ロッテ(★1対2☆)オリックス =リーグ戦9回戦(2025.05.28)・ZOZOマリンスタジアム=
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ORIX
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ロッテ
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勝利投手:ペルドモ(2勝1敗0S)
(セーブ:マチャド(2勝2敗8S))
敗戦投手:中森 俊介(1勝2敗0S)
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◆オリックスは1点を追う6回表、若月が適時打を放ち、試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた9回には、麦谷の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・ペルドモが今季2勝目。敗れたロッテは、最終回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手(27)が28日ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発する。昨季7月7日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)を最後に15戦連続で勝ち星から遠ざかる。前回、8回3失点(自責1)だった16日の西武戦(ベルーナドーム)から中11日。心身ともにリフレッシュした。3週間ほど前からガールフレンドのジョスレイさん(29)が来日。大阪・箕面の勝尾寺に参拝した。「日本はすばらしい文化を持っている国。勝ち星がほしいので、お祈りしてきました」。勝ちだるまもゲットし、準備は万全。「勝機はおのずとやってくると思う」と笑顔だった。

◆ロッテの先発、種市篤暉投手(26)が5回5安打無失点で勝ち投手の権利をもって降板した。だがその直後の6回に、2番手ゲレーロが同点に追いつかれ、惜しくも白星はならなかった。種市は「まずは無失点で抑えられたことは良かったですが、球数も多くなってしまったのが反省です。常にHQS(ハイクオリティースタート=先発で7回以上、自責2以下)できるようなピッチングができるように次も頑張ります」と話した。4回以外は毎回走者を許す苦しいマウンドだったが、ピンチになるほど研ぎ澄まされていった。2回無死一、二塁のピンチでは、中川、若槻をフォークで連続三振に仕留めて無失点。5回1死一、二塁では、3番紅林、4番頓宮から連続三振を奪い、右こぶしを強く握った。ピンチを招いてもあきらめない96球の力投だった。種市は、今季ここまで2勝3敗。14日の楽天戦(楽天モバイルパーク)は4回3失点で3敗目を喫した。その3日後の17日には右肘の張りで登録抹消された。試合前は「間が空いてしまいましたが、その間にやってきたことを試合で出せるように。チームが勝てるように頑張ります」と話していた。しっかり修正し、中13日での復帰マウンドで結果を出した。

◆オリックスはドラフト1位麦谷祐介外野手(22=富士大)が値千金の勝ち越し打を放ち、ロッテ戦の連敗を2で止めた。1-1の9回。2死から森友哉捕手(29)が左中間フェンス直撃の二塁打。代走からの途中出場だった麦谷はロッテ中森の3球目、151キロ内角低めの直球を右前にはじき返した。先発のアンダーソン・エスピノーザ投手(27)は7回4安打1失点の力投。2回、高部に高めのツーシームを左前に運ばれ、先制された。それでも最後は藤原を空振り三振に仕留め、最少失点に抑えた。援護したい打線は1点を追う6回。四球と投手内野安打で1死一、三塁から若月健矢捕手(29)が右前適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。だが7回に勝ち越せず、エスピノーザは昨季7月から16戦連続白星なしとなった。

◆ロッテが逆転負けで借金は今季最多タイの11に膨らんだ。2回に高部瑛斗外野手(27)の2試合連続適時打で先制。中13日で先発した種市篤暉投手(26)も5回5安打無失点と好投も救援陣がリードを守れなかった。白星を逃した種市は「まずは無失点で抑えられたことは良かったですが、球数も多くなってしまったのが反省です。常にHQS(ハイクオリティースタート=先発で7回以上、自責2以下)できるようなピッチングができるように次も頑張ります」と気を取り直した。

◆9回に途中交代したオリックス森友哉捕手(29)は問題なしを強調した。1-1の9回。2死から左中間フェンス直撃の二塁打を放つも、何らかのアクシデントが発生したと思われ、代走の来田涼斗外野手(22)が送られた。続く麦谷祐介外野手(22=富士大)の右前打に来田が好走塁。決勝ホームを踏んだ。森は試合後「ほんまに大丈夫です。何もないです」と笑顔で球場を後にした。岸田護監督(44)も「痛みもなく。大丈夫です」と説明した。森は3月に右脇腹を負傷し、5月5日に昇格。14試合に出場し、打率2割3分9厘、6打点をマークしている。

◆いよいよ本格化の時を迎えようとしているのか。ロッテ・藤原恭大外野手(25)が12試合連続出塁中だ。ここ5試合連続で1番打者に固定され、前日27日のオリックス戦(ZOZOマリン)では5打数4安打1打点の固め打ち。打率はリーグ3位の・306まで上昇した。2018年に大阪桐蔭高で甲子園の春夏連覇を中心選手として達成し、将来を嘱望された大器も7年目。ここまでは左投手相手には先発が見送られるなどレギュラー扱いには遠かったが、28日のオリックス戦でも「1番・右翼」と17試合連続で先発起用されている。1打席で結果が求められる代打出場ではなく、常時スタメンに名を連ねることに「やっぱり1日1本でいいので。出ることが大事ですし。1本打てれば次の日につながる。一日一善と思ってやっています」と着実な貢献を求めて結果を出している。2ストライクと追い込まれた後にノーステップ打法に切り替えて打率・313と粘り強さも備え、課題の対左腕にも「明確にどういうふうに打ったらいいかっていうのが出てきた」と克服しつつある。投高打低のシーズンで、数少ない3割打者に名乗りを上げたが「まだ打席数も少ないですし、シーズン序盤なんで。まだまだここから」と貪欲に高みを目指す。(片岡将)

◆オリックスが逆転勝ち。0―1の六回に若月の適時打で同点。九回2死から森が二塁打で好機をつくり、途中出場の麦谷が右前に勝ち越し打を放った。ロッテは二回に高部の適時打で先制したが、追加点が奪えず主導権を失った。

◆ロッテは作戦が裏目に出た。1―1の八回1死三塁で寺地は遊直。この当たりで三塁走者の小川が帰塁できずに併殺となった。吉井監督は「あそこはギャンブル。バットに当たったらゴーのサインだったので小川のミスではない」と説明した。その直後の九回に勝ち越され、裏の攻撃では無死二塁で高部はバントを決められず、最後は左飛に。ちぐはぐな戦いに監督は「きっちり(バントを)決められるチームになっていかないと」と話した。

◆オリックスは敵地でロッテ相手に逆転勝ちを収めた。ロースコアの接戦にケリをつけたのはドラフト1位・麦谷祐介外野手(22)=富士大=のバットだ。1―1の九回2死から森が左翼フェンス直撃の二塁打を放ち回ってきた好機に「森さんがつないでくれた。絶対に決めてやろうと。チーム全員で勝ちに向かって突き進んでいたのでそれに乗った」と燃えた。相手4番手・中森が投じた151キロの速球を見逃さず右前へ勝ち越し打。代走・来田が本塁ヘッドスライディングしたのを確認すると塁上で何度も派手にガッツポーズをつくった。開幕から一度も2軍に降格しておらず、先発出場した試合もある一方で、最近はベンチスタートが目立つ。この日もグラウンドに登場したのは八回、杉本の代走からだった。結果が伴わなくても「過去は戻れない。打てなかった過程を見つめ直して頑張りたい。(打席に入る)期間が空いたから打てないと言い訳したくない」と前を向き、「いつでも行ける準備はしているし常に攻め切る。メンタルにブレはない」と言い切った。頼もしい新人に球団フロントは「全てのレベルが並の新人ではない。将来、チームを背負う大きな選手になる人材」と期待を寄せ、プレッシャーがかかる場面での一打を、同じ外野手の西川も「本当によく打ったと思う」とたたえた。この日先発した15戦連続白星なしの先発・エスピノーザは七回1失点にまとめながらまたも白星はつかなかったが、チーム一丸となって勝利をつかみ、岸田監督も「勝ち切ってくれて本当に良かった」と胸をなでおろした。(山戸英州)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
26202 0.565
(↓0.013)
-
(-)
95166
(+1)
132
(+2)
45
(-)
25
(-)
0.229
(-)
2.310
(↑0.01)
2
(-)
西武
26210 0.553
(↑0.01)
0.5
(↓1)
96138
(+6)
119
(-)
23
(-)
33
(-)
0.239
(↑0.001)
2.370
(↑0.05)
3
(-)
ORIX
24203 0.545
(↑0.01)
1
(↑1)
96165
(+2)
170
(+1)
33
(-)
23
(+1)
0.265
(↑0.002
3.330
(↑0.05)
4
(-)
ソフトバンク
23232 0.500
(↑0.011)
3
(↑1)
95172
(+2)
154
(+1)
30
(-)
32
(-)
0.244
(↑0.002)
2.770
(↑0.06)
5
(-)
楽天
21251 0.457
(↓0.01)
5
(-)
96123
(-)
145
(+6)
18
(-)
52
(-)
0.233
(↓0.002)
2.940
(↓0.05)
6
(-)
ロッテ
17280 0.378
(↓0.008)
8.5
(-)
98119
(+1)
163
(+2)
24
(-)
16
(+2)
0.214
(-)
3.360
(↑0.03)