1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | X | 6 | 4 | 0 | 2 |
勝利投手:石川 柊太(1勝0敗0S) 敗戦投手:金久保 優斗(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆ソフトバンクは、先発・石川と2番手・高橋礼がともに3回無失点と好投。打線では栗原がグランドスラムを放ち、存在感を示した。一方のヤクルトは、先発・サイスニードが2回1安打無失点。今季初の実戦登板で安定したピッチングを見せた。
◆右アキレス腱(けん)断裂から復活を目指すソフトバンク上林誠知外野手(27)が、チームのオープン戦1号となるソロを放った。3回2死で金久保の直球を右翼席へ。「ホームランは何物にも代え難いい気持ち良さがあります」。昨年、長いリハビリ期間をともに過ごした栗原も6回に満塁弾。苦悩を知る"盟友"とアベック弾となり「今年は2人で復活の年にしたい。2人で引っ張っていければ」と引き締めた。
◆左膝の大けがから復活を目指すソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が、オープン戦1号の満塁本塁打を放った。2-0の6回1死満塁からヤクルト金久保の高めの速球を捉え、右翼席へ。昨年3月の故障後、実戦では初の1発となった。三塁のポジションに挑み、レギュラー定着を狙う男が歓声の戻ったペイペイドームで1年ぶりのアーチをかけた。懐かしい感触に酔った。栗原は6回1死満塁で、高め直球を右翼スタンドへ運んだ。実戦では昨年の開幕3戦目、3月27日の日本ハム戦以来。思わずにやけた表情になり「結構ドヤってたでしょ。映像で見た感じ、結構なドヤ顔やったんで、あれはやめたい」と照れ笑いした。鳴り響くトランペットの音が、ファンからの大声援が、栗原にも届いていた。「結構、歓声は聞こえました。こうやってファンの方の前で野球をしたいと1年間思ってやってきたので。それができてうれしいです」。長かったリハビリの日々を思いながら、待ち焦がれたスタンドの熱量に自然と感情が高ぶった。昨年は開幕3戦で2発と好ダッシュを決めたが、5戦目の守備で左膝の前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがを負った。その時に交錯したのが上林だった。上林もその後にアキレス腱(けん)を断裂し、2人で多くの時間をリハビリで過ごした。「うれしいですね。2人で来年、一緒に頑張ろうということは常に話していただいていた。そういう先輩と打てたことはうれしい」。3回の上林のソロとの「アベック弾」を感慨深そうに振り返った。前日6日に、阪神との強化試合で2打席連続3ランを侍ジャパン大谷の打撃をテレビ観戦。ただ、残像は消した。「見てないようにしてます。あれを見てしまうといろいろおかしくなってしまうと思うので。見てないと思うようにしています。フィジカルの強さがすごいですし...見てないです」と言い聞かせ、自身の打撃に集中した。今季は三塁に挑戦し、レギュラー定着を狙う立場だ。オープン戦ではこれで全3試合連続安打、ここまで打率4割4分4厘と好調だ。「1打席1打席、集中して打席に入れている。もっともっと打撃は良くなると思う」。全試合出場した21年に21発を放った実力者が、アピールを続けていく。【山本大地】
◆ソフトバンク先発の石川柊太投手(31)は3回1安打無失点にまとめた。課題だったフォークを中心に4奪三振で「結果も内容も手応えがあった。有意義なマウンドでした」と晴れやかな表情。ベテラン和田のアドバイスで試合前のウオーミングアップを短縮。キャッチボールも1回に減らし「時間に余裕ができて入りが良くなる。続けていきます」。新たなルーティンで開幕準備を進める。
◆ソフトバンクのドラフト2位、大津亮介投手(24=日本製鉄鹿島)がオープン戦初登板で1回完全投球だ。春季キャンプから実戦4試合で6イニングを0封。即戦力ルーキーの猛アピールが続いている。ヤクルト戦の8回に登板し、3者凡退に抑えた。「7色の変化球」を持つ軟投派だが、この日は直球に手応えをつかんだ。先頭内山の6球目に150キロを計測し「真っすぐが低めに力強く投げられた。今までは高めに抜けていたので」。直球の出力が高まれば、チェンジアップなどの変化球はさらに有効になる。現状では、1軍リリーフの枠を争う。今後は連投テストなども組み込まれる。地元福岡県出身の右腕が、完璧な本拠地デビューを飾った。
◆ソフトバンク高橋礼投手が3回2安打無失点と好投した。4回から2番手で登板し、まずは3人斬り。ともに走者を背負った5、6回も落ち着いて後続を断った。「真っすぐでしっかり押せましたし、変化球もうまく使えた」。当初は先発候補だったが、藤本監督は「今度、中継ぎのテストをやってみようかなということも投手コーチと話している」とリリーフ起用の可能性を明かした。
◆ヤクルト・サイスニード投手(30)が先発で今年初の実戦登板に臨み、2回43球を投げ1安打無失点と上々の仕上がりぶりを見せた。「状態良く投げることができた。キャンプから順調にきて、オープン戦とはいえゲームに投げられてよかった」来日3年目の今年は、家族の事情で2月10日から沖縄・浦添キャンプに合流。それでも、順調に調整を進め、無事初実戦のマウンドを踏んだ。直球の最速は150キロを計測。スライダー、カーブ、チェンジアップなど変化球もしっかりと制球し、状態の良さをアピールした。
◆ソフトバンクの栗原が満塁本塁打を放った。2―0の六回、1死満塁から金久保の高めの速球を捉えた。高く上がった打球は右翼席へ飛び込み「真っすぐ待ちで思い切って振った。すごくうれしい」と喜んだ。これで4日のオープン戦初戦から3試合連続安打。「集中して、打つ球を絞りながら打席に入れている」と手応えをにじませる。昨季は左膝前十字靱帯断裂などの大けがを負い、ほぼシーズンを棒に振った。今季に懸ける思いは強く「もっともっと自分の打撃は良くなる」と開幕へ、さらに状態を上げていく。
◆ヤクルトは先発のサイスニード投手(30)が今年初登板で2回無失点と上々の仕上がりぶりを見せた。高津臣吾監督(54)は家族の事情で来日が遅れた助っ人右腕の状態にホッとした表情だったが、打線は4安打無得点で、なかなか結果が出ない若手野手陣に発破をかけた。――サイスニードは今年初の実戦登板「よかったね。キレもあったし、制球もそこそこできていたんじゃないかなと。初めての実戦登板にしては非常によかったんじゃないかなと思いますね」――変化球も操れていた「ちょっと心配したんだけど、少し遅れて入国してね、全体的に遅れているんじゃないかなと思ったんだけど、きょうのピッチングを見ればそうでもないかなと。しっかり段階を踏んでいい感じで来ているのかなと思いましたね」――今年も先発の中心として回ってほしい「そうですね。先発ピッチャーはしっかりした人を何本かそろえたい。その中の1本だと思っているので、けが無く、ローテーションを崩さず1年間投げ切ってほしいという思いは強いですね」――きょうの内容を見れば開幕からローテーションで頑張ってくれる「そうですね。その通りだと思います。このまま順調に進んでいってほしいなと思いますね」――2番手の金久保(4回6失点)「いい球もたくさんあるんだけどね。1球ずつ見ると『おおっ』と思う球もあるんだけど、全体的に見るとその確率が悪かったり、ランナーが出るとスピードが落ちてしまったり、変化球の制球が乱れたり。そういうのがある。そこが1軍で活躍するとか、次のステップへ、次のレベルへ上がっていくところの難しいところなのかなという風に思いましたけど」――打線は若手にアピールしてほしい「ちょっと消極的に見えるかな。ブンブン振り回せというわけではないけど、ランナーがたまったところで初球を見逃してみたり、そういうのはあまり好きじゃない。もっともっと先に行けば難しいこともたくさんあって、悩まないといけないところもたくさんあるんだけど。今のうちはしっかりバットを振ってね。思い切りよくノビノビとやってくれたらいいんだけど。結果を欲しがっているというか、結果が出ることに怖がっているように見えてしようがないですね」――サイスニードは開幕投手候補の1人「そうですね。その通りです」――金久保の課題は走者を置いてからの投球なのか、スタミナ面なのか「どうなんですかね。どちらもでしょうね。ランナーを出してからもそうですし、スタミナのところもそうですし。どちらもじゃないですかね」
◆頼れる助っ人が2023年の第一歩を踏み出した。来日3年目のヤクルト・サイスニードが先発で今年初の実戦登板。2回無失点と上々の仕上がりを見せ、長いひげをさすった。「状態良く投げることができた。キャンプから順調にきて、オープン戦とはいえゲームに投げられてよかった」言葉通り、調整は順調そのものだ。家族の事情で来日が遅れ、2月10日に沖縄・浦添キャンプに合流したが自身のペースで状態を上げ、この日、直球の最速は150キロを計測。スライダーやカーブ、チェンジアップ、スプリットなど変化球もしっかりと制球した。毎年帰国後は、夫人のハナさんの実家があるアラスカ州で過ごすことが恒例。暖炉で炊く薪を割るのがサイスニードの仕事で、最長で6時間、割り続けたことも。「ストックしていた木が全部なくなっていたので結構切ったよ。全身を使うし、手が強くなるのでいいトレーニングになった」と、まき割りトレで鍛えてきた。昨季はチームトップタイの9勝を挙げ、今季も先発陣の中心として期待される。「開幕1戦目でも6戦目でもやることは変わらない。いつでも行けるよ」と着々と準備を進める。(赤尾裕希)
◆ヤクルト・長谷川宙輝投手(24)が八回に4番手で登板。2017―19年に在籍した古巣の本拠地で、1回無安打無失点と結果を残した。「自分の持ち味は出せたのかなと思います。きょうは球の出力も出ていたので、そこが良かったのかなと思います」力強い直球が光った。力が分散しないよう右脚の上げ幅を少なくした新たな投球フォームで投げ込み、直球の最速は149キロを計測。2死後にリチャードに死球を与えたが、続く西尾は内角寄りの高めの直球で二ゴロに抑えた。「左バッターのインコースに近い球にバッターが食いついてくれるのが僕の理想。それを早いカウントでできればいい」ペイペイドームで登板するのは、ヤクルトに移籍1年目の2020年3月3日のオープン戦以来。同年は44試合に登板したが、翌21年9月に血行障害の一種である胸郭出口症候群の手術を受け、昨季2軍で実戦復帰を果たしていた。「今はしっかりアピールして、『自分がここまでできる』というところを見せられればと思います」と長谷川。速球派の救援左腕はチームにとっても貴重な存在。さらに状態を上げていき、1軍で勝利に貢献する。
◆ヤクルト打線は4安打無得点。3月はまだ3試合だが、27イニングで3得点と結果を残せていない。中村、山田、村上がWBCに出場するためチームを離れているだけに、若手にとってはアピールする絶好の機会。高津監督は「少し消極的に見える。ランナーがたまったところで初球を見逃したり、そういうのはあまり好きじゃない。結果が出ることを怖がっているように見えてしようがない」と奮起を促した。
◆ヤクルトのサイスニード投手(30)が今年初めて実戦に登板し、先発で2回43球を投げ1安打無失点。上々の仕上がりに、自慢の長いひげをさすってうなずいた。「またマウンドに戻ってこられて、自分の投球ができたことにすごく安心している。直球をしっかり制球できたのがすごく良かった」直球の最速は150キロを計測し、変化球も操った。一回は今宮をカーブで遊ゴロに、柳田を直球で左飛に打ち取るなど、順調そのものだ。来日3年目の今季は家族の事情で2月10日に沖縄・浦添キャンプに合流。高津監督が「全体的に遅れているかなと思ったけど、しっかり段階を踏んでいい感じで来ている」と安心したように、心配を払拭する投球だった。指揮官は昨季チームトップタイの9勝を挙げた助っ人を開幕投手候補の一人とし「一年間けがなく、ローテーションを崩さず投げ切ってほしい」と期待。右腕も「1戦目だろうと、6戦目だろうとしっかり準備して勝ちたい」と意気込んだ。(赤尾裕希)
<オープン戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
3 | 0 | 0 | 1.000 (-) | - (-) |
15 (-) | 8 (-) | 1 (-) | 2 (-) |
0.292 (-) | 1.000 (-) | |
1 (-) |
ORIX |
2 | 0 | 0 | 1.000 (-) | 0 (-) |
11 (-) | 4 (-) | 1 (-) | 2 (-) |
0.269 (-) | 2.000 (-) | |
1 (8↑) |
ロッテ |
1 | 0 | 2 | 1.000 (-) | 0 (-) |
7 (-) | 5 (-) | 1 (-) | 4 (-) |
0.183 (-) | 1.670 (-) | |
4 (-) |
ソフトバンク |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | 0 (↓1) |
9 (+6) | 2 (-) | 2 (+2) | 1 (-) |
0.237 (↓0.04) | 0.670 (↑0.33) | |
5 (1↓) |
DeNA |
3 | 2 | 0 | 0.600 (↑0.1) | 0 (↓1) |
13 (+1) | 14 (-) | 1 (-) | 2 (-) |
0.194 (↓0.014) | 1.840 (↑0.47) | |
5 (2↓) |
日本ハム |
3 | 2 | 0 | 0.600 (↓0.15) | 0 (-) |
28 (+2) | 25 (+4) | 7 (+1) | 5 (+1) |
0.259 (↓0.036) | 4.300 (↓0.05) | |
7 (3↓) |
西武 |
1 | 1 | 0 | 0.500 (-) | 0.5 (↓0.5) |
5 (-) | 4 (-) | 0 (-) | 3 (-) |
0.188 (-) | 2.120 (-) | |
7 (3↓) |
広島 |
2 | 2 | 0 | 0.500 (-) | 0.5 (↓0.5) |
11 (-) | 11 (-) | 0 (-) | 2 (-) |
0.244 (-) | 2.120 (-) | |
9 (-) |
阪神 |
1 | 3 | 0 | 0.250 (-) | 1.5 (↑0.5) |
15 (-) | 21 (-) | 5 (-) | 3 (-) |
0.220 (-) | 4.890 (-) | |
9 (1↓) |
ヤクルト |
1 | 3 | 2 | 0.250 (↓0.083) | 1.5 (-) |
24 (-) | 30 (+6) | 5 (-) | 8 (+1) |
0.223 (↓0.017) | 4.250 (↓0.45) | |
11 (2↓) |
楽天 |
1 | 4 | 0 | 0.200 (↓0.05) | 2 (-) |
24 (-) | 32 (+1) | 3 (-) | 6 (+2) |
0.293 (↓0.016) | 6.800 (↑1.57) | |
12 (1↓) |
中日 |
0 | 2 | 0 | 0.000 (-) | 1.5 (↑0.5) |
9 (-) | 15 (-) | 3 (-) | 0 (-) |
0.214 (-) | 5.000 (-) |
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