◆ロッテは0-0で迎えた4回表、佐藤の適時打で2点を先制する。そのまま迎えた6回には、ポランコの犠飛と友杉の適時打で2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・小島が8回3安打無失点の快投で今季8勝目。敗れた日本ハムは、打線が中盤以降の好機を生かせなかった。

◆日本ハムの公式チア「ファイターズガール」が浴衣姿で、きつねダンスを踊る。昨年実施し、好評となった浴衣パフォーマンス。13～15日のロッテ3連戦でしか見られない涼しげな特別パフォーマンスとなる。また13日からの3日間「ファイターズ超夏祭り」にちなんだ投票企画「超夏男グランプリ」で上位に輝いた3選手（1位山崎福也、2位松本剛、3位伏見寅威）をあしらった「超応援うちわ」を、各日来場2万5000人にプレゼント（13日＝山崎、14日＝松本剛、15日＝伏見）する。同3選手の冷感フェイスタオルと「超ファイターズ浴衣」を着た10選手のステッカーも、ファイターズフラッグシップストア限定で販売する。ステッカーの該当選手は野村、スティーブンソン、松本剛、加藤貴、伊藤、山崎、伏見、五十幡、万波、レイエス選手となる。

◆浴衣姿の人気者が一斉に舞い踊った。まずは2回裏の攻撃前だ。球団マスコット、ポリーのテーマ曲「ポリーのマーチ」に合わせ、日本ハムの公式チア「ファイターズガール」が浴衣姿に、ポリーのかぶり物をして"ポリーダンス"を披露した。SNS上では早速「ガールが浴衣だぞー！！」と、ざわつきだした。ちなみにポリーも浴衣姿。...ポポポ、ポリー、ポポポ、ポリー...。ファンから「あざとかわいい」と評判のリズムに、スタンドもほのぼのした雰囲気に包まれた。そこにきゃぴきゃぴ踊るファイターズガール。スマホを手に夢中で動画を取るファンも、あらわれた。3回の攻撃前にはファン待望の「浴衣きつね」の登場だ。きゃっきゃきゃっきゃとテンポいいリズムに乗って、浴衣姿のファイターズガールがいつものきつねカチューシャを付けて「きつねダンス」を披露。球団マスコットのポリーもフレップも浴衣姿で乱舞し、スタジアムを"超夏色"に染め上げた。ファイターズガールの浴衣は、白地に涼しげなブルーの花柄があしらわれ、マスコットのしゃけまるもプリントされた北海道色たっぷりの、さわやかなデザインだった。ちなみに6点差に広げられた7回の攻撃前は、ファイターズ賛歌の盆踊りバージョンが流れ、再び浴衣姿のファイターズガールが登場。手拍子をとりながら、楽しそうに踊っていた。

◆粘投していた日本ハム金村尚真投手（23）の左足に、打球が当たった。5回1死一塁、初球を藤原が打ち返し投前へ飛んだ。金村はよけようとしたが、ワンバウンドで左足の内側に当たった。打球は一塁側に転がり、清宮が捕球して打者走者の藤原にタッチして、一ゴロとした。すぐに治療を受け数球試しに投球した後に、そのまま続投した。2死二塁となったが、3番角中を中飛に打ち取り、この回は無失点で切り抜けた。

◆日本ハムが8月ホーム初黒星を喫した。粘投を続けていた先発の金村尚真投手（23）が、4回無死満塁でロッテ佐藤に2点適時右前打を許し2失点。さらに6回無死二、三塁でポランコに中犠飛、2死三塁で友杉に適時右前打を許し、2点を追加された。金村は6回7安打、今季ワーストの4失点降板。打線も12日西武戦まで10試合連続で本塁打を放っていたが、ロッテ先発小島を攻略しきれなかった。この日から浴衣を着た公式チア「ファイターズガール」がきつねダンスを踊り球場を盛り上げたが、2、3位を争うロッテとの直接対決に敗れ、一夜で3位に後退した。

◆日本ハムが8月ホーム初黒星を喫した。粘投を続けていた先発の金村尚真投手（23）が、4回無死満塁でロッテ佐藤に2点適時右前打を許し2失点。さらに6回無死二、三塁でポランコに中犠飛、2死三塁で友杉に適時右前打を許し、2点を追加された。金村は6回7安打、自己ワースト4失点降板。打線も散発3安打無得点に終わった。新庄剛志監督（52）の一問一答は以下の通り。新庄監督　初戦、取りたかったですけどね。でも6点向こうが取ってからでも、小島君が丁寧に低めに（投げていた）。あれはもうほんと見習わないといけない投球でしたね。珍しく、あんま打てなくて。まあ明日取って（向かう）3戦目は盛り上がると思うから、何としても取りに行きますよ。－打球が左足に直撃した金村の状態は新庄監督　左足のくるぶしの方かな。でも、投げられていたんで。明日どれぐらい腫れるのか、また聞いておきます。－次回登板へ向けては、明日からの様子を見て新庄監督　大丈夫でしょ...と、思いますけどね。－8回の攻撃で万波に代打新庄監督　浅間君に打席を立たせたかったし、感覚っていうのはあまり落とさなかったら、なんかあった時に感覚ってそんな戻らないから。そういう意味で。－万波の状態は新庄監督　あんま良くないですよね。でも、彼の場合は急に悪くなって急に良くなるからね（笑い）。もう1打席、もう1打席ってなるんですけど。それは（本人に）聞いてみてください。明日、行きますよ。

◆ロッテは日本ハムに快勝し、再び2位に浮上した。先発の小島和哉投手（28）が好投を見せた。2点の援護をもらった直後の4回。味方失策と四球で1死一、二塁と初めて得点圏に走者を許したが、5番レイエス、6番田宮をわずか6球で凡退に打ち取った。「粘れて、そういう流れを作れたのでよかった」と勝利を呼び込んだ。吉井理人監督（59）も「立ち上がりから飛ばしていって、最後ちょっと息切れっぽかったんですけども、でも大事な試合って分かってるんで、しっかり投げてくれた」とたたえた。打線も奮起した。4回に先頭の藤原恭大外野手（24）の四球から3連打で2点を先制。6、7回にも2点ずつの追加点で突き放した。吉井監督は「大きかったのは、4回に藤原が2ストライクに追い込まれてからフォアボール選びましたよね。あそこからすごく流れが変わったので、あのフォアボールは大きかったかなと思います。あんなこと藤原もできるんだと思った」と話した。この日ベンチ外となった藤岡裕大内野手（31）については「ちょっと体調悪かったんで、先帰って休ませてます」と説明した。

◆日本ハムの真夏の快進撃が小休止した。49日ぶりの2位浮上から一夜明けてのロッテ戦（エスコンフィールド）は投打で完敗。8月好調の打線が、相手先発左腕の小島の前に8回まで散発3安打、三塁も踏ませてもらえずに沈黙。投手陣も中盤以降に失点を重ねて、今季7度目の0封負けを喫した。連勝が6で止まり、一夜で再び3位に転落した。試合前から本拠地を包んだ、お祭りムードに打線が乗れなかった。お盆期間の「ファイターズ超夏祭り」と銘打たれた試合。"ソーレソレソレお祭りだー"と美空ひばりの名曲「お祭りマンボ」に乗せて紹介されたスタメン野手陣だったが、浴衣姿で涼しげに「きつねダンス」などを披露したファイターズガールのようには踊れず。逆に、今季は白星を与えていなかったロッテ小島に、きりきり舞いにさせられた。付け入るスキがなかった。8月に入ってから10試合連続で飛び出していた"ホームラン祭り"中の打線が3安打のみに抑え込まれた。新庄監督も「向こうが6点を取ってからでも、小島君は丁寧に低めに（投げていた）。あれは見習わないといけない投球でしたね」と絶賛。攻撃陣のチームを勢いづかせる"花火"を封じ込まれただけでなく、後半戦初戦から15試合連続安打だった松本剛もついに無安打。その中で先発金村、2番手マーフィーが失点を重ねてしまっては、どうにもならなかった。2位を争うロッテとの3連戦初戦を落とし、今季最長を更新中だった連勝は6で止まった。新庄監督は「初戦、取りたかったですけどね」と少し悔しさをにじませたが、完敗なら切り替えやすい。「明日（14日）は何としても取りに行きますよ。（1勝1敗で臨む）3戦目は盛り上がると思うから」。まずは連敗しないことが重要。しっかり仕切り直して、快進撃のリズムを取り戻す。【木下大輔】

◆日本ハムがロッテを下し、一夜で2位に再浮上した。新庄剛志監督（52）はレイエスを来日初の2番でスタメン起用し、これが的中。1点を追う1回1死、ロッテ先発メルセデスの初球、ストレートを捉え、同点の11号ソロを放った。起用に加え、奇策もはまった。1点勝ち越した直後の2回無死二、三塁、伏見が初球スクイズを決め、1死三塁から水野も連続初球スクイズと、高校野球のような作戦で畳みかけ、この回一挙3点を挙げた。先発の山崎福也投手（31）は7回1／3を100球を投げ、3安打1失点（自責0）で8勝目を挙げた。3位ロッテとのゲーム差ゼロも、日本ハムが54勝43敗7分けの勝率5割5分7厘、ロッテが55勝44敗6引き分けの勝率5割5分6厘で、勝率でわずかに上回った。

◆日本ハムがロッテを下し、一夜で2位に再浮上した。1点勝ち越した直後の2回無死二、三塁、伏見が初球スクイズを決め、1死三塁から水野も連続初球スクイズ。この回一挙3点を挙げ、対ロッテ戦の勝ち越しを決めた。新庄剛志監督（52）の一問一答は以下の通り。新庄監督　去年ね、ロッテさんにはサインを見破られていたんで、今回は毎試合のようにサインを変えて。他のチームの時も定期的にサインは変えるようにしていますけど。いつか借りは返したいなと思いながらも、今日、やっぱ男なら、そういう借りは返さないといけないんで。よく決めてくれましたね、選手。緊張していたって言ってたけど、まだ慣れんのかいって（笑い）。2年間やってたやんかって...（緊張）しますよね。それは。－大事な試合ですし新庄監督　だから、いいんじゃないですか。だから、あれを決めたことによって、またいつも言うように、レベルアップする。こういう場面じゃなくて、もっと楽な場面は、また楽に成功させてくれると思うんで。外されたら僕のせいなんで。成功したら選手のおかげで。よかったです。－状況ありきではあるが、ロッテ相手にやり返したかった？新庄監督　意識しますよ、もちろん。ただ、そこで迷わず。また外されるんじゃないかっていうのは、もう頭に全くない。選手を信じてサインを出して。しかも初球。まあまあ左ピッチャーだったんでね。でも、この間2ランスクイズをしていて、メルセデスはしっかりセカンドランナーの確認をしてファースト投げてたんで、素晴らしいなと思います。－ロッテ吉井監督は「警戒はしたけども、まさか初球2人とは」と新庄監督　いや、そらどこのチームでもうちの野球は警戒してると思うんで。それに立ち向かって。勇気持ってサインを出して、選手を信じて成功してもらうっていう。今日、西短もスクイズしてなかったっけ。しましたよね。そのまねをさせてもらいました（笑い）－スクイズはシフトとか、そういう展開を見てですか新庄監督　いや、山崎くんが今日いいピッチングするだろうなと思って。先に、ちょっと点を取りたくて。それだけです。－西日本短大付は初戦の時は日本ハムは試合が休みだった。こうやって、同じ日に勝つっていうのは、何か盛り上がるものも新庄監督　いや、ありますよ。もう今日、申し訳ないけど（日本ハムの）練習より西短の試合を見てました。で、左（の映像）でファイターズのバッティング練習をしっかり見ながら。同時に。なんかちょっとね、レベル高いっす。動きとかスイングとか見てても、相手ピッチャーの球を見て、これなら打ちそうだなっていうね。やっぱり西村監督がしっかり指導したスイングもしてるし、走塁もしてるし。まあ9点取ってバントかい（13点目がスクイズ）とは思いましたけど（笑い）。福岡代表として気を緩めないっていう采配はしてましたね。－西日本短大付の甲子園2勝は全国制覇した時以来32年ぶりらしいです新庄監督　いや、今のレベルなら決勝までいける実力があると思うんで。ちょうど僕も（次戦の17日が）大阪（でのオリックス戦）なんで。でも、デーゲーム（午後2時開始）でしょ。見られても1回1／3ちょっと（笑い）。行きたいとは思ってますけどね。－雨が絡んだらナイターの日になるかも雨降りそう？－わからないですが、もしそうなれば新庄監督　試合を見たいっていうより、西村監督と会って。あとは選手を遠くから見て。選手と会うことはちょっとできないと思う。そういうふうに思ってます。－これでロッテ戦勝ち越しが決まり新庄監督　いやいや、他のチームにも勝っているでしょ。－全部負けても勝ち越し新庄監督　それは別に気にしない。はい。同一（ゲーム差）なんで今。その辺はこれからがまた楽しいじゃないですか。－明日もいいピッチャーが相手。佐々木朗希投手新庄監督　明日は細川君を呼んでます。佐々木君に強い。今日も（ファームで）レフトで出てもらって。－途中まで新庄監督　で、こっちに来てもらって。はい。期待してます。

◆ロッテ・佐藤都志也捕手が０―０の四回無死満塁から２点打を放った。金村の甘く来た変化球を鋭く引っ張って右前へ。直前には打席を外しており「自分自身で気持ち的に追い込まれているなと思ったので、少し間を取って一度落ち着かせた」と明かし「気持ちの整理ができた」と振り返った。「頑張っている小島さんのためにも一本が出て良かった」とバッテリーを組む先輩に先制点をプレゼント。六回の打席では右翼線二塁打で好機を演出し、追加点につなげた。

◆ロッテが快勝した。小島が制球良く投げて三塁を踏ませず、８回３安打無失点で約１カ月ぶりの８勝目を挙げた。打線は四回に佐藤の２点適時打で先制し、六、七回も２点ずつ加えた。日本ハムは打線がつながらず連勝が６で止まった。

◆日本ハムは金村が自身５連勝を狙ったマウンドで自己ワーストに並ぶ４失点。６月２５日以来の黒星となる５敗目に「役割を全うできず、悪い展開のまま降りてしまった」と悔いた。２失点した四、六回はともに先頭打者に出塁を許し、要所で制球が甘くなった。新庄監督は相手の小島について「見習わないといけない投球。低めに丁寧だった」。金村に学びにしてほしいような口ぶりだった。