西武(★1対3☆)オリックス =リーグ戦9回戦(2025.05.18)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:曽谷 龍平(4勝2敗0S)
敗戦投手:隅田 知一郎(5勝2敗0S)

本塁打
【オリックス】頓宮 裕真(7号・2回表ソロ)
【西武】渡部 聖弥(2号・1回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスは1点を追う2回表、頓宮のソロが飛び出し、試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた9回には、紅林の犠飛などで2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・曽谷が9回4安打1失点の快投。プロ初完投で今季4勝目をマークした。敗れた西武は、打線が振るわなかった。

◆西武-オリックス9回戦は「べるーにゃドームデー 2025」として開催される。本拠地ベルーナドームのネーミングライツを有する株式会社ベルーナ(本社:埼玉県上尾市)の公式キャラ「べるーにゃ」も来場し、オリジナルグッズを求めて朝早くから行列ができた。そんな中で1時間もたたずに完売したのが「ビッグチェーンネックレス」のべるーにゃ版だ。8日にオンライン販売を開始した時も約40分で完売した。「ビッグチェーンネックレス」は本拠地ベルーナドームでの勝利時にお立ち台に上がった選手や、本塁打を打った選手が首にかけられている。金色の鎖とレオのチャームが印象的な大きなネックレスだ。メジャー球団のグッズに着想を得て、西武球団のグッズ担当者が「外野席に熱狂的な男性ファンが多い。スタイリッシュというより、みんなゲーフラを掲げたり個性出すのを楽しむファンが多いので」と西武ファンからの高い需要を見越して製作し、SNS上で「クソデカネックス」と俗称がついたことでファン内で爆発的にヒットした。金色の"クソデカ"を1本2本と首にかけ、西武特有のジャンプ応援ではジャラジャラと音を鳴らす。9日のロッテ戦(大宮)では雨降る中、チャンステーマとともに、ジャラジャラ鳴らしながら左翼芝生席を左右へ10往復半も駆け回っていた。この先も盛岡、前橋と地方遠征が控える。ネット上で"悪ノリ"で広まってきた流行が、いよいよネット外、球団の外にも広がる段階に入った。世の中、ネット界隈のブームがメディアで報道されることで一旦落ち着く事象も多い。しかし日刊スポーツが4月29日に紙面でこのムーブメントを報じても、落ち着くどころか、新作が完売連発と勢いが増す。チームの試合結果を度外視したムーブメントでもある。何をもってさらに過熱し、何をもっていつ沈静化するか。もしくはそんなことを忘れるほど、日常の光景として定着するか。定価は税込3900円である。【西武担当=金子真仁】

◆オリックスは連敗を3で止められるか。前日17日から打順を組み替えた。西武先発の隅田攻略へ。前日2安打を放った頓宮裕真捕手(28)が今季2度目の4番に座る。「1番中堅」では打率3割超えの広岡大志内野手(28)が2試合ぶりスタメン。野口智哉内野手(25)は今季初めて7番に入った。先発は曽谷龍平投手(24)。直近2試合はいずれも7回無失点で、2連勝中。同戦は5回3失点で黒星を喫した4月16日(京セラドーム大阪)以来、今季2度目。前回9安打を浴びた雪辱を果たす。

◆オリックス頓宮裕真捕手(28)が西武先発の隅田から7号ソロを放った。4月29日ロッテ戦(京セラドーム大阪)以来、今季2度目の「4番一塁」で出場。初回、オリックス先発の曽谷龍平投手(24)が西武渡部に左中間へ先制ソロを浴びた直後だった。2回先頭で隅田の4球目、外角への124キロチェンジアップを強振。左翼へ同点ソロを決めた。「感触もよかったですし、先制点を取られてしまった後だったので、すぐに取り返すことができてよかったです!」とコメント。試合前時点で防御率0・98の左腕から豪快弾を放ち、試合を振り出しに戻した。

◆西武ドラフト2位の渡部聖弥外野手(22)が本拠地ベルーナドームでは初となる本塁打を放った。初回2死、オリックス曽谷の内寄り直球をしっかり捉えると、打球は西武ファンで埋まる左翼席へ吸い込まれる2号先制ソロとなった。「いろいろ修正をやってきて結果が出たのは、自分にとってすごく前向きなことです」と話した。14日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)でプロ1号を放っていたものの、ベルーナドームでは初の1発に。「ファンの方もいるので、レフトスタンドに打てたのはすごくうれしかったです」と振り返った。ホームベースを踏むと、この日「べるーにゃドームデー 2025」で訪れた株式会社ベルーナの公式キャラ「べるーにゃ」の抱き枕を受け取り、その後、元山から通称"クソデカネックレス"べるーにゃバージョンを首にかけられた。仲間からの祝福を受け終えた渡部聖はなぜか、べるーにゃ抱き枕を甘がみしていた。

◆オリックスは西武との投手戦を制し、連敗を3で止めた。初回、先発の曽谷龍平投手(24)が西武の3番渡部聖に左中間へ先制ソロを浴びた。その直後、4番頓宮裕真捕手(28)が西武先発隅田の4球目、高めの124キロチェンジアップを完璧に捉え、左翼へ同点の7号ソロを決めた。試合は振り出しに戻り、曽谷は5回までわずか55球、3安打に抑えた。6回、先頭の源田に右翼へ二塁打を許すも、最後は渡部聖を内角スライダーで投ゴロに仕留めた。プロ初完投で自身3連勝、今季4勝目を挙げた。西武隅田との投げ合いは互いに1歩も譲らず。打線は頓宮のアーチ以降、7回まで無安打。9回に先頭の広岡大志内野手(28)が左前打で出塁し、1死満塁。2番手ウィンゲンターに5番太田が右手に押し出し死球を受け、勝ち越した。続く紅林弘太郎内野手(23)が右翼へ犠飛を決め、3-1。9回に一気にたたみかけた。

◆西武は打線が湿り、オリックスへの同一カード3連勝はならなかった。初回、3番渡部聖弥外野手(22)の2号先制ソロが飛び出すも、その後はオリックス曽谷を打ちあぐね、なかなか追加点を奪えなかった。西口文也監督(52)は「本当にいい球を投げていたので(簡単な攻略は)難しいだろうと思ってましたけど、本当に抑え込まれましたね。まっすぐも最後までキレが落ちず、本当に脱帽です」とした。先発の隅田知一郎投手(25)は2回にオリックス頓宮に同点ソロを許したものの、その後は8回まで許した走者がわずか2人と、文句なしの投球を見せた。9回に2安打を許したところでトレイ・ウィンゲンター投手(31)にマウンドを譲ったが、1死満塁から押し出し死球で決勝点を奪われた。

◆西武の同一カード3連勝はならなかった。隅田知一郎投手(25)がオリックス打線を8回まで2安打1失点に封じたが、9回につかまり途中降板。「任せてもらったのに結果を出せなくて、シンプルに悔しいし、実力不足ですね。何とか結果を出したかったですね」と唇をかんだ。打線はオリックス曽谷を打てず。西口監督は「今日は最後まで真っすぐのキレ自体も落ちなかったので、本当に脱帽ですね」と話した。

◆オリックス太田椋内野手(24)が右手に死球を受け、所沢市内の病院へ向かった。「5番二塁」で出場。1-1の9回1死満塁で、西武2番手ウィンゲンターの6球目、156キロ直球が右手に直撃。押し出し死球でチームもそのまま勝利した。太田はここまで全試合出場を続け、打率3割2分3厘で首位打者。試合後はトレーナーに付き添われ、チームとは別行動で病院へ向かった。

◆3年目のオリックス曽谷龍平投手(24)がプロ初完投をマークし、チームの連敗を3で止めた。「投げていて今日は楽しかったのが一番大きいかなと思います」初回、西武の渡部聖に左中間へ先制ソロを浴びた。それでも「切り替えていくしかない」と失点はこの1点のみ。2回以降はテンポよく投げ込み、自身初の9回のマウンドへ上がった。151キロで見逃し三振を奪うなど、球威は衰えず。102球の省エネ投球で、4安打無四球、6奪三振。「1つ目標としていたことがクリアできた。これを気にもっともっと成長していきたい」と手応えをつかんだ。岸田護監督(44)は「素晴らしかったです。決め球も良かったですし、真っすぐも最後まで衰えず。気持ちが乗っていましたね。年々レベルアップしていると思います」と絶賛した。西武隅田との投げ合いにも、「少ない点数でいったら負けない」と自らの投球に集中。これで5月に入り、自身3連勝で今季4勝目。負ければ貯金消滅の可能性があった1戦を救った。左腕の背中がまた一回り頼もしくなった。【村松万里子】

◆オリックス・頓宮裕真捕手(28)が7号ソロを放ち、同点に追いついた。「感触もよかったですし、先制点を取られてしまった後だったので、すぐに取り返すことができてよかったです!」0―1の二回先頭で先発・隅田の4球目、高めのチェンジアップを完璧に捉えて左翼に運んだ。17日には九回2死で一時同点となるタイムリーを放つなど執念を見せていた野手主将がこの日も結果を残した。

◆西武ドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)=大商大=が2号先制ソロをマーク。0-0の一回2死からオリックス・曽谷の真っすぐを捉えた高く舞い上がった打球は左中間スタンド前段に飛び込む本拠地初アーチとなった。14日のソフトバンク戦でのプロ1号に続く一発に「甘く入ってきた球を積極的に打ちにいくことができました。ホームランになってよかったです」とコメントした。

◆オリックスは曽谷の快投で連敗を3で止めた。1点を先制された直後の二回に頓宮が7号ソロで同点。三回以降は西武先発の隅田の前になかなか好機を作りだせなかったが、九回に絶好機を迎えた。先頭の広岡の安打から1死満塁とし、隅田をマウンドから引きずり下ろした。2番手・ウィンゲンターに投手が代わると、太田は押し出し死球でついに勝ち越し。紅林は犠飛で加点した。先発の曽谷は一回にD2位・渡部聖(大商大)に先制ソロを浴びたが、二回以降はゼロを並べた。九回も三者凡退に打ち取り試合を締めた。9回4安打1失点で、3年目でプロ初完投を記録。登板3連勝で4勝目を飾った。

◆西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)=大商大=が本拠地初アーチとなる2号先制ソロを放った。一回、曽谷の直球を捉えて高く舞い上がった打球は、左翼席前段に飛び込んだ。14日のソフトバンク戦でプロ1号を放って以来、4日ぶりの一発に「甘く入ってきた球を積極的に打ちにいくことができた」と振り返った。四回は右前打で出塁。4試合ぶりのマルチ(複数)安打で、オリックス・太田に次ぐリーグ2位の打率を・312に上げた。打率が4割を超えて絶好調だった3、4月に比べ、5月は1割台。それでも「最近、打てない試合が続いた中で結果が出たのは、すごく前向きなこと」と語った。西口監督は「しっかりと振っていった中でのホームランだった」とたたえた。(石井孝尚)

◆心地良い疲労感は、最後まで投げ抜いた者だけが味わえる特権だ。オリックス・曽谷が3年目で初完投を達成し、チームの連敗を3で止めた。ヒーローインタビューの第一声で「疲れました」と語り、笑みを浮かべた。「投げていて楽しかった。それが一番大きかったかな」一回にD2位・渡部聖(大商大)に先制弾を浴びたが、二回以降はリズムよく腕を振った。試合前まで自己最長の投球回は7回?。左腕にとって九回のマウンドは未知の領域だったが「しっかり相手と勝負ができた」と三者凡退に片付けて今季4勝目を挙げた。リーグトップタイの5勝をマークしている西武・隅田との投手戦を制し「少ない点数でいけば負けない」とうなずけば、岸田監督も「気持ちが乗っていた。すばらしかった」と絶賛した。すべてを野球にささげるストイックな男だ。昨オフに退寮し、一人暮らしをスタート。自宅ではタブレットで自分の投球を振り返ったり、治療に充てたりするなど自己投資に時間を割く。「ゆっくりしたい気持ちもあるけど、ここで抜いたらダメ。あと何年野球を続けられるか分かりませんから」。1秒も無駄にしない。マウンドに上がるために人事を尽くすのが信条。自炊でも母・香織さんにレシピを聞くなどしてレパートリーを増やし、食事の栄養バランスも大事にする。そんな細かなプロ意識が、活躍につながっている。「これ(完投)を機にもっと成長していきたい」負ければ3月29日の貯金ゼロとなる可能性があった試合でチームを救った。10日にソフトバンク戦の連敗を12で止めたのも曽谷だ。登板3連勝と成長著しい24歳の快進撃は、まだまだ続く。(織原祥平)

◆オリックス・太田椋内野手(24)が九回の第4打席で右手に死球を受けて途中交代。貴重な勝ち越し点を挙げたものの試合後、所沢市内の病院で検査を受けた。7年目の今季は全41試合に出場し、リーグトップの打率・323、4本塁打、19打点。試合終了直後には患部の状態について「まだ分からないです」と話していた。

◆野手主将のオリックス・頓宮が勝負強さを見せた。まずは二回に隅田のチェンジアップを捉えて同点の7号ソロを放ち「すぐに点を取り返すことができてよかった」と振り返った。九回には左前に落として満塁に好機を広げ、勝ち越し点を呼び込んだ。チームの連敗も止まり「接戦をものにできたことが一番。先発投手に勝ちをつけられてよかった」と充実感をにじませた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
23161 0.590
(↓0.015)
-
(-)
103150
(+1)
115
(+2)
42
(-)
19
(+1)
0.236
(↓0.003)
2.420
(↑0.03)
2
(-)
西武
22180 0.550
(↓0.014)
1.5
(-)
103112
(+1)
104
(+3)
15
(+1)
33
(-)
0.237
(↓0.003)
2.430
(↓0.02)
3
(-)
ORIX
20183 0.526
(↑0.012)
2.5
(↑1)
102137
(+3)
147
(+1)
29
(+1)
20
(-)
0.263
(↓0.002)
3.270
(↑0.06)
4
(-)
ソフトバンク
20202 0.500
(↑0.013)
3.5
(↑1)
101153
(+2)
128
(+1)
25
(-)
30
(-)
0.246
(↓0.004)
2.630
(↑0.07)
5
(-)
楽天
18220 0.450
(↓0.012)
5.5
(-)
103115
(+1)
133
(+2)
18
(-)
43
(+4)
0.237
(↓0.003)
3.200
(↑0.08)
6
(-)
ロッテ
14230 0.378
(↑0.017)
8
(↑1)
10691
(+2)
131
(+1)
19
(+1)
13
(-)
0.206
(↓0.001)
3.200
(↑0.09)