広島(★0対8☆)阪神 =リーグ戦12回戦(2025.06.01)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:伊原 陵人(4勝1敗0S)
敗戦投手:森 翔平(3勝2敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(8号・1回表2ラン),佐藤 輝明(13号・8回表3ラン)

  DAZN
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◆阪神が同一カード3連勝。阪神は初回、森下が2ランを放ち、先制に成功する。そのまま迎えた8回には、佐藤輝の3ランが飛び出し、相手を突き放した。投げては、先発・伊原が7回途中無失点の好投で今季4勝目。敗れた広島は、先発・森が試合をつくるも、打線が援護できなかった。

◆阪神桐敷拓馬投手(25)が出場選手登録された。5月22日に左上肢の筋疲労のため出場選手登録を抹消。10日間での最短の1軍復帰となった。今季は18試合に登板して1セーブ8ホールド、防御率0・53の好成績を残している。代わってドラフト3位ルーキー木下里都投手(24)が出場選手登録を抹消された。5月22日にプロ初の1軍昇格。同29日DeNA戦でプロ初登板を果たして1回1失点。登板は1試合のみだった。この日までは1軍に同行して試合前練習にも参加した。

◆阪神森下翔太外野手(24)が先制2ランを放った。初回1死二塁から広島先発森翔平投手(27)の真ん中への133キロチェンジアップを捉えた。打球は左翼スタンド2階へ一直線。2連勝中の阪神が早速2点を先制した。36打点目で中大の2学年上の先輩であるDeNA牧秀悟内野手(27)に並んでリーグトップタイに再浮上した。前日5月31日に牧が2打点を挙げて単独トップとなっていた。5月20日巨人戦の第1打席以来48打席ぶりの本塁打で、大卒3年目でのプロ通算150打点となった。森下は「ここまでの2試合、投手陣に頑張ってもらった試合展開でしたし、きょうは少しでも楽な展開でと思っていたので先に点がとれてよかったです」とコメントした。

◆4回2死から広島末包昇大外野手(29)の打ち上げた打球が一塁側カメラマン席に入った。テレビのカメラマンに当たったように見え、カメラマン席前のフェンスにのぼって捕球しようとした一塁を守る阪神大山悠輔内野手(30)と一塁の福家塁審は心配そうに声をかける姿があった。SNSではファンが「優しすぎる」、「大山悠輔さんらしい」、「聖人すぎる」などとたたえる投稿が見られた。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が、3ランで打点リーグ単独トップとなった。8回1死一、二塁。広島3番手塹江の外角137キロ変化球を捉えた。右翼スタンドへの3ラン。初回の森下翔太外野手(24)の先制2ランから両チーム無得点の中で貴重な追加点を入れた。打った瞬間はその場で打球の行方を確認。ゆっくりと歩きながら華麗にバットを後ろに放り投げてから走り出してダイヤモンドを1周した。37打点目で36打点で並んでいた森下、DeNA牧を抜いてリーグ単独トップとなった。森下とのアベック弾は5月5日巨人戦(東京ドーム)以来で今季2度目となった。

◆阪神湯浅京己投手(25)が2試合連続の火消しを決めた。2点リードの7回。先発伊原が作った1死一、二塁の場面で登板した。先頭小園に四球を与えて1死満塁。まずはドラフト1位佐々木を迎えたが、二飛に打ち取った。続く9番の打順では代打野間が投入。フルカウントまでもつれながらも、最後は133キロの落ち球で空振り三振。要所で踏ん張り無失点に仕留めた。湯浅は前日5月31日広島戦でも、8回1死二塁の場面で火消しに成功。2日連続でピンチを救い、7回途中無失点の先発伊原陵人投手(24)の、勝ち投手の権利を守った。

◆広島が2試合連続7度目のゼロ封負けを喫した。今季3度目、本拠地では初の同一カード3連敗で連敗が4となった。打線が前日の大竹に続き、新人伊原を打てなかった。1回2死からファビアンが中前打を打つと、その後は5回まで安打が1本も出なかった。2点ビハインドの7回に訪れた1死満塁の好機は、2番手湯浅の前に佐々木、野間が打ち取られ、1点を返すこともできなかった。試合前まで3戦2敗だった新人左腕にまたも封じられ、4度目の対戦でも打ち崩せず、シーズン4勝目を献上した。先発森は1回、先頭近本へストレートの四球を与え、1死二塁から森下に左翼席へ先制2ランを浴びた。2回以降は立ち直り、5回無死三塁も無失点でしのいだが、立ち上がりの失点が大きく響いた。6回2失点も、今季2敗目。終盤には中継ぎ陣が失点を重ね、大敗となった。チームは最大5あった貯金を1まで減らし、交流戦に臨むこととなった。

◆中継ぎ陣が失点を重ねた終盤9回、広島佐々木泰内野手(22)が負傷交代するアクシデントに見舞われた。この回3失点して、8点リードとなった9回2死二塁。森下の三塁少年の打球が捕球体勢に入った佐々木の前でイレギュラー。高く弾んだ打球が佐々木の右肩から右頬付近に当たり、ファウルゾーンへ。記録は安打となり、佐々木はトレーナー向けて右頬を触りながらベンチに引き上げた。代わって矢野が遊撃に入り、小園が三塁に回った。初昇格から思い切りの良い打撃でアピールしていた新人が思わぬ形で途中交代することとなった。

◆阪神が両リーグ一番乗りで30勝に到達した。敵地3連戦3連勝で貯金も今期最多2桁10に乗せた。初回1死二塁から森下翔太外野手(24)が広島先発森翔平投手(27)の真ん中への133キロチェンジアップを捉える左翼への先制2ランでけん引。5月20日巨人戦以来48打席ぶりの本塁打で、大卒3年目でのプロ通算150打点となった。今季打点も36打点に伸ばした。8回には佐藤輝明内野手(26)が7試合ぶりの13号3ランでダメ押し。DeNA牧秀悟内野手(27)、森下を抜く37打点で、リーグ2冠に躍り出た。先発したドラフト1位伊原陵人投手(24)は広島打線を7回途中3安打無失点に抑え、今季4勝目。広島戦の先発では3戦3勝となり、前日広島戦通算11勝1敗にした大竹耕太郎投手(29)に次ぐ鯉キラーぶりを見せつけた。3日からの交流戦では、阪神OBでもある新庄剛志監督(53)が率いる日本ハムと敵地エスコンフィールドで、セ、パ首位対決に臨む。阪神が13年7月以来12年ぶりにマツダスタジアムで3連戦3連勝を飾り、23年以来の両リーグ30勝一番乗り。阪神が交流戦前に30勝に到達したのは、23年に続いて2度目。2位DeNAに2・5差をつけ、貯金10で交流戦に入る。23年は2位DeNAに6差をつけ、貯金17で入った交流戦で負け越した(7勝10敗1分け)が、リーグ優勝、日本一に駆け上がった。

◆阪神近本光司外野手(30)が、球団日本人最速試合での達成が濃厚な通算1000安打へあと5本とした。5点リードの9回2死一、二塁。右翼線への2点適時三塁打を放ち7点差に広げた。通算995本目の安打となった。続く中野拓夢内野手(28)も適時二塁打でリードは8点となった。

◆広島が2試合連続7度目のゼロ封負けを喫した。今季3度目、本拠地では初の同一カード3連敗で連敗が4となった。打線は前日の大竹に続き、新人伊原を打てなかった。5回まで1安打のみ。2点ビハインドの7回1死満塁は、2番手湯浅に佐々木と野間が打ち取られた。新人左腕相手に3連敗。先発森は6回2失点も、立ち上がりに先頭への四球から許した2失点が響いて今季2敗目。終盤には中継ぎ陣が失点を重ねた。チームは最大5あった貯金を1まで減らし、交流戦に臨むこととなった。

◆広島が2戦連続完封負けで今季3度目の同一カード3連敗。連敗は4に伸びた。阪神伊原に7回途中3安打に抑えられた。5回まで1安打のみ。2点追う7回1死満塁は、2番手湯浅に佐々木と代打野間が打ち取られた。新人左腕に3連敗となり、新井監督は「防御率1点台前半のいい投手。また対戦もあると思うので、対策を練っていきたい」と雪辱を誓った。最大5あった貯金を1に減らし、リーグ4位で交流戦に臨む。

◆広島ドラフト1位の佐々木泰内野手(22)が阪神11回戦(マツダスタジアム)で負傷交代した。9回2死二塁から森下の三塁正面への打球がイレギュラーして右肩を直撃。打球は右のほおにも当たった。病院には行かず、アイシングで処置。右ほおが赤く腫れていたが「折れたりはないので、大丈夫なので問題ないです」と、3日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で始まる交流戦にも同行する。

◆阪神桐敷拓馬投手(25)が最短の10日間で1軍復帰した。今季もセットアッパーを担い、登板18試合でプロ初セーブを挙げるなど、防御率0・53の安定感を誇ったが、5月22日に左上肢の筋疲労で出場選手登録を抹消。状態をしっかり回復させ、この日からブルペン待機した。「きょうは(登板が)なかったけど、次は交流戦なので、いつでもいけるように準備するだけです」。代わって、5月29日の1軍デビューDeNA戦で1回1失点だったドラフト3位新人の木下里都投手が2軍に降格した。

◆阪神が両リーグ一番乗りで30勝に到達した。敵地3連戦3連勝で貯金も今期最多2桁10に乗せた。

◆阪神伊原陵人投手(24)が7回途中3安打無失点の好投で、ヒーローに選出された。同学年の3番森下翔太外野手(24)が、初回から先制2ラン。「僕が投げる時はいつも打ってくれるので。本当に頼りにしていますし、守備でもいつも守ってくれているので。本当に感謝したいなと思います」と感謝を込めた。

◆阪神近本光司外野手(30)がスカッと1週間を締めくくった。5-0の9回、広島5番手の左腕、長谷部から右翼線を抜く2点適時三塁打。大歓声の中、軽やかに三塁まで駆け抜けた。初回先頭で四球を選んだあと、快音が聞かれなかったが5打席目にダメ押しの一撃。打撃内容については「その打席は、その打席なので」と振り返り、「結果的に楽に...、楽ではないですけど、勝てたのでよかったです。最後、日曜日に勝って終わるのと負けて終わるのでは全然違いますし、交流戦もいい流れで入っていけたらなと思います」と落ち着き払っていた。出場856試合目で、通算1000安打まであと5本。藤村富美男の864試合を抜く、球団日本人最速での大台達成が近づいている。

◆阪神湯浅京己投手(25)が伊原を救った。2-0の7回1死一、二塁のピンチでバトンを受けた。小園に四球を与えて満塁としたが佐々木を二飛、代打野間をフルカウントからスライダーで空振り三振。一打同点の局面を切り抜け、坂本とそろって右こぶしを握った。「伊原がずっといい投球をしていたので、点を与えず帰ってこられてよかった。(先頭四球で)満塁にしたとしても、3人でと思っていた」。リスク管理をした上での19球で、今季は登板全14試合無失点で防御率0・00と絶好調。藤川監督は「マウンドでやるべきことをよく知っているから使いやすい。素晴らしい能力を発揮してくれている」と絶賛した。

◆阪神中野拓夢内野手(28)が終盤猛攻のキーマンになった。2-0の8回は2死から塹江をとらえた右前打で、佐藤輝の3ランにつなげた。9回は長谷部からラスト8点目を刻む右翼への適時二塁打。「昨日の最後から感覚的にちょっとよかったので。自分が振れるボールに、しっかりと自分のスイングができた。交流戦に入る上では、よかったかなと思います」と充実だ。3安打は5月13日のDeNA戦以来16試合ぶりで今季5度目。二塁守備でも伊原らをもり立てた。

◆阪神栄枝裕貴捕手(27)が約2カ月ぶりに出場した。9回裏の守備から捕手として途中出場。開幕から1軍に帯同し続けているが、ノーゲームとなった4月10日ヤクルト戦(甲子園)を除き、スタメンだった4月3日DeNA戦(京セラドーム)以来の出場となった。この回から登板した4番手のニック・ネルソン投手(29)をリードして1安打無失点で試合を締めた。栄枝は「出していただいて、ゼロのゲームをつくってきていたので、僕がここで点をとられるわけにはいかないと。ネルソンも点差は開いていても結果にこだわっていると思う。そういう気持ちで入りました。本当に僕の立ち位置はこういうところをしっかり積み重ねてやるポジションだと思うので。次いつ出てもいいように準備したいと思います」と力を込めた。ネルソンとは「組んだことはないんですけど」と話しつつ「投げているのを見たりして頭に入っていた。きょうの相手バッターの結果とかも頭に入っていた。こういう感じでいこうというのは頭に入れていきました」と準備力の高さをうかがわせた。

◆阪神が両リーグ一番乗りで30勝に到達した。敵地3連戦3連勝で貯金も今期最多2桁10に乗せた。阪神が13年7月以来12年ぶりにマツダスタジアムで3連戦3連勝を飾り、23年以来の両リーグ30勝一番乗り。阪神が交流戦前に30勝に到達したのは、23年に続いて2度目。2位DeNAに2・5差をつけ、貯金10で交流戦に入る。23年は2位DeNAに6差をつけ、貯金17で入った交流戦で負け越した(7勝10敗1分け)が、リーグ優勝、日本一に駆け上がった。

◆2冠奪回でリーグ戦を締めた! 阪神4番の佐藤輝明内野手(26)がダメ押し3ランで再び本塁打、打点で両リーグトップに躍り出た。2点リードの8回に広島戦3連勝を決定づける13号。37打点に増やし、同僚森下とDeNA牧に1差をつけて逆転した。首位がっちりのチームは、38年ぶりの日本一に輝いた23年以来の12球団最速30勝の吉兆。貯金を今季最多の10に増やし、3日開幕の交流戦では、いきなり新庄日本ハムとのセパ首位対決に臨む。佐藤輝はバットを持ったまま、ジッと打球を見つめた。右手1本で運んだとは思えない弾道は、打った本人も不思議な感覚だったのか。すぐ一塁へ走り出すことなく、右翼席への着弾まで見届けた。高くバットを投げ上げる。湧き上がった大歓声を浴び、ようやく走り出した。「うまく反応できた感じですかね。うまく打てたと思います」。2-0で迎えた8回2死一、二塁。快速左腕塹江との対戦だった。7球続けて150キロ台の直球を投じられたが、ファウルで粘ってフルカウント。8球目、137キロのスライダーでタイミングを外されたが、粘った下半身と右手1本で仕留めた。両リーグトップを独走する7試合ぶりの13号3ラン。勝利を決定づけた技あり弾に藤川監督も「ファンの方も楽しいでしょうし。いいホームランじゃないですかね」と目を細めた。これで37打点。「まだまだ全然関係ない」と話しながらも、再び両リーグトップに躍り出た。試合前時点では後輩森下と並び、1位のDeNA牧を2差で追っていた。だが初回に森下が先制2ランを放ち、2人に2差をつけられた。だが3打点を量産する1発で一気に追い抜き、2位で並ぶ牧、森下に1差をつけた。森下とのアベック弾は今季2度目で2連勝。交流戦前最後のリーグ戦で、本塁打&打点の2冠を取り返した。確実性が増し、打率も2割9分の高水準。開幕前の目標「2割8分以上」を上回る。「調子いい時は月間3割とか打てるわけで。続かないと意味がない。もっと上にはいけないので」。月間打率3割2分3厘をマークした5月。継続に重きを置く主砲は、6月初戦の1発にも浮かれることはなかった。「まだまだね。打てるところもあったので。また練習したいですね」。チームは岡田監督で日本一に輝いた23年以来の両リーグ最速30勝。貯金を今季最多の10に増やし、3日開幕の交流戦に向かう。いきなり相まみえるのは、同じく3連勝でパ首位を走る新庄監督率いる日本ハムだ。佐藤輝はパとのカード別打率ワーストの1割6分2厘で、敵地エスコンフィールドは8打数無安打。だが今年のテルはひと味もふた味も違う。「交流戦も目の前の試合を頑張ろうと思います」。北の大地で進化を証明し、新庄監督を驚かせる。【波部俊之介】

◆虎の3番が勝負強すぎる! 阪神森下翔太外野手(24)が先制決勝の2ランで広島戦3連勝をけん引した。初回1死二塁。先発左腕、森の甘く入った133キロチェンジアップをすくい上げると、打球は鯉党で赤く染まった左翼2階席まで飛んだ。「角度がいい形でついたのでよかったです。真っすぐで、そんなに押してくる投手ではないので(変化球は)頭にはありました」。5月20日巨人戦以来48打席ぶりの8号で伊原を援護。チームの30勝中、両リーグ単独トップをいく9個目の勝利打点だ。「先制点を取ることで、かなり優位に進められるかなと。結果は準備でしか変えられないですけど、いい形で2点取れたかなと思います」。イメージは残っていた。森からは昨年8月25日のマツダスタジアムでもアーチを描いており、会心の再現弾となった。通算150打点目となった2ランで今季の打点を36に積み上げ、この瞬間DeNA牧と並んで一時トップに立った。8回に4番佐藤輝の3ランで1つ追い越されたが、3、4番の切磋琢磨(せっさたくま)が首位チームの推進力だ。今季7度目の猛打賞もマークし、好調キープで交流戦に臨める。エスコンフィールドが舞台だったプロ1年目の日本ハム戦は、2軍降格中で出場なし。だが昨季の甲子園では打率3割8厘といいイメージがある。「勝てば勝つほどいいと思うので。シーズンは長いので、何連勝とかは自分たちは何も思っていない。1戦1戦、準備してやっていきます」。1軍初の北海道。今度はパの首位チーム相手に躍動する。【伊東大介】

◆阪神ドラフト1位左腕、伊原陵人投手(24)は、お辞儀で感謝を伝えた。2点リードの7回、1死一、二塁のピンチを招いて降板したが、湯浅先輩がしっかり火消し。拍手で出迎え、帽子のつばに手をやって頭を下げた。今季4勝目で先発した広島戦は3戦3勝で対戦防御率は0・47。前日5月31日に勝利して通算11勝1敗とした大竹に続く、新人コイキラーの誕生だ。「どの相手に投げる時も、とにかく勝つために何ができるか考えています」6回まで1安打1四球、3度の3者凡退。すべて先頭打者を抑え、二塁すら踏ませなかった。7回は少し球が上ずり、最長タイの6回1/3で降板。「いつも湯浅さんに出てきてもらって申し訳ない。7回を乗り切ることが課題」。反省も忘れず、3安打5奪三振無失点。交流戦前ラストゲームの快勝に大きく貢献した。リリーフも含めて13試合に登板し4勝1敗、防御率1・09の安定感。現状ではDeNA松尾らがライバルになりそうなセの新人王争いでも、頭一つ抜けている。チームでは23年村上以来の快挙へ着実に前進中だ。忘れられない試合がある。NTT西日本時代の昨年5月16日、ホンダ鈴鹿とのオープン戦。味方のエラーもからみ、自責0ながら初回の7失点が響いて3回に降板した。河本監督から「柱となる選手が、あんな姿を見せたらあかん」とゲキが飛び、ハッと目覚めた。「(主戦で)投げている人間だったので、しっかりしないといけない、という思いは強くなりました」直後の都市対抗予選は先発&中継ぎの両輪でフル回転し、4試合20回1/3を投げて防御率0・44。本大会進出を導き、ドラフト1位指名されるまでに成長した。「(社会人で)チームにどう貢献するかが大事かを学びました」。藤川監督は「坂本もよく引っ張っているし、いい状態で交流戦まで、新人ながらよくやっている」とたたえた。本人は「気づいたら今日になっていた。一瞬」と無我夢中だ。プロ7度の先発はすべて日曜日のデーゲームで、次回は8日オリックス戦(甲子園)が有力。今度はパ相手にサンデー左腕が、進化を発揮する。【塚本光】

◆阪神が8-0で広島に快勝。今季3度目となる同一カード3連勝を決めた。一回に森下翔太外野手(24)が広島の先発・森から今季8号となる先制2ランで、プロ通算150打点を記録。2-0の八回には佐藤輝明内野手(26)が5月24日の中日戦以来、7試合ぶりとなる特大の13号3ランを放った。さらに九回には近本の2点三塁打、中野の適時二塁打で広島を突き放した。先発したD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は七回途中3安打無失点の好投で4勝目。2-0の七回1死一、二塁の場面で、2番手で登板した湯浅は無失点投球を見せた。3連勝で貯金を今季最多の「10」とし、3日の日本ハム戦(エスコン)から始まる交流戦に挑む。

◆広島が今季3度目の同一カード3連戦3連敗を喫し、阪神戦は5連敗となった。先発した森翔平投手(27)は6回を投げ、2失点で今季2敗目となった。一回に先頭の近本に四球を与え、1死後、森下に左翼席へ先制の2ランを浴びた。その後は二回から四回まで三者凡退と尻上がりに調子を上げていった。4月13日の巨人戦(マツダ)以来、自身5試合ぶりとなる白星を狙ったが、打線の援護がなかった。攻撃陣は阪神先発のD1位・伊原(NTT西日本)に対し、六回まで無得点。七回に1死から満塁の好機を作るが、得点にはつなげられなかった。チームは今季2度目の4連敗となった。

◆八回、3ランを放ち、阪神・森下翔太の出迎えを受ける佐藤輝明=マツダスタジアム(撮影・渋井君夫)

◆広島が今季3度目の同一カード3連戦3連敗を喫し、阪神戦は5連敗となった。先発した森翔平投手(27)は6回を投げ、2失点で今季2敗目。打線は無得点で2試合連続の零封負けとなった。

◆カード3連勝を飾った阪神が両リーグ最速の30勝に到達した。森下翔太外野手(24)と佐藤輝明内野手(26)が今季2度目のアベック弾。一回1死二塁、11試合&48打席ぶり本塁打を放った森下に対し、佐藤輝は八回2死一、二塁、7試合&32打席ぶりアーチを右翼席に運んだ。九回には近本光司外野手(30)、中野拓夢内野手(28)の連続適時打で3点を追加した。6回?を投げて無失点のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は自身3連勝で4勝目(1敗)を挙げた。伊原の後を継いだ湯浅京己投手(25)は1死満塁の窮地を脱出。直後の攻撃で佐藤輝の13号3ランが飛び出し、通算100本塁打まで、あと3本とした。チームは11度目の無失点勝利。カード3連勝は今季3度目で、最多貯金を「10」とした。

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)が森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)がけん引する阪神打線に言及した。走者を置いた状況での3番・森下と4番・佐藤輝の本塁打。役者の活躍による効果的な点の取り方は、最もチームに勢いをつける。3番と4番が競い合ってチームを引っ張る理想的な姿を、打撃コーチとして何度も見てきた。強烈な印象は秋山幸二と清原和博だ。彼らは負けん気が強く、「絶対にアイツに負けるか」と思いながら打席に立っていた。まだ比較する段階ではないが、森下と佐藤輝には競争しながら「秋山&清原」に近づいてもらいたい。特に森下の勝負強さは、相当高いレベルに達しているから、期待も膨らむ。交流戦に向けてもいい形で臨める。今はセ・リーグの投手レベルが格段にアップしているから、セパの投手力の差はない。構える必要もない。打線が固定されている今の阪神なら、慣れないDH制にこだわる必要もない。どこかにDHを入れて並びを崩すぐらいなら、「9番DH」にして、そこに小技が効いて足のある熊谷らを入れても面白い。これまでと同じ戦い方で、十分にパとも戦えるだろう。

◆カード3連勝を飾った阪神が両リーグ最速の30勝に到達した。森下翔太外野手(24)と佐藤輝明内野手(26)が今季2度目のアベック弾。一回1死二塁、11試合&48打席ぶり本塁打を放った森下に対し、佐藤輝は八回2死一、二塁、7試合&32打席ぶりアーチを右翼席に運んだ。九回には近本光司外野手(30)、中野拓夢内野手(28)の連続適時打で3点を追加した。6回?を投げて無失点のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は自身3連勝で4勝目(1敗)を挙げた。伊原の後を継いだ湯浅京己投手(25)は1死満塁の窮地を脱出。直後の攻撃で佐藤輝の13号3ランが飛び出し、通算100本塁打まで、あと3本とした。チームは11度目の無失点勝利。カード3連勝は今季3度目で、最多貯金を「10」とした。

◆今季初の2試合連続零封負けで、3度目の同一カード3連敗を喫した。好機であと一本が出ない打線に、広島・新井貴浩監督(48)は渋い表情を浮かべた。「調子の波というのはどんな選手にもある。調子が悪い人がいても、カバーしてくれる状態がいい人がいてくれたらいいんだけど、全体的に低調になっている」六回まで二塁すら踏めず、七回に1死満塁としたが、ドラフト1位・佐々木(青学大)が二飛、代打・野間は空振り三振に倒れた。4位のチームは今季2度目の4連敗で阪神戦は5連敗。交流戦前の最終戦で4・5ゲーム差に広げられた。新井監督は「(3日から)交流戦が始まるので、しっかりと切り替えて臨みたい」と前を向いた。昨季は10勝8敗と勝ち越したパ・リーグ相手の戦いで、復調のきっかけをつかみたい。(西垣戸理大)

◆連日の鯉封じの熱投。阪神・湯浅京己投手(25)がピンチでの出番で力を発揮し、雄たけびとともにガッツポーズを繰り出した。「伊原がずっといい投球をしていたので、点を与えずに帰ってこられてよかった」登板は2―0の七回にD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が連打を浴びた直後の1死一、二塁だった。先頭・小園への四球で満塁とされたが「甘くならないように(と思って投げた)仕方ない四球」と気持ちを切り替えた。ドラフト1位・佐々木(青学大)を二飛に仕留めると、代打・野間にはフルカウントから低めのボールゾーンへ変化球を沈める攻めの投球で、空振り三振に仕留めた。藤川球児監督(44)は「起用する側からしても使いやすい。素晴らしい能力を発揮してくれています」と高評価。今季7ホールド目を挙げた湯浅は「任されたところでしっかりと自分の投球、最高のパフォーマンスをできるようにやるだけ」と汗をぬぐった。今季初登板から連続無失点を14試合に伸ばす、魂の19球だった。(須藤佳裕)

◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)は好リードでD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=の4勝目をサポートした。「自分からもいろいろと発信してくれる。僕もコミュニケーションを取りやすい」。チームはこの日の八回まで36イニング連続で回の先頭の出塁を許さず。藤川球児監督(44)藤川監督は「投げた投手もそうですけど、捕手がよくリードしたということでしょうね。全体として締まった形でゲームができたということになる」と4戦連続先発マスクだった坂本ら女房役をたたえた。

◆阪神・近本光司外野手(30)は5―0の九回にトドメの2点三塁打を放った。2死一、二塁から長谷部の変化球を右翼線に運ぶと、快足を飛ばして今季2本目の三塁打を記録。通算1000安打まで5本とし「結果的に楽に、ではないですけど、勝てたのでよかった。日曜日に勝って終わるのと負けて終わるのでは全然違いますし、交流戦もいい流れで入っていけたら」と先を見据えた。

◆七回の守備から出場した阪神・熊谷敬宥内野手(29)がバットで魅せた。九回先頭で打席に立つと、5番手・長谷部から三遊間をしぶとく破って3得点の口火を切った。5月31日の同戦では安打性の打球を遊撃・小園の好守に阻まれ「昨日捕られていたので、ヒットになって良かった」とうなずいた。「僕の場合はまずは守備なんで。結果が出たのは良かったですけど、まずはしっかり守っていく」。虎のベンチには、走攻守で貢献するスーパーサブがいる。

◆阪神・桐敷拓馬投手(25)が出場選手登録された。左上肢の筋疲労で5月22日に抹消され、ノースローなどで調整してきた。再登録が可能となる最短の10日間での昇格となった。登板機会はなかったが「また次は交流戦なので、いつでも行けるように準備するだけ。状態はオッケーで、(藤川)監督にもそういう風に言って合流したので、またここから頑張れるようにしたい」と力を込めた。代わってドラフト3位・木下里都投手(24)=KMGホールディングス=が抹消された。

◆阪神・栄枝裕貴捕手(27)が九回の守備からマスクを任され、無失点勝利に貢献。ニック・ネルソン投手(29)をリードし「(チームが)ゼロのゲームをずっと作ってきていたので、僕がここで点を取られるわけにはいかなかった」と話した。4月3日のDeNA戦(京セラ)以来、約2カ月ぶりの出場。「僕の立ち位置は、こういうところを一つ一つ積み重ねるポジション。また次、いつ出てもいいように準備したい」と結果を求める。

◆プレーボール直後、阪神・森下翔太外野手(24)のひと振りが3連勝を引き寄せた。会心の特大弾に、左翼手は一歩も動けない。チーム7試合ぶりとなる待望の一発で攻略への風穴を開け、打線爆発の引き金となった。「この2戦(5月30日、31日)を見て、広島も点を取るのに悩んでいるように見えた。先制点を取ることで、かなり優位に進められるかなと思っていたので、結果は準備でしか変えられないですけど、たまたまいい形で2点取れたと思う」3タテ阻止に挑んできた鯉の闘志をそぐほどの一撃だった。一回、先頭の近本が四球で出塁し、1死二塁となって打席へ。カウント1―1からのチェンジアップをすくい上げた。「(変化球は)真っすぐで押してくる投手じゃないので頭にはあった。角度がいい形でついた」と納得の8号2ラン。5月20日の巨人戦(甲子園)以来11試合、48打席ぶりのアーチで先手を奪い、藤川監督は「この3戦目は非常に大きい。初回から森下がいいバッティングをしてくれました」とたたえた。直近5試合は打率・158だった。広島での3連戦は、普段よりも薄い、紫色のグリップテープを巻いたバットで臨んだ。「グリップ部分が細いほうが振り抜きやすい。でも、体を使えずに振ってしまうこともある」という理由から、これまでは厚めのテープを巻いて太さを確保していたが、臨機応変に自身の状態に合わせて変更。〝紫テープ〟も使いこなし、結果を残した。

◆2冠奪い返した! 首位阪神は交流戦前ラストゲームとなった広島戦に8-0で大勝。4番・佐藤輝明内野手(26)は八回2死一、二塁で13号3ランを放ち、37打点とともにリーグトップに立った。チームはマツダスタジアムで12年ぶりの同一カード3連勝。今季最多の貯金10で、両リーグ最速で30勝に到達した。3日の日本ハム戦(エスコン)から「日本生命セ・パ交流戦」が始まる。猛虎打線がパ・リーグに襲いかかる!右手だけで押し込んだ。佐藤輝は打球が右翼席に吸い込まれる瞬間を見届けると、珍しくバットをほうり投げた。2-0の八回、両リーグトップの13号3ラン。通算100号まで3本とした。「うまく反応できた感じです。よかった。(バットを投げた理由は)想像にお任せします」とびっきりの笑顔で5月24日の中日戦(バンテリンドーム)以来、7試合ぶりとなる一発を振り返った。一回に先制の8号2ランを放った森下に打点で一度は抜かれたが、八回2死一、二塁で塹江のスライダーを一閃した佐藤輝が大まくり! 37打点で牧(DeNA)をも抜き去った。

◆淡々と打者を打ち取るその姿に、カープファンが恐れおののく。阪神ドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が七回途中3安打無失点の好投で敵地初勝利。得意とする鯉料理で虎党をうならせた。「(村上)頌樹さんと大竹さんがすごくいい流れを作ってくれて、僕が一番投げやすい状態でいつも投げさせてもらっている。いいリズムを引き継ぎながら、とにかく先頭をアウトにできたことが一番大きかった」六回まで二塁を踏ませない。「いつもランナーをためると、湯浅さんに出てきてもらっている。本当に申し訳ない気持ち」と七回1死一、二塁での降板を悔やんだが、最高気温25度の中、直球は常時140キロ台中盤を計測。緩急を使いながら「先頭(打者)が出ると攻め方が変わったり、どうしてもしんどくなる」と細心の注意をはらった。

◆阪神が2点をリードしていた。が、先発・伊原が連打を浴びる。七回裏だった。交代やむなし-。大阪・難波のメディア局の当番デスク席で、阿部祐亮はテレビ画面を注視していた。湯浅登場! 小園に四球を許して満塁になってしまったが、後続を断って危機脱出だ。「湯浅の19球」と語り継がれる...ことは、さすがにないと思うけれど、ヒヤヒヤドキドキ、見どころ満載のショータイムだった。と同時に、この時刻、阿部にはもう一つの気になることが。ちょうど日本ダービーの出走時刻が迫っていたのだ。サンスポ歴代の〝競馬を愛する〟野球デスクたちは、いつも悩まされてきた。日曜日の昼下がり。阪神の大ピンチと、GⅠレースの時刻が重なったら、どっちを見ればいいのか?と。野球に決まってるんだけれど。デスク阿部は昼過ぎから心配していた。「レースの真っ最中に打ち合わせの電話をしてくる記者がいませんように」ホントは、何時であろうと電話をしてくる記者の方が正しい。競馬に興味がない記者は遠慮なく電話してくる。何度も言う。こちらが正解。でも、サンスポルールでは、昔から電話したらデスクに叱られるのだ。阪神は大事、ダービーも同じぐらいに大事?!ダービーの結果が出た後に湯浅がピンチをしのぎ、佐藤輝が豪快ダメ押し弾。現場からの報告電話でダービー観戦を邪魔されることもなかった。ゴキゲンなデスクの陣頭指揮で、何ともド派手な紙面が完成した。

◆よっしゃあ! 猛者どもが手ぐすねを引いて待つパ・リーグとの交流戦で、阪神が12球団唯一の『貯金10というお守り』を懐に臨めるのは力強えええ!!しかも、猛虎打線はどれだけ素直でいい子なんや~、前日俺がここで『剛腕の多いパ・リーグとの交流戦が目前だと思うと、打線の4安打2点は心配の種だなあ...。第3戦はクリーンアップのアーチそろい踏みとかで不安一掃!!』と書いたら、本日そろい踏みはかなわなかったけど、3番森下の一回先制2ラン! 八回は4番佐藤輝の駄目押し13号3ラン! 猛虎打線爆発の8得点!! お願いを聞いてくれてアリガトウ!!ドラ1ルーキーの伊原も今回またもや〝七回の壁〟に阻まれたけど、4勝目は六回まで1安打と立派やんか!! 次こそ七回...。いや、完投勝ちしたろーぜ!!さ、いよいよ武者震いの交流戦。しかも、パ・リーグ上位の日本ハム、オリックス、西武と続くのだ。あるいはここがVへ正念場か? 剛腕の多いパ相手に、俺が提言するのはバント(スクイズ)に盗塁など、『阪神高校野球』に徹する!!なのだ。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
30202 0.600
(↑0.008)
-
(-)
91178
(+8)
121
(-)
27
(+2)
42
(-)
0.242
(-)
2.090
(↑0.04)
2
(1↑)
DeNA
26213 0.553
(↑0.01)
2.5
(-)
93169
(+3)
130
(+2)
25
(+1)
27
(-)
0.238
(↓0.001)
2.320
(↑0.01)
3
(1↓)
巨人
28241 0.538
(↓0.011)
3
(↓1)
90162
(+1)
163
(+4)
37
(-)
23
(-)
0.243
(↓0.002)
2.710
(↓0.03)
4
(-)
広島
24232 0.511
(↓0.011)
4.5
(↓1)
94150
(-)
134
(+8)
21
(-)
15
(-)
0.238
(↓0.003)
2.430
(↓0.12)
5
(-)
中日
23262 0.469
(↑0.011)
6.5
(-)
92119
(+4)
152
(+1)
23
(+1)
26
(-)
0.217
(↑0.004)
2.750
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
14312 0.311
(↓0.007)
13.5
(↓1)
96120
(+2)
198
(+3)
19
(+1)
15
(-)
0.220
(↓0.001)
3.680
(-)