1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 8 | 0 | 1 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 6 | 1 | 0 |
勝利投手:ハーン(1勝1敗1S) (セーブ:栗林 良吏(1勝0敗7S)) 敗戦投手:岩崎 優(0勝2敗10S) 本塁打 |

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◆広島が4連勝。広島は初回、秋山の先頭打者本塁打と坂倉の適時二塁打で2点を先制する。その後同点とされるも、9回表にモンテロの適時打などで2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・ハーンが来日初勝利。敗れた阪神は、3番手・岩崎が踏ん張りきれなかった。
◆阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第2回として行われる。今回のテーマは「至高の遊撃手列伝」。名遊撃手としてならした藤田平氏(77)鳥谷敬氏(43)の両OBがファーストピッチセレモニーに登場。当初は、吉田義男氏も登場予定だったが2月3日に91歳で亡くなった。吉田氏は名遊撃手の名をほしいままにし、背番号23は永久欠番になっている。ビジョンでは真弓明信(71)平田勝男(65)久慈照嘉(56)藤本敦士(47)各氏が映像で紹介された。
◆首位の阪神は、0・5ゲーム差で2位の広島と対戦する。先発はここまで両リーグ単独トップの6勝を挙げている村上頌樹投手(26)。3試合連続完封となれば、球界では18年菅野智之以来、球団では66年バッキー以来、2リーグ分立後7度目となる3試合連続完封をかけて、マウンドに上がる。打線は前川右京外野手(21)が「6番左翼」で、10日中日戦(甲子園)以来、4試合ぶりのスタメンとなった。木浪聖也内野手(30)は「8番遊撃」で、20試合ぶりスタメンで第1打席に左前打を放った前日15日DeNA戦(横浜)から2試合連続の先発出場となった。この日1軍昇格した富田連投手(23)は、ベンチ入り。ブルペン待機となる。
◆首位攻防の3連戦は因縁の対決でもある。試合前のメンバー表交換時は、阪神藤川球児監督(44)と広島新井貴浩監督(48)が握手を交わしたが、ほとんど目も合わさず、笑顔もなし。会話もなかった。審判団との握手を終えるやいなや、新井監督が先にきびすを返した。4月20日、甲子園での前回対戦で、広島岡本駿投手(22)が阪神坂本誠志郎捕手(31)に頭部死球。藤川監督がベンチから血相を変えて飛び出し、両軍入り乱れて、あわや乱闘の騒ぎになった。審判は警告試合を宣告。岡本は危険球退場。この日は岡本が石原貴規捕手(27)とともに練習中の坂本の元を訪れ、謝罪。坂本は笑顔で応じていた。
◆プレーボール直後から、阪神森下翔太外野手(24)にヒヤリとするプレーがあった。初回の先頭秋山が放った打球は、いきなり右翼スタンドへ飛び込む先制ソロとなった。懸命に背走した右翼手森下はそのままフェンスに激突。中堅近本やトレーナーが心配して駆け寄るも、しばらくは動けず、うずくまっていた。その後は右脇腹付近をさすりながらも、立ち上がってプレー続行。球場からは拍手が送られた。
◆阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第2回として行われた。今回のテーマは「至高の遊撃手列伝」。名遊撃手としてならした藤田平氏(77)鳥谷敬氏(43)の両OBがファーストピッチセレモニーに登場。2人で遊撃の位置に走り、栄光の経歴が紹介された。筒井壮外野守備走塁コーチがノックバットを手に2人にノック。ともに基本に忠実な形で捕球した。そのボールを持ち、ファーストピッチに移った。藤田氏の相手は高寺望夢内野手(22)、鳥谷氏の投球は木浪聖也内野手(30)が受けた。ともに遊撃を本職とする後輩だ。藤田氏は、13日のDeNA戦(新潟)でプロ1号本塁打を放った高寺を「これから頑張らなあかんで」と激励したことを明かした。「相手もマークしてくるから、しんどいと思うけど、ハードルを越えていかないとレギュラーはつかめない。若さで頑張ってほしいですね」とエールを送った。当初は、吉田義男氏も登場予定だったが2月3日に91歳で亡くなり、2人だけに。藤田氏は「寂しいね。一緒にやりたかった」とぽつりと話した。
◆広島秋山翔吾外野手(37)が先頭打者アーチを放った。カウント1-1からの3球目、阪神先発村上が投げた147キロのストレートを完璧に捉えた。打球は右翼スタンドへ。今季1号の先制ソロを放った。。秋山は開幕3戦目の3月30日阪神戦で、走塁の際に右足首をひねった。「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」と診断され、リハビリに取り組んできた。13日に1軍に昇格したばかりだ。3試合は代打での出場だったが、この日は「1番・中堅」。スタメン出場は3月30日以来で、その1打席目にいきなり結果を残した。通算24度目の初回先頭打者アーチ。阪神との首位攻防戦で、ベテランが存在感を見せつけた。
◆阪神の球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第2回として行われた。今回のテーマは「至高の遊撃手列伝」。名遊撃手としてならした藤田平氏(77)鳥谷敬氏(43)の両OBがファーストピッチセレモニーに登場した。遊撃手として667試合連続フルイニング出場の日本記録を持つ鳥谷氏は「遊撃愛」をたっぷりと語った。「どのチームもそうですけど、1人の選手が長く守ったポジションがあるチームは、次が出てくるのが難しい。(阪神は)自分が長く守ってしまったせいで、なかなか次の選手が出てこないかもしれません。自分は競争の中ではなくて、自分でずっと出続けるというもの(状況)しかなかったので、逆に出られたと思います。今は競争が激しいので非常に大変だと思いますけど、1人出てくるとチームとしては底上げになるんじゃないか」と現状を語った。また、遊撃の特殊性についても持論を披露。「自分が野球をやっていて一番守ったポジションでもあるので、難しさも知っているし、楽しさだったりも知っている。唯一、はじいたらアウトにできないポジションなので。そう考えたら、内野の中では繊細さが求められるポジション。難しさと楽しさとあると思う。自分としては一番思い入れが深いポジションです」と熱っぽく話した。
◆阪神先発村上頌樹投手(26)が、広島秋山に先頭打者アーチを打たれた。カウント1-1からの3球目147キロ直球を右翼スタンドへ。3戦連続完封勝利を挙げれば、阪神では66年バッキー以来、2リーグ分立後7度目だったが、出ばなをくじかれた。昨季も村上は広島戦での「1番秋山」の初打席で、6打数4安打。うち長打は3で、先頭打者アーチ1本も含まれる。村上は初回の被弾で20イニング連続無失点が途切れた。さらに2死から末包に左前打を浴びると、坂倉に右越え適時二塁打を許し、2点目を失った。
◆阪神森下翔太外野手(24)が泥臭くトンネルを抜けた。4回1死の第2打席。先発森下から放った打球は、三塁に力なく転がった。 三塁手小園が猛チャージをかけるも、ボールを後逸。Hランプがともり、チーム初安打となった。森下にとって、10日中日戦(甲子園)以来、19打席ぶりの安打となった。
◆阪神大山悠輔内野手(30)がトンネルを抜け出す22打席ぶりの安打を放った。2点を追う7回無死一塁。広島森下の147キロ直球を引っ張り、ライナーで左前に運んだ。一、二塁とチャンスメークした。直後には6番前川、木浪に適時打が生まれ、一気に同点に追いついた。大山にとって、21打席連続無安打は自身ワースト。7日巨人戦(東京ドーム)以来のHランプとなった。
◆阪神村上頌樹投手(26)が、7回5安打無四死球4奪三振2失点で降板した。初回、いきなり広島秋山に先頭打者本塁打を浴びた。その後も、2死一塁から坂倉に右翼線への適時二塁打を許し、初回に2失点。連続無失点は21イニング目に途切れた。試合開始前時点で両リーグ単独トップの6勝。2試合連続で完封勝利を挙げており、球団では66年バッキー以来、2リーグ分立後7度目の3試合連続完封勝利の記録もかかっていたが、初回で達成を逃した。それでも2回以降は、2安打無失点。7回に味方打線が2得点で追いつき、敗戦投手とはならなかった。無四死球の投球で、35イニング連続無四死球とした。村上は「試合開始から失点を許し、いいリズムがつくることができませんでした。2回以降は粘りの投球ができたと思います。追いついてくれたので、あとは勝ちきれるように応援します」とコメントした。
◆阪神が首位攻防戦初戦を落とし、12日ぶりに首位から陥落した。2試合連続完封勝利中だった村上頌樹投手(25)が初回先頭秋山に先頭打者アーチを被弾。2死一塁から坂倉に適時二塁打を許し、さらに1点を失った。打線は広島先発森下の前に6回まで2安打無得点だったが、7回無死一、二塁から前川の右前適時打、木浪の中前適時打で同点に。しかし、9回に抑えの岩崎が捕まり、勝ち越しを許した。阪神は5月4日以来の首位から転落した。
◆阪神岩崎優投手(33)が痛すぎる勝ち越し点を許した。2-2で同点の9回に登板。先頭末包に四球を与えるなどで、2死二塁のピンチを迎えた。この日無安打の7番モンテロに、ライナーでの中前打をはじかれた。前進守備を敷いていた中堅近本は、バウンドが合わず差し込まれた形に。中継に入った二塁中野にボールを送り、そのまま本塁へボールが送られた。しかし間一髪の送球は捕手坂本のミットをはじいて走者生還。9回にリードを許した。直後には矢野にも適時打が生まれ、一挙2失点(自責1)。2点リードに変わったところで、降板を告げられた。
◆広島が首位を奪還した。勢いをつけたのは、ベテラン秋山翔吾外野手(37)だ。この日は右足首を負傷した3月30日阪神戦以来となるスタメン復帰戦。初回、カウント1-1からの3球目、阪神先発村上が投げた147キロの速球を捉え、右翼席へ今季1号先制ソロ。「気合いでいきました。いい投手なので、腹を決めて思い切っていきました」。価値ある通算24度目の初回先頭打者アーチだった。秋山の1発だけで終わらなかった。2死一塁から坂倉将吾捕手(26)が右翼線に適時二塁打を放った。「体の大きい末さん(末包)が一生懸命走ってくれたおかげで、追加点になって良かったです」。好投手の村上の立ち上がりを攻め、2点を奪った。投げては先発森下暢仁投手(27)が丁寧な投球を続けた。7回6安打4三振2失点で降板。先発の役目は果たした。チームは今季3度目の4連勝で、今季最多タイの貯金5。「鯉の季節」はまだまだ続く。4月23日以来、セ・リーグ首位の座に返り咲いた。
◆阪神村上頌樹投手(25)の連続無失点記録が21イニング目で途切れた。初回、1番秋山にいきなり右翼への先頭打者弾を被弾。その後も坂倉に右翼線への適時二塁打を許し、一挙2点を失った。7回5安打2失点で降板。前試合まで2試合連続で完封勝利を挙げており、4月25日巨人戦以来の失点となった。一方でこの日も制球を乱さず、連続無四死球は35イニングに伸びた。「初回に点を取られて、嫌な空気というかリズムに乗れなかった。そこは本当に申し訳ない。(無四死球は)無駄な走者を出さなかったので粘れたと思うし、良かったと思います」と振り返った。
◆阪神工藤泰成投手(23)が1球で相手の攻撃を断ち切った。守護神岩崎が2点を失い、なおも9回2死二塁で登板。広島の代打野間を初球157キロで投ゴロに打ち取った。「なんとか抑えられました。これからも続けていきたいです」。昨秋に育成ドラフト1位でプロ入りし、開幕前に支配下登録を勝ち取り、開幕1軍入り。その後、出場選手登録を抹消されたが、4月12日中日戦(甲子園)から5試合連続無失点となった。
◆阪神村上頌樹投手(26)は、初回に2失点しながら持ち直し、7回2失点にまとめた。勝ち負けはつかなかった。6回には東洋大の2年先輩でもある末包昇大外野手(28)に64キロの超スローカーブを投げた。きっちりストライクゾーンに入れて中飛に打ち取り、球場を沸かせた。100キロ前後と2つの球速帯があるスローカーブは村上の得意球。4月18日にも広島戦で62キロを投げている。今のところ球場表示があった中ではこれが「最遅」とみられる。
◆「こいのぼりの季節」はまだまだ続きそうだ。広島が首位を奪還した。2-2で迎えた9回2死二塁から、モンテロが中前打を放った。二塁走者の大盛がヘッドスライディングで生還。さらに矢野の適時二塁打も出て、接戦を勝ちきった。ヒーローのモンテロは「この場面、絶対に打たないといけないという気持ちで打席に入った。いい流れでうれしい」と胸を張った。モンテロだけじゃない。初回には、この日がスタメン復帰戦だった秋山が右翼へ通算24度目となる初回先頭打者アーチを放った。さらに坂倉の右翼線への適時二塁打で2点目を奪った。モンテロ、秋山、坂倉はいずれも故障で離脱していたメンバー。主力が続々と戻り、戦力が充実してきた。新井監督も「秋山も左打者があそこの位置に。浜風吹く中で入れるというのはすごい。金本先輩のような感じ(笑い)。坂倉にしても、秋山にしても、モンテロにしても、戻ってきてくれて、若い選手と刺激し合ってチームに力がついてきていると感じます」と手ごたえ。首位攻防戦で阪神をたたき、4月24日以来の首位に立ったチームは、今季3度目の4連勝。貯金は最多タイの5。カープが乗ってきた。【林英樹】
◆阪神森下翔太がトンネルを脱出した。4回1死の第2打席、打球は三塁への緩いゴロで、広島三塁手小園が猛チャージをかけるも後逸。10日中日戦(甲子園)の第1打席以来、18打席ぶりにHランプがともった。「また明日頑張ります」。試合では初めてとみられるトルピード(魚雷)バットを使用した。初回の広島秋山の先頭打者本塁打ではフェンスに激突。しばらくうずくまったが、プレーを続行し、試合後には「大丈夫です」と話した。
◆阪神が広島との首位攻防3連戦の初戦に競り負け、首位から陥落した。7回に同点に追いついたが、9回に守護神の岩崎優投手(33)がまさかの2失点で今季2敗目を喫した。それでも低調だった打線は底入れ気配。17日に反撃し、首位を再び奪回する。粘れなかった。阪神が5日から守ってきた首位から陥落した。2-2の同点で迎えた9回。岩崎がマウンドに立った。先頭末包にはファウルで粘られて四球。2死二塁で迎えたモンテロに前進守備の近本の前へ落ちる中前打を許した。近本から中野に経由した送球はそれ、二走大盛の生還で勝ち越し点を献上。さらに続く矢野に適時二塁打を許し、静まりかえったスタンドを背に、背番号13は今季初の屈辱の途中降板した。「戦う姿勢を崩さずにやっていきます」。守護神は表情を崩さずに言葉を絞った。次戦以降でのリベンジを胸に秘めた。2試合連続完封の村上が初回2失点の誤算。6回まで無失点投球を続けた広島森下を7回に捕まえた。先頭佐藤輝からの3連打で反撃の1点。木浪の同点打で追いついた。藤川監督は、「必ずどこかでそういう展開はありますから」と、想定済みも、野球の神様は試練を与えた。続く1死一、三塁で代打楠本をコール。カウント2-1からの4球目。森下のカットボールを跳ね返した打球は一塁線へ。モンテロが捕球して、一塁ベースを踏むと、ゴロゴーで本塁を狙った前川が三本間で挟まれ憤死した。「ベース際の...。この前から多いですけどね。誰かが突き破らなければいけないというところですね」。運を味方につけられなかったことに指揮官は、表情を変えることなく振り返った。広島との首位攻防戦の初戦を落とした。この3戦は2敗1分けで、0・5差の2位に転落した。指揮官は「各自が分かっていると思いますから、また明日ですね」と言葉を締めた。気持ちを切り替え、すぐさま逆襲へ。再び首位奪回だ。【伊東大介】
◆阪神木浪聖也内野手(30)が、7回1死二、三塁から、一時同点の中前適時打を放ち、2試合連続のスタメン起用に応えた。前日15日のDeNA戦(横浜)で、「7番遊撃」に入り、4月19日広島戦(甲子園)以来、20試合ぶりのスタメン。第1打席で左前打を放った。この日は「8番遊撃」で先発出場した。3打数1安打1打点。「良かったが、次は勝ちに貢献したい」と力を込めた。この日は、球団創設90周年企画「Tigers Legends Day」の第2回で「至高の遊撃手列伝」がテーマ。球団OBの藤田平氏(77)、鳥谷敬氏(43=日刊スポーツ評論家)の2人がセレモニーに登場した。木浪は「試合で打てたことが一番良かった。鳥谷さんに、頑張れと言われたので、仕事をしっかりやろうと試合に臨んだ」と明かした。
◆阪神筒井荘外野守備兼走塁チーフコーチ(50)が、最終回の失点場面について言及した。同点の9回2死二塁。外野手が前進守備を敷く中で、モンテロの鋭いライナーは中前に弾んだ。中堅近本はバウンドが合わず、少し差し込まれながら捕球。一気に本塁生還を狙う走者に対し、二塁中野へのカットを挟んでのバックホームとなった。筒井コーチは「打球が打球だっただけに。ハーフバウンドで。練習をしてきたという意味では、あれがベストプレーだったのかなと思いますけどね。素早く投げ返す。あれしかなかったから。あれはあれで勝負していましたけどね」と振り返った。前進守備ながら体勢も難しく、カットを挟むのか1人でバックホームするかが難しい場面でもあった。「近本はかなり早く返せたので。ああいったプレーももちろん、くんでやっている。あの体勢を考えれば、ベストだったかなと思いますけどね」と語った。
◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)が試合前、広島バッテリーから謝罪を受けた。練習中、坂本のもとに歩み寄ったのは石原貴規捕手(27)とドラフト3位・岡本駿投手(22)=甲南大。4月20日(甲子園)の八回に坂本は頭部死球を受け、岡本は危険球退場。藤川球児監督(44)が広島ベンチに向けて、怒りをあらわにする騒ぎとなっていた。再戦まで約1カ月が経った中で、広島バッテリーの2人は坂本に一礼。坂本は笑顔で会話を交わしていた。
◆阪神は2試合連続完封中の村上頌樹投手(26)が先発。前回登板の10日中日戦(甲子園)では98球でマダックス達成。今季初の中5日での登板となるが、投球に注目が集まる。前川右京外野手(21)が「6番・左翼」に入った。
◆阪神の先発・村上頌樹投手(26)がいきなり出ばなをくじかれた。一回先頭の秋山に147キロを捉えられると、打球はそのまま右翼席へ。試合開始3球での失点に甲子園はどよめきに包まれた。右腕は昨年も秋山に先頭打者ホームランを許すなど、苦戦。2試合連続完封と抜群の安定感で臨んだ村上だったが、2死一塁から坂倉に右翼線へ適時二塁打を許すなど、初回から2失点とまさかの立ち上がりとなった。
◆「Tigers Legends Day」として行われ、元監督の藤田平氏(77)、鳥谷敬氏(43)が登場した。全4回で開催される企画の第2弾で、この日のテーマは「至高の遊撃手列伝」。広い守備範囲で魅せる華麗な守備と、打撃ではともに2000安打を達成と、虎のセンターラインの一角で活躍した2人の共演にはスタンドも大いに沸いた。グラウンドではまず「フィールディングセレモニー」が行われ、2人は歴史を築いてきた遊撃のポジションへ舞い戻り、筒井外野守備兼走塁チーフコーチからのノックをしっかりと処理。そのさばいたボールを手にマウンド付近に立つと、藤田氏は高寺へ、鳥谷氏は木浪へ、と現役の遊撃手に向かってのノーバウンド投球を披露した。藤田氏は「ホームもファーストも遠いと思ったね。ようこんなとこで投げとったよな、と。いい景色ですね。懐かしい景色」と当時を思い返していた。この日は当初、永久欠番の23番を背に戦い、「今牛若丸」とも謳われた1985年の日本一監督の吉田義男氏も登場予定だったが、今年2月3日に脳梗塞のため91歳で死去。そろい踏みはかなわず、藤田氏は「寂しいな、ほんとにね。一緒にやれたらよかったんですけど、寂しいです」と思いを馳せ、鳥谷氏も「本当は吉田義男さんもいるはずだったので、残念だな、という思いはあります。なかなか上の世代の人たちと一緒に何かをやることはそんなに多くない。自分も何年かすれば忘れられ始めるので、そうならないように、しっかりやりたいと思います」と話した。現役選手では木浪、小幡、高寺らを中心に、次代の正遊撃手として競争を繰り広げている。その中でNPB史上歴代2位となる1939試合連続出場を記録するなど長く虎の遊撃を守り続けてきた鳥谷氏は「一人の選手が長く守ったポジションがあるチームは、そのあとに必ず、次のショートが出てくることは難しいということは、どのチームでもそう。自分が長く守ってしまった〝せい〟で、なかなか次の選手というのは出てこないかもしれないですけど」と笑いを誘いつつ、「競争が激しいので非常に大変だと思いますけど、現状3人で回していますけど、一人がポッと出てくると、チームとしては底上げになるんじゃないかな」と刺激を与え合う後輩たちにエールを送った。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が七回に22打席ぶりの安打を放ってチームの得点をお膳立てした。この回先頭の佐藤輝が左前打で出塁して無死一塁で迎えた打席。1ストライクから広島・森下の直球を鋭くレフトへ弾き返した。実に23打席ぶりの安打。15日のDeNA戦(横浜)まで4試合安打がなく、この日も2打席で凡退していたが、久々の安打でチャンスを拡大。さらに続く前川右京外野手(22)が右前にはじき返す適時打を放ち、大山の久々の快音が実を結んだ。
◆阪神・木浪聖也内野手(30)が意地の一打で試合を振り出しに戻した。0‐2から1点をかえし、なおも七回1死二、三塁の好機。森下が投じた初球、高めの直球を捉えた。打球は中前で弾む同点打。4月19日の広島戦(甲子園)で1試合3失策を喫して以降、小幡に遊撃手の定位置を明け渡していたが、小幡の離脱で15日のDeNA戦(横浜)からスタメン復帰。打点は4月12日のヤクルト戦(甲子園)以来だった。この日の一戦は「Tigers Legends Day」として行われ、元監督の藤田平氏(77)、鳥谷敬氏(43)が登場。「至高の遊撃手列伝」とレジェンド遊撃手が集った一戦で、いまの虎を支える遊撃手が仕事を果たした。
◆広島の秋山が通算24本目の初回先頭打者本塁打を放った。過去2試合続けて完封と乗っていた阪神の村上の出はなをくじき、直球を完璧に捉えて右越えに放り込んだ今季1号を「気合でいった。いい投手なので腹を決めて思い切っていった」と振り返った。福本(阪急)の43本が歴代最多の初回先頭打者アーチで、巨人などで活躍した仁志と並ぶ8位となった。3月30日の阪神戦で右足首を痛め、離脱。今月13日に出場選手登録され、代打起用を経て今回の試合で先発に復帰したばかりだった。「行けと言われたところでやる準備をするだけ」と話す37歳のベテランは、五回にも左前打を放ち、完全復活の気配だ。
◆阪神・木浪聖也内野手(30)が意地の一打で試合を振り出しに戻した。0‐2から1点をかえし、なおも七回1死二、三塁の好機。森下が投じた初球、高めの直球を捉えた。打球は中前で弾む同点打。4月19日の広島戦(甲子園)で1試合3失策を喫して以降、小幡に遊撃手の定位置を明け渡していたが、小幡の離脱で15日のDeNA戦(横浜)からスタメン復帰。打点は4月12日のヤクルト戦(甲子園)以来だった。この日の一戦は「Tigers Legends Day」として行われ、元監督の藤田平氏(77)、鳥谷敬氏(43)が登場。「至高の遊撃手列伝」とレジェンド遊撃手が集った一戦で、いまの虎を支える遊撃手が仕事を果たした。「打ったのはストレート。(前川)右京のいいタイムリーもあったし、(坂本)誠志郎さんもつないでくれたので、初球から思い切って打ちにいきました。いいスイングができたと思います」とコメントした。
◆阪神は2連敗で首位から陥落した。2ー2の九回2死二塁で3番手・岩崎優投手(33)がモンテロに中前への適時打を許した。さらに2死二塁から矢野に左中間への適時二塁打を浴びて2ー4とされた。2点を追った最終回は三者凡退に抑えられ力尽きた。先発した村上頌樹投手(26)は一回に秋山に先頭打者本塁打を浴びるなどして3試合ぶりに失点を喫したが、その後は持ち直して7回5安打2失点。打線は七回に前川右京外野手(21)と木浪聖也内野手(30)の適時打で2ー2の同点に追いついたが、以降は攻勢が途絶えた。
◆広島が阪神に勝利し、首位に浮上した。先発した森下暢仁投手(27)は7回を投げ、2失点。「1番・中堅」で1軍復帰後初スタメンとなった秋山翔吾外野手(37)が一回の先頭で先制の1号ソロを放った。森下は一回の先頭、近本に四球を与えるが、中野を左飛。森下を一邪飛、佐藤輝を見逃し三振に斬り、立ち上がりを無失点で切り抜けた。その後、安定感のある投球を披露していたが、七回に3連打などで2点を奪われ同点とされた。打線は一回の先頭で秋山が右翼席へ先制ソロ。2死後、末包が左前打で出塁し、続く坂倉が右翼線へ適時二塁打を放ち、追加点を奪った。同点の九回には2死二塁からモンテロ(前ロッキーズ)が勝ち越しの中前適時打を放ち、続く矢野の左中間への適時二塁打で突き放した。チームは今季3度目の4連勝で首位に立った。
◆九回2死二塁、広島エレウリス・モンテロの適時打で生還した大盛穂。坂本誠志郎は送球を捕球できなかった=甲子園球場(撮影・斉藤友也)
◆阪神が直接対決で敗れて、首位陥落。同点の九回に登板した岩崎優投手(33)が2死二塁から、エレフリス・モンテロ内野手(26)、矢野雅哉内野手(26)に連続適時打を浴びて、競り負けた。打線は2点を追う七回、大山悠輔内野手(30)の22打席ぶり安打などから好機を作り、前川右京外野手(21)、木浪聖也内野手(30)の適時打で追いついたが、勝ち越せなかった。村上頌樹投手(26)は一回、秋山翔吾外野手(37)に先頭打者弾を浴び、球団では1966年バッキー以来の3戦連続完封はならなかった。森下翔太外野手(24)は四回の三塁内野安打が18打席ぶりヒットとなった。5戦6得点のチームは5日に立った首位の座を広島に明け渡した。
◆阪神が直接対決で敗れて、首位陥落。同点の九回に登板した岩崎優投手(33)が2死二塁から、エレフリス・モンテロ内野手(26)、矢野雅哉内野手(26)に連続適時打を浴びて、競り負けた。打線は2点を追う七回、大山悠輔内野手(30)の22打席ぶり安打などから好機を作り、前川右京外野手(21)、木浪聖也内野手(30)の適時打で追いついたが、勝ち越せなかった。村上頌樹投手(26)は一回、秋山翔吾外野手(37)に先頭打者弾を浴び、球団では1966年バッキー以来の3戦連続完封はならなかった。森下翔太外野手(24)は四回の三塁内野安打が18打席ぶりヒットとなった。5戦6得点のチームは5日に立った首位の座を広島に明け渡した。
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)は森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)、大山悠輔内野手(30)の阪神クリーンアップに言及した。七回に4安打を集中して追いついただけに、もったいない1敗だ。ただ敗因を考えると、やはり打撃陣の不振。特にクリーンアップに長打やタイムリーが出ないと苦しい。森下、大山は久々に「H」マークを灯したがタイミングが合っておらず、さらに何とかしなければという思いが勝って、ムチャ振りしている印象だ。打席で力が入り過ぎている。その結果、右肩が早く前に出てきてしまう。アウトサイドインという、打撃にとって一番よくない形になっているのだ。好調な打者でも、ほんの少しでも「おかしいな」と思い始めたら、打撃フォームを崩し、不振に陥る。どんなすごい打者もスランプは経験するし、それほど野球は難しいという証拠でもある。森下は、まさにこの状態だ。クリーンアップが不振のままでは、シーズンを乗り切ることはできない。基本に立ち返れ-。結局は、そんなアドバイスしか送れない。下半身主導を意識すること。力が入り過ぎると上半身主導になってしまう。下半身を意識することで、バットが遅れて出る。肩は開かない。詰まっても押し込めばいい、という気持ちで打席に立つこと。シーズンは始まったばかり。慌てる必要はない。ドッシリ構えて、戦ってもらいたい。
◆阪神・大山悠輔内野手(30)は2点を追う七回無死一塁で左前打でチャンスメーク。22打席ぶりのヒットを放った。二回の三ゴロで自己ワーストの20打席連続無安打となったが、トンネルから抜け、その後、木浪聖也内野手(30)のタイムリーで同点のホームを踏んだ。「チームが勝つような一打を打てるように頑張ります」と7日巨人戦(東京ドーム)の第1打席以来の安打を放ち、前を向いた。
◆2―2の八回に登板した阪神・桐敷拓馬投手(25)は1回1安打無得点に抑え、今季7ホールド目を挙げた。「(坂本)誠志郎さんのサイン通りに投げられてよかった。広く広く、を意識して投げた結果がいいところにいった」。1死から秋山に二塁打を許すも後続の菊池、ファビアンを連続三振。今季17試合目で初の3試合連続登板だったが「任された場面を投げるだけ」と力を込めた。
◆2試合連続、遊撃でスタメンの阪神・木浪聖也内野手(30)は1点差に詰め寄った七回1死二、三塁で中前へ一時同点となる適時打を放った。「初球から思い切って打ちにいきました。いいスイングができたと思います」と4月12日の中日戦(甲子園)以来の打点に満足げ。試合前には「至高の遊撃手列伝」として元監督の藤田平氏(77)、鳥谷敬氏(43)が登場。「(鳥谷氏から)『頑張れ』と言われたんで自分の仕事をしっかりやろうと思って試合に臨みました」と遊撃のレジェンドが駆けつけた試合で貴重な一打を放った。
◆2-2の九回に登板した阪神・岩崎優投手(33)が誤算。先頭の末包に四球。2死二塁からモンテロに勝ち越しの中前適時打、続くに矢野にも左中間に二塁打を浴びて降板した。今季2敗目に「戦う姿勢を崩さずにやっていきます」と前を向いた。11日の中日戦(甲子園)で通算100セーブに王手をかけて以降、リードした場面での登板がない状態が続いている。
◆広島が阪神に勝利し、首位に浮上した。「1番・中堅」で1軍復帰後初スタメンとなった秋山翔吾外野手(37)が一回の先頭で先制の1号ソロを放った。
◆「6番・左翼」で4試合ぶりに先発した阪神・前川右京外野手(21)は0-2の七回無死一、二塁で1ストライクからのチェンジアップを右前へ運び、4月30日の中日戦(バンテリン)以来の打点を挙げた。「(佐藤)輝さんと大山さんが連打で流れを作ってくれたので、自分も思い切って打ちに行きました。得点につながってよかったです」と5月の月間打率・093から浮上のきっかけとする。
◆球団では1966年のバッキー以来の3試合連続完封勝利を目指した阪神・村上頌樹投手(26)は7回5安打2失点で降板した。一回、秋山に先頭打者本塁打。坂倉にも右翼線に適時二塁打を許したが、二回以降は得点を許さなかった。「初回に点を取られて(攻撃陣は)嫌な空気というかリズムに乗れなかったと思う。本当に申しわけない」。0-2の六回1死では末包を64キロのスローボールで中飛に仕留めると、スタンドは大きな歓声に包まれた。「(坂本)誠志郎さんのサインが出たので。流れを変えるためにも、いい球だった」と振り返った。
◆阪神・森下翔太外野手(24)は初回に広島・秋山の先頭打者弾の際に打球を追いかけフェンス直撃。トレーナーと藤本総合コーチが駆けつけたものの、プレーを続行し、フル出場。「大丈夫です」と試合後に語った。初めて魚雷バットを使用し、四回1死走者なしの場面ではボテボテの打球だったがイレギュラーを誘い、三塁内野安打で18打席ぶりのHランプ。「ここからまた頑張ります」と気を引き締めた。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)は0-2の七回に9打席ぶりの安打を左前に運んだ。逆転とはならなかったが大山悠輔内野手(30)、前川右京外野手(21)も連打で続き反撃へとつなげた。だが、チームが敗れただけに笑顔はなし。流れを変える一打となった、との問いに「そうですね。よかったと思います」とだけ絞り出した。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
広島 |
21 | 16 | 1 | 0.568 (↑0.012) | - (↓0.5) |
105 | 133 (+4) | 100 (+2) | 19 (+1) | 14 (-) |
0.253 (↓0.001) | 2.340 (↑0.01) |
2 (1↓) |
阪神 |
20 | 16 | 2 | 0.556 (↓0.015) | 0.5 (↑0.5) |
105 | 130 (+2) | 97 (+4) | 22 (-) | 30 (-) |
0.243 (↓0.001) | 2.280 (↓0.02) |
3 (-) |
DeNA |
18 | 16 | 3 | 0.529 (↑0.014) | 1.5 (↑0.5) |
106 | 113 (+8) | 100 (+6) | 14 (+3) | 20 (+1) |
0.225 (↑0.006) | 2.450 (↓0.1) |
4 (-) |
巨人 |
20 | 19 | 1 | 0.513 (↑0.013) | 2 (↑0.5) |
103 | 123 (+4) | 130 (+2) | 31 (+2) | 16 (-) |
0.241 (↓0.002) | 2.880 (↑0.03) |
5 (-) |
中日 |
16 | 19 | 2 | 0.457 (↓0.014) | 4 (↓0.5) |
106 | 78 (+2) | 106 (+4) | 13 (+2) | 20 (-) |
0.213 (-) | 2.690 (↓0.04) |
6 (-) |
ヤクルト |
12 | 21 | 1 | 0.364 (↓0.011) | 7 (↓0.5) |
109 | 94 (+6) | 138 (+8) | 15 (+2) | 6 (-) |
0.222 (↓0.001) | 3.500 (↓0.13) |
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