DeNA(★3対4☆)阪神 =リーグ戦6回戦(2024.05.10)・横浜スタジアム=
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阪神
1000020014801
DeNA
1000020003600
勝利投手:岩崎 優(2勝0敗5S)
(セーブ:ゲラ(0勝2敗6S))
敗戦投手:森原 康平(0勝1敗7S)

本塁打
【阪神】近本 光司(5号・1回表ソロ)

  DAZN
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◆阪神は1-1で迎えた6回表、大山と井上の適時打で2点を挙げ、リードを奪う。その後同点とされて迎えた9回には、1死一三塁からノイジーの適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・岩崎が今季2勝目。敗れたDeNAは、2番手・森原が踏ん張れなかった。

◆DeNAは開幕3連勝と好調の東克樹が先発。東は本拠地の横浜スタジアムでは通算39試合の登板で19勝8敗、防御率2・47の成績で、昨年の5月18日広島戦から現在9連勝中。同球場で2桁連勝をマークした投手は、84~90年斎藤雅(巨人)11連勝、84~85年遠藤(大洋)10連勝の2人しかいない。開幕からの連勝に加えて、球団記録の遠藤に並ぶ39年ぶりのハマスタ10連勝に挑戦する。

◆阪神井上広大外野手(22)が1軍に合流した。1軍昇格は今季初。試合前練習ではキャッチボールの後、左翼と右翼の守備練習。フリー打撃では20スイング中、3本を左翼スタンドに運んだ。高卒5年目の今季、ウエスタン・リーグで25試合の出場で、打率3割4分4厘、4本塁打と好調を維持。打線の起爆剤となるか、注目だ。

◆阪神井上広大外野手(22)が、「5番左翼」で1軍昇格即スタメンで出場する。ウエスタン・リーグではスタメン25試合で打率3割4分4厘、4本塁打をマーク。前カードの広島2連戦では1得点と打線が湿る中で、この日1軍登録されていた。先発は青柳晃洋投手(30)。4月26日ヤクルト戦(甲子園)以来、中13日での登板に臨む。

◆/初回先頭打者ホームラン\近本光司が景気付けの一発第5号アーチはポール際へ弾丸ライナー???プロ野球(2024/5/10)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/PPf93dUh32

◆阪神近本光司外野手(29)が、5号先頭打者アーチを放った。初回ファウルで粘り、カウント1-2からの5球目、甘く入ったDeNA東のツーシームを捉え、打球は右翼ポール際のスタンドに着弾した。不動のリードオフマンが、昨季最多勝左腕から試合開始早々にチームを勢いづかせる1発を決めた。近本の初回先頭打者本塁打は今季初で通算11本目。球団を通じて「追い込まれていましたが、強くスイングすることができました。いい試合の入りができてよかったです。このあと勝ち越せるように頑張ります」とコメントした。

◆/ピンチの芽を自ら摘んだ\東克樹が隙を見逃さず牽制で一塁ランナーをアウトに?プロ野球(2024/5/10)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/5aBNHylfnY

◆阪神青柳晃洋投手(30)がノーヒットで同点を許した。初回、近本の先頭打者本塁打で先制した直後。1死から2番関根に四球で出塁を許すと、3番佐野にも死球を与えて一、二塁。続く4番牧にはフルカウントから外角への際どいボールを投じたが、球審の手は上がらず四球。マウンド上では苦笑いを浮かべた。1死満塁のピンチで5番宮崎を迎え、丁寧にコースを突いたが最後は押し出しの四球。後続は打ち取り最少失点に留めたが、立ち上がりから4連続四死球で同点を許した。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(35)がアクシデントに見舞われた。1点を追う6回1死一、二塁、阪神井上の強烈なゴロが三塁・宮崎を襲った。ややイレギュラーした打球が頭部付近を直撃。記録は三塁内野安打となり、その場に膝を突いて座り込んだ。うずくまったまま動けず、トレーナーや三浦監督、コーチ、選手たちが集結。青いシートで宮崎の姿を隠した。ファンも心配そうに見つめ、DeNAファン、阪神ファンが声をそろえて宮崎コールで応援。約10分の中断を経て、「がんばれがんばれ宮崎」というコールに押されるように、シートで隠されたまま担架に乗って、ベンチ裏に下がっていった。

◆今季初昇格した高卒5年目の阪神井上広大外野手(22)が、貴重な中押し打となる適時打を放った。「5番左翼」で出場。同点の6回、1死一、三塁から大山悠輔内野手(29)が左前への勝ち越し打を放った直後、一、二塁からDeNA東のカットボールを捉え、痛烈な打球は三塁へ。バウンドした打球は三塁手・宮崎の頭部付近に当たり、高くはね上がって三塁ファウルゾーンへと転がった。起用に応える一打で、リードを広げた。宮崎はその場でうずくまり、数分後にDeNAのチームスタッフにブルーシートで囲まれながらベンチへと下がり、交代となった。

◆DeNA神里和毅外野手が今季初スタメンに応えた。「1番右翼」で昨年5月12日阪神戦以来、1年ぶりの先発出場。2回1死一塁、阪神青柳の外角高め141キロ直球をたたいた。二遊間を抜ける中前打でチャンスを演出した。昨年7月26日の中日戦以来、約10カ月ぶりの安打。チームに勢いをもたらす一打で、球団記録に並ぶ39年ぶりハマスタ10連勝を目指す先発・東をもり立てた。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(35)のアクシデントにファンから心配する声が続出した。1点を追う6回1死一、二塁、阪神井上の強烈なゴロが三塁・宮崎の頭部付近を直撃。その場に膝をついて座り込んだ。DeNAファン、阪神ファンが声をそろえて宮崎コールで応援。約10分の中断を経てシートで中が見えないように隠された状態で、担架に乗ってベンチ裏に下がっていった。X(旧ツイッター)では「宮崎大丈夫」「宮崎心配」など関連ワードがトレンド入り。ファンはよ、、、まじ泣くんだけど...」「こんな光景みたことない」「担架まで来てちょっとした事故じゃん。宮崎無事であってくれ」「この状況すごく心配なんだけど...。宮崎選手、無事であることを祈る」と心配する声が相次いだ。

◆DeNA筒香嘉智外野手(32)が激走した。2点を追う6回先頭、頭部に打球が直撃して交代した宮崎に代わって出場した森敬斗内野手(22)が今季初打席で右中間への長打。三塁へのヘッドスライディングで今季初安打をマークした。続く無死三塁から筒香が打席へ。粘ってフルカウントから阪神青柳の9球目直球を捉えた。右中間への大きな当たりに中堅・近本と右翼・森下が重なって捕球できず。ボールが転々とする間に三塁まで激走する適時三塁打。冷静にスライディングし、手をたたいて喜びをあらわにした。筒香は「ストレートを自分のスイングで力強く捉えることができました。(東)克樹が頑張っていたのでタイムリーになり、よかったです」と振り返った。これが18年5月6日巨人戦(横浜)以来、NPB通算12本目の三塁打だった。

◆阪神青柳晃洋投手(30)が今季最多125球の粘投も、6回途中で降板を喫した。2点リードの6回、森敬にいきなり右越え三塁打。直後には6番筒香からも右越えの連続三塁打で失点。1点リード無死三塁の場面で交代となった。その後、2番手石井も適時打を浴びて同点。中13日で迎えた登板だったが、今季2勝目はならなかった。

◆/ハマスタも沸かせる背番号25\ベイスターズ復帰3試合目の筒香嘉智1点差に詰め寄るタイムリースリーベース???プロ野球(2024/5/10)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/ADtDrW3W0v

◆緊迫の展開の中で、阪神にまさかのドタバタのアクシデントが起きた。6回裏にDeNAに同点に追いつかれ、なおも無死一、二塁。DeNA東がバント失敗となった直後だった。左翼の守備に就いていた井上広大外野手(22)が、三塁ベンチの方へと戻った。守備交代と勘違いした模様で、ベンチにいた岡田監督も苦笑い。井上は再び左翼の位置へと戻った。さらに、左翼フェンス際からリリーフカーに乗って島本浩也投手(31)が登場するも、まさかのUターン。ドタバタの展開となった。その後代打蝦名が空振り三振に倒れると、2番関根を迎える場面で、予定通りに左翼の井上からノイジーに、投手石井から島本に交代となった。

◆阪神は終盤までもつれた接戦をモノにし、連敗を2でストップさせた。2位巨人も勝利したため、0・5ゲーム差のまま首位をキープした。リードオフマンの近本光司外野手(29)が、プレーボールと同時に試合を動かした。初回、DeNA東の変化球を引っ張り、右翼ポール際へ運んだ。今季初、通算11本目となる5号先頭打者アーチで先制点をたたき出した。1-1の同点で迎えた6回には1死一、三塁から大山悠輔内野手(29)が左前への勝ち越し打をマーク。なおも1死一、二塁から今季初昇格した5番の井上広大外野手(22)が三塁強襲のタイムリーを放ち、リードを拡大させたが、その裏に追いつかれた。3-3の同点の9回、先頭の佐藤輝明内野手(25)が右翼線への二塁打を放ち、坂本の犠打で三塁へ。1死一、三塁から途中出場のシェルドン・ノイジー外野手(29)がDeNA森原の内角直球を振り抜き、左前への勝ち越し打を放ち、これが決勝打となった。先発した青柳晃洋投手(30)は6回途中3失点で降板して勝ち負けつかず。後を受けたリリーフ陣が無失点でリレーをつなぎ、勝利へ貢献した。近本が本塁打を放った試合は昨季から8連勝と不敗神話が続いている。

◆阪神4番大山悠輔内野手(29)が中盤に大きな一時勝ち越しの適時打を放った。同点で迎えた6回1死一、三塁、DeNA東の初球の直球を左翼へはじき返した。「初球からスイングしていく準備をして打席に立ちました。みんながつないでくれていたので、良い結果になってよかった」。適時打は1日広島戦(マツダスタジアム)以来。頼れる4番がここぞで勝負強さを見せた。

◆阪神近本光司外野手(29)が自身11度目の先頭打者アーチを放った。初回、DeNA東からファウルで粘り、カウント1-2からの5球目。甘く入ったツーシームを捉えると、打球は右翼ポール際のスタンドに着弾した。「追い込まれていましたが、強くスイングすることができました。いい試合の入りができてよかったです。このあと勝ち越せるように頑張ります」。不動のリードオフマンが、昨季最多勝左腕から試合開始早々に1発。先頭打者本塁打11本は、今岡の12本に次ぐ阪神歴代5位だ。さらに6回にも先頭で右翼への二塁打を放ち、この回2得点の起点となった。

◆/ここで見せた集中力\途中出場の助っ人が決勝打??インコースを捉えレフトへタイムリー???プロ野球(2024/5/10)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/7DELujj80D

◆首位阪神は、同点の9回1死一、三塁でシェルドン・ノイジー外野手(29)が勝ち越しの左前適時打を放ち、連敗を2で止めた。ノイジーのヒーローインタビューは以下の通り。-接戦を制した今の気持ち「本当にうれしいですね。2試合負けていたので、その中でこの試合勝てたのは本当にうれしいです」-最後9回のチャンスの打席は「自分の仕事をしようと集中しました。『ゴロだけは打たないように』と向かっていきました」-勝ち越しの左前適時打を放ったが表情はクールだった「心の中は最高でした。(ベンチに)戻った時にチームメートから声をかけられて、ファンの皆さんの声援が心に残りました」-試合終了までファンが残って応援していた「本日も応援ありがとうございます。皆さんが日本で一番のファンだと思っています。いつも一緒に旅行してくれて、応援してくれてありがとうございます。引き続き、応援よろしくお願いいたします」-今後は敵地が続くが意気込みを「いい流れを引き続き継続していきたいです。3連勝していきたいです」

◆DeNA宮崎敏郎内野手(35)が10日、阪神6回戦(横浜)で頭部にゴロが直撃して途中交代した。1点を追う6回1死一、二塁、阪神井上の強烈なゴロがイレギュラーし、三塁を守る宮崎の頭部を直撃。その場に膝をついてうずくまった。試合は約10分間中断。目隠し用のブルーシートで覆われながら、担架でベンチ裏に退いた。チームドクターの診断を受け、三浦監督は「明日以降の状態をみながらになりますけど、頭部打撲というところです」と説明。意識はしっかりしており、出血もなかったという。

◆DeNA 1点が遠く、首位阪神と3ゲーム差に遠のいた。2点を追いついた直後の6回はなお無死一、二塁も無得点。8回先頭でも筒香が中前打を放ったが、山本が初球ヒッティングの構えから3球目のバントはファウルとなり、最後は空振り三振で無得点に終わった。2度、ビハインドを追いつきながらも1点が遠く、三浦監督は「もう1点とれなかったのは監督、ベンチの責任を感じてます」と話した。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が出場12試合ぶりの長打を放ち、勝ち越しへの口火を切った。2回の四球から2打席凡退で迎えた同点の9回先頭打席。追い込まれてからファウルで粘り7球目、「しっかり食らいついて何とか出塁できれば」とDeNA森原のフォークに左膝をつきながら右翼線へ運ぶ二塁打で出塁。ノイジーの左前打で勝ち越しのホームを踏んだ。勝利に直結する一打を放ち、試合後は「よかったです」と喜んだ。

◆寡黙な男が首位陥落危機を救った。阪神シェルドン・ノイジー外野手(29)が9回に決勝の左前適時打を放って試合を決めた。1軍昇格の井上広大外野手(22)が5番左翼でスタメン出場。ノイジーはベンチスタートとなったが、燃え上がる思いをボールにぶつけた。2位巨人も勝利したため、0・5ゲーム差は変わらず。1歩も引けない5月戦線が続く。岡田彰布監督の一問一答は以下の通り-6回に左腕島本と左翼ノイジーを入れて、ダブルスイッチしたところがハマったまあ、そやけどなあ。向こうが、勝手に先に右の代打だすから、こっちがびっくりするわ。あんなの、向こうが待っといたらええのにな。向こう。こっちが、左3人でなあ、左いくの。分かってなかったんかなあ。-出方を待っていたそんなもん、ピッチャーを代えるのは、ピッチャーが先やないか。あんな、バッターを先に代えられたから、石井も投げささな、しゃあない。ええ? びっくりしたわ。俺が間違えたかなと思って。ほんま。-島本もしっかり投げたそうや。ちょっと甘かったけどな。最初のバッターはな。でもまあ、きょうは桐敷が熱が出て、いなかったからなあ。普通やったら(継投は)6回でも良かったんやけど、青柳もあんなピッチングで、5回で勝ち投手はやれんよ。せめて、球数やなしに6回までと思ってあと1回と言うたけど、あそこで打たれるもんなあ。-あそこは投げきってほしいそら6回は投げきってほしいよな。球数の問題やない。自分で1イニングに40球も投げるんやから。そんなもん、そんなんは球数とか関係ないわ。-リリーフに負担がかかるそらそうや、やっぱりなあ、今日は桐敷がいてないのは分かっているし、久しぶりの登板やったけど、それはもうちょっとすっと入っていかなな。-宮崎の状態は心配だがなあ、どんなんだったの?-頭に当たったのは見えたがなあ、アンツーカーはイレギュラー、はねるからなあ。昔より硬しとるやろ、アンツーカー。だから余計はねるんや。昔もっと柔らかかったよ、土入れるところは。今もう、俺今日バットでコンコンやったやん、カチカチやもん。なんであんな硬するんか分からんけどな。危ないというかな、はねるもんな、アンツーカー。-井上にとっては結果が出たおーん。いい感じで打ってたからな。-1打席目からだいぶ積極的に振っていたいやいやいや、あのノーステップ打法がだいぶ自分の感覚ではタイミングとか取れるようになってきたんちゃうか。-気が早いがノイジーも大山も真っすぐをしっかり引っ張って打ったそんな1日ぐらいじゃ信用せえへん。まだまだそらお前、まだまだ先が長いからそんなんお前なあ、そんな一喜一憂してたら。それがちょっとなあ、明日続けばなあ、やっぱり自分的にもだいぶ違うと思うけどなあ。まあそのへんやろなあ。-ノイジーも9回みたいな打席が続けばまあ、あれはたまたまやけどなあ、まあなあ、それはもう巡り合わせだからそらしゃあないもん。そこで打ったいうことはやっぱりなあ、まあ今日はあれや、1回井上を試したかったのがあるけどな、おーん。明日もう1日休んでもらうで(笑い)。

◆阪神岡田彰布監督(66)が、打球が頭部に当たったDeNA宮崎敏郎内野手(35)を心配した。2-1の6回、1死一、二塁から阪神井上広大外野手(22)が放った痛烈なゴロが、三塁手宮崎の前でイレギュラー。打球が頭部に直撃し、その場にうずくまった。目隠し用のブルーシートで覆われる中、担架で運ばれ、試合は約10分間中断した。相手チームながら岡田監督は「なあ、どんなんなったの?」と心配顔。また、日頃から試合前練習を内野手後方から見つめる指揮官は「アンツーカーはイレギュラー、はねるからなあ。昔より硬しとるやろ、アンツーカー。だから余計はねるんや。昔もっと柔らかかったよ、土入れるところは。俺今日バットでコンコンやったやん、カチカチやもん。なんであんな硬するんか分からんけどな。危ないといういうかな、はねるもんな、アンツーカー」と語った。

◆頭部に打球が直撃して途中交代したDeNA宮崎敏郎内野手(35)が、自らの足で帰路についた。自家用車は球場に残したまま、マネジャーに付き添われながらタクシーに乗り込んだ。アクシデントが起きたのは1点を追う6回1死一、二塁。阪神井上の強烈なゴロが三塁・宮崎を襲った。ややイレギュラーした打球が頭部付近を直撃。その場に膝をついて座り込んだ。うずくまったまま動けず、トレーナーや三浦監督、コーチ、選手たちが集結。ブルーシートで姿は隠されたまま、約10分の中断を挟んで担架でベンチ裏へと下がっていった。病院には行かずにチームドクターの診断を受けた。意識ははっきりしていて、出血もなかったことを確認。三浦監督は「明日以降の状態をみながらになりますけど、頭部打撲というところです」と説明した。

◆DeNA森敬斗内野手(22)が今季初打席で結果を出した。この日、1軍初昇格すると、6回に頭部に打球が直撃して途中交代した宮崎に代わって今季初出場。遊撃の守備から入ると、2点を追う6回先頭だった。追い込まれながらも阪神青柳の内角低め直球をコンパクトに捉え、右中間を破る三塁打。気迫のヘッドスライディングでチャンスメークした。森敬は「結構力んでいてちゃんとスイングできなかったんですけど、2ストライクになって落ち着こうと思ってあまり力を入れずにボールを見ていこうと思ったらちゃんと当たった。昨日(1軍昇格の)連絡が来て今日スタメンの気持ちでいたので、そういう準備がちゃんとできたのがよかったと思います」と振り返った。森敬のチャンスメークから筒香の適時三塁打と京田の適時打で一時同点に追い付いた。ベンチでは自ら筒香にハグを求めて熱く抱擁。「気持ちがたかぶってて。よっしゃあと思って。僕の方から行きました。あざっすって感じでした」と大興奮の心境を回想した。

◆中13日で先発した阪神青柳晃洋投手は今季最多125球を投げたが、6回途中4安打3失点で降板となった。初回から4連続四死球で押し出しと無安打での失点を許し、いきなり41球。「打たれずに1点を取られたのは自分のミス。勝ってくれたからよかったけど、負けていたら全部自分のせいだなという感じでした」と悔やんだ。6回には無死三塁から筒香に右越えの適時三塁打を浴びて降板。岡田監督は「そら6回は投げきってほしいよな。球数の問題やない。自分で1イニングに40球も投げるんやから。久しぶりの登板やったけど、もうちょっとスッと入っていかな」と開幕投手を託した右腕に厳しく話した。

◆阪神近本光司外野手(29)が自身11度目の先頭打者アーチを放ち、打線を勢いづけた。初回、DeNA東からファウルで粘り、カウント1-2からの5球目。「きょうはもう、思い切っていくって決めていたので」。甘く入ったツーシームを捉えると、打球は右翼ポール際のスタンドに着弾した。「追い込まれていましたが、強くスイングすることができました。いい試合の入りができてよかったです」。さらに先頭で迎えた6回の第3打席では東の外のスライダーをはじき返し、右翼への二塁打。この回2得点の起点となり、不動のリードオフマンらしい仕事ぶりだった。この日マークした先頭打者本塁打11本目は、今岡の12本に次ぐ阪神歴代5位。「狙い球がどうとかヒットを打てるとかじゃなくて、しっかり思い切っていけるかどうか。きょうは思い切っていけたのが良かったですね。結果どうこうより」。メンタルを含めた内容に充実感をにじませた。近本が本塁打を打てば、今季5戦全勝。昨年の8月10日巨人戦から8連勝と「不敗神話」が続く。これからも頼れる1番から突破口を開く。【磯綾乃】

◆阪神岩崎優投手がゲラとの不敗神話を継続した。ゲラ、岩崎のダブル守護神が同一ゲームでの登板試合は、11勝4分けで「不敗神話」を継続中だ。この日は、8回のマウンドに上がると日本球界復帰後の筒香と初対戦。6番の先頭打者で対戦し、平行カウントから143キロの直球を右前に運ばれた。続く山本、京田、東の代打の楠本を空振り三振、遊ゴロ、右飛に打ち取り「次は3人で抑えられるように頑張ります」と誓った。

◆寡黙な男が首位陥落を防いだ。阪神シェルドン・ノイジー外野手(29)が土壇場の9回に勝ち越しの左前適時打を放って試合を決めた。1軍昇格の井上が即5番左翼でスタメン出場。ベンチスタートとなったが、燃え上がる思いをボールにぶつけた。チームの連敗は2でストップしたが、2位巨人も勝利したため、0・5ゲーム差は変わらず。1歩も引けない5月戦線が続く。シーソーゲームに、ノイジーがケリをつけた。同点の9回1死一、三塁。森原から放った低弾道のライナーに、三塁手京田のジャンプは届かない。左翼の芝を跳ね、三塁走者は悠々と生還。ハマスタに響く虎党の大歓声を浴びながら、塁上では両手を激しくたたき、盛り上がる三塁側ベンチへ右手人さし指を向けた。「とにかく打球を上げようと思って打席に立ったよ。心の中は最高でした」カウント2-1から、内角の147キロ直球をミート。高まるボルテージの中でも、心は冷静だった。今季、横浜では6打数4安打の6割6分7厘。横浜の心地よい風が追い風になる。燃えるものがあったはずだ。この日は5番左翼で井上が先発し、6回守備からの出場。それでも7回に第1打席が回ると、いきなり右前への二塁打で出塁した。「先発じゃない以上、自分の中で考えをまとめる時間があった。心も体もいろいろ考えながらゲームに入れた」。置かれた立場でベストを尽くし、今季4度目のマルチ安打を決めた。来日2年目。米国出身の助っ人は家族旅行などで日本を巡る中、最も印象に残っている場所がある。「広島だね。原爆ドームに行った時とか、戦争に関することはすごく印象に残っているよ」。歴史を学ぶため、昨年家族で訪れた。日本の文化を学ぶ上では大切な過去。日本を学び、日本人のメンタリティーを学びチームへの貢献を続けている。これでチームの連敗もストップ。2位巨人が勝利したため、0・5差のまま首位をキープした。岡田監督は「まあ、あれはたまたまやけどなあ、それはもう巡り合わせだからそらしゃあないもん」と周囲を笑わせつつ「あそこで打ったいうことはやっぱりなあ、そこで打ったいうことはやっぱりなあ」と仕事ぶりに目を細めた。11日は再びベンチスタートとなる見込みだが、指揮官の言葉はどの立場でも集中力を発揮する、信頼の証だ。ヒーローインタビューでは「このいい流れというのを引き続き継続したい。3連勝できるように頑張っていきたいと思います」と宣言。心は熱く、寡黙な助っ人が活躍を続ける。【波部俊之介】

◆1点差の9回に、阪神ハビアー・ゲラ投手(28)が登板し1回無失点で試合を締めた。前回登板の8日広島戦(甲子園)では決勝打を献上していたが「とにかく今日勝った、投げられた、貢献できたという意味で(リベンジ)関係なくうれしい」。この日、体調不良の桐敷はベンチを外れ、仲間として「もちろん早く元気になってもらいたいですし、早く帰ってきてほしい」と語った。来日6セーブ目を挙げた。

◆DeNA筒香嘉智外野手(32)が、元同僚と再会した。ドジャース時代にメジャーとマイナーで同僚だった阪神のシェルドン・ノイジー外野手(29)と通訳を介さずに約10分間、言葉を交わした。内容については「それは言えません」と苦笑いしたものの、「ロッカーが近くて、よくしゃべっていたし、よくコミュニケーションをとってくれた。誰にでも優しいですし、一番覚えているのは、練習熱心でハードなプレーをしていたことです」と当時の印象を回想した。阪神に入団したことも当然把握しており、「もしかして会えるかもと思っていたし、会えてよかったです」と笑顔で日本での再会を喜んだ。

◆阪神大山悠輔内野手(29)の死球に球場がどよめいた。9-7で迎えた8回1死一塁。打席に立った大山へ、DeNA山崎康が投じた1球目は、内角高めに抜けて、大山の左肩付近に直撃する死球となった。大山はその場にしゃがみ込み、トレーナーも駆けつけたが、すぐに立ち上がり一塁へ。場内は一瞬騒然とし、ベンチの岡田彰布監督(66)も思わずぶぜんとした表情を浮かべていた。

◆/希望\7?点ビハインドを追いついた蝦名達夫が2年ぶりの今季第1号?プロ野球(2024/5/11)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球#baystars pic.twitter.com/HaJjVGkbPr

◆/マジのマジですごい\横浜に輝く大砲筒香嘉智が第2号ソロ?プロ野球(2024/5/11)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球#baystars pic.twitter.com/WC8Fct9iSQ

◆DeNA筒香嘉智外野手(32)が劇的逆転アーチで"節目"の日米通算225号を放った。2点を追う8回1死一塁、蝦名達夫外野手(26)が阪神岩崎の外角高め直球を捉え、バックスクリーン左に消える1号同点2ラン。反撃ムードを醸し出した。そして2死、筒香が岩崎に追い込まれながらも右翼席中段に軽々と運ぶ勝ち越しの2号ソロ。これが日米通算で名前にちなんだ225(つつごー)本塁打目となった。一時7点差に開いたビハインドをひっくり返し、ハマスタの観客は大興奮。復帰後初戦で劇的な逆転3ランを放った6日ヤクルト戦(横浜)以来、3試合ぶりのアーチはまたも8回の劇的な1発となった。さらに続く牧も代わったばかりの岡留から左翼席へ確信の5号ソロ。今季本拠地初となる2者連続アーチでデスターシャポーズを決めた。圧巻の1イニング3本塁打で試合をひっくり返した。

◆阪神・井上広大外野手(22)が1軍に合流した。高卒5年目の今季は開幕1軍を逃すも、ウエスタン・リーグで打率・344、17打点、4本塁打と好成績。直近5試合は打率・526、1本塁打、7打点と絶好調。岡田監督も「(スタメンで)使う、使う。ええ波のときに使うようにせんと」と先発起用を明言している。チームは5月に入って1勝4敗1分と負け越し、特に貧打が顕著だ。打線の起爆剤として期待のかかる若虎が、元気のない猛虎打線を活性化させる。

◆DeNA・森敬斗内野手(22)が1軍に合流し、出場選手登録された。フリー打撃やノックで試合に備え「いい準備はできている。あとは結果を出すだけ」と意気込んだ。イースタン・リーグで32試合に出場し、打率・256、1本塁打、14打点を記録。三浦監督は「状態はいいと聞いていた。このタイミングかなと思って呼んだ」と期待を寄せた。

◆阪神・桐敷拓馬投手(24)がベンチ入りメンバーから外れた。球団から体調不良のためと発表があった。桐敷はここまで16試合に登板し、2勝0敗、8ホールド、防御率1・13の成績を残していた。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神はこの日1軍昇格した井上広大外野手(22)が「5番・左翼」で即スタメン出場する。1軍戦の出場は今季初で2023年5月12日のDeNA戦(甲子園)以来、スタメン出場は同5月10日のヤクルト戦(甲子園)以来。ウエスタン・リーグで打率・344、17打点、4本塁打の好成績を残し、満を持して1軍の舞台へとやってきた若虎が、低調な打線の起爆剤となる。

◆阪神・近本光司外野手(29)が自身11度目の初回先頭打者ホームランを放った。カウント1-2から5球目、東の136キロツーシームを引っ張った。打球は弾丸ライナーで右翼スタンド最前列へ着弾。5日の巨人戦(東京ドーム)で放って以来の5号ソロ。2023年6月30日の巨人戦(東京ドーム)以来の初回先頭打者弾で東に強烈な先制パンチを食らわせた。

◆DeNA・中川颯投手(25)が11日の阪神戦に中10日で先発する。10日はキャッチボールなどで調整し「いつも通り試合に入り、いいピッチングができるように頑張りたい」と気を引き締めた。前回4月30日の中日戦でプロ初勝利を挙げた4年目の下手投げ右腕。阪神とは同4日に対戦しており「抜け目のない打線。バッター一人一人のデータを参考に、対応を見ながら投げていきたい」と意気込んだ。

◆先発した阪神・青柳晃洋投手(30)がノーヒットで同点に追いつかれた。一回先頭の神里を三振に斬った右腕だが、関根に四球、さらに佐野に死球、牧に四球で1死満塁とピンチを背負うと、宮崎には押し出し四球で1本のヒットを許すことなく同点に追いつかれた。再三際どいコースをついたが、主審・山本貴の手は挙がらず。判定に不服な表情を浮かべることもあった。さらにピンチは続いたが、青柳は筒香を遊飛、山本を見逃し三振で踏ん張った。

◆阪神・近本光司外野手(29)が自身11度目の初回先頭打者ホームランを放った。カウント1-2から5球目、東の136キロツーシームを引っ張った。打球は弾丸ライナーで右翼スタンド最前列へ着弾。5日の巨人戦(東京ドーム)で放って以来の5号ソロ。2023年6月30日の巨人戦(東京ドーム)以来の初回先頭打者弾で東に強烈な先制パンチを食らわせ、「打ったのはツーシームかな。追い込まれていましたが、強くスイングすることができました。いい試合の入りができてよかったです。このあと勝ち越せるように頑張ります」とコメントした。

◆阪神・大山悠輔内野手(29)が勝ち越しの左前適時打を放った。1-1で迎えた六回。先頭の近本が右翼線へ二塁打を放つと、中野の右飛で三進。森下は四球で1死一、三塁とし大山が打席へ。東の投じた初球だった。141キロ直球を振り抜くと、打球は三遊間を抜け、瞬く間に左前へ。4番のひと振りで阪神が好投手・東を攻略した。なおも1死一、二塁でこの日昇格即先発起用の井上が打席へ。2球目を捉えると、三塁強襲の適時内野安打となり、3ー1とリードを広げた。

◆ひときわ強い責任感がある。2ゲーム差で迎えた首位阪神との3連戦の初戦。DeNA・東克樹投手(28)は「ゲーム差を縮められるように。そのために大事な1発目の試合」と先発登板に臨んだ。2021年から2年連続で最多勝に輝いた青柳との投げ合い。一回に近本に先頭打者本塁打を許したが、その後は丁寧にコースを突いて立て直し、二回には四球で出塁した一塁走者の佐藤輝をけん制で刺すなど次第にペースをつかんだ。自身初の開幕投手を務めた3月29日の広島戦から、同一カード3連戦の初戦となる金曜日の登板を続けている。対する投手は一様にエース級なだけあり「常に1、2点の勝負。身体的な疲労と精神的な疲労が重なる」と打ち明ける。昨季は最多勝と勝率第1位の2冠を獲得。今季はメジャーに移籍した今永に代わる大黒柱として期待される。年間通じて先発ローテーションを守ることを使命とし、余念のない調整を積み重ねている。5月は「リカバリー月間」と位置付け、投げ込みやウエートトレーニングの量を抑えつつ状態を整えてきた。東が掲げる理想のエース像は「長いイニングを投げ、なおかつ試合をしっかりつくる」。ベイスターズの投手陣を引っ張る左腕は、自身の体と対話を重ねながらマウンドに立つ。(鈴木智紘)

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(35)がアクシデントに見舞われた。1-2の六回1死一、三塁で井上が放った痛烈なゴロのバウンドが捕球直前に変わり、打球が頭部に直撃。担架で運ばれ、交代を告げられた。

◆阪神・青柳晃洋投手(30)は六回途中の降板となった。粘りの投球も六回に捕まった。一回は1死から関根に四球、佐野に死球、牧に四球で1死満塁とピンチを背負うと、宮崎には押し出し四球で1本のヒットを許すことなく同点に追いつかれた。際どいコースをついたが、主審の手は挙がらず。さらにピンチは続いたが、青柳は筒香を遊飛、山本を見逃し三振で踏ん張った。二回も安打2本などで2死二、三塁とピンチを招いたが、佐野を左飛に仕留めて無失点とすると、三回以降も無失点。球数が100球を超えて打線が2点を勝ち越した直後の六回のマウンドに上がったが、先頭の森敬に三塁打を浴び、続く筒香にも右中間への三塁打を許して1点を失ったところで降板となった。ピンチを残してマウンドを石井に託したが、京田に同点の適時打を許した。

◆選手もスタンドもびっくりのシーンだった。阪神は六回、3-3の同点に追いつかれ、なおも無死一、二塁のピンチ。石井が東を三振に抑えたところで、左翼・井上がベンチへと全力疾走で帰ってきた。守備固めで交代か・・・と思われたが、井上はすぐさま引き返して左翼のポジションへ。さらに、DeNAが代打・蝦名をコールしたところで、左翼外野フェンスから登場したリリーフカーもUターン。結局、石井が蝦名を三振に斬ったところで、井上と石井は交代。スタンドのファンもちょっぴりびっくりの一幕だった。

◆DeNA・筒香嘉智外野手(32)が、1-3の六回無死三塁で右中間適時三塁打を放った。青柳から粘った末の9球目、高めに浮いた142キロの直球を捉えた。スライディングキャッチを試みた中堅手の体に当たった打球が転々とする間に、一気に三塁を陥れた。2018年以来6年ぶりの三塁打に「自分のスイングで力強く捉えることができた。(先発の東)克樹が頑張っていたので、タイムリーになってよかった」と振り返った。

◆競り勝った阪神が3連敗を阻止した。九回1死一、三塁、途中出場のシェルドン・ノイジー外野手(29)の左前打が決勝打となった。六回1死三塁、大山悠輔内野手(29)の11打席ぶり安打と、昨年5月10日ヤクルト戦(甲子園)以来のスタメンで、初の「5番」に入った井上広大外野手(22)の三塁強襲安打で2点をリード。しかし一回に押し出し四球を与えるなど、制球に苦しむ青柳晃洋投手(30)が直後にピンチを招いて同点に追いつかれた。近本光司外野手(29)は11本目の初回先頭打者本塁打。体調不良の桐敷拓馬投手(24)がベンチ外となった救援陣が踏ん張った。0・5差の2位巨人が勝利しており、負ければ4月21日に立った首位から陥落する窮地をしのいだ(成績=17勝13敗4分、観衆=3万3323人)。

◆二回1死一塁、投手のけん制で憤死する阪神・佐藤輝明=横浜スタジアム(撮影・安部光翁)

◆DeNA先発の東克樹=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(76)がプロ初の「5番」で1安打1打点の阪神・井上広大外野手(22)を高く評価した。昇格させた井上を5番に据えたのは、岡田監督らしい。状態の良さを把握した上で、湿りがちの打線の流れを劇的に変えたい意図があったはずで井上も応えた。目を引いたのが、ノーステップにした打撃フォーム。試行錯誤の末だろうが、体を大きく動かさないことで、打撃に粘りが出てきた。過去に1軍昇格してきた時より、タイミングがスムーズに取れていた。捕手目線で「打ち取りにくい打者」になっている。六回の三塁強襲のタイムリーは、完ぺきに捉えて、打球スピードも速かった。二回の中飛も悪くない当たりだった。こうなると、森下、ノイジーもノンビリしていられない。ノイジーは決勝打を含む2安打で意地を見せていた。岡田監督としては、思い描いた通りの展開ではないか。今後はこの3人が2つのポジションを争うことになるが、5番で結果を出した以上、井上は積極的にスタメン起用してもらいたい。ただ、あの粘りの打撃は代打でも面白いだろう。頼もしい戦力が加わったという印象だ。

◆競り勝った阪神が3連敗を阻止した。九回1死一、三塁、途中出場のシェルドン・ノイジー外野手(29)の左前打が決勝打となった。六回1死三塁、大山悠輔内野手(29)の11打席ぶり安打と、昨年5月10日ヤクルト戦(甲子園)以来のスタメンで、初の「5番」に入った井上広大外野手(22)の三塁強襲安打で2点をリード。しかし一回に押し出し四球を与えるなど、制球に苦しむ青柳晃洋投手(30)が直後にピンチを招いて同点に追いつかれた。近本光司外野手(29)は11本目の初回先頭打者本塁打。体調不良の桐敷拓馬投手(24)がベンチ外となった救援陣が踏ん張った。0・5差の2位巨人が勝利しており、負ければ4月21日に立った首位から陥落する窮地をしのいだ岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=17勝13敗4分、観衆=3万3323人)。ーーダブルスイッチがハマった(同点の六回2死一、二塁で投手は石井から島本、左翼は井上に代わってノイジーが入り、9番に)「そやけどなあ。向こうが、(六回1死一、二塁で神里に、代打は右の蝦名)勝手に先に右の代打出すから、こっちがびっくりするわ。あんなの、向こうが待っといたらええのにな。向こう。こっちが、左3人でなあ、左行くの。わかってなかったんかなあ」ーー出方を待っていた「そんなもん、ピッチャーを代えるのは、ピッチャーが先やないか。あんな、バッターを先に代えられたから、石井も投げささな、しゃあない。ええ? びっくりしたわ。俺が間違えたかなと思って。ほんま」(代打蝦名の場面で左翼・井上がベンチに戻り、島本を乗せたリリーフカーも登場したが、どちらもUターン)ーー島本もしっかり投げた「そうや。ちょっと甘かったけどな。最初のバッターはな。でもまあ、桐敷が熱が出て、いなかったからなあ。普通やったら(継投は)六回でも良かったんやけど、青柳もあんなピッチングで、5回で勝ち投手はやれんよ。せめて、球数やなしに六回までと思って、あと1回と言うたけど、あそこで打たれるもんなあ」ーーあそこは投げきってほしい「そら六回は投げきってほしいよな。球数の問題やない。自分で1イニングに40球(一回に41球)も投げるんやから。そんなもん、お前、そんなんは球数とか関係ないわ」ーーリリーフに負担がかかる「そらそうや、やっぱりなあ、今日は桐敷がいてないのはわかっているし、久しぶりの登板やったけど、もうちょっとすっと入っていかな」ーー宮崎の状態は心配だが井上が「なあ、どんなんなったの?」(井上の三塁強襲安打を頭部に受けて負傷交代)ーー頭に当たったのは見えたが「なあ、アンツーカーはイレギュラー、はねるからなあ。昔より硬しとるやろ、アンツーカー。だから余計はねるんや。昔もっと軟らかかったよ、土入れるところは。俺今日バットでコンコンやったやん、カチカチやもん。なんであんな硬するんか分からんけどな。危ないといういうかな、はねるもんな、アンツーカー」ーー井上は結果が出た「おーん。いい感じで打ってたからな」ーー1打席目から積極的に振っていた「あのノーステップ打法が、だいぶ自分の感覚でタイミングとか取れるようになって来たんちゃうか」ーーノイジーも大山も真っすぐを引っ張って打った「そんな一日ぐらいじゃ信用せえへん。まだまだ先が長いから、一喜一憂してたら。明日続けばなあ、やっぱり自分的にもだいぶ違うと思うけどなあ。まあそのへんやろなあ。ーーノイジーも九回のような打席が続けば「あれは、たまたまやけどなあ、もう巡り合わせだから、そらしゃあないもん。そこで打ったいうことはやっぱりなあ、まあ今日はアレや、一回井上を試したかったのがあるけどな、明日もう一日休んでもらうで、変なピッチャー(中川颯)やから」

◆競り勝った阪神が3連敗を阻止した。九回1死一、三塁、途中出場のシェルドン・ノイジー外野手(29)の左前打が決勝打となった。六回1死三塁、大山悠輔内野手(29)の11打席ぶり安打と、昨年5月10日ヤクルト戦(甲子園)以来のスタメンで、初の「5番」に入った井上広大外野手(22)の三塁強襲安打で2点をリード。しかし一回に押し出し四球を与えるなど、制球に苦しむ青柳晃洋投手(30)が直後にピンチを招いて同点に追いつかれた。近本光司外野手(29)は11本目の初回先頭打者本塁打。体調不良の桐敷拓馬投手(24)がベンチ外となった救援陣が踏ん張った。主な選手のコメントは以下の通り(成績=17勝13敗4分、観衆=3万3323人)。六回1死一、二塁の守備でベンチに戻り、島本浩也を乗せたリリーフカーと同じタイミングでUターンした井上広大 「1回呼ばれて、〝やっぱり守れよ〟みたいな感じで。(六回の適時打は)3打席目で結果として出てくれたので良かったかなと思います」六回2死一、二塁で登板し、窮地を脱出した島本浩也 「2回目だったので。恥ずかしかったです」九回1死一、三塁での決勝打にシェルドン・ノイジー 「一番ダメなのがダブルプレー。2試合あったんで。球を上げようと思って打席に立ちました」初回先頭打者本塁打の近本光司 「今日はもう、思い切っていくって決めていたので」5回0/3を投げ、4四球1死球の青柳晃洋 「勝ってくれたから、よかったですけど、負けていたら、全部自分のせいだなというぐらいの感じでした」6セーブ目のハビー・ゲラ 「仕事ができた、貢献できたという点で、前回(8日の広島戦で2敗目)は関係なくうれしい」

◆この瞬間のために、一心不乱にバットを振ってきた。今季初めてともした「H」ランプに左翼席を陣取った虎党が揺れる。岡田監督の起用に応える一打に井上は胸を張った。「チームが勝つことが一番。大山さんがつないでくれて自分もヒットでつながったというのはチームにとっても大きい1点だったと思う」昇格即「5番・左翼」で先発出場。クリーンアップを任された男の見せ場は1点を勝ち越した直後の六回1死一、二塁の好機だった。東のカットボールを振り抜いた。完璧に捉えた打球で三塁強襲の適時内野安打。今季初安打&打点をマークし、小さくうなずいた。これまでの道のりは決して順風満帆だったわけではない。試行錯誤を繰り返しながらも、思うような結果はなかなか出なかった。「ストレートが打てない。全然、ダメっすわ」。弱音が漏れることもあった。ただ、どんなときでもその手に相棒を抱えて鳴尾浜の室内練習場に向かった。試合前、そして試合後も井上が奏でるバットの音が虎の穴に響いていた。

◆DeNA・筒香嘉智外野手(32)が、反撃ののろしを上げる右中間への適時三塁打を放った。2点のリードを奪われた直後の六回無死三塁で青柳から粘った末の9球目、高めに浮いた142キロの直球を捉えた。日本では2018年以来6年ぶりの三塁打に「自分のスイングで力強く捉えることができた」とうなずいた。スライディングキャッチを試みた中堅手の体に当たった打球が転々とする間に三塁へ。塁上で激しく手をたたいてナインを鼓舞し、京田の中前適時打で同点のホームを踏んだ。さらに八回には岩崎の直球を捉え、この試合2安打目となる右前打を放った。打線は0-1の一回に1死から4者連続四死球と付け入る隙はあったが、押し出しで同点止まりだった。六回も京田の一打で試合を振り出しに戻してから畳みかけられず、九回に抑えの森原が粘れず競り負けた。三浦監督は「もう一押しができなかった。もう1点取れなかったのと、もう1点守れなかったのは監督の責任」と肩を落とした。(鈴木智紘)今季最長の8回を6安打3失点だったDeNA・東 「次回登板では勝負どころで粘れるよう、丁寧さを忘れずに投球したい」

◆1-1の六回1死一、三塁から阪神・大山が一時勝ち越しとなる左前適時打を放った。「初球からスイングしていく準備をして打席に立った。みんながつないでくれたので、いい結果になってよかった」。先頭の近本が右翼線二塁打を放ち、中野の右飛で三進。森下が四球を選んだ直後、東の投じた初球の直球を左前へ。5試合ぶりの打点だった。

◆「6番・三塁」で先発した阪神・佐藤輝は、九回に勝ち越しをお膳立てする二塁打を放った。先頭で迎えた打席で、カウント1-2から3球ファウルで粘り、最後は森原のフォークボールを右翼線に運んで出塁。「しっかり食らいついてなんとか出塁できればと思っていた」。打率は1割台と苦しい状況が続くが、この日見せた粘りの一打を浮上のきっかけにする。

◆先発した阪神・青柳は今季自己最多の125球を投げて六回途中4安打3失点、5四死球で降板。「きょうは勝ってくれたからよかったけど。負けていたら全部、自分のせいだなと」と振り返った。1-0の一回1死から4連続四死球で同点に追いつかれ、2点リードの六回には森敬に右越え三塁打。続く筒香にも連続三塁打で1点を献上。無死三塁で石井にマウンドを譲った。一回は球審の判定に顔をしかめるシーンも多かったが、「(安打を)打たれずに1点取られたのは自分のミス」と言い訳にはしなかった。

◆阪神・島本が六回2死一、二塁のピンチでマウンドへ。関根を遊直に抑えて拳を握りしめた。「目の前の打者を絶対抑えるという気持ち。同点になったので自分がしっかりカバーできるようにといきました」。直前にリリーフカーに乗ってグラウンドに登場も、右の代打・蝦名が先にコールされたことでそのまま引き返し、次打者の関根で再登場。「恥ずかしかったです」と苦笑いも、そのまま七回にも登板してクリーンアップを三者凡退に抑えた。

◆3-3の八回に登板した阪神・岩崎は、先頭の筒香に右前打を許したが、後続の3人を打ち取った。九回、ノイジーが勝ち越し打を放ち、今季2勝目をゲット。「(八回は)打ち取れてよかった。次は3人で抑えられるように頑張ります」。先発の青柳が六回途中で降板したが、4人のリリーフ陣が奮闘し、勝利を導いたことには「また、こういうゲームを続けていきたいです」と言い切った。

◆この日1軍に昇格した森敬が六回の守備から今季初出場し、1-3で迎えた直後の攻撃で右中間を破る三塁打を放った。先頭で打席に立ち、内寄り低めの青柳の直球を捉えた。続く筒香の右中間適時三塁打をお膳立てし「スタメンの気持ちで準備していたのがよかった」。三浦監督は「いきなりいいバッティングをしてくれた」と振り返った。

◆阪神・ゲラが圧巻の投球で九回を締めた。蝦名を空振り三振、関根を遊飛に仕留めると、最後は佐野を159キロで左飛に。「とにかくきょう勝った。仕事ができた、貢献できたという点で、前回関係なくうれしいよ」。前回登板の8日の広島戦(甲子園)では来日初の複数失点で今季2敗目を喫していたが、雪辱を果たす投球で6セーブ目をマークした。

◆近本がこれ以上ない先制パンチを食らわせ、白星に向かうムードを一気に高めた。振り抜いた先に見つめた打球は右翼スタンドへ一直線。30歳に近づくリードオフマンの〝若さ〟が存分に発揮される、先制の先頭打者弾となった。「きょうはもう、思い切っていくって決めていたので。初球も打ちましたし、狙い球がどうとかヒットを打てるとかじゃなくて、しっかり思い切っていけるかどうか」マウンドに立ったDeNAの先発は昨季、最多勝と最高勝率の2冠に輝いた東。近本はカウント1―2からの5球目、136キロのツーシームを捉え、ライナーでフェンスの向こうへ飛ばした。チームが昨季3度の対戦で2勝を献上し、防御率0・78と封じ込まれたサウスポー相手に、森下と並ぶチームトップの5号ソロで先制攻撃。昨年6月以来の先頭打者弾で、アーチを架ければ8連勝と勝利の使者になった。通算11本は球団歴代5位で、今岡誠(現・真訪、打撃コーチ)の12本まであと1本に迫った。18年ぶりのリーグ優勝を達成した昨季レギュラーシーズンの打撃を振り返り「結構ボールを見ていく傾向にあったし、自分はこういう風にスタイルが変わっていくのかなと思ったこともあった」と語る。その感覚が変化したのは日本シリーズ。来るボールのイメージをフルに働かせ、タイミングが合えばどんどん仕留めるスタイルで結果を残し、MVPを獲得。日本一の立役者になった。

◆阪神は連敗を2でストップ。敗れれば首位陥落となっていた大事な一戦をものにした。3-3の九回、途中出場のシェルドン・ノイジー外野手(29)が左前に決勝打。1軍昇格即スタメン起用された井上広大外野手(22)も六回に適時打を放ち、岡田彰布監督(66)の采配がズバリ的中した。絶妙な選手起用とチームの総合力が光った。九回、ノイジーの鋭い打球がレフト前で弾む。スタメン抜てきの井上に代わって3試合ぶりにベンチスタートだった助っ人の執念の一打。まさに采配ズバリで、3連敗も首位陥落も阻止し、岡田監督が声を弾ませた。「まあ、あれ(九回の好機でノイジーに打順が回った)はたまたまやけどなあ。それはもう、巡り合わせだから、そらしゃあないもん。そこで打ったいうことはやっぱりなあ。まあきょうはあれや、一回、井上を試したかったのがあるけどな」2度リードしながら追いつかれる嫌な展開だった。それでも3-3の九回。先頭の佐藤輝の右翼線二塁打から1死一、三塁を作り「9番・ノイジー」が打席へ。森原の147キロを捉えた助っ人は「先発じゃない以上は自分の中で考えをまとめてという時間があった。(九回は)一番駄目なのがダブルプレーですから。球を上げようと思って打席に立ちました」と頼もしく振り返った。岡田監督は「巡り合わせ」と笑うが、その起用がこれでもかとハマった一戦だった。まずは2軍で絶好調だった井上を昇格即「5番・左翼」で起用。若虎は2-1の六回に適時打を放った。すると、その裏の守りだ。

◆あっという間に1点を奪った。近本の先頭打者アーチ。DeNA先発・東は一回、10球投げて1失点。虎党が「きょうは快勝!」とゴキゲンになった。それもつかの間、その裏は青柳が何と41球も投げて、4連続四死球の押し出しなどで、DeNAが30分近い攻撃。それでも、一回を終わって1対1の同点。野球は不思議なスポーツだ。シーズン途中に次々と戦力の補強が許されて、開幕時とは布陣が大きく変わってしまうのも、プロ野球の不思議なところ。ハマスタのスタンドに陣取る、熱狂的ベイスターズファンの幼馴染からラインが届いた。「今年は強いよ。バウアーが戻ってきて、筒香が復帰したら、もしかしてもしかするぞ、とずっと言ってたやろう。まずは筒香が戻ってくれたから...」ハマスタ近辺の居酒屋には「おかえり 筒香!」の横断幕が掲げられているそうだ。昨夜の「6番・筒香」のアナウンスへの熱狂ぶりも、すさまじかったが、期待に応えての2安打。ことしはハマの救世主に苦しめられそうな予感しかしない。それでも首位をキープしている阪神。筒香に負けない救世主・井上には夢しか感じない。いきなりの5番。履正社高時代の甲子園での猛打が、いよいよプロで開花する時が来たのかも。もう一人、虎ソナ的に熱視線を送る選手がファームにいる。昨日は鳴尾浜の2軍戦を取材していた遊軍・上阪正人が報告してきた。「先輩も湯浅が気になっているんでしょう? 1イニングをしっかり抑えていましたよ」一昨年、湯浅の姿を間近で見ていた。当分、守護神候補はいらないだろうなぁ、と確信するほどに、絶対的な投球を見せてくれていた。

◆勝つことは勝ったけど、何でこんなに苦しい試合にすんねん、岡田はん? 六回に大山と井上の連続タイムリーが出て2点リードしたところで、スパッと青柳を交代させたらええやん!!本日の青柳はヒドかった!! 一回4四死球で押し出しの得点を与え、どーなるの? と頭を抱えたけど、どーにかこーにか五回まで1失点で踏ん張ったのだ。そりゃ、アレンパのために青柳が必要なのは誰もが分かっているけど、コントロールミスが多過ぎ...。五回までに111球も放っているのだから、勝ち投手の権利を得た時点で降板させた方がよかったと、六回のDeNAの攻撃を前に俺は絶叫していたのだ!!決勝打のノイジーの使い方が本日ついに分かりましたァ!! 阪神は投手力のチームだから守備力でノイジーをスタメン起用していたけど、後半勝負のチームと割り切ったら、安定した守備と少ない打席での妙なバット運の良さを生かして、途中からの出場でええやん!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
17134 0.567
(↑0.015)
-
(-)
109107
(+4)
92
(+3)
20
(+1)
10
(-)
0.229
(-)
2.120
(↓0.03)
2
(-)
巨人
18153 0.545
(↑0.014)
0.5
(-)
10790
(+2)
87
(+1)
14
(+2)
19
(-)
0.229
(↑0.001)
2.260
(↑0.06)
3
(-)
広島
14134 0.519
(↑0.019)
1.5
(-)
11287
(+6)
77
(+3)
12
(-)
13
(+1)
0.233
(↑0.007)
2.400
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
15171 0.469
(↓0.015)
3
(↓1)
110105
(+3)
126
(+4)
12
(-)
19
(-)
0.241
(↓0.001)
3.380
(↓0.02)
5
(-)
ヤクルト
14172 0.452
(↓0.015)
3.5
(↓1)
110137
(+1)
118
(+2)
24
(-)
13
(-)
0.245
(↓0.004)
3.440
(↑0.05)
5
(-)
中日
14174 0.452
(↓0.015)
3.5
(↓1)
10895
(+3)
121
(+6)
18
(+2)
3
(-)
0.243
(↓0.002)
3.150
(↓0.09)