日本ハム(★2対5☆)ソフトバンク =リーグ戦6回戦(2025.05.20)・エスコンフィールド北海道=
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ソフトバンク
0000210025701
日本ハム
0200000002610
勝利投手:モイネロ(5勝0敗0S)
(セーブ:オスナ(1勝1敗7S))
敗戦投手:伊藤 大海(5勝2敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】川瀬 晃(1号・6回表ソロ)

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◆ソフトバンクは2点を追う5回表、牧原大の適時三塁打で試合を振り出しに戻す。続く6回に川瀬のプロ初本塁打となるソロで勝ち越しに成功すると、9回には海野の適時打でリードを広げた。投げては、先発・モイネロが7回2失点の力投で今季5勝目。敗れた日本ハムは、打線がつながりを欠いた。

◆日本ハムの投手陣が、6月3日からのセ・パ交流戦に備えて、打撃練習を開始した。敵地では、特に先発投手は打席に入る可能性が高いため。既に15日からバント練習は行っているが、グラウンドでのフリー打撃は開幕後は初めてになる。この日は山崎福也投手(32)、金村尚真投手(24)の2投手が、全体練習前にフリー打撃に参加。今季、パ・リーグ投手最長タイとなる5年連続安打がかかっている山崎は、約30スイングで2階席への2連発や、5本連続を含む計13本の柵越えを放ち、来場者から拍手を受けていた。「(打撃投手を務めた)梶原さんのボールが、すごくすーって来て良かったです。試合でも今日みたいなバッティングがしたいですね。まだ長打がないので、ホームランを打ってみたいです」と、プロ1号を見据えた。投手の豪快な打撃にSNSでは「えぐいだろ(笑)」、「完全にバッターでしょ。主軸レベルの」などのコメントが寄せられた。山崎は昨年5月30日、甲子園での阪神戦に「6番投手」で先発出場し、4回に決勝打となる先制の中前打。球宴第1戦では「2番投手兼DH」で出場し、初回に鮮やかな左前打を放つなど打撃センスの高さを披露してきた。沖縄・名護キャンプでは新庄監督の指示で"二刀流"調整も進め、巨人との3月のオープン戦では代打にも立っていた。本業の投手としても16日ロッテ戦で8年ぶり完封勝利を収めるなど好調で、6月は投打での快記録が期待される。

◆両チームのスタメンが発表され、右腓骨(ひこつ)骨折から1軍復帰した周東佑京内野手(29)は「1番中堅」に入った。この日は王貞治球団会長の85歳の誕生日。5月20日は17、18、21、22、23年と5連敗中だが、15年以来10年ぶりのバースデー白星を届けられるか。

◆日本ハム伊藤大海投手が、意図せず自己最遅ボールを投じた。2点リードの5回2死二、三塁。牧原大への1ボールからの2球目。マウンドに足が引っかかったのか、大きくバランスを崩した。三塁側方向へ大きくそれたが、なんとかワンバウンド投球。このボールは場内で「51キロ」と表示。23年8月5日ソフトバンク戦の3回に中村晃に対して意図的に投じた「53キロ」を上回る超遅球となった。場内もざわめいた"アクシデント"は、痛打を食らう予兆だった。仕切り直しの3球目は152キロ直球で見逃しストライクを奪ったが、4球目の151キロ直球は甘く入って左中間を破る同点適時三塁打を献上。試合を振り出しに戻された。4回までは、ほぼ完璧な内容でソフトバンク打線を封じていた伊藤だが、フォームのバランスを崩して珍しく心も乱したレアシーンとなってしまった。

◆「大海キラー」が本領を発揮した。ソフトバンク川瀬晃内野手(27)が2-2の6回にプロ1号の勝ち越しソロを放った。高めに浮いたスライダーを右翼の日本ハムブルペンへ。試合前までの川瀬の対伊藤成績はポストシーズンを含めて通算36打数14安打、打率3割8分9厘の好相性だった。川瀬は「先頭バッターとして出塁してチャンスを作ることを考えて打席に入りました。正直ホームランとなって驚いています。プロ初のホームランでうれしいですが、しっかりと切り替えて冷静にプレーしていきたいと思います。何とか勝ちにもっていけるように、このあとも頑張っていきます。」とコメントした。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)のリクエストは受け付けられなかった。6回無死一塁の攻撃。石井がバスターエンドランで放ったゴロが一、二塁間へ飛んだ。スタートを切っていた一塁走者の吉田は打球をジャンプして避けようとしたが、捕球体勢に入っていた二塁手の牧原大はファンブル。吉田が打球に当たったようにも見えたが、その瞬間に二塁の長井塁審は吉田にアウトを宣告した。吉田は二塁塁上で、打球には当たっていないことを一塁側ベンチにアピール。それを見て新庄監督もリクエストを要求したが、リプレー検証は行われなかった。二塁の長井塁審はマイクを持って場内に「走者が野手の守備を妨害しましたので、守備妨害でアウト。1アウト走者一塁で試合を再開します」と説明した。リクエストは審判員の判断に基づく判定は対象外で、走者が打球に当たっての守備妨害もリクエスト対象外。ベンチを飛び出した新庄監督だったが、球審から説明を聞くと素直にベンチへ引き揚げた。

◆ソフトバンクが3連勝を飾り、今季初の貯金生活に突入した。さらにこの日は王貞治球団会長の85歳の誕生日。5月20日は試合のなかった年をのぞき、15年以来10年ぶりの勝利となった。0-2の5回2死二、三塁で牧原大成内野手(32)が左中間への2点適時三塁打。試合を振り出しに戻し、6回無死では川瀬晃内野手(27)が日本ハム伊藤からプロ1号の決勝ソロを放った。右腓骨(ひこつ)骨折から1軍復帰した周東佑京内野手(29)は安打が出ず、開幕から出場全試合で続いていた連続安打は「19」で止まった。

◆日本ハムは4カードぶりの黒星発進となった。2回2死満塁、伏見寅威捕手(35)の中前適時打で2点先制も、先発の伊藤大海投手(27)が5回2死二、三塁でソフトバンク牧原大に左中間への2点適時三塁打を浴び同点。6回先頭の川瀬に、右越えの勝ち越しソロを許した。伊藤のリーグトップ6勝目はお預け。チームは5月初の連敗で貯金を6に減らしたが、首位は死守した。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が山崎福也投手(32)のバッティングを絶賛した。この日から、先発投手陣が、6月3日からのセ・パ交流戦に備えて、打撃練習を開始。山崎は約30スイングで2階席への2連発や、5本連続を含む計13本の柵越えを放ち、来場者から拍手を受けていた。指揮官は「今、チームでNO・1のバッティングしてますよね(笑い)。バッティングではレイエスか山崎くんか...いいですよね(笑い)」と絶賛。その上で「バッティングピッチャーも素晴らしいっすね。打たせるボールを投げるのが」と、打撃投手を務めた梶原ブルペン捕手の"アシスト"も高く評価していた。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が試合後、19日に田宮裕涼捕手(24)の出場選手登録を抹消した理由を明かした。「(2軍で)打席を立たせて(調子を上げてもらう)。ちょっとバッティングに"しなり"を感じないから、バットがものすごく長く見えるんで。もっと打席に立たせてね。ここでまた進藤くんにもチャンス出てくるしね。そういう年もありますよ」と説明した。田宮は5月の打撃成績が7試合出場で25打数2安打、打率0割8分0厘、0本塁打、0打点だった。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が試合後、6回の攻撃で守備妨害となったプレーについて振り返った。1点を追う6回無死一塁で石井にバスターエンドランのサインを出した。しかし、石井が放ったゴロは一、二塁間の二塁ベース寄りへ飛び、スタートを切っていた一塁走者の吉田は打球をジャンプして避けようとしたが、捕球体勢に入っていた二塁手の牧原大はファンブル。その瞬間に二塁の長井塁審は吉田の守備妨害としてアウトを宣告した。吉田は打球には当たっていないことを一塁側ベンチにアピールし、新庄監督もリクエストを要求したが、守備妨害はリクエスト対象外でリプレー検証は行われなかった。新庄監督は不運な形でアウトとなったプレーについて問われると「でも、あれは牧原くんが(打球を)弾いて(二塁へトスする形となっていて)ダブルプレーだったから、結局は」と振り返った。牧原大がファンブルした打球は、二塁ベース方向へ跳ねてカバーに入っていた遊撃の川瀬がキャッチ。守備妨害を取られていなくても、吉田が二塁でフォースアウト。さらに一塁転送されていれば併殺となる可能性もあっただけに、前向きに捉えていたという。ちなみに、あの場面でバスターエンドランの作戦を選んだ理由を明かした。「ランナー一塁でバントの構えをしたら、モイネロくんはスーって(ストライクを)取りにくるんで。バントするよりバスターエンドランの方がいいかな、と」。相手先発のモイネロの特徴を突いた作戦だったが、「あのライン(に打つの)は外してほしかったなと思いますけど」と打球方向だけが計算外だった。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(29)の開幕からの連続安打が19試合で止まった。右腓骨(ひこつ)骨折からこの日、1軍に復帰。1番中堅で先発したが、4打数無安打に終わった。「打ちたいと力が入ったところはあったが、(4打席で)うまくコントロ-ルできたので」。パ・リーグ記録の20試合連続安打に並ぶことはできなかったが「今までができすぎ。20試合で(安打を)30本打ったと考えたら、まあまあいい感じなのかなと思う。明日からまた1本ずつ頑張りたい」と気持ちをリセットした。

◆日本ハムが逆転負けで5月初の連敗を喫した。難敵モイネロから2回に2点を先制したが、先発伊藤がリードを守りきれなかった。新庄監督は「モイネロくんから連打は難しいから、1つの四球でどんどん積極的に前(次)の塁を取って、ワンヒットで点を取りに行こうやっていう形で先制点取ったけどね。(伊藤は)去年から、なんか川瀬くんに特に合いますよね」と不思議そうに振り返った。

◆ソフトバンク先発のモイネロが、開幕から無傷の5連勝をマークした。「2失点で我慢できたし、その後にチームも2点を取ってくれて逆転もしてくれたので、何とか粘れてよかった」。7回を投げ、6安打2失点。立ち上がりから制球に苦しみ、2回2死満塁から伏見に先制の2点適時打を許した。3者凡退に切ったのは4回の1イニングだけ。走者を塁上に置きながら、追加点を許さない粘りの投球でチームの逆転勝ちを呼び込んだ。同点の6回には、川瀬が勝ち越しのプロ1号ソロ。「助かりました。(プロ)初ホームランとは知らなかった。おめでとうございました」と、笑顔で殊勲の一打に感謝した。先発転向2年目。昨年は1勝2敗、防御率4・80と苦手にしていた日本ハム戦だが、今季はすでに3試合に登板し2勝0敗、防御率1・71と克服。週アタマの「火曜日」にマウンドに上がる助っ人左腕は、3連戦「初戦」の大切さも胸に刻んでいる。敵地・エスコンフィールドで2勝目。ゲンのいい北の大地でチームを貯金生活に導いた。「(5連勝は)結果としていいと思う。満足しています」。エース左腕はさらに白星を積み重ねる。【佐竹英治】

◆ソフトバンク牧原大成内野手(32)のバットが試合の流れを引き戻した。2点を追う5回2死二、三塁。日本ハム伊藤の直球をはじき返し、左中間を破る2点適時三塁打を放った。「試合前に妻に喝を入れてもらい、燃えるものがありました。チャンスを生かす打撃ができてよかった」。18日の楽天戦(みずほペイペイドーム)では延長12回にサヨナラ打。チームの逆転勝利を呼び込む2戦連続の快打に、笑顔があふれた。

◆プロ初の4番スタメンとなった日本ハム吉田賢吾捕手(24)が、古巣戦で先取点の起点となった。2回に放ったチーム初安打となる遊撃への内野安打から2点を先行。「全然、4番と思ってやっていないんで」と打順を意識せずに臨んで結果も出たが、6回に四球で出塁後に石井のゴロに当たったと判定されて守備妨害でアウトになる不運も。「逆に妨害で良かった。ゲッツーになっていたかもしれないんで」と振り返った。

◆日本ハム伏見寅威捕手(35)が2回2死満塁で先制2点適時打を放った。「山田コーチから『お前は満塁男だ!』といつも言われていたので前向きに打席に入れた」。今季は満塁機で3打数3安打。リード面ではソフトバンクに新加入した秋広に3出塁を許したことに「データも少ない中での対戦。もう少しデータを集めながら序盤から攻められたら終盤の四球とかはなかった。大胆さがなかった自分にちょっと反省です」と振り返った。

◆再昇格した日本ハム松本剛外野手(31)が1安打を放った。7番中堅で即スタメン出場し、2回に先取点につながる内野安打。再調整中は「自分の中で割り切っていけるようなカウントやシチュエーションで、いかに思い切っていけるかを意識してやってきました」と、打撃の状態を上げてきた。ここから巻き返していく。

◆日本ハム伊藤大海投手(27)が、悔しい完投負けを喫した。4回までは、ほぼ完璧な内容でソフトバンク打線を封じていたが、2点リードの5回2死二、三塁でソフトバンク牧原大に左中間への2点適時三塁打を浴び追いつかれ、6回先頭の川瀬に、右越えの勝ち越しソロを許した。リーグ単独トップの6勝目はお預け。チームは5月初の連敗で貯金は6に減り、2位西武とのゲーム差は0・5差に縮まった。順調に白星を積み重ねていたエース伊藤に、本拠地開幕戦の4月1日以来、49日ぶりに土が付いた。9回117球7安打5失点(自責4)。午後8時45分の試合終了から約2時間後の同10時37分、ようやくロッカールームから出てきた。5月初黒星に「投げている感じは良かったので。勝負どころでちょっと甘くなったりだとか、最後(9回の2失点)もそうですし、もったいなかった」と悔やんだ。5回無死一塁、身長2メートルの打者、秋広に与えた四球から、流れがおかしくなった。「ちょっと探り探りになってしまった」。山川を二飛に打ち取るも、送りバントで2死二、三塁。牧原大への1ボールからの2球目を投げる際、マウンドに足が引っかかったのか、大きくバランスを崩してワンバウンド投球に。このボールは場内で「51キロ」と表示。23年8月5日ソフトバンク戦で投じた「53キロ」を上回る"超遅球"が、悪夢への予兆となった。仕切りなおしの3球目は152キロ直球で見逃しストライクも、4球目の151キロ直球は甘く入って左中間を破る同点の適時三塁打となった。さらに6回には、昨季被打率5割1分5厘と苦手にしていた川瀬に、右越えへ勝ち越しソロを許した。新庄監督は「去年から(伊藤は)なんか川瀬くんに特に合いますよね」。2-3の9回には、2死から再び秋広に四球を与え、直後に連打を浴びて、さらにリードを広げられた。今季2敗目。悔しい完投負けではあるが、たった1人、中6日で先発ローテーションを守り、6連戦の大事な初戦を1人で投げ抜いた。エースとして最低限のノルマは果たしたが「詰めが甘かった」と伊藤。自らを厳しく戒め、次週再び対戦するソフトバンク戦を見据えた。【永野高輔】?日本ハム加藤投手コーチ 「(秋広への2四球に)データはあったが、実際のイメージがあまりなかったからか、大事に行きすぎたというのもあると思う。(21日先発の)北山にも伝えておかないと」

◆ソフトバンクが、今季43試合目で初の貯金生活に突入した。2-2の6回無死、川瀬晃内野手(27)がプロ1号の決勝ソロ。通算441試合と785打席目で待望のアーチを描いた。先発のリバン・モイネロ投手(29)はハーラートップタイの5勝目で、首位日本ハムには2・5ゲーム差に接近。5月20日は王貞治球団会長の85歳の誕生日で、10年ぶりのバースデー白星を贈った。川瀬の語気が変わった瞬間を忘れない。弟はオリックスの堅斗投手(22)。これから兄弟で球界を盛り上げていきたいのではないか。そう思った記者が質問を投げると、穏やかな川瀬の口調が突如早くなった。「盛り上げるとかはないです。そこまでの選手じゃないので。2人とも。まだまだその舞台に立てるかも分からないぐらい。盛り上げるとか、まだまだおこがましい」。思わず頭を下げた。堅斗にとっては憧れの兄。その兄は冷静に足元を見つめ「まずはお互いの地位を確立するために頑張ろう」と堅斗にくぎを刺していた。それでも、いつかは川瀬兄弟でパ・リーグや球界を盛り上げ、地元の大分県に多くの笑顔を届けてほしい。まず兄が記念のプロ1号を決勝アーチで決めた。堅斗が刺激を受けているのは間違いないだろう。【ソフトバンク担当=只松憲】

◆ソフトバンクが、今季43試合目で初の貯金生活に突入した。2-2の6回無死、川瀬晃内野手(27)がプロ1号の決勝ソロ。通算441試合と785打席目で待望のアーチを描いた。先発のリバン・モイネロ投手(29)はハーラートップタイの5勝目で、首位日本ハムには2・5ゲーム差に接近。5月20日は王貞治球団会長の85歳の誕生日で、10年ぶりのバースデー白星を贈った。ダイヤモンドを一周しながらのクールなガッツポーズ。川瀬が憧れていたあの光景。この夜は、自分が主役になった。「今までやったことがないので、やってみようかなと(笑い)」。自軍ベンチでは、周東と渡辺が両手をあげて大はしゃぎ。本音では諦めていた1軍初本塁打は値千金の決勝ソロになった。2-2の6回無死、日本ハム伊藤のスライダーを弾丸ライナーで右翼ブルペンに運んだ。「正直、ホームランになって驚いています」。世界最多868本塁打を放った王会長の誕生日に勝利をもたらす本塁打。「会長もびっくりしてると思う。僕のホームランが誕生日プレゼントっていうのは物足りないかもしれませんけど...」。そう謙遜しながら「いい報告ができたら」と照れ笑いした。王会長にとっては15年以来10年ぶりのバースデー白星。うれしくないわけがない。反骨心が日本ハムのエースを打ち砕く。対伊藤はポストシーズンを含めて通算40打数15安打、打率3割7分5厘の好相性。偶然ではない数字の要因を、川瀬は「このピッチャーから打ったらって気持ちが燃えるんですよ。やってやるぞって。日本ハムのエースを打ってやるよって」と話したことがある。伊藤は同じ97年生まれの同い年。負けん気の強さから「伊藤大海キラー」は誕生した。「僕にホームランを求めている人なんて誰もいない」。つなぎ役や泥臭いプレーに徹してきた男が、通算441試合と785打席目で待望のアーチを描いた。チームは今季43試合目で初の貯金生活に突入。最大借金「7」からのV字回復に、小久保監督も「今シーズン初めての貯金やね」と王会長とのバースデー白星とともにに喜んだ。首位日本ハムに2・5ゲーム差と接近。まだ主力に離脱者はいるが、勝率は5割を越した。その立役者が川瀬だ。【只松憲】

◆ソフトバンクが3連勝で今季初の貯金1。0―2の五回に牧原大の2点三塁打で追い付き、六回に川瀬のプロ初本塁打となるソロで勝ち越し。九回にも2点を加えた。モイネロが5勝目。日本ハムは伊藤が投げきったが、拙攻が続いた。

◆ソフトバンクの周東が右腓骨骨折から約1カ月ぶりに1軍復帰し、「1番・中堅」でフル出場した。4打数無安打で、開幕から自身が出場した試合の連続安打は19で止まったが「今までができすぎ。明日からまた1本ずつ頑張りたい」と明るい表情で話した。今季は昨年11月に手術した左膝に不安を抱えながらの出場が続き、4月23日のオリックス戦で右膝付近に投球を受けて離脱していた。この日は守備も軽快にこなし「全く問題なくできた」とうなずいた。

◆日本ハムの伊藤は117球での完投も実らず、4月1日以来の2敗目を喫した。「投げている感覚は良かったが、勝負どころで球が甘くなった。もったいなかった」と悔やんだように、2―0の五回2死二、三塁で牧原大に甘くなった速球を左中間に運ばれ、同点の六回には昨季の対戦で打率3割6分8厘と苦手にする川瀬に勝ち越しのソロを浴びた。新庄監督は「川瀬君は伊藤君に合っている。雰囲気を感じる」と振り返った。続投を志願した九回は2死を奪ったものの、四球と連打でさらに2失点。今季ワーストに並ぶ5失点で、4月8日から続いていた連勝も5で止まった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
23171 0.575
(↓0.015)
-
(-)
102152
(+2)
120
(+5)
42
(-)
19
(-)
0.236
(-)
2.460
(↓0.04)
2
(-)
西武
23180 0.561
(↑0.011)
0.5
(↓1)
102113
(+1)
104
(-)
15
(-)
33
(-)
0.234
(↓0.003)
2.370
(↑0.06)
3
(-)
ORIX
21183 0.538
(↑0.012)
1.5
(↑1)
101139
(+2)
148
(+1)
30
(+1)
21
(+1)
0.264
(↑0.001)
3.220
(↑0.05)
4
(-)
ソフトバンク
21202 0.512
(↑0.012)
2.5
(↑1)
100158
(+5)
130
(+2)
26
(+1)
30
(-)
0.246
(-)
2.620
(↑0.01)
5
(-)
楽天
18230 0.439
(↓0.011)
5.5
(-)
102115
(-)
134
(+1)
18
(-)
45
(+2)
0.236
(↓0.001)
3.150
(↑0.05)
6
(-)
ロッテ
14240 0.368
(↓0.01)
8
(-)
10592
(+1)
133
(+2)
19
(-)
13
(-)
0.203
(↓0.003)
3.170
(↑0.03)