1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 6 | 0 | 0 |
阪神 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | X | 4 | 6 | 0 | 2 |
勝利投手:村上 頌樹(10勝5敗0S) (セーブ:岩崎 優(3勝2敗30S)) 敗戦投手:床田 寛樹(10勝6敗0S) 本塁打 |
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◆阪神が6連勝。阪神は初回、森下のソロで幸先良く先制に成功する。その後は2回裏に佐藤輝のソロが飛び出すと、5回には木浪が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・村上が8回途中1失点の好投で今季10勝目。敗れた広島は、打線が振るわなかった。
◆3年目の阪神村上頌樹が初の2桁勝利を目指す。村上は1年目の21年が2試合に登板して0勝1敗、昨年は1軍で登板がなかった。新人や新外国人を除き、前年まで通算0勝の投手が2桁勝利をマークすれば19年高橋礼(ソフトバンク=12勝)以来で、阪神では08年岩田以来、15年ぶりとなる。岩田はプロ1年目の06年が0勝1敗、07年も0勝1敗で、3年目に10勝を挙げた。岩田同様に、岡田監督の下でプロ3年目の村上が通算0勝からの2桁勝利を記録できるか。
◆阪神園芸の匠(たくみ)の技術で、浸水したグラウンドが元通りとなった。昼過ぎ、甲子園には土砂降りの通り雨が降り注いだ。緊急でマウンド、ホームベース付近にシートが敷かれたが、グラウンドは一時水浸しとなった。だが雨がやんでからは乾いた砂や土を投入。専用の車やトンボなどで整備を進め、徐々にグラウンドは元通りとなっていった。午後4時を回る頃にはグラウンドの水たまりは消えており、再び日差しも差し込んでいた。
◆阪神近本光司外野手(28)が、「1番中堅」でスタメン復帰した。3日のヤクルト戦で右脇腹に死球を受け、5日からの中日2連戦はベンチ入りを外れて回復に専念し、6日にフリー打撃を再開していた。前日7日に「練習見てからよ」と話していた岡田監督は、この日の練習後に近本の状態を聞かれ「おう、大丈夫みたいよ」とGOサイン。頼りのリードオフマンが帰還する。
◆阪神森下翔太外野手(23)が、先制の10号を放った。「3番右翼」で出場。初回2死から広島先発床田の低め119キロ変化球を強振。打球は高々と舞い上がり、左翼スタンドに吸い込まれた。新人の2桁本塁打は球団では21年佐藤輝以来で、右打者に限れば80年に18本塁打を放った現監督の岡田彰布以来、43年ぶりだ。記念すべき1発を、本拠地甲子園で決めてみせた。「遅いボールを我慢して打つことができました。しっかりバットにのった感触がありましたし、良いスイングができたと思います」さらに守備でもみせた。2回2死から坂倉の右翼右側への飛球に猛チャージし、スライディングキャッチ。先発村上を攻守でもり立てた。ルーキー森下が初回に先制の10号。新人の2桁本塁打は昨季の野村勇(ソフトバンク)以来で、阪神では21年に24本の佐藤輝以来6人目。右打者では80年に18本の岡田以来43年ぶり。初回の1発が決勝点となり、勝利打点付きのVアーチがこれで5本目。Vアーチを5本以上打った新人は10年長野(巨人)以来で、阪神では48年別当、69年田淵(9本)に次いで54年ぶり3人目。ちなみに、80年岡田、21年佐藤輝はともに4本だった。
◆阪神佐藤輝明内野手(24)が、3試合ぶりの1発となる豪快な18号ソロを放った。初回に森下が左越えの先制弾を放ち、1点リードの2回、先頭で床田の140キロ変化球を捉え、バックスクリーンまでかっ飛ばした。これで甲子園では今季10本目。球団生え抜き左打者の甲子園2桁アーチは、85年の掛布雅之以来、38年ぶりだ。「相手がいい投手だということはわかっていたので、積極的にスイングしていこうと思っていました。いい結果になってよかったです」9月3発目の1発。森下とは3日ヤクルト戦以来のアベックアーチで、チームに流れをもたらした。また、この1発で新人から3年連続100安打を達成。同期の中野ともに100安打に到達し、コンビではプロ野球史上初となる3年連続100安打の快挙を成し遂げた。
◆世界的指揮者で、兵庫県立芸術文化センター芸術監督の佐渡裕さん(62)が、甲子園に駆けつけて「イェーイ!」のポーズで声援を送った。大の虎党で知られる男は「今年観戦したゲームは負けてないんですよ」と鼻高々。今年4月には新日本フィルハーモニー交響楽団第5代音楽監督にも就任。世界の一流オーケストラをリードする佐渡さんは"アレ"に突き進む猛虎を分析して「やはり岡田監督の采配でしょうね。安定感を感じます。ぜひ日本一になってほしいです」と虎の将がふるうタクトを絶賛した。
◆阪神森下翔太外野手(23)が、アクシデントで途中交代した。3点リードの8回1死からデビッドソンの打球が右翼方向へ。フェンスとクッションで跳ね返ったボールがジャンプした森下の左側頭部に直撃。その後、トレーナーとともに歩いてベンチへと下がり、代わって島田が右翼に就いた。試合後には「お騒がせしました~」と、元気にベンチ裏通路に登場した。「大丈夫です」と強調し「跳ね返りがちょっと首に当たったので。ちょっと一応後ろに下がりました」と明かした。「3番右翼」で出場していた森下は、初回に先制となる左越え10号ソロをマーク。守備でも好守を連発するなど奮闘をみせていた。
◆記録ずくめの快勝だ! 阪神が2位広島を下し、6連勝で優勝マジックを「10」に減らした。貯金は今季最多の31で、2位とのゲーム差も最大の9ゲーム差まで広げた。中軸が序盤に快音を響かせた。初回2死から、3番森下翔太外野手(23)が広島先発の床田のカーブを捉え、左越え10号ソロで先制。これが球団の新人右打者では80年に18本塁打を放った現監督の岡田彰布以来43年ぶりだ。さらに1点リードの2回先頭では佐藤輝明内野手(24)が、床田の直球系のボールを捉え、バックスクリーンへ飛び込む豪快な18号ソロで追加点をたたき出した。今季甲子園10本目で、球団生え抜き左打者の甲子園2桁アーチは、85年の掛布雅之以来38年ぶりの快挙だ。また、3年目では田淵幸一の61本を超え球団新記録となる62本目となった。投げては先発村上頌樹投手(25)が、8回途中6安打1失点と好投し、3年目でプロ初の2桁勝利となる10勝目を手にした。新人や外国人を除き、前年まで通算0勝の投手が2桁勝利マークは、球団では08年岩田稔(現日刊スポーツ評論家)以来15年ぶりとなった。若虎の記録的な大活躍も光り、大事な広島との3連戦の初戦を勝利で飾り、「アレ」へ大きく前進した。ルーキー森下が初回に先制の10号。新人の2桁本塁打は昨季の野村勇(ソフトバンク)以来で、阪神では21年に24本の佐藤輝以来6人目。右打者では80年に18本の岡田以来43年ぶり。初回の1発が決勝点となり、勝利打点付きのVアーチがこれで5本目。Vアーチを5本以上打った新人は10年長野(巨人)以来で、阪神では48年別当、69年田淵(9本)に次いで54年ぶり3人目。ちなみに、80年岡田、21年佐藤輝はともに4本だった。
◆阪神岩崎優投手(32)が、球団左腕史上初となる30セーブ目を挙げた。3点差の9回に登板し、試合を締めた。自身4試合連続セーブで節目の記録に到達。今季54試合目の登板も、淡々とこなした。
◆阪神村上頌樹投手(25)が、チーム最速で今季10勝目に到達した。7回1/3を1失点で、2位広島との天王山初戦を勝利に導いた。チームは優勝へのマジックを2個減らし、「10」とした。1年目の21年が2試合に登板して0勝1敗。昨年は1軍で登板がなかった。新人や新外国人を除き、前年まで通算0勝の投手が2桁勝利をマークしたのは19年高橋礼(ソフトバンク=12勝)以来で、阪神では08年岩田稔(10勝)以来、15年ぶりとなった。18年ぶりの「アレ(=優勝)」へ突き進むチームに現れた新星が、自身3連勝で節目の数字に到達した。村上はこれで11試合連続でクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以内)をマーク。抜群の安定感でリーグ唯一の防御率1点台をキープした。この日投げ合ったセ・リーグ防御率2位の床田が5回3失点で防御率2・05に悪化。初のタイトル獲得にも前進した。2桁勝利、最優秀防御率、資格のある新人王の獲得も視界に捉える。リーグ制覇なら、MVPの可能性も出てくる。「村上様」の勢いが止まることはない。阪神村上が10勝目。3年目で初の2桁勝利を挙げた。1年目は0勝1敗、2年目は1軍登板なし。新人や外国人投手を除き、前年まで未勝利の投手が2桁勝利を記録したのは19年高橋礼(ソフトバンク=12勝)以来。阪神では2リーグ制後、53年渡辺省三(2年目=10勝)、57年石川良照(3年目=13勝)、60年本間勝(3年目=13勝)、08年岩田稔(3年目=10勝)に次いで15年ぶり5人目。▽阪神坂本(村上について)「調子のいいボール? 全部じゃないですか。どのボールもカウント取れるし、勝負球にもなる。それだけできたら、向こうも絞れない。今日もしっかり投げてくれたと思います」
◆阪神が9日の広島戦に勝てば優勝マジックは一気に3減って「7」となる。10日以降の試合で阪神が7勝12敗、広島が15戦全勝すれば、最終成績はともに83勝56敗4分けで勝率5割9分7厘。両軍の対戦成績も12勝12敗1分けで五分となる。セ・リーグではこの状況の場合、「交流戦を除いた、セ球団同士でのリーグ戦上位」を優勝球団とすると規定している。これまでのセ球団同士のリーグ戦成績に前述の結果を反映させると、阪神は76勝46敗3分けの勝率6割2分3厘、広島は74勝47敗4分けで6割1分2厘。阪神が上位となるため。
◆広島が阪神に敗れ、ゲーム差は9に広がった。優勝争いで事実上、最後の決戦となる3連戦初戦。先発に今季ここまで対阪神2戦2勝の床田寛樹投手(28)を送り、必勝を期した。だが初回2死から森下に先制ソロを浴び、2回にも佐藤輝にストレートを中越えのソロ。5回に3点目を失い、降板した。「自分が打たれて負けたんで、僕のせいで負けたかなと思います。森下はうまく打たれた感はあったんですけど、佐藤輝は完全に甘くなって、それで一発で仕留められたので、自分の技術不足かなと思います」と苦い自戒を込め、投球を振り返った。攻撃陣は、右ふくらはぎを痛めていた秋山翔吾外野手(35)が1軍昇格即1番中堅で先発し、右脇腹に張りを抱える西川龍馬外野手(28)も5試合ぶりに戦列復帰した。だが頼みの2人のバットから快音は聞かれず、秋山は「やっぱり勝てなかったら悔しいですね。試合に出ることに関しては問題なかったんですけど、やっぱり勝敗があるものなんで、そこに関してはもうちょっとなんとかしたかったなと思います」と肩を落とした。それでも新井貴浩監督(46)は、前を向いた。秋山の1番起用には「久しぶりの1軍なんで、どんどん打席に立ってもらいたいと思った。あまり余計なことを考えずにどんどん打席に立ってもらいたいと考えた。微調整して、状態を上げていってもらいたいなと思います」と説明。直接対決で痛恨の敗戦にも「今日は終わったんで、また明日の試合に備えていきたいと思います」と切り替えた。
◆阪神が2位広島を下し、6連勝で優勝マジックを「10」に減らした。貯金は今季最多の31で、2位とのゲーム差も最大の9ゲーム差まで広げた。初回に森下翔太外野手(23)が左越え10号ソロで先制。これが球団の新人右打者では80年に18本塁打を放った現監督の岡田彰布以来43年ぶりとなった。投げては先発村上頌樹投手(25)が、3年目でプロ初の2桁勝利となる10勝目。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-岡田監督にとって試合のポイントは「いやいや、もう先発の村上ですね。相手(広島先発床田)も、防御率争ってるというか、そんな点はとれないなと思ってたんですけどね。だから、まあ、ね。あっこまで0点に抑えて、ナイスピッチングやったですね」-村上の評価できる部分は「いやもう、いつも通りというか、無四球でしょ? 低めに、コントロールよくいくし、5回くらいまで安心してみてましたけどね」-初の2桁勝利「いやいや、どうだろう。本人もね、キャンプから、そんなのぜんぜん思ってなかったと思うし。ね。先発ローテーション入ってからのピッチングをみていると、2桁勝つんじゃないかなーとはね、そういう感じはしてましたけど」-先発ローテの軸になった「そうですね」-島本、岩崎と盤石のリレー「いやいや、8回まででね。あと1イニングで、イニング(規定投球回到達)もあるんでね。村上ね。打順的に、もう1イニングいけるかなと思ったんですけど、用意してたんでね。もし、1点とられたらね。だからまあ、ちょっとね、あっこで長打2本出るとは思わなかったんですけど、もったいなかったかもわからないですね」-岩崎が自己記録更新の30セーブ「あぁ、そうですね。8回の1点も大きかったと思うしね。打順的にちょうど中軸に回ったんですけど、本当にずっとねいいピッチングをしてくれていますね」-森下、佐藤輝と若い2人の本塁打で主導権を握った「森下のホームランがね、初回大きかったですね。あれから(床田が)ほとんどカーブを投げられなくなったみたいでね。まあだから、そんなにヒット、連打は期待できないなと思っていたので、本当に大きなホームランですね」-球団の新人右打者で2桁本塁打は80年の岡田彰布選手以来「ああそうですか。いやいや、まだ8本差あるでしょ」(場内笑い)-そうですね、ご自身は18本でしたから「そうです、はいはい」-佐藤輝はここ5試合で3本塁打「いや、ねえ、他の打席も、そんなに内容的にも悪くないし。何かちょっとつかんだっていうたらおかしいですけど、何か、そういう感じに見えますね。打席の感じで」-3連敗だけはと話していた中で初戦を取った意味合い「いやいや。これはすごく大きいし。まあ、明日投げるね、大竹にもすごく大きな刺激になったんじゃないですか。村上が10勝したんでね」-9月負けなし6連勝、マジック10「いやいや、すぐ減らないんで、それはもっと減ってからですね、意識すんのはね、もうちょっと減ってから(笑い)」
◆阪神が2位広島を下し、6連勝で優勝マジックを「10」に減らした。貯金は今季最多の31で、2位とのゲーム差も最大の9ゲーム差まで広げた。初回に森下翔太外野手(23)が左越え10号ソロで先制。これが球団の新人右打者では80年に18本塁打を放った現監督の岡田彰布以来43年ぶりとなった。投げては先発村上頌樹投手(25)が、3年目でプロ初の2桁勝利となる10勝目。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(囲み)-強い勝ち方。「そうやなあ、今日はもう2点。2点ぐらいかなあっていう感じやったからな、最初から。そら相手も防御率もあったから、なかなかそんなね、連打っていうか点は取れんと思てたからなあ」-昨日(7日)は村上に楽しんで投げたらいいと「今日は楽しむものなんか、普通に投げとったなあ(笑い)。いつも通り投げてたんちゃう? 初回ポンとなあ、3者凡退でいったからなあ。全然そういう何も、なんていうかプレッシャーとかそういうのもな、何も無しで、普段通りにね、マウンド上がって投げてるなあと思ったねえ」-昨季まで0勝。今年から出てきたピッチャー。感心するか「いやいや、そらあ、誰も思てないやんか、この時期に村上がこんなピッチングするとはねえ(笑い)まあ、勝ち星積み重ねて、ローテーション入って、自信やろうな。やっぱり、こう続けるのはな」-近本が帰ってきた「そうよな。1本出たし、うん。最後もな走らそう思たけど、もう止めた。もう、あんま無理する必要ないし。まあ、森下が(交代せず)3番に入ってたら、中野にバントさせてたけど」-バント失敗で嫌な流れで大山が「いやいや、間いったら帰ってくると思とったからな。ちょうど二塁打言うとったんや、ベンチで」-森下が8回、右翼の守りで途中交代したが「いや、何か(打球の)跳ね返りが当たったみたいやな。こめかみか何か言うてたから。いや、何かちょっと頭やから。うん。まあ、そんな、あそこまでいったら別に無理する必要ないしな」-明日以降は「いや、大丈夫やろ。もうベンチ座っとったから。一瞬、なんかボーッとしたとか言うてたから。まあ、頭のことやからな。危ないから」-マジックは1桁に減ってから「まあ、急に。そんな。減っても2つずつやからな。おーん。まあ、もうちょっと楽しめるやんか(笑い)。ゆっくりと」-村上だけでなく、選手は重圧を感じていない「今日も普通通りやってたよな、みんななあ」-そんな選手たちをどう思う「いやいや、大したもんと思うよ。そういう浮かれたというかなくて。これは地道にな、2月から、俺が監督に代わってやることというか(理解して)そういうのの積み重ねで、勝ち星を重ねたから。まあ、普段通りというか、普通にやればいい結果がでるという、そういう平常心というかな。自分らの野球をしたら、というのが何か見えるよな」-マジックを楽しむというが、順調に減っている「そや。まあ減るのはええやんか。でも増えへんから別に。(優勝が早まると)はよ(優勝用の)記事書かなあかんもんな」
◆阪神岡田彰布監督(65)が、10勝目を挙げた村上頌樹投手(25)に最大級の賛辞を送った。8回途中1失点で2桁勝利に到達。「楽しんだらええ」と送り出した指揮官は「今日は楽しむものなんか、普通に投げとったなあ(笑い)」と、プレッシャーを簡単にはねのけた右腕に、ある意味拍子抜け。「いつも通り投げてたんちゃう? 初回ポンとなあ、3者凡退でいったからなあ、全然そういう何も、なんていうかプレッシャーとかそういうのもな、何もなしで、普段通りにね。マウンド上がって投げてるなあと思ったねえ」と話すと「そらあ、誰も思てないやんか、この時期に村上がこんなピッチングするとはねえ(笑い)。まあ、勝ち星積み重ねて、ローテーション入って、自信やろうな。やっぱり、こう続けるのはな」と感嘆した様子だった。
◆岡田阪神が2位広島との直接対決第1ラウンドを制して9月無傷の6連勝を飾り、優勝マジックを10に減らした。先発村上頌樹投手(25)が、8回途中1失点の快投で初の10勝目。プロ2年間0勝だった右腕が、シンデレラストーリーを地で行くチームトップの2桁勝利で最有力の新人王にまた前進した。2位に今季最大の9ゲーム差をつけ、9日も勝てば優勝マジックは一気に3減って7になる。最短14日のアレ実現へ、カウントダウンが加速する。村上にはプロ3年目の今季から、新たなルーティンができた。登板のたび、ネットニュースで試合後の岡田監督の「一問一答」を欠かさずチェックするという。「監督とあんまり会話するわけではないので、何言ってるんやろう、と。記事をめちゃめちゃ見るようになりましたね」それでは、村上が選ぶベスト「岡田語録」は? 6月6日楽天戦(楽天モバイルパーク)、8回4失点でプロ初の「完投負け」を喫したゲーム後のコメントが印象に残っているという。《悪うないよ、別に。なんでよ。完投させてんのに、何も悪うないやんか。そんなん決してベタ褒めではないが、うれしかった。「監督は悪かったら悪いって言ってくださる。逆に良かったら『普通に良いから投げさせただけや』と言ってくださる。はっきりしていて分かりやすい」その楽天戦後には、坂本からも「普通やったら代えられてるけど、ここまで頑張ってきたから、こうやって投げさせてくれてるんやで」と言葉をもらった。負けはしたが自信を深めた夜から3カ月。堂々と10勝にたどり着いた。【阪神担当=中野椋】
◆岡田阪神が2位広島との直接対決第1ラウンドを制して9月無傷の6連勝を飾り、優勝マジックを10に減らした。先発村上頌樹投手(25)が、8回途中1失点の快投で初の10勝目。プロ2年間0勝だった右腕が、シンデレラストーリーを地で行くチームトップの2桁勝利で最有力の新人王にまた前進した。2位に今季最大の9ゲーム差をつけ、9日も勝てば優勝マジックは一気に3減って7になる。最短14日のアレ実現へ、カウントダウンが加速する。東洋大前監督・杉本泰彦氏(64=現徳島・海部高監督)が、阪神と村上の不思議な縁を明かした。ドラフト前の20年9月、村上は右前腕の肉離れで戦線離脱。「けががなかったらドラフト指名もあると思っていたのでね。スカウトさんも、けがした選手の獲得には引いちゃいますよね」。そんな中、「矢野監督だけは気にかけてくれていたらしいんです」と振り返る。東洋大の関西地区のスカウティング担当が、PL学園出身だった。同じ大阪の桜宮でプレーした当時の矢野監督と同年代だったという。そんなつながりもあり、村上の魅力が伝わっていたという。杉本氏は「だから、村上は矢野監督には足を向けて寝れないと思いますよ(笑い)」。かつての教え子の10勝を「おめでとう」と祝福し「これから短期決戦にならば、相手の集中力も上がる。そこをどう抑えるか楽しみにしています」とエールを送った。【阪神担当 中野椋】
◆阪神ドラフト1位森下翔太外野手(23)が広島床田から10号先制ソロを放ち、6日中日戦(バンテリンドーム)に続く2試合連続の決勝打で勝利に導いた。阪神新人での2桁本塁打は21年佐藤輝以来2年ぶり。右打者に限れば80年に18本塁打を放った岡田彰布(現監督)以来、43年ぶりの快挙となった。岡田監督は「森下のホームランがね、初回大きかったですね。本当に大きなホームランですね」と、評価。だが、記録については「いやいや、まだ8本差あるでしょ」と冗談ぽく語り、周囲を笑わせていた。
◆岡田阪神が2位広島との直接対決第1ラウンドを制して9月無傷の6連勝を飾り、優勝マジックを10に減らした。先発村上頌樹投手(25)が、8回途中1失点の快投で初の10勝目。プロ2年間0勝だった右腕が、シンデレラストーリーを地で行くチームトップの2桁勝利で最有力の新人王にまた前進した。2位に今季最大の9ゲーム差をつけ、9日も勝てば優勝マジックは一気に3減って7になる。最短14日のアレ実現へ、カウントダウンが加速する。村上は甲子園のマウンドを楽しんでいた。7回、堂林を併殺打に仕留めると破顔した。「今日は飛ばしすぎてたんで。気合、入りすぎてました」。初回からフルスロットルで低めを突いた。自身3連勝でチームトップ10勝目。新人や助っ人を除き、通算0勝投手の2桁勝利は、球団では08年の岩田稔以来、15年ぶりだ。今季初先発だった4月巨人戦で「7回完全」投球を決めて始まったシンデレラストーリーが、節目に到達。新人王の大本命どころか、1・76の防御率も1位をキープしてタイトルも視界に入れ、リーグ優勝ならMVPの可能性も出てきた。神懸かった「村上様」の片りんは、オフから垣間見えていた。「村上、日本代表いけるんちゃうか!?」冗談交じりの声が飛んだのは昨年12月末のこと。故郷の兵庫・淡路島で近本、ヤクルト武岡との合同自主トレの合間、フィンランド発のスポーツ「モルック」に熱中した。12本の木のピンを立て、3~4メートル離れた場所から木製のスティックを順番に投げ、倒した本数などで得た得点を50点にする早さを競うものだ。村上はモルックのセンスにあふれていた。ボウリングのように下手投げで投じると、ことごとく狙った場所へコントロール。仲間から「日本代表」のワードが飛ぶのも、間違いではない精密機械ぶりだった。「モルック、めっちゃ楽しいっす。楽しむってことは野球にもつながってるんじゃないかな」2位広島との直接対決初戦で7回1/3を無四球、1失点。本業でも抜群の制球力で制圧した。3連戦を前に「楽しめ」と送り出した岡田監督は「普通に投げとったなあ(笑い)」と容易に重圧をはねのけた右腕に拍子抜け。「誰も思てないやんか、この時期に村上がこんなピッチングするとは」。今や先発ローテの柱になった男に、最大級の賛辞を送った。今季5度目の6連勝で貯金は最多の31。2位広島に今季最大9ゲーム差をつけ、優勝マジックを10にした。「減っても2つずつやからな。おーん。まあ、もうちょっと楽しめるやんか(笑い)。ゆっくりと」と指揮官。18年ぶりのアレへ、いよいよカウントダウンが1桁台に突入する。【中野椋】▽阪神坂本(村上について)「調子のいいボール? 全部じゃないですか。どのボールもカウント取れるし、勝負球にもなる。それだけできたら、向こうも絞れない。今日もしっかり投げてくれたと思います」
◆岡田阪神が2位広島との直接対決第1ラウンドを制して9月負けなしの6連勝、優勝マジックを10に減らした。先発の村上頌樹投手(25)が、8回途中1失点の快投で初の10勝をマーク。プロ2年間0勝だった右腕がシンデレラストーリーを完成させるチームトップの2桁勝利を挙げた。9日も勝てば優勝マジックは一気に3減って7になる。最短14日のアレ実現へ、カウントダウンが一気に加速だ。村上は甲子園のマウンドを楽しんでいた。7回、堂林を併殺打に仕留めると破顔した。「今日は飛ばしすぎてたんで。気合、入りすぎてました」。初回からフルスロットルで低めを突いた。自身3連勝でチームトップ10勝目。新人や助っ人を除き、通算0勝投手の2桁勝利は、球団では08年の岩田稔以来、15年ぶりだ。今季初先発だった4月巨人戦で「7回完全」投球を決めて始まったシンデレラストーリーが、節目に到達。新人王の大本命どころか、1・76の防御率も1位をキープしてタイトルも視界に入れ、リーグ優勝ならMVPの可能性も出てきた。神懸かった「村上様」の片りんは、オフから垣間見えていた。「村上、日本代表いけるんちゃうか!?」冗談交じりの声が飛んだのは昨年12月末のこと。故郷の兵庫・淡路島で近本、ヤクルト武岡との合同自主トレの合間、フィンランド発のスポーツ「モルック」に熱中した。12本の木のピンを立て、3~4メートル離れた場所から木製のスティックを順番に投げ、倒した本数などで得た得点を50点にする早さを競うものだ。村上はモルックのセンスにあふれていた。ボウリングのように下手投げで投じると、ことごとく狙った場所へ。「日本代表」のワードが飛ぶのも、間違いではない精密機械ぶりだった。「モルック、めっちゃ楽しいっす。楽しむってことは野球にもつながってるんじゃないかな」2位広島との直接対決初戦で7回1/3を無四球、1失点。本業でも抜群の制球力で制圧した。3連戦を前に「楽しめ」と送り出した岡田監督は「普通に投げとったなあ(笑い)」と容易に重圧をはねのけた右腕に拍子抜け。「誰も思てないやんか、この時期に村上がこんなピッチングするとは」。今や先発ローテの柱になった男に、最大級の賛辞を送った。今季5度目の6連勝で貯金は最多の31。2位広島に今季最大9ゲーム差をつけ、優勝マジックを10にした。「減っても2つずつやからな。おーん。まあ、もうちょっと楽しめるやんか(笑い)。ゆっくりと」と指揮官。18年ぶりのアレへ、いよいよカウントダウンが1桁台に突入する。【中野椋】阪神村上が10勝目。3年目で初の2桁勝利を挙げた。1年目は0勝1敗、2年目は1軍登板なし。新人や外国人投手を除き、前年まで未勝利の投手が2桁勝利を記録したのは19年高橋礼(ソフトバンク=12勝)以来。阪神では2リーグ制後、53年渡辺省三(2年目=10勝)、57年石川良照(3年目=13勝)、60年本間勝(3年目=13勝)、08年岩田稔(3年目=10勝)に次いで15年ぶり5人目。
◆阪神の守護神岩崎優投手(32)が球団左腕初の30セーブで勝利に貢献した。3点リードの9回、先頭野間を低めスライダーで空振り三振。続く小園は直球で詰まらせ遊飛。最後はチェンジアップで西川を中飛に仕留め、3者凡退に抑えた。自己最多を更新する30の大台にも「まあ、チームが勝てればそれでいいと思ってます」と、いつも通りクールに振り返った。昨季28セーブを挙げたが、岡田阪神ではセットアッパーを担うはずだった。湯浅の離脱で配置転換。初セーブはシーズン27試合目、5月4日中日戦(甲子園)だった。そこから安定投球でセーブを重ね、ヤクルト田口、中日マルティネスと並んでリーグトップに立った。岡田監督は「本当にずっと、いいピッチングをしてくれていますね」と最敬礼だ。アレに向かって日増しに盛り上がる甲子園。守護神は「本当にそういう(平常心)感じです」。その瞬間もマウンドに仁王立ちする。
◆超満員の甲子園をドラフト1位ルーキーがいきなり沸かせた。阪神森下翔太外野手(23)がまた打った。初回2死。前回対戦で4打数無安打に抑えられた床田から先制の10号ソロを決めた。1-0決勝打を放った6日中日戦に続く、2試合連続V打点。出場はまだ74試合と少ないが、チームでの勝利打点8個は123試合で13個の4番大山に次ぐ勝負強さだ。初球、内角低めへのカーブを見逃してボール。カウント1-1となった3球目。低めの119キロカーブを両手フォローで振り抜いた。放物線を描く左翼への先制弾。「初球、確かカーブだった。同じような軌道を見て、それよりちょっと高めに来たので踏み出しました」。普段以上に力を込め、拳を突き出すパフォーマンス「ガオガエンポーズ」で、喜びを爆発させた。阪神新人の2桁弾は21年の佐藤輝以来2年ぶり。右打者になると、80年に18本塁打を放った岡田彰布(現監督)以来で、43年ぶりに歴史を動かした。その岡田監督も「森下のホームランが大きかった。あれから(床田が)ほとんどカーブを投げられなくなったみたいでね」と評価。だが記録については「いやいや、まだ8本差あるでしょ」と勝ち気なジョークで笑わせた。指揮官は同年、18発で新人王も獲得した。今季の新人王は村上が最有力候補だが、後半打ちまくっている森下の大逆転も夢ではない。佐藤輝と今季2度目のアベック弾も達成。先月28日の休日には「本塁打5本」の約束で、佐藤輝からプラダのバッグをプレゼントされた。だが先輩からは「10本打てなかったら返せ」とジョーク交じりの指令も受けた。それでも9月は6試合で4本目。量産態勢で約束を果たし「(堂々と)もらいます。はい!」とキッパリ。佐藤輝も「あげます」と笑顔で承認した。守備でも2回に前方の打球をスライディングでつかむなど好守を連発。だが8回にはデビッドソンの右翼フェンス直撃打が、跳ね返って首付近に当たるアクシデントもあった。大事を取って交代したが、試合後には「お騒がせしました~」と元気な姿を見せた。岡田監督も「大丈夫やろ」と一安心だ。アレへのカウントダウンにドラ1の打棒は欠かせない。【波部俊之介】ルーキー森下が初回に先制の10号。新人の2桁本塁打は昨季の野村勇(ソフトバンク)以来で、阪神では21年に24本の佐藤輝以来6人目。右打者では80年に18本の岡田以来43年ぶり。この年の岡田は5月1日巨人戦で新浦からプロ1号。7月8日ヤクルト戦で梶間から10号を放った。初回の1発が決勝点となり、勝利打点付きのVアーチがこれで5本目。Vアーチを5本以上打った新人は10年長野(巨人)以来で、阪神では48年別当、69年田淵(9本)に次いで54年ぶり3人目。ちなみに、80年岡田、21年佐藤輝はともに4本だった。○...大山悠輔が終盤に追加点で4番の存在感を見せつけた。2点リードの8回2死一塁、広島大道の136キロのカットボールをとらえ、三塁線を突破する適時二塁打。5試合ぶりのタイムリーに「2点よりも3点っていうのはあったので、そういう意味では、いい得点だと思います。(近本)光司が走ってくれた分もあると思います」と一塁から本塁へ激走した近本の好走塁をたたえた。
◆阪神佐藤輝明内野手(24)が、記録ずくめの1発で6連勝に導いた。1点リードの2回だ。「いいピッチャーなので、どんどん振っていこうと」と、高め直球系の140キロを豪快に振り抜いた。打球は乾いた音を響かせ、バックスクリーン右にズドンッ。ダイヤモンドを1周してベンチでナインに祝福されると、最後には「フォー!」と雄たけびをあげた。「今日はいい風吹いてたので、いくかなと思いました。最高の結果になってよかったです」3試合ぶりの1発となる今季18号ソロが通算62本塁打となり、阪神の3年目以内では田淵幸一の61本を超え球団新記録だ。さらに甲子園では今季10本目のアーチで、球団生え抜き左打者の甲子園2桁アーチは、85年の掛布雅之以来38年ぶりの快挙。名物浜風について「嫌でしょ」と苦笑いをみせつつ、「去年は5本しか打ってないので、その倍打てたのはうれしいですね」と白い歯をこぼした。さらにこの1発が自身3年連続の100安打目の一打となった。同期入団の中野(143安打)とともに新人から3年連続の到達となり、コンビでの達成はプロ野球史上初の快挙を成し遂げた。直近5試合では打率4割2分1厘、3本塁打、9打点の大車輪の活躍に岡田監督は「他の打席もそんな内容的にも悪くないし。何かちょっとつかんだて言うたらおかしいですけど、何かそういう感じに見えますね」と目を細めた。「アレ」に向け、18本塁打、72打点とチーム2冠の主砲の勢いは加速するばかりだ。【古財稜明】○...頼りになるリードオフマンが戻ってきた。3日のヤクルト戦で死球を受けた影響で2試合続けてベンチを外れていた阪神近本光司が「1番中堅」で先発に復帰した。5回には右前打。四球で出塁した8回は、2死後に大山の左翼線二塁打で一塁から一気に本塁を陥れる好走塁を見せた。岡田監督は復帰について「練習を見てから」と慎重だったが、この日の試合前のコンディションを見てGOサイン。ファンに元気な姿を披露した背番号5も「1本出て、精神的にも楽になった」と笑顔で話した。○...木浪聖也が貴重な追加点となる適時打を放った。2点リードの5回1死二塁、広島床田の142キロのツーシームを右前に運んだ。「少しでも(先発の村上)頌樹を楽に投げさせたい」と好投の右腕を援護。2位広島との直接対決については「いつもよりは違う雰囲気。いつも以上に緊張した試合だったけど、試合に入ったら全然そんなことなくて。自分の仕事をやるだけっていうイメージでずっとやってます」と話した。"恐怖の8番"が仕事を果たした。
◆打撲で出場を回避していた阪神・近本光司外野手(28)が、「1番・中堅」で3試合ぶりにスタメン復帰した。近本は3日のヤクルト戦(神宮)で右脇腹付近に死球を受け、途中交代。7月にも同箇所付近に死球を受け、右肋骨骨折となっていただけに状態が心配されたが、4日に病院を受診し、打撲と診断。大事をとって5日、6日の中日戦(バンテリンドーム)は試合前練習を行うにとどめ、ベンチ外となっていた。マジック12で迎えた2位広島との3連戦。帰ってきたリードオフマンが〝アレ〟をグッと近づける。
◆広島・磯村嘉孝捕手(30)が出場選手登録日数が8年に達して国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。「僕はあまり試合に出ていないですけど(FA権を)取らせていただいた。今まで携わってくださった方々に感謝したい」。愛知・中京大中京高の2年夏に全国制覇を成し遂げ、2011年にドラフト5位で広島入り。プロ13年目の今季は試合前の時点で21試合に出場。長打が魅力の捕手は「チームの勝利に少しでも貢献できるように頑張りたい」と力を込めた。
◆広島・森下暢仁投手(26)が試合前練習に参加し、先発する9日の阪神戦に向けてキャッチボールなどで汗を流した。今季阪神戦は3試合で0勝2敗ながら防御率1・80の右腕は「(1~8番までの)どこからでも点が取れる打線だと思う。初回が一番大事。勝つしかない」と気合を入れた。前回登板の2日の中日戦(マツダ)は7安打1失点で完投勝利。今季はここまで16試合に先発し8勝3敗、防御率2・27と安定した投球を続けている。
◆阪神の馬場内野守備走塁コーチが復帰した。8月30日のDeNA戦から体調不良でベンチを外れていた。(甲子園)
◆阪神・森下翔太外野手(23)が一回に先制の10号ソロを放った。カウント1-1から床田の119キロカーブを一閃。打った瞬間、スタンドインを確信した打球は左翼席へと吸い込まれた。3日のヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの一発で2桁本塁打に到達。新人の10本塁打は球団では2021年の佐藤輝以来、右打者に限れば1980年の岡田監督以来となった。
◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が1-0の二回に18号ソロを放った。床田が投じた高め140キロ直球を振り抜いた。白球はセンター方向へ一直線。そのままバックスクリーン右に飛び込んだ。3日のヤクルト戦(神宮)以来となる一発。甲子園ではこれが今季10本目の本塁打となり、球団生え抜き左打者では1985年の掛布雅之以来となる甲子園2桁本塁打を達成した。一回に森下が先制ソロを放っており、同戦以来となる2度目のドライチコンビアベック弾で2-0と広島を突き放した。
◆阪神・森下翔太外野手(23)が一回に先制の10号ソロを放った。カウント1-1から床田の119キロカーブを一閃。打った瞬間、スタンドインを確信した打球は左翼席へと吸い込まれた。3日のヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの一発で2桁本塁打に到達。新人の10本塁打は球団では2021年の佐藤輝以来、右打者に限れば1980年の岡田監督以来となった。森下は広報を通じて「打ったのはカーブ。遅いボールを我慢して打つことができました。しっかりバットにのった感触がありましたし、良いスイングができたと思います」とコメントした。
◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が1-0の二回に18号ソロを放った。床田が投じた高め140キロ直球を振り抜いた。白球はセンター方向へ一直線。そのままバックスクリーン右に飛び込んだ。3日のヤクルト戦(神宮)以来となる一発。甲子園ではこれが今季10本目の本塁打となり、球団生え抜き左打者では1985年の掛布雅之以来となる甲子園2桁本塁打を達成し、今季100安打目となった。一回に森下が先制ソロを放っており、同戦以来となる2度目のドライチコンビアベック弾で2-0と広島を突き放した。「打ったのはストレート。相手が良い投手だということはわかっていたので、積極的にスイングしていこうと思っていました。いい結果になってよかったです」と広報を通じてコメントした。
◆阪神の先発・村上頌樹投手(25)が五回まで広島打線を無得点で封じた。一回先頭の秋山を三球三振に斬ると、野間を二ゴロ、小園は遊飛と完璧な立ち上がり。二回も三者凡退に抑えた。三回2死から床田に左前打を浴びたが、秋山を投ゴロで無失点。五回は1死から坂倉に中前打を許したが、デビッドソンを三振、矢野を三ゴロに仕留めた。五回までわずか2安打。二塁を踏ませない投球で目標の2桁勝利に向かって突き進んでいる。
◆阪神が2-0の五回に貴重な追加点をあげた。先頭のノイジーが四球で出塁すると、続く坂本が手堅く犠打で1死二塁の好機。木浪が打席に向かった。ファウルでタイミングを合わせて5球目、床田の142キロツーシームを振り切ると、鋭い打球は二塁手・小園のグラブをすり抜け、右前へ。ノイジーがホームへとかえる適時打で3-0と大きな1点をもたらした。
◆大事な初戦を託された広島・床田寛樹投手(28)が2発を浴びて、5回3失点で降板した。一回に森下にカーブを左翼席まで運ばれて先制点を献上。二回には佐藤輝にソロ、五回には木浪に適時打を浴び失点。今季試合前の時点で阪神に対して2試合で2勝0敗、防御率0・56を誇る〝虎キラー〟が大一番の重圧に飲み込まれた。
◆阪神・森下翔太外野手(23)が八回の守備で途中交代した。1死からデビッドソンの放った打球は右翼方向へ。風にも乗って伸びた打球にジャンピングキャッチを試みたが、フェンスに跳ね返った打球が左頭部付近を直撃した。すぐさまボールを拾い上げ、二塁中野へと送球したが、プレー終了後にトレーナーに付き添われて、歩きながら自力でベンチへ。そのまま交代が告げられた。森下はこの日、先制の10号ソロ。二回には坂倉の打球をスライディングキャッチ、五回は堂林の打球をジャンピングキャッチするなど攻守で躍動していた。
◆先発した阪神・村上頌樹投手(25)は八回途中で降板した。七回まで二塁すら踏ませない圧巻の投球。六回は先頭の代打・田中に右前打を許したが、続く秋山を遊飛。野間を空振り三振に斬ると、スタートを切った一走・田中を女房役の坂本がストライク送球で三振ゲッツーに。七回も先頭の小園に右前打を許したが、西川を中飛。堂林を投ゴロ併殺に仕留めた。しかし、八回。1死からデビッドソンに三塁打を許し、初めて得点圏に走者を背負うと、続く代打・松山に右翼へ適時二塁打を浴びて降板。それでも、7回1/3を投げ、6安打1失点で試合をまとめ、今季10勝目の権利を持ったままマウンドを降りた。3-1の八回1死二塁でマウンドを託された2番手の島本は田中を空振り三振で2死。秋山を一ゴロに仕留め、リードを守った。
◆阪神が快勝。優勝へのマジックナンバーを10に減らした。一回に森下が先制の10号ソロ。球団新人では2021年の佐藤輝以来、右打者に限れば1980年の岡田彰布以来となる2桁本塁打で先手を奪うと、二回には佐藤輝が18号ソロを放った。佐藤輝はこれが今季の甲子園10本塁打目。球団生え抜き左打者の甲子園2桁本塁打は1985年の掛布雅之以来となった。先発の村上は7回1/3を投げ、6安打1失点。自身初の2桁10勝目(5敗)をマークした。最後は岩崎が締め、今季30セーブとした。
◆阪神が2位広島に快勝。優勝マジックは2減の「10」となった。床田寛樹投手(28)から一回のD1位・森下翔太外野手(23)=中大=の10号ソロと二回の佐藤輝明内野手(24)の18号ソロで主導権を握り、五回は木浪聖也内野手(29)の右前適時打で加点。2点差の八回は大山悠輔内野手(28)の適時二塁打で突き放した。森下は球団新人右打者では80年岡田彰布以来の2桁本塁打。今季100安打目の佐藤輝は球団生え抜き左打者では85年掛布雅之以来の甲子園2桁アーチを記録した。八回途中1失点の村上頌樹投手(25)は4連勝で初の10勝(5敗)。防御率は1・76で、2位の床田が五回3失点で2・05となり、その差を広げた。岩崎優投手(32)は球団初の左腕で30セーブ目。6連勝の岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=75勝44敗4分、観衆=4万2638人)。★テレビインタビュー編ーー森下は、球団の新人右打者では1980年の岡田彰布選手以来の2桁本塁打「ああそうですか。いやいや、まだ8本差あるでしょ」ーーご自身は18本でしたから「そうです、はいはい」★囲み編ーー強い勝ち方「2点ぐらいかなあっていう感じやったからな。相手も防御率もあったから、連打っていうか点は取れんと思てたからな」ーー7日の発言では村上に楽しんで投げたらいいと「普通に投げとったなあ(笑)。いつも通り投げてたんちゃう?」ーー今年から出てきたピッチャー。感心する「誰も思てないやんか、この時期に村上がこんなピッチングするとはねえ(笑)。勝ち星積み重ねて、ローテーション入って、自信やろうな。続けるのはな」ーー近本が帰ってきて「1本出た(五回の右前打)し、最後(八回無死から四球で出塁)も走らそう思たけど、止めた。あんま無理する必要ないし。森下が(交代せず)3番に入ってたら、中野にバントさせてたけど」ーーバント失敗で嫌な流れで大山が「間行ったら帰ってくると思とったからな。ちょうど二塁打言うとったんや、ベンチで」ーー森下が途中交代したが(八回、広島・デビッドソンのクッションボールを頭部付近に受け、交代)「跳ね返りが当たったみたいやな。こめかみか何か言うてたから。頭やから。あそこまで行ったら別に無理する必要ないしな」ーー9日以降は「大丈夫やろ。ベンチ座っとったから。一瞬、ボーッとしたとか言うてたから。頭のことやからな。危ないから」ーーマジックは1桁に減ってから「減っても2つずつやからな。おーん。まあ、もうちょっと楽しめるやんか(笑い)。ゆっくりと」ーー―村上だけでなく、選手は重圧を感じていない「普通通りやってたよな」ーー選手たちをどう思う「大したもんと思うよ。浮かれたところもなく。地道にな、2月から、俺が監督に代わってやることというか(理解して)、積み重ねで、勝ち星を重ねたから。普通通りやれば、いい結果が出る。平常心というかな。自分らの野球をしたら、というのが見えるよな」ーーマジックを楽しむというが、順調に減っている「まあ減るのはエエやんか。増えへんから別に。はよ記事書かなアカンもんな」
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は阪神・佐藤輝明内野手(24)の状態を絶賛した。今季2戦2勝と阪神を苦しめて来た床田は疲労の蓄積からか、調子は良くなかった。とはいえ、阪神打線の攻略のプロセスは大いに評価できる。左打者が内角を攻められても、当たってもいいぐらいの気迫で、右肩の壁を崩されなかった。攻め切れない床田が真ん中から外寄りのコースでの勝負に行かざるを得なくなった。床田から放った5安打中、森下を除く4安打が左打者。攻略のお手本のような打撃は、次回以降の対戦でも生きる。中でも佐藤輝は素晴らしかった。絶好調なのだろう。ホームランは完ぺきとしか表現のしようがない打球だった。先に述べたように壁を崩されない→体が開かない→ボールをよく見ることができる→タイミングが合う。すべてが好循環している。いい形で打てている打者の打球は、自然とセンター方向へ飛ぶ。佐藤輝は現在の感触を忘れてはいけないし、詰まっても打球は飛んでいくという感覚を覚えてもらいたい。先制弾の森下も、持ち味の積極性を継続できている。今後の成長が楽しみな打者だ。苦手の床田を攻略できたことは、短期決戦の季節に向けてもプラス。打者というのは、苦手投手でも一度、攻略できれば一気に気分が良くなって、過去の相性の悪さも忘れることができる。逆に床田は、不調だったとはいえ、あそこまで遠くに飛ばされると、気分が悪いはず。この日の成功を忘れなければ、次の対戦があっても、そう心配する必要はないだろう。
◆広島は首位・阪神との直接対決の1戦目を落とした。ゲーム差は9に拡大。試合後の新井貴浩監督(46)の主な一問一答は次の通り。──阪神の先発・村上に対して7回1/3を6安打1得点。簡単には打てない投手「そうやね。防御率1点台(1・76)の投手だし、今日もコントロールが良かった」──いい当たりが正面を突いた「そうやね。各打者のアプローチの仕方は良かったと思います。やっぱり、なかなか連打、連打で点を取れる投手ではない。相手にいいピッチングをされた」──1軍に合流した秋山を1番で起用。打線のつながりを考えた「それもあるし、久しぶりの1軍なので、あまり余計なことを考えずにどんどん打席に立ってもらいたいと考えた。微調整をして状態を上げていってもらいたいと思う」──床田は5回5安打3失点で自身3連敗となある6敗目(10勝)「粘って投げてくれたと思う」──栗林がベンチ入りメンバーから外れた「ちょっと疲れがある。明日は大丈夫だと思います」──首位・阪神との直接対決の初戦に敗れた「今日は終わったんで、また明日の試合に備えていきたいと思います」
◆豪快なフォロースルーで放たれた白球は一直線に飛んでいく。阪神・佐藤輝が甲子園に架けた今年〝10本目〟のアーチが、同期の2桁勝利とマジック10に導いた。「いい風が吹いていたので。きょうはいい結果が出たので良かった」二回先頭の第1打席。床田の140キロ直球を振り切った。バックスクリーン右に運ぶ18号ソロ。同期入団・村上の10勝をアシストし「すごくうれしい」と笑った。そして、これが今季100安打目。一足先に節目に到達していたこちらも同期の中野と、そろって1年目から3年連続で年間100安打を記録する史上初の快挙を成し遂げた。記録ラッシュは終わらない。この一発は甲子園での今季10本塁打目。左打者には不利とされる浜風が吹く本拠地で、生え抜きの左打者の2桁本塁打到達は、1985年の掛布雅之(17本)までさかのぼる。「去年は(甲子園で)5本くらいしか打っていないので、その倍打てたのはうれしいですね」徐々につかんできた甲子園での打ち方。3年目での通算62本塁打は、田淵幸一を抜いて球団記録と、偉大な先輩をまた超えた。それでも、佐藤輝は「まだまだですね」と気を引き締める。見据える高みはもっと上だ。9月は月間打率・364、3本塁打、9打点。岡田監督は「何かちょっとつかんだっていうたらおかしいですけど。何か、そういう感じに見えますね。打席の感じで」と頼もしく見つめた。「(2位広島との直接対決で)変な緊張感を持っている人もいたかもしれないですけど、これであした、あさって普通に戦えると思います」記録も〝アレ〟も普通に戦えばついてくる。残り10。一歩一歩、着実に進んでいく。(原田遼太郎)
◆阪神・岩崎が九回を三者凡退で締め、マルティネス(中日)、田口(ヤクルト)と並ぶリーグトップの30セーブ目を挙げた。球団では2021年スアレス(42セーブ)以来で、日本人では11年藤川球児(41セーブ)以来。左腕では球団史上初の大台到達だ。お立ち台では「抑えたくてウズウズしていました。みんながつないできたものを最後に締める、みんなが頑張ってきたおかげかなと思います」とファンを沸かせた。最終盤で迎えた2位との直接対決でも、32歳の左腕は「(平常心で)臨めているんじゃないですか。やるべきことは変わらないので」と頼もしい。
◆阪神・木浪は2-0の五回1死二塁で二塁手の脇を強烈なゴロで破る右前適時打。床田から3点目をもぎ取る中押しの一打で貢献した。「(打順の)次は投手だったので決めるイメージで思い切っていけた。あそこで点を取れるというのは流れも全然違う」と胸を張った。三回には三遊間の打球を華麗にさばき、守備でも村上をアシスト。「本当にいい投球をしていたので守ってやるとずっと思っていたし、援護点を取ってあげられたので楽に投げられたかなと思う」とうなずいた。
◆阪神は2位広島に4―1で勝利し、今季5度目の6連勝を飾った。一回にルーキーの森下翔太外野手(23)が10号ソロを放ち、今季2戦2敗だった床田を攻略。球団の新人右打者で2桁本塁打を記録するのは、1980年の岡田彰布以来43年ぶりだ。直接対決で新井鯉に引導を渡す一撃で、優勝マジックはついに10。2位とのゲーム差を今季最大の9とした猛虎は、〝アレ〟に向けてもう止まらない!!森下がすくい上げた白球は、赤と黄の混ざる左翼スタンドに向かって大きな放物線を描いた。10本目の本塁打を確信し、右手の人さし指を突き上げる。虎では実に43年ぶりとなる右打者ルーキーの2桁弾は、マジックを「10」に減らす一発。難攻不落だった床田に強烈な先制パンチを食らわせた。「やられていたので、絶対打ってやろうという気持ちはあったんですけど、そこは冷静に。甘い球を一球で仕留める意識でした」一回2死、見逃せばボールになりそうなカーブを強振。振り切ったぶんだけスタンドに届かせた。今季ここまで2戦2敗、防御率0・56と抑えられていた床田には、森下も8月17日の前回対戦(マツダ)で4打数無安打と沈黙。それでも、〝アレ〟を争う終盤戦で見事にリベンジした。右打者ルーキーの2桁本塁打は、球団では1980年に18本を放った岡田彰布(現監督)以来、実に43年ぶり。指揮官は「森下のホームランがね、大きかった。(床田が)あれからほとんどカーブを投げられなくなったみたいでね」と難敵攻略の立役者としてたたえた。その一方、本塁打数については「いやいや、まだ8本差あるでしょ」とニヤリ。さらなる活躍を促した。
◆阪神・島本が1点を返され、なお八回1死二塁のピンチでマウンドへ。田中を空振り三振、秋山は一ゴロに仕留めて流れを渡さなかった。自己最多の12ホールドをマークするとともに、最優秀防御率のタイトルが懸かる村上の防御率維持に貢献。「村上がしっかり頑張っていたので、抑えられて良かったです」と胸を張った。
◆プロ初勝利から白星を一つずつ積み重ね、見上げていた節目にようやくたどり着いた。村上が2位広島との直接対決で7回?、6安打1失点。初の2桁勝利を飾る、渾身(こんしん)の100球だった。「チームに貢献できたということがうれしい。きょうはちょっと最初から飛ばし過ぎていた。気合が入り過ぎました」鼓動は自然と高鳴ったが、投球はいつもと変わらず安定感抜群。緩急自在に低めに集め、鯉打線からハイペースでアウトを奪った。先頭打者を出塁させた六、七回も動じない。六回1死一塁では三振ゲッツー。七回1死一塁では堂林を真っすぐで投ゴロ併殺に仕留め、ここまで二塁すら踏ませなかった。八回に1死から連続長打で1点を失って交代となったが、右腕を包んだのは虎党からのねぎらいの拍手。島本、岩崎がリードを守り切り、うれしい1勝は届いた。岡田監督が挙げた勝利のポイントも右腕の投球。「相手(床田)も(最優秀)防御率を争ってるというか、そんな点は取れないなと思ってたんですけどね。あっこ(七回)までゼロに抑えて、ナイスピッチングやったですね」。村上は防御率を1・76に上昇させ、リーグトップの座を守った。「2桁勝利は目標にしているので、絶対にやりたい。貯金は5、6個ぐらい作りたい」前半戦は6勝5敗での貯金1。快投を続けても胸には申し訳なさを抱え、後半戦の目標を立てた。ただ、前半戦での経験は大きな自信。「攻めた投球をやっていけばしっかりと抑えられる」と打者に向かう姿勢を貫き、この日も鯉打線に真っすぐでグイグイと押して、立ちはだかった。これで10勝5敗で貯金5。勝利数も貯金の数も、有言実行だ。「(2桁勝利は)目標していたので、達成できたことはうれしいです。でも、まだまだ試合は続くのでもう一度気を引き締めてやっていきたい」ここはあくまで通過点。貯金はここから6つ、7つと積み重ねていく。全てはチームの〝アレ〟のため。村上の飛躍はまだまだこれからだ。(須藤佳裕)?...阪神・村上が10勝目を挙げ、入団3年目で初めてのシーズン2桁勝利。新人、新外国人を除いて、前年まで0勝の投手が2桁勝利をマークしたのは、2019年高橋礼(ソフトバンク、12勝)以来。球団では、08年の岩田稔(10勝)以来
◆9月8日は二十四節気の一つ「白露」。野の草に露が宿って白く見え、秋の趣が感じられる頃という意味らしい。白露を過ぎると日中は残暑で真夏のような暑さでも、夜が長くなるにつれて朝晩は次第に涼しくなる、と昔の方々が言い伝えてきた。マジックの対象チーム・広島との大一番の日も、真っ白からスタートになった。昼間にすさまじい豪雨が、グラウンドをたたきつけ、視界がぼやけるほどの白さ。練習はすべて室内に移動だ。この天候では試合は無理かも?と思ったトラ番記者もいたようだが、いったん降りやむと、グラウンドの水がみるみる消えていく。最後まで残っていたショートの守備位置の水たまりも阪神園芸の手でなくなる。マジックナンバーは実に不思議な数字だが、あの豪雨でも試合がベストコンデションで試合ができてしまう甲子園のマジックのほうが、ある意味、すごい。そして、プレーボール時点の甲子園は気温28度。涼しさにはほど遠いが、この夏の猛暑がすさまじかったから、過ごしやすく感じた「白露」の夜だ。森下のアーチが左翼スタンドに架かり、佐藤輝の驚弾がバックスクリーンに飛び込む。「ARE」を確信したスタンドのボルテージは、序盤から最高潮に。いやいや、実は試合前から最高潮だった。「1番 センター 近本」スタメン発表の場内アナウンスに、大盛り上がり。帰ってきたわれらがスピードスター、切り込み隊長を、虎党全体で大歓迎だった。
◆『10』『10』『10』のトリプル10で阪神アレ(優勝)へ真っしぐらの快勝バンザーイ!! 2位広島に勝利してマジック10。先発村上は八回途中1失点で勝ち星10。すっかり虎の3番が板についたルーキー森下の先制アーチも10号!! おーっ!? 10×3=30って本日の岩崎のセーブ数やんかー!! オメデトウ!!しかし、村上のプレッシャーを感じさせないマウンドは何やァ!? 常にプレッシャーに潰されてきた昭和の虎を見続けてきた俺からしたら、異次元の世界にしか思えまへ~ん!!だって昨年まで未勝利が2ケタ勝利だけではなく防御率1位、さらには新人王までかかってるのにどーしてビビらんの? しかも重圧のかかるはずの試合で...。村上だけじゃなく、森下も佐藤輝もどーして簡単にホームラン打つ? 坂本も中日戦の完封に続き、本日も3投手を1失点リードって...猛虎の辞書には『プレッシャー』の文字はないんかい!? 脱帽!!
◆阪神・中野拓夢内野手(27)が俊足を生かして五回に遊撃内野安打を放ち、14試合連続出塁。雨上がりのグラウンドでも軽快な二塁守備で勝利に貢献し、「普段と変わらず、飛んできた打球をアウトにすることだけ考えていた」と冷静に振り返った。2位広島との初戦を勝ち切った。優勝へのマジックは10。「この3連戦が本当に勝負。明日以降も気を抜かずに、きょうみたいな締まった試合ができるように」と結んだ。
◆阪神・坂本誠志郎捕手(29)がストライク送球で村上をもり立てた。六回1死一塁の守備。野間を空振り三振に仕留めると、矢のような送球でスタートを切った一走・田中の二盗を阻止した。普段はクールな男が「あそこから回っていくと上位打線が強力。切れたのはよかった」と雄たけびをあげた。巧みなリードで村上を導いた女房役は「きょうもしっかり投げてくれた」と2桁勝利を達成した右腕をたたえた。
◆阪神・大山悠輔内野手(28)が3-1の八回2死一塁で三塁線を破る適時二塁打を放った。駄目押し点が欲しい場面で快音を響かせ、1日のヤクルト戦(神宮)以来5試合ぶりのタイムリー。「(リードが)2点よりも3点、というのはあったので、そういう意味ではいい得点だったと思います。(近本)光司がよく走ってくれたと思うのでよかったです」と振り返った。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
75 | 44 | 4 | 0.630 (↑0.003) | M10 (↑2) |
20 | 485 (+4) | 369 (+1) | 69 (+2) | 66 (-) |
0.248 (-) | 2.690 (↑0.01) |
2 (-) |
広島 |
68 | 55 | 4 | 0.553 (↓0.004) | 9 (↓1) |
16 | 445 (+1) | 444 (+4) | 86 (-) | 71 (-) |
0.247 (-) | 3.130 (-) |
3 (-) |
DeNA |
63 | 58 | 3 | 0.521 (↑0.004) | 13 (-) |
19 | 469 (+2) | 434 (+1) | 95 (+1) | 27 (-) |
0.250 (-) | 3.210 (↑0.02) |
4 (-) |
巨人 |
61 | 61 | 2 | 0.500 (-) | 15.5 (↓0.5) |
19 | 476 (-) | 472 (-) | 147 (-) | 42 (-) |
0.257 (↓0.001) | 3.630 (↑0.04) |
5 (-) |
ヤクルト |
49 | 73 | 3 | 0.402 (↓0.003) | 27.5 (↓1) |
18 | 455 (+1) | 501 (+2) | 103 (-) | 57 (-) |
0.238 (-) | 3.700 (↑0.02) |
6 (-) |
中日 |
46 | 73 | 4 | 0.387 (-) | 29 (↓0.5) |
20 | 338 (-) | 433 (-) | 57 (-) | 32 (-) |
0.239 (↓0.002) | 3.130 (↑0.04) |
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