ヤクルト(☆2対1★)巨人 =リーグ戦9回戦(2025.05.11)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:吉村 貢司郎(2勝2敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(0勝1敗8S))
敗戦投手:堀田 賢慎(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】浅野 翔吾(2号・8回表ソロ)
【ヤクルト】茂木 栄五郎(4号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは0-0で迎えた6回裏、茂木の2ランが飛び出し、試合の均衡を破る。投げては、先発・吉村が8回1失点10奪三振の快投。最終回は2番手・石山が締め、吉村は今季2勝目を挙げた。敗れた巨人は、8回に浅野のソロで1点差とするも、反撃は及ばなかった。

◆巨人は今季初の2カード連続負け越しとなった。先発の堀田賢慎投手(23)は1球に泣いた。5回まではテンポ良く69球で無失点。だが、6回に先頭岩田に右中間への安打を許すと、中堅手・浅野が打球処理にもたつく間に三塁まで進まれた(記録は三塁打)。1死後に茂木に右中間スタンドに飛び込む4号2ランを浴び6回途中2失点。降板後は「ホームランを打たれた1球が全てです。カウント的にも甘く行くべきじゃない。絶対に厳しくいかないといけない1球でした」と悔やんだ。阿部慎之助監督(46)は試合後「賢慎は将来的にスーパーピッチャーになれる素質があるから、あの1球で負ける、ボール球を放れなかった、そこは反省しないといけない。先発の仕事はできたかもしれないけど、そこで納得はしてほしくないな」と奮起を促した。打線はヤクルト先発吉村の前に沈黙した。8回1死から浅野翔吾外野手(20)が2試合連続となる左中間への2号ソロを放ったが、同点、勝ち越しはならなかった。

◆ヤクルトが4カードぶり勝ち越しを決めた。先発の吉村が立ち上がりから巨人打線を封じ込めた。4回は1死一、二塁のピンチを連続三振で脱した。150キロ前後の直球を軸にフォーク、カットボール、カーブなどを有効的に駆使した。8回にソロを浴びたが、2ケタ奪三振の力投で今季2勝目を挙げた。打線は6回に1死三塁から茂木が先制の4号2ランを放って吉村を援護した。「吉村がいいピッチングをしていたので早く援護してあげたかった。先制できてよかった」と茂木。この1発が決勝点となった。巨人に競り勝ち、借金を6に減らした。4月25~27日の中日戦以来のカード勝ち越しとなった。

◆巨人浅野翔吾外野手(20)が2試合連続となる2号ソロを放った。0-2と完封負けの予感が漂う8回1死からヤクルト先発吉村の107球目の高め直球を強振。左翼席へ運んだ。1点差に迫る一打は、プロ入り後初の2試合連続弾にもなった。前夜の主役だった。極度の不振から3軍降格も味わった3年目。今季初スタメンの機会がやってくると、先頭打者で迎えた8回に今季初安打でバックスクリーン左に打ち込み、貴重な追加点を挙げていた。「最近まで3軍にいたので、ここで野球できているのがちょっと信じられない」と、歓喜に浸った翌日。再び神宮の夜空にアーチを描いた。

◆巨人堀田賢慎投手(23)が今季2度目の先発で、6回途中5安打2失点の粘投をみせるも今季初黒星となった。初回から内外の変化球を投げ分け、凡打を築いた。6回先頭打者のヤクルト岩田に中堅浅野のミスも絡んで三塁に進まれると(記録は三塁打)、1死三塁から茂木に右中間への1発を浴びた。2点の先制点を許したところで、81球で降板となった。思い出の地だった。22年3月31日、プロ初勝利を挙げたのが神宮だった。19年ドラフト1位の大器は、プロ入り直後に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。プロ3年目の初の公式戦では、雨の中、6回5安打無失点で投げ抜き、歓喜に浸った。プロ入り後は3試合に登板し、2勝0敗、防御率1・06と相性が良かった球場でもあった。今季は中継ぎと併用される中で、初白星はならなかったが、先発起用に応えた。「母の日」の登板にもなった。先発が決まった時に電話すると、「母の日に投げるから、なんとか勝って」とお願いされていた。毎年好みの酒をプレゼントする孝行息子。「いつも応援してくれているので頑張りたい」と誓っていた右腕は、好投を次につなげる。【阿部健吾】

◆巨人浅野翔吾外野手(20)が一矢を報いる連夜のアーチをかけた。0-2の8回1死からヤクルト先発吉村の107球目の高め直球をとらえ、左翼席へ運んだ。「自分のスイングが追い込まれてからもできてたんで、良かったかなと思います」。プロ入り後初の2試合連続弾に「負けてたんで、何かインパクトのある、相手にダメージがいくようなバッティングがしたかったんで、しっかりいきました」と痛打してみせた。前日10日のヤクルト戦(神宮)が1軍で今季初スタメンだった。先頭打者で迎えた8回に今季初安打がバックスクリーン左に打ち込む1号ソロに。貴重な追加点となった。「最近まで3軍にいたので、ここで野球できているのがちょっと信じられない」と本音を明かしていた。不振から3軍降格してから2週間。3軍戦で満塁弾など結果を残して、2軍に昇格したのは6日。翌7日の2軍戦で本塁打を放つと、試合途中に1軍昇格が決まった。この日は母の日だった。劇的な1発を放った前夜の試合後、母美枝さんから「継続することが難しい。しっかり頑張りな」と背中を押されたという。孝行息子はしっかりと結果を残し、贈り物に代えた。チームは今季初の2カード連続負け越しとなった。13日からは広島との3連戦(マツダスタジアム)。「1勝も落とさないくらいの気持ちで頑張っていきたい」とインパクトを残し続ける。

◆甘くない相手を料理した。ヤクルト吉村貢司郎投手(27)が8回4安打1失点で2勝目を挙げた。3月29日に2回途中7失点をくらった巨人を相手に苦い記憶を払拭。自己最多タイの10奪三振による母の日の勝利に「いつも感謝しかないので、本当にいい形で(母に)報告できてよかった」とかみしめた。甘い卵焼きがおふくろの味だ。22年のドラフト指名直後、母身知子さんは都内で卵焼き屋をオープンさせた。「甘い卵焼きなので。冷めても、温かくてもおいしいです」。実家に戻れば、だし汁がたっぷり入った自家製の厚焼き卵をほお張る。日大豊山(東京)時代に持参した2食分の弁当にも肉料理とともに入っていた、定番の一品だった。甘くなり過ぎないように、細心の注意を払った。4回1死一、二塁では甲斐を112キロカーブの後、高めボールの148キロ直球で空振り三振。続く増田陸は137キロフォークを見せた後に、高めボールの147キロ直球で2者連続の空振り三振に切った。直球と変化球を絶妙なあんばいで交え、投球を味付けした。「いいリードをしてもらった」。中村悠に引き出してもらった、うまみへの感謝も忘れなかった。【上田悠太】▽ヤクルト高津監督(好投の吉村に)「開幕の頃に比べ、数段良くなった。真っすぐも変化球も指にかかった球が増えた。あの時はちょっと厳しい決断だったが、(3月30日から約2週間)ファームに落として良かったと、試合中に思った」

◆巨人が今季初の2カード連続負け越しを食らった。先発堀田賢慎投手は6回途中2失点の力投も1球に泣いた。5回まで無失点投球も、6回1死三塁でカウント1-2から茂木に甘く入った直球を捉えられた。右中間への2ランを浴び「カウント的にも甘く行くべきじゃない。絶対に厳しくいかないといけない1球でした」。阿部監督も「賢慎は将来的にスーパーピッチャーになれる素質があるから、あの1球で負ける、ボール球を放れなかったことは反省しないといけない。先発の仕事はできたかもしれないけど、そこで納得してほしくない」と、愛のムチで今後への奮起を促した。打線もヤクルト吉村に沈黙。浅野が8回1死から左翼へ2戦連続の1発を放つも、そこまで。浅野は「自分のスイングが追い込まれてからもできたので良かった」と納得の表情も「継続するのが難しいと思うので、満足せずに結果を出し続けられるように」と気を引き締めた。▽巨人キャベッジ(4回の第2打席で中前打を放ち、4番として初安打)「打順に関係なく自分はバッティングでチームに貢献することを求められていると思うので。今日はヒットが1本出て良かったと思います」

◆ヤクルト茂木栄五郎内野手(31)が先制の4号2ランを放った。6回1死三塁、堀田の真ん中付近の直球を捉え、右中間席に運んだ。カウント1-2と追い込まれてから均衡を破る1発は決勝点。「追い込まれた時はマズいと思ったが、何とかことを起こそうと思って直球一本に絞って振り抜きました」と割り切って結果を導いた。ここ3戦2発で、4カードぶり勝ち越しの立役者となった。

◆ヤクルト・茂木栄五郎内野手(31)が先制の4号2ランを放った。「吉村が良いピッチングをしていたので、早く援護をしてあげたかった。先制できて良かった」。0-0で迎えた六回1死三塁。巨人先発の堀田が投じた直球を強振。試合の均衡を破る特大の一発を右翼席までかっ飛ばした。9日の巨人戦(神宮)以来、2試合ぶりのアーチで好投を続けていた吉村を援護した。

◆巨人・浅野翔吾外野手(20)が2試合連発となる2号左越えソロを放った。0-2の八回1死。ヤクルト・吉村の直球を一閃。G党が待つ左翼スタンドへ放り込んだ。今季は打撃不振で異例の3軍降格も経験した右打者が、2夜連続で結果を残した。

◆ヤクルトが競り勝った。吉村が8回4安打1失点の好投で2勝目。直球に力があり、無四球で10三振を奪った。石山が8セーブ目を挙げ、六回に茂木の2ランで得たリードを守り抜いた。巨人は打線が振るわなかった。

◆巨人は2カード連続の負け越しとなった。今季2度目の先発、堀田賢慎投手(23)が五回まで3安打無失点の投球を続けたが、六回に茂木に決勝2ランを浴びた。六回途中2失点で敗戦投手となった右腕について、阿部慎之助監督(46)は「(堀田)賢慎が将来的にスーパーピッチャーになれる素質があるから。あの1球で負ける、ボール球を放れなかった、そこは反省しないといけない。試合はつくったという、先発の仕事はできた、かもしれないけど、そこで納得はしてほしくないなと」と語った。0―0六回1死三塁。カウント1―2と追い込んでからの一発だっただけに、堀田も「本塁打を打たれた1球が全て。カウント的にも甘くいくべきじゃない。絶対に厳しくいかないといけない1球だった」と悔やんだ。

◆ヤクルトは、六回に茂木栄五郎内野手(31)が先制の4号2ラン。投げては先発・吉村貢司郎投手(27)が8回1失点で2勝目を挙げた。

◆G倒に茂木あり!! ヤクルト・茂木栄五郎内野手(31)が0-0の六回に決勝の右越え4号2ランを放った。巨人3連戦では、本塁打を放った9日に次ぐ2度目のお立ち台。「何とか事を起こそうと。直球一本と割り切って、腹をくくって振り抜いた。何回、この景色を見てもいいなと思うので、もっと立てるように頑張ります」と白い歯をこぼした。カウント1-1から直球を空振りして追い込まれると、同じ直球を狙って捉え、神宮球場の右翼席に運んだ。今季の4本塁打のうち、3本を巨人戦で放つGキラーぶりを発揮。巨人とは今季3度目の対戦で、初のカード勝ち越しに導いた。母・美恵子さんに豪快なアーチを届けた。4人きょうだいの末っ子で、母が作る豚汁が大好物。神奈川・桐蔭学園高に進学して以降、実家を離れたが、今も帰省の際は必ず食卓に並ぶ思い出の味だ。母の日に躍動し「ここまで育ってきたのも、お母さんの頑張りがあったから。健康に気をつけて長生きしてください」と、お立ち台で感謝の思いを示した。(樋口航)

◆試合に勝利しタッチを交わすナイン。中央は打のヒーロー茂木栄五郎(撮影・長尾みなみ)

◆母への感謝をアーチで示した。0-2の八回に巨人・浅野翔吾外野手(20)が2号ソロを放ち、自身初の2試合連続本塁打をマーク。「(チームが)負けていたので、何かインパクトのある、相手にダメージがいくようなバッティングをしたかった」と、吉村の直球を左翼スタンドへほうり込んだ。この日は母の日。前日のヒーローインタビューでは「20年間ずっとお母さんにお世話になっている。感謝を結果で示せるように」と話していた。「継続することが難しいからしっかり頑張りな」と母からの激励を受け、この日はピンク色のレガースとエルボーガードを着用して打席に立ち、有言実行の一発。「喜んでくれたと思う。明日以降も活躍して喜んでもらえるように頑張りたい」と口元を引き締めた。3年目の今季は打撃不振による3軍降格を経験し、苦しいスタート。それでも打撃フォームをバットを担ぐ形に改良するなどもがき、1軍の舞台に帰ってきた背番号51。「満足せずにしっかり結果を出し続けられるように」とレギュラー奪取へ視線を鋭くした。(原田優介)

◆最愛の母へ勝利をプレゼントした。ヤクルト・吉村貢司郎投手(27)が母の日の11日、巨人9回戦(神宮)に先発登板し、8回4安打1失点で今季2勝目(2敗)を挙げた。今季初登板となった3月29日の開幕2戦目(東京ドーム)で、1回?を投げ7失点と打ち込まれた巨人にリベンジ。無四球で自己最多に並ぶ1試合10三振を奪い、2-1の勝利に貢献した。4カードぶりの勝ち越しに貢献した右腕は、お立ち台で「お母さん、いつもありがとうございます」と感謝を口にした。マウンド上で表情を変えない27歳が、燕党の歓声が降り注ぐ神宮のお立ち台でポーカーフェースを崩した。インタビュアーから母・身知子さん(61)への感謝のメッセージを求められた吉村は「めちゃくちゃ恥ずかしい」とぽつり。顔を赤らめながら2万7876人の大観衆の前で真っすぐな思いを打ち明けた。「お母さん、いつもありがとうございます!! これからも勝てるように頑張っていくので、応援をよろしくお願いします」リベンジに燃える思いを白球に込めた。昨季チーム最多タイの9勝を挙げ、先発ローテーションの柱に期待されて臨んだシーズンで、いきなりつまずいた。今季初登板だった3月29日の巨人戦で、1回?を7失点で黒星を喫し、翌日に2軍落ちした。「やられてばかりでは駄目なので」と強気に立ち向かった。ピンチを背負った四回は1死一、二塁から「気合を入れた」とギアチェンジ。甲斐、増田陸をともに直球で連続三振に斬った。

◆ヤクルトは先発・吉村が伸びのあるストレートで八回までもちこたえ、抑えの石山も勢いのある球で3人締め。強いチームのような勝ち方をみせたのは確かだけど...。どうしても巨人打線の不安の方に、目が行くよね。そこで、ネット裏の無責任で勝手な意見であることをお断りしつつ、ひとつ提案。いっそのこと、浅野を4番に据えたらどうだろう。岡本が離脱した今、チームに「4番」打者は見当たらない。誰が入るにしても「4番目の」打者でしかない。ならば将来のテストケースとして、浅野にする手はある。実はニッポン放送の解説で、センター返しに徹しなさい...と忠告しそうになるのを我慢していたら、連夜の一発。やはり当たれば飛ぶし、2本ともいいスイングだった。4番に置けば、対戦相手にも、どこか妙な、嫌な気持ちを抱かせるのではないかな。もちろん、その場合もあくまで、「4番目の」打者であることを忘れずに、ね。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
20141 0.588
(↑0.012)
-
(-)
108127
(+1)
91
(-)
21
(-)
27
(-)
0.249
(-)
2.340
(↑0.07)
2
(-)
巨人
19161 0.543
(↓0.016)
1.5
(↓1)
107114
(+1)
115
(+2)
27
(+1)
16
(-)
0.244
(↓0.003)
2.790
(↑0.01)
3
(-)
広島
17161 0.515
(↓0.016)
2.5
(↓1)
109116
(+2)
93
(+4)
15
(+1)
13
(-)
0.252
(↑0.001)
2.430
(↓0.05)
4
(-)
DeNA
16162 0.500
(↑0.016)
3
(-)
109103
(+4)
93
(+2)
11
(-)
16
(+1)
0.221
(↑0.001)
2.480
(↑0.02)
5
(-)
中日
14182 0.438
(↓0.014)
5
(↓1)
10969
(-)
98
(+1)
11
(-)
20
(-)
0.210
(↓0.001)
2.740
(↑0.05)
6
(-)
ヤクルト
12181 0.400
(↑0.021)
6
(-)
11284
(+2)
123
(+1)
12
(+1)
6
(-)
0.225
(-)
3.460
(↑0.08)