ヤクルト(★1対2☆)巨人 =リーグ戦6回戦(2024.05.10)・明治神宮野球場=
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巨人
1000001002712
ヤクルト
0000000101310
勝利投手:戸郷 翔征(3勝1敗0S)
(セーブ:バルドナード(1勝0敗1S))
敗戦投手:ヤフーレ(4勝2敗0S)

本塁打
【巨人】吉川 尚輝(1号・1回表ソロ),小林 誠司(1号・7回表ソロ)

  DAZN
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◆巨人が投手戦を制した。巨人は初回、吉川のソロで幸先良く先制する。そのまま迎えた7回表には、小林のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・戸郷が7回1安打無失点の力投で今季3勝目。敗れたヤクルトは、先発・ヤフーレが好投を見せるも、打線が沈黙した。

◆/今日の #尚輝たまらん はバットから\吉川尚輝の打球はまだ明るい神宮の空へ??先制の第1号ホームラン???プロ野球(2024/5/10)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/2O84hU1kWQ

◆ヤクルトOBで06年第1回WBCに日本代表として優勝に貢献した宮本慎也氏(53=日刊スポーツ評論家)が、「侍ジャパン DAY」と題した冠協賛試合の始球式に登板した。侍ジャパンのユニホームを着用した同氏は、真ん中低めに速球を投げ込んだ。慣れ親しんだ神宮の舞台だが「緊張します、緊張しますね」と笑った。「ちょっとボールになっちゃいました。(巨人)丸には当てたくなかったので、ムーチョ(捕手・中村)には外構えてくれって言ってお願いしました」と話し「傾斜は難しいですね」と振り返った。侍ジャパンは、11月に「プレミア12」が控える。宮本氏は「やっぱり、このカードで投げさせていただいたので、ヤクルトの選手とジャイアンツの選手がたくさん選ばれるように、今シーズン頑張ってほしいなと思います」とエールを送った。また、ここまでのヤクルトの試合について問われると「よく頑張っていると言いますかね。打つ方がね、野手が頑張ってるんで。こっから故障者も帰ってくるでしょうし、ピッチャーが頑張って、大混戦なんで。まだまだ勝負は先だと思いますので、頑張ってほしいなと思います」とうなずいた。混戦のセ・リーグ。「小さいことをコツコツやった方がいいと思います。結構大味な試合がどうしても多くなるので、ヤクルトは神宮球場っていうのもありますし。ピッチャー含めた守りっていうのは結構重要になってくるとは思うので。あとは交流戦をどう乗り切るか、交流戦でセ・リーグがガラッと変わるような気がするんで。そこまで何とか粘って、頑張ってほしいと思います」とポイントを口にした。個人的に期待しているヤクルトの選手には、昨年のWBC日本代表にも選ばれた左腕の名を挙げた。「僕は高橋奎二、何してんだ! 早く上がってビシビシ投げんかって思っています」と言い、報道陣の笑いを誘った。

◆/ここで飛び出した世界のKOBAYASHI??\貴重な追加点を叩き出したのは小林誠司3シーズンぶりのホームラン???プロ野球(2024/5/10)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/MiZlo80ljV

◆これが「世界のKOBAYASHI」弾だ!巨人小林誠司捕手(34)が3年ぶりの1発で、チームを活気づけた。1点リードの7回1死、フルカウントからヤフーレのど真ん中のチェンジアップを、粘り腰で左翼席最前列へ押し込んだ。21年9月12日広島線以来、971日ぶりとなる1号ソロで、バッテリーを組む戸郷をもり立てた。小林は「チーム全員、なにより戸郷が頑張ってくれていたので、何とか追加点を、と思って振りぬきました。最高の結果になって良かったです」とコメント。ベンチもスタンドも大熱狂に包まれた。

◆ヤクルトの「ペコちゃん」ことヤフーレが、巨人の1発攻勢に手を焼いた。まずは初回。2死走者なしから吉川に先制のアーチを右翼スタンドへ放り込まれた。以降は立て直していたが、またも7回にかち上げられた。1死走者なしから小林に、追加点となる左翼への1発を被弾した。前回の4月29日に来日初完投&完封をマダックス(100球未満での完封)の94球で決めた相手に攻略された。同日以来の先発。いったん出場選手登録を抹消され、中10日で迎えたマウンドだった。「前回は初対戦ということもあったので、向こうの打線が自分のことを知らなかったということもあって、いいピッチングができたと思う。前回のような結果になるとは思わないので、しっかり準備していきたい」と話していたが、相手が上だった。打線の援護もないまま、8回途中91球7安打2失点で降板。5勝目はならなかった。

◆巨人がバッテリーが奮闘し、3連勝を飾った。先発の戸郷翔征投手(24)がリーグ1位の得点数、打率を誇るヤクルト打線を相手に快投。7回1安打無失点に抑えた。女房役の小林誠司捕手(34)も好リードとともに、バットでもアシストした。1点リードの7回に3年ぶりとなる1号ソロを神宮の夜空に描き、エースに3勝目を呼び込んだ。混セの中で巨人が加速してきた。エース戸郷が敵地神宮のマウンドに降臨した。バックを固める味方を信じて腕を振った。立ち上がりからハイペースで飛ばした。150キロ前後の直球を軸にフォーク、スライダーのコンビネーションでヤクルト打線を手玉に取った。6回までわずか1安打で無失点投球。18個のアウトで4奪三振と打たせてとる投球が光った。勝負の潮目を明確にイメージしてマウンドに上がった。「オスナ、サンタナ、村上さんがいいバッティングをしている。この3人を乗せると、ほかもつながる。そこは意識したい」とクリーンアップを警戒。強引に勝負を急がずにベース板を広く使って、コーナーをついた。2回に2死から長岡、中村を連続四球で歩かせたが、武岡を二ゴロに仕留めてピンチを切り抜けた。前回登板の10日阪神戦は6回に3四球を与えてイニング途中で降板し「心の問題だと思う。修正をたくさんしました」と同じ轍(てつ)は踏まなかった。序盤からの快投劇に、打線が伏兵の1発攻勢で援護した。1回2死から吉川がヤフーレのカットボールを捉えて1号先制ソロ。7回には小林がフルカウントからど真ん中のチェンジアップを粘り腰で左翼席最前列まで押し込んだ。21年9月12日広島線以来971日ぶりとなる1号ソロで攻守で戸郷をもり立てた。試合前時点で首位阪神と0・5ゲーム差と肉薄。大混セの渦中で虎視眈々(たんたん)と頂を狙う。戸郷は「早く首位に立っておけばね。首位に立てることが一番ですし、僕としては0で抑えてチームの援護を待てればなと思います」と戦前の言葉どおり投球で7回1安打無失点で西舘につないだ。虎のしっぽはすぐそこにある。【為田聡史】

◆巨人戸郷翔征投手(24)が"脱完璧主義"で3勝目を挙げた。7回1安打無失点、113球を投げ抜いた。2回2死から長岡、中村と連続四球で歩かせるも「阿部さんから『100%を求めすぎるな』と話をされた」と切り替えて後続を打ち取った。降板後は8回に2番手西舘が1失点して1点差に迫られるも「信頼しているし、次はやり返してくれると思う」と中継ぎ陣にも目を配った。

◆ヤクルト、ミゲル・ヤフーレ投手(26)の好投も、勝利につなげられなかった。前回4月29日で94球でのマダックス(100球未満の完封)で来日初完投&初完封した相手に、8回途中7安打2失点。吉川、小林の1発に泣いた。「ホームランになった2球は甘かった」と反省したが、高津監督は「すごく研究されている中で、いろんな球でカウントを整えて勝負できた。ホームラン2本は痛かったですけど、よく投げた」とフォローした。

◆巨人吉川尚輝内野手が1号先制ソロで先手を取った。1回2死、ヤクルト・ヤフーレのカットボールを捉え、右翼席に運んだ。好感触が残る1発に「とにかく必死にやっている。いい結果になって良かった」。5月に入ってから7試合連続安打をマークし、打率も2割6分9厘まで上がってきた。

◆ヤクルト打線が、巨人先発戸郷翔征投手(24)の前に1安打と攻略できなかった。史上最年少200号がお預けとなった村上宗隆内野手(24)は「もちろん打線として抑えられましたし、僕自身も抑えられたので、次に戦う時はしっかり攻略できるように頑張りたいと思います」とリベンジを誓った。高津監督は「四球とか失策とか、相手のミスを点につなげられなかった」と課題点を口にした。

◆大混セの渦中で「セ界のKOBAYASHI」が輝いた。巨人小林誠司捕手(34)が971日ぶりの衝撃1号ソロで決めた。1点リードの7回1死からヤクルト・ヤフーレのチェンジアップを左翼席最前列に放り込んだ。1回には吉川尚輝内野手(29)に1号先制ソロが飛び出し、伏兵の1発攻勢で競り勝った。今季2度目の3連勝で首位阪神を0・5ゲーム差で追走する。G党は熱狂し、燕党はあぜん、神宮は騒然とした空気に包まれた。1点リードの7回1死。小林がフルカウントから粘り腰で、左翼席最前列まで1号ソロを飛ばしたときだった。ど真ん中にチェンジアップを投げたヤフーレは、グラブを思いっきりたたき悔し紛れに叫んだ。プロ11年目の小林史上16本目。21年9月12日広島戦以来971日ぶりの1発だった。打った瞬間、ベンチで誰よりも絶叫していた矢野打撃コーチは言った。「今まで悔しい思いもしていた。なんとか覆したいと今年頑張ってきたと思う。それを見てきたんで、僕もうれしかった。毎日練習を続けてきた、その成果が出た」。貴重な1点に、小林の仲間はみんな酔いしれた。キャンプはプロ入り初の2軍スタート。阿部監督はこう言って送り出した。「どんな立場でいようと、腐らず練習はたくさんする男なので」。かつて正捕手だった男は、出場機会を減らし昨季まで5年連続100試合未満。キャンプは桑田2軍監督のもと、スイング数が限られる中で質を求めた。「考えながら、ただ数をこなすのではなくて。少ない中で質を上げたり」と小林。1軍参加は3月12日。最終コーナーでまくってつかんだ開幕1軍で、出場機会を徐々に増やし、ついに打った1発だった。バッテリーを組む女房役として戸郷を7回1安打無失点と好リード。8回に自身の捕逸で1点献上するも、初回吉川の先制1号とともにソロ2発のリードを最後まで守り切った。阿部監督も「バット持っているんだよ。こういうのも野球。最高のゲームでした」。打って守って、ベンチもスタンドもSNS上も熱狂の渦。その渦中の小林は「僕は試合に出さしてもらった以上は、やっぱりね、全力で一生懸命やるだけなんで。またね、そういう姿を見てもらえたらうれしいですし、やっぱり感謝の気持ち持って。はい、また頑張りたいなと思います」。小林が打つとみんな驚く。小林で勝つとみんな笑顔になる。【栗田成芳】

◆巨人は7日に今季初めて1軍昇格した秋広優人内野手(21)が「6番・左翼」で今季初先発する。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が神宮外苑で行われた先発投手練習に参加し、キャッチボールなどで調整した。11日の7回戦に先発予定で、チームについての印象を語った。「打者1人1人集中して切っていくことが大事。仕掛けてくることあると思うけど慌てずに対処していきたい」巨人戦では2021年10月5日(神宮)以来勝ち星がない小川は巨人打線について「元々いる選手で長打もありますし、若い選手でミート力があったりとかそういうのもありますし」と話しつつも、「変わらずに自分がやれることをしっかりやって攻めていきたいです」と決意を表した。今季は2試合に先発し、1勝0敗、防御率2・77。今季2勝目へ向けて、「しっかり体調を整えて自分の力を出し切れるように」と強い表情で語った。

◆巨人・菅野智之投手(34)が無傷の4勝目を懸け、11日のヤクルト戦(神宮)に先発する。プロ12年目の今季はここまで5試合に先発し、防御率1・08と好投を続けている。4月11日に6回無失点に抑えたヤクルト打線について「前回の対戦よりみんな調子を上げてきている」と警戒。「あまり窮屈にならないように、ストライク先行でゾーン内で勝負していきます」と力を込めた。

◆球界が侍ジャパンを一丸となって応援していくための施策「侍ジャパンDAY」として開催され、OBの宮本慎也氏が始球式を務めた。真ん中低めへと力強く投球。古巣へ「ここまで野手がよく頑張っている。勝負はまだ先。大混戦なので、おそらく交流戦でセ・リーグは大きく変わる。投手を含めた守りが重要になってくる」とエールを送った。

◆緑に染まった右翼席に打球を突き刺した。一回2死、巨人・吉川尚輝内野手(29)がカウント1-1からヤクルトの先発右腕・ヤフーレの投じたカットボールを一閃。先制の1号ソロを放った。「先制できて良かったです」この日はヤクルトの「TOKYO燕パワーユニホーム」が配布され、スタンドは緑一色に。ベースも緑色が使われる中、相手ファンのもとへ会心の一発をほうり込んだ。ヤフーレには前回の対戦(4月29日、東京ドーム)で3安打に押さえ込まれ、完封負け。わずか94球で27個のアウトを奪われ、100球未満での完封を意味する「マダックス」を許した。その試合から今季初の同一カード3連敗を招いたが、この日は因縁の相手から幸先のいい一発となった。吉川はこの日の試合前時点で35試合に出場して打率・262、8打点。開幕当初は主に8番に座っていたが、4月28日のDeNA戦(横浜)から「3番・二塁」に定着し、力を示した。ヤクルトとは試合前時点で2勝3敗で、唯一負け越しを許していた。貴重な1点をスコアボードに刻み、「首位に立てることが1番ですし、僕としては0で抑えてチームの援護を待てれば」と語っていた先発・戸郷に先制点をプレゼントした。(原田優介)

◆巨人・小林誠司捕手(34)が1号ソロを放った。1ー0の七回1死、フルカウントからヤクルト・ヤフーレのチェンジアップを左翼席へ放り込んだ。本塁打は2021年9月12日の広島戦(マツダ)以来。

◆昨季の悔しさはバットで晴らす。「6番・遊撃」で先発出場したヤクルト・長岡秀樹内野手(22)が四回にチーム初安打となる左前打を放ち、2試合連続の安打をマークした。好投を続ける巨人先発の戸郷に対し、二回の第1打席は四球を選んで出塁。四回は村上、サンタナの中軸が打ち取られ2死無走者で迎えた第2打席、直球3球でカウント1―2と追い込まれたが、4球続いた外角への直球を逆らわずに左前へとはじき返した。千葉・八千代松陰高から2020年にドラフト5位で入団。3年目の22年に遊撃の定位置をつかみ、139試合に出場するなど一気にブレークした。しかし、レギュラー2年目を迎えた昨季は135試合に出場も、打率・227と悔しい思いを味わった。オフには宮崎・日向市で行われた大先輩、青木の合同自主トレーニングに志願して初参加。日米で活躍する経験豊富なレジェンドに『プロ野球選手ではなくアスリートになれ』とアドバイスを送られ、日々の生活、トレーニングを一から見つめ直した。打撃でも、自分の形を入念に確認。継続して指導を受けている大松チーフ打撃コーチとも日々、考えを共有しながら突き詰めてきた。22年にゴールデングラブ賞を受賞した名手。打撃でも力を発揮し、チームの柱となる。(浜浦日向)

◆ヤクルトの先発、ミゲル・ヤフーレ投手(26)が7回?を投げ7安打2失点と力投したが、打線の援護がなく5勝目はお預けとなった。2試合連続完封勝利を狙い、中10日でマウンドに上がったヤフーレだが、一発に泣いた形となった。一回、吉川に右翼席へ先制ソロを浴びた後は、走者を背負いながらも粘りの投球。だが、七回に小林に左越えソロを被弾し、八回に1死満塁としたところで丸山翔にマウンドを譲った。

◆巨人が3連勝。戸郷が7回1安打無得点に抑え、八回の高梨の好救援もあって3勝目を挙げた。バルドナードが来日初セーブ。一回に吉川の今季初本塁打で先制し、七回は小林が3年ぶりの一発。ヤクルトはヤフーレを援護できなかった。

◆ヤクルト・丸山翔大投手(25)が0―2の八回、先発ヤフーレが招いた1死満塁の大ピンチに2番手で登板。坂本をスライダーで遊ゴロ併殺打に仕留め、無失点で切り抜ける〝神救援〟を見せた。育成ドラフト4位指名からはい上がった、194センチの長身右腕は「ヤフーレが頑張って投げていたので、何とか(失点)ゼロで抑えようと思っていった。併殺で、ゼロで終われたのはよかった」と胸を張った。

◆巨人は一発攻勢で接戦を制した。一回に吉川尚輝内野手(29)の1号ソロで先制。1|0の七回には「7番・捕手」で先発した小林誠司捕手(34)が2021年9月12日の広島戦(マツダ)以来、3年ぶりの1号ソロをマークした。守っては7回1安打無失点の戸郷ら全5投手を好リードし、白星に導いた。971日ぶりとなる小林の一発に阿部慎之助監督(45)は「バットを持っているんだよ」といたずらっぽく笑い、「(リードは)投手にも与える安心感があるからね。今日は最高のゲームでした」と評価した。前回対戦では3連敗を喫したヤクルト相手に、価値ある1勝を挙げた。

◆セ・リーグ5位のヤクルトは、打線が3安打1得点と振るわず惜敗。頼みの3番オスナ、4番村上、5番サンタナが無安打に終わるなど、巨人先発の戸郷に対し無得点に封じ込められた。高津臣吾監督(55)の主なコメントは以下の通り。ーー序盤から好機をつくれなかった「特別、横から見ていて調子が良いようには見えなかったが、あれだけ序盤にフライアウトが多いということは、ちょっと打ち損じも多かったのかなとも思いますね」ーーなかなか出塁もできなかった「四球とか失策、そういう相手のミスを点につなげられなかった。得点圏にいったから一本出るかといったら、そう簡単な投手ではないけど、そういうところを生かすことができなかった」ーー八回の攻撃はあと一歩だった「そうですね。あと一歩が難しいところだとは思いますけど。次につないでいく、粘って攻撃していく、そういう回が早い回に欲しかったなという風に思います」ーー先発のヤフーレは粘投「よく投げたと思います。向こうの反応を見ても、すごく研究されているなという感じも受けたし、その中でもいろいろな球でカウントを整えて勝負できていた。本塁打2本はたしかに痛かったけど、よく投げたと思います」ーー11日は菅野「先に点が取りたい。(きょうも)先頭が出るシーンが八回までなかったので、塁に出て、つないで。そんな簡単じゃないですけど、先に点を取るのが勝つための大きな手段だと思うので、まず先頭が出て、先に点を取るということを意識してやりたい」

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(24)は2打数無安打、相手のマークも厳しく2四球(申告敬遠含む)に終わり自己最長の連続試合打点が「6」でストップ。あと1本に迫る、史上最年少での通算200本塁打達成はお預けとなり「明日頑張りたいなと思います」と次戦を見据えた。2打数無安打に抑えられた巨人先発の戸郷については「もちろん打線として抑えられましたし、僕自身も抑えられたので、次に戦う時はしっかり攻略できるように頑張りたいと思います」と語った。

◆巨人・小林誠司捕手(34)が10日、ヤクルト6回戦(神宮)の七回に2021年9月12日以来、971日ぶりの本塁打となる左越えソロをマーク。守りでも5投手を好リードし、2-1の勝利に貢献した。不振のため8日に出場選手登録を外れた大城卓三捕手(31)の思いも背負い、ベテランが奮闘。チームは3連勝を飾り、首位の阪神を0・5ゲーム差で追う。3年ぶりに描いた放物線は神宮の左中間最深部に飛び込んだ。1-0の七回、4月29日の前回対戦で完封を喫した右腕ヤフーレのチェンジアップを捉え、貴重な追加点をもたらした。この日、一番の盛り上がりを見せたG党の歓声を背にダイヤモンドを一周した。「まさか打てるとは思っていなかったですけど、結果的にホームランになって良かった。そういう(本塁打を打つ)バッターではないので、しっかり後ろにつなげられるようにしたい」昨季は21試合の出場にとどまるなど近年は2軍で過ごす時間が長かった34歳にとって、2021年9月12日の広島戦(マツダ)以来の一発。「試合に出させてもらった以上は、全力で一生懸命やるだけ。そういう姿を見てもらえたらうれしい」と口元を引き締めた。

◆完璧を求めず、要所での集中力が光った。巨人・戸郷翔征投手(24)が7回1安打無失点で3勝目をマーク。「1安打に抑えられたことは良かった。いいところでいいボールが出せたのが一番」と白い歯をこぼした。最速150キロの直球とフォークボールで燕打線を翻弄。2四球を与えてピンチを背負った二回終了後、阿部監督から「100%を求めすぎるな。悪い球が行っているときにすぐ切り替えられるように」と声をかけられた。四回以降は二塁すら踏ませない投球を披露。「真っすぐも走っていたので、いろんなことを考えながらできた」と感謝した。前回対戦で3連敗を喫したヤクルトに先勝。日に日に頼もしさを増す背番号20がファンの歓声を浴びながら、笑顔で球場を後にした。(樋口航)

◆好調な打線は相手のミスに付け込めなかった。ヤクルトは3安打5四球と出塁を重ねるも、1得点で惜敗。ホームが遠く、高津臣吾監督(55)も嘆き節だった。「四球とか、失策とか、相手のミスを点につなげられなかった」巨人先発は戸郷。指揮官は「特別、調子がいいようには見えなかった」と振り返ったが、連続四球を選んだ二回は2死一、二塁から武岡が二飛。三回も敵失から2死二塁としながら、オスナが一邪飛に倒れた。戸郷が降板した後の八回は先頭の代打・西川の中前打から始まり、捕逸も絡んで1点を返したが反撃もそこまで。チームが3得点に届かないのは13戦ぶりとなった。史上最年少となる24歳3カ月での通算200本塁打に王手をかけている村上は2打数無安打。第3打席からは2四球と試合後半は勝負を避けられた。序盤の好機はいずれも2死から。高津監督は次戦に向け「先に点を取るというのが勝つための大きな手段だと思う。まず先頭が出て、先に点を取ることを意識してやりたい」と前を向いた。(赤尾裕希)

◆小林の本塁打には正直なところ、驚いた。ただ、打率は1割台ながら随所で価値のある一打を放つ。それ以上に、リードがいい。阿部監督も打撃よりリードを買っているのは明白だ。小林はまず、投手を信頼しているように映る。まっすぐ系を多く使う。危ない場面でも辛抱強く、真っすぐを要求する。ここ数年、巨人のバッテリーには、まっすぐで1つストライクを取ると、すぐ変化球...というパターンが目についた。球速のある若い投手が増え、小林のリードはなおさらマッチしている。投手陣からの信頼もまた、厚いことだろう。ヤクルトの見せ場は八回。1点差に迫りなお2死満塁で、長岡が三塁ライナー。高梨の真っすぐを芯で捉えてはいたが、カウント2-2で、変化球を捨てるわけにもいかず、振り切ることはできなかった。その分、外野まで達しなかった。ただ、長岡の前に村上とサンタナが四球。ここも小林の計算ずくか。歩かせてもいいから、安易にストライクを求めない。どこかでアウト1つを取り、得点のリードを保つという意識。結論として、攻守にわたって小林が光っていた。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
17134 0.567
(↑0.015)
-
(-)
109107
(+4)
92
(+3)
20
(+1)
10
(-)
0.229
(-)
2.120
(↓0.03)
2
(-)
巨人
18153 0.545
(↑0.014)
0.5
(-)
10790
(+2)
87
(+1)
14
(+2)
19
(-)
0.229
(↑0.001
2.260
(↑0.06)
3
(-)
広島
14134 0.519
(↑0.019)
1.5
(-)
11287
(+6)
77
(+3)
12
(-)
13
(+1)
0.233
(↑0.007)
2.400
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
15171 0.469
(↓0.015)
3
(↓1)
110105
(+3)
126
(+4)
12
(-)
19
(-)
0.241
(↓0.001)
3.380
(↓0.02)
5
(-)
ヤクルト
14172 0.452
(↓0.015)
3.5
(↓1)
110137
(+1)
118
(+2)
24
(-)
13
(-)
0.245
(↓0.004)
3.440
(↑0.05)
5
(-)
中日
14174 0.452
(↓0.015)
3.5
(↓1)
10895
(+3)
121
(+6)
18
(+2)
3
(-)
0.243
(↓0.002)
3.150
(↓0.09)