巨人(☆5対0★)ヤクルト =リーグ戦10回戦(2025.05.23)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:赤星 優志(3勝3敗0S)
敗戦投手:山野 太一(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆巨人は4回裏、甲斐とヘルナンデスの適時打などで4点を先制する。その後は6回に増田陸が適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・赤星が9回無失点の快投。プロ初完封で今季3勝目をマークした。敗れたヤクルトは、先発・山野が試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆巨人阿部慎之助監督(45)が現役時代さながらのフリー打撃を披露した。試合前練習の最終盤にケージに入り"実演指導"を敢行した。リチャード内野手はネットに張り付いて見入った。スイングとは逆方向に下半身を反転させるツイスト打法で鋭い打球を飛ばした。さすがの技術で視線を独占した。

◆阿部慎之助監督がリチャード選手にツイスト打法を伝授しています。#阿部慎之助 #代打オレ あるか pic.twitter.com/DsSgLGJLAt

◆女子スケートボード・ストリート東京五輪銅メダリストの中山楓奈(19=ムラサキスポーツ)がファーストピッチに登場した。大きな拍手を浴びながらマウンドに上がった。「ラッキーセブンってすごい縁起いいかなと思って」と背番号「7」のユニホーム姿で臨み、ノーバウンド投球を披露。「すごく足が震えてます」としながらも「100点満点です。観客の皆さんが拍手で迎え入れてくれたから、すごい安心して投げることができました」と笑顔で振り返った。6月21、22日には京セラドーム大阪で世界最大のアクションスポーツの国際競技会である「X Games Osaka 2025」が開催される。中山も出場を予定しており「日本で行われる大きい大会なので、そこで皆さんを沸かせて、日本でアーバンスポーツを盛り上げていけたらいいなと思います」と意気込みを示した。

◆東京シリーズで江、戸っ子たちがエキサイティングな「すしレース」を展開した。この日は、巨人、ヤクルトのそれぞれキッズファンクラブからエントリー。エビが力強いスタートを切る。中央のタマゴ、コハダが離されまいと食い下がる。コハダがやや後れ、最内のアナゴと3着争い。加速したタマゴが先頭に躍り出る。タマゴがエビに2貫差をつけてゴールイン。3着は米粒差でアナゴ、4着コハダ、5着マグロ。通算成績はアナゴ9勝、エビ4勝、マグロ4勝、タマゴ3勝、コハダ1勝となった。すしレース 3回終了時にイニング間イベントとして、米国の「ホットドッグレース」のような「すしレース」を開催している。ファン参加型のアクティベーションで出場者は「江戸前スーシーズ」に扮(ふん)して競走する。メンバーはマグロ、コハダ、タマゴ、エビ、アナゴの計5体。参加対象は公式ファンクラブ「CLUB GIANTS KIDS MEMBER」で当日の開場から1回裏終了まで応募受け付けし、東京ドーム内ファンクラブブースで抽選によって決定する。

◆巨人原辰徳前監督(66)が、今季初解説に臨んだ。日本テレビ系で内川聖一氏(42)とともに解説した。午後7時から地上波で中継がスタート。4回2死満塁、投手の赤星が中前へ2点適時打を放つと、「翔吾見たか、というところですね。情けない見逃し三振でしたから。見事な2点タイムリーです」と称賛した。浅野翔吾外野手(20)は赤星の前の打者として1死満塁で打席に立つも、3球で見逃し三振に倒れていた。それでも22年のドラフト会議で自ら当たりくじを引き当てた浅野については「翔吾」と下の名前で呼び「わくわく感というのは持たせる打者ですね。順調に伸びていって欲しいなという選手です」と明るい未来を期待していた。

◆巨人の原辰徳前監督(66)が今季初解説に臨んだ。日本テレビ系で、セ・パ両リーグで首位打者を獲得した内川聖一氏(42)とともに解説した。午後7時から地上波で中継がスタート。4回1死一、三塁、ソフトバンクからFAで新加入の甲斐が、技ありの先制となる中前適時打を放つと「手首を返さずにね。ああいうテクニックあるんだね(笑い)。内川くんが打ってるのかと」と隣にいる内川氏ばりの技術に驚いていた。2割台後半と打撃好調の理由については「ボールを呼び込んで近いところ打てるようになった。甘い球を打てるようになっているところが好成績につながっていると思います」と解説した。

◆巨人甲斐拓也捕手(32)がしぶとく先制打を放った。4回1死一、三塁。2球で追い込まれるも、そこから粘った。ボール球は見送り、際どい球はファウルでカットした。迎えた10球目。真ん中付近に入ってきた116キロカーブを、スイングを途中で止めたような技ありの一打で中前に運んだ。甲斐の先制打で勢いに乗った打線は、この回一挙4点。試合の主導権を奪った。ヒヤッとする場面を乗り越えた。2回1死から左前打で出塁。続くヘルナンデスの二直に、慌てて一塁にヘッドスライディングで帰塁した際に指を痛めた。チームは岡本、丸がケガで離脱中。長野、坂本のベテランも不振で2軍調整中だけに一瞬、不穏な空気が流れたが、コーチ、トレーナーらが状態を確認した上でプレーを続行した。試合前の時点で吉川に次ぐチーム2番目の40試合に出場。チームを束ねる正捕手がバットで不安を払拭した。

◆"熱き心"を宿したヤクルト山野太一投手(26)が、4回5安打4失点で無念の降板となった。巨人戦前、テレビ解説で訪れた松田宣浩氏と対面。23年10月1日の熱男の引退試合で登板した縁があり、同氏から「ありがとう」と感謝を伝えられ、握手を交わした。気持ちを高め、同試合以来、約1年半ぶりの東京ドームのマウンドに立った。3回まで1安打無失点だったが、4回に4安打を集中されて、一挙4失点を喫した。

◆巨人原辰徳前監督(66)が自身の「本塁打論」を明かした。日本テレビ系で内川聖一氏(42)とともに今季初解説に臨んだ。「ホームランスペシャル」と題された放送で副音声の松田宣浩氏(42)、内川氏らと本塁打談義を交わした。話題は内川氏からの質問で本塁打狙いの意識について。松田氏は「301本塁打の中で本塁打を狙ったことは1本もありません。ヒットの延長だと考えてました」と回答。原前監督は「僕は2ストライクまではホームランの延長がヒットだと思ってました。常に追い込まれるまでは1発という意識が9割5分でした」と明かした。2ストライクに追い込まれてからについては「あまり意識はなかったですけど、50%は『このあたり(のゾーン)にこないかな』というのはありました」と通算382本塁打を放った若大将の極意を明かした。

◆ヤクルトが今季7度目の完封負けを喫し、借金は今季ワースト更新の11となった。3回まで27球とテンポよく無失点に抑えていた先発山野が4回に突如、乱れた。先頭門脇の遊撃内野安打を皮切りに1死一、三塁のピンチを背負うと、甲斐に10球目を先制の中前適時打とされた。さらにヘルナンデス、巨人先発の赤星にも適時打を献上し、一挙に4点を奪われた。6回には2番手山本が赤星に四球を与えて2死一、二塁とした後、増田陸に三塁手・茂木のグラブを弾く適時二塁打を浴びて追加点を奪われた。ともに投手の出塁が失点に絡み、高津監督は「こちらの指導が足りないのかなと思います。考え方も含めて」と言った。打線も巨人先発赤星を攻略できず。3回は1死三塁、5回は1死一、二塁、6回は2死一、二塁と攻めたが、あと1本に欠いた。同監督は「得点圏からのバッティング。こっちは(得点圏で)6(打数)の0(安打)か。ランナーを置いてからあと1本というところ」と敗因を挙げた。これで5月は4勝12敗1分けとなった。村上、塩見、長岡ら主力を欠く中で、苦しい戦いが続く。指揮官は「まず打たなきゃだめ。点を取らないと。現状なかなか点が取れないので。ピッチャーは先に点をとってもらえるまで何とか頑張るとか、野手はなんとか1点先に取るとか、そういう基本的なところを目指してやっていかないといけない」と話した。

◆巨人が完勝で今季3度目の3連勝を決めた。先発の赤星優志投手(25)は自身初の完封勝利を飾った。9回中3回、得点圏に走者を進められるも要所を締めた。チームは前日の阪神戦(甲子園)で延長戦の末に勝利したが、6人の中継ぎ投手を起用。チームにとっても大きい完封劇となった。打線も赤星の好投に応えた。両チーム無得点で迎えた4回の攻撃。1死一、三塁から甲斐拓也捕手(32)が技ありの中前打を放った。先制の一打に「チャンスだったので何とか次につなぐ意識で打席に立ちました。良い結果になって良かったです」と振り返った。6回には増田陸内野手(24)の適時二塁打でダメ押した。

◆巨人の原辰徳前監督(66)が、プロ初完封勝利の赤星優志投手(25)の投球を称賛した。原氏は「いやー見事でした。赤星のグラウンドでの笑顔というのは初めて見ました。どちらかというと表情に出さない人ですから。チームが移動ゲームという時に完封、完投する投手がでたというのは大きいですね」と、前夜の阪神戦(甲子園)を終えて、移動ゲームとなったチームを救う活躍をたたえた。ルーキーイヤーから2年間、指導してきた教え子でもある。今季の成長ぶりについても「今季、一皮むけた投手の1人。元々いいものを持ってたんですが、1球1球自信を持って投げられるようになりましたね」と目を細めた。ルーキーイヤーの春季キャンプで見た、類いまれなる才能が脳裏に焼きついているという。「キャンプでツーシーム系を見たときにすごい投手だなと。ただそれを生かすことができず、気が優しかったというか。そこが1ランク上がったなと」と大きくなった教え子を評した。

◆前代未聞? の粋な計らいだった。巨人阿部慎之助監督(46)が地上波で中継中のフラッシュインタビューに登場するやいなや「今日は赤星が素晴らしいピッチングだったんで、それをリードした甲斐くんに話を聞いたほうがいいと思うので呼んできました」と完封をリードした甲斐が照れ笑いを浮かべながら登場した。日本テレビの梅沢アナも「史上初のことだと思いますが...」と困惑しながらも「甲斐監督代行にお伺いします」と切り出した。甲斐も「僕も初めてのことです」と照れながらも「まだまだ赤星の力を考えればもっともっと目指すべきところがある。今日に満足せずに頑張ってもらいたい」と話した。インタビュー終了後、甲斐は経緯を説明。「試合終わってすぐ、ハイタッチしているときに『オレの代わりに(インタビューに)行ってくれ』と言われて。1度断ったんですけど...。なにがなんだかという感じです」と振り返りながらも「僕らを信用してグラウンドに送り出してくれていると思うので、それに応えたいと思うだけですね」と期待に応える活躍を誓った。今季初解説で訪れていた原辰徳前監督(66)は「阿部監督としては選手、この2人が大ヒーローだという最善の賛辞として送ったんじゃないでしょうか」と粋な計らいの狙いを推察した。

◆今季初解説で訪れていた巨人の原辰徳前監督(66)が、海の向こうで奮闘するおいにエールを送った。おじとおいという関係性から巨人時代には監督と選手という関係性で長年、タッグを組んできた菅野智之投手(35)が、今季からメジャーに挑戦。低迷するオリオールズでここまで10試合で4勝3敗、防御率3・07と好成績を残している。原氏は「オールドルーキーと言われて。でも非常に投げ甲斐というか良い集中力で野球と向き合っている。よくライン等々で話はするんですけど、充実した野球人生を送ってますね」と連絡を取り合ってることを明かした。

◆"甲斐監督代行"の誕生に、SNSがざわついた。巨人阿部慎之助監督(46)が地上波で中継中のフラッシュインタビューに登場するやいなや「今日は赤星が素晴らしいピッチングだったんで、それをリードした甲斐くんに話を聞いたほうがいいと思うので呼んできました」と完封をリードした甲斐が照れ笑いを浮かべながら登場した。日本テレビの梅沢アナも「史上初のことだと思いますが...」と困惑しながらも「甲斐監督代行にお伺いします」と切り出した。甲斐も「僕も初めてのことです」と照れながらも「まだまだ赤星の力を考えればもっともっと目指すべきところがある。今日に満足せずに頑張ってもらいたい」と話した。インタビュー終了後、甲斐は経緯を説明。「試合終わってすぐ、ハイタッチしているときに『オレの代わりに(インタビューに)行ってくれ』と言われて。1度断ったんですけど...。なにがなんだかという感じです」と振り返りながらも「僕らを信用してグラウンドに送り出してくれていると思うので、それに応えたいと思うだけですね」と期待に応える活躍を誓った。X(旧ツイッター)では「甲斐監督」がトレンドワード入り。「甲斐拓也監督代行爆誕」「おもろすぎるやろ」「他の球団もやってほしい」「甲斐のコメントがもう完全に監督のそれで草」などのポストが見られた。

◆陽気すぎる? 通訳がチームをもり立てた。巨人ゼラス・ウィーラー巡回打撃コーチ(38)が通訳登録でベンチ入り。チャンスシーンでは現役時代さながら、ベンチで身を乗り出しながら腕をグルグル回して、感情を表に出した喜び様を見せた。SNSでも話題となり、X(旧ツイッター)では「最高の通訳」「通訳(精神的支柱)」「ウィーラー通訳誰よりも喜んでて草」などの投稿が見られた。

◆鉄仮面が破顔した。巨人赤星優志投手(25)は大歓声を背に9回のマウンドに上がった。ヤクルト先頭宮本、続くオスナを連続で中飛。最後は茂木を129キロスライダーで一ゴロに仕留めると、二塁手吉川と笑顔でグラブタッチ。無四球完封に、お立ち台では「(完封は)経験したこともないですし、不思議な感覚です」と照れ笑いを浮かべた。"青星"で快投を披露した。前回登板の16日中日戦(東京ドーム)では赤いグラブで臨み、6回1失点の粘投。だが、勝ち星は付かなかった。この日は青いグラブでマウンドへ。「同じグラブをずっと使っているとちょっと柔らかくなりすぎたりするかなというくらい。意味は特にない」としながらも、心機一転のグラブ替えが功を奏した。新球も有効に作用した。前回登板後に杉内投手チーフコーチやアナリストと相談し、カーブを改良。今までより約10キロほど速い120キロ台後半の高速カーブを効果的にちりばめ「結構投げられた」。阿部監督も「速めのカーブを使ったり、そういう工夫もあった」と評価した。支えてくれた周囲への恩返しの完封劇となった。完封劇を誰に伝えたいか問われると「お母さん」。解説席では自身をプロへの道に導いた原前監督も見守り「1年目のルーキーの時からすごく気にかけてもらってますし、父が亡くなってから家族の心配とかもすごいしてくれていた」としみじみと振り返った。昨季1勝と苦しんだ男は今季早くも3勝目。「やっぱり1年間(先発ローテを)回ったことがないので、年間通して回れるように」。そう言い放つと再び鉄仮面に戻った。【水谷京裕】▽巨人阿部監督(完封で3勝目の赤星に)「良いところでちゃんと真っすぐを使えていた。工夫もあった。(20~22日の)甲子園で(リリーフ陣が)みんな頑張ってくれた。そういった意味でも赤星がチームを助けてくれましたね」

◆24日のヤクルト戦に先発する巨人・グリフィンは、フィールディング練習などで調整した。今季は発熱やコンディション不良により出遅れたが、5月4日の今季初先発から3戦3勝、計18イニングを1失点と好調。来日3年目左腕は「ヤクルト打線はだいぶ知っていますから、新しい情報を入れるにしても土台みたいなものが自分の中で積み上がっている」と自信を見せた。

◆巨人の試合前練習を締めたのは、22日の阪神戦(甲子園)で監督通算100勝目(80敗8分け)を手にした阿部監督の豪快スイングだった。11日にトレードでソフトバンクから加入したリチャードに、手本を示すためのものだった。指導者になって始めた早朝ランニングの影響で、体重が現役時代から20キロ以上減り、普段から「今の方が打てるかもな」と冗談を飛ばす。フリー打撃終了後に打撃ケージに入ると、「そこで見とけ」といわんばかりにリチャードを近くに立たせた。柵越えはなかったが、シャープになった体と現役時代と同じツイスト打法で鋭い打球を連発。ヤクルトナインもグラウンド脇でストレッチをしながら打球を目で追った。巨人デビュー戦となった12日の広島戦(マツダ)でいきなり本塁打を放ったが、22日終了時点で7試合で20打数3安打の打率・150、2本塁打、8三振と安定感を欠く。右中間へ打ち返す打撃を意識するよう指導している阿部監督は「明るい。学びたいという姿勢を感じる」と、心意気も買っている。リチャードはベンチスタートだったが、練習では一塁、三塁だけでなく外野も守るなど出場機会を模索する。昨季までウエスタン・リーグで5年連続本塁打王に輝きながらも、1軍では定位置をつかめなかった未完の大器。故障離脱中の岡本の穴を埋める長距離砲として、阿部監督のもとで覚醒を遂げる。(谷川直之)

◆〝Gキラー〟の本領を発揮する。楽天から国内フリーエージェント(FA)で加入したヤクルト・茂木が、巨人戦で無類の強さを見せている。「(巨人は)本当にいい投手も多いですし、結構、三振もしている。(相手に)向かっていく気持ちを忘れたら、どんどんやられてしまうと思うので、そういう気持ちを持ち続けて打席に立ちたいと思っている」パンチ力が売りの左打者は22日時点で35試合に出場し、打率・259、16打点、チームトップの5本塁打を記録。巨人戦に限れば、試合前までで打率・310、3本塁打を放つなど、相性の良さを見せている。茂木が放つ豪快なアーチには、勝利を呼び込む力がある。ここまで5本塁打を放った試合は全てでチームが勝利。高津監督は「非常に思い切りのいい打撃をする。本当、茂木の一発はすごく効果的な一発が多くてびっくりしている」と目を細める。主砲の村上、正遊撃手の長岡、塩見ら主力が離脱する中、打線の中心としてチームを支えている。広島からの移動ゲームとなったこの日も「6番・三塁」で先発。直近3試合は無安打、9三振と快音は鳴りを潜めているが、〝お得意さま〟相手に背番号8が再び目を覚ます。(樋口航)

◆ソフトバンクからフリーエージェント(FA)権を行使して巨人に新加入の甲斐拓也捕手(32)が「5番・捕手」で出場。四回に中前に先制打を放った。0―0の四回1死一、三塁。内野ゴロを打たせようと低めに集めるヤクルトバッテリーに対し粘って10球目、最後は低めの変化球を手首を返さずに拾い、巧みに中前へ落とす技ありの一打を放った。この一打に、今季初のテレビ解説を務めた巨人前監督の原辰徳氏(66)も「ああいうテクニックがあるんですよね。内川君が打っているのかなと」と、放送席で並んだ内川聖一氏(42)を引き合いにうなった。

◆吉村が24日の巨人戦(東京ドーム)に先発する。登板予定だった21日の広島戦(マツダ)が雨天中止。「やることは変わらないので、しっかりと一人一人を大事に抑えていければ」と気を引き締めた。前回11日の巨人戦(神宮)は、8回1失点と封じ込んだ右腕は「連続安打をさせないように。ゼロを最後までつなげていければ」と気合を入れた。(東京ドーム)

◆巨人・赤星優志投手(25)が先発。2点を先取した四回、なお2死満塁の好機で中前に2点打を放った。前を打つ浅野が3球三振を喫した直後、山野の148キロ直球を完璧にはじき返した。

◆巨人の赤星が投打に活躍した。低めへの制球が光ってプロ初完投を被安打7の無四球完封で飾り、約1カ月ぶりの3勝目。4点を先行した四回の攻撃では自ら2点適時打を放った。チームは3連勝。ヤクルトは3連敗を喫した。

◆巨人・赤星優志投手(25)がプロ初完封で3勝目(3敗)を挙げた。赤星は要所を締める投球でスコアボードに0を並べると、2点を先制した四回は自らのバットで中前2点打を放ちリードを広げた。以下、赤星のヒーローインタビュー。--勝利の瞬間に笑顔が見えた「勝ってホッとしましたしたし、本当に嬉しかったです」--プロ初完封を誰に伝えたい「お母さんに一番最初に伝えたい」--打線の援護もあった「甲斐さんが今日は打つぞみたいな顔をしていたので、それを信じて、本当に打ってくれたので、すごい嬉しかったです」--自身も2点タイムリー「たまたまです」--初めての九回のマウンドの光景は「一緒でした」--投げ終えた疲労感は「一緒です」--先発投手として、完封した味合いは「経験したことないので、不思議な感覚です」--次回登板に向けて「がんばります」

◆巨人は赤星優志投手(25)のプロ初完封勝利でチーム3連勝を飾った。試合後、東京ドームの一室で行われる勝利監督インタビューでは前代未聞(!?)のやり取りが繰り広げられた。まず記者会見場に現れた阿部監督がテレビカメラの前で一言。「今日は赤星が素晴らしいピッチングだったので、それをリードした甲斐君に話を聞いた方がいいと思うので」続いて全身に捕手の防具を着けたままの甲斐が戸惑いながらテレビの前へ。報道陣がざわつく中、日本テレビ・梅沢アナウンサーも「史上初のことだと思うのですが、甲斐〝監督代行〟にお聞きします」と臨機応変な対応を見せ、そこから会見がスタート。甲斐は赤星、甲斐、そしてチームについての質問について滞ることなく答え、無事終了。続いてペン記者の囲み取材も続き、勝利後のハイタッチの途中で「監督から『きょうは俺の代わりに行ってくれ』と言われたので。1度は断ったんですけど、連れてこられました(笑)」と説明した。監督業の一部を体験し、改めて「監督は僕たちを信用してグラウンドに送り出してくれている。その思いに応えたい。監督は監督で、本当にものすごいプレッシャーを感じながらやっていると思いますけど、その気持ちに応えたい」と敬意を口にした。阿部監督はその後、あらためて報道陣に対応した。(谷川直之)

◆試合前 国歌斉唱に臨むヤクルトナインとつば九郎の人形 =東京ドーム(撮影・長尾みなみ)

◆先発の赤星優志投手(25)が9回7安打無失点で、自身1カ月ぶりの3勝目(3敗)。116球の熱投を見せ、プロ4年目で初となる完投を完封で飾った。この日は、巨人前監督の原辰徳氏(66)が今季初のテレビ解説を務め、右腕の投球を「見事。グラウンドでの笑顔は初めて見ました。チームが移動ゲームというときに完封する投手が出たというのは大きい」とたたえた。赤星は「僕がルーキーのときからすごく気にかけてもらっていますし、父が亡くなってから家族の心配とかもすごいしてくれていたので。こうやっていい結果が出せてよかったなと思います」と語った。

◆巨人・阿部慎之助監督(46)は勝利監督インタビューに甲斐拓也捕手(32)に代行させる演出を見せた後、囲み取材に応じた。9回7安打でプロ初完投で初完封を飾り、3勝目をつかんだ赤星優志投手(25)について「早いカーブを投げるとか工夫もあったし、試しながら使っていくって度胸も必要なんだけど、それも器用に投げてくれた」とほめちぎった。前カードで救援陣に負担がかかり、この日も守護神マルティネスがベンチ外。ブルペンが万全でなかっただけに「甲子園で(投手陣が)みんな頑張ってくれたので、そう言った意味でも赤星がチームを助けてくれました」と語った。また、赤星は四回2死満塁での打席で2点打を放つ活躍も。阿部監督は直前で見逃し三振に倒れた20歳の浅野へ「浅野君も見てほしいよね。ああ言う打撃をするんだよって。お手本のような打撃でした」とチクリと苦言を呈した。

◆大きな白星!! セ・リーグ4位の巨人は23日、ヤクルト10回戦(東京ドーム)に5―0で勝利。3連勝で3位広島とゲーム差なしに迫った。先発した4年目の赤星優志投手(25)がプロ初完投を完封で飾り、自身1カ月ぶりの白星となる3勝目(3敗)をマーク。打っても2点打と投打に活躍した。〝笑わない右腕〟が最後に一瞬だけ、笑った。ポーカーフェースで投げ切った116球。赤星は未踏だった九回のマウンドを三者凡退で締めた。プロ4年目で初完封。本拠地の割れんばかりの大歓声を受け、静かに相好を崩した。「勝ってホッとしたし、本当にうれしかった。経験したことないので、不思議な感覚。(喜びは)お母さんに最初に伝えたいです」チームは前夜に延長十一回を戦い、大阪からの移動ゲーム。連投していた抑えのマルティネスがベンチ入りメンバーから外れた。「長い回を投げようとして投げられる投手じゃない」と、これまで通り1イニングずつ集中。2点を先取した四回2死満塁では、自ら中前に2点打を放った。今季3勝は全てヤクルト戦と好相性を発揮し、ブルペンを救った。刺激になる存在が、身近にいる。シーズンオフの自主トレーニングをともにした1学年先輩、山崎がセ・リーグ記録を塗り替える開幕36イニング連続無失点。「すごいなと思うし、できるだけ差をつけられないようにしたい」。1週間で、異なる3連戦で投げる両右腕。「最近は対戦相手について話すことも増えた」と互いに情報を共有し、ともに先発陣の柱となっている。春季キャンプで阿部監督の指導を受けて投球フォームをインステップ寄りに改良するなど、進化を続けた。「今までだったら球速が落ち、自分のフォームで投げられないことがあった。今年はそういうところもない」とキッパリ。屈辱の開幕7連敗を喫した昨季の姿は、どこにもない。(浜浦日向)

◆巨人・赤星は改めて、コントロールのいい投手だと実感した。球種も豊富で、タイミングをずらすのがうまい。前半はストレート、カーブ、フォークボール中心。後半はカーブを減らし、コンビネーションにも変化を加えた。実はそのカーブがやや気になっていた。前半に許した安打のほとんどが、緩いカーブ。しかもストライクゾーンに収まるため、打者はバットを出しやすく、当てやすい。カーブを使うなら、ワンバウンドするくらいでいい。目先を変える使い方が面白い。なんといっても、ストレートはスピードがアップしているし、制球の精度も高い。もっと速球を使ってもいいのでは。打撃に関しては大学時代、DH制だったので、〝二刀流〟ということもなかったはず。それでも、打ちそうな雰囲気は伝わってきた。実際、中前2点打もその前の中飛もスイングが鋭かった。あの打力も、自身の投球に余裕を与える、貴重な武器になる。お立ち台では初々しく誠実で、ファンを増やしそうな受け答えだった。私の日大の後輩であることを割り引いても? 今後ますます注目したい。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
24182 0.571
(↑0.01)
-
(-)
99151
(+3)
108
(-)
24
(-)
38
(+1)
0.247
(↓0.001)
2.200
(↑0.06)
2
(1↑)
DeNA
22183 0.550
(↑0.012)
1
(-)
100150
(+2)
118
(+1)
19
(-)
25
(-)
0.237
(↑0.001)
2.510
(↑0.03)
3
(1↓)
広島
22192 0.537
(↓0.013)
1.5
(↓1)
100142
(+1)
114
(+2)
21
(-)
14
(-)
0.244
(↓0.003)
2.360
(↑0.01)
4
(-)
巨人
24211 0.533
(↑0.01)
1.5
(-)
97141
(+5)
147
(-)
33
(-)
19
(+1)
0.243
(↑0.001
2.810
(↑0.06)
5
(-)
中日
18232 0.439
(↓0.011)
5.5
(↓1)
10093
(-)
133
(+3)
19
(-)
23
(+1)
0.209
(-)
2.930
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
13242 0.351
(↓0.01)
8.5
(↓1)
104107
(-)
164
(+5)
17
(-)
10
(-)
0.223
(-)
3.660
(↓0.05)