日本ハム(★0対6☆)西武 =リーグ戦21回戦(2023.09.08)・エスコンフィールド北海道=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:平良 海馬(10勝6敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(8勝8敗0S)

本塁打
【西武】外崎 修汰(12号・6回表ソロ)

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◆西武は6回表、外崎のソロで先制に成功する。続く7回には、佐藤龍とペイトンの適時打などで一挙5点を加え、相手を突き放した。投げては、先発・平良が7回3安打無失点の好投で今季10勝目。敗れた日本ハムは先発・上沢が7回につかまり、打線も振るわなかった。

◆日本ハムの新庄剛志監督(51)が試合前にソフトボール界のカリスマ、元日本代表監督の宇津木妙子氏(70)と談笑した。ソフトボールJDリーグの副会長兼キャプテンを務めている宇津木氏。9、10日に札幌円山で同リーグが開催されるため北海道入りし、この日はエスコンフィールドを訪れ、新庄監督と約5分間話し、最後は笑顔で写真撮影するなど終始、くつろいだ表情だった。日本代表監督として00年シドニー五輪銀メダル、04年アテネ五輪銅メダル獲得。08年北京五輪では、宇津木氏が鍛えた選手が中心になって日本初の金メダルを獲得した。「3秒に2球打つ」と言われる高速ノックが有名で、巨人や中日のキャンプでノッカーを務めたこともある。

◆西武外崎修汰内野手(30)のひと振りが、投手戦の均衡を破った。西武1安打、日本ハム2安打のみのスコア0-0で迎えた6回2死、日本ハム上沢のフルカウントからのフォークボールを左翼席へ運んだ。貴重な12号先制ソロに球団広報を通じ「手ごたえは完璧でしたが、入るかどうかギリギリかなと思いました。入って良かったです」と喜びのコメントを寄せた。西武先発の平良海馬投手(23)が6回も無失点でしのぐと、7回には佐藤龍世内野手(26)マーク・ペイトン外野手(31)柘植世那捕手(26)の下位打線が3者連続で適時打を放ち、上沢をノックアウトした。

◆日本ハムが3連敗を喫した。4回2死二、三塁、西武先発平良が奈良間に2球目を投げた直後、二塁走者のアリエル・マルティネス捕手(27)が大きく飛び出した。捕手の柘植が1回ボールを落とした後に二塁へ送球。マルティネスが二、三塁間で転倒も、三塁走者の清宮幸太郎内野手(24)が本塁に突入したことに気付いた二塁・外崎が本塁に送球した。清宮は結局、三本間に挟まれアウト。"トリックプレー"は成功せず、先制点を奪うことができなかった。先発の上沢直之投手(29)は、5回まで1安打無失点と好投も6回2死、西武外崎に左越えソロを浴び先制点を献上。7回無死から2者連続四球を与え無死一、二塁のピンチを招くと、佐藤龍に左中間適時二塁打、さらに無死二、三塁からペイトンに右前適時打、無死一、三塁から柘植に左前適時打と連打を浴び、この回4失点。結局6回0/3で6失点(自責5)でノックアウトされた。完封した前回登板に続き2連勝とはいかず「粘りきれず悔しいです」とコメントした。5位西武との直接対決に勝てば、最下位脱出だったが、チャンスを逃し、15度目の完封負けとなった。

◆5位西武が最下位日本ハムに勝利し、3連勝で今後へ勢いをつけた。日本ハム上沢の直球に押されていた打線は6回、外崎修汰内野手(30)の12号ソロで先制。7回は連続四球でチャンスを作ると、佐藤龍世内野手(26)らの3者連続適時打で5点を追加し、試合を決めた。投げては先発の平良海馬投手(23)が好投。5回までは7、8、9番の下位打線を計6打席全て空振り三振にするなど、圧倒した。7回3安打無失点で、先発転向1年目で2桁勝利を達成した。平良が今季10勝目。昨季の平良は35ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手。同タイトルを獲得した翌年に先発で2桁勝利を挙げたのは、11年に14勝した摂津(ソフトバンク)以来2人目。

◆日本ハムの新庄剛志監督(51)が、独特な"フレアパンツ"で西武松井監督を笑わせた。前カードから極端に裾が広がっているブーツカット風のユニホームを着用。60、70年代に流行ったようないでたちに「中村雅俊さんをイメージ。知ってます? げた履こうかなと思って」。長さやラインにもこだわり「乾燥機に入れるとかなり縮むから。長めにつくったんですけど、やっぱかなり縮んでね」と、狙い通りに仕上がった。メンバー交換の際は西武松井監督が「なんすか、それ」と大笑い。新庄監督は「審判の方も『おー新しいね』って。まあもともとね、日本にこういう(裾広がる)デザイン持ってきたの僕なので」。長い足がさらに長く見えるデザインに「膝の1個上に膝をつくって、そこからこう膨らませるというところ。まあ脚長く見えたらいいじゃないですか。さらに(長く)。格好良くね(笑い)」。プロは見た目も大事。裾広がりパンツで、末広がりなシーズンを思い描く。

◆4回にトリックプレーを仕掛けた日本ハム新庄監督だったが、失敗に終わった。2死二、三塁の先制機。二走のマルティネスが捕手の送球を誘う間に、三走の清宮が本塁を狙う作戦だったが、相手捕手がボールをこぼしたことで計算が狂った。三本間で清宮が挟まれアウトに。新庄監督は「こっちから仕掛けようと思ったんですけど...」。9日の結果次第で7年連続のV逸が決まる。

◆西武中村剛也内野手(40)が通算1037得点とし、石毛宏典氏の持つ球団記録に並んだ。この日、7回の第3打席に四球で出塁し、ペイトンの適時打で生還した。プロ22年目の今年は通算2000試合出場、通算2000三振など節目の記録が多い。松井稼頭央監督(47)も「ここまで積み重ねてくれてね、いろんなものが出てきますね。1個1個更新していってほしい」と期待した。同世代の栗山巧外野手(40)も7回、代打で登場し、交代直後の日本ハム福田からひと振りで犠飛。貴重な5点目に貢献し、松井監督も「あそこの初球を見事に。非常に難しいですから、1発で仕留めるというのは」と技術と経験をたたえていた。

◆今季から先発に挑戦している西武平良海馬投手(23)が、転向1年目にしっかり2桁勝利に達した。「あんまり実感はないんですけど、気にしてることでもないので。本当に運良く、形式というか、とりあえず10勝できたなって感じです」平良らしく淡々と話す。この日は7回3安打無失点。打者1巡目、2巡目は相手の7、8、9番の計6打席を全て空振り三振にし、圧倒した。夏場には回復も早くなり始め、リリーバーとして絶対的な存在だった昨季までのような制圧ぶりも。「全体的に慣れてきてるので、本当にいい傾向かなと思います」と話す。昨オフに先発転向を志願した。就任1年目となる松井ライオンズにとっても、大きな戦力構想の変更になった。松井監督からはキャンプイン早々に「先発のチャンスをつかんだからそこで失敗したら、とかは考えずに存分にやってくれ」と背中を押された。新たにツーシームを投球術に取り入れた。自身のデータを読み取り、高め直球を武器として公言した。この日もそこで三振をいくつか奪った。この日の試合後も「低めにひっかけたりしたところは打たれてしまってたので、低めに投げるべきじゃないなと思いますね」とはっきり口にした。この日の7回9奪三振で、奪三振率も9・36から9・48に上昇した。20試合に先発し17度のQS(6投球回以上自責点3以内)を達成。規定投球回にも残り12イニングで到達する。ともに自主トレをした高橋光成投手(26)の背中を追いながら、近未来の"エース"の称号も見えてくる。「最近はゼロでずっと続いてるんで、それが続けば、本当にエースって言われる...ま、誰かが勝手に呼ぶものなので、そう呼ばれるようになりたいですね」最後まで淡々と話しながら、帰りのバスに乗った。

◆西武佐藤龍世内野手(26)の打撃好調が続く。6試合連続スタメンのこの日は、7回に日本ハム上沢の高め直球に負けず、左越え適時二塁打に。貴重な2点目をたたき出した。1点リードの7回、無死からの連続四球という状況。送りバントも考えられたが、松井稼頭央監督(47)は「思い切って打ってこい」と託した。佐藤龍はこの6試合、20打数10安打で打率5割、さらに出塁率は6割と、下位打線の中心的存在になっている。守備のミスもあるが、松井監督も「追い込まれてからの対応もそうですし、本当にこう、嫌な打者としていい内容を続けてくれますね」と打撃での活躍ぶりをしっかり評価する。今季は二塁打を8本放ち、そのうち3本がエスコンフィールドでのものだ。北海道・厚岸(あっけし)町の出身。中学時代は隣町の釧路シニアでプレー。父に練習へ送り迎えしてもらったが、毎日のように帰り道の途中で車を下ろされ、5キロ近くを根釧国道を走るのが日課だった。「泣きながら走る時もありました。嫌すぎて。でも厳しくしてくれたおかげでここまで来れたと思ってたので感謝してます」両親や地元への思いも忘れず、プロ野球生活を送っている。

◆"攻めの一手"は失敗に終わった。日本ハムはトリックプレーに失敗し、先制機を逃した。4回2死二、三塁。二走が飛び出したと見せかけ捕手の送球を誘った上で、三走が本塁を狙う作戦だったが、相手捕手がボールをこぼしたことで計算が狂った。三走の清宮幸太郎内野手(24)が三本間で挟まれ、あえなくアウトに。チームは5位浮上に失敗。条件次第で9日にも7季連続のV逸が決まる。投手戦を見越して仕掛けた"攻めの一手"は、空振りに終わってしまった。日本ハム新庄監督は「今日の平良君と上沢君のピッチングを見ていたら、1-0の試合を予想。なかなか打てないと思ったから、こっちから仕掛けようと思って」。ベンチが動いたのは4回だ。2死二、三塁の先制機。打席には、西武戦で好打率を残していた奈良間がいた。1ボールの直後、二走のマルティネスが飛び出し、つまずく"演技"で捕手の二塁送球を誘い、その間に三走の清宮が本塁を陥れる...はずだった。「グワチョ(マルティネス)が出過ぎかなっていうところはありますね」とミスがなかったわけではないが、想定外のプレーが指揮官の計算を大きく狂わせた。ボールを握り損ねた相手捕手は、すぐに二塁へ送球せず。スタートが遅れた清宮は、三本間で挟まれアウトになってしまった。「それ(捕手のファンブル)は計算にないわ。1回(ボールを)落としたら、もう清宮君は走れないですね、あそこは」と悔しがった新庄監督は「1点取っていれば上沢君のギアが上がって、1-0の計算で行けた」。結局、西武の平良からは15イニング連続で無得点。前回対戦した8月25日に続き、攻略できなかった。チームは3連敗で、5位浮上に失敗。西武投手陣の前に、今季15度目の完封負けを喫した。7季連続でのV逸は、もう目の前だ。9日の試合に勝って、首位オリックスが敗れた場合のみ、優勝の可能性が残る。【中島宙恵】○...1番右翼でスタメン出場の万波は2打数無安打3四球に終わり、待望の21号は次戦以降にお預けとなった。新庄監督が、本塁打王のタイトルを取らせるために3日オリックス戦から1番で起用。「めったにないからね。3本差というのは。珍しくないですか? 23本がトップって。チャンスはある。だから1番で打席に立たせたら、あと20試合で5、6打席ぐらいは変わってくれたらね」と期待した。○...先発上沢が6回0/3を6失点(自責5)でノックアウトされた。5回まで1安打無失点と好投も6回2死、西武外崎に左越えソロを浴び先制点を献上。7回無死から2者連続四球で無死一、二塁のピンチを招き3連打を浴び、この回5失点した。8月25日の前回対戦も6、7回に失点。「前回は球種の選択を間違えた。今回は7回から突然フォームがおかしくなってしまった」と反省した。▽日本ハム建山投手コーチ(上沢について)「完投とかもありましたし。そういう疲れも出てきたのかなと。序盤からそんなに球速は出ていなかった」

◆日本ハム・加藤貴之投手(31)が9日の西武戦に先発する。5日の楽天戦(楽天モバイルパーク)に先発する予定だったが、雨天中止のため登板がスライド。左肘の張りの影響で8月22日の楽天戦(エスコン)以来、中17日での登板になる左腕は「休ませてもらったので体は元気」と全快を強調し、「残り少ないので、そこはチームの目の前の試合をしっかり頑張りたい」と意気込みを語った。

◆西武・外崎修汰内野手(30)が3試合ぶりの一発となる12号先制ソロ。0-0の六回2死から、上沢の高めに浮いたフォークを捉え左中間スタンドに運んだ。好投を続ける平良を援護する貴重な先制弾となり「打った瞬間の手応えは完璧でしたが、入るかどうかギリギリかなと思いました。入ってよかったです。もう1本打てるようにがんばります」と笑顔で振り返った。

◆8月25日以来となった日本ハム・上沢直之投手(29)、西武・平良海馬投手(23)のマッチアップ。二回1死から5番・中村を138キロのフォークボールで3球三振。2死から四球と安打で一、二塁を作られたが、柘植を130キロのカーブでボテボテの三ゴロに料理。序盤のピンチをしのいだ。前回登板した9月1日のオリックス戦(エスコン)では今季2度目の完封勝利をマーク。自身約1カ月ぶりの白星となる8勝目を挙げ、「久しぶりだったので喜びもかなり大きい」と声を弾ませていた。それから中6日の登板では同僚の伊藤を参考に、これまでより握りを浅くした〝新フォークボール〟を駆使。さらに140キロ台後半の直球、緩いカーブを投げ分け、相手打者に的を絞らせなかった。5回まで無失点投球を披露したが、六回に外崎に先制の12号ソロを浴びた。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ向け、「なんとか最後まで望みをつなげて、やっぱり終盤ヒリヒリする試合を続けていきたい」と話す上沢。チームの勝ち頭としてマウンド上で存在感を示したかったが...。七回に四球をきっかけに追加点を許す苦しい展開となった。(加藤次郎)

◆西武・平良海馬投手(23)は走者を背負いながらも粘りの投球で失点を防ぐと、尻上がりに調子を上げた。「2桁勝利というのはあまり意識せず、運が良ければというくらい。まずは自分の仕事をしっかりやりたい」チーム一番乗りの10勝をかけて上がった中6日のマウンド。三回まで無失点で切り抜けたが四回に捕まった。先頭・清宮に四球を与えると1死からマルティネスに右翼フェンス直撃の二塁打を浴び、二、三塁のピンチを迎えた。だが松本を空振り三振に仕留めると、奈良間の打席で三走・清宮が挟まれタッチアウト。相手のミスに助けられると、五回は圧巻の3者連続空振り三振に仕留めた。先発に転向した今季はこの日まで19試合に先発し、高橋と並んでチームトップの9勝(6敗)、防御率2・25をマーク。直近2連勝と状態は上向きだ。打線は六回に外崎が均衡を破る先制ソロで平良を援護。七回にも5点を挙げた。平良は、7回無失点で先発転向1年目で2桁勝利へ到達。最速158キロ右腕が腕を振り続ける。

◆今季から先発転向した西武・平良海馬投手(23)が7回3安打無失点、9奪三振でチーム一番乗りとなる10勝目を挙げた。「初球からストライクをとることができたら、もっと楽なピッチングができたのかなと思います。四球が多かったのは反省点。(9奪三振を取ったが)そこは意識していませんでした」序盤は走者を背負ったが粘りの投球で失点を防ぐと尻上がりに調子を上げ、115球で7回を無失点にまとめた。自身3連勝とし、その間の連続無失点記録を22イニングに延ばした。

◆日本ハムは今季15度目の零封負けで3連敗を喫した。先発の上沢は六回まで1失点の粘投も七回に突如、暗転。連続四球と連打などでさらに5点を奪われた。七回途中5安打6失点で8敗目。右腕は「粘りきれず悔しいです」と肩を落とした。攻撃は0-0の四回2死二、三塁で二走・マルティネスがわざと飛び出す奇策を試みたが、三走・清宮が三本間に挟まれてタッチアウト。新庄監督は「(西武先発の平良を)なかなか打てないから、こっちから仕掛けようと思った」と説明。「こればっかりはやってみないとわからない。(サインを出した)こっちのせい」と悔しさをにじませた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
71454 0.612
(-)
M14
(-)
23426
(-)
354
(-)
93
(-)
39
(-)
0.249
(-)
2.710
(-)
2
(-)
ロッテ
60545 0.526
(-)
10
(-)
24428
(-)
434
(-)
87
(-)
62
(-)
0.242
(-)
3.390
(-)
3
(-)
ソフトバンク
60592 0.504
(↓0.004)
12.5
(↓0.5)
22450
(+6)
435
(+8)
91
(+1)
58
(+2)
0.247
(-)
3.320
(↓0.04)
4
(-)
楽天
58601 0.492
(↑0.005)
14
(↑0.5)
24424
(+8)
467
(+6)
96
(-)
86
(+2)
0.244
(↑0.001)
3.580
(↓0.03)
5
(-)
西武
54671 0.446
(↑0.004)
19.5
(↑0.5)
21356
(+6)
400
(-)
78
(+1)
69
(-)
0.233
(-)
2.920
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
53691 0.434
(↓0.004)
21
(↓0.5)
20408
(-)
417
(+6)
88
(-)
65
(-)
0.235
(↓0.001)
2.990
(↓0.01)