーストストライクから積極的にスイングをして、しっかりと振り抜くことができたので良かったです」と話し、中野は「打ったのはスライダー。早めに先制点がほしい中、チャンスの場面でうしろにつなぐ意識を持って、粘り強く食らいつくことができたので良かったです」」とコメントした。

◆中日から金銭トレードで加入したオリックス・岩崎翔投手(35)が移籍後初登板し、1回を無安打無得点に抑えた。 五回に2番手でマウンドに上がり、先頭の小幡を151キロで左飛に打ち取ると、代打・高寺も真っすぐで空振り三振。さらに近本には直球で3球三振に仕留めて完璧に封じた。自己最速は152キロだった。岩崎はソフトバンク時代の2017年に自己最多の72試合に登板して、46ホールドポイントを挙げて最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。22年に又吉の人的補償で中日に移籍した。 手薄なブルペンの救世主として期待される通算325登板(試合前時点)のベテラン右腕が新天地で最高のスタートを切った。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=の防御率が0点台に突入した。オリックス打線を相手に毎回走者を背負うも、粘りの投球。四回に失策が絡んで失点したが、5回1失点(自責0)で降板した。54回2/3で自責点6となり、防御率は0・99となった。「初回の坂本さんの盗塁阻止もそうですが、野手のみなさんのいい守備に助けてもらいました。変化球でカウントを取れたとこはよかったところですが、ストレートの精度がいまひとつでリズムが悪かった部分が次回への課題です。次回はもっとイニングも投げられるように頑張りたいです」とコメントした。

◆阪神が8-1で快勝し、同一カード3連勝。オリックスとの関西ダービーの通算成績を36勝35敗3分けとした。0-0の三回に、中野拓夢内野手(28)の左前適時打で先制すると、続く森下翔太外野手(24)が2試合連発の3ラン。一挙4点を挙げ、試合を有利に進めた。4-1の八回には代打・糸原、近本の連打から1死満塁の好機を作り、佐藤輝明内野手(26)が17号となるグランドスラムで試合を決めた。先発したD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は粘りの投球で5回1失点(自責点0)。5勝目を挙げ、防御率は0点台に突入した。六回以降は石黒-ネルソン-及川-岩貞による無失点リレー。対オリックス3試合で失点はわずかに3と、虎の強力投手陣の力を見せつけた。今季3度目の4連勝で、貯金は最多の「14」に。勝率で並んでいたソフトバンクがヤクルトに敗れたため、交流戦単独首位に躍り出た。

◆オリックスは投打ともに振るわず、今季初の同一カード3連敗を喫した。関西ダービーの通算成績も35勝36敗3分けで勝ち越しを許した。先発の曽谷は三回に中野に先制打を許し、森下に3ランを浴びて4失点。打線は四回に頓宮の適時打と中堅手・近本の失策の間に得点した1点のみにとどまった。九回には川瀬が佐藤輝に満塁弾を食らい、トドメを刺された。ゲーム差なしだった3位・ソフトバンク、4位・西武も敗れたため、順位の変動はなく2位で交流戦の2カード目を終えた。

◆八回1死、満塁本塁打を放った阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・甘利慈)

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(56)は阪神打線を評価した上で、石井大智投手(27)の抜けた投手陣に言及した。宮城、曽谷というオリックスの左腕好投手を、左打者が多いメンバーで攻略した阪神打線は評価できる。もちろん右打者の森下、大山の存在が大きいのだが、選手個々も自信をつけたのではないか。森下の3ランは、カウント1-0から内角のストライクゾーンへのストレートを捉えたもの。明らかにオリックスバッテリーの配球ミスだが、それを見逃さない今の森下はさすがだ。とにかく打線がつながる。この力が維持できれば、阪神としては悲願の交流戦初優勝も夢ではない。近年は楽天に苦労しているイメージはあるが、最後の2カード(ロッテ、ソフトバンク)を本拠地で戦えるのもアドバンテージ。期待は膨らむ。ただ石井が抜けた状況での継投は細心の注意が必要だ。というのも、最近の起用をみると、明らかに守護神を岩崎から石井にシフトチェンジしようとしていた意図を感じていた。岩崎の起用法は気になる。さらに、梅雨時は中止などで間隔が空きすぎる投手がでてくる。そこへの配慮も重要。藤川監督の腕の見せ所だ。

◆?阪神・森下翔太が今季10号本塁打。1年目の2023年から3年連続で2桁本塁打をマーク。阪神の選手が新人年から3年連続で10本塁打以上を放ったのは1969-71年の田淵幸一、80-82年の岡田彰布、21-23年の佐藤輝明に次いで4人目。右打者では岡田以来43年ぶり3人目。?佐藤輝明の満塁本塁打は昨年9月6日のヤクルト戦以来、3年連続で通算5本目。阪神の選手が3年連続で満塁本塁打を打ったのは最多タイ記録で56-58年の田宮謙次郎、58-60年の藤本勝巳、73-75年の田淵、84-86年のバース、85-87年の岡田、02-04年のアリアス、05-07年の金本知憲に次いで18年ぶり8人目。

◆阪神が森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)の通算6度目のアベック本塁打で大勝。4度目のカード3連勝で、交流戦単独首位に立った。三回、中野拓夢内野手(28)の左前打での先制後、森下が2試合連続の3ラン。八回1死二、三塁では森下の申告敬遠後、佐藤輝が17号満塁本塁打を放った。佐藤輝のグランドスラムは24年9月6日ヤクルト戦(神宮)以来、5本目。森下はルーキーイヤーの2023年から3年連続の2桁アーチ。D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は5回1失点(自責0)で4連勝で5勝目(1敗)を挙げ、防御率を0・99とした。

◆阪神が森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)の通算6度目のアベック本塁打で大勝。4度目のカード3連勝で、交流戦単独首位に立った。三回、中野拓夢内野手(28)の左前打での先制後、森下が2試合連続の3ラン。八回1死二、三塁では森下の申告敬遠後、佐藤輝が17号満塁本塁打を放った。佐藤輝のグランドスラムは24年9月6日ヤクルト戦(神宮)以来、5本目。森下はルーキーイヤーの2023年から3年連続の2桁アーチ。D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は5回1失点(自責0)で4連勝で5勝目(1敗)を挙げ、防御率を0・99とした。貯金「14」は今季最多。

◆中日から金銭トレードで加入したオリックス・岩崎翔投手(35)が五回に移籍後初登板し、1回無安打無失点2奪三振と好投した。「結果も良かったので、まずは一安心」。先頭の小幡を右飛に仕留めると、代打・高寺、近本を直球で2者連続の空振り三振に料理。最速152キロを計測した。手薄なブルペンの救世主として期待がかかる35歳のベテラン右腕は「自分の仕事をするだけ。よりいいところで投げられるように」と力を込めた。

◆オリックスは今季初の同一カード3連敗を喫した。投手陣は8失点、打線は1得点と振るわず、岸田護監督(44)は「力の差を歴然と感じる3連戦だった。やっぱり阪神は強い。力負けです」と白旗を揚げた。6年目の紅林をプロ初の4番で起用するなどテコ入れも実らず「選手は必死にやってくれていると思うけど、これ(結果)をどう受け止めるか」と奮起を求めた。

◆七回に3番手で登板した阪神ニック・ネルソン投手(29)は登板6試合目で初めて1回を三者凡退に抑えて無失点。。5月28日のDeNA戦(甲子園)に続く2ホールド目を挙げ「大体は自分の思い通りに投げられた。チェンジアップの手の感覚は一番大切にしている」と納得顔をみせた。徐々に日本の試合球に順応し、投球の質が上がってきた。

◆阪神・小幡竜平内野手(24)は三回に安打を放ち、先制劇に絡んだ。「結果的に点につながって、そこはうまく(チャンスが)広がって良かった」。先頭の坂本誠志郎捕手(31)が左前打で出塁すると、ヒットエンドランを成功させる左前打で続き、中野拓夢内野手(28)の先制打と森下の3ランを呼び込んだ。「左下肢の軽度の筋挫傷」からの復帰後初安打。遊撃でもハツラツと動き、「しっかりとアピールして、出続けられるように(したい)」と前を向いた。

◆八回に登板した阪神・及川雅貴投手(24)は1回を無得点に抑え「ミスもなく投げられた」とうなずいた。失策で先頭走者を出すなど1死二塁とされたが、広岡を直球で見逃し三振に斬ると、紅林は中飛に打ち取った。6日の試合で石井大智投手(27)が頭部に打球を受けて登録抹消となった中「みんなでカバーしていかなきゃいけない状況。なんとか若い者でカバーして、大智さんが安心して帰ってくる状況をつくって迎えられたら」と責任感を一層強くしている。

◆阪神・近本光司外野手(30) が通算1001安打目をマークした。八回無死一塁で直球を捉えて中前打。「いいセンター前(ヒット)でした」。7日に通算1000安打を達成し、次なる目標に「1001本目を大事に。早く打ちたい」と話していた。「(1001本目が)出てよかったです。一日一本。大事です」と振り返った。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本= が交流戦初登板で、あいさつ代わりの今季5勝目。ピンチでも動じない強心臓を発揮し、5回1失点(自責0)で防御率は0点台に突入した。「僕が抑えているというよりかは、守備や(坂本)誠志郎さんとの打者との駆け引き、インサイドワークだったりもあるので。本当に全員で抑えているというのが一番かなと思います」毎回走者を背負うも、痛打は浴びなかった。一回、先頭でオリックスD1位・麦谷(富士大)に安打を許すも、坂本誠志郎捕手(31)が二盗を刺してくれた。二回無死一塁ではバントを試みた曽谷の邪飛を坂本が体を投げだし好捕した。「きょうはなんとかって感じです。本当に野手に守ってもらって、なんとか最少失点でいけた」今季はここまで54回?を投げて自責点6、防御率0・99を記録している。現時点で規定投球回には3回?足りないが、今後、一気に防御率トップに躍り出る可能性を秘めている。曽谷は同じ奈良県出身(伊原は橿原市、曽谷は斑鳩町)。交流はなかったが、「いいピッチャーなのは知っていた」と、大学時代から映像をチェックしていた。「いい刺激を送り合えると思う。スピードボールや変化球、いいボールは僕よりも持っていると思う。学べるところは学びたいなと思います」3年前、曽谷はオリックスからドラフト1位指名を受けた一方で、伊原は悔しい指名漏れを味わった。プロで同じ土俵に上がり、軍配が上がったのは伊原の方。かつて悔し涙を流した左腕が、世代のトップへと突き進む。(萩原翔)

◆阪神・中野拓夢内野手(28)が先制打と好守連発。打って守って、勝利に大貢献だ。「当たりとしてはあまり良くなかったが、食らいついていったのが結果につながった」0-0の三回2死一、二塁でフルカウントから曽谷のスライダーにバットを合わせて左前に運び「(カウント)3-2になってある程度スライダーもケアしながら頭に入れていた分、ボール球だったがうまく対応できた」と胸を張った。守備では相手の攻撃の芽を摘んだ。六回1死一塁で杉本の二塁後方へふらふらと上がった打球に「自分としては行けると思いながら全力で走った」と背走して追い、最後まで目を切らさず好捕するファインプレー。八回無死一塁では西川の緩い二ゴロに対してダッシュで詰めて迅速に処理し、俊足の打者走者を間一髪アウトに仕留めて投手をもり立てた。「あそこのアウトを取るか取らないかで流れもだいぶ違った。そういうアウトをしっかり取れた」というプレーで投手を支えた。 打率はリーグ4位の・290。昨季は打撃不調に苦しんだが、最多安打に輝いた一昨年の姿を取り戻した。(上阪正人)

◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)がマルチ安打で投手陣を援護した。三回先頭で安打を放ち、中野拓夢内野手(28)の先制打につなげると、七回にも安打。打撃については「バットは森下とテルのホームランなんで、もうおまけみたいものです」と謙遜したが、16試合連続出塁中と存在感を見せている。フル出場した関西ダービーで、チームの失点はわずか3。「守って粘れているところが、こういう結果につながっている」とうなずいた。

◆2年目の阪神・石黒佑弥投手(23)は3点リードの六回に登板し、1回無失点でプロ初ホールドをマークした。「率直にうれしいです」。先頭打者への四球は反省点となったが、紅林、杉本、頓宮と一発のある面々を封じ、勝利へのバトンをつないだ。打球を頭部に受けた石井大智投手(27)が離脱した中で、救援右腕には出番が求められるところ。「少しでもチームの戦力になれるように頑張りたい」と懸命に腕を振る。

◆俺をなめんな! 抜き返した! 阪神はオリックスに8-1で快勝し、同一カード3連勝。前カードから4連勝で、交流戦単独首位に立った。佐藤輝明内野手(26)は八回、キング独走の17号ダメ押し満塁弾。目の前で森下が申告敬遠され、闘争心に火がついた。7年ぶりのセ・リーグ球団全勝の日。絶対に負けられない試合で、両リーグ単独トップの45打点男が燃えた~!雨雲を切り裂き、白球はバックスクリーン右で弾んだ。甲子園がどよめきと歓声に包まれる。森下に打点王は渡さない。ピンクの差し色が映えた佐藤輝が、今季チーム初のグランドスラムで関西ダービーを締めた。「一発いったろうという気持ちでいきました。いや、もう完璧でしたね。いい当たりだったと思います」4-1で迎えた八回1死満塁の絶好機だった。直前に3番・森下が申告敬遠され、力が入った。2球目、川瀬の145キロ直球を一閃。早くも昨季を上回る17号で、オリックスにとどめを刺した。

◆左翼手・西川は一歩も動かない。前日の再現VTRを見ているかのような一撃だった。1点を先制した三回、なおも2死一、二塁。阪神・森下翔太外野手(24)が2試合連続アーチとなる10号3ラン。関西ダービーでの3連勝を演出した。「(確信したのは)打った瞬間でした。手応えも良かったですし、打つ場面もよかった。(伊原)陵人にいい援護点をあげられたかなと」中野が先制打を放った直後だ。曽谷の内角に投じた148キロを振りぬくと、打球は左翼スタンドに飛び込んだ。前日に宮城から放った逆転3ラン(176キロ)を上回る打球速度179キロに「しっかり芯で捉えられれば、あのぐらいの打球速度は出る」と胸を張った。同学年の伊原が登板した試合では、はや3発目だ。2023年、中大からドラフト1位で入団。佐藤輝に続く球団史上4人目となる新人時から3年連続2桁本塁打とした。右打者に限れば、昨年まで監督を務めていた岡田彰布(現オーナー付顧問)以来、43年ぶりだ。

◆「交流戦 みんなで負ければ 怖くない」画期的なセ・パの対決、交流戦が始まった当初は、パ・リーグが圧倒的に強く、セの球団が軒並み、負け越すシーズンが続いた。そんな時期に、冒頭の名(迷)句を詠んだのが、フリーアナウンサーの森たけしさん(当時は読売テレビ)。交流戦は辛い日々だけれど、セのチームがみんな一緒に負ければ、差は広がりもしないから、安心して戦いましょうよ! そんな思いが込められていた。この時期になると今でもテレビ、ラジオの番組内で「みんなで負ければ...」を繰り返し、連呼しておられる。ところが、8日はセの6球団すべて勝ってしまった。相手との差を広げたいのに、これじゃあ、せっかく勝っても差は広がらない。「交流戦 みんなが勝てば 意味がない?!」これは虎ソナが即興で詠んだ駄作です。いやいや、そんなことはない。一つ一つの白星の積み重ねが、交流戦の初優勝へ、そしてリーグ優勝へ、さらには2年ぶりの日本一へ、結びつくのだ。「意味」は、メチャクチャある。まして勝ち方が爽快だ。

◆甲子園が揺れたー!! 三回に3番森下が2試合連続の3ランで前日まで41で佐藤輝と並んでいた打点を3つ引き離し、リーグトップに躍り出たと思ったら、八回に4番佐藤輝が「やっぱ主役は俺やろー!!」と言わんばかりのグランドスラムをほうり込んで打点も逆転したー!!昭和の時代が巨人のON(王貞治・長嶋茂雄)なら令和は猛虎のMS(森下・佐藤輝)時代の到来でっせえ!!しかし、今の阪神はホンマに強いわー!! 交流戦5勝1敗のトップ! 始まる前、強力パ・リーグにおびえていたのはなんだったんやろ~うね?実は、日本一になった2023年の本日(6月8日)と35勝で勝ち星並びましたー!!(拍手) しかも、その年の交流戦は苦しんで最終的に7勝10敗1分けだったことを考えたら...ムフフフ...23年超えは確実! て、ことは...阪神Vも当確!! 間違いな~し!!欲を言えば5勝目を挙げたルーキー伊原にもう少し長い回をほうってほしかったけど...転んでもタダでは起きず! 虎投の課題、右の中継ぎテストで石黒、ネルソンが好投したことも虎にいい風が吹いとるやんか~!!

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
510 0.833
(↑0.033)
-
(-)
1229
(+8)
9
(+1)
9
(+2)
3
(-)
0.227
(↑0.012
1.330
(↑0.27)
2
(1↓)
ソフトバンク
420 0.667
(↓0.133)
1
(↓1)
1232
(+2)
14
(+4)
5
(+1)
5
(+1)
0.295
(↓0.016)
2.190
(↓0.2)
2
(1↑)
DeNA
420 0.667
(↑0.067)
1
(-)
1223
(+5)
18
(+4)
6
(+3)
3
(+1)
0.250
(↑0.006)
2.830
(↓0.17)
2
(1↑)
広島
420 0.667
(↑0.067)
1
(-)
1227
(+10)
16
(-)
4
(+3)
10
(+1)
0.296
(↑0.023)
2.600
(↑0.54)
5
(1↑)
ヤクルト
330 0.500
(↑0.1)
2
(-)
1214
(+4)
18
(+2)
6
(+1)
2
(-)
0.206
(-)
2.770
(↑0.14)
5
(1↑)
中日
330 0.500
(↑0.1)
2
(-)
1216
(+3)
25
(-)
3
(+1)
8
(+1)
0.233
(↑0.005)
4.410
(↑0.95)
7
(5↑)
巨人
230 0.400
(↑0.15)
2.5
(-)
1311
(+5)
9
(-)
4
(+1)
3
(-)
0.179
(↑0.007)
1.810
(↑0.46)
7
(2↓)
ロッテ
230 0.400
(↓0.1)
2.5
(↓1)
1312
(-)
14
(+3)
3
(-)
3
(-)
0.190
(↑0.017)
2.890
(↓0.11)
9
(3↓)
楽天
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
128
(-)
19
(+5)
2
(-)
1
(-)
0.209
(↓0.011)
2.940
(↓0.49)
9
(3↓)
ORIX
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
1215
(+1)
26
(+8)
2
(-)
3
(-)
0.246
(↓0.013)
3.960
(↓0.91)
9
(3↓)
日本ハム
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
1218
(+4)
23
(+5)
4
(+2)
4
(-)
0.229
(↓0.003)
3.710
(↓0.23)
9
(3↓)
西武
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
1210
(-)
24
(+10)
0
(-)
4
(-)
0.206
(↑0.002)
3.570
(↓1.17)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35212 0.625
(↑0.007)
-
(-)
85207
(+8)
130
(+1)
36
(+2)
45
(-)
0.241
(↑0.001
2.010
(↑0.04)
2
(-)
DeNA
30233 0.566
(↑0.008)
3.5
(-)
87192
(+5)
148
(+4)
31
(+3)
30
(+1)
0.240
(↑0.001)
2.380
(↓0.03)
3
(-)
広島
28252 0.528
(↑0.009)
5.5
(-)
88177
(+10)
150
(-)
25
(+3)
25
(+1)
0.245
(↑0.003)
2.440
(↑0.05)
4
(-)
巨人
30271 0.526
(↑0.008)
5.5
(-)
85173
(+5)
172
(-)
41
(+1)
26
(-)
0.238
(-)
2.630
(↑0.05)
5
(-)
中日
26292 0.473
(↑0.01)
8.5
(-)
86135
(+3)
177
(-)
26
(+1)
34
(+1)
0.218
(-)
2.920
(↑0.05)
6
(-)
ヤクルト
17342 0.333
(↑0.013)
15.5
(-)
90134
(+4)
216
(+2)
25
(+1)
17
(-)
0.219
(-)
3.570
(↑0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
31242 0.564
(↓0.01)
-
(-)
86193
(+4)
159
(+5)
52
(+2)
30
(-)
0.229
(-)
2.370
(↓0.04)
2
(-)
ORIX
27253 0.519
(↓0.01)
2.5
(-)
88185
(+1)
201
(+8)
37
(-)
27
(-)
0.260
(↓0.002)
3.330
(↓0.09)
3
(-)
ソフトバンク
28262 0.519
(↓0.01)
2.5
(-)
87208
(+2)
173
(+4)
35
(+1)
39
(+1)
0.249
(↓0.001)
2.710
(↓0.01)
4
(-)
西武
29270 0.518
(↓0.009)
2.5
(-)
87156
(-)
154
(+10)
24
(-)
39
(-)
0.235
(-)
2.560
(↓0.13)
5
(-)
楽天
25301 0.455
(↓0.008)
6
(-)
87142
(-)
171
(+5)
21
(-)
55
(-)
0.234
(↓0.001)
2.910
(↓0.04)
6
(-)
ロッテ
19340 0.358
(↓0.007)
11
(-)
90135
(-)
186
(+3)
28
(-)
19
(-)
0.211
(↑0.001)
3.310
(-)