1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 3 | 12 | 0 | 0 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 | 1 |
勝利投手:加治屋 蓮(1勝0敗0S) (セーブ:鈴木 翔天(0勝1敗4S)) 敗戦投手:ウィンゲンター(0勝3敗0S) 本塁打 |

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◆楽天が接戦を制した。楽天は1点を追う6回表、鈴木大の適時打で同点とする。そのまま迎えた8回には、相手の暴投の間に1点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・加治屋が移籍後初勝利。敗れた西武は打線が8安打を放つも、1得点とつながりを欠いた。
◆群馬開催の西武主催試合で、前GMの渡辺久信氏(59=日刊スポーツ客員評論家)が始球式を務める。「どうしよう、大丈夫かな」。昨年の球団のレジェンドゲーム用に作った母校・前橋工カラーのグラブを身につけ、かつての快速球はさく裂する...だろうか。「いい思い出、かぁ。負けた思い出の方が多いな」と振り返る。高校最後の夏は群馬大会決勝で敗れた。延長11回、押し出し四球でサヨナラ負け。「負けて3日間だけ一応、おとなしくしてさ。すぐに運転免許取りに行ったよ」。学校へ行く時も敷島球場に行く時も、上毛電気鉄道に揺られた。「俺、指定席あったんだよね。いつも座るとこ、だいたい決まってて。一度、なんでか譲ってもらったことがあったなぁ」勝ったのと同じくらい負けた、敷島球場にまつわる青春ストーリー。プロ入り後は1軍戦で登板したことは。「2軍戦で斎藤雅樹さんと投げ合ったんだけどな。1軍ではないかな...あっ、あるよ!!」突然思い出し、渡辺氏の表情が華やいだ。「まだ若い頃だよ。もう優勝を決めてて、消化試合みたいな時だったんだけど、当時の日ハムは後楽園が本拠地で、でも何か使えなかったみたいで、敷島でハムの主催ゲームになったんだよ。そこで投げたんだった」続ける。「先発でね。2イニングだけ。先発陣がみんな、日本シリーズへ向けての調整登板みたいな感じになって。俺が先発で2イニング、東尾さんが2イニング、工藤さんが2イニング、郭泰源さんが2イニング、でも延長戦になっちゃってリリーフの小田さんだけ最後、3イニングになっちゃって。小田さん、なんかかわいそうだったね」その2イニングが1軍投手としての唯一の地元凱旋(がいせん)だった。「あれ、いつだったかな。調べてみてよ」日刊スポーツ記録室によると、その記憶は22歳だった87年10月18日のこと。そこから1万3735日ぶり。37年7カ月と8日ぶり。群馬のヒーローとして、敷島のマウンドに立つ。【金子真仁】
◆西武前GMの渡辺久信氏(59=日刊スポーツ客員評論家)が地元群馬での西武-楽天戦で始球式を行った。「感慨深いものはあります。退団して初めてで、群馬のファンの方々に感謝の気持ちを込めて」と背番号41のユニホームでマウンドへ。「いや~、ワンバウンドですよ。野球の素人が投げたようなボールでした」と笑い飛ばし、記念球は気前よく腕を回してスタンドのファンへ投げ込んだ。
◆打撃不振に苦しんできた西武の長谷川信哉外野手(23)が、まずは打率を2割台に乗せた。6番右翼でスタメン出場し、2回の第1打席で楽天内の外角低め直球をライト前へ強く転がした。開幕から11試合連続で1番打者で起用されていたものの、安打が増えず、一時は打率が1割4分台まで落ち込んでいた。試合前時点で1割9分7厘まで上げており、この日の第1打席でついに2割3厘となった。打撃面は苦しんでいるものの、右翼守備は高い貢献を続けている。
◆西武西川愛也外野手(25)がまたまた第1打席で「先頭打者安打」を放った。0-0の初回。楽天内の3球目、高め直球を捉えて右前にクリーンヒット。開幕から全試合にスタメン出場している25歳は、これで第1打席安打を「19」に伸ばした。直近2試合では9打席連続無安打だったが、今季3号を放った24日ロッテ戦(ZОZОマリン)の第1打席以降10打席目で待望の安打が飛び出した。高卒プロ8年目の西川は、試合前時点でチーム打率2位の2割7分1厘、3本塁打とレギュラー定着へアピールを続けている。SNSでは「切り込み隊長や!」「第1打席男、西川愛也」「先頭出塁の鬼」といった声が寄せられた。
◆西武の炭谷銀仁朗捕手(37)と打者楽天太田光捕手(28)が激突し、ヒヤリとするシーンがあった。同点の7回無死二塁、初球から犠打を試みた楽天太田への2球目。ファウルとなった打球を取りにマスクを外した炭谷は打球を見失い、そのまま打席に立っていた太田のヘルメットに激突した。炭谷はその場に立ち崩れ、右手で顔を押さえてしばらく動けず。トレーナーが駆けつけ、観戦に来ていた子どもたちの「頑張れー」の声が飛び交うと、なんとか立ち上がりそのままマスクを被り続けた。痛みを気にしつつもフィールドに立ち続けた炭谷の頑丈さに、場内からは大きな拍手が送られた。その後は太田に犠打で走者を三塁に進められたが、後続を抑えてこの回を無失点で切り抜けた。
◆西武高橋光成投手(28)が7回1失点、今季最多121球で力投も凱旋(がいせん)勝利とはならなかった。チームの419日ぶりの首位浮上を懸けた一戦。群馬出身の高橋が、慣れ親しんだ地元の同球場でプロ3度目の先発に挑んだ。4回以外の毎イニングで走者を背負うも、5回まで0行進を続ける粘りの投球。だが1点リードの6回、先頭中島を打ち取った三飛かという当たりは風に流され、三塁手外崎が落球。ボールが転々とする間に二進を許すと、1死二塁から鈴木大の右前適時打で同点に追いつかれた。7回には先頭浅村に右フェンス直撃の二塁打を許すなど、2死二、三塁のピンチを背負ったが、最後の打者中島を146キロフォークで空振り三振に仕留めて勝ち越しを許さなかった。プロ入り後の同球場では0勝2敗と勝ち星はなし。昨年は5回無失点で好投も勝敗つかず。試合前日には「(昨年は)チームは勝ちましたけど勝利投手になったことがない。群馬のファンに(勝ちを)届けたい」と意気込んでいたが、凱旋(がいせん)白星はお預けとなった。
◆首位浮上を狙った西武が痛い黒星を喫した。同点の8回、2番手ウィンゲンターが先頭村林に二塁打を打たれ、その後1死二、三塁となったところで、暴投で勝ち越しの生還を許した。地元群馬での先発となった高橋光成投手(28)は序盤から安打を浴びながらも、要所を締め続けた。6回には三塁外崎の失策を機に1失点したが、7回は2死二、三塁のピンチに楽天中島をフォークで空振り三振に。7回121球1失点で役目は果たした。
◆帰路につく西武高橋光成投手(28)を、1000人近い"同志"が待っていた。「光成くーん!!」「光成さーん!!」。サインくださ~いの輪じゃない。よくやった!! の輪。勝てなかった。でも、群馬で投げた。見せた。「群馬での登板、地元での登板というのはすごく特別なので」。歓声の中を英雄のように帰った。7回1失点も自責点はなし。7回のピンチは空振り三振でほえた。「ああいう粘りもすごく次につながると思います」。年に一度あるかないかの地元開催。強烈な声援を後押しに121球を投げた。「群馬でずっと試合をできるわけではないので、かみしめながら勝利を届けたい」との思いを存分に投球で表現した。前橋市より海抜で600メートルも高い沼田市利根町で生まれ育った。小学校は1学年1クラス。男子8人だけのクラス。今でも当時の全校児童をほぼフルネームで言える。「カモシカ、タヌキ、キツネ...30匹くらいのサルの集団とかもいます」。前日26日朝には、町の入り口に子グマが出現した。尾瀬のふもとの山里で、すこやかに育った。前橋育英時代に甲子園を制し、帰省すると大フィーバーに。その時に抱っこした、2歳で知人の息子の「ぶんた君」が今は中学生になり、6月1日に同じ利根中野球部員として実戦デビューする。故郷の多くの子どもたちも目に焼き付けた、背番号13の勇姿。「いなかからでもプロになれるよ、って見せられたかな」。勝って首位浮上はならなかったけれど、花火よりも光り輝いた上州の夜だった。【金子真仁】
◆群馬・桐生市出身で昨年まで西武のゼネラルマネジャー(GM)を務めた渡辺久信氏(59)が始球式に登場。現役時代の背番号41のユニホーム姿で地元のマウンドに上がり「慣れ親しんだ球場。去年まで西武にいたし、感慨深いものがある」と振り返った。投球は惜しくもワンバウントとなり「変な緊張感があった」と笑みを浮かべた。
◆プロ野球史上56人目となる通算2000安打を達成した楽天・浅村栄斗内野手(34)が、2464日ぶりに群馬・前橋市の上毛新聞敷島球場に戻ってきた。「覚えていますよ。だから、いい思い出というか、いいイメージはありますね」浅村が西武在籍最終年だった2018年8月28日。同球場で楽天と対戦し、西武の「3番・二塁」で出場して、七回に則本から逆転&決勝の26号3ランを放った。ちなみに当時の西武は辻発彦監督で4番は山川穂高(現ソフトバンク)、楽天は梨田昌孝監督、4番は前監督の今江敏晃氏だった。浅村は、試合前には2000安打達成翌日に楽天モバイルパークに祝福の花を届けてくれた西口監督、中村剛らにお礼のあいさつに回った。「長かったし、苦しかったけど、忘れられない1本になった。一番思い出になるヒットになると思う。うれしいより、今の一番の気持ちはホッとしているけど、これからもチームの勝利に貢献できるバッティングをしていきたい」。改めてリスタートを誓った。通算2000安打達成の24日は2安打。翌25日は5打数ノーヒットに終わった。この日の第1打席は左飛、第2打席は空振り三振に倒れた。2002本目の安打は...。
◆群馬・沼田市出身の西武・高橋光成投手(28)が、故郷で開催された楽天戦(前橋)で昨年8月以来の凱旋登板を果たした。スタンドからの大歓声を背に上がった一回のマウンドは、1死から中島に左前打を浴び盗塁を許して得点圏に走者を背負ったが、後続を断って無失点で切り抜けた。同球場は前橋育英高のエースとして初の全国制覇を果たした2013年夏に群馬県大会決勝で完封を飾った思い出の地。プロ入り後はこれまで3度先発し0勝2敗。昨年8月にも登板し、5回無失点と好投するも勝敗はつかなかった。今回は西口監督に登板を志願。「やっぱり地元群馬で投げるのは特別。やっと来たなっていうところで、すごく楽しみです」と思いを口にしていた。好調のチームが首位・日本ハムと0・5ゲーム差で迎えた大事な一戦。右腕は「一試合一試合どれだけ入り込んで試合に臨めるかというところで、優勝(できるか)は変わってくる」と気合を入れてマウンドに立った。今季3勝目を目指した右腕は五回まで無失点。1-0の六回、味方のエラーから同点適時打を許したが、七回1死二、三塁のピンチをしのいだ。7回7安打1失点の好投もむなしく、勝利投手の権利を得ることはできなかったが、故郷のファンに熱投は届けた。
◆楽天が逆転勝ち。0―1の六回に鈴木大の右前適時打で追い付くと、八回に暴投で1点を勝ち越し、九回にも村林の適時打で加点した。3番手の加治屋が今季初勝利。西武は7回1失点と力投した高橋を援護できなかった。
◆6糸差で西武・渡部聖を追っていた楽天・村林一輝内野手(27)が九回の適時打を含む2安打。打率・333として首位打者に立った。第3打席までは凡退していた中で、4、5打席目に安打を放った。「首位打者? まだ始まったばかりなので、全然意識はしない」としながらも、「(凡打を)引きずるのではなく、自分の中で整理して、毎打席毎打席、切り替えていかないと、良い結果にはならない」。三木監督も「彼の貢献度は高い。数字もそうだけど、野球選手として非常に大人になってきていると感じる」と評した。
◆故郷・群馬で4度目の凱旋(がいせん)登板に臨んだ西武・高橋光成投手(28)は7回1失点。西口監督に志願したマウンドで走者を背負いながらも要所を締め、最少失点で切り抜けた。今季3勝目、地元での初白星はまたもお預けとなったが「群馬での登板はすごく特別。ゲームは作れたのでいいところは見せられたんじゃないかと思う」と振り返った。指揮官は「あそこまでしっかり投げられたことはよかった」とねぎらった。

<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
日本ハム |
26 | 19 | 2 | 0.578 (↑0.01) | - (-) |
96 | 165 (+5) | 130 (+2) | 45 (+1) | 25 (+3) |
0.229 (↓0.001) | 2.320 (↑0.01) |
2 (-) |
西武 |
25 | 21 | 0 | 0.543 (↓0.013) | 1.5 (↓1) |
97 | 132 (+1) | 119 (+3) | 23 (+1) | 33 (-) |
0.238 (-) | 2.420 (↑0.01) |
3 (-) |
ORIX |
23 | 20 | 3 | 0.535 (↓0.013) | 2 (↓1) |
97 | 163 (+4) | 169 (+6) | 33 (-) | 22 (-) |
0.263 (↓0.001) | 3.380 (↓0.05) |
4 (-) |
ソフトバンク |
22 | 23 | 2 | 0.489 (↓0.011) | 4 (↓1) |
96 | 170 (+2) | 153 (+5) | 30 (+2) | 32 (+1) |
0.242 (↓0.001) | 2.830 (-) |
5 (-) |
楽天 |
21 | 24 | 1 | 0.467 (↑0.012) | 5 (-) |
97 | 123 (+3) | 139 (+1) | 18 (-) | 52 (+4) |
0.235 (↑0.002) | 2.890 (↑0.04) |
6 (-) |
ロッテ |
17 | 27 | 0 | 0.386 (↑0.014) | 8.5 (-) |
99 | 118 (+6) | 161 (+4) | 24 (-) | 14 (+1) |
0.214 (↑0.003) | 3.390 (↓0.01) |
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