DeNA(★3対5☆)広島 =リーグ戦8回戦(2025.05.10)・横浜スタジアム=
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広島
00020200151101
DeNA
1020000003600
勝利投手:床田 寛樹(4勝2敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(1勝0敗6S))
敗戦投手:森原 康平(0勝2敗0S)

本塁打
【広島】ファビアン(4号・4回表2ラン)

  DAZN
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◆広島が逆転勝利。広島は3点を追う4回表、ファビアンの2ランで1点差に迫る。その後6回にはファビアンと末包の適時打で2点を奪い、試合をひっくり返した。投げては、先発・床田が7回途中3失点の好投で今季4勝目。敗れたDeNAは、救援陣が振るわなかった。

◆前夜に劇的サヨナラ勝ちを決めたDeNAが、この日はわずか5球で先制した。直近4試合で自責0の好投を続ける広島左腕の床田から、連打で幸先良く先制点を奪った。先頭の桑原将志外野手(31)が2球目直球を捉え、右中間への二塁打で出塁。なおも無死二塁から、続く2番牧秀悟内野手(26)が3球目カットボールを左前に運び、桑原が一気に生還した。チームは今季、先制時の勝率は11勝3敗2分の好成績を残している。

◆好調の広島サンドロ・ファビアン外野手(27)が6回までに5試合連続打点、5試合連続マルチ安打を記録した。3点を負う4回は無死一塁からDeNA平良のスライダーを引っ張り、左翼ポールを直撃する4号2ランを放った。「いいポイントでしっかり捉えることができました。感触は完璧」と自賛の1発で連続安打を9試合に伸ばした。さらに1点を負う6回は1死二塁から右翼前に落ちる幸運な当たりで同点の走者を本塁に迎え入れ、自身も送球間にヘッドスライディングで二塁を陥れた。「当たりは良くなかったけど、いいところに落ちてくれた」。この日3打点目で打線をけん引。続く末包の中越え二塁打で勝ち越した。

◆DeNAは逆転負けで、4月5日以来約1カ月ぶりの貯金生活とはならなかった。打線は広島床田から初回に1点を先制。3回には佐野、山本の連続適時打で追加点を奪い、序盤から主導権を握った。投げては先発の平良拳太郎投手(29)が5回2失点と好投し、勝ち投手の権利を持って降板した。だが6回。2番手森原が手痛い逆転打を許した。先頭の中村奨に右前打、次打者菊池が1球で犠打を決めて1死二塁。3番ファビアンの打ち上げた打球を、右翼手度会、二塁手牧、一塁手オースティンが懸命に追いかけたが、ポトリと落ちる適時打となり同点。送球間にファビアンが二進し、続く末包の中堅フェンス直撃適時打で勝ち越しを許した。1点を追う7回には、代打九鬼の移籍後初安打が飛び出した。代走三森が三盗を決めるなどソフトバンク出身の同期コンビで好機をつくるも、後続が倒れて得点には結びつかなかった。三浦大輔監督(51)は逆転打を許した森原について「全体的に球の走りが悪かった。なんとかバッテリーと工夫しながらでしたけど、押し込めなかったというところですね」と肩を落とした。

◆広島栗林良吏投手(28)が、前夜の悪夢を自ら振り払った。2点リードの9回に登板。先頭山本を3球で追い込むと、5球目カットボールで右飛に打ち取った。続く京田は二ゴロ。最後は前夜、サヨナラ打の林から外角高めカットボールで空振り三振を奪った。1点リードを守れなかった前日から一夜明けた登板でリベンジを果たし、歓喜の輪の中心で安堵(あんど)の表情を見せた。「マウンドに上がるまでにカープファンの皆さんの声援がすごく聞こえて、より一層気合も入った。すぐチャンスをもらったので何とか抑えられて良かった」前夜は対戦した5人の打者すべてに初球ボール球から入ったが、この日はストライクを先行させた。「ボール球を振ってもらえることもプラスに捉えたい」。カウントを優位に進められたことで、誘い球も効果を発揮した。右肘クリーニング手術明けの今季、苦しい登板が続く。失点した登板は4度を数え、防御率は5点台。4月5日DeNA戦ではイニング途中での降板をよぎなくされた。「それは今の自分の立ち位置。結果で信頼を勝ち取るしかない」。5月は6試合に登板して防御率1・50と、復調気配はある。前日、延長10回にサヨナラ打を浴びた森浦も、8回を3者凡退に切って栗林につないだ。新井監督は「昨日の今日、すぐにやり返せたのは彼らにとっても良かったんじゃないかな」と振り返った。前日崩れた勝ちパターンで逃げ切りに成功。敵地・横浜での連敗を8で止めた。【前原淳】

◆好調の広島サンドロ・ファビアン外野手(27)が6回までに5試合連続打点、5試合連続マルチ安打を記録した。3点を負う4回は無死一塁からDeNA平良のスライダーを引っ張り、左翼ポールを直撃する4号2ランを放った。「いいポイントでしっかり捉えることができました。感触は完璧」と自賛の1発で連続安打を9試合に伸ばした。さらに1点を負う6回は1死二塁から右翼前に落ちる幸運な当たりで同点の走者を本塁に迎え入れ、自身も送球間にヘッドスライディングで二塁を陥れた。「当たりは良くなかったけど、いいところに落ちてくれた」。この日3打点で打線をけん引。続く末包の中越え二塁打で勝ち越した。

◆広島が、逆転で横浜スタジアムでの連敗を8で止めた。先発床田は序盤3回までに3点を失うなど本調子ではなかったが、それでも試合を立て直した。4回にファビアンの4号2ランで1点差とした打線は6回にファビアン、末包の連続適時打で逆転。9回には中村奨の適時打でリードを広げた。終盤8回以降は、前日失点した森浦、栗林のパーフェクトリリーフで逃げ切った。

◆DeNA九鬼隆平捕手(26)が移籍後初安打をマークした。1点を追う7回1死走者なしから、代打で出場。「戦力外を経験して、1回選手として終わってから拾ってもらった。なんとかもう一花咲かせたい」と思いを持って打席に立った。広島床田の124キロチェンジアップを捉えて、左前へ運んだ。代走には16年ソフトバンクのドラフト同期である三森が告げられた。三森も三盗を決めるなどチャンスを拡大したが、後続が倒れて得点とはならなかった。九鬼は「ずっと一緒にやってきたチームメート。2人でどんどん盛り上げていけたらいいなと思います。今日は勝ちにつながりませんでしたけど、自分の1本でチームが勝てるようにやっていきたい」と笑顔で話した。九鬼は23年オフにソフトバンクを戦力外となり、同年オフにDeNAへ育成選手として入団。ソフトバンク時代に放った21年7月6日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、約4年ぶりの1軍安打に「ホークス時代も苦しい時期が多かったので、やっとここまで戻ってこれた。長くは感じましたね」と待望の1本に胸をなで下ろした。三浦大輔監督(51)も「本当に九鬼はベンチでもすごく声を出してチームを鼓舞してくれています。移籍した中でまず1本が出たっていうのは非常に良いこと。ファームでも1軍でも変わらずいつも良い準備をして入ってくれている」と今後の活躍にも期待を込めた。

◆DeNA・平良拳太郎投手(29)が10日の広島戦に先発する。6回無失点だった1日のヤクルト戦から中8日での登板で、「いいリカバリーができた。徐々に自分の投げたいように投げられているのが一番大きい」と万全を強調した。9日は試合前の練習で調整した。今季はここまで1勝2敗。広島とは4月6日に対戦し、3回5失点。機動力を武器とする相手に連打を食らって黒星を喫した。「無駄な死球を出さずに、一人一人切っていきたい」と力を込めた。(横浜)

◆DeNA打線がわずか5球で先制点を挙げた。防御率0・96と好調の床田に対し、一回に1番・桑原が2球目の直球を捉えて右中間を破る二塁打で出塁。続く2番・牧が2球目の速球を左前に運んだ。前夜は延長十回の末に今季初のサヨナラ勝ち。勢いそのまま貴重な先制点を挙げた牧は、「得点圏にランナーがいて先制点のチャンスだったので積極的に振っていきました」と語った。その後、三回には牧のフェンス直撃の二塁打から佐野、山本の適時打で2点を追加した。

◆今季育成から支配下に昇格したDeNAの九鬼隆平捕手(26)が七回1死で代打で出場し、2021年7月6日以来となる安打を放った。床田のスライダーを中前に弾き返した。九鬼は熊本・秀岳館高から17年にドラフト3位でソフトバンク入り。23年限りで戦力外となり、昨季DeNAに加入した。移籍1年目はイースタン・リーグで55試合に出場し、打率・264、3本塁打、10打点と打力を発揮。A班に抜擢(ばってき)された今年の春季キャンプでは、強肩を誇る守備面でも自身を売り込んでいた。

◆広島が逆転勝ちで昨季から続く横浜スタジアムの連敗を8でストップした。先発した床田寛樹投手(30)は7回途中まで投げ、3失点で今季4勝目を挙げた。床田は一回に先頭の桑原、牧の連打でいきなり先取点を奪われる。三回も2死一、二塁から佐野の中前適時打で追加点を許すが、この回は最少失点でしのいだ。打線は四回に無死一塁から新助っ人、ファビアン(前レンジャーズ傘下)が左翼ポール際へ4号2ランを放ち、1点差。六回には1死二塁からまたもファビアンが右前へポトリと落ちる同点打を放ち、送球間に二進。なおも二塁の好機で続く末包が右中間フェンス直撃の適時二塁打で勝ち越しに成功した。

◆DeNAは4月5日以来の貯金がかかった試合に、逆転負けを喫した。先発・平良は5回2失点。打線は一回に牧の先制適時打、三回に佐野、山本の適時打で2点を挙げたが、六回に2番手の森原が広島打線に捕まった。無死から1番・中村奨に右前打で出塁を許すと、2番・菊池が送りバント。続くファビアンに右前に落とされて同点とされ、4番・末包にはフェンス直撃の適時二塁打を食らい逆転された。前夜は延長十回で今季初のサヨナラ勝ち。勢いに乗りたかったが、逆転はならず。七回1死三塁で桑原、牧がチャンスを生かせなかった。

◆試合前、スラィリーと触れ合うDeNA・度会隆輝=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆昨季は守護神の役割を担ったDeNA・森原康平投手(33)が1点リードを守れなかった。2番手で登板した六回。1死二塁から3番・ファビアンに右前に運ばれて同点とされると、続く4番・末包にはフェンス直撃の適時二塁打を浴びて逆転された。この日の最速は147キロ。自身の状態について「全然良くない。もう一個、上がってほしいところで止まっている」と肩を落とした。

◆豪快なスイングで負の連鎖を断ち切った。広島の新助っ人、サンドロ・ファビアン外野手(27)=前レンジャーズ3A=が4号2ランを含む3安打3打点で、昨季から続く横浜スタジアムの連敗を8でストップ。今季から加入した男が新たな風を吹かせた。「(本塁打は)なんか、3点差で自分の気持ちは点を取らないといけないと思って打席に入りました。手応えはよかった。けど、ファウルで(左翼ポール際に)切れたと思ったけど、ヒットになってめちゃめちゃよかったです」敵地でのヒーローインタビュー。フェリシアーノ通訳の愛嬌(あいきょう)のある日本語も相まって、左翼席の広島ファンが沸いた。0-3の四回無死一塁で平良のスライダーを振り抜き、左翼ポール直撃の2ランを放つ。反撃ののろしを上げると、2-3の六回1死二塁では右前にポトリと落ちる同点打。八回の左前打で今季4度目の猛打賞をマーク。9試合連続安打で打率・326、5試合連続打点と絶好調だ。同じ新助っ人のモンテロ(前ロッキーズ)は左脇腹痛で開幕直後に離脱したが、リハビリ中も試合をチェックして助言を送ってくれるという。「毎打席集中して、粘り強く、投手に負けない気持ちで打席に入っている」。2軍で実戦復帰した仲間の思いも力に変え、3番打者としてカープ打線を引っ張っていく。

◆1点を追う七回1死。今季、育成から支配下に昇格したDeNA・九鬼(くき)隆平捕手(26)が代打で出場し、床田の変化球を中前にはじき返した。2021年以来4シーズンぶり、通算3本目の安打。試合に敗れたが、充実の表情を浮かべた。「プロ野球選手として一回、終わってから拾ってもらった。もう一花咲かせたいと思ってやっていたので、一本出てよかった」熊本・秀岳館高から17年にドラフト3位でソフトバンク入り。23年限りで戦力外となり、昨季DeNAに加入した。24年は1軍出場機会がなかったが、今季はイースタン・リーグで打率・316をマークし、今月2日に1軍昇格。この日が3試合目の出場だった。安打で出た七回は、ソフトバンクで同期入団の三森が代走に起用された。今季加入した26歳は暴投で二塁に進み、今季7個目の盗塁となる三盗を成功させた。同点にすることはできなかったものの、新風を吹かせた。前夜は今季初のサヨナラ勝ち。この日は逆転負けで4月5日以来の貯金とはならなかったが、ムードメーカーでもある九鬼の〝初安打〟にベンチが沸いた。「(初安打のボールは)母の日のプレゼントになるかな」と九鬼。次は勝利につながる一打を放つ。(阿部慎)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
19141 0.576
(↑0.013)
-
(-)
109126
(+2)
91
(-)
21
(-)
27
(-)
0.249
(-)
2.410
(↑0.07)
2
(-)
巨人
19151 0.559
(↑0.014)
0.5
(-)
108113
(+3)
113
(+2)
26
(+2)
16
(-)
0.247
(↓0.002)
2.800
(↑0.03)
3
(-)
広島
17151 0.531
(↑0.015)
1.5
(-)
110114
(+5)
89
(+3)
14
(+1)
13
(-)
0.251
(↑0.002
2.380
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
15162 0.484
(↓0.016)
3
(↓1)
11099
(+3)
91
(+5)
11
(-)
15
(+1)
0.220
(↓0.001)
2.500
(↓0.08)
5
(-)
中日
14172 0.452
(↓0.015)
4
(↓1)
11069
(-)
97
(+2)
11
(-)
20
(+1)
0.211
(↑0.001)
2.790
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
11181 0.379
(↓0.014)
6
(↓1)
11382
(+2)
122
(+3)
11
(-)
6
(-)
0.225
(↑0.002)
3.540
(↑0.02)