◆左脇腹の肉離れで７月下旬から戦線離脱していたロッテ・佐々木朗希投手（２１）が１０日のオリックス戦（ＺＯＺＯマリン）で実戦復帰することが決まった。この日のオリックス戦が雨天中止となり、自主練習後に取材に応じた吉井理人監督（５８）が「今日、朗希が病院にいって診断を受けて、完治していると言われたので、（日曜日は）朗希が先発します。そんなにフルには投げないですけど。チームはちょっと調子が悪いので、勢いづけるような投球をしてほしいなと思います」と明言した。佐々木朗はこの日、キャッチボールやランニングで調整。ブルペンにも入り、約２０球を投じたという。３日の試合前にはＺＯＺＯマリンスタジアムで、大下、小川を相手にライブＢＰ（打者を相手にした実戦的な投球練習）で約３０球を投げて調整したといい、指揮官は「試合の準備は十分。あとはお医者さんの診断、ＧＯを待つだけだったということです」と話した。佐々木朗は７月２４日のソフトバンク戦で左脇腹を痛め、同２５日に左腹斜筋損傷と診断された。１カ月以上のブランクがあるため、吉井監督は「実戦から遠ざかっているので、そんなにフルには投げられない。（球数の）リミットは決めておいてになる。五回も投げないと思う。彼も将来ある選手なので、そんな無茶はしないです」と説明した。

◆ロッテ・美馬学投手（３６）が８日の１９回戦の雨天中止を受け、９日にスライド登板することが決まった。吉井理人監督（５８）が自主練習後に取材に応じ、「（９日は）美馬でいきます。（当初９日は）唐川の予定だった。残念ですけど。また次の機会に」と説明した。美馬は前回１日の楽天戦で７回無失点の好投を見せ、２勝目（７敗）をマーク。指揮官は「調子はずっと良い。いいピッチングは続けてくれているんですけど、なかなか結果が出ていなかった。前回、結果が出たので、今回どんな感じで投げてくれるか楽しみです」と期待を寄せた。

◆２位ロッテとの３連戦初戦が中止になった首位オリックスの選手からは、１０日に登板するロッテ佐々木朗の予想以上に早い復帰に驚きの声が上がった。９日先発予定の山本は練習後に取材に応じ「こんなに早く帰ってくるとは。うれしいけど、対戦相手としてはうれしくない」と苦笑い。自身の登板に向け「とにかく集中する」と話した。８日の先発が流れた宮城にとって佐々木朗は同学年で仲が良く、左脇腹を痛めた際も連絡を取った。「彼は睡眠や食事を大事にする分、早めに治るとは思っていたが、すごいスピード」と語った。（ＺＯＺＯマリン）

◆オリックスは８日、ロッテ戦（ＺＯＺＯマリン）が雨天中止。仕切り直しとなる９日は予定通り山本由伸投手（２５）が先発することになった。「とにかく一戦一戦より集中して戦っていくことが大事かなと思います」キャッチボールなどで汗を流し、力を込めた。今季はリーグトップの１３勝、防御率１・３４。勝率・７２２を含め主要タイトルを再び狙える位置にいる。今オフ、ポスティングシステムを利用してメジャー挑戦する可能性があり、獲得候補の米大リーグ、ヤンキースのキャッシュマンＧＭが視察を予定している一戦。リーグ３連覇へ、優勝マジックナンバー１４。足踏みはいらない。日本だけじゃなく、世界に通用する右腕であることを証明する。（北池良輔）